JP2007127878A - 光導波路接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造で、温度変化に伴う伸縮量の差によって光ファイバの接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができる光導波路接続構造を得る。
【解決手段】 接続する2本の光ファイバ11、12の接続端面11a、12a間に、両接続端面11a、12aに密着すると共に伸縮性を有する屈折率整合剤13を配置している。このため、線膨張係数の違いによって光ファイバ11、12と固定部材13との間に温度変化による伸縮量の差が生じ、接続部において両接続端面11a、12aが互いに離れる方向に移動した場合でも、屈折率整合剤13は両接続端面11a、12aに密着しているので、両接続端面11a、12a間は屈折率整合剤13を介して常時接続される。
【選択図】 図1

Description

本発明は光導波路接続構造に係り、接続する2本の光導波路の接続端面間に屈折率整合剤を介在させ、接続端面同士を突き合わせて接続する光導波路接続構造に関するものである。
従来より、図7(A)および(B)に示すように、光ファイバ(光導波路)101、102を突き合わせて両光ファイバ101、102間に屈折率整合剤を介在させ、両光ファイバ101、102を基板103、104によって機械的に把持して接続する光ファイバ接続構造としてのメカニカルスプライス100が知られている。
このような、複数の部材からなるメカニカルスプライス100においては、光ファイバ101、102と基板103、104の線膨張係数が異なることから、環境温度変化時に両光ファイバ101、102に引っ張り、または圧縮応力が作用して、伝送損失または反射変動等の問題が生じるおそれがあった。
すなわち、図7(A)に示すように、線膨張係数が小さなガラス製の光ファイバ101、102を、屈折率整合剤105を介在させて突き合わせ、線膨張係数が光ファイバ101、102よりも大きな例えばプラスチック製の基板103、104により光ファイバ101、102を固定して接続している。そして、温度が上昇すると、図7(B)に示すように、線膨張係数が大きな基板103、104が光ファイバ101、102に比べて大きく延びるため、両光ファイバ101、102間が広がって屈折率整合剤105の部分に隙間106が発生して、伝送損失または反射変動等を生じることになる。また、温度降下時には、光ファイバ101、102に圧縮応力が作用することになる。
このため、図8に示すように、特許文献1に記載のメカニカルスプライス110では、接続する光ファイバ111、112の被覆を除去した裸ファイバ111a、112a同士を突き合わせ、両裸ファイバ111a、112aを、弾性体113を介して基板114、115で把持している(例えば特許文献1参照)。
このとき、中央部から端部に向かって線膨張係数が小さくなるように、線膨張係数が異なる2つ以上の部材113、114、115を配してメカニカルスプライス110を構成している。
特開平11−72641号公報
しかしながら、前述した特許文献1に記載の光ファイバ接続構造110においては、部材間の伸縮差を打ち消すために線膨張係数が異なる複数の部材を用いているので、構造が複雑になるという不都合があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造で、温度変化に伴う伸縮量の差によって例えば光導波路の接続端面間に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができる光導波路接続構造を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明にかかる光導波路接続構造の第1の特徴は、2本の光導波路の接続端面同士を光接続部材の接続部において突き合わせるとともに屈折率整合剤を介在させて接続する光導波路接続構造であって、前記屈折率整合剤は、前記両導波路の接続端面のそれぞれに密着しかつ伸縮性を有することにある。
このように構成された光導波路接続構造においては、接続する2本の光導波路の接続端面間に、両接続端面に密着すると共に伸縮性を有する屈折率整合剤を配置している。このため、線膨張係数の違いによって光導波路と光接続部材との間に温度変化による伸縮量の差が生じ、接続部において例えば接続端面同士が互いに離れる方向に移動した場合でも、屈折率整合剤は両接続端面に密着しているので、両接続端面間は屈折率整合剤を介して継続的に接続されることになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって例えば光導波路の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。
