JP3482696B2 - 光造形用感光性樹脂組成物 - Google Patents

光造形用感光性樹脂組成物

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JP3482696B2
JP3482696B2 JP17967194A JP17967194A JP3482696B2 JP 3482696 B2 JP3482696 B2 JP 3482696B2 JP 17967194 A JP17967194 A JP 17967194A JP 17967194 A JP17967194 A JP 17967194A JP 3482696 B2 JP3482696 B2 JP 3482696B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光造形用感光性樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感光性樹脂よりなる像形成材料に
選択的に光照射して硬化樹脂層を形成する工程を繰り返
すことにより、硬化樹脂層が一体的に積層されてなる三
次元立体像を形成する光造形法が提案されている。例え
ば特開昭60−247515号公報には、薄層状の液状
感光性樹脂の液面に選択的に光照射して固体状の硬化樹
脂層を形成し、この硬化樹脂層上に一層分の液状感光性
樹脂を供給して選択的に光照射することにより、先行し
て形成された硬化樹脂層上にこれと連続する新しい硬化
樹脂層を一体的に積層し、光照射されるパターンを変化
させながらあるいは変化させずに、この工程を所定回数
繰り返すことにより、三次元立体像を形成する方法が開
示されている。
【0003】像形成材料として液状感光性樹脂を用いる
上記の光造形法においては、光照射工程前に薄層状の液
状感光性樹脂の液面の平坦化を行う必要があり、これを
短い時間で達成するために、液状感光性樹脂として粘度
の低いものが用いられる。然るに、粘度の低い液状感光
性樹脂は、分子量が低いものであって、硬化時において
大きな反応収縮が生じ、その結果、得られる三次元立体
像は、寸法精度が低いものとなる、という問題がある。
また、分子量が低い液状感光性樹脂により形成された三
次元立体像においては、良好な機械的特性が得られず、
その用途の範囲が限定されてしまう、という問題があ
る。また、微細な形態を有する三次元立体像を形成する
場合には、厚みの小さい硬化樹脂層を形成する必要があ
るが、液状感光性樹脂により例えば100μm以下の厚
みを有する硬化樹脂層を高い精度で形成することは極め
て困難である。
【0004】一方、像形成材料として感光性樹脂製のフ
ィルムを用い、このフィルム上に選択的に光照射して硬
化樹脂層を形成し、この硬化樹脂層を接着剤を用いて一
体的に積層することにより、三次元立体像を形成する光
造形法が提案されている(特開昭63−39324号公
報、特開平1−218831号公報参照)。このような
フィルム状の像形成材料を用いる光造形法によれば、像
形成材料を構成する感光性樹脂として分子量の高いもの
を用いることにより、硬化時における反応収縮を抑制す
ることができ、また、厚みの小さいフィルムを用いるこ
とにより、厚みの小さい硬化樹脂層を高い精度で形成す
ることが可能である。
【0005】しかしながら、このような方法において
は、各硬化樹脂層の間に形成される接着剤層は厚みが極
めて小さいものとする必要があるため、当該接着剤層の
厚みを十分に制御することが困難であり、その結果、得
られる三次元立体像は、結局、寸法精度が低いものとな
る、という問題がある。また、用いられる接着剤が、現
像液に対する溶解性が低いものである場合には、光照射
工程後に得られる潜像積層体は、未露光の感光性樹脂層
間に介在する接着剤層が障害となって、現像性が低いも
のとなる、という問題がある。また、従来のフィルム状
の像形成材料を用いる方法においては、接着剤を使用し
ない場合には、硬化樹脂層をこれに先行して形成された
硬化樹脂層に対して十分に接着した状態で積層すること
は困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
フィルム状の像形成材料に光照射して硬化樹脂層を形成
し、この硬化樹脂層が積層されてなる三次元立体像を形
成する方法に用いられる光造形用感光性樹脂組成物であ
って、接着剤を使用しなくても、各層が十分に接着した
状態の硬化樹脂層の積層体を形成することができ、しか
も、硬化時における反応収縮が小さく、優れた機械的特
性を有する三次元立体像を形成することができる光造形
用感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光造形用感光性
樹脂組成物は、粒子状共重合体と、光重合性単量体と、
光重合開始剤とを含有してなり、前記粒子状共重合体
は、脂肪族共役ジエン30〜90モル%と、1個の付加
重合可能な基を有し、かつ、カルボキシル基、アミノ
基、ヒドロキシル基、エポキシ基からなる官能基の群か
ら選ばれた1種の官能基を含有する単量体(B−1)
0.1〜30モル%と、少なくとも2個の付加重合可能
な基を有する単量体(C−1)0.1〜20モル%と、
1個の付加重合可能な基を有する単量体であって前記単
量体(B−1)以外の単量体(D−1)0〜70モル%
とを共重合させて得られる共重合体であり、当該組成物
による硬化樹脂層が形成された当該感光性樹脂層上に、
流動性のないまたは液状の当該組成物によるフィルム状
の像形成材料を配置してこれに選択的に光照射すること
により、前記硬化樹脂層に接着された状態で硬化樹脂層
を形成する工程を繰り返して三次元立体像を形成する光
造形法に用いられることを特徴とする。
【0008】本発明の光造形用感光性樹脂組成物におい
ては、下記の形態が好ましい。 (1)前記粒子状共重合体が、脂肪族共役ジエン30〜
90モル%と、前記単量体(B−1)0.5〜20モル
%と、前記単量体(C−1)0.5〜10モル%と、前
単量体(D−1)10〜50モル%とを共重合させて
得られる共重合体であること。 (2)前記粒子状共重合体の平均粒子径が20〜100
0nmであること。 (3)前記光重合性単量体の使用割合が、前記粒子状共
重合体100重量部に対して10〜500重量部である
こと。 (4)線状重合体を40重量%以下の割合で含有するこ
と。 (5)プレス成形することにより得られるフィルム状の
像形成材料の硬化収縮率が0.22%以下であること。
ここに、プレス成形の条件および像形成材料の硬化条件
は、後述する試験例1(硬化収縮性試験)に記載のとお
りである。 (6)前記単量体(B−1)が、カルボキシル基もしく
はアミノ基のいずれかを含有する単量体であること。 (7)前記粒子状共重合体および前記光重合性単量体の
うち、少なくとも一種は官能基としてカルボキシル基を
含有し、かつ、他一種は官能基としてアミノ基を含有す
るような組合せとなること。 (8)上記(7)の場合において、組成物全体に占める
カルボキシル基とアミノ基との割合が、カルボキシル基
1モルに対してアミノ基が0.1モル以上であること。 (9)前記光重合開始剤が、前記光重合性単量体100
重量部に対して0.1〜20重量部の割合で含有されて
いること。
【0009】
【作用】本発明の光造形用感光性樹脂組成物において
は、特定の粒子状共重合体が含有されているので、フィ
ルム状の像形成材料を容易に作製することができ、しか
も、硬化時における反応収縮が小さいものとなる。ま
た、光重合性単量体が含有されているので、先行して形
