JP3481963B2 - 有機ゲルマニウム化合物の製造方法 - Google Patents

有機ゲルマニウム化合物の製造方法

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JP3481963B2
JP3481963B2 JP26816392A JP26816392A JP3481963B2 JP 3481963 B2 JP3481963 B2 JP 3481963B2 JP 26816392 A JP26816392 A JP 26816392A JP 26816392 A JP26816392 A JP 26816392A JP 3481963 B2 JP3481963 B2 JP 3481963B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機ゲルマニウム化合物
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機ゲルマニウム化合物については、ゲ
ルマニウムのプロピオン酸誘導体と酸素原子とが2:3
の割合で結合した化合物であるカルボキシエチルゲルマ
ニウムセスキオキサイド(Ge−CH−CH−CO
OH)が古くから知られていた(特公昭46−2
498号)が、最近になって、上記以外の構造を有する
有機ゲルマニウム化合物も数多く合成されるようになっ
た。
【0003】例えば、特開平02−62885号公報
は、
【化26】 (Rは水素原子、低級アルキル基又はフェニル基を表
す)で表され、カルボキシル基のα位にアミノ基を有
し、従ってアミノ酸構造を有する有機ゲルマニウム化合
物が開示されている。
【0004】この従来技術において、上記の有機ゲルマ
ニウム化合物は、例えば次の反応式に示すような方法に
より製造されていた。
【化27】 即ち、不飽和化合物に対しトリハロゲルマン(式中のX
はハロゲン原子を表す)を付加させてトリハロ体とし、
このトリハロ体から、加水分解してゲルマニウムセスキ
オキサイドとした後、脱アセチル化したり、脱アセチル
化後に加水分解してゲルマニウムセスキオキサイドとし
たりしていたのである。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、上記不飽和化合物には入手
困難なものや、入手可能であっても極めて高価なものが
多く、当該不飽和化合物を出発物質として使用せずに上
記アミノ酸構造を有する有機ゲルマニウムへの変換が容
易なトリハロ体を製造することのできる方法の開発が望
まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した従来技
術に鑑みてなされたもので、式
【化28】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
を、Rは低級アルキル基又は
【化29】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体を加
水分解して、式
【化30】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
る不飽和化合物とし、この不飽和化合物にトリハロゲル
マンXGeH(式中、Xはハロゲン原子を表す)を付
加させることよりなる、式
【化31】 (式中、R乃至R及びXは前記のとおりである)で
表される有機ゲルマニウム化合物の製造方法であって、
前記式
【化32】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
るアズラクトン体は、式
【化33】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
るアミノ化合物に対し、式
【化34】 (式中、R及びRは上記のとおりであり、又、Y
及びYはハロゲン原子を表す)で表されるハロゲン化
合物を作用させた後、環化させることにより得られるも
のであるか、或いは、前記式
【化35】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
るアズラクトン体は、式
【化36】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
るアミノ化合物に対し、式
【化37】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
る酸無水物を作用し、環化させることにより得られるも
のであることを特徴とする有機ゲルマニウム化合物の製
造方法を提供するものである。
【0007】又、本発明は、式
【化38】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
を、Rは低級アルキル基又は
