JP3481395B2 - 層間絶縁膜の形成方法 - Google Patents

層間絶縁膜の形成方法

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JP3481395B2
JP3481395B2 JP16530996A JP16530996A JP3481395B2 JP 3481395 B2 JP3481395 B2 JP 3481395B2 JP 16530996 A JP16530996 A JP 16530996A JP 16530996 A JP16530996 A JP 16530996A JP 3481395 B2 JP3481395 B2 JP 3481395B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体装
置の層間絶縁膜に用いられる低比誘電率の絶縁膜に関
し、特に、蒸着重合を利用した複合膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の層間絶縁膜として
は、回転塗布法によるSOG(Spin onGlass)膜やCV
D法(化学蒸着法:Chemical Vapor Deposition)による
SiO2膜が主に用いられている。これらの方法によって
形成された層間絶縁膜の比誘電率は約4となるが、最近
はLSIの高集積化の進展により層間絶縁膜の低比誘電
率化が大きな課題とされており、比誘電率が4以下の層
間絶縁膜が要求されるようになっている。
【0003】このような要求に対しては、近年、プラズ
マCVD法によって形成されたSiO2膜にフッ素を添
加したSiOF膜が提案されており、この膜によれば層
間絶縁膜の比誘電率を3.7〜3.2程度に抑えること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術においては、次のような問題があった。すなわ
ち、上述のプラズマCVD法によるSiOF膜は低比誘
電率化が達成できる反面、膜の形成方法や成膜条件によ
って膜特性が大きく異なったり、膜中のフッ素の脱離や
吸湿性が大きいといった膜の不安定性により誘電率を悪
化させてしまう問題が指摘されており、将来の低比誘電
率材料としての応用は難しい状況にある。
【0005】また、回転塗布法によるSOG膜は、有機
溶媒を除去するために400℃近傍の温度でベークし脱
水重合反応させて形成することから、有機溶媒や水が発
生するなどの課題がある。
【0006】その一方、使用する半導体装置に応じて、
種々の比誘電率を有する層間絶縁膜も要望されるように
なってきている。
【0007】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたもので、比誘電率が低く、か
つ、簡易な工程で安定した特性を有する絶縁膜が得られ
る層間絶縁膜の形成方法を提供することを目的とするも
のである。
【0008】また、本発明は、必要に応じて比誘電率を
変化させることのできる層間絶縁膜の形成方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、原料モノマーの蒸
着重合とSiO2の蒸着等により形成した複合膜に紫外線
の照射及び(又は)熱処理を行うことにより、簡易な工
程で安定した特性を有する低比誘電率の薄膜が得られ、
かつ、所望の比誘電率値を達成しることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0010】請求項1記載の発明は、かかる知見に基づ
いてなされたもので、真空中で原料モノマーを蒸発さ
せ、基体上で蒸着重合させる際に、この基体に対しSi
2を蒸着させて複合膜を形成し、さらに、重合体部の
比誘電率がSiO2部の比誘電率より小さくなるように、
上述の複合膜に紫外線の照射及び(又は)熱処理を行い
架橋反応及び(又は)高分子量化を行うことを特徴とす
る。
【0011】この場合、請求項2記載の発明のように、
請求項1記載の発明において、原料モノマーの蒸着重合
と同時にSiO2の蒸着を行い、重合体部に対するSiO2
部の比率を調整することも効果的である。
【0012】また、請求項3記載の発明のように、真空
中で原料モノマーを蒸発させ、基体上で蒸着重合させる
際に、この基体に対し原料モノマーの蒸着重合と交互に
SiO2、SiN又はSiONによる薄膜を成膜して複合膜
を形成し、さらに、重合体部の比誘電率がSiO2、Si
N又はSiON部の比誘電率より小さくなるように、上