また、本発明にかかる光導波路接続構造の第2の特徴は、上記本発明の第1の特徴において、前記屈折率整合剤は、熱硬化性のシリコン系またはアクリル系の材料からなることにある。
このように構成された光導波路接続構造においては、熱硬化性のシリコン系またはアクリル系の材料のように、塗布時は粘度が低い材料を用いることにより、接続面に密着すると共に光導波路接続端面の凹凸や欠け等の不整合を補償することができる。
また、本発明にかかる光導波路接続構造の第3の特徴は、上記本発明の第1または第2の特徴において、前記屈折率整合剤の屈折率は前記光接続部材の屈折率に対し±1%の範囲にあることにある。
このように構成された光導波路接続構造においては、光接続部材の屈折率に対し±1%の範囲にある屈折率整合剤を用いることにより、屈折率差による透過ロスや反射を軽減して、安定した接続を行うことができる。
また、本発明にかかる光導波路接続構造の第4の特徴は、上記本発明の第1から第3のいずれかの特徴において、前記屈折率整合剤の硬度が、針入度30以上またはJISショアD10以下であることにある。
このように構成された光導波路接続構造においては、屈折率整合剤の硬度が針入度30以上またはJISショアD10以下の硬度であれば、接続する2本の光導波路の端面間の距離が広がっても、両端面に密着した状態で追従して延びることができる。
また、本発明にかかる光導波路接続方法の第5の特徴は、光接続部材の接続部において2本の光導波路の接続端面同士を対向配置して少なくとも前記2本の光導波路の接続端面間に液状の屈折率整合剤を注入する工程と、前記屈折率整合剤を加熱する工程とを含むことにある。
接続する2本の光導波路の接続端面間に、注入時には液状の屈折率整合剤を注入するため両接続端面に満遍なく密着し、その後加熱することにより屈折率整合剤は伸縮可能な半固体状となって両端面を接続することになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって例えば光導波路の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。この光導波路接続方法は、両光導波路挿入口以外に屈折率整合剤を充填する開口が設けられている場合に適しており、両光導波路の接続部の突き当てを確認することができる。
また、本発明にかかる光ファイバ接続方法の第6の特徴は、光接続部材の接続部において熱硬化性の屈折率整合剤を充填しておき、前記屈折率整合剤内において接続する2本の光導波路の接続端面同士を対向配置して固定する工程と、前記屈折率整合剤を加熱する工程とを含むことにある。
このように構成された光導波路接続方法においては、屈折率整合剤を接続部に充填しておき、その屈折率整合剤内に接続する2本光導波路を挿入して両接続端面を対向させる。屈折率整合剤は光導波路の挿入時には液状なので両光導波路の両接続端面に満遍なく密着する。その後、硬化することにより、屈折率整合剤は伸縮可能な固体状となって両接続端面間を接続することになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって例えば光導波路の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。この光導波路接続方法は、両光導波路の挿入口以外に屈折率整合剤を充填する開口が設けられていない場合に適用することができる。
また、本発明にかかる光導波路接続方法の第7の特徴は、上記本発明の第5または第6の特徴において、前記屈折率整合剤の加熱硬化前の粘度が、6000mPa・s以下であることにある。
このように構成された光導波路接続構造においては、屈折率整合剤の加熱硬化前の粘度が6000mPa・s以下とすることにより、両端面間の狭い空間(μmオーダー)に充填することが可能になる。
また、本発明にかかる光接続部材の第8の特徴は、上記本発明の第1〜第4のいずれかの特徴に記載の光導波路接続構造を光導波路同士の接続部に適用したことにある。
このように構成された光接続部材においては、前述した光導波路接続構造を接続部に用いているので、温度変化に伴う伸縮量の差によって例えば光導波路の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。また、従来のグリース(半固形)状の屈折率整合剤を用いる光接続部材に比べて、環境試験時の特性が安定する。
