JP3480847B2 - 画像監視装置を利用したエレベータ制御装置 - Google Patents

画像監視装置を利用したエレベータ制御装置

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JP3480847B2
JP3480847B2 JP2003026356A JP2003026356A JP3480847B2 JP 3480847 B2 JP3480847 B2 JP 3480847B2 JP 2003026356 A JP2003026356 A JP 2003026356A JP 2003026356 A JP2003026356 A JP 2003026356A JP 3480847 B2 JP3480847 B2 JP 3480847B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエレベータ
ホールでエレベータ待ちしている利用対象の数を監視す
る画像監視装置を利用したエレベータ制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、監視カメラにより撮像された画像
を処理することにより、視野内の人の動きを求めたり、
人数を計測するなどの画像監視装置が種々考えられてお
り、例えば、連続時点の画像間の差分から運動物体を検
出するものとして、[佐久間、伊東、増田、フレーム間
差分を用いた侵入物体検出法、テレビジョン学会技術報
告、vol.14,no.49,pp.1−6,199
0]や[竹内、長田、画像を利用した群衆流動解析法に
関する研究、電子情報通信学会画像工学研究会IE90
−60,1990]が報告されている。また、運動物体
を検出してそれを追跡するものや、背景と人間の明るさ
や色がかなり異なる場合に、ある時点の画像を入力し、
そこから人間に対応する明るさや色の画像の部分を検出
し、人数を計測するようなことも考えられている。
【0003】ところで、最近になって画像監視装置によ
り得られる人間の有無や人数の計数結果などをエレベー
タの運転に利用して、エレベータ運転を効率的に制御す
ることが考えられている。
【0004】ところが、一般にエレベータホールは、多
くの人の行き交う場所に設けられることが多く、このた
めエレベータホールにいる人間は、すべてエレベータ待
ちをしているとは限らず、単なる通行人もかなり含まれ
ている。従って、上述した画像監視装置のように、カメ
ラ視野に入ったすべての人間を検出し、これをエレベー
タの利用者と判断したのでは、例えば、エレベータを待
っている人がだれもいないのにエレベータの前を通過す
る人をエレベータ利用者と判断してエレベータをその階
に移動さるようことになり、エレベータの運転効率を著
しく低下させるおそれがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の画像
監視装置では、エレベータを本当に待っている人と、単
にエレベータ前を通過するとの区別ができないために、
このような画像監視装置の監視結果をエレベータ制御に
利用することは、かえってエレベータの効率的な制御を
損なう問題点があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、エレベータを待っている利用者の数を正確に求める
ことができるとともに、効率的なエレベータの運行制御
を実現できる画像監視装置を利用したエレベータ制御装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像監視装
置を利用したエレベータ制御装置は、対象視野を撮像す
る撮像手段と、この撮像手段により撮像された画像中か
ら監視対象となる物体部分を検出する物体検出手段と、
あらかじめ与えられる待ち物体の待ち方に関する動き情
報に基づいて前記監視対象となる物体の画像上での動き
から前記画像上の物体が待ち物体または移動物体かを判
定するとともにこれらの数を出力する物体計数手段と、
エレベータの運行状況を示すデータを参照し、特定階の
エレベータの停止から一定時間後に前記特定階の待ち物
体を計数するよう前記物体計数手段を制御する手段とを
具備したことを特徴とする。
【0008】また、本発明に係る画像監視装置を利用し
たエレベータ制御装置は、対象視野を撮像する撮像手段
と、この撮像手段により撮像された画像中から監視対象
となる物体部分を検出する物体検出手段と、あらかじめ
与えられる待ち物体の待ち方に関する動き情報に基づい
て前記監視対象となる物体の画像上での動きから前記画
像上の物体が待ち物体または移動物体かを判定するとと
もにこれらの数を出力する物体計数手段と、前記物体計
数手段により計数された待ち物体の数に基づいて、待ち
物体数の割り振りの予測値を修正する学習手段と、前記
予測値を用いてエレベータの運行を制御する手段とを具
備したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に従い説明する。
【0010】図1は、同実施形態の該略構成を示すもの
で、この場合、画像入力手段としてテレビカメラ1を天
井などの高所に鉛直下方に近い方向を見るように設置し
ている。そして、テレビカメラ1から入力された動画像
をA/D変換器2によりディジタル化し、このディジタ
ル信号から物体検出手段3により人間を検出し、さら
に、この物体検出手段3により検出された人間について
本当にエレベータ待ちしている人間の数を待ち物体判定
手段4により求め、その結果をエレベータの運行の群制
御手段5に与えてエレベータ6の運行を制御するように
している。
【0011】この場合、物体検出手段3と待ち物体判定
手段4はディジタル計算機により実現されが、そのソフ
トウェアはエレベータの設置環境や運行制御の細かさに
応じて考えられるが、以下、それらについて説明する。
【0012】まず、物体検出手段3としては、ある時点
の画像だけを用いるもの、ある時点の画像と基準時点の
画像を用いるもの、連続時点の複数の画像を用いるも
の、さらに以上の方法を組み合わせたものなどが考えら
れる。
【0013】始めに、前2者について説明すると、床面
の明るさが人間などの対象物に対しコントラストが非常
にある環境の場合には、図2に示すフローフャートの方
法が使用できる。まず、テレビカメラ1により撮像され
た画像を入力する(ステップ201)。次に、床面の明
るさに対応する濃度値以外の画像の部分を2値化により
取り出す(ステップ202)。この場合、2値化の前
に、雑音を除去するための平滑化を入れてもよいし、2
値化の後に縮小・拡大を行い、2値画像の細かい形状成
分を除去(平滑化)するようにしてもよい。
【0014】次に、2値化画像に対して、連結領域の番
号付け(ラベリング)処理を行う(ステップ203)。
ここから対象物(人間を上から見たもの)と考えられる
大きさの連結領域を抽出する(ステップ204)。ここ
で抽出された連結領域の個数が人間の数になる。この場
合、複数の人間が近接していて、2値化結果で各人間に
対する領域が接続して大きな領域になっていると、その
部分を人間でないと判断して除外し誤差となることがあ
る。そこで、ステップ204では、領域の大きさの判定
で上限は設けず小さな物体だけ除くようにする。そし
て、ここで選択された領域の面積を一人の人間に対応す
る画像上の面積の平均値で割り、人数を算定するように
する(ステップ205)。
【0015】ここで、例えば、荷物を台車で運ぶ人がい
るような場合、台車の大きさが人間の数に換算されるこ
とになるが、エレベータ制御の場合には、エレベータ待
ちしている物の数より乗る人や物の大きさの総量がどう
なるかが問題なので、このような考え方は、かえって都
合がよい。一方、他の簡便な方法としては、2値化で対
象物と判定された濃度値に入る画素数を求め、それを人
間の大きさの平均値で割って人数を推定してもよい(こ
の場合、すべてのエレベータに対して同じ方法を用い、
カメラの設置位置と床面の関係が同じなら、人間の画像
上の大きさ平均値は、すべてに対して同じなので、割り
算をする必要はない)。
【0016】以上の説明では、床面と対象物で濃度に差
がある場合としたが、床面に他の特徴がある場合、それ
を利用することもできる。例えば、床がある特定の色を
有している場合、色で対象と床を分離できる。これには
カラーカメラで画像を入力し、RGBの濃度値の関係が
床と違う部分を取り出すようにすればよい。あるいは、
白黒カメラで濃度値を使う場合でも、床に色がある場合
は、床面の色を透過あるいは遮断するフィルタをカメラ
のレンズにつけると処理がより確実になる。このこと
は、この方法だけでなく、これ以降に述べるすべての手
法に対しても当てはまる。また、床に模様(テクスチ
ャ)がある場合には、そのテクスチャを検出し、それが
検出できない部分を対象物としてもよい。あるいは、図
3、図4に示すように、エレベータ301、401の前