成された硬化樹脂層に十分接着した状態で硬化樹脂層を
形成することができる。
【0010】以下、本発明の光造形用感光樹脂組成物を
詳細に説明する。本発明の光造形用感光性樹脂組成物
は、特定の粒子状共重合体よりなる第1成分と、光重合
性単量体よりなる第2成分と、光重合開始剤よりなる第
3成分とを含有してなるものである。
【0011】第1成分である特定の粒子状共重合体は、
後述する構成単位(A)、構成単位(B)および構成単
位(C)を必須の構成単位とし、必要に応じて、構成単
位(D)を含有してなるものである。
【0012】第1成分における構成単位(A)は、脂肪
族共役ジエンに由来する構成単位である。脂肪族共役ジ
エンの具体例としては、ブタジエン、イソプレン、ジメ
チルブタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。第1
成分における構成単位(A)の含有割合は、30〜90
モル%である。構成単位(A)の含有割合が10モル%
未満の場合には、得られる三次元立体像は、強度が低い
ものとなる。一方、構成単位(A)の含有割合が95モ
ル%を超える場合には、当該光造形用感光性樹脂組成物
は現像性が低いものとなり、精度の高い三次元立体像が
得られない。
【0013】第1成分における構成単位(B)は、1個
の付加重合可能な基を有し、かつ、カルキシル基、ア
ミノ基、ヒドロキシル基およびエポキシ基の官能基のう
ちいずれか1種の官能基を含有する単量体(B−1)に
由来する構成単位である。
【0014】カルボキシル基を含有する単量体(B−
1)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸またはテトラコン酸、
あるいは、コハク酸、フマル酸等のジカルボン酸と、付
加重合性基を有する不飽和アルコールとのハーフエステ
ルなどが挙げられる。アミノ基を含有する単量体(B−
1)の具体例として、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)
アクリル酸ジエチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸
ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルア
ミノプロピル、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリル
アミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0015】ヒドロキシル基を含有する単量体(B−
1)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリアルキレングリコール(アルキレングリコール
の繰り返し単位2〜12)のモノ(メタ)アクリレート
などが挙げられる。エポキシ基を含有する単量体(B−
1)の具体例としては、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、アリルグリシジンエーテルなどが挙げられる。
【0016】上記の単量体(B−1)は、目的に応じ
て、任意に選択することが可能であるが、カルボキシル
基もしくはアミノ基のいずれかを含有する単量体が、感
光性樹脂組成物の特性を幅広い範囲で制御することがで
きる点で好ましい。
【0017】第1成分における構成単位(B)の含有割
合は、0.1〜30モル%で、好ましくは0.5〜20
モル%、更に好ましくは2.0〜20モル%である。構
成単位(B)の含有割合が0.1モル%未満の場合に
は、当該光造形用感光性樹脂組成物は現像性が低いもの
となり、精度の高い三次元立体像が得られない。一方、
構成単位(B)の含有割合が30モル%を超える場合に
は、得られる三次元立体像は硬くて脆いものとなる。
【0018】第1成分における構成単位(C)は、少な
くとも2個の付加重合可能な基を有する単量体(C−
1)に由来する構成単位である。単量体(C−1)の具
体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、プロピレ
ングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、トリ
ビニルベンゼン、ペンタエリスリトールトリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
トなどが挙げられる。これらの単量体は、単独であるい
は2種以上混合して用いることができる。
【0019】第1成分における構成単位(C)の含有割
合は、0.1〜20モル%で、好ましくは0.5〜10
モル%である。構成単位(C)の含有割合が0.1モル
%未満の場合には、当該光造形用感光性樹脂組成物は現
像性が低いものとなり、精度の高い三次元立体像が得ら
れない。一方、構成単位(C)の含有割合が20モル%
を超える場合には、当該粒子状重合体は、後述する光重
合性単量体との相溶性が小さくて加工性が低いものとな
り、得られる三次元立体像は強度の低いものとなる。
【0020】第1成分において、必要に応じて含有され
る構成単位(D)は、1個の付加重合可能な基を有し、
前記単量体(Bー1)以外の単量体(D−1)に由来す
る構成単位である。単量体(D−1)の具体例として
は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
アクリロニトリル、ビニルクロリド、ビニリデンクロリ
ド、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レートなどが挙げられる。
【0021】第1成分における構成単位(D)の含有割
合は、0〜70モル%であり、好ましくは10〜50モ
ル%である。構成単位(D)が70モル%を超える場合
には、得られる光造形用感光性樹脂組成物は硬化時にお
ける反応収縮が大きいものとなり、また、当該光造形用
感光性樹脂組成物より得られる三次元立体像は機械的強
度が低いものとなる。
【0022】第1成分である粒子状共重合体は、上記の
脂肪族共役ジエンと、単量体(B−1)と、単量体(C
−1)と、必要に応じて用いられる単量体(D−1)と
を共重合させることにより得られる。重合方法として
は、ラジカル重合開始剤を用いた乳化重合法あるいは懸
濁重合法を利用することができるが、後述する粒子径の
大きさや粒子サイズの均一性が得られる点から、乳化重
合法を用いることが好ましい。各単量体やラジカル重合
開始剤などの重合薬剤は、反応開始時に全量添加しても
良いし、反応開始後任意に分けて添加してもよい。重合
反応は0〜80℃において酸素を除去した反応器中で行
われるが、反応途中において温度や攪拌などの条件を任
意に変更することができる。重合方式は連続式、回分式
のいずれも可能である。ラジカル重合開始剤としては、
ベンゾインペルオキシド、クメンハイドロペルオキシ
ド、パラメンタンハイドロペルオキシド、ラウロイルペ
ルオキシドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリルで代表されるジアゾ化合物、過硫酸カリウムで代
表される無機化合物、有機化合物−硫酸鉄の組合せで代
表されるレドックス系触媒などが用いられる。
【0023】このようにして得られる粒子状共重合体
は、その平均粒子径が20〜1000nmのものである
ことが好ましい。粒子状共重合体の平均粒子径が20n
m未満の場合には、当該光造形用感光性樹脂組成物は、
