JP3482656B2 - 扁平な断面形状を有するガラス繊維の粉末及びその製造方法 - Google Patents
扁平な断面形状を有するガラス繊維の粉末及びその製造方法Info
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Description
強材として極めて優れた効果を有する扁平な断面形状を
有するガラス繊維の粉末及びその製造方法に関する。
有するガラス繊維の粉末であるガラスミルドファイバ
ー、ガラス繊維(ガラス繊維の粉末を除く)、ガラスフ
レーク及び/又はガラスミルドファイバーとガラス繊維
(ガラス繊維の粉末を除く)との混合物が、曲げ強度、
曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度等の機械的物性の向
上、樹脂の流れ方向の成型収縮率と樹脂の流れに直角な
方向の成型収縮率をほぼ等しくし(収縮率の異方性が少
ない)、且つ収縮率を低下させる等の寸法安定性の向
上、熱変形温度の向上、成型品の表面の凹凸、ざらつ
き、補強材の浮き等の無い外観の良さ等を目的として、
熱可塑性樹脂等の補強材として広く用いられている。
フレークを補強材として用いた場合、成型品は、収縮率
の異方性が少なく、線膨脹係数の異方性も少ないために
そりがなく、成型品の表面の凹凸、ざらつき、補強材の
浮きが少ないために外観が良い等の効果があるが、曲げ
強度、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度等の機械的物性
が十分でなく、収縮率及び線膨脹係数の絶対値について
も十分でない等の問題がある。
いた場合、成型品は、収縮率の異方性がガラス繊維(ガ
ラス繊維の粉末を除く)程ではないにしても、精密さが
要求される場合には問題があり、又線膨脹係数の異方性
もあるので、精密さが要求される場合、そりの問題があ
り、成型品の表面の凹凸、ざらつき、補強材の浮きが発
生するため外観が十分でなく、改良が望まれている。
補強材として用いた場合、ガラス繊維の充填量が増すに
つれて、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度等
の機械的物性、収縮率が向上する反面、材料の異方性が
大きくなる。例えば、寸法安定性について言えば、線膨
脹係数・成型収縮率ともに成型時の樹脂の流動方向につ
いては、小さくできるが、流動方向に対し直角の方向に
ついては、ガラス繊維の充填量を増しても小さくならな
いため、実際の製品の寸法安定性としては不充分であ
り、ゲート位置等の金型設計及び製品設計上、大きな制
約を受ける。
ガラスフレーク、ガラスミルドファイバー等異方性の小
さい補強材をガラス繊維(ガラス繊維の粉末を除く)と
併用して添加する方法が知られているが、その方法では
流動方向の線膨脹係数・成型収縮率が大きくなるため、
結果として直角方向の差が小さくなるのであって、材料
の寸法安定性のレベルとしては、依然として問題が残
る。さらに成型品の表面の凹凸、ざらつき、補強材の浮
きが発生するため外観が悪化する。事務機器、特に複写
機、ファクシミリ用として機械的物性(ボルト等の締め
付け。機械の重量を支える。振動しにくい。)が高く、
外観が良好で、特に線膨脹係数(環境温度による寸法変
化の少ないこと)・成型収縮率(設計寸法と成型品の寸
法との誤差を小さくし、成型品の寸法のバラツキを小さ
くする)などの寸法安定性が流動方向・直角方向ともに
極めて優れた樹脂材料が得られる補強材はない。
題を解決するために鋭意検討を行った結果、熱可塑性樹
脂等に扁平な断面形状を有するガラス繊維の粉末を補強
材として使用することにより、曲げ強度、曲げ弾性率、
アイゾッド衝撃強度等の機械的物性に優れ、樹脂の流れ
方向の成型収縮率と樹脂の流れに直角な方向の成型収縮
率をほぼ等しくし(収縮率の異方性が少ない)、且つ収
縮率を低下させる等の寸法安定性が著しく良好で、熱変
形温度が高く、成型品の表面の凹凸、ざらつき、補強材
の浮き等の無い外観の良い成型品が得られることを見出
し、本発明に到達した。
D1に対する該ガラス繊維の断面の長径D2の比D2/
D1が1.2以上である扁平な断面形状を有する該ガラ
ス繊維の粉砕物であることを特徴とする扁平な断面形状
