JP3819301B2 - 光ファイバシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、光ファイバシートに関し、特に、耐湿性能の向上対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光素子や光回路、光学措置を相互に光学的に接続するために、複数の光ファイバが基板上に予め所定のパターンで配線された光ファイバシートが用いられている。光ファイバが予め所定のパターンで配線されたものとして、例えば特開2001−141937号公報に開示されているように、矩形状の基板と、この基板の周縁に形成された凸状の堰状物と、この堰状物の内側に樹脂材料を充填して可撓性を有するように形成された樹脂保護層とを有し、この樹脂保護層に光ファイバを埋め込んで配線したものが知られている。この開示された光ファイバシートでは、光ファイバは上記堰状物を貫通して引き出されており、この引き出された光ファイバの折り曲げを防止するための保護ブーツが堰状物に一体に形成されている。
【0003】
一方、シート状の基板上にシート状のラミネート材をラミネートして、このシート状の本体の中で光ファイバを所定の状態に配線した光ファイバシートが知られている。このような光ファイバシートでは、本体の可撓性を維持することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、樹脂保護層を形成した従来の前者のものでは、堰状物で囲まれたところに全体に亘り樹脂材料を充填して樹脂保護層を形成しているために、この樹脂保護層に可撓性を持たせるようにしたとしても、その可撓性は充分なものではなかった。しかも、特に耐湿効果を向上させるために堰状物をエポキシ系樹脂で構成すると、光ファイバシートとしての可撓性を維持することができなくなるという問題点が生じる。さらに、基板の周縁に堰状物を設けると共にこの堰状物と一体の保護ブーツを形成して、その後に樹脂保護層を形成せねばならず、製法が複雑となる。
【0005】
一方、シート状の本体を形成した従来の後者のものでは、本体の周縁、つまり、基板とラミネート材との貼合せ面の周縁からの湿気の浸入によって、光ファイバの伝送損失が増大するという問題があった。
【0006】
そこで、本願発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、可撓性を維持しながら耐湿効果を向上した光ファイバシートを提供せんとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本願発明は、本体部の可撓性を維持しつつ少なくとも第1部材及び第2部材の貼合せ面の周縁部を気密状に覆う耐湿材料からなる封止部材を備えるようにしたものである。
【0008】
具体的に、第1の解決手段は、耐湿材料からなるシート状の第1部材及び第2部材が互いに貼り合わされて形成された本体部と、上記本体部の第1部材及び第2部材間に挟み込まれ、所定の状態に配線された光ファイバと、上記本体部の第1部材及び第2部材間に挟み込まれ、上記光ファイバに接続されたファイバカプラ及び/又は溶着スリーブと、上記本体部の可撓性を維持しつつ少なくとも上記第1部材及び第2部材の貼合せ面の周縁において上記本体部の表裏両面ないし端面を連続して覆い、且つ、該貼合せ面の周縁部を気密状に覆う耐湿材料からなる封止部材とを備えている。
【0009】
また、第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、光ファイバは、複数本配線されており、上記複数の光ファイバは、入力側で所定本数毎に束ねられて複数の入力側光ファイバ束を構成する一方、各入力側光ファイバ束の光ファイバは、出力側に至る途中において所定の状態に曲げられると共に入力側光ファイバ束から分離し、出力側で他の光ファイバ束から分離された光ファイバと共に所定本数毎に束ねられて別の出力側光ファイバ束を構成している。
【0010】
また、第3の解決手段は、上記第1の解決手段において、光ファイバは、入力側で複数本配線されており、上記入力側の各光ファイバは、出力側に至るまでに所定の状態で周回されると共に、周回する毎に光学部品に接続されて出力側では上記複数本よりも少ない本数に構成されている。
【0011】
また、第4の解決手段は、上記第1から第3の何れか1つの解決手段において、第1部材と第2部材とは、柔軟性を有する粘着剤によって貼り合わされている。
【0012】
また、第5の解決手段は、上記第1から第3の何れか1つの解決手段において、光ファイバの先端部は、本体部から封止部材を気密状に貫通して引き出され、少なくとも上記引き出された光ファイバを被覆する防湿部材が設けられている。
【0013】
