JP2005070850A - ゲート制御装置及びゲート制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でゲートを通過しようとする人の検出精度を高めることができ、この検出結果に応じてゲートの状態を適正に制御することができる技術を提供すること。
【解決手段】ゲートの周囲について撮像された画像から人を検出し、この人の画像における特徴量に基づいて、各ゲートの制御内容を決定する。
【選択図】 図1
【解決手段】ゲートの周囲について撮像された画像から人を検出し、この人の画像における特徴量に基づいて、各ゲートの制御内容を決定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間が通過するゲートを備える装置やシステムに適用されて有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な施設において、ある地点における人間の通過を制御するためのゲートが設置されている。従来から、このようなゲートを制御するための技術が考えられている。
【0003】
ゲートの具体例として、駅の自動改札などのように、双方向からの人間の通過を制御するために設置されるゲートがある。このようなゲートには、1台で双方向からの通過の制御を可能とするゲート(以下、「双方向ゲート」と呼ぶ)や、1台で片方向からの通過のみの制御を可能とするゲート(以下、「片方向ゲート」と呼ぶ)がある。一般的に、双方向ゲートは、一方からの通過を禁止することにより、擬似的に片方向ゲートとして動作することが可能である(以下、「擬似片方向ゲート」と呼ぶ)。
【0004】
双方向ゲートは、安全を図るため、一方から人間が通過した後一定時間は他方からの通過を禁止するように制御される。このため、双方向ゲートを擬似片方向ゲートとして制御する必要が生じる場合がある。例えば駅の自動改札の場合、或る乗客又は降客が或るゲートを通過しようとしていた場合において、そのゲートを他の乗客又は降客がゲートの反対側から先に通過した場合、当該乗客又は降客は一定時間そのゲートを通過することができない。この場合、全てのゲートが双方向ゲートである場合、乗客又は降客はどのゲートを通ればよいか混乱し、混雑が生じる可能性がある。しかし、一定のゲートを一方のみから通過可能な擬似片方向ゲートとして、他のゲートを他方のみから通過可能な擬似片方向ゲートとして固定的に制御することにより、このような混乱を解消し混雑を防ぐことが可能である。特に乗客や降客の多い駅では、双方向ゲートを擬似片方向ゲートとして制御する必要が生じる。
【0005】
このように双方向ゲートを擬似片方向ゲートとして制御する場合、一方のみから通過可能な擬似片方向ゲートと他方のみから通過可能な擬似片方向ゲートとをいずれの割合で設定すべきかが問題となる。例えば上記の駅の自動改札の場合、従来は、電車の時刻表にあわせて擬似片方向ゲートの数の割合が設定されている。例えば、オフィス街に位置する駅では、朝の時刻は電車の到着時刻にあわせて降客用の擬似片方向ゲートの割合が多く設定され、夜の時刻は電車の発車時刻にあわせて乗客用の擬似片方向ゲートの割合が多く設定される。
【0006】
しかし、このようなゲートの制御方法では、電車のダイヤ変更の度にゲートの設定を大幅に変更しなければならないという問題があった。また、ゲートの数の割合を動的に変化させることができないため、電車の遅延などダイヤが乱れた場合に混乱を招き混雑を発生させる可能性があった。
【0007】
このような問題を解決する技術として、通行者の通行状態を検出するセンサを設置することにより、擬似片方向ゲートの数の割合を制御する技術がある(特許文献1)。このような技術では、入域側・退域側を通行する通行者の通行状態を検出するセンサと、入域側のセンサの時系列的な出力状態から入方向の通行者の人数を計数する入方向人数計数手段と、退域側のセンサの時系列的な出方向通行者の人数を計数する出方向人数計数手段と、これら両計数値の差から入・出通行量差を算出する通行量差算出手段と、この入出通行量差と複数の数値範囲とを比較し、入方向・出方向の通行ゲート数を決定するゲート数決定手段とを設けることにより、決定された通行ゲート数に基づいて対応する通行ゲートを開制御する。
【0008】
【特許文献1】特開平10−063907号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術には以下のような問題点があった。通行状態を検出するセンサをゲート付近に設置した場合、センサによって通行者の人数の変化が検出された時点で、既に通行者がゲートに近づいている。このため、検出された変化に対応して擬似片方向ゲート数の割合を制御する前に通行者がゲートに達してしまう可能性があった。このように、通行者の動作に応じてゲートを制御するには、ゲートから離れた場所に位置する人々の通行状態を予め検知する必要がある。
【0010】
一方、通行者がゲートに近づく前に通行状態の変化を検出しようとすると、ゲートから離れた位置にセンサを設置する必要があった。なぜなら、特許文献1に記載されたセンサや一般的なゲートに使用されるセンサは、人を検知する検知範囲が局所的なものであったためである。例えば、赤外線センサである場合には、赤外線センサが取り付けられた特定の位置のみにおいて人が検知される。また、重量センサである場合には、そのセンサ上のみにおいて人が検知される。
【0011】
しかし、ゲートから離れた位置にセンサが設置されると、センサによる検知範囲とゲートとの間に、人の検知が実施されない空間が生じてしまう。従って、センサで検知された通行者がこの検知不実施の範囲で進路変更等を行った場合や、センサで検知されないままゲートに到着してしまう通行者が現れた場合に対し、ゲートの制御を合わせることができず、ゲート制御の精度が低下してしまう問題があった。
【0012】
また、このような問題を解決しようとしてゲートから離れた位置からゲート付近までの広範囲にわたってセンサを設置することは、センサの性能やコストや設備の構造上さまざまな問題があった。
【0013】
このように、従来の技術では、通行者の通行状態を検出するセンサをゲート付近に設置した場合も離れた位置に設置した場合も、それぞれ問題が発生していた。
【0014】
本発明の目的は、簡易な構成でゲートを通過しようとする人の検出精度を高めることができ、この検出結果に応じてゲートの状態を適正に制御することができる技術を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は以下のような構成をとる。本発明の第一の態様は、撮像された画像を元に、複数の状態を有する複数のゲートの制御を行うゲート制御装置である。ここでいうゲートとは、物理的に人の通過を許否することにより人流を制御するゲート(例:駅の改札、施設の入出口)であっても良いし、物理的には存在しないが信号を発することにより人為的ルールに基づいて人流を制御するゲート(例:車道や歩道の信号機)であっても良い。本発明の第一の態様は、検出手段と判断手段とを含む。
【0016】
検出手段は、それぞれ複数の状態を有する複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像された画像から人を検出する。検出手段が処理の対象とする画像は、本発明の第一の態様であるゲート制御装置に備えられた撮像装置によって撮像された画像であっても良いし、外部の装置から入力される画像であっても良い。また、検出手段が処理の対象とする画像の数はいくつであっても良い。また、検出手段は、画像から人を検出する際に、人体の全部又は一部(例:頭、顔、目、上半身)を、既存のどのような技術によって検出するように構成されても良い。
【0017】
判断手段は、検出手段による検出結果に基づいて、複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断する。
【0018】
本発明の第一の態様では、判断の基準となる検出結果は画像から取得される。このため、画像の撮像範囲(カメラの視野)を、ゲートを通過しようとする人の検出範囲として容易に設定することができる。従って、カメラの視野をゲート(特にゲートの入口)を基準とした所定の範囲(例えば、ゲートに対して離れた場所から近くの場所までが視野に入るような範囲)に設定することにより、ゲートを通過しようとする人をもれなく検知することができる。例えば、撮像範囲が、ゲートの入口への進入方向と逆方向に向かって所定の奥行きをもって設定され、ゲートを通過しようとする人が当該撮像範囲に必ず入るようにすれば、適正に人を検出することができる。このとき、撮像範囲は、検出すべき人が他の人などで隠れてしまわないように、人の身長よりも高い位置から見下ろすように(俯瞰的な視界が得られるように、即ち視軸が俯角を持つように)設定されるのが好ましい。このとき、視軸の方向は、ゲートの通過方向と平行であっても、斜めであっても、直交していても良い。カメラの視野制御は、カメラの向きの制御、カメラへの入射光の案内制御、これらの組み合わせの何れで実現されるようにしても良い。
【0019】
また、撮像範囲は、撮像される人がその人とゲートの入口との間で或る程度の距離を持つ状態で判断手段による判断が行われるように設定するのが好ましい。或る程度の距離とは、撮像された人のうち最もゲートに近い人が撮像されてからゲートの入口に到達するまでの間に、少なくとも撮像された画像に基づくゲートの状態に係る判断及びゲートにおける状態変更を完了できる時間を確保できる距離である。この場合、十分余裕をもってその変更を行うことができるように、例えば人の平均的な移動速度(例えば歩行速度)に基づいて距離を設定するのが好ましい。
【0020】
このように、本発明の第一の態様によれば、ゲートの状態をゲートから離れた場所に位置する人々の通行状態に応じて判断することが可能となる。また、検出手段が人を検出することができる検出領域は、ゲートから離れた位置からゲートの近くまで連続的に広がる。このため、センサとゲートとの間を通って、検出されない人がゲートへ進入するなどの問題を生じない。
【0021】
また、従来の赤外線センサでは、赤外線方向に複数の人が同時に侵入した場合には検出結果に誤差が生じていた。同様に、重量センサでは、体重の重い人や軽い人がいることにより検出結果に誤差が生じていた。このような誤差は、検出範囲を広げることにより一層大きな誤差となっていた。一方、本発明の第一の態様では、画像により広域的に人が検出される。このため、どのような体重の人がいたとしても、直線的に並んでいる人達がいたとしても、例えば撮像装置の位置を人の頭よりも高い位置に設置することにより、このような誤差を軽減することが可能となる。また、撮像される画像の解像度を高く設定することにより、検出範囲を広げることによる誤差の増大を防止することも可能である。
【0022】
本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段による検出結果に基づいて、各状態として設定されるゲートの数を決定し、この数に基づいて各ゲートについて設定すべき状態を判断するように構成されても良い。このように構成された本発明の第一の態様では、まず検出結果に基づいて各状態として設定されるゲートの数が決定される。そして、各状態として設定されるゲートの数が、決定された数となるように、各ゲートについて設定すべき状態が決定される。
【0023】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段によって検出された人とゲートとの距離及び/又は検出された人の向きを推定し、その推定結果に基づいて各ゲートに設定すべき状態を決定するように構成されても良い。例えば、検出された人とゲートとの距離は、検出された人の画像中の大きさ(例:頭の大きさ、顔の大きさ、顔の部位の大きさ)によって推定される。また、例えば、判断手段は、顔及び/又は体が正面を向いている人についてはゲートに向かってくる可能性が高いと推定する。また、例えば、判断手段は、横や斜めを向いている人については、ゲートに向かってくる可能性が低いと推定する。
【0024】
このように構成された第一の態様では、推定された距離や向きに基づいて、ゲートの制御をより的確に行うことが可能となる。
【0025】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出結果に基づいて検出された各人の実際の位置を推定し、この推定結果に基づいて各ゲートに設定すべき状態を判断するように構成されても良い。判断手段は、検出された人の画像中における位置や大きさ等に基づいて、各人の実際の位置を推定する。このように構成されることにより、通行人の実際の位置に基づいて、より的確なゲート制御を実施することが可能となる。