また、本発明にかかる光接続部材の第9の特徴は、上記本発明の第8の特徴に記載の光接続部材に適用する光導波路が被覆付き光ファイバであることにある。
このように構成された光接続部材においては、光ファイバの被覆を除去する必要がなく、光ファイバの接続が容易になる。
また、本発明にかかる光ファイバシートの第10の特徴は、上記本発明の第8の特徴に記載の光接続部材が光コネクタであり、前記光コネクタを、基板上の配線パターンと接続したことにある。
このように構成された光ファイバシートにおいては、前述した光導波路接続構造を用いて光接続部材である光コネクタを取り付けてあるので、温度変化が生じた場合でも光ファイバシートの特性が安定する。
本発明によれば、接続する2本の光導波路の接続端面間に、両接続端面に密着すると共に伸縮性を有する屈折率整合剤を配置しているので、線膨張係数の違いによって光導波路と当該光導波路を接続する光接続部材との間に温度変化による伸縮量の差が生じ、接続部において例えば接続端面間が離れる方向に移動した場合でも、屈折率整合剤は両接続端面に密着していて、両接続端面間は屈折率整合剤を介して継続的に接続されることになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって例えば光導波路の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができるという効果が得られる。
以下、本発明に係る好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の光ファイバ(光導波路)接続構造に係る一実施形態を示す断面図、図2(A)はシリコン系ゲル状の屈折率整合剤が充填された接続端面間を離反させた場合の屈折率整合剤の状態を示す説明図、(B)はエポキシ系熱硬化接着剤の屈折率整合剤が充填された接続端面間を離反させた場合の屈折率整合剤の状態を示す説明図、図4(A)〜(D)は本発明に係る光ファイバ(光導波路)接続方法の実施形態を示す工程図、図5(A)〜(D)は本発明に係る光ファイバ(光導波路)接続方法の別の実施形態を示す工程図、図6(A)は従来品における温度変化に伴うロスの変化を示すグラフ、(B)は本発明の実施例における温度変化に伴うロスの変化を示すグラフである。
図1に示すように、本発明の一実施形態である光ファイバ(光導波路)接続構造10は、接続する2本の光ファイバ11、12の接続端面11a、12a同士を対向して配置するとともに少なくとも両接続端面11a、12a間に屈折率整合剤13を介在させ、2本の光ファイバ11、12を線膨張係数が光ファイバ11、12と異なる部材14で固定するものである。
本実施形態では、2本の光ファイバ11、12の接続端面同士を突き合わせて接続する光接続部材14として、予め一方の光ファイバ11を内蔵光ファイバとして配置しておき、この光接続部材14に他方の光ファイバ12を挿入して光ファイバ11、12の接続端面同士を突き合わせて接続する光フェルール(以降、光フェルール14とする。)が適用された場合を示す。
そして、屈折率整合剤13は、両光ファイバ接続端面11a、12aにそれぞれ密着し、かつ、伸縮性を有している。
すなわち、図2(A)および(B)に示すように、線膨張係数が小さなガラス製の光ファイバ11、12の接続端面11a、12aを屈折率整合剤13(15)を介して突き合わせ、線膨張係数が光ファイバ11、12より大きな例えばプラスチック製の光フェルール14により光ファイバ11、12同士を固定して接続している。この場合において、温度が上昇すると、線膨張係数が大きな光フェルール14が光ファイバ11、12に比べて大きく延びるため、光ファイバ11、12の接続端面11a、12aが光フェルール14の動きに追従して互いに離反することになる。このとき、図2(B)に示す従来の光ファイバ接続構造のように、例えばエポキシ系熱硬化接着剤のような比較的硬質の接着剤15を用いた場合には、温度変化によってエポキシ接着剤に亀裂が発生し、両接続端面11a、12a間に空間16ができてしまい、伝送損失または反射変動等を生じることになる。
