JP3482169B2 - 熱応力緩和パッドおよびそれを用いた熱電変換システム並びにペルチェ冷却システム - Google Patents

熱応力緩和パッドおよびそれを用いた熱電変換システム並びにペルチェ冷却システム

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JP3482169B2
JP3482169B2 JP2000001015A JP2000001015A JP3482169B2 JP 3482169 B2 JP3482169 B2 JP 3482169B2 JP 2000001015 A JP2000001015 A JP 2000001015A JP 2000001015 A JP2000001015 A JP 2000001015A JP 3482169 B2 JP3482169 B2 JP 3482169B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱応力緩和パッド
およびそれを用いた熱電変換システム並びにペルチェ効
果を利用して吸熱するペルチェ冷却システムに関する。
【0002】
【従来の技術】熱応力緩和パッドは、電力機器、自動
車、鉄道、航空機及び一般産業機器などの分野における
熱源と受熱体の間に介在させるパッドとして有用なもの
である。
【0003】例えば、熱電変換システムにおいては熱電
変換素子と熱源たる加熱ダクト・冷却ダクトとの間での
熱応力緩和と伝熱を図るパッドが使用されている。即
ち、熱電変換素子から大きな出力を取り出すには、熱電
変換素子の両面にできるだけ大きい温度差を与える必要
がある。そのためには熱電変換素子を加熱ダクトおよび
冷却ダクトで挟み、伝導により熱を伝える方式(Conduc
tion Coupling )が効果的である。しかし、熱電変換素
子は上下面の温度差により変形するため、本方式におい
ては熱を良く伝えると同時に熱応力の緩和を行う「熱応
力緩和パッド」を熱電変換素子と加熱ダクトおよび冷却
ダクトの間にそれぞれ介在させて接合し、熱電変換素子
の破損を予防する必要がある。上記構造において接合を
行うのは接触抵抗を排除して、熱電変換素子本体に与え
る有効温度差を大きくするためである。
【0004】従来の熱電変換素子用熱応力緩和パッドと
しては、米国の宇宙用原子炉SP−100用の熱電変換
素子用に開発されたものがある。これは1インチ角のニ
オブ(Nb)の板に直径数μmのNbのフィラメントを
1千万本程度植え付けたもので、非常に複雑な構造で、
製作性、寿命およびコストの点で問題があり、一般に普
及するには至っていないのが現状である。
【0005】そこで、本発明者は、熱伝導率が大きく弾
性定数の小さい材料と電気絶縁材料とを接合せずに両者
の組成を徐々に変化させた傾斜機能材料を採用した熱応
力緩和パッドを提案した(特開平8−186295
号)。これはSP−100用と同等な性能を有するとと
もに、大量生産およびコスト低減が可能である。
【0006】しかしながら上述の2方式とも、熱応力緩
和パッドを熱電変換素子と加熱ダクトおよび冷却ダクト
の間にそれぞれ介在させて接合するため、高性能である
反面、熱電変換システムの組み立ておよび修理や交換が
面倒である欠点を有している。
【0007】このため、余り温度の高くない熱源に適用
される熱電変換システムのように、性能よりも簡易さを
重視する場合には、以下の方法が従来採られている。
【0008】第1の方式は、セラミック板に挟まれて組
み立て済みの市販の熱電変換ユニット(熱電変換素子を
2枚のセラミック板の間に接合した構造を、本文では
「熱電変換ユニット」と呼ぶ)を加熱ダクトおよび冷却
ダクトの間に挟み、ダクトの上下から加圧する方法であ
る。
【0009】また、第2の方式は、熱電変換ユニットと
加熱ダクトおよび冷却ダクトとの間にゴムシートを介在
させ、ダクトの上下から加圧する方法である。
【0010】さらに、第3の方式は、耐熱性樹脂または
耐熱性ゴム等の中に熱伝導率の大きい材料のファイバー
を一定方向に配向させて存在させた複合体により、良好
な熱伝導と熱応力緩和を達成した熱応力緩和パッド(特
願平9−119723号)を採用する方法である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら第1の方
式では、加圧力が弱いと接触抵抗が大きくなり、熱が伝
わり難くなるため、熱電変換素子に作用する温度差が低
減し出力が低下する。逆に加圧力を高めると、出力は上
がるが、熱電変換素子を破壊するおそれがある。このた