の床に工夫を施すことも考えられる。この場合、図3に
示すように床上に均等に、または図4に示すように特定
のパタンに、あるいはランダムに、何等かの模様(マー
ク)、光を反射するビーズあるいは赤外などの発光素子
などを目印302、402を設置するようにする。こう
すると、対象物が無いとき、それらが画像のどこにどの
ように見えるか、あらかじめ分かっているので、実際の
運用の時点で画像から、そのようなものが検出できるか
調べる。これは、画像の定まった部分の周辺を2値化し
て、模様や小さい点があるか、あるいは模様や点をテン
プレートにして、テンプレートマッチングにより調べる
ことができる。そして、このような処理で、検出できな
い模様や点の数から、人数を推定できることになる。
【0017】以上の説明では、ある性質を持った領域を
取り出していたが、画像に対する微分処理により、異な
る領域の境界(エッジ)を求めるようにもできる。例え
ば、照明条件に変化などの環境変化がある場合は、この
ような方法がよい。実際には、微分処理を図2に示す2
値化(ステップ202)の前に入れ、2値化では微分値
の大きい部分を取り出すようにする。この場合、エッジ
は切れやすいので、その後拡大処理などにより、近接エ
ッジを接続しステップ203に進む。この場合、連結領
域の大きさは物体の面積を表さないので、連結領域の外
接長方形の面積で代用するか、あるいは、輪郭線内部の
穴埋め処理をしてから、ステップ203に進めば、正し
い面積が求められる。また、別の方法としては、ステッ
プ203の代わりに輪郭線を追跡して、物体を分離して
求めるようにしてもよい。
【0018】なお、床などの模様やタイルの境界、その
他視野内の設置物などで、常に何かの物体として検出さ
れる場合は、その位置があらかじめ分かっているので、
それらは対象物体としないようにすればよい。
【0019】次に、物体検出手段3として、ある時点の
画像と基準時点の画像を使う方法について説明する。こ
の場合の処理フローを図5に示している。まず、ある時
点でテレビカメラ1から画像を入力する(ステップ50
1)。そして、この入力画像と、あらかじめ対象物がな
いときに撮像して記憶してあった基準画像502との差
分(各画素ごとに減算を行う)を検出する(ステップ5
03)。この場合、入力画像に差分の前に平滑化などの
前処理を施しておいてもよく、また、基準画像にも同様
の処理を施したものを用いてもよい。
【0020】そして、この差分結果から2値化により、
基準画像と差の大きい部分を取り出す(ステップS50
4)。これ以後のステップ505〜507の処理は、上
述した図2に示すステップ203〜205の処理と同様
である。また、連結領域の番号付けをせず、全体の面積
から人数を推定をする便法があるのも同様である。さら
に、環境変動に強くするため、比較対象の両画像とも微
分して(基準画像は微分した画像を記憶しておけばよ
い)、その差分をとってもよい。特に、床面に模様がな
いときは、この方法は有効である。差分結果の2値化処
理の後は、前に述べる方法の中で、微分画像を使う場合
と同様である。
【0021】一方、環境変動が小さければ、以上の処理
の中で基準画像は一定のものを用いてよい。そうでない
場合は、時々基準画像を、その時点の状況にあったもの
に入れ替えるようにする。例えば、処理で物体が検出さ
れなかったら、その時点の画像を、次の時点からの処理
のための基準画像にする。これは、物体が検出されなけ
れば毎回行ってもよいし、一定時間以上経過したときだ
け行うようにしてもよい。
【0022】ところで、上述した、ある時点の画像だけ
を用いる物体検出手段3と、ある時点の画像と基準時点
の画像を用いる物体検出手段3に対し待ち物体の判定手
段4として、以下の3つのものが考えられる。
【0023】まず、第1の待ち物体の判定手段4は、対
象環境と対象物についての知識を利用する。始めに最も
簡便な例を図6により説明する。図6は、一番簡単な待
ち物体数判定法が使用できる環境の例で、図中の黒丸6
03、白丸604は物体検出手段3で検出された人間で
ある。この場合、図示例では、エレベータ入り口601
の両側に、柱やその他の静止物体602が存在するた
め、エレベータの前を通り過ぎるだけの人は、通路に連
続している部分を通るのが普通である。従って、白丸6
04で示される部分で検出された物体はエレベータを待
っている人ではないと判定する。
【0024】すなわち、図7(a)の処理フローに示す
ように物体検出手段3からの検出結果を受け取ると、物
体の位置情報から物体の位置が待ち物体と判定される位
置か調べ(ステップ701)、待ち物体と判定されたも
のの総数を出力するようにしている(ステップ70
2)。この場合、あらかじめ定めた範囲外のものを除い
たものを待ち物体数とするが、実際には、物体を検出し
てから除くよりは、画像の視野のうち、このような無関
係な部分は物体検出手段3で処理しない方が効率的であ
る。これは、入力画像を関心領域を示すマスク画像によ
り、必要な部分だけ取り出して処理するか、各画像処理
の中で、範囲外の部分の画素の処理を飛ばすことにより
実現できる。また、この場合、カメラを、このような関
係のない領域が視野内に入らないように設置するように
できれば、その設置位置により、このような手段が代替
されることになる。
【0025】ところで、エレベータの制御の場合、待ち
人数の正確な絶対値よりも各階に待っている人がいる
か、あるいは各階の間の待っている人の数の相対関係が
重要なことが多い。このような場合に対しては、これま
で述べたように単純に範囲内か外かで分けるのではな
く、図8に示すように人がエレベータを待つのに立って
いる確率の高い部分に大きな重みを付けて、待ち数を判
定するようにしてもよい。つまり、通常、エレベータを
待つ人は、入り口801の近くや、停止を指示するため
のボタン802などがあればその近くの少し離れたとこ
ろに立つ。従って、この部分には大きな重みを与える。
また、エレベータの直前に立つ人は少ないだろうが、特
に重みを下げる必要もないので、ここも同じ重み、ある
いは適当な重みを与えておく。後は、エレベータとの距
離が大きいほど小さい重みを与えておく。
【0026】この場合の処理としては、図7(b)の処
理フローに示すように、あらかじめ蓄えられた重みデー
タ703に基づいて物体位置による重み付けを行い(ス
テップ704)、この重み付けされた値の総和を計算し
て(ステップ705)、その階のエレベータのニーズの
大小を判定するようにしている。この場合、図4で述べ
たように、床上に重みに応じてビーズや発光素子を配置
すると効果的である。
【0027】一方、このような考えは、図6に示すよう
な構造の環境以外にも適用できる。例えば、エレベータ
の前を通過する人が少なく、エレベータの近くに来る人
が主にエレベータに乗る人であるような場合や、図6の
ような原因以外でも、エレベータを待つ人が何等かの位
置に、かなり限定して集まる場合である。エレベータ周
辺の床の色を変えたり、回りを囲むようにラインを引く
などして、このような現象を助長するようにして、この
方法を利用してもよい。
【0028】この方法を用いる場合、エレベータの待ち
方に関する知識を得て、それを事前に装置に組み込まな
ければならない。今までの説明では、あらかじめ人間が
考えてプログラム中に組み込むものとしていたが、例え
ば図9に示すように、テレビカメラ1より撮像された画
像を直接、あるいは録画装置904に一旦録画した画像
をモニタ901を通して人間が観察し、待つ人のいる確
率が高い領域や、その確率の重み付けをキーボード90
5、マウス902あるいはライトペン903により指定
してマイクロコンピュータ906に与え、ここで演算さ
れた重みデータをメモリ907に取り込むようにしても
よい。あるいは、入力画像を直接、あるいはビデオテー
プ、ディスクなどの記録手段にとって、それを、以後に
述べるようなより高度の方法で待ち物体かどうかを判定
し、そのデータを利用して待ち物体の領域や重み付けを
行うようにしてもよい。
【0029】次に、第2の待ち物体数判定手段4は、エ
レベータ前を通過する人はいるが、その頻度はあまり大
きくないような場合に適した方法である。ここでは対象
物体の画像上での運動速度に関する知識を用いている。
図10は、カメラ1の設置されている環境を正面から見
た図である。ここで、対象となる人間の身長の最小値を
hs、最大値をhtとする。また、観察したい視野の1
辺の長さをwmin とすると、カメラの設置高さhcとカ
メラの画角θが、以下の式を満足するようにカメラの設
置および選択をしなくてはならない(これは、後述する
他の方法の場合にも当てはまる、ただし、観察範囲を広
げるために全身の画像が必要ない場合には、htは身長
最大値ではなく、画像としてとらえなければならない最
低限の物体の高さになる)。 wt=2(hc−ht)tan(θ/2)≧wmin …(1) しかして、いま、カメラ1が図10のように設置されて