一方、本件の光ファイバ接続構造10は、図2(A)に示すように、例えば熱硬化性のシリコン系またはアクリル系の屈折率整合剤13のように塗布時は粘度が低く液状であり、硬化後は伸縮性を有する固体状となる材料を用いることにより、屈折率整合剤13は接続する2本の光ファイバ11、12の接続端面11a、12aに永続的に密着する。なお、屈折率整合剤は、液状やグリース状の場合、高温時には一般的に流動性を有して流れやすい。これに対し、本願の屈折率整合剤は、伸縮性のある固体状なので、流れ出ない。また、この屈折率整合剤13は、既述したように伸縮性を有するので、温度変化による伸縮量が異なることによって両接続端面11a、12aが互いに離れる方向に移動した場合でも、両接続端面11a、12a間は屈折率整合剤13を介して継続して接続されることになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって光ファイバ11、12の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。また、密着することにより、接続端面11a、12aの凹凸や欠け等の不整合を補償することができる。また、本願の屈折率整合剤13は、光ファイバ同士が近づく方向に移動した場合においても、クッション性があるので、光ファイバの接続端面11a(12a)を傷付けることがない。
なお、屈折率整合剤13の屈折率は、光フェルール14の屈折率に対し±1%の範囲にあることが望ましい。これにより、屈折率差による透過ロスや反射を軽減して、安定した接続を行うことができる。
また、屈折率整合剤13は、硬度が、針入度30以上またはJISショアD10以下であることが望ましい。さらに、JISショアA5以下であることが一層望ましい。これにより、接続する2本の光ファイバ11、12の接続端面11a、12a間の距離が相互に広がっても、屈折率整合剤13は両接続端面11a、12aに密着した状態で追従して延びることができる。
また、屈折率整合剤13の加熱硬化前の粘度が、6000mPa・s以下であることが望ましい。さらに、3000mPa・s以下であることが一層望ましい。これにより、両接続端面11a、12a間の狭い空間(μmオーダー)に屈折率整合剤13を充填することが可能になる。
なお、本実施形態では、光ファイバ接続構造10を光フェルール14に適用した場合について説明したが、外にメカニカルスプライスや光コネクタ10等に適用することもできる。
さらに、図3に示したように、光ファイバ接続構造10の光コネクタを、基板21に形成された配線パターン22に適用した光ファイバシート20とすることもできる。
このように構成された光ファイバシート20においては、前述した光ファイバ接続構造10を接続部に用いているので、温度変化に伴う伸縮量の差によって光ファイバ11、12の接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。また、従来のグリース(半固形)状の屈折率整合剤を用いる光フェルール14や光ファイバシート20に比べて、環境試験時の特性が安定する。
次に、図4に基づいて、本発明の実施形態にかかる光ファイバ接続方法について説明する。
まず、接続する光ファイバ12である挿入光ファイバ12の端部をカットして端面処理を行う(図4(A)参照)。なお、ここで、挿入光ファイバ12の被覆除去は行う必要はなく、被覆付きのままとされる。
次いで、挿入光ファイバ12を光フェルール14のファイバ挿通孔14aに挿入する(図4(B)参照)。フェルール14には、挿入光ファイバ12を固定するための接着剤17を注入するための接着剤用注入口14bおよび屈折率整合剤13を注入するための屈折率整合剤注入口14cが設けられている。また、接続する光ファイバ11である内蔵光ファイバ11は、予め光フェルール14に取り付けられている。なお、内蔵光ファイバ11の外側露出面11bは、研磨されている。
挿入光ファイバ12を挿通孔14aに挿入して、挿入光ファイバ12の接続端面12aと内蔵光ファイバ11の接続端面11aとを対向させる(図4(C)参照)。そして、接着剤注入口14bから接着剤17を注入して挿入光ファイバ12を固定するとともに、屈折率整合剤注入口14cから光ファイバ11、12の接続端面同士が位置する接続部14dに屈折率整合剤13を注入する(図4(D)参照)。その後、屈折率整合剤13を加熱硬化して半固体状にする。
このように構成された光ファイバ接続方法においては、光フェルール14の線膨張係数が光ファイバ11、12と異なるので、温度変化によって光フェルール14と光ファイバ11、12との間で伸縮量が異なる。このため、接続する2本の光ファイバ11、12の接続端面11a、12a間に、注入時には液状の屈折率整合剤13を注入することにより両接続端面11a、12aに満遍なく密着する。その後加熱硬化することにより屈折率整合剤13は伸縮可能な半固体状となって両接続端面11a、12aを継続的に接続することになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって光ファイバの接続部に隙間が発生するのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。この光ファイバ接続方法は、屈折率整合剤13を充填する屈折率整合剤注入口14cが設けられている場合に適しており、この屈折率整合剤注入口14cを利用して両光ファイバ11、12の接続端面11a、12aの突き当てを確認することができる。