め加圧力の調整が難しい。一方、接触抵抗を低減するに
は、接触面となるセラミック板および加熱・冷却ダクト
の平面度および表面粗さを高精度に仕上げ、接触面の密
着度を向上させる必要がある。しかし温度差を与えれ
ば、セラミック板および加熱・冷却ダクト自体が面外変
形するため、常に良好な密着をさせることは不可能であ
る。また起動・停止時には熱過渡に起因する熱応力の回
避のため加圧力を必ず暖める必要があり、実用性の点で
劣っていた。
【0012】また、第2の方式では柔軟なゴムシートが
熱応力を緩和するため、加圧力の調整は不要であるが、
ゴムの熱伝導率が悪いため、熱電変換素子に与えられる
温度差が著しく低減し出力が大幅に低下する欠点があ
る。
【0013】さらに、第3の方式では耐熱性樹脂などが
熱応力を緩和するため、加圧力の調整は不要であり、し
かもファイバーとして銅を使用すれば見かけの熱伝導率
をアルミニウムと同等程度まで高めることができるが、
耐熱性樹脂などの使用上限温度が300℃以下のため、
それ以上の高温領域では使用できない欠点があった。こ
のため、この熱電変換素子はBiTe系熱電変換素子に
は使用できるが、高温側運転温度が最高で800℃程度
に達するSiGe系素子には使用できない。
【0014】したがって、性能よりも簡易さやコスト低
減を重視する高温用熱電変換システムにおいては、接合
や加圧力の調整などが不要で、かつより大きな温度差を
熱電変換素子に与えられる熱応力緩和パッドが望まれ
る。
【0015】また、ペルチェ冷却システムにおいても上
述の熱電変換システムと同様に、ペルチェ冷却素子と冷
却面および放熱面とに良好な熱伝導を保証し、かつペル
チェ冷却素子の熱応力を緩和するための熱応力緩和パッ
ドが望まれている。
【0016】本発明は性能よりも簡易さを重視する環境
下における使用が好適な熱応力緩和パッド、即ち接合や
加圧力の調整などが不要でかつ熱が伝わり易い熱応力緩
和パッドを提供することを目的とする。より具体的に
は、本発明の第1の目的は、金属並の高い熱伝導率を達
成し、熱電変換素子またはペルチェ冷却素子本体に大き
な温度差を与える熱応力緩和パッドを提供することにあ
る。また、本発明の第2の目的は、マトリックスの柔軟
性により、加熱および冷却ダクトの上下からの加圧力の
調整を不要とする熱応力緩和パッドを提供することにあ
る。また、本発明の第3の目的は、熱伝達部材および素
子等との密着性を向上させ、これらとの間の接触抵抗を
低減させる熱応力緩和パッドを提供することにある。更
に、本発明は、熱伝達部材および素子などの受熱面の平
面度および表面粗さに対する要求条件を緩和することを
第4の目的とする。更に、本発明は、熱応力緩和パッド
の製作が容易でコスト低減を可能とすることを第5の目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載の発明は、温度差のある高温側部材と
低温側部材の間に挟まれて熱を伝達すると共に熱応力の
緩和を行う熱応力緩和パッドにおいて、多孔質材料をマ
トリックスとして、その空孔に熱伝導率が大きくかつ融
点が運転時の低温側部材の温度に近い温度である伝熱材
料を含浸させたものである。
【0018】したがって、多孔質材料に含浸された材料
は高温側部材から伝わる熱によって溶融又は軟化し、そ
の濡れ性によって多孔質材料と高温側部材又は低温側部
材との間に拡がり隙間を埋める。このように熱応力緩和
パッドと高温側部材又は低温側部材との間に隙間のない
状態で、高温側部材の熱が熱応力緩和パッドを通じて低
温側部材に伝達されるので、熱の伝達は良好に行われ
る。また、高温側部材と低温側部材の熱変形量の違い
は、多孔質材料が変形することで吸収される。なお、含
浸させた伝熱材料はその表面張力の作用により、多孔質
材料の微細な空孔内から流出することはない。
【0019】また、請求項2記載の発明は、温度差のあ
る高温側部材と低温側部材の間に挟まれて熱を伝達する
と共に熱応力の緩和を行う熱応力緩和パッドにおいて、
多孔質材料をマトリックスとして、その空孔に熱伝導率
が大きくかつ融点が運転時の高温側部材の温度に近い温
度である伝熱材料を含浸させる共に、マトリックスの低
温側部材に対向する面を低温側部材に接合したものであ
る。
【0020】したがって、多孔質材料に含浸された材料
は高温側部材から伝わる熱によって溶融又は軟化し、そ
の濡れ性によって多孔質材料と高温側部材との間に拡が
り隙間を埋める。一方、低温側部材に対しては多孔質材
料であるマトリックスは接合されており、これらの間の
隙間は埋められている。このように熱応力緩和パッドと