いるものとすると、カメラ1の視野の大きさは床面から
htおよびhsの高さの面で、それぞれwt、wsにな
る。ここでエレベータの前を通過する人が速度sp以上
で動き、エレベータを待つ人は、速度sw以下でしか動
かないと考える。すなわち、エレベータの前を通り過ぎ
る人は、普通の歩く速度で歩き続けて、通り過ぎて行く
のに対し、エレベータを待つ人は、ほとんど動かない
か、せいぜい辺りを動き回る程度で速度も小さいものと
仮定できる。
【0030】このような状況で画像上の運動を考える
と、通り過ぎる人に対して最も画像上で小さい速度が観
察されるのは、身長hsの人が速度spで動くときであ
る。その逆に、エレベータを待つ人に対して、最も画像
上で速い動きが観察されるのは身長htの人が、速度s
wで動く場合である。
【0031】この場合、エレベータの前を通り過ぎる人
の速度だけを考えると、図11に示す処理フローのよう
になる。いま、物体検出手段3から物体検出情報を受け
取ったとする(ステップ1101)。この状態から、時
間tsより少し経過した後(ステップ1102)に、物
体検出手段3に物体検出を命じ(ステップ1103)、
物体検出を実行する。そして、この時点でも何人か検出
されたら、それを待ち人数として出力する(ステップ1
104)。すなわち、このような環境では、通り過ぎる
人が、次々と現れることがないとしているので、しばら
く待って、まだ人が検出されるならば、エレベータを待
っていると判定する。ここで、どれくらい待つべきか、
すなわち時間tsの値は、最も対象が画像上でゆっくり
動くと考えると、ts=ws/sp、さらに画像の視野
内を斜めに歩くとなるとさらにかかることになる。つま
り、spが1m/sで、wsが10mとすると、10秒
待たなければいけないことになる。実際には、これは最
悪の場合で、もう少し待ち時間は短くしてもよい。しか
し、いずれにせよ、この方法ではある程度の時間は待つ
必要があるので、一つのカメラの視野範囲が小さく限定
されている場合には有効である。つまり、複数のカメラ
で視野をカバーする、あるいはエレベータを待つ場所が
小さく限定されている場合などには有効である。
【0032】次に、第3の待ち物体数判定手段4は、通
り過ぎる人と待つ人を、画像上の速度で判定するように
している。この場合、画像が正方形で1辺がn画素だと
すると、通り過ぎる人の単位時間の間の最小の画像上の
動きmpと待っている人の最大の動きmwは、 mp=n・sp/ws …(2) mw=n・sw/wt …(3) で表される。
【0033】一般に、wsはwtの2倍程度以下なのに
対し、spはswに比べてかなり大きいことから、画像
上の2時点間の位置変化で、通り過ぎる人と待つ人を十
分分離できる。この場合、上から見た人間の大きさはほ
ぼ等しいと仮定すると、身長htの人の画像上の大きさ
(面積ではなく長さの次元の量)は、k/wt、身長h
sの人は、k/wsで表される(kは、ある定数)。こ
こで、以下の2つの時間を考える。
【0034】 tp=(k/ws)/mp=k/(n・sp) …(4) tw=(k/wt)/mw=k/(n・sw) …(5) これらの時間は、2時点間で物体の間に画像上で重なり
がなくなる時間を表している。図12はこれを説明した
図である。この場合、(a)〜(d)の各図の中の丸A
が現時点の物体の位置、丸Bが時間tpあるいはtw後
の物体の位置である。ここで、twはtpに対して、か
なり大きい。そこで、 tp<t<tw …(6) となるようにtを選んで、再度物体検出を行えば、エレ
ベータを待っている人の場合には図中(a)から(b)
に示すように丸AとBが画像中で重なりが保たれるが、
通過する人の場合は図中(c)から(d)に示すように
重なりがなくなる。 この場合、実際には人間の大きさ
は一定でないので、tp、twは必ずしも両極端を表し
てはいない。例えば、待っている人の重なりがなくなる
までの最短時間を最も身長の高い、すなわち画像上で最
も速く動く場合で考えたが、身長が低くなると体の大き
さが小さくなると考えられ、これは重なりがなくなるま
での時間を短くする要因なので、twが必ずしも上限に
はならない可能性がある。しかし、ここで求めたtwと
tpの両者の値はかなり違うので、ここで考えているよ
うなtを選ぶことは可能である。
【0035】図13に、以上の考えに基づいた処理フロ
ーを示している。この場合、物体検出手段3から物体検
出の情報を受け取る(ステップ1301)と、式6で定
められるt時間後に物体検出手段3により、物体検出を
行う(ステップ1302)。この場合、2つの時間の検
出された画像中の物体領域の重なりから、待ち物体であ
るかを判定する(ステップ1303)。この場合、ステ
ップ1303を画像間演算で行うには、まず、両時刻の
物体検出処理後の画像の論理積をとる(ステップ130
4)。その結果に対して連結領域の番号付けを行い(ス
テップ1305)、面積の小さいものを除く(ステップ
1306)。この結果として得られた領域の画像の位置
に対応する位置の最初の物体検出結果および時刻t後の
検出結果の領域番号を見れば、待ち物体に対応する領域
が求められる(ステップ1307)。
【0036】以上の処理で、領域が1対1に対応し、物
体検出手段3の図2に示すステップ205あるいは図5
で示すステップ507で連結領域の面積が大きく複数の
人間に対応する領域と判定されることがあるが、その判
定の人数が等しい場合は、その人数を待ち数とする。1
対1に対応するが、人数判定が異なる場合は、その小さ
い方を待ち物体の数とする。一つの前時点の領域が後の
時点の複数の領域に対応する場合は、複数の領域の判定
人数の和と前時点の判定人数の小さい方を待ち数とす
る。処理としては最初の2つの場合も最後のケースに含
まれる(対応領域が1)ので、これを行えばよい(ステ
ップ1308)。
【0037】以上の方法の他に、検出結果を、物体の領
域の外接長方形などの記号データで表すようにすれば、
その長方形の重なりの有無で近似的に判定を行うことも
できる。この方法は、画像処理演算のハードウェアのな
い計算機上で実現する場合に適している。
【0038】以上のように、時間t後に同じ物体検出手
段3を使うのでなく、直接時間t後の画像と元の時点の
画像を、上述の第3の方法の考えに基づいて比較処理す
る方法もある。
【0039】いま、ある時間t後に画像を入力したとす
る。ここで、物体が通過者なら、物体はt・mp以上動
いているはずだし、待っている人ならば、その動きはt
・mw以下のはずである。
【0040】そこで、図14に示すように、もとの時刻
で検出された物体領域を囲む周辺をテンプレート140
1にして、時間t後の画像のその領域の中心(重心など
適当な点)のまわりの距離t・mwより少し大きい範囲
1402に対して、テンプレート1401を動かし、そ
の各位置において相関係数を求める。図では範囲140
2を円で示しているが、簡単化のため正方形で代用して
もよい。あるいは相関係数の変わりに画素の値の差の絶
対値の総和を求めてもよい。もし、この範囲1402に
よい相関を示す部分があれば、動きが小さいとして、そ
の領域に対応する物体は、待ち物体だと判定できる。こ
の場合のtは式6を満たすものである必要はない。相関
を計算する領域をできるだけ限定できるように、t・m
pが画像上ではっきりと観察される画素数以上になる程
度で、小さなtを使えばよい。
【0041】また、時間t後に再び同じ物体検出手段3
を使う方法でも、上述した考え方を利用してもよい。す
なわち、距離t・mwより少し大きい距離以内に時間t
後にも対応すると考えられる物体が検出された場合に
は、待ち物体と判定する。この場合、対応領域の判定
は、単に物体が存在するだけで対応すると見てもよい
が、面積や形などの属性の類似、あるいは、上に述べた
ような方法で両画像の領域間で相関を求め、一定値以上
の類似を要求するようにしてもよい。時間t後の画像を
直接使う方法としては、もう1つあるが、説明の都合
上、これについては、連続画像を使う方法の説明の最後
の方で述べる。
【0042】次に、上述した2種類の物体検出手段と3
種類の待ち物体判定手段の組み合わせ方について述べ
る。基本的には、どの組み合わせも可能である。ただ
し、待ち物体判定の第1の方法のうち、位置により重み
を変える方法、および第3の方法は、対象物の位置情報
が必要なので、物体検出手段のうち、物体全体の面積だ
けしか得られない簡便法は使用できない。なお、待ち物
体判定手段で位置により重みを付ける方法は、第2、第
3の方法と組み合わせても使用できる。すなわち、これ
らの方法で検出された対象に、その位置により重みを付
けて、エレベータの制御に利用する。以上のような、物
体検出から始まる待ち人数の計数処理は、適当な時間間
隔で行われるようにしておく。
【0043】物体検出および待ち物体判定には複数の連
続時点の画像を使う方法もある。まず、連続した2時点
の画像を使う方法を図15に示す処理フローにより説明