粘度が高くて加工性の低いものとなり易く、一方、粒子
状共重合体の平均粒子径が1000nmを超える場合に
は、当該光造形用感光性樹脂組成物より得られる三次元
立体像は、機械的強度が低いものとなる傾向があり、い
ずれも好ましくない。
【0024】本発明の光造形用感光性樹脂組成物の第2
成分である光重合性単量体の具体例としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルス
チレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレ
ン、p−メトキシスチレン、ジイソプロペニルベンゼ
ン、ジビニルベンゼン、o−クロロスチレン、m−クロ
ロスチレン、p−クロロスチレン、1,1−ジフェニル
エチレン、N,N−ジメチル−p−アミノスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジ
ンなどの芳香族ビニル化合物類;(メタ)アクリロニト
リル、α−クロロアクリロニトリル、α−クロロメチル
アクリロニトリル、α−メトキシアクリロニトリル、α
−エトキシアクリロニトリル、クロトン酸ニトリル、ケ
イ皮酸ニトリル、イタコン酸ジニトリル、マレイン酸ジ
ニトリル、フマル酸ジニトリルなどの不飽和ニトリル化
合物類;
【0025】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−
ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの
アルキル(メタ)アクリレート類;クロトン酸メチル、
クロトン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸ブ
チル、ケイヒ酸メチル、ケイヒ酸エチル、ケイヒ酸プロ
ピル、ケイヒ酸ブチル等の不飽和モノカルボン酸エステ
ル類;
【0026】トリフルオロエチル(メタ)アクリレー
ト、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘ
プタフルオロブチル(メタ)アクリレートなどのフルオ
ロアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコ
ールのモノ(メタ)アクリレートまたはジ(メタ)アク
リレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等のポリアルキレングリコール(アルキレン
グリコール単位1〜23個)の(メタ)アクリレートま
たはジ(メタ)アクリレート類;
【0027】2−メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メ
トキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エトキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル
(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)
アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレ
ート類;メトキシエチレングリコール、メトキシプロピ
レングリコール、メトキシポリエチレングリコール、エ
トキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレ
ングリコール、エトキシポリプロピレングリコール等の
アルコキシアルキレングリコール、アルコキシポリアル
キレングリコール(アルキレングリコール単位数は例え
ば2〜23)の(メタ)アクリレート類;2−フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレート等のアリロキシアルキル(メタ)アク
リレート類;
【0028】フェノキシポリエチレングリコール、フェ
ノキシポリプロピレングリコール等のアリロキシポリア
ルキレングリコールのモノ(メタ)アクリレート類;シ
アノエチル(メタ)アクリレート、シアノプロピル(メ
タ)アクリレート等のシアノアルキル(メタ)アクリレ
ート類;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、
ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカン(アル
カンの炭素数は例えば1〜3)、テトラメチロールアル
カン(アルカンの炭素数は例えば1〜3)等の多価アル
コール類のジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アク
リレートまたはテトラ(メタ)アクリレート等のオリゴ
(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールの
ポリアルキレングリコール付加物のモノ(メタ)アクリ
レートまたはオリゴ(メタ)アクリレート類;1,4−
シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール、
1,4−ジヒドロキシエチルベンゼン等の環式ポリオー
ルのモノ(メタ)アクリレートまたはジ(メタ)アクリ
レート類;
【0029】o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m
−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−
α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルアルコール等
の水酸基含有ビニル芳香族化合物類;(メタ)アリルア
ルコール等の不飽和アルコール類;(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和(モノ)カルボ
ン酸類;(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタ
コン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ポリカル
ボン酸(無水物)類;
【0030】前記不飽和ポリカルボン酸のモノメチルエ
ステル、モノエチルエステル、モノプロピルエステル、
モノヘキシルエステル、モノオクチルエステル、ジメチ
ルエステル、ジエチルエステル、ジプロピルエステル、
ジブチルエステル等の遊離カルボキシル基含有エステル
類;前記不飽和ポリカルボン酸のモノニトリル等の遊離
カルボキシル基含有ニトリル類;前記不飽和ポリカルボ
ン酸のモノアミド等の遊離カルボキシル基含有アミド
類;前記不飽和ポリカルボン酸のモノ(2−ヒドロキシ
エチルエステル)、モノ(2−ヒドロキシプロピルエス
テル)等の遊離カルボキシル基含有ヒドロキシアルキル
エステル類;前記不飽和ポリカルボン酸の遊離カルボキ
シル基含有アミドのN−ヒドロキシアルキル誘導体;
【0031】フタル酸、コハク酸、アジピン酸等の非重
合性多価カルボン酸とアリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化
合物とのモノエステル等の遊離カルボキシル基含有エス
テル類;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マ
レイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジ
エチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル、イタ
コン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブ
チル、イタコン酸ジオクチルなどの不飽和ジカルボン酸
のジエステル類;
【0032】2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート
類;2−ジメチルアミノエトキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ジエチルアミノエトキシエチル(メタ)ア
クリレート等のジアルキルアミノアルコキシアルキル
(メタ)アクリレート類;
【0033】N−(2−ジメチルアミノエチル)(メ
タ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチ
ル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミ
ノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメ
チルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−
(2−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミ
ド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アク
リルアミド等の第三級アミノ基含有(メタ)アクリルア
ミド類;アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メ
タ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和化合物;
(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メ
タ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)
アクリルアミド、N,N’−ヘキサメチレンビス(メ
タ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)
アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケイ
ヒ酸アミド等の不飽和アミド類;塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、ケイ皮酸エステル、クロトン酸エステル、ジシクロ
ペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられ
る。以上において、「(メタ)アクリレート」は「アク
リレート」または「メタクリレート」を意味する。これ
らの光重合性単量体は、目的とする三次元立体像に要求
される物性に応じて自由に選択することができる。
【0034】このような光重合性単量体よりなる第2成
分の使用割合は、目的に応じて選択され、この割合を変
更することにより、得られる光造形用感光性樹脂組成物
をワックス状のものから低粘度の液体状のものまで調製
することができるが、通常、第1成分100重量部に対
して5〜1000重量部、好ましくは10〜500重量
部の範囲で選択され、更に好ましくは20〜100重量
部である。特に、第2成分の使用割合が第1成分100
重量部に対して20重量部以上の場合には、三次元立体
像の形成において各硬化樹脂層の良好な相互接着性が得
られ、一方、第2成分の使用割合が第1成分100重量
部に対して100重量部以下の場合には、当該光造形用
感光性樹脂組成物よりフィルム状の像形成材料を作製す
ることが容易となる。第2成分の使用割合が第1成分1
00重量部に対して5重量部未満の場合には、当該光造
形用感光性樹脂組成物より得られる三次元立体像は、強
度が低いものとなる。一方、第2成分の使用割合が第1
成分100重量部に対して1000重量部を超える場合
には、当該光造形用感光性樹脂組成物は、反応収縮が大
きいものとなり、当該光造形用感光性樹脂組成物より得
られる三次元立体像は、寸法精度が低いものとなる。
【0035】以上において、得られる感光性樹脂組成物
の特性を幅広い範囲で容易に制御できる点から、第1成
分および第2成分のうち、少なくとも一種は官能基とし
てカルボキシル基を含有し、かつ、他一種は官能基とし
てアミノ基を含有するような組合せとなるよう選択する
ことが好ましい。この場合には、組成物全体に占めるカ
ルボキシル基とアミノ基との割合は、カルボキシル基1
モルに対してアミノ基が0.1モル以上、特に0.4モ
ル以上であることが好ましい。アミノ基の割合がカルボ
キシル基1モルに対して0.1モル未満の場合には、得
られる組成物の現像性が低下する傾向にあり好ましくな
い。
【0036】本発明の光造形用感光性樹脂組成物の第3
成分である光重合開始剤の具体例としては、通常、光増
感剤として用いられるもの、例えばジアセチル、ベンジ
ルなどのα−ジケトン化合物、ベンゾイン、ピバロイン
などのアシロイン類、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテルな
どのアシロインエーテル類、アントラキノン、1,4−
ナフトキノンなどの多核キノン類、2,2−ジメトキシ
フェニルアセトフェノン、トリクロロアセトフェノンな
どのアセトフェノン類、ベンゾフェノン,メチル−o−
ベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン類が挙げ
られる。
【0037】このような光重合開始剤よりなる第3成分
の使用割合は、第2成分100重量部に対して、好まし
くは0.1〜20重量部であり、より好ましくは1〜1
0重量部である。第3成分の使用割合が第2成分100
重量部に対して0.1重量部未満の場合には、当該光造
形用感光性樹脂組成物は硬化性の低いものとなる。一
方、第3成分の使用割合が第2成分100重量部に対し
て20重量部を超える場合には、光重合開始剤の全てが
硬化反応に関与しないため不経済なものとなるばかり
か、光重合開始剤が粒子状共重合体および光重合性単量
体に対して十分に分散されない場合がある。
【0038】本発明においては、目的とする三次元立体
像の用途に応じて、当該三次元立体像に強度、硬度、弾
性率等の機械的特性を付与するために、第4成分として
線状重合体を感光性樹脂組成物中に含有させることがで
きる。かかる線状重合体の具体例としては、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリブタジ
エン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリクロ
ロプレン、アクリル酸エステル共重合体、ABS樹脂、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられ、
また、これらの水素添加物も用いることができる。これ
らの線状共重合体は、分子量が1000〜100000
0、特に、3000〜500000のものであることが
好ましい。線状共重合体の分子量が1000未満の場合
には、当該光造形用感光性樹脂組成物より得られる三次
元立体像は、機械的強度が低いものとなる。一方、線状