述の複合膜に紫外線の照射及び(又は)熱処理を施して
架橋反応及び(又は)高分子量化を行い、上述の重合体
部に対する上述のSiO2、SiN又はSiON部の比率を
調整することも効果的である。
【0013】この場合、SiO2の薄膜の成膜は、蒸着の
ほか、例えばCVD、スパッタリング等によって行うこ
とができる。また、SiN又はSiONの薄膜の成膜は、
CVD又はスパッタリング等によって行うことができ
る。
【0014】さらに、本発明の場合、請求項4に記載さ
れるように、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明
において、蒸着重合させる高分子重合体が芳香族ポリ尿
素である場合に効果的である。
【0015】この場合、原料モノマーとしては、4,4′-
ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノ3,3′-ジ
メチルジフェニルメタン、4,4′-ジアミノジフェニルメ
タン(MDA)、4,4′-ジアミノジフェニルサルファイ
ド等のジアミンと、4,4′-ジフェニルメタンジイソシア
ナート(MDI)、4,4′-ジイソシアン酸メチレンジフ
ェニル、4,4′-ジイソシアン酸3,3′-ジメチルジフェニ
ル等のジイソシアナートを用いることができる。
【0016】特に、請求項5記載の発明のように、原料
モノマーとして、4,4′-ジアミノジフェニルメタン(M
DA)と、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアナート(M
DI)を用いるとより効果的である。
【0017】また、本発明は、請求項6に記載されるよ
うに、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明におい
て、蒸着重合させる高分子重合体が芳香族ポリイミドで
ある場合にも効果的である。
【0018】この場合、原料モノマーとしては、2,2′-
ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BA
PP)、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジ
アミノ3,3′-ジメチルジフェニルメタン、4,4′-ジアミ
ノジフェニルメタン、4,4′-ジアミノジフェニルサルフ
ァイド等のジアミンと、二無水ピロメリト酸、3,3′4,
4′-ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の酸無水物を用
いると効果的である。
【0019】特に、請求項7記載の発明のように、原料
モノマーとして、2,2′-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン(BAPP)と、二無水ピロメリト酸
を用いるとより効果的である。
【0020】低比誘電率化のため照射する紫外線の波長
としては、i線(365nm)やKrFエキシマレーザ
ー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193n
m)等の選択された波長のものを用いることができる。
【0021】また、請求項8記載の発明のように、請求
項1乃至7のいずれか1項記載の発明において、半導体
装置を作製する際の最高温度より高い温度で熱処理を行
うことも効果的である。
【0022】例えば、400℃程度の温度で、30分程
度の熱処理を行うとよい。この場合、処理雰囲気は、大
気又は真空中のどちらでもよい。
【0023】一方、請求項9記載の発明のように、金属
配線が形成された半導体基体上に、請求項1乃至8のい
ずれか1項記載の方法によって層間絶縁膜を形成するこ
とも効果的である。
【0024】真空中で複数の原料モノマーを蒸発させ、
これらを基体上で蒸着重合させて低分子量の膜を形成す
ると、オリゴマー状の比誘電率が約4未満の蒸着膜が得
られるが、この蒸着膜に紫外線の照射及び(又は)熱処
理を行うと、未反応末端基の反応による高分子量化と同
時に結合部分が架橋反応することによって結合部分が変
化し、比誘電率が3前後にまで低下する。
【0025】特に、原料モノマーとして、MDI等のジ
アミンとMDA等のジイソシアナートを用い、ポリ尿素
膜を形成する場合において、このポリ尿素膜に紫外線の
照射と熱処理を行うと、未反応末端基の反応による高分
子量化と同時に尿素結合部分が架橋反応することによっ
て尿素結合部分が変化し、比誘電率が2、8前後にまで
低下する。
【0026】このことから、請求項1記載の発明のよう