【化39】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体に、
トリハロゲルマンXGeH(式中、Xはハロゲン原子
を表す)を付加させることを特徴とする、式
【化40】 (式中、R乃至R及びXは前記のとおりである)で
表される有機ゲルマニウム化合物の製造方法を提供する
ものである。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明製造方法では、まず、上記式(1)
で表されるアズラクトン体(以下、化合物(1)のよう
にも表す)を合成する。ここで、式中の置換基R乃至
は水素原子又はメチル基、エチル基やプロピル基等
の低級アルキル基を、置換基RはRと同様の低級ア
ルキル基又は式
【化41】 (Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表す)をそ
れぞれ表わしている。
【0010】この反応は、H.Kurita,Y.Ch
igira,N.MasakiandM.Ohtaらの
方法(Bull.Chem.Soc.(Japan),
41,2758―2762(1968))やJ.C.S
heahamandW.E.Degginsらの方法
(J.Am.Chem.Soc.,72,2475―2
477(1950))に準じて行うことができる。即
ち、塩基の存在下に、例えば式
【化42】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
るアミノ化合物(5)に対し、式
【化43】 (式中、R及びRは上記のとおりであり、又、Y
及びYはハロゲン原子を表す)で表されるハロゲン化
合物(6)を付加させ、この付加体を無水酢酸中で加熱
するのである。
【0011】上記反応において使用されるアミノ化合物
(5)としては、例えば各種のアミノ酸を、ハロゲン化
合物(6)としては、例えばクロルアセチルクロライド
を例示することができるが、本発明において使用し得る
ハロゲン化合物がこれらに限定されないことはもちろん
である。
【0012】尚、上記反応の機構としては、例えばアミ
ノ化合物(5)に対しクロルアセチルクロライドを付加
させた場合は、式
【化44】 で表されるアズラクトン体が一旦生成し、その後に脱ク
ロル反応及び異性化反応が起こり、上記構造のアズラク
トン体が生成するものである。
【0013】又、上記式で表されるアズラクトン体
(1)は、式
【化45】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
るアミノ化合物(7)に対し、式
【化46】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
る酸無水物(8)を作用し、環化させることにより得る
こともできる。
【0014】上記のようにして得られたアズラクトン体
(1)を加水分解することにより、式
【化47】 で表される不飽和化合物(3)とすることができる。こ
の際、アセトン溶液とした後に水を加える等の緩和な条
件を採用することが好ましい。
【0015】そして、得られた上記不飽和化合物(3)
にトリハロゲルマンXGeH(式中、Xは前記のとお
りである)を付加させることにより、式
【化48】 で表されるトリハロゲン化合物(4)とすることができ
るのである。
【0016】一方、上記のようにして得られたアズラク
トン体(1)を単離することなく、直接にトリハロゲル
マンXGeHを付加させることによっても、上記式で
表されるトリハロゲン化合物(4)とすることができ
る。
【0017】このようにして得られたトリハロゲン化合
物(4)は、加水分解してゲルマニウムセスキオキサイ
ドとした後、アミド結合を切断したり、アミド結合を切
断した後に加水分解することにより、式
【化49】 であらわされるゲルマニウムセスキオキサイド(11)
とすることができるのである。
【0018】
【発明の効果】本発明では、アズラクトン体を加水分解
した後、或いは加水分解することなく、トリハロゲルマ
ンXGeHを作用させるものであり、このアズラクト
ン体は通常のアミノ酸からも導くことができるので、入
手が困難であったり、又、高価であったりする化合物を
出発原料とすることなく、アミノ酸構造を有する有機ゲ
ルマニウム化合物へ容易に変換することのできるトリハ
ロ体を製造することが可能となる。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0020】実施例1 式(1)で表される本発明化合物の合成 a)L−ロイシン131.0g(1.0mol)に水酸
化ナトリウム40.0g(1.0mol)を800ml
の水に溶解した溶液を加えて溶解させ、クロルアセチル
クロライド113.0g(1.0mol)及び1N水酸
化ナトリウム水溶液1050mlを同時に滴下し、室温