すなわち、上記第1の解決手段では、耐湿材料からなるシート状の第1部材と耐湿材料からなるシート状の第2部材とが互いに貼り合わされて本体部が形成され、この本体部には、光ファイバ、ファイバカプラ及び/又は溶着スリーブが所定の状態に配線されて挟み込まれている。そして、本体部の可撓性を維持しつつ少なくとも第1部材及び第2部材の貼合せ面の周縁において本体部の表裏両面ないし端面を連続して覆い、且つ、貼合せ面の周縁部を気密状に覆うように、耐湿材料からなる封止部材が設けられている。
【0014】
従って、光ファイバシートの可撓性を維持しながら、ハーメチックな構造を実現することができる。この結果、貼合せ面の周縁部からの光ファイバへの湿気の浸入を抑制することができ、光ファイバの伝送損失が増大するのを抑制することができる。また、耐湿効果を向上させたシート状の光ファイバシートを簡易な製法で作製することができる。また、光ファイバシートの可撓性を維持することができるために、所望の状態でこの光ファイバシートを据え付けることができる。さらに、貼合せ面の周縁において本体部の表裏両面ないし端面を連続して覆っているため、特に湿気が浸入し易い貼合せ面の周縁においてより確実に湿気の浸入を防止することができる。
【0015】
また、上記第2の解決手段では、上記第1の解決手段において、光ファイバが第1部材及び第2部材間に挟み込まれた状態で複数本配線されており、この複数の光ファイバは、入力側で所定本数毎に束ねられて複数の入力側光ファイバ束を構成している。一方、各入力側光ファイバ束の光ファイバは、出力側に至る途中において所定の状態に曲げられると共に入力側光ファイバ束から分離し、出力側で他の光ファイバ束から分離された光ファイバと共に所定本数毎に束ねられて別の出力側光ファイバ束を構成している。
【0016】
また、上記第3の解決手段では、上記第1の解決手段において、光ファイバが第1部材及び第2部材間に挟み込まれた状態で入力側において複数本配線されている。そして、この入力側の各光ファイバは、出力側に至るまでに所定の状態で周回されると共に、周回する毎に光学部品に接続されて出力側では上記複数本よりも少ない本数に構成されている。
【0017】
また、上記第4の解決手段では、上記第1から第3の何れか1つの解決手段において、第1部材と第2部材とが柔軟性を有する粘着剤によって貼り合わされ、光ファイバがこの粘着剤によって固定されている。そして、少なくとも第1部材及び第2部材の貼合せ面の周縁部を気密状に覆うように、耐湿材料からなる封止部材が設けられている。したがって、本体部内に湿気が浸入し難い耐湿構造にすることができ、粘着剤が湿気による影響を受け難くなるために、柔軟性を有する粘着剤を使用したとしても、粘着剤の劣化を抑制することができる。この結果、第1部材と第2部材との剥離の発生を抑制することができると共に光ファイバの接着の劣化を抑制することができて、光ファイバシートの耐久性を向上させることができる。
【0018】
また、上記第5の解決手段では、上記第1から第3の何れか1つの解決手段において、光ファイバの先端部が本体部から封止部材を気密状に貫通して引き出され、少なくとも本体部から引き出された光ファイバを被覆する防湿部材を設けるようにしたために、この引き出された光ファイバへの湿気の浸入をも防止することができる。従って、光ファイバの伝送損失が増大するのをさらに抑制することができる。さらに、本体部から引き出された光ファイバの座屈を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態1】
以下、本願発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本願発明の実施形態1に係る光ファイバシート10の一例の平面図を示しており、この光ファイバシート10は、m個のポート、n個のチャネルの入力をn個のポート、m個のチャネルの出力へ変換を行うものである。上記光ファイバシート10は、図1及び図2に示すように、第1部材である基板11と第2部材であるラミネート材12とが互いに貼り合わされ、これら基板11とラミネート材12との間で光ファイバ13が所定の状態に配線されて構成されている。上記光ファイバシート10では、多数の光ファイバ13がチャネル毎に整理されるために誤配線等を防止することができ、光ファイバ13を平面上に配線するために実装する際の収容容積が小さくなるという利点がある。尚、図1では、光ファイバ13等を本来破線で描くべきところを便宜上実線で描いている。
【0021】
上記基板11は、耐湿材料からなるシート状の部材により構成され、その平面形状が矩形状に形成されている。上記基板11は、耐湿材料として例えばPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)が用いられており、シート状に形成されることで可撓性を有している。