する。この場合、まず、時刻t0の画像1501とそれ
より時間t後の時刻t1の画像1502の差分を行う
(ステップ1503)。ここで、仮に、背景より濃度値
の大きい物体1601が図16(a)に示すように、時
刻t0からt1に動いたとすると、差分結果の画像は、
図16(b)に示すように正と負の部分が生じる。背景
より濃度値の小さい物体が動くと正負のできる位置は逆
になるが、この処理では物体の運動方向は考慮する必要
がないので、これは問題にならない。
【0044】以下、この正の部分と負の部分に分けて処
理を行う。まず、2値化で正の部分の値のしきい値以上
の部分を取り出す(ステップ1504)。負の部分に対
しても同様に絶対値がしきい値以上の部分を取り出す
(ステップ1508)。そして、2値化結果に対する処
理(ステップ1505〜1507とステップ1509〜
1511)は、両者同じなので、ここでは、正の部分に
対する処理について述べる。この場合、エレベータを待
っている人の動きは小さいので、差分画像では図17の
ように細い領域になっている可能性がある。このような
領域は、小さく分かれているおそれがあるので、拡大
(膨脹)処理によりそれらを接続する(ステップ150
5)。そして、連結領域の番号付けを行い(ステップ1
506)、小物体は除去する(ステップ1507)。こ
こまでの処理が、便宜上、物体検出手段3でのものにな
る。
【0045】待ち物体判定手段4は、以上のようにして
得られた、正と負の領域の情報を処理することにより実
現できる。ここでも、前述した第3の待ち物体判定法に
おける考え方が利用される。特に、その説明の最後に述
べた相関を使う方法と同じ考え方である。すなわち、あ
る負(または正)の領域に対して、その近くに同じ物体
に対応すると思われる正(または負)の領域があるかな
いかを調べる。もし、あれば、この物体は待ち物体であ
る。この近さの判定のための距離の値は、第3の方法で
考えたのと同様にして定められる。前述したように、時
間tの間に、待ち物体ならt・mw以下、通過物体なら
t・mp以上動く。
【0046】従って、距離のしきい値としては、t・m
pより小さい適当な値を選べばよい。ただし、図18の
ように物体が大きく2時点間で動けば、正負の領域の中
心(重心、外接長方形の中心など)の動きが、物体の動
きとなるが、動きが小さく図17のような場合には、正
負領域の位置移動が物体の動きには一致しない。外接長
方形の中心を代表点にすれば、少しそのずれは小さくな
るが、それでも中心点間の距離は実際の動きより大きく
なる。図17では実際の動きは矢印で示されるものだ
が、外接長方形の中心(図でバツ印で示す)は、図中の
太い矢印で示した量動く。このずれは、物体の大きさに
関係し、その大きさの数割程度になる可能性がある。従
って、t・mpの値が、物体の大きさ程度に近いか、そ
れより大きくなるようにtの値を選べば、距離判定のし
きい値を物体の大きさ程度のオーダーで選べるので、こ
の誤差の問題は避けられる。tの値はあまり大きくする
と、物体の移動量が大きくなり、対応が分かりにくくな
ってしまう。また、あまり小さいと、待ち物体では画像
間の変化が小さすぎて、検出されなくなってしまう恐れ
がある。この2点と、移動量の検出誤差を考慮して、t
を決める必要がある。標準的にはt・mpの値が物体の
平均的な画像上の大きさの1〜5倍程度の間でtの値を
選定する。
【0047】この方法は、近接した時点の画像を用いる
ので、外光が入るなどの環境変化の大きい場所でも使用
できる利点がある。この方法では、入力画像をそのまま
で差分処理しているが、雑音除去などの前処理を行って
から差分処理を行ってもよい。また、入力画像を微分し
て、その微分画像間の差分を用いてもよい。この場合は
物体の輪郭線の対応する領域が得られるので、物体検出
の第1の方法の中で、微分画像を用いる場合について述
べた方法が、正あるいは負の領域の検出に使用できる。
【0048】連続画像を用いる方法では、もし、エレベ
ータを待つ人の動きが、非常に小さければ、それを見逃
す可能性がある。実際には、人間はある程度は動いてい
るので、このような問題はあまりないが、カメラの視野
がかなり大きい場合は、画像上での動きは小さくなるの
で、問題が発生する可能性がある。このような場合に
は、以下のような改良手法が使用できる。一つは基準画
像と現画像の差分を取る方法と併用する方法である。こ
れにも幾つかの方法がある。
【0049】第1の方法は、正あるいは負の小さい領域
が検出されたときは、これを小さいからといって除去せ
ず、その時点の画像(t0、t1のどちらでもよい)と
基準画像の差分をとり、前に述べた物体検出手段3の第
2番目の方法と同様にして、その領域の周辺に物体が検
出されるか調べる。もし、検出されれば、待ち物体であ
り、検出されなければ雑音である。第2の方法は、t・
mwの値が画像上で検出されないぐらい小さくなるよう
に(例えば1〜2画素以下)tを選んで、連続画像の差
分処理を行う。すなわち、この処理では小物体除去を行
うと、通過者に対してしか、物体が検出されない。この
処理とともに、基準画像との差分処理(t0、t1のど
ちらの画像に対してでもよい)も行う。これは前述の物
体検出手段3の第2の方法で行う。ここで検出された領
域のうち、連続差分で求められた領域と重なりのないも
のを選び、待ち物体と判定する。
【0050】また、第2の方法は、基準画像との差分処
理(あるいは物体検出手段の第1の方法)を中心に考え
てもよい。待ち数を求めるのであるから、待ち物体が検
出されない連続差分を常に行うのは無駄なので、こちら
のほうが良い方法である。まず、ある時点で物体検出を
行い、物体が検出されたら、時刻t後の画像を入力し、
それと以前の時点の画像の差分処理を行う。前述のよう
に正負の領域の移動量で待ち物体かどうかを判定する。
【0051】他には、連続差分画像から小領域が検出さ
れたら、その後、さらに1回以上画像を入力して、小領
域の周辺について連続画像間の差分値を加算して、本当
に待ち物体か、それとも雑音か判定することもできる。
待ち物体なら動きが累積され、差分値の大きい領域が加
算すれば広がっていくから判定できる。
【0052】連続画像を利用する方法としては、連続す
る3時点の画像(あるいはその微分画像)に対して、前
2者の差の絶対値と後2者の差の絶対値の間の論理積を
取る方法を利用してもよい。これを物体検出手段とし
て、2枚の画像の場合と同様にして、運動の量の拘束を
用いて、待ち物体を判定することができる。
【0053】以上の実施形態では、画像の処理の部分を
マイクロコンピュータなどのディジタル計算機で実現し
ている。これは勿論、画像間演算や連結領域の番号付け
などを高速に実行できる画像処理の専用ハードウェアを
用いて実施することも可能である。以上のような画像処
理の手段に対して、以下のような画像入力系の工夫をし
て用いることもできる。
【0054】まず、環境が外光の影響を受けやすいよう
な場合は、赤外の照明を行い、カメラには赤外透過のフ
ィルタを付けて用いれば、外光の影響に対して強くな
る。また、画像間差分を行う場合、照明の交流点灯によ
る明るさ変動が問題になる場合がある。これを避けるに
は、著しく画像間に差がある場合は、画像をとりなおす
方法を用いることができる。また、このような事が起こ
りにくいように環境の照明をインバータにより高い周波
数にした電源が点灯するようにしてもよい。さらに、人
数計測の場合、細かい部分を見る必要がないので、必要
ならば、カメラのレンズの焦点を少しずらしてボケさ
せ、雑音を除去する効果を、これにもたせてもよい。ま
た、入力に通常のテレビカメラでなく赤外カメラを用い
れば、人間の温度に対応する値の画素を2値化で取り出
すことにより、すなわち物体検出手段の最初に述べた方
法を使用することにより確実に人間を検出できる。次
に、上述したような画像監視装置をエレベータの制御に
適用した場合について説明する。
【0055】図19は、その概略構成を示したものであ
る。これ例では、各階2台のテレビカメラ1901a〜
fがカメラ切り替え機1902に接続され、選択された
テレビカメラの信号が画像監視装置1903に送られ
る。そして、画像監視装置1903により計測された待
ち数は、待ち数補正手段1908により適当な情報に変
換され、エレベータの群制御装置1904に送られる。
群制御装置1904では待ち数と各エレベータに乗って
いる人によってなされる行き先階指示の情報を基に、エ
レベータ1905の利用の予知を行い、それに適したよ
うに運行を制御する。
【0056】この例では、各階にカメラ2台で、待ち数
計数は1台で行っているが、カメラの台数や、画像監視
装置の数は、必要に応じて自由に設定できる。カメラと
画像監視装置の数の関係は人数の時間変化を捕らえるの
に必要な時間間隔で処理できるように計数装置の能力を
考慮して決定する。この例のように1台の画像監視装置
で複数のカメラの信号を相手にする場合には、処理を時