を有するガラス繊維の粉末を要旨とするものである。又
本発明は、ガラス繊維の断面の短径D1に対する該ガラ
ス繊維の断面の長径D2の比D2/D1が1.2以上で
ある扁平な断面形状を有する該ガラス繊維を粉砕機にて
粉砕することを特徴とする扁平な断面形状を有するガラ
ス繊維の粉末の製造方法を要旨とするものである。
するガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D1は断面
の顕微鏡写真から実寸を測定することにより求める。又
本発明の0.75×D2ミクロン以上で2×D2ミクロ
ン以下の長さのガラス繊維の粉末の重量%及び2×D2
ミクロン超過で3×D2ミクロン以下の長さのガラス繊
維の粉末の重量%は画像処理により粉末の長さのヒスト
グラムを作成し、重量に変換することにより求める。
るガラス繊維の断面の短径D1に対するガラス繊維の断
面の長径D2の比D2/D1は1.2以上であることが
必要である。D2/D1が1.2未満の場合、成型品の
収縮率・線膨脹係数の異方性が大きくなり、そりの問題
が発生し、成型品の表面の凹凸、ざらつき、補強材の浮
きが発生するため外観が悪化する。好ましいD2/D1
は5.0−30.0である。特に好ましくは、D2/D
1が5.0−10.0であり、更に好ましくは、D2/
D1が10.0−20.0である。D2/D1が極端に
大きい場合、樹脂等との混合、成形等でガラス繊維の粉
末に加わる荷重により粉末が破細され、補強効果が減少
する場合がある。
るガラス繊維の太さについては任意であるが、ガラス繊
維の断面の短径D1が0.5−25ミクロン、ガラス繊
維の断面の長径D2が0.6−300ミクロンであるこ
とが好ましい。細すぎる場合、ガラス繊維の紡糸が困難
な場合があり、太すぎる場合、樹脂との接触面積の減少
等により補強材の補強効果が減少する場合がある。
るガラス繊維は、特公平3−59019号公報、特公平
4−13300号公報、特公平4−32775号公報及
び特願平4−326677号、特願平4−353561
号等を用いて製造することができる。特に、底面に多数
のオリフィスを有するオリフィスプレートにおいて、複
数のオリフィス出口を囲み該オリフィスプレート底面よ
り下方に延びる凸状縁を設けたオリフィスプレート又は
単数又は複数のオリフィス孔を有するノズルチップの外
周部先端から下方に延びる複数の凸状縁を設けた異形断
面ガラス繊維紡糸用ノズルチップを用いて製造された扁
平な断面形状を有するガラス繊維が好ましい。ガラス繊
維の組成は、任意であるが、溶融ガラスよりガラス繊維
化が可能な組成が良く、好ましい組成として、Eガラス
組成、Cガラス組成、Sガラス組成、耐アルカリガラス
組成等をあげることができる。ガラス繊維の引張り強度
は、任意であるが、290kg/mm2 以上が好まし
い。
維の粉末は、上述の手法等により得られた扁平な断面形
状を有するガラス繊維を粉砕することにより得られる。
粉砕機については、特に制限はなく、公知の粉砕機例え
ばボールミル粉砕機、フレットミル粉砕機等を用いるこ
とができる。本発明の扁平な断面形状を有するガラス繊
維の粉末に含まれるガラス繊維の長さ及び含有重量%は
任意であるが、好ましいガラス繊維の長さ及び含有重量
%は、少なくとも0.75×D2ミクロン以上で2×D
2ミクロン以下の長さのガラス繊維の粉末を5−60重
量%及び2×D2ミクロン超過で3×D2ミクロン以下
の長さのガラス繊維の粉末を1−30重量%含むことで
ある。0.75×D2ミクロン以上で2×D2ミクロン
以下の長さのガラス繊維の重量%及び2×D2ミクロン
超過で3×D2ミクロン以下の長さのガラス繊維の重量
%が少なすぎる場合、曲げ強度等の機械的特性の低下の
問題が起きる場合がある。0.75×D2ミクロン以上
で2×D2ミクロン以下の長さのガラス繊維の重量%及
び2×D2ミクロン超過で3×D2ミクロン以下の長さ
のガラス繊維の重量%が多すぎる場合、収縮率の異方性
が大きくなり、そりの問題が起きる場合がある。
維の粉末のアスペクト比(ガラス繊維の長さ〓/ガラス
繊維の断面の長径D2)は任意であるが、好ましいアス
ペクト比は、1−50で、特に、好ましくは2−10で
ある。アスペクト比が小さすぎる場合、引張り強度等の