次に、図5に基づいて、本発明の別の実施形態にかかる光ファイバ接続方法について説明する。なお、前述した図4と共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
まず、接続する光ファイバ12である挿入光ファイバ12の端部をカットして端面処理を行う(図5(A)参照)。なお、ここで、挿入光ファイバ12の被覆除去は行う必要はなく、被覆付きのままで良い。また、内蔵光ファイバ11と挿入光ファイバ12との接続端面11a、12aが対向している接続部14dに屈折率整合剤13を充填しておく。
次いで、挿入光ファイバ12を光フェルール14のファイバ挿通孔14aに挿入し(図5(B)参照)、挿入光ファイバ12の接続端面12aと内蔵光ファイバ11の接続端面11aとを対向させる(図5(C)参照)。そして、接着剤注入口14bから接着剤17を注入して挿入光ファイバ12を固定(図5(D)参照)した後、屈折率整合剤13を加熱硬化して半固体状にする。
このように構成された光ファイバ接続方法においても、図4において前述した場合と同様に、温度変化に伴う伸縮量の差によって光ファイバの接続部に隙間が発生する阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができることになる。この光ファイバ接続方法は、屈折率整合剤13を充填する屈折率整合剤注入口14cが設けられていない場合に適している。
なお、本発明の光ファイバ接続構造は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した各実施形態において、光接続構造10として光コネクタおよび光フェルールに適用の例を示したが、この他、メカニカルスプライス等にも適用可能である。また、前述した各実施形態において、光導波路はガラスファイバであるとしたが、他の光導波路として、例えば、ポリマー導波路やプラスチックファイバ等を挙げることもできる。さらに、上記の実施形態において、挿入光ファイバ12は被覆付きのままとしたが、本発明は先端の被覆を除去した光ファイバにも適用可能である。
次に、具体的な実施例について説明する。
図1に示した光ファイバ接続構造10と同じ構造のファイバ内蔵多心MTコネクタについて説明する。なお、既述した部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
この多心MTコネクタには、コネクタの先端(図1において左端)に内蔵光ファイバ11が内蔵されている。内蔵光ファイバ11は、被覆除去されたMMFファイバであり、その外側端面11bは研磨されている。一方、内蔵光ファイバ11と接続する挿入光ファイバ12としては、被覆付きのMMFファイバを用いるが、被覆の有無は限定しない。両光ファイバ11、12は、コア径50μm、クラッド径80μm、被覆外径125μmである。
コネクタには、内蔵光ファイバ11と挿入光ファイバ12とを接続するために、例えば幅0.3mm〜1.0mmの接続部14dが設けられており、この接続部14dに光ファイバと屈折率を整合した屈折率整合剤13が充填されている。屈折率整合剤13としては、2液混合性のシリコン系材料からなり、硬化前の常時の粘度は、25℃で5000mPa・sであり、注入時には流動性を上げるため40℃に昇温する。このときの粘度は、3000mPa・sである。そして、接続後に100℃で5時間加熱したときの硬度は、針入度49である。
また、挿入光ファイバ12を固定するファイバ固定用の接着剤17は、熱硬化性のエポキシ系接着剤を使用した。
なお、コネクタに挿入光ファイバ12を接続する方法は、図4(A)〜(D)において前述した工程に従って行ったので、説明は省略する。
以上説明したコネクタについて透過ロス特性試験を行った。図6(A)には屈折率整合剤14としてエポキシ接着剤を用いた従来品の測定結果が示されており、図6(B)には本発明にかかる屈折率整合剤13を使用した改良品の測定結果が示されている。なお、光ファイバ内蔵コネクタの初期特性は、16心、接続部14dの幅が0.3mm、接続ロスは平均0.5dB、最大2.1dBである。また、試験条件は、ヒートサイクル;−40〜75℃、試験期間;48時間、光源;LDである。