分割で行うことになる。この場合、基本的には一定時間
間隔ごとに、あるカメラの信号の処理が回ってくるよう
にするか、あるいは、画像を記録するメモリは多く必要
だが、各カメラの画像を適当に入力しておいて、以後の
処理は計算機を時分割に使用して行う。このどちらかを
基本に、エレベータの運行に合わせてカメラの処理の優
先順位を変更するようにしてもよい。
【0057】これは計数時点制御手段1906で行われ
る。ここでは、図20に示すように、通常は一定時間間
隔で複数台のカメラを切り替えている(ステップ200
1)。エレベータがある階に止まると、その信号を受取
り(ステップ2002)、その階のカメラの信号の処理
が、停止の間行われないようにする(ステップ200
3)。これは、ある階に停止しているときは、エレベー
タの乗降があり人数が計測しにくいし、計測自体の意味
もあまりないからである。ただし、後述のように、エレ
ベータの乗降の際の安全確認など他の目的のために画像
監視装置を使う場合は、逆に停止階のカメラを優先する
ことになる。これも詳しくは後述するが、特定階への人
の集まりが予想され、その集まりの状況が、運行予測に
重要な場合などは、そのような階、あるいは関連する階
のカメラの処理を優先するようにする。このような情報
は、ビル利用管理手段1907から受取り、カメラ処理
の優先順位を決定する(ステップ2004)。あるい
は、あるエレベータがある階に停止したら、その後、特
定の時間後にはその階の待ち数計数が行われるように、
図21のステップ2101、2102に示すようにエレ
ベータの運行状況のデータを群制御装置1904から受
けとって、使用カメラを決定するようにしてもよい。
【0058】ところで、エレベータの群制御の効率は、
どの階からどの階へどれくらいの人が移動するかという
利用予測を、どれだけ正確に行うことができるかによ
る。上述の画像監視装置はそのために用いられるが、原
則的には待っている人を数えるものであり、その待って
いる人がどの階へ行きたいのか、それよりもまず、上へ
行きたいのか下へ行きたいのかもわからない。そこで、
待ち数計数に加え、ビルの人間の流れの知識・情報を使
って、予知精度を高める方法が考えられる。
【0059】図19に示すエレベータ待ち数補正手段1
908が、これを行う。これはマイクロコンピュータな
どで実現されるが、例えば図22に示すように、あらか
じめ固定した各階の利用特性による割振りに関する知識
2201とビルの当日の利用状況による割振りに関する
知識2202から、計数された待ち数を上へ行く人数と
下へ行く人数へ割振りをする。各階の利用特性に関する
知識には、建物の構造的および経験的に定まる、割振り
に関する知識が記憶されている。例えば、1階で待って
いる人はほとんど上向き(地下がなければ、すべて)、
最上階はすべて下向きである。他の階も、過去の利用状
況から、上向きと下向きの平均的待ち人数の割合を調べ
て記憶しておく。これは、時刻の関数になる(時刻によ
り上へ行く人、下へ行く人の割合が異なる)場合があ
る。
【0060】例えば、食事時は、食堂階へ向かう人が増
えるなどの現象が一般に起こり得る。このような場合は
時刻別のテーブルとして記憶しておき、利用の際は、計
算機内部の時計2204による時刻により、必要データ
を取り出して利用する。待ち数の割振り2203では、
記憶された割合に、待ち数を上向きと下向きに割り振っ
て、群制御装置1904に出力する。なお、経験的に定
めるこの割振りのデータは、実際の運用データにより修
正するようにしてもよい。また、この割振りが、季節、
月、曜日、休日、天候、近隣の店などの休日などの要因
により変化するならば、それらの要因ごとのデータを蓄
えておき、運用の時点に当てはまるデータを使用するよ
うにすればよい。
【0061】また、階に依存するものとしては、各階単
独ではなく、複数の階に依存して、割振りが影響される
場合も考えられる。例えば、上の方の階に待ち人数が多
いときは、途中階の人のうち、上へ向かう人が少ない、
あるいはその逆といった場合が、あるビルでは観察され
る可能性がある。このような現象が生じるビルでは、複
数階の待ち人数から割振りを決定するテーブルか決定の
ための式を用意して記憶しておき、これを利用する。
【0062】同様の割振り予測は、当日のビルの利用情
報からも行える。例えば、ある階で大きな会議やイベン
トがあれば、多くの人が、その開始時点の近くに、その
階への移動を起こす。したがって、各階においてその階
へ向かう人の数が多くなることが予測される。さらに、
その参加者の多くが、どの階にオフィスがあるかという
情報が得られる場合には、その階の、会場階へ向かう方
向へのエレベータの待ち数に、大きな割合を与える。割
振りの値については、経験的に定めた値を用いればよ
い。このような利用情報は、計算機に接続されたキーボ
ード2205やマウス2206から入力される。あるい
は、各人のスケジュール管理や会議室などの予約管理を
計算機で行っていれば、その情報をネットワーク220
7を通じて入力するようにしてもよい。
【0063】上述の2つの場合について、割振りの値は
経験的に定めるものとしている。これは、エレベータの
利用状況を人手で調べて求められる。あるいは、待ち数
計数手段のカメラの画像を直接、あるいはビデオなどに
とって、その人間による観察により定めることができ
る。
【0064】別の方法として、画像監視装置を使用し
て、予測値を学習により修正することも可能である。図
23に、その一例を示している。この部分も、待ち数補
正手段1908のマイクロコンピュータ回路内に実現さ
れる。これは画像監視装置1903により、ある階のエ
レベータ到着前と乗車後の待ち数を計数し(2301、
2302)、その差、すなわち待ち数のうち、到着した
エレベータに乗ったと思われる待ち人数を求め(割合に
するなら、これを到着前の人数で割る)(2303)、
それと記憶された割振りの値(2304)とを学習手段
で比較して、今後の予測値を学習するものである(23
05)。
【0065】この場合、到着前後での差を取らずに、単
に到着後の人数を到着前の人数で割り、逆方向割合を出
して使用してもよい。学習の最も単純な方法は、過去の
特定の回数の平均を新しい予測値にするものである。時
刻やその他の要因、他の階の待ち数との相関が考えられ
る場合には、それらの関係を適当にモデル化して、その
中のパラメータを観測値から求める。あるいは、考えら
れる要因を入力層、ある方向の割合を適当な刻み幅で段
階化したものを出力層にして、多層のニューラルネット
ワークで関係を見出だすようにしてもよい。なお、学習
を自動で行う代わりに、正誤の値を記録しておいて、そ
れを人間が見て、予測法を決めてもよい。また、割振り
の正解を知るには、エレベータの重量変化から、乗降者
数を推定してもよい。すなわち、降りる人が降りた後の
(扉が開いた後の重量の最小値)に比べてのエレベータ
への乗車が完了した時点の重量の増加分を求め、これを
人間の平均的な体重で割る。この場合、完全に降りる人
が降りてから、乗ってくれればよいが、両方向の出入り
が同時におこると誤差が大きくなる。
【0066】以上は、各種の知識により利用を予測する
ものだが、エレベータを待つ場所の誘導などで、利用予
測を行うようにもできる。これは、上向き・下向きの予
測に関するものではないが、例えば図24に示すように
エレベータの行き先階が別れている場合には、それぞれ
のエレベータの近くにいる人を、そのエレベータを待っ
ている人として群制御のデータとする。この場合、待ち
数判定手段の第1の方法の中で述べた、領域分けや重み
付けの方法を用いる。単純に領域に別けて、ある領域の
人間はあるエレベータを待つとしてもよいが、この後で
説明する複数のカメラでシーンをカバーする場合のよう
に、中間領域に重みを付けて、人数を判定するようにし
てもよい。図24では、前者の例として、判定境界を半
円で示している。
【0067】同様の手法により積極的に使う方法として
は、図25(a)に示すように、床に上向きや下向き、
あるいは特定階行きの待ち場所2501〜2503の表
示を設け、そこにいる人数を計数するようにしてもよ
い。あるいは、床でなく、図25(b)のように、表示
装置2504を壁などに設け、その周辺に集まる人数を
数えてもよい。
【0068】もう一つ割振りに利用できる情報は、図2
6に示すような停止を要求するボタン2601である。
あるいは行き先階の指定装置2602を設置した場合に
は、それにより示される使用者の希望階の情報である。
これらで、上向きにしか指定されていなければ、待って
いる人は、基本的にはその方向に行きたいと判断でき
る。以上のべた利用の予測のための情報は、単独で用い
てもよいし、適当に組み合わせて用いてもよいのは、も
ちろんである。
【0069】待ち数計数装置をエレベータに用いた場
合、上述のような群制御だけでなく、以下のような利用
にも供することができ、エレベータのシステムとしての