に、真空中で原料モノマーを蒸発させ、基体上で蒸着重
合させる際に、この基体に対しSiO2を蒸着させて複合
膜を形成し、さらに、重合体部の比誘電率がSiO2部の
比誘電率より小さくなるように、上述の複合膜に紫外線
の照射及び(又は)熱処理を行い架橋反応及び(又は)
高分子量化を行えば、SiO2を単独で基体上に蒸着させ
た場合に比べて膜の比誘電率を低下させることができ
る。
【0027】しかも、請求項1記載の発明によれば、回
転塗布法によるSOG膜のベーク工程は必要とせず、水
が発生することもない。さらに、プラズマCVD法によ
るSiOF膜のように膜の不安定性による特性の悪化の
問題は発生せず、装置設備も簡単なもので十分である。
【0028】この場合、請求項2記載の発明のように、
請求項1記載の発明において、原料モノマーの蒸着重合
と同時にSiO2の蒸着を行い、重合体部に対するSiO2
部の比率を調整すれば、当該重合体とSiO2の比誘電率
の間において、複合膜の比誘電率を任意に変化させるこ
とができる。
【0029】また、請求項3記載の発明のように、真空
中で原料モノマーを蒸発させ、基体上で蒸着重合させる
際に、この基体に対し原料モノマーの蒸着重合と交互に
SiO2、SiN又はSiONによる薄膜を成膜して複合膜
を形成し、さらに、重合体部の比誘電率がSiO2、Si
N又はSiON部の比誘電率より小さくなるように、上
述の複合膜に紫外線の照射及び(又は)熱処理を施して
架橋反応及び(又は)高分子量化を行い、上述の重合体
部に対する上述のSiO2、SiN又はSiON部の比率を
調整すれば、当該重合体とSiO2、SiN又はSiONの
比誘電率の間において、複合膜の比誘電率を任意に変化
させることができる。
【0030】さらに、請求項4記載の発明のように、請
求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、蒸着
重合させる高分子重合体が芳香族ポリ尿素である場合、
特に、請求項5記載の発明のように、原料モノマーとし
て、4,4′-ジアミノジフェニルメタン(MDA)と、4,
4′-ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を用い
る場合には、低比誘電率のSiO2とポリ尿素の複合膜が
容易に得られる。
【0031】さらにまた、請求項6記載の発明のよう
に、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明におい
て、蒸着重合させる高分子重合体が芳香族ポリイミドで
ある場合、特に、請求項7記載の発明のように、原料モ
ノマーとして、2,2′-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン(BAPP)と、二無水ピロメリト酸を
用いる場合には、低比誘電率のSiO2とポリイミドの複
合膜が容易に得られる。
【0032】加えて、請求項8記載の発明のように、請
求項1乃至7のいずれか1項記載の発明において、その
後の半導体装置の製造工程における最高温度より高い温
度で熱処理を行えば、その後の半導体装置の製造工程に
おいて、高分子部分が分解してしまうことが回避され
る。
【0033】一方、請求項9記載の発明のように、金属
配線が形成された半導体基体上に、請求項1乃至8のい
ずれか1項記載の方法によって層間絶縁膜を形成すれ
ば、現在用いられているSOG膜やSiO2膜より低い任
意の比誘電率(3〜4)を有する層間絶縁膜が得られ
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。
【0035】図1は、本発明を実施するための成膜装置
の一例を示す概略構成図である。図1に示すように、こ
の装置においては、第1及び第2の処理室1、2が設け
られ、これら第1及び第2の処理室1、2は、ゲートバ
ルブ3を介して連結されている。なお、第1及び第2の
処理室1、2は、図示しない真空ポンプ等の真空排気系
に連結されている。
【0036】第1の処理室1内には、処理すべき基板4
が基板ホルダー5によって保持される。この基板ホルダ
ー5は、第1の処理室1の外部に貫通して配置される搬
送アーム6の先端部6aに取り付けられている。この搬
送アーム6は、搬送モータ7の回転に伴って水平方向に
移動自在となるように構成されている。すなわち、搬送
モータ7のシャフト8にネジ部が形成される一方、搬送
アーム6の先端部6aにもネジ部が形成され、これらの
噛み合いによって搬送アーム6が矢印方向に移動して基