【0026】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、各人の推定位置と各ゲートの位置との距離に基づいて各ゲートに対応する特徴量を取得し、各ゲートに対応する特徴量に基づいて各ゲートに設定すべき状態を判断するように構成されても良い。
【0027】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段によって一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合、この人の推定位置から距離が近いと認められるゲートについて状態を変更しないように判断するように構成されても良い。
【0028】
このように構成された第一の態様では、一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合には、この人はゲート付近にいる可能性があると判断される。そして、この場合、判断手段はこのゲートについて状態を変更しないように判断するため、このゲートの状態は変化しない。このため、付近に人がいるゲートの状態は変化しない。従って、例えばゲートが状態を変化させることによって付近の人に危険を与えることや、その人がゲートを通過できなくなることを防止することができる。例えば、ゲートが一方向のみから通過可能な状態から、他方向のみから通過可能な状態に変更される構成や、通過可能状態から通過不可能な状態に変更される構成である場合において、ゲートを通過しようとしてゲート付近まで近づいてきた人が、ゲートの状態変化によりこのゲートを通過できなくなることが防止される。例えばゲートが双方向に通過可能である状態から一方向又は他方向のみから通過可能である状態に変更される構成である場合や、いずれかの方向からのみ通過可能な状態から双方向で通過不可能である状態に変更される構成である場合にも、同様の効果を奏する。
【0029】
また、本発明の第一の態様は、撮像された画像が複数のブロックに分けられた各ブロックと、複数のゲートとをそれぞれ対応付けて記憶する記憶手段をさらに備えるように構成されても良い。このとき、検出手段は、各ブロックについて人の検出処理を行う。また、判断手段は、各ブロックにおける人の検出結果に基づいて、各ブロックに対応するゲートに設定すべき状態を決定するように構成される。
【0030】
このように構成された本発明の第一の態様では、判断手段は、画像中の各ブロックにおいて検出された人の画像に基づいて、このブロックに対応づけて記憶手段に記憶されるゲートに設定すべき状態を決定する。判断手段は、検出された人の数、人の画像の全部又は一部(例:頭、顔、目、上半身)の大きさ、人の向き等に基づいてゲートに設定すべき状態を決定する。画像がどのようなブロックに分けられるかは、あらかじめ設計者によって設定することができる。例えば、並列に配置された複数のゲートの境界線を含む垂直方向の平面で画像(撮像された空間)を分割することにより各ブロックを生成することができる。このように、ブロック毎の人の検出及び状態の判断が行われることにより、各ゲートについて独立した状態の制御を行うことが可能となり、人の分布の偏りなどに基づいたゲート制御を行うことが可能となる。
【0031】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段によって一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合、この人が検出されたブロックに対応するゲートについて状態を変更しないように判断する構成としても良い。
【0032】
一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合には、この人はゲート付近にいる可能性がある。このような人は、ゲートの状態変更に円滑に対応できない可能性がある。この場合、判断手段はこのゲートの状態を変更しないように判断する。このため、ゲートの状態は変化しない。従って、ゲートの状態変化に因る危険や混雑の発生を回避することができる。
【0033】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、あるゲートの付近に人がいる場合、このゲートについて状態を変更しないように判断するように構成されても良い。この場合、ゲートの付近に人がいるか否かは、例えばゲートに設置されたセンサやゲートの外部に設置されたセンサやゲート制御装置に設置されたセンサなどによって検出される。このように構成された第一の態様では、ゲートの付近に人がいる場合、判断手段はこのゲートについて状態を変更しないように判断する。このため、ゲートの状態は変化しない。従って、ゲートの状態変化に因る危険や混雑の発生を回避することができる。
【0034】
本発明の第一の態様におけるゲートは、電力を動力として動作するゲートを用いて構成されても良い。また、複数の状態は、通過可能な状態と、通過可能な状態よりも消費電力の少ない状態とを含むように構成されても良い。このとき、判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して、通過可能な状態と、通過可能な状態よりも消費電力が少ない状態とのいずれの状態を設定するかを判断するように構成される。通過可能な状態では、ゲートは、通行人について通過の許否を判断し、通行人の通過に対する制御を実施する。
【0035】
通過可能な状態よりも消費電力が少ない状態とは、例えばゲートの所定の部分にのみ電源が供給され、人がそのゲートを通過不可能な状態であっても良い。また、例えばそのゲートが全く電力を消費せずに、人が通過不可能な状態であっても良い。また、例えばゲートの所定の部分にのみ電源を供給し、又は全く電力を消費せずに、人が通行可能な状態であっても良い。
【0036】
このように構成された本発明の第一の態様では、例えばゲートを通過しようとする人数が少ないために複数のゲートを全て動作させる必要は無い(即ち、通過可能な状態として全てのゲートを制御する必要は無い)場合、1以上のゲートを消費電力が少ない状態として制御することにより、消費電力を削減することが可能となる。
【0037】
より具体的には、判断手段が各ゲートについて特徴量(ゲートに設定すべき状態を判断(例えば、ゲートを或る方向での通過に使用するか否かを判断)するためのパラメータ)を取得する構成である場合には、このゲートを通過しようとする人の数が少ないことを示す点数を有するゲートが、消費電力が少ない状態として制御される。
【0038】
また、判断手段が各ブロックにおける検出結果に基づいてゲートに設定すべき状態を決定する構成である場合には、あるブロックにおいて検出された人の数が少ない場合、人の画像の大きさが小さい場合、人の向きが正面でない場合などに、このブロックに対応するゲートは消費電力が少ない状態として制御される。
【0039】
また、本発明の第一の態様における複数の状態は、ゲートをその一方向のみから通過可能な第1の通過可能状態と、他方向からのみ通過可能な第2の通過可能状態とを含むように構成されても良い。このとき、判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して第1の通過可能状態と第2の通過可能状態とのいずれを設定するかを判断するように構成することができる。一方向からのみ通過可能な状態とは、一方向から他方向へ通過可能な状態であっても良いし、一方向から一方向及び他方向と異なる第三の方向へ通過可能な状態であっても良い。同様に、他方向からのみ通過可能な状態とは、他方向から一方向へ通過可能な状態であっても良いし、他方向から一方向及び他方向と異なる第三の方向へ通過可能な状態であっても良い。
【0040】
また、本発明の第一の態様における複数の状態は、ゲートをその一方向からのみ通過可能な第1の状態と、他方向からのみ通過可能な第2の状態と、これらの二つの状態よりも消費電力が少ない状態とを含むように構成されても良い。このとき、判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して第1〜第3の状態のいずれを設定するかを判断するように構成される。第3の状態は、双方向から通過可能な状態と、双方向から通過不可能な状態(使用不可又は未使用状態)とを含むことができる。より具体的には、消費電力が少ない状態とは、例えばゲートの所定の部分にのみ電源を供給して双方から通過不可能な状態であっても良い。また、例えば全く電力を消費せずに双方から通過不可能な状態であっても良い。また、例えばゲートの所定の部分にのみ電源を供給し、又は全く電力を消費せずに、双方から通行可能な状態であっても良い。
【0041】
また、本発明の第一の態様の検出手段は、複数のゲートの一方側が撮像された画像とこれらの複数のゲートの他方側が撮像された画像とのそれぞれについて検出を実行するように構成されても良い。このとき、判断手段は、この二つの画像における検出結果に基づいて、各ゲートについて設定すべき状態を判断するように構成される。
【0042】
このように構成された本発明の第一の態様では、ゲートに設定すべき状態は、ゲートから一方側と他方側とについて撮像された画像における検出結果に基づいて判断される。このような構成は、双方向から通過が可能なゲートを用いたシステムに対して適用されることが望ましい。
【0043】
例えば、判断手段は、検出された人の数が多い方から少ない方へのみ通過可能な状態のゲートが多く、検出された人の数が少ない方から多い方へのみ通過可能な状態のゲートが少なくなるように制御する。また、例えば、判断手段は、双方の画像において検出された人の数などに基づいた特徴量の比に応じて、ゲートの数を判断する。具体的には、特徴量の多い方と少ない方との比がN:Mである場合、特徴量の多い方から少ない方へのみ通過可能な状態のゲートと特徴量の少ない方から多い方へのみ通過可能な状態のゲートとの数の比はN:M又はN:Mに近い数となるように制御される。
【0044】
本発明の第二の態様は、ゲート制御方法であって以下のステップを含む。情報処理装置が、それぞれ複数の状態を有する複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像された画像から人を検出するステップ。報処理装置が、検出するステップにおける検出結果に基づいて、複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断するステップ。
【0045】
本発明の第三の態様は、ゲート制御システムであって、複数のゲート、撮像装置、及びゲート制御装置を含む。ゲートは複数の状態を有する。このとき、各ゲートは固有の状態を有しても良いし、共通の状態を有しても良い。撮像装置は、ゲートを基準とした所定範囲について撮像するように構成される。所定範囲とは、複数のゲートを制御するための情報として有用な画像を撮像可能な空間である。例えば、ゲート周辺の空間や、このゲートを通過する可能性の高い人々が存在する空間である。より具体的には、例えばゲートが駅に設置される自動改札である場合には、自動改札周辺や、電車の発着するホームや、自動改札の設置されたフロアとホームとをむすぶ階段などである。また、例えばゲートがテーマパークやイベント会場などの出入り口に設置されるゲートである場合には、出入り口周辺や、最寄駅とテーマパークやイベント会場とをむすぶ道路(通路)や、テーマパークやイベント会場の中と出入り口とをむすぶ通路,階段などである。
【0046】
ゲート制御装置は、本発明の第一の態様におけるゲート制御装置が適用されて良い。
【0047】
このように構成された本発明の第三の態様では、撮像装置によって撮像された画像に基づいて、ゲート制御装置が複数のゲートの状態を制御する。このため、本発明の第一の態様と同様の効果を得ることが可能となる。
【0048】
本発明の第三の態様は、ゲートの付近に人がいることを検出するセンサをさらに備えるように構成されても良い。このとき、ゲート制御装置の判断手段は、センサがゲートの付近に人がいることを検出した場合、このゲートについてその状態を変更しないと判断するように構成されても良い。
【0049】
また、本発明の第三の態様は、複数のゲートに関する情報を表示する表示装置をさらに備えるように構成されても良い。ゲートに関する情報とは、例えば各ゲートに設定されている状態を示す情報である。各ゲートに設定された状態が表示装置によって表示されることにより、人はゲートから離れた位置からゲートの状態を知ることが可能となる。即ち、ゲートを通過しようとする人は、ゲートの状態を知るためにこの表示装置を目視する可能性が高い。
【0050】
このとき、撮像装置は、この表示装置の近傍に備えられることが望ましい。上記のように、ゲートを通過しようとする人は、この表示装置に対して視線を向ける可能性が高い。即ち、ゲートを通過しようとする人は、この表示装置に対して顔の正面を向ける可能性が高い。このため、このような表示装置の近傍に撮像装置が備えられることにより、撮像装置において人の顔の正面を撮像することが可能となる。そして、人の顔の正面が撮像されることにより、ゲート制御装置の検出手段における検出精度が向上する。