高温側部材又は低温側部材との間に隙間のない状態で、
高温側部材の熱が熱応力緩和パッドを通じて低温側部材
に伝達されるので、熱の伝達は良好に行われる。また、
高温側部材と低温側部材の熱変形量の違いは、多孔質材
料が変形することで吸収される。なお、含浸させた伝熱
材料はその表面張力の作用により、多孔質材料の微細な
空孔内から流出することはない。
【0021】また、請求項3記載の発明は、温度差のあ
る高温側部材と低温側部材の間に挟まれて熱を伝達する
と共に熱応力の緩和を行う熱応力緩和パッドにおいて、
繊維構造材料のマトリックスに熱伝導率が大きくかつ融
点が運転時の低温側部材の温度に近い温度である伝熱材
料を含浸させたものである。
【0022】したがって、繊維構造材料に含浸された材
料は高温側部材から伝わる熱によって溶融又は軟化し、
その濡れ性によって繊維構造材料と高温側部材又は低温
側部材との間に拡がり隙間を埋める。このように熱応力
緩和パッドと高温側部材又は低温側部材との間に隙間の
ない状態で、高温側部材の熱が熱応力緩和パッドを通じ
て低温側部材に伝達されるので、熱の伝達は良好に行わ
れる。また、高温側部材と低温側部材の熱変形量の違い
は、繊維構造材料が変形することで吸収される。
【0023】また、請求項4記載の発明は、温度差のあ
る高温側部材と低温側部材の間に挟まれて熱を伝達する
と共に熱応力の緩和を行う熱応力緩和パッドにおいて、
繊維構造材料のマトリックスに熱伝導率が大きくかつ融
点が運転時の高温側部材の温度に近い温度である伝熱材
料を含浸させると共に、マトリックスの低温側部材に対
向する面を低温側部材に接合したものである。
【0024】したがって、繊維構造材料に含浸された材
料は高温側部材から伝わる熱によって溶融又は軟化し、
その濡れ性によって繊維構造材料と高温側部材の間に拡
がり隙間を埋める。一方、繊維構造材料であるマトリッ
クスは低温側部材に接合されており、これらの間の隙間
は埋められている。このように熱応力緩和パッドと高温
側部材又は低温側部材との間に隙間のない状態で、高温
側部材の熱が熱応力緩和パッドを通じて低温側部材に伝
達されるので、熱の伝達は良好に行われる。また、高温
側部材と低温側部材の熱変形量の違いは、繊維構造材料
が変形することで吸収される。
【0025】また、請求項5記載の発明は、多孔質材料
の空孔率を傾斜的に変化させ、その表面近傍の空孔率を
内部の空孔率よりも大きくしたものである。
【0026】多孔質材料の空孔率が大きな部分、即ち空
孔が多数形成されている部分は変形し易く、空孔率が小
さな部分、即ち形成されている空孔の数が少ない部分は
変形し難い。したがって、多孔質材料の表面近傍の部分
は変形し易く、高温側部材や低温側部材との密着性が向
上する。一方、多孔質材料の内部の変形は抑えられるの
で、構造材として形状を維持できる。
【0027】また、請求項6記載の発明は、加熱手段と
冷却手段の間に熱電変換素子を配置する熱電変換システ
ムにおいて、加熱手段と熱電変換素子の間と、冷却手段
と熱電変換素子の間のうち、少なくともいずれか一方に
請求項1から5までのいずれかに記載の熱応力緩和パッ
ドを介在させたものである。
【0028】したがって、例えば熱電変換素子の両側に
熱応力緩和パッドを介在させた場合には、熱電変換素子
の加熱面は加熱手段から熱応力緩和パッドを通じて伝え
られる熱によって加熱され、冷却面は熱応力緩和パッド
を通じて冷却手段に熱を逃がして冷却される。熱応力緩
和パッドは上述の通り熱を良好に伝えるので、大きな加
圧力をかけて加熱手段と冷却手段の間に熱電変換素子を
挟み込まなくても熱電変換素子の両面には大きな温度差
が形成され、大きな起電力が発生する。また、このよう
に熱電変換素子の両側に熱応力緩和パッドを介在させる
必要はなく、熱電変換素子と加熱手段の間にのみ熱応力
緩和パッドを介在させても良く、または熱電変換素子と
冷却手段の間にのみ熱応力緩和パッドを介在させても良
い。
【0029】さらに、請求項7記載の発明は、放熱部材
と冷却部材の間にペルチェ素子を配置するペルチェ冷却
システムにおいて、放熱部材とペルチェ素子の間と、冷
却部材とペルチェ素子の間のうち、少なくともいずれか
一方に請求項1から5までのいずれかに記載の熱応力緩
和パッドを介在させたものである。
【0030】したがって、ペルチェ素子による熱の発生
または吸収は熱応力緩和パッドを通して放熱部材や冷却
部材に伝えられる。熱応力緩和パッドは上述の通り熱を
良好に伝えるので、大きな加圧力をかけて放熱部材と冷
却部材の間にペルチェ素子を挟み込まなくても良い。な