共重合体の分子量が1000000を超える場合には、
当該感光性樹脂組成物は現像性の低いものとなり、寸法
精度の高い三次元立体像が得られない。このような線状
共重合体よりなる第4成分は、通常、光造形用感光性樹
脂組成物全体に対して40重量%以下の割合で用いられ
る。
【0039】本発明の光造形用感光性樹脂組成物の現像
液としては、特に制限にされず、種々のものを用いるこ
とができるが、環境面から溶剤系のものよりもアルカリ
水または水などの水系のものを用いることが好ましい。
そのため、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ
基、エポキシ基からなる官能基の群から選ばれた1種を
含有する非重合性化合物を、感光性樹脂組成物全体に対
して20重量%以下の割合で含有させることが好まし
く、これにより、高い水現像性を有する光造形用感光性
樹脂組成物が得られる。かかる非重合性化合物の具体例
としては、エチルアミン、プロピルアミンなどの一級ア
ミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなどの二級アミ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミ
ン等のトリアルキルアミン類や、トリエタノールアミ
ン、トリプロパノールアミン等のトリアルコールアミン
類などの三級アミン、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、トリエタノール、トリプロパノー
ル等のアルコール類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有
機酸類、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシヘ
キサン等のエポキシ化合物類などが挙げられる。
【0040】また、本発明の光造形用感光性樹脂組成物
には、保存安定剤として、例えば熱付加重合禁止剤を含
有させることができる。かかる熱付加重合禁止剤の具体
例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエ
ーテル、モノ−t−ブチルヒドロキノン、カテコール、
p−メトキシフェノール、p−t−ブチルカテコール、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ
−t−ブチル−m−クレゾール、ピロガロール、β−ナ
フトールなどのヒドロキシ芳香族化合物;ベンゾキノ
ン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、p−トル
キノン、p−キシロキノンなどのキノン類;ニトロベン
ゼン、m−ジニトロベンゼン、2−メチル−2−ニトロ
ソプロパン、α−フェニル−t−ブチルニトロン、5,
5−ジメチル−1−ピロリン−1−オキシド等のニトロ
化合物またはニトロン化合物;
【0041】クロラニル−アミン系、ジフェニルアミ
ン、ジフェニルピクリルヒドラジン、フェノール−α−
ナフチルアミン、ピリジン、フェノチアジン等のアミン
類;ジチオベンゾイルスルフィド、ジベンジルテトラス
ルフィド等のスルフィド類;1,1−ジフェニルエチレ
ン、α−メチルチオアクリロニトリル等の不飽和化合
物;チオニンブルー、トルイジンブルー、メチレンブル
ー等のチアジン染料;1,1−ジフェニル−2−ピクリ
ルヒドラジル、1,3,5−トリフェニルフェルダジ
ル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−1−オキシル、2,6−ジ−t−ブチル−α
−(3,5−ジ−t−ブチル)−4−オキソ−2,5−
シクロヘキサジエン−1−イリデン−p−トリオキシル
等の安定ラジカルなどが挙げられる。これらの熱付加重
合禁止剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。上記の熱付加重合禁止剤は、通常、感光
性樹脂組成物全体に対して0.001〜2.0重量%の
割合で含有される。
【0042】更に、本発明の光造形用感光性樹脂組成物
には、その他の種々の添加剤、例えば、酸化防止剤、熱
安定剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、
接着性改善剤、防カビ剤などを含有させることができ
る。また、ガラス、カーボン、アルミナ、チタン酸カリ
ウム、ほう酸アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、全
芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、高強度
ポリアクリロニトリルまたは高強力ポリビニルアルコー
ル等の繊維、あるいはウイスカーなどの補強材や、クレ
ー、ゼオライト、タルク、マイカ、シリカ、グラファイ
ト、アルミナ、炭酸カルシウム、ワラストナイトなどの
充填材を添加することもできる。
【0043】本発明の光造形用感光性樹脂組成物は、粒
子状共重合体よりなる第1成分と、光重合性単量体より
なる第2成分と、光重合性単量体よりなる第3成分と、
必要に応じて用いられる線状重合体よりなる第4成分お
よびその他の添加剤とを、例えばニーダー、インターミ
キサーなどを用いて加熱しながら十分に攪拌することに
より得られる。このような光造形用感光性樹脂組成物に
おいては、流動性の無いワックス状のものあるいはゴム
状のものから流動性の優れた低粘度液状のものまで自由
に調製することができる。
【0044】本発明の光造形用感光樹脂組成物によれ
ば、種々の方法によりフィルム状の像形成材料を製造す
ることができる。例えば、流動性の無い感光性樹脂組成
物においては、適度の厚みを有するスペーサーを介して
当該組成物を挟む方法、ロールコーターなどにより適宜
の支持体上に当該組成物を塗布する方法、当該組成物を
圧縮成型、押出成型する方法により、一定の厚みの感光
性樹脂層を有するフィルム状の像形成材料を製造するこ
とができる。また、液状の感光性樹脂組成物において
は、適度の厚みを有するスペーサーを介して、ポリエス
テルフィルムやポリエチレンフィルムなどの透明性フィ
ルムにより当該組成物を挟む方法により、一定の厚みの
感光性樹脂層を有するフィルム状の像形成材料を製造す
ることができる。
【0045】このような像形成材料においては、感光性
樹脂層のみよりなるものとすることができるが、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリフッ化ピニ
リデンなどの透明性樹脂よりなる補強フィルム上に感光
性樹脂層が形成されてなるものとすることもでき、これ
により、良好な取扱性が得られる。
【0046】像形成材料の感光性樹脂層の厚みは、通
常、0.5μm〜5mmである。感光性樹脂層の厚みが
0.5〜10μmの像形成材料は、例えばマイクロマシ
ンのような極めて精密なものの製造に用いることができ
る。感光性樹脂層の厚みが0.1mm以上の像形成材料
は、例えばキーボードや印刷版などの製造に用いること
ができる。感光性樹脂層の厚みが10μm〜0.5mm
の像形成材料は、工業モデルやスクリーン印刷版などの
製造に用いることができる。
【0047】次に、上記の像形成材料を用いて三次元立
体像を形成する光造形法について説明する。先ず、ワー
クテーブル上に像形成材料を配置し、当該像形成材料に
選択的に光照射することにより、その感光性樹脂層に1
層目の硬化樹脂層を形成する。