【0022】
上記基板11の上面には、図2に示すように、全面に粘着剤14が塗布されている。この粘着剤14は、柔軟性を有するものが使用されており、例えばシリコン系の粘着剤14により構成されている。
【0023】
上記ラミネート材12は、耐湿材料からなるシート状の部材により構成され、その平面形状が矩形状に形成されている。ラミネート材12の平面形状は上記基板11の平面形状と略同一に形成されている。上記ラミネート材12は、例えば4フッ化及び6フッ化ポリエチレンの共重合体により構成されており、可撓性を有している。
【0024】
そして、上記基板11とラミネート材12とが粘着剤14を介して貼り合わされて本体部15が形成されている。
【0025】
上記光ファイバ13は、上記基板11とラミネート材12との間に挟み込まれており、上記粘着剤14によって基板11に接着されて固定されている。光ファイバ13は、入力側18において8本毎に互いに密着するように平面内で束ねられて入力側18の光ファイバ束19を構成しており、本体部15にはこの入力側18の光ファイバ束19が8本挟み込まれている。つまり、この光ファイバシート10では、64本の光ファイバ13が配線されると共に、8個のチャネル、8個のポートの入力が形成されている。これら64本の光ファイバ13は全て同一長さとされている。光ファイバ束19を構成する各光ファイバ13は、本体部15内の略中央付近で1本ずつに分離されている。そして、この分離された光ファイバ13は、他の7つの光ファイバ束19から分離された光ファイバ13と密着するように束ねられて配線されることによって出力側20の光ファイバ束21を構成している。つまり、8個のチャネル、8個のポートの出力が形成されている。このようにしてm個のポート、n個のチャネルをn個のポート、m個のチャネルに変換することができるよになっている。尚、入力側18及び出力側20の各光ファイバ束19,21の先端には、図示省略するがそれぞれ入力端子又は出力端子が設けられている。
【0026】
上記本体部15の周縁部には、上記本体部15の可撓性を維持しつつ該本体部15の側面の全周に亘り、上記周縁部を気密状に覆う封止部材25が設けられている。この封止部材25は、湿気が浸入し易い基板11及びラミネート材12の貼合せ面における縁端面において、湿気の浸入を抑制するためのものである。この封止部材25を形成する材料として、例えば熱可塑性樹脂、エポキシ等の耐湿性材料が使用されている。封止部材25の幅は、本体部15の可撓性を損なわない幅に調整されている。即ち、柔らかい材料を使用する場合には、本体部15の縁端から10mm程度内側まで本体部15を覆うように封止部材25を設けることができるが、これより硬い材料を使用する場合には、封止部材25の幅をより狭く調整する必要がある。
【0027】
上記封止部材25は、図2に示すように、ラミネート材12の表側面における周縁部、本体部15の側面、即ち縁端面28、及び基板11の裏側面における周縁部を連続して気密状に覆うように形成されている。つまり、封止部材25は、本体部15の縁端面28において、該本体部15の側面の全周に亘り、本体部15の側面の全面を覆うように形成されている。封止部材25には、貫通孔(図示省略)が形成され、この貫通孔を通して光ファイバ束19が封止部材25の外部に引き出されている。
【0028】
入力側18及び出力側20において、光ファイバ束19,21には、その側面を被覆する防湿部材としての保護チューブ30が被せられており、光ファイバ束19,21は、保護チューブ30が被せられた状態で封止部材25を気密状に貫通すると共に封止部材25の外部に引き出されている。この保護チューブ30は、外部に引き出された光ファイバ13からの湿気の浸入を防止すると共に、封止部材25の近傍における光ファイバ13の折れ曲がりを防止するためのものである。保護チューブ30として、例えばポリエチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ハイトレル(登録商標)等の材料を使用することができる。尚、保護チューブ30は、各光ファイバ13毎に、別個に光ファイバ13に被せるようにしてもよい。
【0029】
続いて、上記光ファイバシート10の作製方法について説明する。ここでは、封止部材25を例えば熱可塑性樹脂で形成する場合の作製方法について説明する。
【0030】
まず、塗布工程において基板11の表側面の全体に粘着剤14を塗布し、配線工程において、粘着剤14が塗布された基板11の表側面上に光ファイバ13を1本ずつ所定の状態に配線し、所定の圧力で光ファイバ13を基板11に押し付けて接着固定する。そして、基板11の周縁に位置する光ファイバ束19,21に保護チューブ30を被せる。
【0031】