【0051】
以上のように撮像された画像から人の顔を検出し検出された顔の画像を元に何らかの判断を行う場合、その人の進行方向が画像から判断されると都合の良い場合がある。例えば、本発明の第一から第三の態様のように、検出された人の画像を元に何らかの装置(例:ゲート,カメラ(特に雲台やレンズ機構や撮像機構や記録装置における記録方法など),車載装置(操舵機構,ブレーキ機構,エンジン機構,ユーザインタフェースなど)など)の制御を行う場合、その人の進行方向を画像から判断することにより、この進行方向に基づいてより緻密な制御を行うことが可能となる。より具体的には、例えばゲートを制御する場合には、進行方向が正面を向いている人が検出された場合には、進行方向が脇を向いている人よりも優先的に制御の判断の材料とすることなどが可能となる。また、例えばカメラの雲台を制御する場合には、検出された人の進行方向に応じて雲台を追従させることが可能となる。また、例えば車載装置の制御を行う場合には、車の進行方向に検出された人の進行方向に基づいて、この人に車が接触しないように操舵機構を制御することが可能となる。
【0052】
このような課題を解決するため、本発明の第四の態様は、進行方向判断装置であって、撮像された画像から人の顔を検出する検出手段と、検出された人の顔の向きに応じて、その人の進行方向を判断する判断手段とを備える。
【0053】
本発明の第四の態様によれば、判断手段によって、検出された人の進行方向が判断される。このため、本発明の第四の態様を用いることにより、撮像された画像を用いることにより、検出された人の進行方向に基づいた処理を行うことが可能となる。
【0054】
本発明の第五の態様は、進行方向判断方法であって、情報処理装置が、撮像された画像から人の顔を検出するステップと、情報処理装置が、検出された人の顔の向きに応じて、その人の進行方向を判断するステップとを含む。
【0055】
【発明の実施の形態】
次に、図を用いて本発明によるゲート制御装置を含むゲート制御システムについて説明する。なお、ゲート制御装置及びゲート制御システムについての以下の説明は例示であり、その構成は以下の説明に限定されない。
【0056】
〔第一実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
まず、ゲート制御システムの第一実施形態であるゲート制御システム1aのシステム構成について説明する。図1は、ゲート制御システム1aのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1aは、複数のゲート2a,撮像装置3a,及びゲート制御装置4aを含む。以下、ゲート制御システム1aを構成する各装置について説明する。
【0057】
〈ゲート〉
図2は、ゲート2aの例を示す図である。図2では、ゲート2aとゲート2aを通過する人とを上から見た模式図として示す。以下、図6,11,13,16(a),17(a),22についても同様である。ゲート2aは、人の通過を制御する装置であり、電力供給により動作し、必要に応じて人の通過を許容又は阻止する。ゲート2aは、二つの状態を有する。図2にはこの二つの状態、即ち通過許容の状態(通過可能状態)と通過阻止の状態(通過不可状態)とが示される。ゲート2aは、扉(ドアやバー)を有し、通過許容の状態では扉が開き、通過阻止の状態や不使用状態では扉が閉じる。
【0058】
図2(a)の場合、ゲート2aは人の通過を許容する状態(通過許容の状態)である。場合によっては、ゲート2aは条件付で人の通過を許容する。通過許容の状態である場合、ゲート2aの各機能に電力が供給され、ゲート2aは本来のゲートとしての機能を果たす。本来のゲートとしての機能とは、例えば、チケットの有無などに応じて人の通過の許否を判断する機能である。通過許容の状態であるゲート2aは、通過にチケットが必要である場合は、自装置に備えられたセンサなどによってチケットの有無を確認し、チケットを有している人を通過させ、チケットを有していない人を通過させないように動作する。
【0059】
一方、図2(b)の場合、ゲート2aは人の通過を無条件で阻止する状態(通過阻止の状態)である。通過阻止の状態である場合、ゲート2aの所定の部位のみに電源が供給され、ゲート2aはゲートとしての機能が制限される。即ち、通過阻止の状態であるゲート2aは、チケットの有無の確認などを行わない。このため、通過阻止の状態であるゲート2aの消費電力は、通過許容の状態であるゲート2aの消費電力に比べて小さい。即ち、ゲート2aは、通過阻止の状態として制御されることにより、消費電力を削減することが可能である。
【0060】
通過阻止の状態であるゲート2aは、ゲート制御装置4aによって通過許容の状態となるように制御された場合に、各機能に電力が供給され、本来のゲートとしての機能を果たすように動作する。
【0061】
各ゲート2aは、ゲート制御装置4aによって制御され、ゲート制御装置4aによって決定された状態をとる。複数のゲート2aは、全てが同じ状態である必要はなく、各々が異なる状態を有するように制御されても良い。
【0062】
〈撮像装置〉
撮像装置3aは、静止画像及び/又は動画像を撮像する装置(例えばカメラ)である。撮像装置3aは、ゲート2aを通過しようとする人が通ると想定される空間を撮像するように設置される。例えば、撮像装置3aは、ゲート2aの周辺(ゲート2aが設置された付近の天井や柱など)や、ゲート2aそのものに対して(ゲート上に支持部材により支持される場合を含む)設置され、ゲート2aへの進入方向の反対方向(即ち、図2における矢印の反対方向)の空間を撮像するように設定される。
【0063】
ゲート制御システム1aに含まれるゲート制御装置4aは、人の顔を画像中から検出するため、撮像装置3aはゲート2aを通過しようとする人の顔を撮像するように設置される。このとき、ゲート制御システム1aは、ゲート2aに近づいている人のみならず遠くにいる人も含めてゲートの制御を行うことにより、ゲートを通過する人の流れを適正に制御することができる。このため、撮像装置3aは、ゲート2aの入口からある程度離れた位置(所定の距離範囲に存する)の人も撮像する(視野に入れる)ように設置されることが望ましい。このため、例えば撮像装置3aは、天井などのようにある程度高い位置(少なくとも成人男性の平均的な身長よりも高い位置)に設置されることが望ましい。
【0064】
図3は、撮像装置3aの設置例を示す図である。図3では、撮像装置3aはゲート2a付近の天井に設置されている。図3(a)では、複数のゲート2a(2a−1,2a−2,2a−3)は、並列に配置され、各ゲート2aは、左側(一方側)を入口とし、右側(他方側)を出口として、左側から右側への人の通過を制御するように構成されている。このため、撮像装置3aは、ゲート2aの左側の空間を撮像するように設置されている。具体的には、撮像装置3aは、ゲート2aの上方において、入口から反対の方向に向かって、視軸が水平軸に対して所定の俯角θ1を持つように設置されている。これにより、撮像装置3aの視野は、奥行きを持ち、各ゲート2aの入口から所定の距離よりも離れた位置に存する人物を撮像することができる。このとき、各ゲート2aの入口に向かう人が必ず撮像装置3aの視野に入るように俯角や写角(特に水平方向の写角)を設定するのが好ましい。俯角θ1の制御により、画像の奥行き(図3(a)においてL1で図示)を制御することができる。写角は、例えばゲート2aの通過方向に沿ったカメラの設置位置や撮像レンズの焦点制御(ズーム制御)で調整することができる。なお、俯角θ1を時間帯に応じて調整するようにしても良い。
【0065】
また、撮像装置3aの視野は、その視野の最も手前側で撮像される人の位置とその人と最も近いと認められるゲート2aの入口との間にある程度の距離(図3(a)でのL2)が確保されるように設定することができる。この距離L2は、撮像装置3aで当該人が撮像されてからゲート2aの入口に到達するまでの間に、撮像された画像に基づくゲート2aの状態に係る判断が完了する時間を少なくとも確保できる距離である。もちろん、判断結果に基づくゲート2aの状態変更に伴うゲート2aの動作が完了するまでの時間が確保できるように距離L2を設定することもできる。距離L2は、例えば、人の移動速度(例えば、成人男性の平均的な歩行速度)と、撮像処理から制御完了までに要する時間との関係で規定することができる。さらに、距離L2は、画像に基づく状態制御によってゲート2aの状態が変更され、人が通過しようとしていたゲート2aを変更しなければならなくなった場合でも、その人がその変更(進路変更)を円滑に行うことができる時間を確保することができる距離を含むように設定することもできる。
【0066】
また、各ゲート2aの各口がそれぞれ入口及び出口として利用され、各ゲート2aがさらに右側から左側への人の通過も制御するように構成される場合には、ゲート2aから右側の空間もさらに撮像するように別の撮像装置が設置される。このとき、別の撮像装置は、撮像装置3aと同様の設置方法により設置される。また、このとき、必ずしも別の撮像装置を設置する必要はなく、一つの撮像装置によって右側の空間及び左側の空間を撮像するように構成されても良い。
【0067】
撮像装置3aは、撮像された画像をゲート制御装置4aに対して出力する。
【0068】
〈ゲート制御装置〉
図4は、ゲート制御装置4aの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4aは、ハードウェア的には、バスを介して接続されたCPU(中央演算処理装置),主記憶装置(RAM),補助記憶装置などを備える。補助記憶装置は、不揮発性記憶装置を用いて構成される。ここで言う不揮発性記憶装置とは、いわゆるROM(Read−Only Memory:EPROM(Erasable Programmable Read−Only Memory),EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory),マスクROM等を含む),FRAM(Ferroelectric RAM),ハードディスク等を指す。
【0069】
ゲート制御装置4aは、補助記憶装置に記憶された各種のプログラム(OS,アプリケーションプログラム等)が主記憶装置にロードされCPUにより実行されることによって、特徴量取得部5a,判断部6a,制御部7,及び記憶部8等を含む装置として機能する。各機能部は、ゲート制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。また、各機能部は、それぞれが専用のチップとして構成されても良い。
【0070】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5aには、撮像装置3aによって撮像された画像が入力される。特徴量取得部5aは、入力された画像から人の顔を検出し、この検出結果に基づいて特徴量(各ゲート2aに設定すべき状態を判断するためのパラメータ)を取得する。このとき、特徴量取得部5aは、入力された画像を複数のブロックに分割し、各ブロックについての特徴量を取得する。
【0071】
特徴量取得部5aは、あらかじめ設定された領域に従って、入力された画像を複数のブロックに分割する。例えば、隣接するゲート2aとゲート2aとの境界から、実空間(画像空間ではない)においてゲート2aにおける通過経路方向(進行方向)に伸びた直線などによって分割される。具体的には、複数のゲート2aが図1に示すように並列に配置されている場合において、各ゲート2aの通過方向に沿った各ゲート2aの境界線(例えば、図1のLI1,LI2)を含む垂直方向の仮想平面(図5のP1,P2)で空間を分割することにより、各ゲート2aに対応するブロックを規定することができる。
【0072】
図5は、特徴量取得部5aに入力される画像の例を示す図である。図5は、図3の状態で撮像装置3aによって撮像された画像である。図5に示される入力画像は、仮想平面P1,P2により、3つのブロック(9a,9b,9c)に分割される。各ブロック9a,9b,9cは、図3(a)において最も手前とその奥(2番目に手前)にある装置によって構成されるゲート2a−3,2番目に手前とその奥(3番目に手前)にある装置によって構成されるゲート2a−2,3番目に手前と最も奥にある装置によって構成されるゲート2a−1にそれぞれ対応する。このような、各ブロックと各ゲート2aとの対応関係は、記憶部8によって記憶される。
【0073】