【0048】像形成材料に照射する光は、当該像形成材
料の感光性樹脂層が硬化される波長の光を含むものであ
り、例えば400nm以下の波長にピークを有するもの
が好ましい。
【0049】選択的に光照射する方法としては、蛍光
灯、ケミカルランプ、高圧水銀灯などの紫外線放射ラン
プにより、マスクを介して光照射する方法、レーザー光
線を走査させて光照射する方法が挙げられる。マスクを
用いて光照射する方法においては、マスクの位置合わせ
を正確に行うことが必要であり、この観点から、マスク
に位置合わせ用マークを形成することが好ましい。ま
た、光の回折を抑制するという観点から、像形成材料に
近接したあるいは密接した状態でマスクを配置すること
が好ましく、これにより、マスクに対する忠実度が極め
て高い状態で像形成材料に選択的に光照射することがで
きる。また、マスクとしては、通常、写真印刷に利用さ
れる種々のネガマスクが用いられるが、液晶表示装置や
CRTなどによる電気光学的マスクを用いることもでき
る。
【0050】次に、1層目の硬化樹脂層が形成された感
光性樹脂層上に次の像形成材料を配置し、当該像形成材
料に選択的に光照射することにより、その感光性樹脂層
に1層目の硬化樹脂層に接着された状態で2層目の硬化
樹脂層を形成する。像形成材料を配置する際には、例え
ば加圧ローラにより、その感光性樹脂層と先行の感光性
樹脂層とを十分に密着させることが好ましく、必要に応
じて、真空ラミネーターなどにより、感光性樹脂層間に
存在する空気を除去することが好ましい。
【0051】以上において、像形成材料としては、適宜
の大きさにカットされたフィルム状のものが用いられる
が、連続する長尺なフィルム状のものを用いることもで
きる。この場合には、適宜の搬送機構により、像形成材
料をステップ的に移動させることにより、ワークテーブ
ル上に像形成材料を配置することができる。
【0052】以上の工程を所定回数繰り返すことによ
り、選択的に硬化樹脂層が形成された感光性樹脂層が積
層されてなる中間体である潜像積層体が作製される。
【0053】そして、この潜像積層体を現像処理するこ
とにより各感光性樹脂層における光を受けていない未露
光部分が除去され、これにより、目的とする三次元立体
像が得られる。現像処理の方法としては、現像処理剤と
して水、アルカリ水溶液、有機溶剤を用い、これらの現
像処理剤中に潜像積層体を侵漬して放置する或いはブラ
ッシングする方法、現像処理剤をノズルから噴射させ、
これを潜像積層体に浴びせる方法などが挙げられるが、
安全性の観点から、現像処理剤として水若しくはアルカ
リ水溶液、特に水を用いることが好ましい。また、現像
処理剤として水を用いる場合には、高い現像性が得られ
る点で高温のものが好ましいが、その取扱性を考慮する
と、20〜60℃の温度の水を用いることが好ましい。
【0054】このようにして得られる三次元立体像は、
そのまま目的とする用途に使用することができるが、現
像処理後において、必要に応じて、オーブンなどを用い
て加熱処理することにより、ポストキュアーを行うこと
ができる。加熱処理の条件としては、三次元立体像の大
きさにもよるが、処理温度が60〜150℃、処理時間
が30秒間〜120分間である。このようなポストキュ
アーを行うことにより、更に機械的強度の高い三次元立
体像が得られる。
【0055】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0056】<実施例1> 〔粒子状共重合体の製造〕乳化剤としてラウリル硫酸ナ
トリウムを、重合開始剤として過酸化ベンゾイルを用
い、脂肪族共役ジエンであるブタジエン80モル%、単
量体(B−1)であるメタクリル酸6.5モル%、単量
体(C−1)であるエチレングリコールジメタクリレー
ト1.0モル%、および単量体(D−1)であるアクリ
ル酸エチル12.5モル%よりなる単量体混合物を乳化
重合した。これを塩化カルシウムを用いて塩凝固した
後、乾燥することによって第1成分である粒子状重合体
(P1)を得た。粒子状重合体(P1)の平均粒子径
は、70nmであった。 〔感光性樹脂組成物の調製〕この粒子状共重合体(P
1)100重量部に、第2成分として、ノナエチレング
リコールメタクリレート25重量部、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート10重量部およびN(3−ジ
メチルアミノプロピル)アクリルアミド15重量部、第
3成分として2,2−ジメトキシフェニルアセトフェノ
ン3重量部、第4成分としてスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体「SIS5000(日本合成ゴム(株)
製)」40重量部、保存安定剤としてt−ブチルカテコ
ール0.5重量部を加え、50℃に温調したニーダー中
で30分間攪拌することにより、本発明の光造形用感光
性樹脂組成物を得た。この光造形用感光性樹脂組成物は
透明なワックス状のものであった。
【0057】〔試験例1(硬化収縮性試験)〕得られた
感光性樹脂組成物を、プレス温度100℃、プレス圧力
200kg/cm2 、プレス時間1分間の条件でプレス
成形することにより、厚さ150μmのフィルム状の像
形成材料を得た。この像造形材料から寸法300mm×
300mmの大きさの試験用フィルムを作製し、この試
験用フィルムにその架橋が完了するまで光照射を行った
後、その寸法を測定して硬化収縮率を求めたところ、
0.08%であり、極めて小さいものであった。
【0058】〔試験例2(ピール強度試験)〕試験例1
と同様にして厚さ150μmのフィルム状の像形成材料
を得、この像形成材料から寸法50mm×50mmの大
きさの試験用フィルムを2枚作製し、一方のフィルムに
30mm×30mmの大きさの透光部を有するマスクを
配置し、これに高圧水銀灯により光照射して硬化樹脂層
を形成した。次いで、一方のフィルム上に他方のフィル
ムを配置し、ローラーにより加圧した後、一方のフィル
ムと同様にして光照射して硬化樹脂層を形成した。一方
のフィルムの硬化樹脂層と他方のフィルムの硬化樹脂層
との界面におけるピール強度試験を行ったところ、硬化
樹脂層自体が破壊されてしまい、界面において剥離させ
ることができず、その結果、両者は十分な強度で接着さ
れていることが確認された。
【0059】〔試験例3(三次元立体像の形成試験)〕
試験例1と同様にして厚さ150μmのフィルム状の像
形成材料を得、この像形成材料から寸法60mm×60
mmの大きさの試験用フィルムを40枚作製した。ま
た、図1(イ)に示すパターンのマスクIおよび図1
(ロ)に示すパターンのマスクIIを作製した。マスクI
の透光部分1,2の寸法はそれぞれ5mm×20mm、
透光部1,2間の間隔は20mmであり、マスクIIの透
光部3の寸法は40mm×20mmである。
【0060】図2に示すような、板状の台部11の下面
に2つの同一形状の脚部12,13を設けてなり、台部
11の両端部分がオーバーハング部分H1,H2である
全体が下駄状の三次元立体像10を形成することを目的
として、作製した40枚の試験用フィルムと、マスクI
およびマスクIIとを用い、下記の方法により光造形を行
った。三次元立体像10の具体的な寸法は次のとおりで
ある。 台部11:縦幅a=20mm,横幅b=40mm,高さ
c=3mm 脚部12(13):横幅d=5mm,高さe=3mm オーバーハング部分H1(H2)の長さf=5mm 脚部12と脚部12との間隔g=20mm
【0061】1枚目の試験用フィルム上にマスクIを配