板4が第2の処理室2に入り込むように構成される。
【0037】また、第1の処理室1の下方には、エレク
トロンビーム加熱源9が配置される。このエレクトロン
ビーム加熱源9の上部には、蒸発材料10である例えば
アルミニウムが載置される。そして、エレクトロンビー
ム源9aから射出されたエレクトロンビームEBが偏向
磁場によって偏向され、蒸発材料10に到達するように
構成される。
【0038】さらに、基板4とエレクトロンビーム加熱
源9との間には、シャッター11が設けられ、このシャ
ッター11の近傍には、基板4上に形成される薄膜の膜
厚を検出するための膜厚モニター12が設けられてい
る。
【0039】一方、第2の処理室2の下方には、ポリ尿
素膜、ポリイミド膜等を形成するため、2種類のモノマ
ーの蒸発源13A、13Bと、上記同様のエレクトロン
ビーム加熱源90がそれぞれ配置される。
【0040】ここで、各蒸発源13A、13Bのハウジ
ング14A、14B内には、それぞれ蒸発用容器15
A、15Bが設けられる。そして、各蒸発用容器15
A、15Bの内部には、モノマーA、Bがそれぞれ注入
され、さらに、各蒸発用容器15A、15Bの近傍に
は、各モノマーA、Bを加熱するためのヒータ16A、
16Bが設けられる。また、各蒸発源13A、13Bの
間には、モノマーA、B同士の蒸気の混合を防止すると
ともに、互いの熱の影響を防止するための仕切板17が
配置される。
【0041】エレクトロンビーム加熱源90の上部に
は、蒸発材料100であるSiO2が載置される。そし
て、エレクトロンビーム源90aから射出されたエレク
トロンビームEBが偏向磁場によって偏向され、蒸発材
料91に到達するように構成される。また、蒸発源13
Aとエレクトロンビーム加熱源90との間には、モノマ
ーAとSiO2の蒸気の混合を防止するとともに、互いの
熱の影響を防止するための仕切板17が配置される。
【0042】一方、エレクトロンビーム加熱源90及び
蒸発源13A、13Bの上方には、シャッター18が設
けられ、このシャッター18の近傍には、それぞれ膜厚
モニター12A、12Bが設けられている。
【0043】この装置を用いて基板4上に複合膜を形成
する場合には、ゲートバルブ3を開け、モーター7を回
転させて基板4を処理室2に搬送する。そして、シャッ
ター18を閉じた状態で第2の処理室2内の圧力を所定
の値に設定し、膜圧モニター12A、12Bで各原料モ
ノマーA、Bの蒸発量を測定しながらヒーター16A、
16Bによって各原料モノマーA、Bを所定の温度に加
熱する。
【0044】次いで、各原料モノマーA、Bが所定の温
度に達して所要の蒸発量が得られた後に、エレクトロン
ビーム加熱源90の蒸発材料91であるSiO2を所定の
パワーで加熱して蒸発させる。しかる後、シャッター1
8を開き、所定の析出速度で基板4上にSiO2と高分子
重合体の複合膜を蒸着し、堆積させた後にシャッター1
8を閉じる。
【0045】その後、第2の処理室2から基板4を取り
出し、230nm〜500nmの波長の紫外線を複合膜
の全面に対して所定時間照射(ポリ尿素の場合)すると
ともに熱処理を行い、架橋反応と高分子量化することに
より重合体部の比誘電率をSiO2部の比誘電率より低下
させる。この場合、熱処理の条件は、温度が400℃程
度、時間は30分程度で行う。また、処理雰囲気は、大
気又は真空中のどちらでもよい。
【0046】このような本実施の形態によれば、比誘電
率が低く、かつ、安定した特性を有する絶縁膜を得るこ
とができる。
【0047】図2(a)〜(e)は、本発明を用いて半導体
装置の層間絶縁膜を形成する工程の一例を示すものであ
る。まず、図2(a)に示すように、半導体基板20と、
この半導体基板20表面に形成され、所定の位置に窓開
けがされたシリコン熱酸化膜21と、その上に成膜さ
れ、パターニングが施された第1層目の配線22とを有
する例えばSiからなる基板31を用意する。
【0048】この基板31の表面に、上述した方法によ
ってポリ尿素又はポリイミドとSiO2との複合膜を所
望の厚みに全面成膜して層間絶縁膜23を形成した後、
この層間絶縁膜23に紫外線24の照射(ポリ尿素の場
合)と熱処理を行い(図2(b))、架橋反応及び(又は)
高分子量化を行う。
【0049】次いで、その層間絶縁膜23の表面に所定
のパターニングが施されたレジスト膜25を形成し(図
2(c))、ドライエッチングを行ってレジスト膜25の
窓開け部分に露出した層間絶縁膜23を除去する(図2
(d))。そして、上述のレジスト膜25を除去した後、