基板11に対する光ファイバ13の配線は、例えば図外のX−Yプロッタを用いて行うことができる。すなわち、X−Yプロッタの配線ヘッドを配線パターンに沿って移動させながら、この配線ヘッドを介して光ファイバ13を基板11上(粘着剤14層上)に供給する。そして、この供給された光ファイバ13を所定の圧力で粘着剤14に押し付けることによって、光ファイバ13を基板11上に固定することができる。このような工程を64本全ての光ファイバ13について繰り返し行うことにより、光ファイバ13を所定の配線パターンに配線することができる。
【0032】
そして、貼合工程において、光ファイバ13が配線された基板11の表側面にラミネート材12を貼り合わせ、該ラミネート材12を基板11に接着して光ファイバ13が挟み込まれた本体部15を形成する。そして、セット工程において、光ファイバ13が挟み込まれた本体部15を図外の型の中にセットする。この型は、所定幅の封止部材25を本体部15の周縁に形成するためのものであり、本体部15の周縁部に対応する部分に凹部(図示省略)が形成されている。そして、注入工程において、融解した熱可塑性樹脂を本体部15の周縁部に垂らしていくと、樹脂が本体部15の表裏両面ないし縁端面28を連続して気密状に覆うように上記凹部に対応した形状の封止部材25が形成される。そして、型から取り出すと、光ファイバシート10が完成する。
【0033】
以上説明したように、本実施形態1に係る光ファイバシート10によれば、耐湿材料からなるシート状の基板11と耐湿材料からなるシート状のラミネート材12とが互いに貼り合わされて本体部15が形成され、この本体部15の基板11とラミネート材12との間には、光ファイバ13が所定の状態に配線されて挟み込まれている。そして、本体部15の可撓性を維持しつつ該本体部15の周縁部を気密状に覆うように、耐湿材料からなる封止部材25が設けられている。
【0034】
従って、光ファイバシート10の可撓性を維持しながら、ハーメチックな構造を実現することができる。この結果、基板11及びラミネート材12の貼合せ面の周縁部からの光ファイバ13への湿気の浸入を抑制することができ、光ファイバ13の伝送損失が増大するのを抑制することができる。また、耐湿効果を向上させたシート状の光ファイバシート10を簡易な製法で作製することができる。また、光ファイバシート10の可撓性を維持することができるために、所望の状態でこの光ファイバシート10を据え付けることができる。
【0035】
また、特に湿気が浸入し易い基板11及びラミネート材12の貼合せ面の周縁部において、本体部15周縁の表裏両面ないし縁端面28を連続して封止部材25で気密状に覆うようにしたために、確実に湿気の浸入を防止することができる。
【0036】
また、基板11とラミネート材12とが柔軟性を有する粘着剤14によって貼り合わされ、光ファイバ13がこの粘着剤14によって固定されている。そして、本体部15の周縁を覆うように、耐湿材料からなる封止部材25が設けられている。したがって、本体部15内に湿気が浸入し難い耐湿構造にすることができ、粘着剤14が湿気による影響を受け難くなるために、柔軟性を有する粘着剤14を使用したとしても、粘着剤14の劣化を抑制することができる。この結果、基板11とラミネート材12との剥離の発生を抑制することができると共に光ファイバ13の接着の劣化を抑制することができて、光ファイバシート10の耐久性を向上させることができる。
【0037】
また、光ファイバ束19を、保護チューブ30が被せられた状態で封止部材25を気密状に貫通させると共に封止部材25の外部に引き出すようにしたために、この引き出された光ファイバ13への湿気の浸入をも防止することができる。従って、光ファイバ13の伝送損失が増大するのをさらに抑制することができる。さらに、封止部材25の近傍における光ファイバ13の座屈を防止することができる。
【0038】
【発明の実施の形態2】
図3に示すように、本願発明の実施形態2に係る光ファイバシート10は、光信号が入力されて所定の機能を発揮する光学部品が接続された光ファイバ13を本体部15に挟み込んだものである。つまり、光ファイバ13には光学部品が接続されており、この光学部品が光ファイバ13と一緒に本体部15に挟み込まれている。尚、図3では、光ファイバ13等を本来破線で描くべきところを便宜上実線で描いている。また、実施形態1と同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
基板11とラミネート材12とは、柔軟性を有する粘着剤14を介して貼り合わされて本体部15を形成している。本体部15の周縁部には、本体部15の可撓性を維持しつつ該本体部15の側面の全周に亘り、上記周縁部を気密状に覆う封止部材25が設けられている。この封止部材25は、湿気が浸入し易い基板11及びラミネート材12の貼合せ面における縁端面において、湿気の浸入を抑制するためのものである。