性能を向上することができる。
【0070】一つは、待ち人を検知したら、図27に示
すような停止要求ボタン2701のランプを点灯するこ
とである。最上階や最下階のように、エレベータの進行
方向が一つなら、検知したら点灯するだけでよい。利用
者はボタンを押す必要がなくなる。検知に失敗した場合
には、利用者がボタンを押すことになるが、利用者とし
ては、ランプがついていなければ押すというだけで、装
置の動作が、利用者に不自然な操作を強いることはな
い。上下の方向に行く可能性のある階では、この方法は
単純には利用できない。利用予測のところで述べた方法
で、待ち人の動向が分かる場合には、それにしたがって
ランプを点灯してもよい。ただし、小人数しか待ってい
ない場合は、誤った判定をする恐れがあるので、使用者
にボタンを押すのを任せたほうが一般的にはよい。
【0071】人数を計数しエレベータの運行計画がたっ
たら、エレベータの表示板2702に、どの方向あるい
は行き先には、どのエレベータが最も早く来るかを表示
するようにしてもよい。表示には、予想される到着まで
の時間など他の情報を付加してもよい。この表示によ
り、利用者はその利用目的によりエレベータの待つ位置
を変えると考えられる。表示後、ある時間後に待ち数を
再び計数し、各エレベータの前の待ち人数からエレベー
タの制御をよりきめ細かくすることができた。ただし、
表示内容と到着順が異ならないという限定条件が付いた
中での制御になる。 また、画像監視装置の物体検出手
段3を利用して、以下のような付加機能を実現すること
もできる。まず、ある時間に渡って、常に同じ場所に物
体が検出されるような場合は、不審物の疑いがある。そ
の場合は、図19に示すように、警備室などに配置され
たブザー1909を鳴らすなどで注意を喚起し、モニタ
1910にそのテレビ画像を表示する。これにより、セ
キュリティを向上することができる。さらに進めて、エ
レベータ以外の安全上必要な場所にもカメラを設置し、
物体検出を行うようにすれば、エレベータを合わせて、
総合的な建物の画像監視システムが構成できる。
【0072】また、エレベータのドアを安全に閉めるた
めにも物体検出手段3は利用することができる。例え
ば、ドアが開いた後は、短い時間間隔で物体検出を行
う。この物体検出は開いているドアの前だけに限定して
よい。これで物体が検出されなくなって、しばらくした
らドアを閉める。あるいは、このように連続的に処理し
なくても、エレベータのドアを閉める一定の時間が近づ
いたら、物体検出手段3によりエレベータ前に人がいな
いことを確認してドアを閉めるようにしてもよい。これ
により、安全にドアを閉めることができる。また、前者
の方法の場合には、乗降が完了したら、利用者が開閉の
ボタンをエレベータの中で押さなくても、すぐに出発す
ることができ、利用者には便利である。
【0073】また、待ち物体判定手段の第3の方法を用
いる場合、ドアが開いている時間に待ち物体と判定され
ない速度の物体がドアに向かっているのが検出された場
合、ドアを閉めるのをしばらく待つようにしてもよい。
これは、エレベータの開いているのを見て、エレベータ
に急いでいる人がいると判断されるからである。以上の
ような処理を行うためには、複数のカメラ処理を一つの
画像監視装置で分担している場合は、エレベータの停止
階の処理を優先する必要がある。
【0074】エレベータに本発明を適用する場合、カメ
ラは主に天井に取り付けることになる。この場合、吹き
抜けなどがあって天井が高い場合はよいが、そうでない
場合は待ち数を計測したい領域をカバーするような工夫
が必要である。そこで、ここでは複数のカメラを使用す
ることにより、この問題を解決している。
【0075】複数のカメラを使う場合には視野の分担が
問題になる。視野の重なりがそれ程大きくなかったり、
概略の計数でよい場合は、単に各カメラの結果の和を、
全体の計数の値とすればよい。もう少し精度を上げるに
は、以下の方法を用いる。
【0076】カメラの取り付け位置があまり高くない
と、図28のような状況になる。複数カメラの処理結果
の扱いとしては、ほぼ同時に隣接カメラの画像がとられ
る場合と、画像をとる間にしばらく時間がある場合の2
通りがある。前者は各カメラごとに画像監視装置がある
場合や、画像だけ短い時間間隔でとってしまい、それか
らそれらを処理するような場合がある。後者は一つの画
像監視装置を複数のカメラに対して切り替えて使うよう
な場合である。ほぼ同時に画像がとられる場合は、各カ
メラの視野を境界部分で重ねて数えてしまう問題が大き
い。
【0077】図28の例では、カメラa2801とカメ
ラb2802で、同一人物を2重に数えないようにする
必要がある。そのためには、2つの画像で同一人物に対
応する部分を特定しなければならない。
【0078】図28での斜線部分が2つのカメラで共通
に観察される視野である。最も身長の高い対象(高さh
t)がすべてカメラの視野内に収まるようにするには、
図28のようにカメラの視野が重なるようにしなければ
ならない(後述するが、必ずしも全体が入るようにカメ
ラを設置する必要はないが)。
【0079】ここで、2つのカメラで同一部分の対応を
求めるとき問題になるのは、特定の床の位置に立ってい
る人の画像上の位置が、一定の場所にならないことであ
る。すなわち、身長により頭や体の部分の画像の位置が
変わってくる。図29にカメラa、カメラbの画像の例
を示す。この場合、図28の背の高い人t2803と背
の低い人s2804の画像での位置は、両カメラで図2
9(a)、(b)のように頭や体の位置は異なってく
る。しかし、床に着いている足の位置は同じである。ま
た、両画像で床の同じ位置が画像のどこに移るかはあら
かじめ求めておくことができる。
【0080】そこで、図30に示すように、両画像の計
数結果画像の中の、片方の各連結領域(物体)について
他方の連結領域の中に、同じ床の位置にあるかどうかを
調べる。ある連結領域について、画像の中心側の位置を
求める(ステップ3001)。例えば、図29のfのよ
うな部分である。そして、そこが床の位置だとして他方
の画像の対応する床の位置f´を、あらかじめ蓄えられ
たデータから読み出す(ステップ3002)。このデー
タは画像の各点について、対応する他方の画像の点の座
標を求め作っておくことができる。そして、他方の画像
の連結領域の中から、画像中心部側が、対応位置に近い
ものを調べる。もし、そういう領域があれば、両者は同
一人物に由来するものとして、2重に計数しないように
する(ステップ3003)。なお、位置ずれの誤差があ
まり大きくない画像の入力条件の場合には、簡略手法と
して、足元の位置でなく、画像領域の中心位置で、対応
を調べてもよい。
【0081】隣り合うカメラの撮像時間にある程度時間
差のある場合は、同一の手法をとってもよいが、その時
点間で対象が動いた可能性もあるので、このような扱い
はせずに、次のように処理すればよい。これは、待ち物
体判定手段の第1の方法で重みを考えたのと同様の方法
である。図31に示すように各カメラの視野が重なる領
域について、その位置に検出された物体には適当に定め
た重みを乗じる。図31では斜線の部分がカメラa28
01だけでなく、カメラb2802でも観察されるかも
しれない領域である。そこで、図31に示すような重み
を考える。図31では床面の位置で、画像上の位置を示
している。カメラb2802にも同様にして重みを与え
る。重みを乗じたものの和を(必要ならば切り上げや4
捨5入などして)待ち数とする。この場合も、画像位置
としては、足元、すなわち、画像領域の中で画像中心に
近い側の位置を使う。ただし、誤差があまり大きくない
条件の場合には、領域の中心などの値で、画像上の位置
を代用してもよい。この方法を簡略法として、同時、あ
るいはほぼ同時に複数カメラの画像入力を行う場合に用
いてもよい。
【0082】少ないカメラで広い視野範囲をとりたい場
合には、上述のように高い身長の人も全部視野内にいれ
るようなカメラ配置を使わなくてもよい。図32に示す
ように床からの位置が低い所で、隣接カメラ3201、
3202の視野境界が交わるようにしてもよい。この場
合、視野の周辺では人間3203頭の部分は見えず、胴
や脚しか見えないことになる。この場合、周辺で対象が
動くと、視野に入る部分も変化するので、動きに伴う変
化と、物体の異なる部分が視野に入ってくる(あるいは
視野から出て行く)ことによる変化が画像上で観察され
ることになる。
【0083】従って、画像上のみかけの動きは大きめに
なる。待ち物体と通過物体の両者の速度差は大きいの
で、このような周辺の効果を考慮して、待ち物体を通過
物体としないように、待ち物体判定手段の第3の方法の
速度に関連する判定しきい値を選ぶことが可能である。
カメラをこのように用いる場合は、判定しきい値の選定
に当たって、このことを考慮する必要がある。あるい
は、画像周辺部に対しては、異なる判定しきい値を用い
るようにしてもよい。これは、以下に述べる広角レンズ