で3時間撹拌した。不溶物を濾過した後濃塩酸でPHを
約1とし、酢酸エチル1000mlで抽出し、酢酸エチ
ル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮乾固する
と微黄色の結晶が析出した。これをアセトン及びヘキサ
ンから再結晶すると、N−クロロアセチルロイシンが1
29.0g(収率62.2%)得られた。 融点:130〜131℃ Anal.Calcd.:C46.64;H6.80;
N6.75 Found:C46.65;H6.72;N6.74 IR ν KBr/max cm ̄:3314(N―
H),1709,1636(C=O) H―NMR (Acetond―6) δ: 0.94,0.95(3H×2,d×2,(C
),1.71(3H,m,(CH―C
―C ),4.14(2H,s,C Cl) 4.54(1H,dd,C―N),7.64(1H,
br,N―
【0021】上記のようにして合成したN−クロロアセ
チルロイシン41.5g(0.2mol)に無水酢酸3
00mlを加え80℃で30分間加熱した。無水酢酸を
留去し、減圧蒸留を行うと、57℃/3mmHgの留分
として、4−イソブチリデン−2−メチル−5−オキサ
ゾロン(式(1)において、R=R=R=H、R
=CH(CHの化合物)が11.9g(収率3
8.9%)得られた。 Anal.Calcd.:C62.73;H7.24;
N9.14 Found:C62.50;H7.00;N8.96 IR ν KBr/max cm ̄:1809(C=
O) H―NMR (CDCl) δ: 1.40(6H,d,(C ),2.32(3
H,s,N=C―C ),3.15(1H,m,(C
―C 6.40(1H,d,C=C)
【0022】b)上記a)と同様にして、L−バリン1
17g(1.0mol)をN−クロロアセチルバリンと
し、これを無水酢酸中で加熱することにより、62℃/
3mmHgの留分として、4−イソプロピリデン−2−
メチル−5−オキサゾロン(式(1)において、R
=CH、R=R=Hの化合物)が8.27g
(収率59.5%)得られた。 Anal.Calcd.:C60.42;H6.52;
N10.07 Found:C60.40;H6.44;N9.87 IR ν KBr/max cm ̄:1800(C=
O) H―NMR (CDC13) δ: 2.30,2.38,2.42(3H×3,s×3,
(C ),C changeable)
【0023】c)上記a)と同様にして、L−イソロイ
シン49.78g(0.38mol)をN−クロロアセ
チルイソロイシンとし、これを無水酢酸中で加熱するこ
とにより、70℃/4mmHgの留分として、4−(1
−メチルプロピリデン)−2−メチル−5−オキサゾロ
ン(式(1)において、R=CH、R=CH
=R=Hの化合物)が22.75g(収率7
4.3%)得られた。尚、この化合物は異性体の混合物
であった。 Anal.Calcd.:C62.73;H7.24;
N9.14 Found:C62.51;H7.09;N9.04 IR ν KBr/max cm ̄:1805,17
75(C=O) H―NMR (CDCl) δ: 1.15,1.16(3H×2,t×2,C ) 2.21,2.26,2.31(3H,6H,3H,S
×3,C ―C=C,N=C―CHchange
able) 2.64,2.81(2H×2,q×2,CH―CH
【0024】d)上記a)と同様にして、ノルバリン1
17.0g(1.0mol)をN−クロロアセチルノル
バリンとしこれを無水酢酸中で加熱することにより、7
7℃/15mmHgの留分として、4−プロピリデン−
2−メチル−5−オキサゾロン(式(1)において、R
=H、R=CHCH、R=R=Hの化合
物)が8.93g(収率31.7%得られた。尚、この
化合物は異性体の混合物であった。 Anal.Calcd.:C60.42;H6.52;
N10.07 Found:C60.19;H6.38;N9.92 IR ν KBr/max cm ̄:1800(C=
O) H―NMR (CDCl) δ: a) 1.11(3H,t,C ―CH),2.28(3
H,S,N=C―CH),2.54(2H,dq,C
―C ) 6.53(1H,t,H) b) 1.11(3H,t,C ―CH),2.25(3
H,S,N=C―CH),2.74(2H,dq,C
―C ) 6.64(1H,t,C
【0025】d)上記a)と同様にして、フェニルアラ
ニン99g(0.60mol)をN−クロロアセチルフ
ェニルアラニンとし、これを無水酢酸中で加熱し、昇華
して精製することにより、4−ベンジリデン−2−メチ
ル−5−オキサゾロン(式(1)において、R=H、
=C、R=R=Hの化合物)が13.2
3g(収率59.0%)得られた。 融点:155℃(sublime) Anal.Calcd.:C70.58;H4.85;