配線薄膜を全面成膜し、パターニングを施して第2層目
の配線26を形成する。すると、層間絶縁膜23が除去
された窓開け部分27で、第1層目の配線22と第2層
目の配線26とが電気的に接続され、その結果、多層配
線を有する半導体装置35を得ることができる(図2
(e))。
【0050】本実施の形態によれば、低比誘電率化した
複合膜によって層間絶縁膜23を構成しているので、第
1層目の配線22と第2層目の配線26との間で形成さ
れるコンデンサーの容量が小さくなり、半導体装置35
の動作速度を向上させることが可能になる。しかも、本
実施の形態によれば、安定した特性を有する種々の半導
体装置を得ることができる。
【0051】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。例えば、
上述の実施の形態においては、原料モノマーの蒸着重合
とSiO2の蒸着を同時に行うようにしたが、これらを交
互に行うようにしてもよく、その場合には、例えばCV
Dやスパッタリング等によってSiO2膜を成膜すること
もできる。
【0052】また、原料モノマーの蒸着重合と、CV
D、スパッタリング等によるSiN、SiON等の成膜
を交互に行って複合膜を形成することもできる。
【0053】さらに、重合体部とSiO2部との比率(膜
厚比)を、種々の値に変えてもよい。これにより、複合
膜の比誘電率を任意のものとすることができる。
【0054】さらにまた、本発明は層間絶縁膜のみなら
ず、種々の絶縁膜に適用しうるものである。
【0055】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を比較例とと
もに説明する。
【0056】図1に示す成膜装置を用いて基板4上に層
間絶縁膜を形成した。まず、基板ホルダー5に、長さ7
6mm×幅26mm×厚み1.0mmの例えばコーニン
グ#7059からなる基板4を取り付け、処理室1にお
いて、蒸発材料10であるアルミニウムを7のエレクト
ロンビーム(E/B)加熱により蒸発させ、膜厚モニタ
ー12で蒸発速度を制御しながら基板4上に1000オ
ングストロームとなるように蒸着して下部電極を形成す
る。この場合、ゲートバルブ3は閉じておき、基板4の
温度は20℃に保ち、蒸着中の第1の処理室1内の圧力
を3×10-3 Pa とした。
【0057】次に、ゲートバルブ3を開け、モーター7
を回転させて基板4を第2の処理室2に搬送し、基板4
上に複合膜を蒸着する。この場合、原料モノマーA、B
としては、ポリ尿素膜を形成するための原料モノマーで
ある、4,4′-ジアミノジフェニルメタン(MDA)と、
4,4′-ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を
用い、高真空中(3×10-3Pa)においてMDAは1
00.0±0.1℃で、MDIについては70.5±
0.1℃の温度で蒸発させ膜厚モニター12A、12B
により各モノマーの蒸発速度を制御した。
【0058】また、原料モノマーA、Bの蒸発と同時に
エレクトロンビーム加熱源90によって蒸発材料91で
あるSiO2を加熱して蒸発させ、両者を基板4上に蒸着
して複合膜を形成した。
【0059】なお、本実施例の場合、MDAとMDIの
組成比が化学量論比で1:1となるように制御した。ま
た、SiO2とポリ尿素の膜厚比が1:1になるように制
御した。
【0060】その後、基板4を装置から取り出し、23
0nm〜500nmの波長の紫外線を複合膜の全面に対
して照射するとともに熱処理を行い、架橋反応と高分子
量化を行った。この場合、紫外線の照射時間は30分と
し、熱処理の温度は400℃とした。
【0061】紫外線の照射と熱処理後、基板4を再度第
1の処理室1内に挿入し、上述の下部電極の場合と同様
の条件でアルミニウムを蒸着して上部電極を形成し、比
誘電率測定用の素子を作成した。この素子について複合
膜の比誘電率を測定したところ、3.35であった。こ
の場合、比誘電率の値は、横河ヒューレットパッカード
社製のマルチ・フリケンシLCRメータ(モデル427
5A)を使用して静電容量Cを測定し、計算によって求
めた。
【0062】一方、比較例として、実施例と同様の方法
によって下部電極及び複合膜を形成し、紫外線の照射と
熱処理をせずに複合膜上に上部電極を形成して、比誘電
率測定用の素子を作成した。この素子について実施例と
同様の方法により複合膜の比誘電率を測定したところ、
4.0前後であった。
【0063】このように、紫外線を照射した複合膜は、
照射時間30分で誘電率が3.35と紫外線未照射及び
