JP2004126304A - 光ファイバの接続部材及び光ファイバの接続方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光ファイバの接続部材は、金属製の中空管1からなり、光ファイバ2a,2bの外径より1〜2μm大きな内接円を有し、テーパー形状の挿入口3a,3bを両端に有し、光ファイバ2a,2bを突き合わせる際に、その継ぎ合せ部分を目視確認が可能で、かつ接着剤6を供給できるスリット5を有する。中空管1内に光ファイバ2a,2bを挿入し、スリット5を通して継ぎ合せ部分を目視確認後、接着剤6を中空管1内に注入して端面同士を固定接続し、中空管1の両端に設けられた挿入口3a,3bにシール材4a,4bを充填する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバの接続部材及び光ファイバの接続方法に関し、より詳細には、金属製の中空管と接着剤とを用いて光ファイバを接続し、高価な装置を使わずに簡便かつ安価に耐久信頼性の向上を図った光ファイバの接続部材及び光ファイバの接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバケーブルの敷設は、例えば、単位長さ2kmのケーブルを区間毎に敷設し、クロージャと呼ばれる接続箱を用いて、両区間のケーブルの対応する光ファイバを接続している。長距離伝送を担うケーブルにあってはクロージャの数が多く、多芯のケーブルにあっては光ファイバの接続回数が膨大なものになる。従って、光ファイバの接続精度を高めるとともに、接続工数を減らし、低コストで耐久信頼性の高い光ファイバ接続を実現する必要がある。
【0003】
従来、光ファイバを接続する方法として、(1)光ファイバを溶融加熱して接続する方法、いわゆる融着接続、(2)光ファイバを接続容器内で機械的に固定する方法、いわゆるメカニカルスプライス、(3)透明スリーブ或いは透明蓋を有するV溝部で光ファイバを突き合わせ、紫外線硬化接着剤で固定する方法、いわゆる接着スプライスなどが知られている。我が国においては融着接続が主流である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、融着接続では高価な光ファイバ融着接続装置が必要であること、融着接続装置は大きく狭い場所での接続作業が困難であること、および融着接続装置に光ファイバをセットするための余長と、失敗をした場合のために再接続用の余長が必要であることなどの問題があった。
【0005】
メカニカルスプライスは、接続工具は融着接続装置より安価であるが、接続部材であるメカニカルスプライス容器が高価であり、一接続当たりのコストが高くなる。また、光ファイバの固定を機械的な締め付け力のみに頼っているために耐久信頼性に劣るという問題があった。さらに、接着スプライスは現場での作業性に劣るなどの問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは安価な装置と接続部材とを使用して、高い作業性および信頼性と狭い場所でも簡単に手早く接続できる光ファイバの接続部材及び光ファイバの接続方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、2本の光ファイバを中空管内で突き合わせ接続する光ファイバの接続部材において、前記中空管が金属材料からなり、該中空管の両端に前記光ファイバを挿入するテーパー形状の挿入口を設けるとともに、該中空管に、前記光ファイバを突き合わせる際に継ぎ合せ部分を目視確認が可能で、かつ接着剤を供給できるスリットを設けたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記中空管に設けられるスリットは、該中空管の長手方向に平行で、かつ中央部の一部又は全長にわたり設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記挿入口にシール材を充填したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、2本の光ファイバを中空管内で突き合わせ接続する光ファイバの接続方法において、前記光ファイバを突き合わせ後、接着剤を前記中空管内に注入して固定し、該中空管の両端に設けられたテーパー形状の挿入口にシール材を充填したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明に係る光ファイバの接続部材の一実施例を説明するための構成図で、図中符号1は光ファイバの接続部材としての金属製の中空管、2a,2bは光ファイバ、3a,3bは挿入口、4a,4bは充填シール材、5はスリット、6は接着剤を示している。
【0012】
本発明の光ファイバの接続部材は、金属製の中空管1からなり、光ファイバ2a,2bの外径より1〜2μm大きな内接円を有し、テーパー形状の挿入口3a,3bを両端に有し、光ファイバ2a,2bを突き合わせる際に、その継ぎ合せ部分を目視確認が可能でかつ接着剤6を供給できるスリット5を有する。
【0013】
次に、中空管1内に光ファイバ2a,2bを挿入し、スリット5を通して継ぎ合せ部分を目視確認後、接着剤6を中空管1内に注入して端面同士を固定接続し、中空管1の両端に設けられた挿入口3a,3bにシール材4a,4bを充填する。
【0014】
図2は、光ファイバの接続部材の平面図で、中空管1の接続部材に設けられたスリット5は、中空管1の長手方向に平行で、中空管1の中央部の一部に構成されている。中空管1の長さは20〜50mm、中空管1の外径は2〜4mmで、スリット5の長さは、3〜10mm、スリット5の幅は0.5〜1mmである。
【0015】
図3は、光ファイバの接続部材の側面断面図で、中空管1の中央部は裸ファイバが挿入される位置で径が細くなっている裸ファイバ挿入孔7a,7bで、継ぎ合せ部分の目視確認が可能で接着剤を中空管1内に注入できるようにスリット5が設けられている。裸ファイバ位置の両サイドは、被覆ファイバが挿入されるように径が大きくなっている被覆ファイバ挿入孔8a,8bである。さらに両端部はテーパー形状の挿入口3a,3bが形成されていて、その挿入口3a,3bにはシール材が充填され、フィレットが形成されるような構造を有している。
【0016】
図4(a),(b)は、中空管の接続部材を輪切りにした断面形状を示す図で、図4(a)は、図3におけるスリット部のA−A線断面図で、図4(b)は、図3における非スリット部のB−B線断面図である。このスリット部は、光ファイバを突き合わせる際に、その光ファイバを周囲方向に逃げるのを拘束する目的と、継ぎ合せ部分を目視確認が可能で、かつ接着剤を供給できるよう特別な形状を有するスリット構造としている。
【0017】
図5は、本発明に係る光ファイバの接続部材の他の実施例を説明するための構成図で、中空管に設けられたスリットが中空管の長手方向全長にわたり構成されている場合の接続部材の平面図、図6は図5の断面図である。図中符号15は、中空管1の接続部材の長手方向全長にわたって設けられたスリットである。このような構成によれば、スリット15の制作上で一部分の場合より簡単にできるという利点がある。強度上は材料の厚みが十分にあるため、スリット幅が変形することはない。