【0040】
上記光ファイバ13は、光学部品としてのファイバカプラ40及び溶着スリーブ41が接続されると共に、本体部15の基板11及びラミネート材12間において複数周回するように配線されている。ファイバカプラ40及び溶着スリーブ41は、それぞれ粘着剤14によって基板11に接着固定されている。ファイバカプラ40は2系統の光信号の入力を合成して1系統の光信号の出力にするように構成されたものであり、本体部15の一方の側面寄り(図3における上側)に配置されている。この光ファイバカプラ40は、7つ配置されており、これらの各入力端側が同一方向になるように互いに平行となった状態で配置されている。溶着スリーブ41は、光ファイバ13同士を接続するように構成されたものであり、本体部15の上記一方の側面に対向する他方の側面寄りに配置されている。
【0041】
光ファイバ13の入力側18では、8本の光ファイバ13が互いに密着した状態で束ねられて光ファイバ束19に形成されている。この光ファイバ束19には防湿部材としての保護チューブ30が被せられており、光ファイバ束19は、この保護チューブ30が被せられた状態で上記封止部材25を気密状に貫通している。
【0042】
上記入力側18の各光ファイバ13は、出力側20に至るまでに所定の状態で周回されると共に、周回する毎に光学部品40,41に接続されて出力側20では1本の光ファイバ13に構成されている。
【0043】
つまり、入力側18の光ファイバ束19を形成する8本の光ファイバ13は、2本ずつ4つにまとめられ、それぞれ第1〜第4のファイバカプラ40における入力端に接続されている。これら第1〜第4のファイバカプラ40の出力端に接続された光ファイバ13は、それぞれ溶着スリーブ41の第1〜第4の入力端に接続されている。溶着スリーブ41の第1〜第4の出力端に接続された光ファイバ13は、2本ずつ2つにまとめられてそれぞれ第5及び第6のファイバカプラ40における入力端に接続されている。これら第5及び第6のファイバカプラ40における出力端に接続された光ファイバ13は、それぞれ溶着スリーブ41における第5及び第6の入力端に接続されている。溶着スリーブ41の第5及び第6の出力端に接続された光ファイバ13が1つにまとめられて第7のファイバカプラ40における入力端に接続されている。この第7のファイバカプラ40の出力端に接続された光ファイバ13は、光ファイバ13の出力側20となり、封止部材25を気密状に貫通して本体部15から引き出されている。
【0044】
出力側20の光ファイバ13には防湿部材である保護チューブ30が被せられており、この光ファイバ13は、保護チューブ30が被せられた状態で封止部材25を気密状に貫通している。
【0045】
また、封止部材25の隅角部には、該封止部材25を上下に貫通する貫通孔48が形成されている。この貫通孔48は、光ファイバシート10を据え付ける際にボルト等の締結具を挿入して据付固定するためのものである。
【0046】
したがって、本実施形態2に係る光ファイバシート10では、光ファイバ13に接続された光学部品40,41が光ファイバ13と一緒に本体部15に挟み込まれているが、上記実施形態1と同様に、光ファイバシート10の可撓性を維持しながら、ハーメチックな構造を実現することができる。この結果、本体部15の周縁部からの光ファイバ13への湿気の浸入を抑制することができ、光ファイバ13の伝送損失が増大するのを抑制することができる。また、耐湿効果を向上させたシート状の光ファイバシート10を簡易な製法で作製することができる。また、光ファイバシート10の可撓性を維持することができるために、所望の状態でこの光ファイバシート10を据え付けることができる。
【0047】
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同様である。
【0048】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態について、基板11とラミネート材12とは、粘着剤14によって貼り合わされる構成には限られない。
【0049】
また、上記各実施形態について、例えば、本体部15から引き出された光ファイバ13が極端に短いような場合には、この光ファイバ13を被覆する保護チューブ30を省略する構成としてもよい。
【0050】
また、上記各実施形態について、封止部材25を本体部15の周縁に設ける構成に代え、本体部15の全体を気密状に覆うように設ける構成であってもよい。
【0051】