お、ペルチェ素子の両側に熱応力緩和パッドを介在させ
ても良く、またはペルチェ素子と放熱部材の間にのみ或
いはペルチェ素子と冷却部材の間にのみ熱応力緩和パッ
ドを介在させるようにしても良い。
【0031】このように、本発明は、運転時にマトリッ
クスに含浸させた伝熱材料が融点を超えて溶融、または
融点直下において軟化することにより、高温側部材また
は低温側部材と熱応力緩和パッドとの間の良好な密着性
を実現し、密着面における接触熱抵抗を著しく低減させ
るものである。これによって良好な熱伝導と熱応力緩和
を達成する。なお含浸させた伝熱材料がその融点を超え
ても、微細な空孔内での大きな表面張力の作用により空
孔外に流出することはない。
【0032】また、密着する面の平面度や表面粗さにか
かわらず、パッドとこれを挟む部材との密着性が向上
し、接触熱抵抗が低減する。
【0033】これらのため熱電変換システムの発電能力
が向上し、ペルチェ冷却システムの発熱・吸熱能力が向
上する。
【0034】さらに、マトリックスの柔軟性により熱応
力の緩和が容易で、熱電変換素子やペルチェ素子の長寿
命化が達成できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0036】図1及び図2に、本発明を適用した熱応力
緩和パッドの実施形態の一例を示す。熱応力緩和パッド
1は、温度差のある高温側部材2と低温側部材3の間に
挟まれて熱を伝達すると共に熱応力の緩和を行うもの
で、多孔質材料をマトリックス4として、その空孔4a
に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の低温側部材3の
温度に近い温度である伝熱材料5を含浸させている。
【0037】マトリックス4としての多孔質材料は、例
えば多孔質のカーボンブロックである。多孔質材料の空
孔率は、熱応力緩和パッド1としての強度と熱伝導等を
考慮して決定されている。
【0038】多孔質材料に含浸される伝熱材料5は、例
えば銅である。伝熱材料5は、熱応力緩和パッド1とし
ての見かけの熱伝導率(熱応力緩和パッド1を1種類の
材料でできていると見なしたときの熱伝導率)や熱応力
緩和性能等を考慮して適度な割合で含浸されている。即
ち、伝熱材料5の含浸率が大きいほど見かけの熱伝導率
は大きくなるが、これに伴いマトリックスの割合が少な
くなるので強度や形状の維持が難しくなる。このため、
伝熱材料5の含浸率は、熱伝導率と強度とを考慮して決
定される。
【0039】なお、伝熱材料5としては銅に限るもので
はなく、銅以外の熱伝導率の大きな金属、例えば金、
銀、プラチナ等を使用しても良い。また、金属以外の熱
伝導率の大きな材料を使用しても良い。さらに、多孔質
材料としては多孔質のカーボンブロックに限るものでは
なく、カーボンブロック以外の多孔質の材料、例えばタ
ングステン(融点3410℃)等の多孔質体等を使用し
ても良い。
【0040】この熱応力緩和パッド1は、例えば含浸法
によって製造することができる。即ち、炉内に多孔質カ
ーボンのブロックと銅の粉末を接触させた状態でセット
し、銅の融点1083℃以上の温度に加熱すると同時に
加圧する。これにより、伝熱材料5である銅の粉末が溶
融してマトリックス4であるカーボンブロックの空孔4
aに含浸される。この後、多孔質材料を冷却させて熱応
力緩和パッド1として使用する。
【0041】なお、マトリックス4としてカーボンブロ
ックを採用した熱応力緩和パッド1は、カーボンの酸化
を防止するために真空中又は不活性ガス雰囲気中で使用
することが好ましい。即ち、マトリックス4としてカー
ボンブロックを採用した熱応力緩和パッド1は真空中又
は不活性ガス雰囲気中での使用に適しており、例えば宇
宙用のSiGe系熱電変換システム等への使用に適した
熱応力緩和パッド1を提供することができる。
【0042】この熱応力緩和パッド1を用いて、例えば
熱電変換システムを構成することができる。図3に熱電
変換システム6を示す。熱電変換システム6は、加熱手
段7と冷却手段8の間に熱電変換素子9を配置するもの
で、加熱手段7と熱電変換素子9の間と、冷却手段8と
熱電変換素子9との間のうち、少なくともいずれか一方
に熱応力緩和パッド1を介在させている。本実施形態で
は、加熱手段7と熱電変換素子9の間と、冷却手段8と
熱電変換素子9の間の両方に熱応力緩和パッド1を介在
させている。なお、熱電変換素子9は、例えばセラミッ
ク製の電気絶縁板10の間に挟み込まれて熱電変換ユニ
ット11を構成している。
【0043】加熱手段7は、例えば加熱ダクト(以下、