N7.48 Found:C70.29;H4.77;N7.31 IR ν KBr/max cm ̄:1780(C=
O) H―NMR (DMSOd―6) δ: 2.45(3H,s,C ),7.21(1H,S,
C=C),7.51,8.20(3H2H,mm,C
【0026】実施例2 式(3)で表される本発明化合物の合成 a)4−イソブチリデン−2−メチル−5−オキサゾロ
ン6.12g(0.04mol)を水10mlの中に加
えて20時間放置した後、析出した結晶を分取すると、
2−アセトアミド−4−ペンテン酸(式(3)におい
て、R=R=R=H、R=CH(CH
化合物)の無色透明な結晶が4.8g(収率70.2
%)得られた。 融点:143℃(dec) Anal.Calcd.:C56.13;H7.65;
N8.18 Found:C56.10;H7.55;N8.02 IR ν KBr/max cm ̄:3300(N―
H),1700,1660(C=O) H―NMR (CDOD) δ: 1.13(6H,d,(C ),2.15(3
H,s,CO―C ),2.71(1H,dsep
t,(CH―C) 6.62(1H,d,(CH―C―C
【0027】b)上記a)と同様にして、4−イソプロ
ピリデン−2−メチル−5−オキサゾロンを水中に加え
て放置した後、析出した結晶を分取することにより、2
−アセトアミド−3−メチル−2−ブテン酸(式(3)
において、R=R=CH=R=Hの化合
物)の無色透明な結晶が5.03g(収率72.8%)
得られた。 融点:196℃(dec) Anal.Calcd.:C53.49;H7.05;
N8.91 Found:C53.25;H6.91;N8.80 IR ν KBr/max cm ̄:3320(N―
H),1700(C=O) H―NMR (CDOD) δ: 1.83,2.03,2.13(3H×3,s×3,
(C ),C changeable)
【0028】実施例3 式(4)で表される本発明化合物の合成(1) a)2−アセトアミド−4−ペンテン酸3.42g
(0.02mol)を濃塩酸30ml中に懸濁させ、ト
リクロルゲルマンClGeHを4.50g(0.02
5mol)加えると溶解し、しばらくすると結晶が析出
してくるので、続けて19時間攪拌した後、結晶を分取
すると、2−アセトアミド−4−メチル−3−(トリク
ロルゲルミル)ペンタン酸(式(4)において、R
=R=HR=CH(CHの化合物)の白
色結晶が4.62g(収率65.8%)得られた。 融点:119〜120℃ Anal.Calcd.:C27.36;H4.02;
N3.99 Found:C27.39;H4.01;N3.99 IR ν KBr/max cm ̄:1720,16
20(C=O),415(Ge―Cl) H―NMR (CDCl+CDOD) δ: 1.19,1.23(3H×2,d,(C ),
2.07(3H,s,CO―C ),2.33(1
H,dsept,(CH―C) 2.93(1H,dd,Ge―C),5.16(1
H,d,CO―C
【0029】b)上記a)と同様にして、2−アセトア
ミド−3−メチル−2−ブテン酸1.57g(0.01
mol)をトリクロルゲルマンと反応させることによ
り、2−アセトアミド−3−メチル−3−(トリクロル
ゲルミル)ブタン酸(式(4)において、R=R
CH、R=R=Hの化合物)の白色結晶が3.0
5g(収率90.5%)得られた。 融点:150℃(dec) Anal.Calcd.:C24.94;H3.59;
N4.15 Found:C24.93;H3.58;N4.07 IR ν KBr/max cm ̄:3330(N―
H),1725,1605(C=O),405(Ge―
Cl) H―NMR (CDOD) δ: 1.40(6H,s,(C ),2.07(3
H,s,CO―C ),5.00(1H,s,CO―
【0030】c)4−プロピリデン−2−メチル−5−
オキサゾロン0.84g(0.006mol)を濃塩酸
20ml中に懸濁させ、トリクロルゲルマンClGe
Hを1.20g(0.0066mol)加えると、すぐ
に結晶が析出してくるので、続けて44時間攪拌した
後、結晶を分取すると、2−アセトアミド−3−(トリ
クロルゲルミル)ペンタン酸(式(4)において、R
=R=R=H、R=CHCHの化合物)の結
晶が1.49g(収率73.7%)得られた。 融点:163〜164℃ Anal.Calcd.:C24.94;H3.59;
N4.15 Found:C24.81;H3.50;N3.99 IR ν KBr/max cm ̄:3300(N―
H),1720,1640(C=O),430(Ge―
Cl) H―NMR (Acetond6) δ: 1.17(3H,t,C ―CH),1.86(1
H,ddq,CH―C―a),2.00(1H,d
dq,CH―C―b) 2.08(3H,s,CO―C ),2.90(1
