JPH0816179B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH0816179B2 JP13431187A JP13431187A JPH0816179B2 JP H0816179 B2 JPH0816179 B2 JP H0816179B2 JP 13431187 A JP13431187 A JP 13431187A JP 13431187 A JP13431187 A JP 13431187A JP H0816179 B2 JPH0816179 B2 JP H0816179B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、無機粉体を配合した樹脂組成物に関する。
更に詳しくは雲母粉体とβ−珪酸カルシウム粉体(以下
ウオラストナイトと称する)を配合した樹脂組成物に関
するものであり、該組成物はその優れた寸法精度(特に
低反り性)と力学的性質(特に弾性率、熱変形温度)を
活かして自動車部品、電機電子部品、機械部品、構造部
品等の用途において好ましく使用される。
〔従来の技術〕
雲母粉体を配合した熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂は、
その優れた弾性率、熱変形温度、絶縁破壊電圧、成型品
の寸法精度、耐クリープ性耐候性、ガスバリアー性、振
動吸収特性等の特徴を活かして、すでに多くの分野で使
用されている。しかしながら、雲母粉体配合樹脂組成物
は、射出成形に供する場合、溶融樹脂の合流・接合部い
わゆるウェルド部の強度が低いという問題点を有してい
た。成形品の実用的強度は、強度の最も低いウェルド部
により左右されることが多く、従って最近は金型設計の
工夫により、成形品に発生するウェルド部の位置を比較
的応力が加わらない位置に持ってくることが試みられて
いるものの、これには限度があり、ウェルド部における
強度低下の少い雲母粉末配合樹脂組成物の開発が持たれ
ていた。射出成形品において発生するウェルドは、単に
その部分の強度を低下させるだけではなく、絶縁破壊電
圧、外観、ガスバリアー性等種々の性能に好ましくない
影響を及ぼす。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、雲母粉体配合樹脂の前記の特長、特
に高弾性率、高熱変形温度、高寸法精度を損うことな
く、ウェルド部の強度を改良することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、雲母粉体配合樹脂の特長を損うことな
く、ウェルド部の強度を改良することについて鋭意研究
を行った結果、特定の雲母粉体とともに、特定のβ−珪
酸カルシウム粉体(ウオラストナイト)を併せて用いる
ことにより上述の目的が達成されることを見い出し、本
発明を完成させるに至った。即ち本発明における組成物
は、雲母粉体とウオラストナイトを併せて配合した樹脂
組成物に係るものであるが、用いる雲母粉体とウオラス
トナイトの形状、種類、配合率を特定化することにより
達成され、更に雲母粉体およびウオラストナイトと樹脂
の界面接着強度を改良するためにシランカップリング剤
を添加すること、樹脂の種類を特定の樹脂に限定するこ
と等の手段を加えることにより、より好ましい性能を得
ることができる。
本発明において用いられる雲母粉体の種類については
特に制限はなく、白雲母(マスコバイト)、金雲母(フ
ロゴパイト)、絹雲母(セリサイト)、黒雲母、ソーダ
雲母、合成雲母等より、適宜選択することができるが、
組成物のカラーリングの自由度が大きいという意味にお
いて、雲母粉体のハンター白度は40以上であることが望
ましい。
本発明において用いられる雲母粉体の形状について
は、重量平均アスペスト比が10以上であることが必要で
あり、重量平均フレーク径は50μm以下であることが望
ましい。
本発明における雲母粉体の重量平均フレーク径とは粉
体を各種の目開きのマイクロシープ又はフルイで分級
し、その結果をRosin−Rammlar線図にプロットし、測定
に供した粉体の全重量の50重量%が通過するマイクロシ
ーブ又はフルイの目開きl50に相当する値である。すな