加熱ダクト7という)である。また、冷却手段8は、例
えば冷却ダクト(以下、冷却ダクト8という)である。
つまり、加熱ダクト7側の熱応力緩和パッド1について
は、加熱ダクト7が高温側部材2であり、熱電変換ユニ
ット11が低温側部材3である。また、冷却ダクト8側
の熱応力緩和パッド1については、熱電変換ユニット1
1が高温側部材2であり、冷却ダクト8が低温側部材3
である。
【0044】この熱電変換システム6が運転されると、
熱応力緩和パッド1のマトリックス4に含浸された伝熱
材料5は、加熱ダクト7から伝わる熱によって溶融又は
軟化し、その濡れ性によって加熱ダクト7と高温側の熱
応力緩和パッド1との間、高温側の熱応力緩和パッド1
と熱電変換ユニット11の間、熱電変換ユニット11と
低温側の熱応力緩和パッド1の間、低温側の熱応力緩和
パッド1と冷却ダクト8の間にそれぞれ拡がり、これら
の隙間を埋める。したがって、加熱ダクト7、冷却ダク
ト8、熱電変換ユニット11の各対向面が平らでなく、
またこれらの表面粗さが大きかったとしても、加熱ダク
ト7と高温側の熱応力緩和パッド1、高温側の熱応力緩
和パッド1と熱電変換ユニット11、熱電変換ユニット
11と低温側の熱応力緩和パッド1、低温側の熱応力緩
和パッド1と冷却ダクト8の接触熱抵抗が減少して密着
性が向上し、熱の伝達が良好に行われる。例えば、伝熱
材料5として銅を使用し、この銅の含浸率を50%とし
た場合における見かけの熱伝導率は200W/mKとな
る。これは銅板の約半分程度、アルミニウム板と同程
度、鉄板の4倍程度となり、良好な熱伝導特性が得られ
る。このため、加熱ダクト7と冷却ダクト8の温度差に
近い大きな温度差を熱電変換ユニット11の両面に作り
出すことができ、熱電変換素子9による発電性能を向上
させることができる。
【0045】また、熱電変換システム6の運転によって
加熱ダクト7と冷却ダクト8の間に温度差による変形量
の違いが発生するが、かかる変形量の違いは熱応力緩和
パッド1のマトリックス4が変形することで吸収するこ
とができる。すなわち、加熱ダクト7と冷却ダクト8の
変形量の差に応じてマトリックス4が変形するので、加
熱ダクト7と熱電変換ユニット11と冷却ダクト8の密
着状態を維持しつつ、熱応力の発生による割れ等を防止
することができる。
【0046】このように、加熱ダクト7から伝わる熱を
利用して伝熱材料5を隙間に充填し熱電変換ユニット1
1と加熱ダクト7および冷却ダクト8を密着させること
ができるので、熱電変換システム6の組付工程におい
て、加熱ダクト7と冷却ダクト8の間に熱電変換ユニッ
ト11を挟み込んだ後にこれらをわざわざ接合する必要
がなくなる。このため、熱電変換システム6の組付けが
簡単なものになると共に、メンテナンス時等の熱電変換
ユニット11の交換作業も簡単なものなる。また、加熱
ダクト7や冷却ダクト8と熱電変換ユニット11の対向
面の平面度および表面粗さに対する要求条件が緩和され
ることになり、製作が容易でコスト低減が可能となる。
【0047】また、伝熱材料5が上述の隙間に拡がるこ
とで熱電変換ユニット11と加熱ダクト7および冷却ダ
クト8を密着させることができるので、これらの密着性
を向上させるために熱電変換システム6の組付時に大き
な加圧力をかけて加熱ダクト7および冷却ダクト8によ
って熱電変換ユニット11を挟み込んで密着させておく
必要がなくなる。即ち、柔軟性および密着性に優れた熱
応力緩和パッド1が得られるため、小さな加圧力でも接
触熱抵抗を低減できる。また、これに伴い加熱ダクト7
および冷却ダクト8の上下からの加圧力を調整する必要
がなくなる。さらに、小さな加圧力で運転できるため、
熱電変換システム6やペルチェ冷却システムの長寿命化
が達成できる。
【0048】また、この熱応力緩和パッド1を用いて、
例えばペルチェ冷却システムを構成することができる。
即ち、図示しない放熱部材と冷却部材の間にペルチェ素
子を配置するペルチェ冷却システムにおいて、放熱部材
とペルチェ素子の間と、冷却部材とペルチェ素子の間の
うち、少なくともいずれか一方に熱応力緩和パッド1を
介在させるようにしても良い。
【0049】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。
【0050】例えば、上述の説明では、伝熱材料5とし
て熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の低温側部材3の
温度に近い温度のものを採用し、高温側部材2の熱を利