【0018】
接続する光ファイバ2a,2bを両端のテーパー形状の挿入口3a,3bから挿入し、中空管1の中央部で突き合わせられたことを確認した後、接着剤6をスリット15から注入して接続・固定する。さらに、シール材4a,4bを中空管1の両端の挿入口3a,3bに充填する際、中空管1の接着剤が満たされない外周部にも同時に充填することで接続部材の外周の凹凸を無くし、耐久信頼性を達成することができる。
【0019】
中空管の接続部材として金属材料を使用する理由は、電鋳法等により内径精度及び両端面のテーパー形状が容易に得られ、かつ多量生産に適して低コスト化が可能であるからである。
【0020】
本発明の接続部材の構造により、使用部品数が最小で、現場でのファイバ接続作業が容易で、かつ強度と信頼性を向上させた接続部材が得られる。
【0021】
以下、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されないことは言うまでもない。
[実施例]
外径0.125mmφのシングルモード光ファイバを接続固定するために、ニッケル電鋳法により図3の形状をなした中空管1の接続部材を作成した。ファイバが接続固定される内接円は、0.126mmφの形状を、被覆ファイバの内径0.9mm、長さ40mmを有する中空管の接続部材とした。接続する光ファイバ2a,2bを各両端のテーパー形状の挿入口3a,3bから挿入し、中空管1の中央部で突き合わせられたことを目視確認した後、エチルシアノアクリレート接着剤6をスリット5から注入して接続・固定した。さらに、シール材4a,4bを両端のテーパー形状の挿入口3a,3bに充填してフィレットを形成した。
【0022】
得られたシングルモード光ファイバの接続損失は、1.5μmの波長で0.02dB以下であった。−20〜+60℃の温度サイクル試験での接続部の光損失変動は0.2dB以下であった。また、この接続部の引張強度は1.5kgであり、この接続部を60℃水中に2週間漬けておいても、強度1.2kg以上を保持した。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、中空管が金属材料からなり、中空管の両端に光ファイバを挿入するテーパー形状の挿入口を設けるとともに、中空管に、光ファイバを突き合わせる際に継ぎ合せ部分を目視確認が可能で、かつ接着剤を供給できるスリットを設けたので、安価な装置と接続部材とを使用して、低コストで、高い作業性と耐久信頼性を有し、狭い場所でも簡単に手早く光ファイバを接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバの接続部材の一実施例を説明するための構成図である。
【図2】光ファイバの接続部材の平面図である。
【図3】光ファイバの接続部材の側面断面図である。
【図4】中空管の接続部材を輪切りにした断面形状を示す図で、(a)は、図3におけるスリット部のA−A線断面図で、(b)は、図3における非スリット部のB−B線断面図である。
【図5】本発明に係る光ファイバの接続部材の一実施例を説明するための構成図で、接続中空管に設けられたスリットが中空管の長手方向全長にわたり構成されている場合の接続部材の平面図である。
【図6】図5の断面図である。
【符号の説明】
1 金属製の中空管
2a,2b 光ファイバ
3a,3b 挿入口
4a,4b 充填シール材
5,15 スリット
6 接着剤
7a,7b 裸ファイバ挿入孔
8a,8b 被覆ファイバ挿入孔
Claims (4)
- 2本の光ファイバを中空管内で突き合わせ接続する光ファイバの接続部材において、前記中空管が金属材料からなり、該中空管の両端に前記光ファイバを挿入するテーパー形状の挿入口を設けるとともに、前記中空管に、前記光ファイバを突き合わせる際に継ぎ合せ部分を目視確認が可能で、かつ接着剤を供給できるスリットを設けたことを特徴とする光ファイバの接続部材。
- 前記中空管に設けられるスリットは、該中空管の長手方向に平行で、かつ中央部の一部又は全長にわたり設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの接続部材。
- 前記挿入口にシール材を充填したことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバの接続部材。
- 2本の光ファイバを中空管内で突き合わせ接続する光ファイバの接続方法において、前記光ファイバを突き合わせ後、接着剤を前記中空管内に注入して固定し、該中空管の両端に設けられたテーパー形状の挿入口にシール材を充填したことを特徴とする光ファイバの接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002291447A JP2004126304A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | 光ファイバの接続部材及び光ファイバの接続方法 |
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Publications (1)
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JP2004126304A true JP2004126304A (ja) | 2004-04-22 |
Family
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JP2002291447A Withdrawn JP2004126304A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | 光ファイバの接続部材及び光ファイバの接続方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007127878A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光導波路接続構造 |
JP2008046433A (ja) * | 2006-08-18 | 2008-02-28 | Sanwa Denki Kogyo Co Ltd | 光コネクタの光ファイバ固定機構 |
WO2009081964A1 (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-02 | Nf Techno Summit Co. Ltd. | 光ファイバー接続装置及び光ファイバー接続方法 |
CN108983366A (zh) * | 2018-08-31 | 2018-12-11 | 中煤科工集团重庆研究院有限公司 | 煤矿井下光纤冷接装置 |
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2002
- 2002-10-03 JP JP2002291447A patent/JP2004126304A/ja not_active Withdrawn
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