わち雲母粉末の重量平均フレーク径lは(1)又は
(2)式で定義される。
l=l50(マイクロシーブの場合) (1) ここで、雲母粉体のうち粒度の大きい部分については
フルイによって分級されるものであり、粒度の細かい部
分についてはマイクロシーブによって分級されるもので
ある。
一方、本発明における雲母粉体の重量平均アスペクト
比αとは重量平均フレーク径lと、以下の方法により測
定される雲母粉末の重量平均フレーク厚さdより(3)
式を用いて算出される値である。
α=l/d (3) (3)式における雲母粉体の重量平均フレーク厚さd
は、C.E.Capesらの報告による水面単粒子膜法(C.E.Cap
es and R.C.Coleman.Ind.Eng.Chem.Fundam.,12,124(19
73)により測定されるフレークの水面での占有面積Sを
用いて(4)式より算出される値である。
ここでWは測定に供した雲母粉体の重量、ρは雲母の
比重(1−ε)は雲母粉体が水面上で最密充填状態をと
った場合の占有率であり、雲母粉体については一般的に
0.9が計算に際して用いられる。
重量平均アスペクト比が10未満の雲母粉体は、本来弾
性率、熱変形温度、反り等の改良効果が必ずしもすぐれ
ているとは言い難く、かかるアスペクト比を有する雲母
粉体を用いる場合、ウオラストナイトと雲母粉体を配合
することにより発現する特長が、不明瞭になるので好ま
しくない。なお本発明において用いられる雲母粉体の重
量平均アスペクト比の上限については特に制限はない。
本発明において用いられる雲母粉体の重量平均フレー
ク径については特に制限はないが、望ましくは50μm以
下、さらに望ましくは30μm以下である。すなわち、ウ
オラストナイトを雲母粉体に併用することにより、弾性
率、熱変形温度、低反り性等の雲母粉体配合樹脂組成物
の特長を著しく損うことなく、ウェルド強度を飛躍的に
上げうるという本発明の効果は雲母粉体の重量平均フレ
ーク径に依存するものではないが、重量平均フレーク径
の大きな雲母粉体を配合した樹脂組成物はウェルド強度
の絶対値が低いので、ウオラストナイトを併用すること
によりウェルド強度は改良されるものの、その絶対値が
低いことに変りはなく、従ってウェルド部の発生が著し
い成形品に使用する際には問題を発生することがある。
一方、本発明において用いられる雲母粉体の重量平均フ
レーク径の下限については何ら制限はないが、主として
経済的観点から一般的に用いられる雲母粉体の重量平均
フレーク径は10μm以上である。
本発明において用いられるウオラストナイトとは、β
−珪酸カルシウムの化学構造を有するものであり、天然
の珪灰石を粉砕、精製したものである。本発明において
用いられるウオラストナイトは針状の結晶構造を有しそ
の重量平均アスペクト比は5以上であることが必要であ
る。本発明におけるウオラストナイトの重量平均アスペ
クト比とは、光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡により、
500個以上の粉体を検体とし、その各々の長さlと各々
の直径dを測定し、lおよびdより前記(3)式を用い
て計算されるアスペクト比の重量平均値である。
本発明において用いられるウオラストナイトの長さl
については特に制限はないが100μm以下であることが
望ましい。長さlが100μmを超える粉体は、ウェルド
強度の改良効果がやや低減する傾向がある。本発明にお
いて用いられるウオラストナイトは、組成物のカラーリ
ングの自由度が大きいという意味においてハンター白度
が40以上であることが望ましい。
本発明における組成物は、雲母粉体の重量をA、ウオ
ラストナイトの重量をB、樹脂成分の重量をCとした場
合、全組成物重量に占めるAとBの合計重量が60重量%
以下であり、かつ、AとBの重量比が(5)式の範囲内
にあることが必要である。
すなわち、AとBの合計重量が60wt%を越える領域に
おいては、組成物の粘度が極めて高くなり、組成物を作
製すること自体が極めて困難となることに加え、たとえ
特別な成形方法、成形条件の採用により組成物を作製し
ても、得られる組成物は極めてもろいものとなり、実用