や魚眼レンズの場合の対処法と同じである。
【0084】視野を広げるもう一つの方法は、広角レン
ズや魚眼レンズを用いることである。もちろん、これ
と、ここまでに述べた複数カメラを用いる方法を併用す
ることもできる。一般に画角の広いレンズを使う際に
は、周辺光量の不足、周辺の歪みの問題がある。前者に
ついては、2値化のしきい値などを画像の位置や、画像
の部分ごとの濃度値で変えるなどにより解決される。後
者は、この発明では細かい形は考慮する必要がないの
で、その点では問題ではない(ただし、物体の大きさに
影響する点は考慮する必要のある場合がある。これにつ
いては後述する)。
【0085】本発明においては、これらの一般的な問題
よりも、広角レンズであるための、すなわち広い視野が
もたらす効果を考慮しなければならない。一つは、遠近
による画像上の物体の大きさの変化、もう一つは、上方
から床に立っている人間を見たとき、カメラの光軸中心
に近い所にいるものは主として頭とか肩しか見えないの
に対し、周辺では全身が見える場合もあるというような
位置による見え方の変化の大きいことである。
【0086】図33はこれを説明した図である。この場
合、カメラ1の光軸中心に近い位置の人aは画像では図
の中のcのように見えるのに対し、周辺にいる人bはd
のように全身が見える。以上の両者とも、画像上での大
きさの変化を生じ、処理における大きさや運動速度の判
定しきい値の決定に注意を要することになる。後者の場
合はさらに、例えば頭部と脚部が2つの物体に分かれて
物体として検出される可能性も生じやすくなり、注意を
しないと計測値に誤差が生じるおそれがある。それに加
えて、周辺では図34に示すように人間3401、34
02が離れて立っていても、画像では図中aのように重
なって見えるという問題も生じやすくなる。
【0087】画像上の大きさの変化は、物体検出手段3
の図2のステップ205あるいは図5のステップ507
で平均的な1人の人間の平均値を使う際に問題になる。
また、待ち物体判定手段4の第3の方法において、2時
点間の重なりを使う方法において、2時点の時間間隔を
決めるのに物体の大きさが関係する。しかし、物体の画
像上の大きさの範囲は、ほぼ画像上の位置で決まってく
るから、画像の位置ごとに、適当な人間の大きさの平均
値をあらかじめ求めておいて、記憶しておき、これを判
定の際等に用いるようにすればよい。
【0088】図35は通常の平面写像の場合の画像のあ
る点の大きさ変化を説明した図である。この場合、撮像
面3501はレンズ後方に来るが、説明しやすいように
レンズ前面にもってきてある。前に述べたように、人間
は床の上に立っているので、足元の位置を画像の位置を
指定するのに使用すると便利である。すなわち、物体の
画像中心に近い方の部分の位置を物体の画像上の位置と
する。ただし、物体の中心位置で代用することも、条件
によっては概略の範囲などを考えるだけなので可能な場
合もある。また、図35に示すように、同じ位置に立っ
た人3502、3503、3504でも、身長により画
像上の大きさが変化する。画像の各点について、最も高
い対象物体と最も低い対象物体を考え、その面積の変化
する可能性のある概略の範囲を決める。また、平均的な
大きさの対象を考え、平均的な面積を求める。
【0089】一般に、周辺では出現する可能性のある最
大の対象(最も身長の高い人)と最小の大きさの差が大
きくなるので、図2のステップ205や図5のステップ
507のような扱いは正確にはできない。正確に人数を
計測するためには、領域内の画像を調べ、例えば頭と考
えられるような部分の数を数えるなどの処理を入れれば
よい。しかし、多少の誤差を許すなら、最も頻繁に出現
する身長の人間程度を考えて、その大きさで上述のステ
ップ205あるいはステップ507の方法を用いる。
【0090】2時点の時間間隔も、このような面積範囲
の画像の位置による変化を考えて、場所により違う値を
用いるとよい。ただし、この場合、いくつかの時間間隔
で画像を入力し、画像の位置により適当な時点の画像を
使うことになる。これは、いくつかの画像を入力する必
要があるので、それが適切でない場合は、待ち物体判定
手段としては前に述べた中で他の方法を用いればよい。
ただし、待ち物体かどうかの判定に運動速度を使うもの
では、前の説明では最低身長と最高身長で画像上の待ち
物体の最大速度と通過物体の最小速度を考えた。しか
し、画像の大きさの変化の大きい場合は、これでは適当
な判定ができない可能性のある場合がある。このような
場合は、あまり現れない極端に高いあるいは低い場合は
考えず、よく現れる範囲で最低と最高を設定して、判定
の値を決めておく。
【0091】以上のいずれにせよ、判定に使う値は画像
の位置に依存することになる。従って、図36に示すよ
うに、判定に必要な値が画像の位置で取り出せるような
テーブル3601を用意しておき、図3のステップ30
5あるいは図5のステップ507および待ち物体判定手
段の第3の方法で使うようにする。
【0092】これまでは物体の大きさの変化と重なりの
問題の解決法について説明した。広角レンズを使用する
際のもう一つの問題である、一つの物体に対する画像上
の領域が複数に分離しやすいという問題も、同様に画像
位置による判定値テーブル3601により解決できる。
この例としては、物体検出手段3の図3のステップ30
5あるいは図5の507に図37に示すような部分を付
加する。
【0093】もし、画像中に画像位置による判定値テー
ブルに書かれた最低物体面積あるいはよく現れる人間の
大きさの範囲の下限値より小さい(ただし、雑音と考え
られるような非常に小さいものは除く)領域があった場
合(ステップ3701、図38の領域A)、その周囲に
他の領域が存在しないか調べる。存在を調べるのは、対
象としている小領域に対して、画像中心から同じ程度の
距離か、それより遠い方向に限定してもよい。そのよう
な他の領域が会った場合(ステップ3702、図38の
領域B)、それらと対象領域をまとめた場合の大きさを
調べ、それらが、一人の人間の面積範囲に入っていれ
ば、それらをまとめて一人と判定する。場合によって
は、その総面積が複数人の面積に対応する場合がある。
例えば図38でAが0.5人分、Bが1.5人分ぐらい
の大きさだったら、まとめると2人分になる。
【0094】このような場合は、まとめた領域を、その
大きさに対応する人数と判定する。従って、例の場合で
は2人と判定する。なお、大きさの判定に最低物体面積
を使うか、よく現れる大きさの中での最小面積を使うか
は環境・レンズ系により決めておく。画像の位置により
どちらを選択するかを変えてもよい。位置に依存するこ
とはすべて画像位置による判定テーブル3601に、あ
らかじめ書き込んでおき利用すればよい。
【0095】魚眼レンズを用いる場合も、画像位置によ
る判定テーブル3601を用いて、通常の広角レンズと
同様に扱うことができる。この場合、投影の方式は異な
るが、通常のレンズと同様に、床という面上の物体に対
しては、画像上の大きさの変化範囲は床の位置、すなわ
ち画像上の位置に依存して定まる。従って、像の大きさ
を求めるのは、使用する魚眼レンズの投影の方式により
変わってくるが、それさえ求めれば、それを画像位置に
よる判定テーブル3601に書き込んで利用すればよ
い。例えば、魚眼レンズにも各種のものがあるが、等立
体角射影の魚眼レンズでは天頂角Φ(レンズ光軸に対す
る入射角)で入射する点は画像中心からsin(Φ/
2)に比例した位置に投影される。従って、図39
(a)(b)に示すように魚眼レンズ3901を介して
テレビカメラ3902で撮像された画像3903が得ら
れる。このような関係から、対象の面積範囲が求められ
るので、後は広角レンズの場合と同様の扱いをする。
【0096】ただし、待ち物体の判定手段の第2、3の
方法で、対象の運動速度を考えたが、これについては、
魚眼レンズの場合は注意を要する。平面投影のレンズで
は床の上を歩く一定の高さの対象の画像上の速度は、画
像の位置によらない。ただし、位置により見える部分が
変わってくるので、それによる速度の扱いに注意が必要
なのは前述した。魚眼レンズの場合は、この見え方の変
化がさらに大きくなるのに加えて、本質的に床(画像)
の位置により、同じ速さの運動に対しても、物体の画像
上の速度は異なってくる。図40に同心円で示されるよ
うに、球面射影では投影球面の中心から等距離の面上を
物体が動けば、それの画像上の動きは、物体がその面上
のどこにあっても同じである。しかし、床面はそのよう
な球面ではない。待ち物体の判定手段では、待ち人の最
大速度を最大身長の人の動き、通過者の最小速度を最小
身長の人の動きで、両端の境を考えた。魚眼レンズで
は、最小・最大速度を考えるのに、さらに画像上の位置
を考えなければならない。図40に扇形で示す視野を見
る場合、待ち人の最大速度は、物体の見え方の変化によ
る影響を考えなければ、光軸中心上に立つ最大身長の人