機械的特性の低下の問題が起きる場合がある。アスペク
ト比が大きすぎる場合、線膨脹係数、成型収縮率等の異
方性の問題が起きる場合がある。なお、アスペクト比
は、画像処理により平均繊維長を測定し、断面の顕微鏡
写真よりガラス繊維の断面の長径D2を測定することに
より得た。
維の粉末の断面形状は任意であるが、図1−(2)に示
す如く、充填効率が良い形状が好ましく、特に図1−
(3)に示す如く凸部が凹部に嵌まり込むような断面形
状が好ましい。
るガラス繊維は、例えば、γーメタクリルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γーアミノプロピルトリエトキシシラ
ン等のシランカップリング剤等で表面処理されているこ
とが望ましく、ガラス繊維重量の0.01重量%以上と
することが好ましい。さらに必要に応じて、脂肪酸アミ
ド化合物、シリコーンオイル等の潤滑剤、第4級アンモ
ニウンム塩等の帯電防止剤、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂等の被膜形成能を有する樹脂、被膜形成能を有する樹
脂と熱安定剤、難燃剤等を併用したもの等によって表面
処理されたものを用いることもできる。本発明の扁平な
断面形状を有するガラス繊維の粉末を顆粒化して用いる
こともできる。
維の粉末は、一般にクラフト紙にポリビニルが被覆され
た紙袋やドラム缶等に詰められてユーザーに供給され
る。ユーザーにてガラス繊維の粉末を補強材として用い
る場合、ガラス繊維の粉末の包装体を開封し、その全量
を供給用ホッパーに投入したり、又は包装体より一部を
取出して計量してホッパーに投入する方式で使用され
る。本発明のガラス繊維の粉末は、ナイロン、飽和ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリフェニレンンサルファイド、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、フエノール樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化
性樹脂等の補強材として極めて有効である。2種以上の
樹脂をアロイ化した樹脂、上述の樹脂に熱安定材、難燃
剤等を添加したものにも極めて有効である。これらのう
ちでも、本発明のガラス繊維の粉末は、熱可塑性樹脂の
補強材として好適である。特に、ナイロン、飽和ポリエ
ステル、ポリカーボネート等の補強材として好適であ
る。本発明のガラス繊維の粉末の上述の樹脂への好まし
い充填量は、5−70重量%である。又、本発明の扁平
な断面形状を有するガラス繊維の粉末の効果を損なわな
い程度に他の補強材、例えば、ガラスフレーク、通常の
円形断面形状を有するガラス繊維の粉末であるガラスミ
ルドファイバー、ガラス繊維、クレイ、タルク、等の無
機材料の補強材、炭素繊維、アラミド繊維、ナイロン繊
維等の有機材料の補強材、セラミク材料の補強材、金属
材料の補強材等と併用して使用することもできる。
粉末は、従来の円形断面にくらべ、比表面積が大きいの
で、ガラス繊維と樹脂との間の全接着力が大きく補強効
果が向上する。さらに、ガラス繊維の粉末の断面の凸部
が他のガラス繊維の粉末の凹部に嵌まり込むような相互
配置、ブロックを並べて積むような相互配置を取り得る
結果、補強材の充填量の増大が可能となり、上述の全接
着力の増大による補強効果の向上と相俟って曲げ強度、
曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度等の機械的物性を著し
く向上させる。断面の凸部が他のガラス繊維の粉末の凹
部に嵌まり込むような相互配置は、粉末である故、自由
度が高く繊維状のものより取りやすいと思われる。又、
扁平な断面形状を有するために、異方性に関しては、ガ
ラスフレークのような効果を示し、成型品の収縮率の異
方性が少なく、線膨脹係数の異方性も少ないためにそり
がなく、成型品の表面の凹凸、ざらつき、補強材の浮き
が少ないために外観が良い。
に説明する。
の長径D2の比D2/D1が2.0であり、短径D1が
13ミクロンの扁平な断面形状を有するガラス繊維を、
アスペクト比(ガラス繊維の長さ〓/ガラス繊維の断面