的価値は少い。さらに、(5)式に示すように、雲母粉
体の重量がウオラストナイトと雲母粉体の重量の合計に
対して占める割合は30重量%以上80重量%以下であるこ
とが必要である。すなわち、雲母粉体の重量が、ウオラ
ストナイトと雲母粉体の合計重量の30重量%未満の領域
のおいては弾性率、熱変形温度、強度、低反り性等の力
学特性の改良効果が不満足となることがあり、一方80重
量%を越える領域においては、ウェルト部強さが不満足
となる。
本発明は、雲母粉体とウオラストナイトより成る二種
類の粉体を配合した樹脂組成物に係るものであることは
以上に述べた通りである。このような系に場合、理論的
には樹脂組成物の力学的性質は、それぞれの粉体を配合
した樹脂組成物の力学的性質の中間の値となり、かつそ
の絶対値は、それぞれの粉体の配合比に比例するものと
されており、いわゆる加成性が成立つものとされている
が実際的にはこの理論値を下まわるのが普通である。本
発明における雲母粉体とウオラストナイトを併用した樹
脂組成物は、後の実施例に示すように、その力学的性質
が、理論的に予測される値を上まわるものであり、理論
による予想をはるかに越えた性能が得られる点において
新規性が高い。
本発明の組成物においては、用いられる雲母粉体およ
びウオラストナイトが樹脂成分と良好な接着性を有する
ように、シランカップリング剤が用いられていることが
望ましい。シランカップリング剤の使用は本発明の組成
物のウェルド強さ、弾性率、熱変形温度、引張および曲
げ強さの改良に良好な効果を発揮する。本発明の組成物
において用いられるシランカップリング剤の種類につい
ては特に制限は無いが、アミノ基二重結合又はエポキシ
基を含むシランカップリング剤、例えばγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランや、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好ましく用いられる。
シランカップリング剤は、予め雲母粉体やワラストナ
イトに表面処理方法により被覆して用いてもよいし、あ
るいは樹脂成分に雲母粉体とワラストナイトを溶融混練
する際に直接添加する方法により用いてもよい。本発明
において用いられるシランカップリング剤の添加率につ
いては特に制限は無いが、一般的な添加率は用りられる
雲母粉体とウオラストナイトの合計重量の0.1〜3重量
%である。
本発明において用いられる樹脂については特に制限は
なく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれもが適宜用
いられる。結晶性熱可塑性樹脂を用いた本発明の組成物
は、熱変形温度、靭性、ウェルド部強さ等において、特
に好ましい性能を発揮すると共に、結晶性熱可塑性樹脂
において問題となることが多い成形品の反りの発生が著
しく低減されるという特長を有する。従って結晶性熱可
塑性樹脂をベースとする系において本発明の組成物は特
に好ましく用いられる。
本発明における組成物は、各成分を単軸押出機、二軸
押出機、ニーダー、二軸ロール等の装置を用いて混練す
ることにより製造される。混練に際しては雲母粉体とウ
オラストナイトがいずれも均一に樹脂に混練されるよう
に混練装置、および条件を選択することが好ましいが、
混練によりその形状が著しく破損しないよう留意するこ
とが併せて必要である。
本発明における組成物は、射出成形、押出成形、圧縮
成形、ブロー成形、トランスファー成形等の方法によ
り、自動車部品、電気部品、電子部品、機械部品、構造
部品、シート、フイルム、異型押出品、ボトル、パイ
プ、棒等任意の形状に成形して、その優れた外観、寸法
精度、力学物性を生して用いられる。
なお、本発明の組成物においては、その性能を損わな
い範囲内において、各種の公知の添加剤、例えば、充填
材、補強材、着色剤、劣化防止剤、滑剤、離型剤、帯電
防止剤等を適宜添加することは何ら差支えない。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する
が、これは本発明を何ら制限するものではない。
実施例1〜3、及び比較例1〜3 メルトフローレート(MFR)値が15g/10分のシラン変