非熱処理膜の4より低い値となった。このことから、紫
外線の照射と熱処理をすることで複合膜の比誘電率を低
下させることができること明らかになった。
【0064】また、この複合膜を大気中に放置した場
合、1週間後に吸湿により1%の容量変化が観測され
た。この容量変化を防ぐため、上述の方法により複合膜
を形成し、紫外線を照射した後にグロー放電処理を行っ
た。この場合、ガスとしてArを用い、圧力0.666
61Pa(=0.005Torr)で、200WのRF
電力により10秒間処理を行った。その結果、大気中で
1週間放置した場合における容量変化は0.5%以下で
あり、吸湿性の改善が確認された。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、真空中で原料モノマーを蒸発させ、基体上で
蒸着重合させる際に、この基体に対しSiO2を蒸着させ
て複合膜を形成し、さらに、重合体部の比誘電率がSi
2部の比誘電率より小さくなるように、上述の複合膜
に紫外線の照射及び(又は)熱処理を行い架橋反応及び
(又は)高分子量化を行うことにより、SiO2を単独で
基体上に蒸着させた場合に比べて比誘電率の低い層間絶
縁膜を得ることができる。
【0066】また、請求項1記載の発明によれば、回転
塗布法によるSOG膜のベーク工程を必要とせず、しか
も水の発生がないので、工程の簡素化を図ることができ
る。さらに、プラズマCVD法によるSiOF膜の様に
膜の不安定性による特性の悪化や装置の複雑化に起因す
るコストアップの問題を解消することができる。
【0067】この場合、請求項2記載の発明のように、
請求項1記載の発明において、原料モノマーの蒸着重合
と同時にSiO2の蒸着を行い、重合体部に対するSiO2
部の比率を調整することにより、当該重合体とSiO2
比誘電率の間において、所望の比誘電率を有する層間絶
縁膜を得ることができる。
【0068】また、請求項3記載の発明のように、真空
中で原料モノマーを蒸発させ、基体上で蒸着重合させる
際に、この基体に対し原料モノマーの蒸着重合と交互に
SiO2、SiN又はSiONによる薄膜を成膜して複合膜
を形成し、さらに、重合体部の比誘電率がSiO2、Si
N又はSiON部の比誘電率より小さくなるように、上
述の複合膜に紫外線の照射及び(又は)熱処理を施して
架橋反応及び(又は)高分子量化を行い、上述の重合体
部に対する上述のSiO2、SiN又はSiON部の比率を
調整することにより、当該重合体とSiO2、SiN又は
SiONの比誘電率の間において、所望の比誘電率を有
する層間絶縁膜を得ることができ、更に汎用性を広げる
ことができる。
【0069】さらに、請求項4記載の発明のように、請
求項1乃至3のいずれか1項記載の発明において、蒸着
重合させる高分子重合体が芳香族ポリ尿素である場合、
特に、請求項5記載の発明のように、原料モノマーとし
て、4,4′-ジアミノジフェニルメタン(MDA)と、4,
4′-ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を用い
ることにより、容易に低比誘電率のSiO2とポリ尿素の
複合膜を形成することができる。
【0070】さらにまた、請求項6記載の発明のよう
に、請求項1乃至3のいずれか1項記載の発明におい
て、蒸着重合させる高分子重合体が芳香族ポリイミドで
ある場合、特に、請求項7記載の発明のように、原料モ
ノマーとして、2,2′-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン(BAPP)と、二無水ピロメリト酸を
用いることにより、容易に低比誘電率のSiO2とポリイ
ミドの複合膜を形成することができる。
【0071】加えて、請求項8記載の発明のように、請
求項1乃至7のいずれか1項記載の発明において、その
後の半導体装置の製造工程における最高温度より高い温
度で熱処理を行うことにより、その後の半導体装置の製
造工程において、高分子成分の分解を回避でき、層間絶
縁膜の特性の安定化を図ることができる。
【0072】一方、請求項9記載の発明のように、金属
配線が形成された半導体基体上に、請求項1乃至8のい
ずれか1項記載の方法によって層間絶縁膜を形成するこ
とにより、現在用いられているSOG膜やSiO2膜より
低い任意の比誘電率を有する層間絶縁膜が得られる。し
たがって、本発明を用いて多層配線の層間絶縁膜を形成
すれば、動作速度が大きく、かつ、安定した特性を有す