特徴量取得部5aは、入力された画像を複数のブロックに分割すると、各ブロックにおいて顔を検出する。特徴量取得部5aは、既存のどのような方法によって人の顔を検出しても良い。例えば、特徴量取得部5aは、顔全体の輪郭に対応した基準テンプレートを用いたテンプレートマッチングの実行により顔を検出しても良い。あるいは、特徴量取得部5aは、顔の構成要素(目,鼻,耳など)に基づくテンプレートマッチングによって顔を検出しても良い。あるいは、特徴量取得部5aは、テンプレートマッチングの処理の対象となる局所領域を決定する際に、ピラミッド画像による処理やラスタスキャンによる処理を実行しても良い。
【0074】
ピラミッド画像による処理では、特徴量取得部5aは、入力された画像について、縮小・拡大処理によりサイズの異なった複数の画像を生成し、それぞれの画像において局所領域を決定する。このため、顔の大きさの大小に関わらず顔を検出することが可能となる。
【0075】
ラスタスキャンによる処理では、特徴量取得部5aは、入力された画像中において、局所領域を縦方向及び/又は横方向にずらしてテンプレートマッチングを行う。このため、入力された画像中のあらゆる位置に存在する顔を検出することが可能となる。
【0076】
特徴量取得部5aは、入力された画像から人の顔を検出すると、検出された人の顔の画像に基づいて各ブロックの特徴量を取得する。このとき、特徴量取得部5aは、検出された人の顔の大きさに応じて重み付けを行うことにより特徴量を取得する。
【0077】
また、特徴量取得部5aは、検出された人の顔の向きによってその人の進行方向を判断し、この進行方向に応じて重み付けを行うことにより特徴量を取得する。特徴量取得部5aは、顔が撮像装置3aに対して正面を向いているか否か等に基づいて、進行方向を判断する。顔が撮像装置3aに対して正面を向いているか否かは、例えば以下の公知文献に記載された技術によって判断される。
H. Schneiderman, T. Kanade. ”A Statistical Method for 3D Object Detection Applied to Faces and Cars.” IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, 2000。
【0078】
このとき、特徴量取得部5aは、顔の向きが略正面を向いている場合には、進行方向がゲート2aに向かっていると判断し、特徴量が大きくなるように又は小さくならないように重み付けを行う。一方、特徴量取得部5aは、顔の向きが略正面を向いていない場合、即ち斜めや横を向いている場合、進行方向がゲート2aに向かっていないと判断し、特徴量が小さくなるように重み付けを行う。
【0079】
図5では、中央下方(水平方向に中央であって垂直方向に下方。以下、図5の説明において同様に記載)に位置する人Aは、実際には最もゲート2aに近いため、最も大きな顔として検出される。また、この人Aは、正面を向いているため、ゲート2aに進行している(ゲート2aを通過しようとしている)人として検出される。左下方に位置する人Bは、2番目にゲート2aに近いため、2番目に大きな顔として検出される。また、この人は、横向きの顔であるため、ゲート2aに進行していない人として検出される。右中央に位置する人Cはゲート2aに3番目に近いが、後ろ向きであるため顔が検出されない。左中央に位置する人Dは、ゲート2aから最も遠いため、最も小さな顔として検出される。また、この人は、正面を向いているため、ゲート2aに進行している人として検出される。
【0080】
図5に示される画像が特徴量取得部5aに入力された場合、特徴量取得部5aは、例えば中央下方の人Aについては、大きさについて“2”を重み付けし、向きについて“1”を重み付けする。同様に、特徴量取得部5aは、左下方の人Bについては“1”及び“0.5”を重み付けし、左中央の人Dについては“0.5”及び“1”を重み付けする。この結果、特徴量取得部5aは、ブロック9aの特徴量として“1”を、ブロック9bの特徴量として“2”を、ブロック9cの特徴量として“0”をそれぞれ取得する。特徴量取得部5aは、各ブロックにおける特徴量を判断部6aへ渡す。
【0081】
〈〈判断部〉〉
判断部6aは、各ブロックにおける特徴量を基に、各ブロックに対応するゲート2aをどのような状態として制御すべきか、即ち各ゲート2aの制御内容(各ゲート2aに対して設定すべき状態)について判断する。ゲート2aは、通過許容の状態と、通過阻止の状態とを有する。このため、判断部6aは、各ゲート2aについて、通過許容と通過阻止のいずれの状態とすべきかについて判断する。
【0082】
判断部6aは、取得された特徴量が予め設定された閾値以上か否かに応じて、ゲート2aの制御内容について判断する。あるブロックにおいて取得された特徴量が閾値以上である場合、判断部6aはこのブロックに対応するゲート2aについて通過許容の状態となるように判断する。一方、あるブロックにおいて取得された特徴量が閾値よりも小さい場合、判断部6aはこのブロックに対応するゲート2aについて通過阻止の状態となるように判断する。
【0083】
例えば、図3(a)に示される状態である場合、閾値が“1”だとすると、判断部6aはブロック9cに対応するゲート2a−1のみを通過阻止の状態として判断する。即ち、判断部6aはブロック9a,9bに対応するゲート2a−3,2a−2については通過許容の状態として判断する。判断部6aは、この判断結果、即ち各ゲート2aについての制御内容を制御部7へ渡す。
【0084】
〈〈制御部〉〉
制御部7は、判断部6aによって実施された判断の結果に応じて、各ゲート2aの状態を制御する。即ち、制御部7は、判断部6aによる判断結果に従って、必要に応じて各ゲート2aの状態を変更させる。制御部7は、定期的(例:数秒毎,十数秒毎,数十秒毎)に、必要に応じて各ゲート2aの状態を変更させる。即ち、特徴量取得部5a,判断部6aは、定期的に動作し、制御部7へ制御内容を渡すように構成される。
【0085】
〈〈記憶部〉〉
記憶部8は、RAMやROMを用いて構成される。記憶部8は、判断部6aにおいて入力画像が分割される複数のブロックと、各ブロックに対応するゲート2aとを対応付けて記憶する。
【0086】
〔〔動作例〕〕
図6は、ゲート制御システム1aの動作例を示す図である。図6(a)の場合、ゲート制御装置4aによる制御の実行前(図6(a)左側)の状態では、全てのゲート2a(2a−1,2a−2,2a−3)は通過阻止の状態である。しかし、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に向かって人が歩いてくることが撮像装置3aで撮像された画像から検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4aによって制御される。
【0087】
具体的には、特徴量取得部5aは、各ゲート2aに対応するブロックについて特徴量を算出する。判断部6aは、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に対応するブロックの特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲート2a−3及び2a−2を通過許容の状態とするように判断する。そして、制御部7は、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2に対し、通過許容の状態となるように制御信号を送る。この制御信号を受信した下段と中段とのゲート2a−3,2a−2は、受信された制御信号に従って、通過許容の状態となるように動作する。例えば、各ゲート2a−3及び2a−2に設けられているドア(又はバー)を開状態にする。一方、通過阻止の状態であるゲート2a−1は、ドアを閉状態にする。
【0088】
図6(b)の場合、ゲート制御装置4aによる新たな制御の実行前(例えば図6(a)に示される制御の実行後)の状態では、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2が通過許容の状態として制御されている。しかし、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4aによって制御される。
【0089】
具体的には、特徴量取得部5aは、各ゲート2aに対応するブロックについて特徴量を算出する。判断部6aは、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に対応するブロックの特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲート2a−1及び2a−2を通過許容の状態とするように判断する。また、判断部6aは、下段に示されるゲート2a−3に対応するブロックの特徴量が閾値よりも小さいと判断し、このゲート2a−3を通過阻止の状態とするように判断する。そして、制御部7は、上段と中段とのゲート2a−1及び2a−2に対し通過許容の状態となるように、下段のゲート2a−3に対し通過阻止の状態となるように、それぞれ制御信号を送る。各ゲート2aは、受信された制御信号に基づいて動作する。
【0090】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1aでは、通過許容と通過阻止との状態を有するゲート2aに対し、ゲート2aに向かって来る人(ゲート2aを通過しようとする人)を撮像するための撮像装置3aによって撮像された画像を元に、ゲート制御装置4aが制御を実施する。一般的に、画像には広域的な情報が含まれる。即ち、例えば撮像装置3aをゲート2a周辺からゲート2aへの進行方向と逆の方向を俯瞰的に(奥行きをもって)撮像するように設置することにより、ゲート2a周辺及びゲート2aから離れた場所についての情報をゲート制御装置4aは取得することができる。このため、ゲート制御装置4aは、広域に渡ってゲート2aに向かっている人の有無を知ることが可能となる。従って、ゲート制御装置4aは、ゲート2aを通過しようとする通行者をあらかじめ検出することが可能となり、通行状態の変化に対応したゲート2aの制御を実施することができる。
【0091】
また、画像に基づく判断で、使用される可能性の低いゲート2aを通過阻止の状態(不使用状態)に制御することで、ゲート2aに対する電力供給量を抑えることができる。
【0092】
〔〔変形例〕〕
図2(a)では、矢印は一方からのみ示されているが、ゲート2aは必要に応じて他方からの通過を許容するように設計されても良い。
【0093】
また、ゲート2aは、特に図2(a)の状態の場合に、他方からの人の通過(下側から上側への人の通過)に対し、阻止や警告などを行うように構成されても良い。
【0094】
また、ゲート制御装置4a自身が撮像装置を備えるように構成され、この撮像装置によって撮像された画像を用いてゲートの制御を行うように構成されても良い。この場合、ゲート制御システム1aにとって撮像装置3aは必ずしも必要な装置とはならない。即ち、この場合、ゲート制御システム1aは撮像装置3aを含まないように構成されても良い。
【0095】
また、特徴量取得部5aは、検出された人の顔の大きさに応じた重み付けを行うことなく、単に検出された顔の数を特徴量として取得するように構成されても良い。
【0096】
また、特徴量取得部5aは、人の顔の向きによってその人の進行方向を判断する場合に、上記のようにゲートに向かっているか否かの2値のみならず、さらに細かく判断を行うように構成されても良い。例えば、真正面,略正面(真正面を含まない),斜め向き,横向きのように複数の段階で重み付けをそれぞれ行うように構成されても良い。
【0097】
また、特徴量取得部5aは、入力された画像を複数のブロックに分割することなく、画像全体として一つの特徴量を算出するように構成されても良い。このように構成された場合、閾値よりも特徴量が小さい場合は、あらかじめ定められたゲート2aが通過阻止の状態となるように制御される。また、このような閾値は複数設定されても良い。この場合は、各閾値と、通過阻止の状態として阻止されるゲート2aとが対応付けて記憶される。例えば、取得された特徴量が第一の閾値よりも小さく第二の閾値よりも大きい場合は、所定の1つのゲート2aが通過阻止の状態として制御され、他のゲート2aは通過許容の状態として制御される。また、取得された特徴量が第二の閾値よりも小さい場合には、上記のゲート2aに加えてさらに他のゲート2aも通過阻止の状態として制御され、残りのゲート2aは通過許容の状態として制御される。
【0098】
また、ゲート制御システム1aは、複数のゲート2aに関する情報を表示する表示装置10をさらに備えるように構成されても良い。このとき、撮像装置3aは、表示装置10の近傍に備えられることが望ましい。図7は、このように構成される表示装置10と撮像装置3aの設置例を示す図である。
【0099】
図7に示す例では、表示装置10は、ゲート2a毎に用意され、ゲート2aの上方に設置されている。さらに、各表示装置10の表示画面は、各ゲート2aの入口へ向かう方向と対向するように設置されている。そして、各撮像装置3aは、ゲート2aの通過方向と直交する方向において、表示装置10と隣接するように設置されている。