の長径D2)が3.0になるように粉砕し、本発明の扁
平な断面形状を有するガラス繊維の粉末を得た。
フィス孔を有するノズルチップの外周部先端から下方に
延びる複数の凸状縁を設けた異形断面ガラス繊維紡糸用
ノズルチップを用いて製造したガラス繊維の断面の短径
D1に対するガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D
1が15.3であり、短径D1が9.8ミクロンの扁平
な断面形状を有するガラス繊維を粉砕し、アスペクト比
(ガラス繊維の長さ〓/ガラス繊維の断面の長径D2)
が2.0の本発明の扁平な断面形状を有するガラス繊維
の粉末を得た。
の長径D2の比D2/D1が1.4であり、短径D1が
11.5ミクロン、長径D2が16.1ミクロンの扁平
な断面形状を有するガラス繊維を、ボールミル粉砕機に
て粉砕し、12ミクロン以上で32.2ミクロン以下の
長さのガラス繊維の粉末を43重量%、32.2ミクロ
ン超過で48.3ミクロン以下の長さのガラス繊維の粉
末を18重量%、12ミクロン未満の長さのガラス繊維
の粉末を29重量%及び48.3ミクロン超過の長さの
ガラス繊維の粉末を10重量%含む本発明の扁平な断面
形状を有するガラス繊維の粉末を得た。
ィスを有するオリフィスプレートにおいて、複数のオリ
フィス出口を囲み該オリフィスプレート底面より下方に
延びる凸状縁を設けたオリフィスプレートを用いること
により、ガラス繊維の断面の短径D1が12.5ミクロ
ンであり、ガラス繊維の断面の長径D2が250ミクロ
ンであるガラス繊維を得、これを粉砕し、本発明の扁平
な断面形状を有するガラス繊維の粉末を得た。
の長径D2の比D2/D1が1.5であり、短径D1が
10.2ミクロン、長径D2が15.3ミクロンの扁平
な断面形状を有するガラス繊維を、フレットミル粉砕機
にてアスペクト比(ガラス繊維の長さ〓/ガラス繊維の
断面の長径D2)が17.6の本発明の扁平な断面形状
を有するガラス繊維の粉末を得た。
び市販のガラスミルドファイバー(繊維径13ミクロ
ン、アスペクト比4.0)をそれぞれ20重量%、30
重量%、40重量%、50重量%、60重量%及び70
重量%をナイロンー6(東レ(株)製、品名アミランC
M1001)に添加し、エクストルーダーを用いてシリ
ンダー温度270℃で溶融混合した。得られたナイロン
ー6組成物をチップ化し、射出成形機を用いて成形温度
270℃、成形サイクルを一次圧(油圧:700kg/
cm2 )、及び冷却時間20秒とし、型温度90℃で厚
さ1/4インチ、幅1/2インチ、長さ5インチの板状
体(A1)及び厚さ1/24インチ、3インチ角の板状
体(A2)とを成形した。得られた成形品A1は、AS
TM−D−790に準拠して曲げ強度及び曲げ弾性率を
測定した。A2を用い、A2表面に樹脂の流動方向(縦
方向)及び直角方向(横方向)に付けられたマーク間の
距離を三次元寸法測定装置を用いて測定し、金型の実際
の寸法との比率から収縮率を算出した。結果を表1に示
す。
び市販のガラスフレーク(平均厚さ4ミクロン、平均粒
径40ミクロン、)をそれぞれ70重量%を飽和ポリエ
ステル(ポリプラスチックス(株)製、品名ジュラネッ
クッス2000)に添加し、エクストルーダーを用いて
シリンダー温度270℃で溶融混合した。得られた飽和
ポリエステル組成物をチップ化し、射出成形機を用いて
成形温度270℃、成形サイクルを一次圧(油圧:80
0kg/cm2 )、及び冷却時間20秒とし、型温度1
00℃で厚さ1/4インチ、幅1/2インチ、長さ5イ
ンチの板状体(A1)及び厚さ1/24インチ、3イン
チ角の板状体(A2)とを成形した。得られた成形品A
1は、ASTM−D−256に準拠してアイゾッド衝撃
強度を測定し、ASTM−D−790に準拠して曲げ強
度及び曲げ弾性率を測定した。A2を用い、実施例6と
同様の方法にて収縮率(縦方向及び横方向)を測定し
た。結果を表2に示す。
び市販のガラスミルドファイバー(繊維径10ミクロ
ン、アスペクト比3.5)をそれぞれ20重量%、30
重量%、40重量%及び50重量%をポリカーボネート
樹脂(帝人化成(株)製、品名パンライトL1250
J)に添加し、エクストルーダーを用いてシリンダー温