H,ddd,Ge―C),5.10(1H,d,C
―CO)
【0031】d)上記c)と同様にして、4−イソブチ
リデン−2−メチル−5−オキサゾロン11.43g
(0.075mol)をトリクロルゲルマンと反応させ
ることにより、2−アセトアミド−4−メチル−3−
(トリクロルゲルミル)ペンタン酸(式(4)におい
て、R=H、R=CH(CH、R=R
Hの化合物)の白色結晶が16.0g(収率60.1
%)得られた。 融点:119〜120℃ Anal.Calcd.:C27.36;H4.02;
N3.99 Found:C27.39;H4.01;N3.99 IR ν KBr/max cm ̄:1720,16
20(C=O),415(Ge―Cl) H―NMR (CDCl+CDOD) δ: 1.19,1.23(3H×2,d,(C ),
2.07(3H,s,CO―C ),2.33(1
H,oct(C ―CH) 2.93(1H,dd,Ge―C),5.16(1
H,s,CO―C
【0032】e)上記c)と同様にして、4−(1−メ
チルプロピリデン)−2−メチル−5−オキサゾロン2
2.6g(0.15mol)をトリクロルゲルマンと反
応させることにより、2−アセトアミド−3−メチル−
3−(トリクロルゲルミル)ペンタン酸(式(4)にお
いてR=CH、R=CHCH=R=H
の化合物)の白色結晶が30.87g(収率59.4
%)得られた。尚、この化合物は異性体の混合物であっ
た 融点:163〜164℃ Anal.Calcd.:C27.36;H4.02;
N3.99 Found:C27.05;H4.19;N3.88 IR ν KBr/max cm ̄:3360(N―
H),1725,1660(C=O),410,395
(Ge―Cl) H―NMR (CDCl+CD
OD) δ: 1.12,1.17(3H×2,t×2,CH―C
),1.37,1.42(3H×2,s×2,Ge―
C―C ) 1.89(2H×2,q,CH―C ),2.10
(3H×2,s,CO―C ),5.18(1H×
2,s,CO―C
【0033】e)上記c)と同様にして、4−ベンジリ
デン−2−メチル−5−オキサゾロン18.70g
(0.10mol)をトリクロルゲルマンと反応させる
ことにより、2−アセトアミド−3−フェニル−3−
(トリクロルゲルミル)プロパン酸(式(4)におい
て、R=H、R=C、R=R=Hの化合
物)の白色結晶が36.8g(収率95.6%)得られ
た。尚、この化合物は異性体の混合物であった。 Anal.Calcd.:C34.30;H3.14;
N3.64 Found:C34.21;H3.00;N3.45 IR ν KBr/max cm ̄:1735,16
30(C=O),420(Ge―Cl) H―NMR (Acetond―6) δ: a) 1.97(3H,s,C ),4.37(1H,d,
Ge―C),5.46(1H,d,CO―C),
7.40(5H,s,C ) b) 1.91(3H,s,C ),4.33(1H,d,
Ge―C),5.20(1H,d,CO―C),
7.36(5H,s,C
【0034】実施例4 式(4)で表される本発明化合物の合成(2) スレオニン11.9gを、水酸化ナトリウム4.0gを
含む水溶液に溶解し、氷冷しながら、無水酢酸10.2
gと水酸化ナトリウム4.0gを含む水溶液を同時に加
え、そのまま3時間攪拌した。反応終了後、希塩酸を1
当量加え、エバポレーターで溶媒を留去して得られた無
色のシロップにエタノールを加え、沈殿を濾別し、エタ
ノール層を濃縮することにより、ほぼ定量的にN−アセ
チルスレオニンを無色のシロップとして得た。
【0035】得られたN−アセチルスレオニンを大過剰
の無水酢酸に溶解し、室温で16時間攪拌することによ
り、アズラクトン体とした。反応終了後、沈殿を濾過
し、濾液を少しずつ大量の水中に注ぐことによりアズラ
クトンを加水分解し、エバポレーターで溶媒を留去し
て、2−アセトアミド−2−ブテン酸を定量的に黄色ガ
ム状物質として得た。
【0036】得られた2−アセトアミド−2−ブテン酸
4.3gをクロロホルムに溶解し、トリクロルゲルマン
9.2gを加えた後、室温で19時間撹拌した。反応終
了後溶媒を留去すると、2−アセトアミド−3−(トリ
クロルゲルミル)ブタン酸(式(4)において、R
H、R=CH、R=R=Hの化合物)が定量的
に得られた。 IR ν KBr/max cm ̄:1720,(C
=O),400(Ge―Cl) H―NMR (CDOD) δ: 1.33,1.37(合わせて3H,d×2,CH―C
),2.04(3H,s,CO―C ) 2.5〜2.9(1H,m,Ge―C),4.90,
4.94(1H,d×2,CO―CH)
【0037】実施例5 式(4)で表される本発明化合物の合成(3) p−ハイドロキシベンズアルデヒド25.0gにN−ア