【0100】
表示装置10は、ゲート2aの制御内容に関する情報を表示する。制御内容に関する情報とは、例えばゲート2aの状態が通過許容の状態と通過阻止の状態とのいずれであるかを示す情報である。図7においては、表示装置10は、ゲート2aから離れた位置からも目視することが可能となるように、ゲート2aよりも高い位置に設置される。撮像装置3aがこのような表示装置10の近傍に備えられる(例えば、表示装置の表示画面を見る人の視軸が撮像面に対して直交するように配置される)ことにより、撮像装置3aに対して人の顔が正面を向くため、撮像装置3aにおいて人の顔の正面を捉えることが可能となる。そして、人の顔の正面が撮像されることにより、ゲート制御装置4aにおける人の顔の検出精度が向上する。
【0101】
〔第二実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第二実施形態であるゲート制御システム1bのシステム構成について説明する。図8は、ゲート制御システム1bのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1bは、複数のゲート2a,撮像装置3a,及びゲート制御装置4bを含む。
【0102】
ゲート制御システム1bでは、ゲート制御システム1aと同様に、複数のゲート2aを制御するためのゲート制御システムが構成される。以下、ゲート制御システム1bを構成する各装置について説明する。なお、ゲート2a及び撮像装置3aについては、ゲート制御システム1aに含まれるゲート2a及び撮像装置3aと同様の構成であるため、説明を省略する。
【0103】
〈ゲート制御装置〉
図9は、ゲート制御装置4bの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4bは、ハードウェア的には、バスを介して接続されたCPU,主記憶装置,補助記憶装置などを備える。補助記憶装置は、不揮発性記憶装置を用いて構成される。ここで言う不揮発性記憶装置とは、いわゆるROM,FRAM,ハードディスク等を指す。
【0104】
ゲート制御装置4bは、補助記憶装置に記憶された各種のプログラム(OS,アプリケーションプログラム等)が主記憶装置にロードされCPUにより実行されることによって、特徴量取得部5b,判断部6b,及び制御部7等を含む装置として機能する。各機能部は、ゲート制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。また、各機能部は、それぞれが専用のチップとして構成されても良い。以下、各機能部について説明する。なお、制御部7はゲート制御装置4aに含まれる制御部7と同様の構成となるため、説明を省略する。
【0105】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5bには、撮像装置3aによって撮像された画像が入力される。特徴量取得部5bは、入力された画像から人の顔を検出する。特徴量取得部5bは、特徴量取得部5aと同様の処理によって、人の顔を検出する。
【0106】
特徴量取得部5bは、入力された画像から人の顔を検出すると、検出された人の実際の位置を推定する。このとき、特徴量取得部5bは、検出された人の顔の大きさ及び画像中の位置によって実際の位置を推定する。
【0107】
図10は、特徴量取得部5bが人の位置を推定する原理を説明するための図である。図10において、太い実線は撮像装置3aの撮像領域(視野)における中心線(視軸)を示す。θは、撮像装置3aの画角を示す。θ’は、検出された人と撮像装置3aとを結ぶ直線(太い破線)と中心線(太い実線)との角度を示す。
【0108】
検出された人の顔の画像の大きさは、撮像装置3aと検出された人との距離に応じて変化する。例えば、この距離が2倍になれば、画像上での縦・横の長さは1/2倍になる。従って、顔の画像の大きさによって、検出された人と撮像装置3aとの距離を推定することが可能となる。
【0109】
また、角度θ’が同じ値となる位置に存在する物(人)は、撮像装置3aによって撮像された画像中の同じ座標に位置する。従って、顔の画像中の位置によって、検出された人に対応する角度θ’を推定することが可能となる。そして、上記距離及び角度を推定することにより、検出された人の実際の位置を推定することが可能となる。このような推定方法により、特徴量取得部5bは、検出された人の実際の位置を推定する。
【0110】
特徴量取得部5bは、検出された人の実際の位置を推定すると、検出された人全てについて、全てのゲート2aとの距離を推定する。特徴量取得部5bは、予め各ゲート2aの実際の位置を記憶する。特徴量取得部5bは、距離の推定を行う際に、記憶している各ゲート2aの実際の位置を用いる。そして、特徴量取得部5bは、推定された各距離の値に基づいて、各ゲート2aに対応する特徴量を取得する。
【0111】
図11は、特徴量取得部5bが特徴量を取得する際の処理を説明するための図である。複数のゲート2a(2a−1,2a−2,2a−3)に対し、複数の人物(人物a,人物b)が近づいている場合を想定して説明する。図11(a)は、人物aによる各ゲート2aに対応する特徴量を取得する処理を説明するための図である。人物aと各ゲート2a−1,2a−2,2a−3との距離は、それぞれa1,a2,a3と推定される。図11(b)は、人物bによる各ゲート2aに対応する特徴量を取得する処理を説明するための図である。人物bと各ゲート2a−1,2a−2,2a−3との距離は、それぞれb1,b2,b3と推定される。そして、特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて、推定された距離の逆数の合計を特徴量として取得する。例えば、ゲート2a−1の場合、1/a1と1/b1との和が特徴量として取得される。同様に、ゲート2a−2の場合は1/a2と1/b2との和が、ゲート2a−3の場合は1/a3と1/b3との和が、それぞれ特徴量として取得される。
【0112】
特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて取得した特徴量を判断部6bへ渡す。
【0113】
〈〈判断部〉〉
判断部6bは、各ゲート2aにおける特徴量を基に、各ゲート2aをどのような状態とすべきか、即ち各ゲート2aの制御内容について判断する。ゲート2aは、通過許容の状態と、通過阻止の状態とを有する。このため、判断部6bは、各ゲート2aについて、通過許容と通過阻止のいずれの状態とすべきかについて判断する。
【0114】
判断部6bは、取得された特徴量が予め設定された閾値以上か否かに応じて、ゲート2aの制御内容について判断する。あるゲート2aにおいて取得された特徴量が閾値以上である場合、判断部6bはこのゲート2aについて通過許容の状態となるように判断する。一方、あるゲート2aにおいて取得された特徴量が閾値よりも小さい場合、判断部6aはこのゲート2aについて通過阻止の状態となるように判断する。判断部6bは、この判断結果、即ち各ゲート2aについての制御内容を制御部7へ渡す。
【0115】
〔〔動作例〕〕
図6を用いて、ゲート制御システム1bの動作例について説明する。図6(a)の場合、ゲート制御装置4bによる制御の実行前(図6(a)左側)の状態では、全てのゲート2aは通過阻止の状態である。しかし、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4bによって制御される。
【0116】
具体的には、特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて特徴量を算出する。判断部6bは、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に対応する特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲートを通過許容の状態とするように判断する。そして、制御部7は、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2に対し、通過許容の状態となるように制御信号を送る。この制御信号を受信した下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2は、受信された制御信号に従って、通過許容の状態となるように動作する。
【0117】
図6(b)の場合、ゲート制御装置4bによる新たな制御の実行前(例えば図6(a)に示される制御の実行後)の状態では、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2が通過許容の状態として制御されている。しかし、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4bによって制御される。
【0118】
具体的には、特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて特徴量を算出する。判断部6bは、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に対応する特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲート2a−1及び2a−2を通過許容の状態とするように判断する。また、判断部6bは、下段に示されるゲート2a−3に対応する特徴量が閾値よりも小さいと判断し、このゲート2a−3を通過阻止の状態とするように判断する。そして、制御部7は、上段と中段とのゲート2a−1及び2a−2に対し通過許容の状態となるように、下段のゲート2a−3に対し通過阻止の状態となるように、それぞれ制御信号を送る。各ゲート2aは、受信された制御信号に基づいて動作する。
【0119】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1bでは、ゲート制御システム1aと同様に、通過許容と通過阻止との状態を有するゲート2aに対し、ゲート2aに向かって来る人を撮像するための撮像装置3aによって撮像された画像を元に、ゲート制御が実施される。このため、ゲート制御システム1aと同様の効果を得ることが可能となる。
【0120】
特徴量の算出には、検出された人と各ゲート2aとの推定距離が用いられる。このため、各人との距離が近いと認められるゲート2aが通過許容の状態となるように状態を制御することができる。
【0121】
〔〔変形例〕〕
特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて対応する特徴量を取得する際に、推定された距離の和をもって特徴量とするように構成されても良い。
【0122】
また、特徴量取得部5bは、検出された人について画像からその進行方向を推定するように構成されても良い。この場合、特徴量取得部5bは、推定された方向に応じて、特徴量を取得する際に重み付けを行うように構成される。このような進行方向の推定や重み付けは、特徴量取得部5aにおける処理と同様の原理で実施される。
【0123】
〔第三実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第三実施形態であるゲート制御システム1cのシステム構成について説明する。図12は、ゲート制御システム1cのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1cは、複数のゲート2c,撮像装置3c,及びゲート制御装置4cを含む。
【0124】
ゲート制御システム1cでは、双方向からの人の通過が想定されたゲート制御システムが構成される。以下、ゲート制御システム1cを構成する各装置について説明する。
【0125】
〈ゲート〉
図13は、ゲート2cの例を示す図である。ゲート2cは、人の通過を制御する装置であり、必要に応じて人の通過を許容又は阻止する。ゲート2cは、四つの状態を有する。図13にはこの四つの状態、即ち一方通過許容の状態,他方通過許容の状態,通過阻止の状態,及び双方通過許容の状態が示される。
【0126】
図13(a)の場合、左側のゲート2cは、下側から上側への通過(一方からの通過)は許容するがその逆方向への人の通過(他方からの通過)は阻止する状態、即ち一方通過許容の状態である。一方、左側のゲート2cは、上側から下側への通過(他方からの通過)は許容するがその逆方向への人の通過(一方からの通過)は阻止する状態、即ち他方通過許容の状態である。また、図13(b)の場合、左右のゲート2cはどちらも、一方からの通過及び他方からの通過を阻止する状態、即ち通過阻止の状態である。また、図13(c)の場合、左右のゲート2cはどちらも、一方からの通過及び他方からの通過を許容する状態、即ち双方通過許容の状態である。
【0127】