度300℃で溶融混合した。得られた飽和ポリエステル
組成物をチップ化し、射出成形機を用いて成形温度30
0℃、成形サイクルを一次圧(油圧:1200kg/c
m2 )、及び冷却時間25秒とし、型温度120℃で厚
さ1/4インチ、幅1/2インチ、長さ5インチの板状
体(A1)及び厚さ1/24インチ、3インチ角の板状
体(A2)とを成形した。得られた成形品A1は、アイ
ゾッド衝撃強度及び熱変形温度の測定に供し、A2は、
変形量及び外観の測定に供した。変形量は、A2をフラ
ットな定盤の上に置いて、A2の変形の最大(定盤とA
2との隙間の最大値)を変形量として測定し、外観は目
視により9段階(A、A−B、B、B−C、C、C−
D、D、D−E、E)評価(Aが最も良好でEが最も悪
い)した。結果を表3に示す。
維の断面の短径D1に対するガラス繊維の断面の長径D
2の比D2/D1が1.2以上である扁平な断面形状を
有するガラス繊維の粉砕物である扁平な断面形状を有す
るガラス繊維の粉末を容易に歩留まりよく製造する事が
でき、この扁平な断面形状を有するガラス繊維の粉末を
熱可塑性樹脂等の補強材として用いると、曲げ強度、曲
げ弾性率、アイゾッド衝撃強度等の機械的物性を著しく
向上させると共に、成型品の収縮率等の異方性が少な
く、機械的物性と収縮率等の異方性とのバランスが極め
て優れているので、機械的強度、寸法精度、外観等が要
求される事務機器、特に複写機、ファクシミリ用として
好適に使用できる。
面形状を有するガラス繊維の粉末の例を示す斜視図であ
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 ガラス繊維の断面の短径D1に対する該
ガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D1が1.2以
上である扁平な断面形状を有する該ガラス繊維の粉砕物
であることを特徴とする扁平な断面形状を有するガラス
繊維の粉末 - 【請求項2】 前記ガラス繊維の断面の短径D1が0.
5−25ミクロンであり、前記ガラス繊維の断面の長径
D2が0.6−300ミクロンである請求項1記載の扁
平な断面形状を有するガラス繊維の粉末 - 【請求項3】 少なくとも0.75×D2ミクロン以上
で2×D2ミクロン以下の長さの前記ガラス繊維の粉末
を5−60重量%及び2×D2ミクロン超過で3×D2
ミクロン以下の長さの前記ガラス繊維の粉末を1−30
重量%含む請求項2記載の扁平な断面形状を有するガラ
ス繊維の粉末 - 【請求項4】 前記ガラス繊維の断面の短径D1に対す
る前記ガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D1が
5.0−30.0である請求項1記載の扁平な断面形状
を有するガラス繊維の粉末 - 【請求項5】 前記ガラス繊維の断面の長径D2の両端
にほぼ同じ大きさのふくらみ部を持つ請求項1記載の扁
平な断面形状を有するガラス繊維の粉末 - 【請求項6】 前記ガラス繊維の断面がほぼ矩形である
請求項1記載の扁平な断面形状を有するガラス繊維の粉
末 - 【請求項7】 前記ガラス繊維の断面が前記ほぼ矩形で
あり前記ほぼ矩形の短辺が円弧である請求項6記載の扁
平な断面形状を有するガラス繊維の粉末 - 【請求項8】 前記ガラス繊維の断面の短径D1に対す
る前記ガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D1が
5.0−10.0である請求項4記載の扁平な断面形状
を有するガラス繊維の粉末 - 【請求項9】 前記ガラス繊維の断面の短径D1に対す
る前記ガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D1が1
0.0−20.0である請求項4記載の扁平な断面形状
を有するガラス繊維の粉末 - 【請求項10】 前記ガラス繊維の断面の短径D1に対
する前記ガラス繊維の断面の長径D2の比D2/D1が
1.2以上である扁平な断面形状を有する前記ガラス繊
維を粉砕機にて粉砕することを特徴とする扁平な断面形
状を有するガラス繊維の粉末の製造方法
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