用してマトリックス4と高温側部材2の間及びマトリッ
クス4と低温側部材3の間の両方の隙間を埋めるように
していたが、伝熱材料5として熱伝導率が大きくかつ融
点が運転時の高温側部材2の温度に近い温度のものを採
用し、高温側部材2の熱を利用してマトリックス4と高
温側部材2の間の隙間に伝熱材料5を拡げて埋めるよう
にしても良い。即ち、高温側部材2とマトリックス4の
間の隙間を伝熱材料5によって埋めるようにし、低温側
部材3とマトリックス4の間の隙間を接合によって埋め
るようにしても良い。この場合においても、高温側部材
2の熱を熱応力緩和パッド1を通じて低温側部材3に良
好に伝達することができると共に、高温側部材2と低温
側部材3の熱変形量の差を吸収して熱応力の緩和を良好
に行うことができる。
【0051】また、マトリックス4としての多孔質材料
の空孔率を傾斜的に変化させ、その表面近傍の空孔率を
内部の空孔率よりも大きくしても良い。このようにする
ことで多孔質材料の空孔率が大きい部分は小さい部分よ
りも変形し易くなるので、表面が柔らかく且つ内部が変
形し難いマトリックス4を得ることができる。即ち、表
面を柔らかくすることで密着性が一層向上するので、構
造材としての形状を保ちながら密着性により一層優れた
マトリックス4を得ることができる。なお、多孔質材料
の空隙率をその表面から中心部まで連続的に変化させる
必要はなく、少なくとも密着性に比較的影響する表面近
傍の空孔率が密着性に比較的影響しない内部の空孔率よ
りも大きければ良い。
【0052】なお、空孔率が傾斜的に変化する多孔質材
料は公知の方法で製造することができる。例えば、溶射
法を使用して多孔質材料を製造する場合には、溶射条件
を内部層と表面層とで徐々に変化させれば良い。また、
エッチング法を使用して多孔質材料を製造することもで
きる。この場合には、材料をエッチング液に浸したとき
に表面ほどエッチング(除去)されやすいことを利用す
る。さらに、内部層と表面層とで粒径の異なるプラスチ
ック等の粒子を混入させた焼結用ペレットを作製し、焼
結時に上記の粒子を溶かして除去することにより多孔質
材料を形成する方法もある。
【0053】また、多孔質材料のマトリックス4に代え
て、繊維構造材料のマトリックス4を使用しても良い。
即ち、熱応力緩和パッド1として、繊維構造材料のマト
リックス4に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の低温
側部材3の温度に近い温度である伝熱材料5を含浸させ
たものを使用しても良く、又は繊維構造材料のマトリッ
クス4に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の高温側部
材2の温度に近い温度である伝熱材料5を含浸させると
共に、マトリックス4の低温側部材3に対向する面を低
温側部材3に接合したものを使用しても良い。繊維構造
材料としては、例えばカーボン繊維の織物構造材料等が
ある。
【0054】さらに、熱応力緩和パッド1を以下のよう
に構成しても良い。
【0055】例えば、カーボン繊維による織物構造の材
料をマトリックス4とし、伝熱材料5として銅などの高
熱伝導率の金属を適度な割合で含浸させて熱応力緩和パ
ッド1を構成しても良い。カーボン繊維の織物構造材料
はそれ自体ではフエルトのような柔軟性をもつため、高
温側部材2と低温側部材3の間の熱変形量の差を良好に
吸収し、しかも伝熱材料5の溶融または軟化によって高
温側部材2や低温側部材3との密着性が向上して熱伝達
が良好に行われる。
【0056】このような構成の熱応力緩和パッド1は、
例えば含浸法によって製造できる。即ち、炉内にカーボ
ン繊維織物と銅の粉末を接触させた状態でセットし、銅
の融点1083℃以上の温度に加熱すると同時に加圧す
る。これにより、伝熱材料5である銅の粉末が溶融して
マトリックス4であるカーボン繊維織物に含浸される。
この後、マトリックス4を冷却させて熱応力緩和パッド
1として使用する。
【0057】なお、マトリックス4としてカーボン繊維
の織物構造材料を採用した熱応力緩和パッド1は、カー
ボンの酸化を防止するために真空中又は不活性ガス雰囲
気中で使用することが好ましい。即ち、マトリックス4
としてカーボン繊維織物を採用した熱応力緩和パッド1
は真空中又は不活性ガス雰囲気中での使用に適してお
り、例えば宇宙用のSiGe系熱伝変換システム等への
使用に適した熱応力緩和パッド1を提供することができ
る。
【0058】
【実施例】(温度および加圧力の条件)図3に、本発明
の熱応力緩和パッド1を採用して1kg/cm(0.