置し、これに高圧水銀灯により光照射して硬化樹脂層を
形成した。次いで、この試験フィルム上に2枚目の試験
用フィルムを配置し、ローラーにより加圧した後、一枚
目の試験用フィルムと同様にして光照射して硬化樹脂層
を形成し、この工程を20枚の試験用フィルムについて
行った。その後、マスクIの代わりにマスクIIを配置
し、同様にして残りの20枚の試験用フィルムについて
光照射を行い、40枚のフィルムが積層された潜像積層
体を得た。現像剤として50℃に温めた水道水を用い、
スプレーノズルより毎分20リットルで潜像積層体にス
プレーすることにより、潜像積層体の現像処理を行い、
その後、オーブンにより120℃で1分間ポストキュア
を行うことにより、三次元立体像を得た。得られた三次
元立体像のオーバーハング部分における反り上がりの大
きさを測定したところ、0.1mm未満であり、高い寸
法精度を有するものであった。
【0062】<実施例2>実施例1と同様にして第1成
分である粒子状共重合体(P2)を得た。得られた粒子
状共重合体の平均粒子径は73nmであった。この粒子
状共重合体(P2)100重量部に、第2成分として、
トリメチロールプロパントリメタクリレート10重量
部、ポリエチレングリコールジアクリレート10重量部
およびN(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミ
ド10重量部、第3成分として2,2−ジメトキシフェ
ニルアセトフェノン3重量部、保存安定剤としてt−ブ
チルカテコール0.5重量部を加え、50℃に温調した
ニーダー中で30分間攪拌することにより、本発明の光
造形用感光性樹脂組成物を得た。この光造形用感光性樹
脂組成物は透明なワックス状のものであった。この光造
形用感光性樹脂組成物について、実施例1と同様にして
硬化収縮性試験および三次元立体像の形成試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0063】<実施例3>脂肪族共役ジエンであるブタ
ジエン55モル%と、単量体(B−1)であるメタクリ
ル酸3.0モル%と、単量体(C−1)であるジビニル
ベンゼン1.5モル%と、単量体(D−1)であるアク
リル酸エチル30.0モル%およびメタクリル酸メチル
10.5モル%とよりなる単量体混合物を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして第1成分である粒子状共重
合体(P3)を得た。得られた粒子状共重合体(P3)
の平均粒子径は101nmであった。粒子状共重合体
(P1)100重量部の代わりに粒子状共重合体(P
3)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして本発明の光造形用感光性樹脂組成物を得た。この
光造形用感光性樹脂組成物は透明なワックス状のもので
あった。この光造形用感光性樹脂組成物について、実施
例1と同様にして硬化収縮性試験および三次元立体像の
形成試験を行った。結果を表1に示す。
【0064】<実施例4>脂肪族共役ジエンであるブタ
ジエン84モル%と、単量体(B−1)であるジエチル
アミノエチルメタクリレート9.0モル%と、単量体
(C−1)であるジビニルベンゼン1.2モル%と、単
量体(D−1)であるメタクリル酸メチル5.8モル%
とよりなる単量体混合物を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして第1成分である粒子状共重合体(P4)を
得た。得られた粒子状共重合体(P4)の平均粒子径は
77nmであった。粒子状共重合体(P1)100重量
部の代わりに粒子状共重合体(P4)100重量部を用
い、N(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド
15重量部の代わりにメタクリル酸15重量部を用いた
こと以外は、実施例1と同様にして本発明の光造形用感
光性樹脂組成物を得た。この光造形用感光性樹脂組成物
は透明なワックス状のものであった。この光造形用感光
性樹脂組成物について、実施例1と同様にして硬化収縮
性試験および三次元立体像の形成試験を行った。結果を
表1に示す。
【0065】<実施例5>脂肪族共役ジエンであるブタ
ジエン84.0モル%と、単量体(B−1)であるメタ
クリル酸2.2モル%と、単量体(C−1)であるエチ
レングリコールジメタクリレート1.2モル%と、単量
体(D−1)であるスチレン12.6モル%とよりなる
単量体混合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て第1成分である粒子状共重合体(P5)を得た。得ら
れた粒子状共重合体(P5)の平均粒子径は82nmで
あった。粒子状共重合体(P1)100重量部の代わり
に粒子状共重合体(P5)100重量部を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして本発明の光造形用感光性樹
脂組成物を得た。この光造形用感光性樹脂組成物は透明
なワックス状のものであった。この光造形用感光性樹脂
組成物について、実施例1と同様にして硬化収縮性試験
および三次元立体像の形成試験を行った。結果を表1に
示す。
【0066】<比較例1>脂肪族共役ジエンであるブタ
ジエン92.0モル%と、単量体(B−1)であるメタ
クリル酸6.0モル%と、単量体(C−1)であるエチ
レングリコールジメタクリレート1.0モル%と、単量
体(D−1)であるアクリル酸エチル1.0モル%とよ
りなる単量体混合物を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして比較用の粒子状共重合体(P6)を得た。粒子
状共重合体(P1)100重量部の代わりに粒子状共重
合体(P6)100重量部を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして比較用感光性樹脂組成物を得た。この比
較用感光性樹脂組成物について、実施例1と同様にして
硬化収縮性試験および三次元立体像の形成試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0067】<比較例2>脂肪族共役ジエンであるブタ
ジエン5.0モル%と、単量体(B−1)であるメタク
リル酸6.5モル%と、単量体(C−1)であるエチレ
ングリコールジメタクリレート1.0モル%と、単量体
(D−1)であるアクリル酸エチル70.0モル%およ
びメタクリル酸メチル17.5モル%とよりなる単量体
混合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較
用の粒子状共重合体(P7)を得た。粒子状共重合体
(P1)100重量部の代わりに粒子状共重合体(P
7)100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして比較用感光性樹脂組成物を得た。この比較用感光
性樹脂組成物について、実施例1と同様にして硬化収縮
性試験および三次元立体像の形成試験を行った。結果を
表1に示す。
【0068】<比較例3>脂肪族共役ジエンであるブタ
ジエン80.0モル%と、単量体(B−1)であるメタ
クリル酸10.5モル%と、単量体(D−1)であるア
クリル酸エチル9.5モル%とよりなる単量体混合物を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較用の粒子