試験の結果、図6(A)に示す従来品においてはロス変動が0.6dB程度発生したのに対し、図6(B)に示す本発明品においてはロス変動は最大でも0.1dB以下となり、良好な特性が得られていることがわかる。
以上のように、本発明に係る光ファイバ(光導波路)接続構造は、接続する2本の光ファイバの接続端面間に、両接続端面に密着すると共に伸縮性を有する屈折率整合剤を配置しているので、線膨張係数の違いによって光ファイバと固定部材との間に温度変化による伸縮量の差が生じ、接続部において両接続端面が互いに離れる方向に移動した場合でも、屈折率整合剤は両接続端面に密着していて、両接続端面間は屈折率整合剤を介して継続的に接続されることになる。これにより、温度変化に伴う伸縮量の差によって光ファイバ接続部に隙間が生じるのを阻止して、伝送損失の増加や反射変動等を防止することができるという効果を有し、接続する光ファイバの接続端面間に屈折率整合剤を介在させ、接続端面同士を突き合わせて接続する光ファイバ接続構造等として有用である。
本発明の光ファイバ(光導波路)接続構造に係る一実施形態を示す断面図である。 (A)はシリコン系ゲル状の屈折率整合剤が充填された接続端面の状態を示す説明図で、(B)はエポキシ系熱硬化接着剤の屈折率整合剤が充填された接続端面の状態を示す説明である。 本発明にかかる光ファイバ接続構造のコネクタを装着した光ファイバシートの実施形態を示す平面図である。 (A)〜(D)は本発明に係る光ファイバ接続方法の実施形態を示す工程図である。 (A)〜(D)は本発明に係る光ファイバ接続方法の別の実施形態を示す工程図である。 (A)は従来品における温度変化に伴うロスの変化を示すグラフで、(B)は本発明の実施例における温度変化に伴うロスの変化を示すグラフである。 (A)は従来のメカニカルスプライスの硬化前の屈折率整合剤の状態を示す断面図で、(B)は硬化後の屈折率整合剤の状態を示す断面図である。 従来の光ファイバ接続構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
10 光ファイバ(光導波路)接続構造
11 内蔵光ファイバ(光ファイバ)
11a 接続端面
12 挿入光ファイバ(光ファイバ)
12a 接続端面
13 屈折率整合剤
14 光フェルール(光接続部材)
20 光ファイバシート

Claims (10)

  1. 2本の光導波路の接続端面同士を光接続部材の接続部において突き合わせるとともに屈折率整合剤を介在させて接続する光導波路接続構造であって、
    前記屈折率整合剤は、前記両光導波路の接続端面のそれぞれに密着しかつ伸縮性を有することを特徴とする光導波路接続構造。
  2. 前記屈折率整合剤は、熱硬化性のシリコン系またはアクリル系の材料からなることを特徴とする請求項1記載の光導波路接続構造。
  3. 前記屈折率整合剤の屈折率は前記光接続部材の屈折率に対し±1%の範囲にあることを特徴とする請求項1または2記載の光導波路接続構造。
  4. 前記屈折率整合剤の硬度が、針入度30以上またはJISショアD10以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路接続構造。
  5. 光接続部材の接続部において2本の光導波路の接続端面同士を対向配置して少なくとも前記2本の光導波路の接続端面間に液状の屈折率整合剤を注入する工程と、前記屈折率整合剤を加熱する工程とを含むことを特徴とする光導波路接続方法。
  6. 光接続部材の接続部において熱硬化性の屈折率整合剤を充填しておき、前記屈折率整合剤内において接続する2本の光導波路の接続端面同士を対向配置して固定する工程と、前記屈折率整合剤を加熱する工程とを含むことを特徴とする光導波路接続方法。
  7. 前記屈折率整合剤の加熱硬化前の粘度が、6000mPa・s以下であることを特徴とする請求項5または6記載の光導波路接続方法。
  8. 上記請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路接続構造を光導波路同士の接続部に適用したことを特徴とする光接続部材。
  9. 上記請求項8の光接続部材に適用する光導波路が被覆付き光ファイバであることを特徴とする光接続部材。
  10. 上記請求項8に記載の光接続部材が光コネクタであり、前記光コネクタを、基板上の配線パターンと接続したことを特徴とする光ファイバシート。
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