1MPa)で加圧した場合の熱伝導状態を示す。図中に
は実験および計算により推定した温度分布も示す。この
例では、市販のBiTe系熱電変換ユニット11の上下
に本発明の熱応力緩和パッド1(厚さはいずれも3m
m)を置き、さらに加熱ダクト7および冷却ダクト8の
間に挟み、加熱ダクト7と冷却ダクト8の上下から1k
g/cm(0.1MPa)の圧力で加圧している。本
発明の熱応力緩和パッド1は柔軟性および密着性が良好
なため余り大きな加圧力を必要としない。過大な加圧力
を与えると却って熱応力緩和パッド1を破損させること
になる。本構成においては、上下2枚の熱応力緩和パッ
ド1の両面、すなわち合計4個所に接触熱抵抗が存在す
るが、上記の加圧力における接触熱抵抗の合計は、加熱
ダクト7から冷却ダクト8までの全熱抵抗の10%程度
である。この構成では加熱ダクト7から冷却ダクト8ま
での全温度差の約86%を熱電変換素子9に与えること
ができる。
【0059】他方、図4は本発明の熱応力緩和パッド1
を採用せずに市販の熱電変換ユニット11のセラミック
ス(電気絶縁板10)に加熱ダクト7と冷却ダクト8を
直接に接触させて1kg/cm(0.1MPa)で加
圧した場合の熱伝導状態を示す。加圧力が小さいために
接触熱抵抗が大きく、熱電変換素子9の両面の温度差は
全温度差の約48%となり、小さな出力しか得ることが
できない。
【0060】また、図5は本発明の熱応力緩和パッド1
を採用せずに市販の熱電変換ユニット11のセラミック
ス(電気絶縁板10)に加熱ダクト7と冷却ダクト8を
直接に接触させて10kg/cm(1MPa)で加圧
した場合の熱伝導状態を示す。加圧力が大きいため接触
熱抵抗が小さく、出力が向上するが、熱電変換ユニット
11の寿命は短い。また、起動・停止毎に加圧力を調整
する必要があり実用性がない。なおこの場合、これ以上
加圧力を増加させても接触熱抵抗は減少しないと考えら
れる。
【0061】図3〜図5の熱電変換システムの性能等の
比較結果を表1に示す。ここで、表中の(a)は図4に
示す従来型で市販の熱電変換ユニット11を0.1MP
aで加圧したもの、(b)は図5に示す従来型で市販の
熱電変換ユニット11を1MPaで加圧したもの、
(c)は図3に示す本発明の実施例である。そして、表
中の記号「○」は優れていることを、「△」は劣ってい
ることを、「×」は不可を示している。
【0062】
【表1】
【0063】以上の比較から明らかなように、本発明の
熱応力緩和パッド1が加熱ダクト7及び冷却ダクト8と
熱電変換ユニット11との間で熱を良好に伝達しつつ熱
応力を緩和するのに優れていることが理解できる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱応力緩和
パッドでは、マトリックスに熱伝導率が大きくかつ融点
が運転時の低温側部材の温度に近い温度である伝熱材料
を含浸させているので、マトリックスと高温側部材又は
低温側部材との間の隙間を伝える熱を利用して熱伝導率
が大きい材料で埋めることができ、大きな力をかけて挟
み込まなくても接触熱抵抗を減少させて良好な熱伝導特
性を得ることができる。
【0065】また、本発明の熱応力緩和パッドとして、
マトリックスに熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の高
温側部材の温度に近い温度である伝熱材料を含浸させる
共に、マトリックスを低温側部材に接合するようにする
こともでき、この場合にも、大きな力をかけて挟み込ま
なくても接触熱抵抗を減少させて良好な熱伝導特性を得
ることができる。
【0066】また、マトリックスとして多孔質材料や繊
維構造材料を用いているので、柔軟性および密着性に優
れた熱応力緩和パッドを得ることができ、接触熱抵抗を
より一層減少させることができる。特に請求項5記載の
熱応力緩和パッドでは、内部の変形量を抑える一方、表
面部分の変形量を大きくすることができるので、構造材
としての形状を維持しつつ密着性に優れた熱応力緩和パ
ッドを得ることができる。
【0067】さらに、高温側部材や低温側部材と熱応力
緩和パッドとの対向面の平面度および表面粗さに対する
要求条件を緩やかなものにすることができ、製作が容易
で低コスト化を図ることができる。
【0068】一方、本発明の熱電変換システムやペルチ
ェ冷却システムでは、上述の熱応力緩和パッドを用いて
熱の伝達と熱応力の緩和を行っているので、素子と加熱
手段,冷却手段、放熱部材,冷却部材との接合が不要に
なり、システムの組付作業や素子の交換作業が簡単にな
る。また、熱電変換素子やペルチェ素子を挟み込む加圧
力が小さなもので足りるため、その加圧力の調整が不要
になると共に、熱電変換素子やペルチェ素子等の長寿命
化を図ることができる。さらに、熱応力緩和パッドの熱