る種々の半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための成膜装置の一例の概略
構成図
【図2】(a)〜(e):本発明を用いて半導体装置の層間絶
縁膜を形成する工程の一例を示す工程図
【符号の説明】
1…第1の処理室、2…第2の処理室、ゲートバルブ、
4…基板、5…基板ホルダー、9…エレクトロンビーム
加熱源、9a…エレクトロンビーム源、10…蒸発材料
(アルミニウム)、12、12A、12B…膜厚モニタ
ー、13A、13B…蒸発源、15A、15B…蒸発用
容器、16A、16B…ヒーター、18…シャッター、
20…半導体基板、21…シリコン熱酸化膜、22…配
線、23…層間絶縁膜、24…紫外線、25…レジスト
膜、26…配線、31…基板、35…半導体装置、90
…エレクトロンビーム加熱源、90a…エレクトロンビ
ーム源、100…蒸発材料(SiO2)、A、B…原料モ
ノマー、EB…エレクトロンビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C23C 16/30 H01L 21/90 K (56)参考文献 特開 平9−249851(JP,A) 特開 平4−147651(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 C08G 18/09 C08G 18/32 H01L 21/312 H01L 21/768 C23C 16/30

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中で原料モノマーを蒸発させ、基体上
    で蒸着重合させる際に、該基体に対しSiO2を蒸着させ
    て複合膜を形成し、さらに、重合体部の比誘電率がSi
    2部の比誘電率より小さくなるように、上記複合膜に
    紫外線の照射及び(又は)熱処理を行い架橋反応及び
    (又は)高分子量化を行うことを特徴とする層間絶縁膜
    の形成方法。
  2. 【請求項2】原料モノマーの蒸着重合と同時にSiO2
    蒸着を行い、重合体部に対するSiO2部の比率を調整す
    ることを特徴とする請求項1記載の層間絶縁膜の形成方
    法。
  3. 【請求項3】真空中で原料モノマーを蒸発させ、基体上
    で蒸着重合させる際に、該基体に対し原料モノマーの蒸
    着重合と交互にSiO2、SiN又はSiONによる薄膜を
    成膜して複合膜を形成し、さらに、重合体部の比誘電率
    がSiO2、SiN又はSiON部の比誘電率より小さくな
    るように、上記複合膜に紫外線の照射及び(又は)熱処
    理を施して架橋反応及び(又は)高分子量化を行い、上
    記重合体部に対する上記SiO2、SiN又はSiON部の
    比率を調整することを特徴とする層間絶縁膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】蒸着重合させる高分子重合体が芳香族ポリ
    尿素であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項記載の層間絶縁膜の形成方法。
  5. 【請求項5】原料モノマーとして、4,4′-ジアミノジフ
    ェニルメタン(MDA)と、4,4′-ジフェニルメタンジイ
    ソシアナート(MDI)を用いることを特徴とする請求項
    4記載の層間絶縁膜の形成方法。
  6. 【請求項6】蒸着重合させる高分子重合体が芳香族ポリ
    イミドであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か1項記載の層間絶縁膜の形成方法。
  7. 【請求項7】原料モノマーとして、2,2′-ビス[4-(4-ア
    ミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)と、二
    無水ピロメリト酸を用いることを特徴とする請求項6記
    載の層間絶縁膜の形成方法。
  8. 【請求項8】その後の半導体装置の製造工程における
    高温度より高い温度で熱処理を行うことを特徴とする請
    求項1乃至7のいずれか1項記載の層間絶縁膜の形成方
    法。
  9. 【請求項9】金属配線が形成された半導体基体上に、請
    求項1乃至8のいずれか1項記載の方法によって複合膜
    を形成する工程を有することを特徴とする層間絶縁膜の
    形成方法。
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