通過阻止の状態又は双方通過許容の状態である場合、ゲート2cの所定の部位のみに電源が供給され、ゲート2cはゲートとしての機能が制限される。例えばゲート2cがチケットや切符の判別を行うことによって通過の許否を判断するゲートである場合、このような判別の処理を実行する機能が制限され実行できないように制御される。このため、通過阻止の状態又は双方通過許容の状態であるゲート2cの消費電力は、一方通過許容の状態又は他方通過許容の状態であるゲート2cの消費電力に比べて小さい。即ち、ゲート2cは、通過阻止の状態又は双方通過許容の状態として制御されることにより、消費電力を削減することが可能である。
【0128】
通過阻止の状態又は双方通過許容の状態であるゲート2cは、ゲート制御装置4cによって一方通過許容の状態又は他方通過許容の状態となるように制御された場合に、各機能に電力が供給され、本来のゲートとしての機能を果たすように動作する。
【0129】
ゲート2cは、ゲート制御装置4cによって制御され、ゲート制御装置4cによって決定された状態をとる。複数のゲート2cは、全てが同じ状態である必要はなく、各々が異なる状態を有するように制御されても良い。
【0130】
〈撮像装置〉
撮像装置3cは、静止画像及び/又は動画像を撮像する装置である。撮像装置3cは、ゲート2cを通過しようとする人が通ると想定される空間を撮像するように設置される。例えば、撮像装置3cは、ゲート2cの周辺(ゲート2cが設置された付近の天井や柱など)や、ゲート2cそのものに対して設置され、ゲート2cへ進入可能な方向の反対方向(即ち、一方及び他方:図13(a)における上方向及び下方向)の空間を撮像するように設定される。
【0131】
例えば、撮像装置3cは二つのカメラを有し、その一方が、図3で説明した手法と同様の手法により、並列に配置された複数のゲート2cの一方の側を俯瞰的な視野をもって撮像するように配置される。他方のカメラは、例えば、一方のカメラと、ゲート2cの通過方向に直交する平面に対して鏡面対称となる状態で配置され、複数のゲート2cの他方の側を俯瞰的な視野をもって撮像するように配置される。
【0132】
撮像装置3cは、撮像された画像をゲート制御装置4cに対して出力する。
【0133】
〈ゲート制御装置〉
図14は、ゲート制御装置4cの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4cは、特徴量取得部5a及び判断部6aの代わりに特徴量取得部5c及び判断部6cを備える点でゲート制御装置4aと異なる。以下、ゲート制御装置4cについて、ゲート制御装置4aと異なる点についてのみ説明する。
【0134】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5cには、撮像装置3cによって撮像された画像が入力される。即ち、特徴量取得部5cには、複数のゲート2cの一方側を撮像した第1の画像と、他方側を撮像した第2の画像とが入力される。特徴量取得部5cは、入力された第1及び第2の画像のそれぞれについて、特徴量取得部5aと同様に、各ブロックについて対応する特徴量を取得する。そして、特徴量取得部5cは、各ブロックにおける特徴量を判断部6cへ渡す。
【0135】
〈〈判断部〉〉
判断部6cは、各ブロックにおける特徴量を基に、各ブロックに対応するゲート2cをどのような状態とすべきか、即ち各ゲート2cの制御内容について判断する。ゲート2cは、一方通過許容の状態と、他方通過許容の状態と、通過阻止の状態と、双方通過許容の状態とを有する。このため、判断部6cは、各ゲート2cについて、上記のいずれの状態とすべきかについて判断する。判断部6cは、一方から他方を撮像した画像における各ブロックに対応する特徴量と、他方から一方を撮像した画像における各ブロックに対応する特徴量とを基に判断する。
【0136】
まず、判断部6cは、それぞれの画像について、各ブロックに対応する特徴量の合計値を算出する。そして、それぞれの画像における合計値の比を求めることにより、各状態として制御されるゲート2cの数を決定する。このとき、それぞれの画像における合計値の和に応じて、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲート2cの数が決定される。図15は、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲート2cの数と合計値の和とを対応づけたテーブルの例を示す図である。
【0137】
判断部6cは、ゲート制御システム1cの管理者から特別な指示がない限り、双方通過許容の状態しての制御を行わないように構成される。従って、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲート2c以外のゲート2cは、通過阻止の状態として制御される。
【0138】
判断部6cは、この判断結果、即ち各ゲート2cについての制御内容を制御部7へ渡す。
【0139】
〔〔動作例〕〕
図16は、ゲート制御システム1cの第一の動作例を示す図である。図16(a)はゲート2cを通過しようとする人と各ゲート2c(2c−1〜4)の状態を示す図である。図16(b)は、図16(a)の状態において特徴量取得部5cにより取得された特徴量を示す表である。
【0140】
図16の場合、ゲート制御装置4cによる制御の実行前(図16(a)左側)の状態では、ゲート2c−1,2c−2は右から左への通過を許容する状態(一方通過許容の状態とする)であり、ゲート2c−3,2c−4は左から右への通過を許容する状態(他方通過許容の状態とする)である。しかし、ゲート2c(2c−1,2c−2,2c−3,2c−4)に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2cがゲート制御装置4cによって制御される。
【0141】
具体的には、特徴量取得部5cは、各ゲート2cに対応するブロックについて、右側を撮像した画像と左側を撮像した画像とから特徴量を算出する。判断部6cは、それぞれの画像における特徴量の合計値を算出し、各画像の合計値の和に応じて一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を決定する。図16の場合、合計値の和は10となる。従って、図15に示されるテーブルにより、判断部6cは、4つのゲート2cを一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御すると判断する。
【0142】
次に、判断部6cは、各画像における特徴量の合計値の比に応じて、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数と、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数とを決定する。図16の場合、特徴量の合計値の比は3:1となる。すると、判断部6cは、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を1と決定し、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を3と決定する。
【0143】
次に、判断部6cは、それぞれの画像から求められた各ゲート2cにおける特徴量の比較を行う。具体的には、大きい特徴量から順に参照し、その値に応じて対応するゲート2cの制御内容を決定する。図16の場合、判断部6cは、まず最も大きな特徴量である(2c−2,他方通過)を参照する。そして、判断部6cは、ゲート2c−2を他方通過許容の状態として制御することを決定する。次に、判断部6cは(2c−1,一方通過)を参照し、ゲート2c−1を一方通過許容の状態として制御することを決定する。この時点で、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数1を満たしたため、判断部6cは、残りのゲート2c−3及び2c−4を他方通過許容の状態として制御することを決定する。
【0144】
そして、制御部7は、判断部6cによって決定された状態となるように、各ゲート2cに対し制御信号を送る。
【0145】
図17は、ゲート制御システム1cの第二の動作例を示す図である。図17(a)はゲート2cを通過しようとする人と各ゲート2cの状態を示す図である。図17(b)は、図17(a)の状態において特徴量取得部5cにより取得された特徴量を示す表である。
【0146】
図17の場合、ゲート制御装置4cによる制御の実行前(図17(a)左側)の状態では、ゲート2c−1,2c−2は右から左への通過を許容する状態(一方通過許容の状態とする)であり、ゲート2c−3,2c−4は左から右への通過を許容する状態(他方通過許容の状態とする)である。しかし、ゲート2c(2c−1,2c−2,2c−3,2c−4)に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2cがゲート制御装置4cによって制御される。
【0147】
まず、特徴量取得部5cは、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を決定する。図17の場合、判断部6cは、3つのゲート2cを一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御すると判断する。
【0148】
次に、判断部6cは、各画像における特徴量の合計値の比に応じて、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数と、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数とを決定する。図17の場合、特徴量の合計値の比は約2:1となる。すると、判断部6cは、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を1と決定し、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を2と決定する。
【0149】
次に、判断部6cは、それぞれの画像から求められた各ゲート2cにおける特徴量の比較によって、各ゲート2cの制御内容を決定する。図16の場合、判断部6cは、まず最も大きな特徴量である(2c−2,他方通過)を参照する。そして、判断部6cは、ゲート2c−2を他方通過許容の状態として制御することを決定する。次に、判断部6cは(2c−1,一方通過)を参照し、ゲート2c−1を一方通過許容の状態として制御することを決定する。次に、判断部6cは、(2c−3,他方通過)を参照し、ゲート2c−3を他方通過の状態として制御することを決定する。この時点で、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数1及び、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数2を満たしたため、判断部6cは、残りのゲート2c−4を通過阻止の状態として制御することを決定する。
【0150】
そして、制御部7は、判断部6cによって決定された状態となるように、各ゲート2cに対し制御信号を送る。
【0151】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1cでは、4つの状態を有するゲート2cについての制御が実施される。このため、例えば駅の改札口など、双方向からの人流がある場所におけるゲートの制御を画像によって行うことが可能となる。
【0152】
〔〔変形例〕〕
ゲートとしての機能を有した状態で双方通過許容の状態が実現されても良い。この場合、双方通過許容の状態で制御されたゲート2cは、例えばチケットによる通過の許否などの処理を、双方向から進入してくる人に対して実行する。
【0153】
また、撮像装置3cは、一方及び他方側の画像を撮像可能に構成されれば、1つの撮像装置を用いて構成されても良いし、複数の撮像装置を用いて構成されても良い。例えば、鉛直下方を撮像するようにレンズが設置され、このレンズの先に、ゲートの一方及び他方側からの光をこのレンズに対して案内(反射等)する反射物(光学系)を備えることにより、一つのカメラによる撮影範囲(例えばフィルム,CCDや撮像管に対する光の入射領域)を分割でき、一方及び他方側の画像を撮像可能な撮像装置を構成することができる。また、魚眼レンズ等のように写角が180度以上のレンズを用いることにより、一方及び他方側の画像を撮像可能な撮像装置が構成されても良い。
【0154】
〔第四実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第四実施形態であるゲート制御システム1dのシステム構成について説明する。図18は、ゲート制御システム1dのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1dは、複数のゲート2c,撮像装置3c,及びゲート制御装置4dを含む。