性ポリプロピレン(以下シラン変性PPと略)と重量平均
フレーク径が20μm、重量平均アスペクト比35、ハンタ
ー白度50の白雲母分体(実施例1、比較例1)、重量平
均フレーク径が25μm、重量平均アスペクト比が45、ハ
ンター白度が50の白雲母粉体(実施例2,3、比較例
2)、重量平均アスペクト比が8、ハンター白度が55の
ウオラストナイト、およびγ−アミノプロピルトリエト
キシシランを原材料とし、これらを押出機を用いてシリ
ンダー温度230℃で溶融混練しペレット化した。それぞ
れの成分の配合率は表1に示す通りであり、実施例1〜
3の組成物の配合率は本特許の範囲内にあり、比較例1
〜3の組成物の配合率は本特許の範囲外である。
得られたペレットはインラインスクリュータイプの射
出成形機を用いてシリンダー温度230℃で成形すること
により、曲げ弾性率測定用の長さ127mm、幅13mm、厚さ6
mmのバー試験片と、ウェルド強度測定用の厚さ3mmのAST
M D638に規定されるダンベル型試験片(ダンベルの両端
にゲートを設置し、ダンベルの中央部に衝突型ウェルド
を発生させる)、および反り測定用の直径150mm、厚み2
mmの円板(センターゲート)をそれぞれ作製した。
曲げ強度の測定はASTM D790に従い、ウェルド引張強
さはASTM D638に準じて実施した。反りは円板成形品を
水平板上に置いて、最大反り上り高さを測定し、その値
を円板の直径で除することにより算出した。これらの測
定値をまとめて表1に示した。ウェルド強さと弾性率の
バランスにおいて、実施例の組成物は比較例の組成物に
比べてその性能が極めて優秀であった。これらの結果を
図1に図示する。理論的には比較例1(雲母粉体単独強
化系)と比較例3(ウオラストナイト単独強化系)を結
ぶ直線上に実施例1〜3の組成物(雲母粉体/ウオラス
トナイト併用強化系)の性能がプロットされることが予
測されるが、実施例1〜3の実験結果は該直線の右上に
プロットされ、理論からは予期し得ない、すぐれた性能
が得られている。
比較例4 雲母粉体とウオラストナイトの合計配合率を65重量%
とするほかは、実施例2の場合と全く同様の実験を行っ
た。押出機での溶融混練の際のモーター負荷が異常に大
きく、またダイより押出されるストランドが極めてもろ
く、ペレットを得ることができなかった。上記の現象は
押出機のシリンダー温度を280℃まで上昇させても解消
しなかった。
実施例4、比較例5,6 重量平均フレーク径60μm、重量平均アスペクト比4
5、ハンター白度70の白雲母を用いるほかは実施例1の
場合と同じ原材料を用い表1に示す配合率の試験片を作
製した。性能の測定結果を表1および図1に示した。特
に図1において明らかなように、実施例4の組成物は比
較例5,6の組成物に比べて曲げ弾性率/ウェルド強さの
バランスが良好である。ただし実施例1〜3の組成物と
比較すると、その性能はやや劣る。
実施例5、比較例7,8 重量平均フレーク径230μm、重量平均アスペクト比6
5、ハンター白度45の白雲母粉体を用いるほかは実施例
1の場合と同じ原材料いを用い表1に示す配合率の試験
片を作製した。性能の測定結果を表1、および図1に示
した。特に図1において明らかなように、実施例5の組
成物は比較例7,8の組成物に比べて曲げ弾性率/ウェル
ド強さのバランスが良好である。ただし実施例1〜3の
組成物と比較すると、その性能は、やや劣る。
比較例9,10 重量平均フレーク径10μm、重量平均アスペクト比7
の白雲母粉末を用いる(比較例9)、又は重量平均アス
ペクト比が3のウオラストナイトを用いる(比較例10)
ほかは実施例2の場合と同じ原材料を用い、表1に示す
組成の試験片を作製した。表1に物性の測定結果を示す
ように、曲げ弾性率の値が特に不満足であった。
実施例6 重量平均フレーク径25μm、重量平均アスペクト比4
5、ハンター白度30の金雲母粉体を用いるほかは実施例
2の場合と全く同じ実験を行った。表1に示した物性、
すなわちウェルド強さ、曲げ弾性率、反りについては満
足しうる値が得られたが、成形品は褐色に着色してお
り、成形品の色相は実施例1〜5の組成物に比べて劣っ
たものとなった。