Aの場合になる。また、通過者の最小速度は、視野の周
辺にいる最小身長の人Bの場合になる。従って、これを
両極端として、判定の値を決める。ただし、この両者に
余り差が無い場合には、すなわち、はっきりとした判定
ができないような場合には、前述の見え方の変化への対
応と同じく、この速度範囲も画像の位置ごとに決められ
るものだから、画像位置による判定テーブルに位置ごと
の判定法を書き込んでおけばよい。魚眼レンズの場合
は、見え方の変化も大きいので、その影響とここで説明
した効果の両者が混じって観察される。従って、この方
式は特に有効である。
【0097】実際には、広角レンズの場合にも、画角が
大きくなるにつれ魚眼レンズのような見え方が、特に周
辺部で顕著になってくる。従って、同じ高さの物が床面
上を動いても、その画像上の速度が、画像の位置により
変化することになる。このような場合、必要ならば魚眼
レンズと同様の扱いをすればよい。
【0098】また、レンズ光軸が床面に対して垂直でな
い場合も、床の位置により物体の大きさが変化するの
で、その程度が無視できない場合は、魚眼レンズの場合
と同様に、画像位置による判定テーブル3601を使用
した方法を用いればよい。
【0099】以上述べたような、画像上の物体の、見え
方の大きさ変化は投影の式から求めてもよいし、実際の
画像データを採取して、カメラ系のキャリブレーション
という形で求めてもよい。とくに広角レンズの歪みによ
る影響は、投影の式からでは求められないので、実デー
タによる方法が適している。キャリブレーションは、実
際の人間で行ってもよいし、図41に示すような、例え
ば最小身長と最大身長あるいは通常現れる範囲の下限と
上限の円柱などの校正用物体4101、4102を準備
して利用してもよい。
【0100】最後に、カメラの取り付けについて述べ
る。天井4201に図42(a)や(b)のようにカメ
ラ4202を取り付ける。(a)の方式は、照明光がレ
ンズに入り込むのを防ぐ効果がある。この効果はレンズ
フードをつけても得られる。また、図43(a)(b)
に示すように照明器具の中にカメラ4301を設置して
もよい。この場合、照明4302の光が直接カメラ43
01に入らないように、カメラ4301の回りにはフー
ド4303を設けるようになる。
【0101】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず種々変形して実施可能である。
【0102】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、利
用を待っている対象の数を、単にその場を通り過ぎる対
象と分離して求めることができる。そして、これをエレ
ベータ制御に利用した場合、待ち人数に基づいて使用者
の利用状況の予測ができるようになり、エレベータの各
階の待ち時間を少なくする群制御を適切に行うことがで
きるなど、効率的なエレベータ制御を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概略構成を示す図。
【図2】物体検出手段を説明するためのフローチャー
ト。
【図3】物体検出のためのマーク配置例を示す図。
【図4】物体検出のためのマーク配置例を示す図。
【図5】物体検出手段を説明するための他のフローチャ
ート。
【図6】環境に関する知識を利用した待ち物体判定法の
使える例を示す図。
【図7】環境に関する知識を利用した待ち物体判定法を
説明するためのフローチャート。
【図8】位置による重み付けの一例を示す図。
【図9】対話的手法による重みデータの設定方を説明す
るための図。
【図10】テレビカメラによる視野を説明するための
図。
【図11】通過物体の通過を待つ方法による待ち物体判
定法を説明するためのフローチャート。
【図12】待ち物体と通過物体の2つの時点での画像上
の動きを説明するための図。
【図13】速度差による待ち物体判定法を説明するため
のフローチャート。
【図14】相関を利用する待ち物体判定法を説明するた
めの図。
【図15】連続時点の画像を使う待ち数計数法を説明す
るためのフローチャート。
【図16】連続画像における正負の領域の出現を説明す
るための図。
【図17】物体の運動が小さい場合の差分結果を説明す
るための図。
【図18】物体の運動が大きい場合の差分結果を説明す
るための図。
【図19】本発明の画像監視装置のエレベータへの適用
例を示す図。
【図20】計数時点制御手段での処理を説明するための
図。
【図21】計数時点制御手段への追加処理を説明するた
めの図。
【図22】待ち数補正手段での処理を説明するための
図。
【図23】割振り予知法の学習を説明するための図。
【図24】エレベータの行き先階が分かれている状況を
示す図。。
【図25】表示により上向き、下向きの集合場所を指示
する場合を示す図。
【図26】停止要求ボタンの利用の場合を示す図。
【図27】待ち数計数と表示の関係の一例を示す図。
【図28】複数カメラの視野の重なりを説明するための
図。
【図29】複数カメラの視野の重なり部で観察される像
を説明するための図。
【図30】視野に重なりのある場合の2重計数防止の処
理を説明するフローチャート。
【図31】重み付けによる視野の重なりへの対処法を説
明するための図。
【図32】隣接カメラの視野の重なりの小さい場合を説
明するための図。
【図33】広角レンズの画像における物体の見え方の変
化を示す図。
【図34】周辺にいる人の像が重なる場合を説明するた
めの図。
【図35】身長の違う人の像の大きさの違いを説明する
ための図。
【図36】画像位置による判定値テーブルの利用を説明
するための図。
【図37】分離物体の統合処理を説明するためのフロー
チャート。
【図38】統合される場合の画像例を示す図。
【図39】等立体角写像の魚眼レンズの物体とその像の
大きさの関係を示す図。
【図40】魚眼レンズの場合の画像上の最大・最小速度
が観察される条件を説明する図。
【図41】キャリブレーション用物体の例を示す図。
【図42】テレビカメラの取り付け法の一例を示す図。
【図43】照明装置へカメラを組み込む方法を説明する
ための図。
【符号の説明】
1…テレビカメラ、2…A/D変換器、3…物体検出手
段、4…待ち物体判定手段、5…群制御手段、6…エレ
ベータ、901…モニタ、902…マウス、903…ラ
イトペン、904…録画装置、905…キーボード、9
06…マイクロコンピュータ、907…重みデータメモ
リ、1902…カメラ切替え機、1903…画像監視装
置、1904…エレベータ群制御装置、1905…エレ
ベータ、1906…計数時点制御手段、1907…ビル
利用管理手段、1908…待ち数補正手段、1909…
ブザー、3601…画像位置による判定値テーブル。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−191269(JP,A) 特開 平5−39176(JP,A) 特開 昭52−112949(JP,A) 特開 昭63−258380(JP,A) 特開 平1−220688(JP,A) 特開 昭64−69480(JP,A) 特開 昭50−90045(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 3/00 - 3/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象視野を撮像する撮像手段と、 この撮像手段により撮像された画像中から監視対象とな
    る物体部分を検出する物体検出手段と、 あらかじめ与えられる待ち物体の待ち方に関する動き情
    報に基づいて前記監視対象となる物体の画像上での動き
    から前記画像上の物体が待ち物体または移動物体かを判
    定するとともにこれらの数を出力する物体計数手段と、 エレベータの運行状況を示すデータを参照し、特定階の
    エレベータの停止から一定時間後に前記特定階の待ち物
    体を計数するよう前記物体計数手段を制御する手段とを
    具備したことを特徴とする画像監視装置を利用したエレ
    ベータ制御装置。
  2. 【請求項2】 対象視野を撮像する撮像手段と、 この撮像手段により撮像された画像中から監視対象とな
    る物体部分を検出する物体検出手段と、 あらかじめ与えられる待ち物体の待ち方に関する動き情
    報に基づいて前記監視対象となる物体の画像上での動き
    から前記画像上の物体が待ち物体または移動物体かを判
    定するとともにこれらの数を出力する物体計数手段と、 前記物体計数手段により計数された待ち物体の数に基づ
    いて、待ち物体数の割り振りの予測値を修正する学習手
    段と、 前記予測値を用いてエレベータの運行を制御する手段と
    を具備したことを特徴とする画像監視装置を利用したエ
    レベータ制御装置。
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