【0155】
ゲート制御システム1dでは、第二実施形態のゲート制御システム1bと同様に、画像から検出された各人の実際の位置が推定され、各人と各ゲート2cとの推定距離に基づいて特徴量が取得される。また、ゲート制御システム1dでは、第三実施形態のゲート制御システム1cと同様に、双方向からの人の通過が想定されたゲート制御システムが構成される。以下、ゲート制御システム1dを構成する各装置について説明する。なお、ゲート2c及び撮像装置3cについては、ゲート制御システム1cに含まれるゲート2c及び撮像装置3cと同様の構成であるため、説明を省略する。
【0156】
〈ゲート制御装置〉
図19は、ゲート制御装置4dの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4dは、特徴量取得部5b及び判断部6bの代わりに特徴量取得部5d及び判断部6dを備える点でゲート制御装置4bと異なる。このため、以下の説明では、制御部7についての説明は省略する。
【0157】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5dには、撮像装置3cによって撮像された画像が入力される。即ち、特徴量取得部5dには、特徴量取得部5cに入力される画像と同様の画像が入力される。
【0158】
特徴量取得部5dは、入力された画像から、特徴量取得部5bと同様の処理により、各画像における各ゲート2cについての特徴量を取得する。そして、特徴量取得部5dは、取得された特徴量を判断部6dへ渡す。
【0159】
〈〈判断部〉〉
判断部6dは、各ゲート2cにおける特徴量を基に、各ゲート2cをどのような状態とすべきか、即ち各ゲート2cの制御内容について判断する。具体的には、特徴量取得部5dから渡された特徴量を用いて、判断部6cと同様の方法によって判断を行う。
【0160】
〔〔動作例〕〕
ゲート制御システム1dによれば、図16及び図17の場合において、ゲート制御装置4dの内部的な処理(具体的には特徴量の求め方)を除けば、各ゲート2cに対し、第三実施形態のゲート制御システム1cの場合と同様の動作が実施される。このため、ゲート制御システム1dの動作例についての説明は省略する。
【0161】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1dによれば、ゲート制御システム1bにおけるゲート制御装置4bと同様の処理によって各ゲート2cについての特徴量が取得され、ゲート制御システム1cと同様の判断方法により、ゲート2cに対する制御が実施される。このため、ゲート制御システム1bやゲート制御システム1cと同様の効果が得られる。
【0162】
〔第五実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第五実施形態であるゲート制御システム1eのシステム構成について説明する。図20は、ゲート制御システム1eのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1eは、複数のゲート2e,撮像装置3c,及びゲート制御装置4eを含む。
【0163】
ゲート制御システム1eでは、人体検知センサを備えるゲート2eが用いられる。そして、ゲート制御装置4eは、人体検知センサからの出力に応じて、各ゲート2eに対する制御内容を判断する。以下、ゲート制御システム1eを構成する各装置について説明する。なお、撮像装置3cについては、ゲート制御システム1cにける撮像装置3cと同様の構成であるため、説明を省略する。
【0164】
〈ゲート〉
ゲート2eは、人体検知センサを備え検知結果をゲート制御装置4eに渡す点を除けば、ゲート2cと同様の構成となる。
【0165】
人体検知センサは、ゲート2eに対し、所定の範囲内に近づいた人を検知する。そして、ゲート2eは、人体検知センサが人を検知した場合に、ゲート制御装置4eに対し、人を検知していることを通知する。ゲート2eは、人体検知センサが人を検知した後に人を検知しなくなると、ゲート制御装置4eに対する通知を停止する。
【0166】
例えば、所定の範囲として、第一実施形態で説明した距離L2(図3(a))よりも短い範囲を人体検知センサの検知範囲として設定することができる。
【0167】
〈ゲート制御装置〉
図21は、ゲート制御装置4eの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4eは、判断部6cの代わりに判断部6eを備える点でゲート制御装置4cと異なる。判断部6eは、ゲート2eから人を検知したことを通知されると、この通知が終了するまでは、このゲート2eに対して制御内容の変更を行わないように判断する。
【0168】
〔〔動作例〕〕
図22は、ゲート制御システム1eの動作例を示す図である。図22(a)において、ゲート2e−2は、人が所定の範囲内に存在することを検知し、ゲート制御装置4eに通知する。ゲート制御装置4eの判断部6eは、特徴量取得部5dによって取得された特徴量のみに基づいて判断を行うと、各ゲート2eについて図22(c)に示されるように制御することを判断する。しかし、判断部6eは、ゲート2e−2から通知を受けているため、ゲート2e−2については制御内容を変更しないように判断する。このため、ゲート2e−2からの通知が終了するまで、即ちゲート2e−2の所定の範囲内に人がいなくなるまで、ゲート2e−2の状態は変更されない(図22(b)参照)。
【0169】
そして、ゲート2e−2の所定の範囲内から人がいなくなると、即ちゲート2e−2からの通知が終了すると、ゲート制御装置4eは、ゲート2e−2に対し、状態の変更を実施されるように制御する。
【0170】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1eでは、ゲート2eは、自装置から所定の範囲内に存在する人を検知する人体検知センサを備える。そして、このセンサが人を検知している間は、このゲート2eについての制御内容は変更されないように制御が実施される。このため、ゲート2eを通過するために接近している人の目の前で突然ゲート2eの状態が変更され、この人がゲート2eを通過できなくなるという状態の発生を防止することが可能となる。従って、急なゲート2eの状態の変化によってゲート2eを通過する人の流れが妨げられることが防止される。また、ゲート2eの状態が変更されることにより、このゲート2eの側にいた人が怪我を負う等の問題を防止することが可能となる。
【0171】
〔〔変形例〕〕
ゲート制御システム1eでは、画面を複数のブロックに分割することにより各ブロックにおける特徴量を取得する特徴量取得部5cが用いられているが、人と各ゲート2eとの距離を推定することにより各ゲート2eにおける特徴量を取得する特徴量取得部5dが用いられることにより構成されても良い。
【0172】
また、ゲート制御システム1eでは、双方向から通過可能なゲートが用いられているが、片方向から通過可能なゲート2aに対して人体検知センサが設置されることによりゲート2eが構成されても良い。この場合、ゲート制御装置4eは、ゲート2aに対応するゲート制御装置4a,4bが、人体検知センサからの通知に対応するように適宜変更されることにより構成される。
【0173】
ゲート制御システム1eでは、人体検知センサをゲートに対して設置することにより、ゲートの入口の近傍に人がいることが検知されるが、この検知を撮像装置3cにより実施されても良い。具体的には、特徴量取得部5cが、所定の大きさ以上の顔画像が検出された場合に、この顔画像が検出されたブロックを判断部6eに通知する。判断部6eは、この通知を人体検知センサによる通知と同等に扱い、制御を行う。また、ゲート制御システム1eが、特徴量取得部5dが用いられることにより構成される場合は、所定の大きさ以上の顔画像が検出された場合に、この顔を有する人の実際の位置を推定することにより、この人が接近しているゲートを推定するように構成される。このとき、推定されるゲートの数は1つであっても良いし、複数であっても良い。
【0174】
【発明の効果】
本発明によれば、制御対象となる複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像を行う撮像装置の設置という簡易な構成により、ゲートを通過しようとする人の検出精度を高めることが可能となる。また、この検出精度に応じて複数のゲートの各状態を適正に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図2】第一実施形態、第二実施形態におけるゲートの例を示す図である。
【図3】撮像装置の設置例を示す図である。
【図4】第一実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図5】第一実施形態における特徴量取得部に入力される画像の例を示す図である。
【図6】第一実施形態におけるゲート制御装置の動作例を示す図である。
【図7】表示装置及び撮像装置の設置例を示す図である。
【図8】第二実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図9】第二実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図10】第二実施形態における特徴量取得部が人の位置を推定する原理を説明するための図である。
【図11】第二実施形態における特徴量取得部が特徴量を取得する際の処理を説明するための図である。
【図12】第三実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図13】第三実施形態、第四実施形態におけるゲートの例を示す図である。
【図14】第三実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図15】一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲートの数と各画像における特徴量の合計値の和とを対応づけたテーブルの例を示す図である。
【図16】第三実施形態におけるゲート制御システムの第一の動作例を示す図である。
【図17】第三実施形態におけるゲート制御システムの第二の動作例を示す図である。
【図18】第四実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図19】第四実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図20】第五実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図21】第五実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図22】第五実施形態におけるゲート制御システムの動作例を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e ゲート制御システム
2a,2c,2e ゲート
3a,3c 撮像装置
4a,4b,4c,4d,4e ゲート制御装置
5a,5b,5c,5d 特徴量取得部
6a,6b,6c,6d 判断部
7 制御部
8 記憶部
9a,9b,9c 画像中のブロック
10 表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間が通過するゲートを備える装置やシステムに適用されて有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な施設において、ある地点における人間の通過を制御するためのゲートが設置されている。従来から、このようなゲートを制御するための技術が考えられている。
【0003】
ゲートの具体例として、駅の自動改札などのように、双方向からの人間の通過を制御するために設置されるゲートがある。このようなゲートには、1台で双方向からの通過の制御を可能とするゲート(以下、「双方向ゲート」と呼ぶ)や、1台で片方向からの通過のみの制御を可能とするゲート(以下、「片方向ゲート」と呼ぶ)がある。一般的に、双方向ゲートは、一方からの通過を禁止することにより、擬似的に片方向ゲートとして動作することが可能である(以下、「擬似片方向ゲート」と呼ぶ)。
【0004】