セチルグリシン29g酢酸ナトリウム8.2g、無水酢
酸60.6gを加え、加熱して溶解させた後に1時間還
流した。反応終了後、室温にて一晩放置し、生成したケ
ーキ様の固体を水洗し、アセトン450ccに溶解して
から水170mlを加え、3時間加熱還流して生成した
アズラクトンを加水分解した。
【0038】室温にて放置すると黄色結晶13.74g
が析出し、更に反応液を冷却等の操作に付すことにより
2.87g、これら析出した結晶のアセトン洗浄液及び
残る反応液を精製操作に付すことにより7.5g、合計
で24.11gの黄色結晶を得た。収率は44.7%で
あった。
【0039】得られた化合物2.22gをクロロホルム
に懸濁し、トリクロルゲルマン2.9gを滴下した後、
室温で4時間撹拌した。反応終了後、不溶物を濾別し、
濾液を濃縮することにより、2−アセトアミド−3−
(パラハイドロキシフェニル)−3−(トリクロルゲル
ミル)ブタン酸(式(4)において、R=H、R
パラハイドロキシフェニル、R=R=Hの化合物)
と、2−アセトアミド−3−(パラアセトキシキシフェ
ニル)−3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸(式
(4)において、R=H、R=パラアセトキシキシ
フェニル、R=R=Hの化合物)の混合物が得られ
た。 パラハイドロキシフェニル体 IR ν KBr/max cm ̄:1755,16
50(C=O),410(Ge―Cl) H―NMR (CDOD) δ: 1.85,1.99(合わせて3H,s×2,CO―C
),3.93(1H,d,Ge―C),5.24
(1H,d,N―C) 6.76,7.13(2H×2,d×2,ph―) パラアセトキシキシフェニル体 IR ν KBr/max cm ̄:1755,16
50(C=O),410(Ge―Cl) H―NMR (CDOD) δ: 1.82,1.96(合わせて3H,s×2,N―CO
―C ),2.26(3H,q,O―CO―C
),4.02(1H,d,Ge―C) 5.29(1H,d,N―C),7.09,7.34
(2H×2,d×2,ph―
【0040】参考例 式(11)で表される本発明化合物の合成 2−アセトアミド−3−(パラアセトキシフェニル)−
3−トリクロルゲルミルプロパン酸(式(4)におい
て、R=H、R=パラアセトキシフェニル、R
=Hの化合物)969mgに濃塩酸を加え、室温で
2日間攪拌した。反応終了後、内容物を多量の水中に注
ぎ不純物を濾過した。濾液を濃縮して得た残渣を蒸留水
に溶解し、陽イオン交換樹脂アンバーライトIR120
B(商品名)[H+型]に吸着させ、5%アンモニア水
で溶出し、溶出液を濃縮することにより、1−パラハイ
ドロキシフェニル−2−アミノ−2−カルボキシエチル
ゲルマニウムセスキオキサイド(式(11)において、
=H、R=パラハイドロキシフェニル、R=R
=Hの化合物)を微黄色の粉末として200mg得
た。 収率:46.2%(ジアステレオマーの混合物) 融点:300>℃(dec.) Anal.Calcd.:C39.06;H3.64;
N5.06 Found:C39.22;H3.71;N5.20 IR ν KBr/max cm ̄: 3700〜2200(NH+),1605(C=
O),885,845(Ge―O) H―NMR (DO) δ: 3.38(1H,d,Ge―C),4.33(1H,
d,CO―C),6.87(2H,d,OHのオルト
位)7.14(2H,d,OHのメタ位)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−62885(JP,A) 特開 平3−86890(JP,A) 特開 昭60−215657(JP,A) 特開 昭62−249959(JP,A) 特開 昭60−199864(JP,A) 特開 昭57−75963(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
    を、Rは低級アルキル基又は 【化2】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
    す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体を加
    水分解して、式 【化3】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
    る不飽和化合物とし、この不飽和化合物にトリハロゲル
    マンXGeH(式中、Xはハロゲン原子を表す)を付
    加させることよりなる、式 【化4】 (式中、R乃至R及びXは前記のとおりである)で
    表される有機ゲルマニウム化合物の製造方法であって、
    前記式 【化5】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