実施例7,8、比較例11,12 極限粘度1.1のポリブチレンテレフタレート(以下PBT
と略)と、実施例2の場合と同じ白雲母粉体、および重
量平均アスペクト比11、ハンター白度70のウオラストナ
イト、およびγ−アミノプロピルトリエトキシシランを
用い、表1に示した配合で試験片を作製した。押出機で
の混練、および混練物の射出成形に際しては、充分予備
乾燥を行った後、シリンダー温度250℃で混練および射
出成形を実施した。得られた試験片の物性評価結果を表
1に示すが実施例7,8の組成物の性能は良好であった。
一方比較例11の組成物はウェルド強さが低く、比較例12
の組成物は曲げ弾性率が低かった。またシランカップリ
ング剤を用いた実施例7の組成物は、それを用いない実
施例8の組成物に比べて性能が良好であった。
実施例9、比較例13,14 射出成形用の高流動グレードのナイロン6樹脂と実施
例2の場合と同じ白雲母粉末および実施例7の場合と同
じウオラストナイトを用いて表1に示す組成の試験片
を、実施例7の場合と同じ条件で作製した。表1に示す
ように実施例9の組成物の物性は良好であったが、比較
例13の組成物はウェルド強さが低く、比較例14の組成物
は曲げ弾性率が低かった。
実施例10、比較例15,16 高衝撃グレードのABSと実施例2の場合と同じ白雲母
粉体および実施例7の場合と同じウオラストナイトとγ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いて、
表1に示す組成の試験片を実施例7の場合と同じ条件で
作製した。表1に示すように実施例10の組成物は比較例
15の組成物に比べて、その性能が良好であるものの、結
晶性樹脂すなわちPP、PBTナイロンをベース樹脂として
用いた組成物の場合に比べて、非結性のABSを用いた場
合には、ウオラストナイトの併用によるウェルド強さの
改良効果が少なかった。
〔発明の効果〕 以上説明したとおり、本発明により、雲母粉体配合樹
脂組成物の特長である、高曲げ弾性率を損うことなく、
ウェルド強さが著しく改善された成形品を与える樹脂組
成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施例と比較例におけるウェルド強さと
曲げ弾性率との関係を示すグラフである。図中●は実施
例を示し、○は比較例を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A)重量平均アスペクト比が10以上の雲母
    粉体と、B)重量平均アスペクト比が5以上の針状のβ
    −珪酸カルシウム粉体と、C)樹脂を必須成分として含
    有し、全組成物重量に占めるA成分とB成分の合計重量
    が60重量%以下でありかつ、A成分とB成分の重量比が
    下式の範囲内にある樹脂組成物。
  2. 【請求項2】該雲母粉体の重量平均フレーク径が50μm
    以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】雲母粉体および/又はβ−珪酸カルシウム
    粉体が予めシランカップリング剤で表面処理されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載
    の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】更にシランカップリング剤が含有されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記
    載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ハンター白度が40以上の雲母粉体およびβ
    −珪酸カルシウム粉体を用いることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】樹脂が結晶性樹脂であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の樹脂
    組成物。
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