伝導特性が良好であるので、発電効率や加熱・冷却効率
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した熱応力緩和パッドの実施形態
の一例を示す概略構成図である。
【図2】熱応力緩和パッドと冷却部材の間を伝熱部材が
埋める様子を示す拡大図である。
【図3】本発明を適用した熱電変換システムの実施形態
の一例を示す概念図である。
【図4】市販の熱電変換ユニットのセラミックス(電気
絶縁板)に加熱ダクトと冷却ダクトとを直接に接触させ
て1kg/cm(0.1MPa)で加圧した場合の熱
伝導状態を示す概念図である。
【図5】市販の熱電変換ユニットのセラミックス(電気
絶縁板)に加熱ダクトと冷却ダクトとを直接に接触させ
て10kg/cm(1MPa)で加圧した場合の熱伝
導状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 熱応力緩和パッド 2 高温側部材 3 低温側部材 4 マトリックス 4a マトリックスの空孔 5 伝熱材料 6 熱電変換システム 7 加熱手段 8 冷却手段 9 熱電変換素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 21/00 F25B 21/02 H01L 23/373 H01L 35/28 H01L 35/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度差のある高温側部材と低温側部材の
    間に挟まれて熱を伝達すると共に熱応力の緩和を行う熱
    応力緩和パッドにおいて、多孔質材料をマトリックスと
    して、その空孔に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の
    前記低温側部材の温度に近い温度である伝熱材料を含浸
    させたことを特徴とする熱応力緩和パッド。
  2. 【請求項2】 温度差のある高温側部材と低温側部材の
    間に挟まれて熱を伝達すると共に熱応力の緩和を行う熱
    応力緩和パッドにおいて、多孔質材料をマトリックスと
    して、その空孔に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の
    前記高温側部材の温度に近い温度である伝熱材料を含浸
    させる共に、前記マトリックスの前記低温側部材に対向
    する面を前記低温側部材に接合したことを特徴とする熱
    応力緩和パッド。
  3. 【請求項3】 温度差のある高温側部材と低温側部材の
    間に挟まれて熱を伝達すると共に熱応力の緩和を行う熱
    応力緩和パッドにおいて、繊維構造材料のマトリックス
    に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の前記低温側部材
    の温度に近い温度である伝熱材料を含浸させたことを特
    徴とする熱応力緩和パッド。
  4. 【請求項4】 温度差のある高温側部材と低温側部材の
    間に挟まれて熱を伝達すると共に熱応力の緩和を行う熱
    応力緩和パッドにおいて、繊維構造材料のマトリックス
    に熱伝導率が大きくかつ融点が運転時の前記高温側部材
    の温度に近い温度である伝熱材料を含浸させると共に、
    前記マトリックスの前記低温側部材に対向する面を前記
    低温側部材に接合したことを特徴とする熱応力緩和パッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記多孔質材料の空孔率を傾斜的に変化
    させ、その表面近傍の空孔率を内部の空孔率よりも大き
    くしたことを特徴とする請求項1または2記載の熱応力
    緩和パッド。
  6. 【請求項6】 加熱手段と冷却手段の間に熱電変換素子
    を配置する熱電変換システムにおいて、前記加熱手段と
    前記熱電変換素子の間と、前記冷却手段と前記熱電変換
    素子の間のうち、少なくともいずれか一方に請求項1か
    ら5までのいずれかに記載の熱応力緩和パッドを介在さ
    せたことを特徴とする熱電変換システム。
  7. 【請求項7】 放熱部材と冷却部材の間にペルチェ素子
    を配置するペルチェ冷却システムにおいて、前記放熱部
    材と前記ペルチェ素子の間と、前記冷却部材と前記ペル
    チェ素子の間のうち、少なくともいずれか一方に請求項
    1から5までのいずれかに記載の熱応力緩和パッドを介
    在させたことを特徴とするペルチェ冷却システム。
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