    るアズラクトン体は、式 【化6】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
    るアミノ化合物に対し、式 【化7】 (式中、R及びRは上記のとおりであり、又、Y
    及びYはハロゲン原子を表す)で表されるハロゲン化
    合物を作用させた後、環化させることにより得られるも
    のであることを特徴とする有機ゲルマニウム化合物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 式 【化8】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
    を、Rは低級アルキル基又は 【化9】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
    す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体を加
    水分解して、式 【化10】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
    る不飽和化合物とし、この不飽和化合物にトリハロゲル
    マンXGeH(式中、Xはハロゲン原子を表す)を付
    加させることよりなる、式 【化11】 (式中、R乃至R及びXは前記のとおりである)で
    表される有機ゲルマニウム化合物の製造方法であって、
    前記式 【化12】 (式中、R乃至Rは上記のとおりである)で表され
    るアズラクトン体は、式 【化13】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
    るアミノ化合物に対し、式 【化14】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
    る酸無水物を作用し、環化させることにより得られるも
    のであることを特徴とする有機ゲルマニウム化合物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 式 【化15】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
    を、Rは低級アルキル基又は 【化16】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
    す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体に、
    トリハロゲルマンXGeH(式中、Xはハロゲン原子
    を表す)を付加させることを特徴とする、式 【化17】 (式中、R乃至R及びXは前記のとおりである)で
    表される有機ゲルマニウム化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 式 【化18】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
    を、Rは低級アルキル基又は 【化19】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
    す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体は、
    式 【化20】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
    るアミノ化合物に対し、式 【化21】 (式中、R及びRは上記のとおりであり、又、Y
    及びYはハロゲン原子を表す)で表されるハロゲン化
    合物を作用させた後、環化させることにより得られるも
    のである請求項3に記載の有機ゲルマニウム化合物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 式 【化22】 (式中、R乃至Rは水素原子又は低級アルキル基
    を、Rは低級アルキル基又は 【化23】 (式中、Zは水素原子、水酸基又はアセトキシ基を表
    す)をそれぞれ表わす)で表されるアズラクトン体は、
    式 【化24】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
    るアミノ化合物に対し、式 【化25】 (式中、R及びRは上記のとおりである)で表され
    る酸無水物を作用し、環化させることにより得られるも
    のである請求項3に記載の有機ゲルマニウム化合物の製
    造方法。
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