また、上記実施形態1では、融解した熱可塑性樹脂を型の中で本体部15の周縁に垂らすことによって封止部材25を形成するようにしたが、これに代え、本体部15の周縁部に対応する大きさの枠を例えばエポキシ系樹脂によって予め2つ成形しておき、本体部15をこの2つの枠で挟み込んだ状態でプレスすることにより、封止部材25を本体部15の周縁部に形成するようにしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態2では、出力側20の光ファイバ13が1本のみ引き出される構成としているが、このような構成に限られるものではない。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、2及び3に係る発明によれば、光ファイバシートの可撓性を維持しながら、ハーメチックな構造を実現することができる。この結果、本体部の周縁部からの光ファイバへの湿気の浸入を抑制することができ、光ファイバの伝送損失が増大するのを抑制することができる。また、耐湿効果を向上させたシート状の光ファイバシートを簡易な製法で作製することができる。また、光ファイバシートの可撓性を維持することができるために、所望の状態でこの光ファイバシートを据え付けることができる。
【0054】
また、特に湿気が浸入し易い貼合せ面の周縁において本体部の表裏両面ないし端面を連続して封止部材で気密状に覆うようにしたために、確実に湿気の浸入を防止することができる。
【0055】
また、請求項4に係る発明によれば、本体部内に湿気が浸入し難くい耐湿構造にすることができ、粘着剤が湿気による影響を受け難くなるために、柔軟性を有する粘着剤を使用したとしても、粘着剤の劣化を抑制することができる。この結果、第1部材と第2部材との剥離の発生を抑制することができると共に光ファイバの接着の劣化を抑制することができて、光ファイバシートの耐久性を向上させることができる。
【0056】
また、請求項5に係る発明によれば、本体部から引き出された光ファイバへの湿気の浸入をも防止することができる。従って、光ファイバの伝送損失が増大するのをさらに抑制することができる。さらに、本体部から引き出された光ファイバの座屈を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る光ファイバシートの全体構成を示す平面図である。
【図2】図1におけるII−II断面を示す断面図である。
【図3】実施形態2に係る光ファイバシートの全体構成を示す平面図である。
【符号の説明】
11 基板(第1部材)
12 ラミネート材(第2部材)
13 光ファイバ
14 粘着剤
15 本体部
18 入力側
19 光ファイバ束(入力側光ファイバ束)
20 出力側
21 光ファイバ束(出力側光ファイバ束)
25 封止部材
28 縁端面
30 保護チューブ(防湿部材)
40 ファイバカプラ(光学部品)
41 溶着スリーブ(光学部品)
Claims (5)
- 耐湿材料からなるシート状の第1部材及び第2部材が互いに貼り合わされて形成された本体部と、
上記本体部の第1部材及び第2部材間に挟み込まれ、所定の状態に配線された光ファイバと、
上記本体部の第1部材及び第2部材間に挟み込まれ、上記光ファイバに接続されたファイバカプラ及び/又は溶着スリーブと、
上記本体部の可撓性を維持しつつ少なくとも上記第1部材及び第2部材の貼合せ面の周縁において上記本体部の表裏両面ないし端面を連続して覆い、且つ、該貼合せ面の周縁部を気密状に覆う耐湿材料からなる封止部材とを備えている
ことを特徴とする光ファイバシート。 - 請求項1において、
光ファイバは、複数本配線されており、
上記複数の光ファイバは、入力側で所定本数毎に束ねられて複数の入力側光ファイバ束を構成する一方、
各入力側光ファイバ束の光ファイバは、出力側に至る途中において所定の状態に曲げられると共に入力側光ファイバ束から分離し、出力側で他の光ファイバ束から分離された光ファイバと共に所定本数毎に束ねられて別の出力側光ファイバ束を構成している
ことを特徴とする光ファイバシート。 - 請求項1において、
光ファイバは、入力側で複数本配線されており、
上記入力側の各光ファイバは、出力側に至るまでに所定の状態で周回されると共に、周回する毎に光学部品に接続されて出力側では上記複数本よりも少ない本数に構成されている
ことを特徴とする光ファイバシート。 - 請求項1から3の何れか1項において、
第1部材と第2部材とは、柔軟性を有する粘着剤によって貼り合わされている
ことを特徴とする光ファイバシート。 - 請求項1から3の何れか1項において、
光ファイバの先端部は、本体部から封止部材を気密状に貫通して引き出され、
少なくとも上記引き出された光ファイバを被覆する防湿部材が設けられている
ことを特徴とする光ファイバシート。
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