状共重合体(P8)を得た。粒子状共重合体(P1)1
00重量部の代わりに粒子状共重合体(P8)100重
量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして比較用
感光性樹脂組成物を得た。この比較用感光性樹脂組成物
について、実施例1と同様にして硬化収縮性試験および
三次元立体像の形成試験を行った。結果を表1に示す。
【0069】<比較例4>実施例1において、第2成分
を用いなかったこと以外は同様にして比較用感光性樹脂
組成物を得た。この比較用感光性樹脂組成物について、
実施例1と同様にして三次元立体像の形成試験を行った
ところ、現像処理時に硬化樹脂層間における剥離が生じ
てしまい、硬化樹脂層が一体的に積層されてなる三次元
立体像が得られなかった。
【0070】<比較例5>実施例1において、第1成分
である粒子状共重合体(P1)を用いなかったこと以外
は同様にして比較用感光性樹脂組成物を得た。この比較
用感光性樹脂組成物について、実施例1と同様にして硬
化収縮性試験を行った。また、現像処理剤としてテトラ
クロロエチレンを用いて現像処理を行ったこと以外は、
実施例1と同様にして三次元立体像の形成試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表1から明らかなように、実施例2〜実施
例5に係る光造形用感光性樹脂組成物においては、硬化
収縮率が極めて小さいものであり、これらの光造形用感
光性樹脂組成物により形成された三次元立体像は、その
オーバーハング部分における反り上がりの大きさが小さ
く、高い寸法精度を有するものであった。
【0073】
【発明の効果】本発明の光造形用感光性樹脂組成物によ
れば、特定の粒子状共重合体が含有されているため、硬
化時における反応収縮が小さく、しかも、光重合性単量
体が含有されているため、接着剤を使用しなくても、硬
化樹脂層を先行して形成された硬化樹脂層に対して十分
に接着した状態で形成することができ、従って、所期の
三次元立体像を高い寸法精度で確実に形成することがで
きる。また、本発明の光造形用感光性樹脂組成物により
得られる三次元立体像は、優れた機械的特性を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例3の三次元立体像の形成において使用し
たマスクの形状を示す説明図である。
【図2】試験例3において設計した三次元立体像の形状
を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2,3 マスクの透光部 10 三次元立
体像 11 台部 12,13 脚
部 H1,H2 オーバーハング部分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−228060(JP,A) 特開 平6−27664(JP,A) 特開 昭60−3622(JP,A) 特開 平3−198058(JP,A) 特開 平2−145616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42 B29C 67/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子状共重合体と、光重合性単量体と、
    光重合開始剤とを含有してなり、 前記粒子状共重合体は、 脂肪族共役ジエン30〜90モル%と、 1個の付加重合可能な基を有し、かつ、カルボキシル
    基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基からなる官
    能基の群から選ばれた1種の官能基を含有する単量体
    (B−1)0.1〜30モル%と、 少なくとも2個の付加重合可能な基を有する単量体(C
    −1)0.1〜20モル%と、 1個の付加重合可能な基を有する単量体であって前記単
    量体(B−1)以外の単量体(D−1)0〜70モル%
    とを共重合させて得られる共重合体であり、 当該組成物による硬化樹脂層が形成された当該感光性樹
    脂層上に、流動性のないまたは液状の当該組成物による
    フィルム状の像形成材料を配置してこれに選択的に光照
    射することにより、前記硬化樹脂層に接着された状態で
    硬化樹脂層を形成する工程を繰り返して三次元立体像を
    形成する光造形法に用いられることを特徴とする光造形
    用感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記粒子状共重合体が、脂肪族共役ジエ
    30〜90モル%と、前記単量体(B−1)0.5〜
    20モル%と、前記単量体(C−1)0.5〜10モル
    %と、前記単量体(D−1)10〜50モル%とを共重
    合させて得られる共重合体であることを特徴とする請求
    項1に記載の光造形用感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記粒子状共重合体の平均粒子径が20
    〜1000nmであることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の光造形用感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記光重合性単量体の使用割合が、前記
    粒子状共重合体100重量部に対して10〜500重量
    部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の光造形用感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 線状重合体を40重量%以下の割合で含
    有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の光造形用感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 プレス成形することにより得られるフィ
    ルム状の像形成材料の硬化収縮率が0.22%以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに
    記載の光造形用感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記単量体(B−1)が、カルボキシル
    基もしくはアミノ基のいずれかを含有する単量体である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記
    載の光造形用感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記粒子状共重合体および前記光重合性
    単量体のうち、少なくとも一種は官能基としてカルボキ
    シル基を含有し、かつ、他一種は官能基としてアミノ基
    を含有するような組合せとなることを特徴とする請求項
    1乃至請求項7のいずれかに記載の光造形用感光性樹脂
    組成物。
  9. 【請求項9】 組成物全体に占めるカルボキシル基とア
    ミノ基との割合が、カルボキシル基1モルに対してアミ
    ノ基が0.1モル以上であることを特徴とする請求項8
    に記載の光造形用感光性樹脂組成物。
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