双方向ゲートは、安全を図るため、一方から人間が通過した後一定時間は他方からの通過を禁止するように制御される。このため、双方向ゲートを擬似片方向ゲートとして制御する必要が生じる場合がある。例えば駅の自動改札の場合、或る乗客又は降客が或るゲートを通過しようとしていた場合において、そのゲートを他の乗客又は降客がゲートの反対側から先に通過した場合、当該乗客又は降客は一定時間そのゲートを通過することができない。この場合、全てのゲートが双方向ゲートである場合、乗客又は降客はどのゲートを通ればよいか混乱し、混雑が生じる可能性がある。しかし、一定のゲートを一方のみから通過可能な擬似片方向ゲートとして、他のゲートを他方のみから通過可能な擬似片方向ゲートとして固定的に制御することにより、このような混乱を解消し混雑を防ぐことが可能である。特に乗客や降客の多い駅では、双方向ゲートを擬似片方向ゲートとして制御する必要が生じる。
【0005】
このように双方向ゲートを擬似片方向ゲートとして制御する場合、一方のみから通過可能な擬似片方向ゲートと他方のみから通過可能な擬似片方向ゲートとをいずれの割合で設定すべきかが問題となる。例えば上記の駅の自動改札の場合、従来は、電車の時刻表にあわせて擬似片方向ゲートの数の割合が設定されている。例えば、オフィス街に位置する駅では、朝の時刻は電車の到着時刻にあわせて降客用の擬似片方向ゲートの割合が多く設定され、夜の時刻は電車の発車時刻にあわせて乗客用の擬似片方向ゲートの割合が多く設定される。
【0006】
しかし、このようなゲートの制御方法では、電車のダイヤ変更の度にゲートの設定を大幅に変更しなければならないという問題があった。また、ゲートの数の割合を動的に変化させることができないため、電車の遅延などダイヤが乱れた場合に混乱を招き混雑を発生させる可能性があった。
【0007】
このような問題を解決する技術として、通行者の通行状態を検出するセンサを設置することにより、擬似片方向ゲートの数の割合を制御する技術がある(特許文献1)。このような技術では、入域側・退域側を通行する通行者の通行状態を検出するセンサと、入域側のセンサの時系列的な出力状態から入方向の通行者の人数を計数する入方向人数計数手段と、退域側のセンサの時系列的な出方向通行者の人数を計数する出方向人数計数手段と、これら両計数値の差から入・出通行量差を算出する通行量差算出手段と、この入出通行量差と複数の数値範囲とを比較し、入方向・出方向の通行ゲート数を決定するゲート数決定手段とを設けることにより、決定された通行ゲート数に基づいて対応する通行ゲートを開制御する。
【0008】
【特許文献1】特開平10−063907号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術には以下のような問題点があった。通行状態を検出するセンサをゲート付近に設置した場合、センサによって通行者の人数の変化が検出された時点で、既に通行者がゲートに近づいている。このため、検出された変化に対応して擬似片方向ゲート数の割合を制御する前に通行者がゲートに達してしまう可能性があった。このように、通行者の動作に応じてゲートを制御するには、ゲートから離れた場所に位置する人々の通行状態を予め検知する必要がある。
【0010】
一方、通行者がゲートに近づく前に通行状態の変化を検出しようとすると、ゲートから離れた位置にセンサを設置する必要があった。なぜなら、特許文献1に記載されたセンサや一般的なゲートに使用されるセンサは、人を検知する検知範囲が局所的なものであったためである。例えば、赤外線センサである場合には、赤外線センサが取り付けられた特定の位置のみにおいて人が検知される。また、重量センサである場合には、そのセンサ上のみにおいて人が検知される。
【0011】
しかし、ゲートから離れた位置にセンサが設置されると、センサによる検知範囲とゲートとの間に、人の検知が実施されない空間が生じてしまう。従って、センサで検知された通行者がこの検知不実施の範囲で進路変更等を行った場合や、センサで検知されないままゲートに到着してしまう通行者が現れた場合に対し、ゲートの制御を合わせることができず、ゲート制御の精度が低下してしまう問題があった。
【0012】
また、このような問題を解決しようとしてゲートから離れた位置からゲート付近までの広範囲にわたってセンサを設置することは、センサの性能やコストや設備の構造上さまざまな問題があった。
【0013】
このように、従来の技術では、通行者の通行状態を検出するセンサをゲート付近に設置した場合も離れた位置に設置した場合も、それぞれ問題が発生していた。
【0014】
本発明の目的は、簡易な構成でゲートを通過しようとする人の検出精度を高めることができ、この検出結果に応じてゲートの状態を適正に制御することができる技術を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は以下のような構成をとる。本発明の第一の態様は、撮像された画像を元に、複数の状態を有する複数のゲートの制御を行うゲート制御装置である。ここでいうゲートとは、物理的に人の通過を許否することにより人流を制御するゲート(例:駅の改札、施設の入出口)であっても良いし、物理的には存在しないが信号を発することにより人為的ルールに基づいて人流を制御するゲート(例:車道や歩道の信号機)であっても良い。本発明の第一の態様は、検出手段と判断手段とを含む。
【0016】
検出手段は、それぞれ複数の状態を有する複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像された画像から人を検出する。検出手段が処理の対象とする画像は、本発明の第一の態様であるゲート制御装置に備えられた撮像装置によって撮像された画像であっても良いし、外部の装置から入力される画像であっても良い。また、検出手段が処理の対象とする画像の数はいくつであっても良い。また、検出手段は、画像から人を検出する際に、人体の全部又は一部(例:頭、顔、目、上半身)を、既存のどのような技術によって検出するように構成されても良い。
【0017】
判断手段は、検出手段による検出結果に基づいて、複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断する。
【0018】
本発明の第一の態様では、判断の基準となる検出結果は画像から取得される。このため、画像の撮像範囲(カメラの視野)を、ゲートを通過しようとする人の検出範囲として容易に設定することができる。従って、カメラの視野をゲート(特にゲートの入口)を基準とした所定の範囲(例えば、ゲートに対して離れた場所から近くの場所までが視野に入るような範囲)に設定することにより、ゲートを通過しようとする人をもれなく検知することができる。例えば、撮像範囲が、ゲートの入口への進入方向と逆方向に向かって所定の奥行きをもって設定され、ゲートを通過しようとする人が当該撮像範囲に必ず入るようにすれば、適正に人を検出することができる。このとき、撮像範囲は、検出すべき人が他の人などで隠れてしまわないように、人の身長よりも高い位置から見下ろすように(俯瞰的な視界が得られるように、即ち視軸が俯角を持つように)設定されるのが好ましい。このとき、視軸の方向は、ゲートの通過方向と平行であっても、斜めであっても、直交していても良い。カメラの視野制御は、カメラの向きの制御、カメラへの入射光の案内制御、これらの組み合わせの何れで実現されるようにしても良い。
【0019】
また、撮像範囲は、撮像される人がその人とゲートの入口との間で或る程度の距離を持つ状態で判断手段による判断が行われるように設定するのが好ましい。或る程度の距離とは、撮像された人のうち最もゲートに近い人が撮像されてからゲートの入口に到達するまでの間に、少なくとも撮像された画像に基づくゲートの状態に係る判断及びゲートにおける状態変更を完了できる時間を確保できる距離である。この場合、十分余裕をもってその変更を行うことができるように、例えば人の平均的な移動速度(例えば歩行速度)に基づいて距離を設定するのが好ましい。
【0020】
このように、本発明の第一の態様によれば、ゲートの状態をゲートから離れた場所に位置する人々の通行状態に応じて判断することが可能となる。また、検出手段が人を検出することができる検出領域は、ゲートから離れた位置からゲートの近くまで連続的に広がる。このため、センサとゲートとの間を通って、検出されない人がゲートへ進入するなどの問題を生じない。
【0021】
また、従来の赤外線センサでは、赤外線方向に複数の人が同時に侵入した場合には検出結果に誤差が生じていた。同様に、重量センサでは、体重の重い人や軽い人がいることにより検出結果に誤差が生じていた。このような誤差は、検出範囲を広げることにより一層大きな誤差となっていた。一方、本発明の第一の態様では、画像により広域的に人が検出される。このため、どのような体重の人がいたとしても、直線的に並んでいる人達がいたとしても、例えば撮像装置の位置を人の頭よりも高い位置に設置することにより、このような誤差を軽減することが可能となる。また、撮像される画像の解像度を高く設定することにより、検出範囲を広げることによる誤差の増大を防止することも可能である。
【0022】
本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段による検出結果に基づいて、各状態として設定されるゲートの数を決定し、この数に基づいて各ゲートについて設定すべき状態を判断するように構成されても良い。このように構成された本発明の第一の態様では、まず検出結果に基づいて各状態として設定されるゲートの数が決定される。そして、各状態として設定されるゲートの数が、決定された数となるように、各ゲートについて設定すべき状態が決定される。
【0023】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段によって検出された人とゲートとの距離及び/又は検出された人の向きを推定し、その推定結果に基づいて各ゲートに設定すべき状態を決定するように構成されても良い。例えば、検出された人とゲートとの距離は、検出された人の画像中の大きさ(例:頭の大きさ、顔の大きさ、顔の部位の大きさ)によって推定される。また、例えば、判断手段は、顔及び/又は体が正面を向いている人についてはゲートに向かってくる可能性が高いと推定する。また、例えば、判断手段は、横や斜めを向いている人については、ゲートに向かってくる可能性が低いと推定する。
【0024】
このように構成された第一の態様では、推定された距離や向きに基づいて、ゲートの制御をより的確に行うことが可能となる。
【0025】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出結果に基づいて検出された各人の実際の位置を推定し、この推定結果に基づいて各ゲートに設定すべき状態を判断するように構成されても良い。判断手段は、検出された人の画像中における位置や大きさ等に基づいて、各人の実際の位置を推定する。このように構成されることにより、通行人の実際の位置に基づいて、より的確なゲート制御を実施することが可能となる。
【0026】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、各人の推定位置と各ゲートの位置との距離に基づいて各ゲートに対応する特徴量を取得し、各ゲートに対応する特徴量に基づいて各ゲートに設定すべき状態を判断するように構成されても良い。
【0027】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段によって一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合、この人の推定位置から距離が近いと認められるゲートについて状態を変更しないように判断するように構成されても良い。
【0028】
このように構成された第一の態様では、一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合には、この人はゲート付近にいる可能性があると判断される。そして、この場合、判断手段はこのゲートについて状態を変更しないように判断するため、このゲートの状態は変化しない。このため、付近に人がいるゲートの状態は変化しない。従って、例えばゲートが状態を変化させることによって付近の人に危険を与えることや、その人がゲートを通過できなくなることを防止することができる。例えば、ゲートが一方向のみから通過可能な状態から、他方向のみから通過可能な状態に変更される構成や、通過可能状態から通過不可能な状態に変更される構成である場合において、ゲートを通過しようとしてゲート付近まで近づいてきた人が、ゲートの状態変化によりこのゲートを通過できなくなることが防止される。例えばゲートが双方向に通過可能である状態から一方向又は他方向のみから通過可能である状態に変更される構成である場合や、いずれかの方向からのみ通過可能な状態から双方向で通過不可能である状態に変更される構成である場合にも、同様の効果を奏する。
【0029】
また、本発明の第一の態様は、撮像された画像が複数のブロックに分けられた各ブロックと、複数のゲートとをそれぞれ対応付けて記憶する記憶手段をさらに備えるように構成されても良い。このとき、検出手段は、各ブロックについて人の検出処理を行う。また、判断手段は、各ブロックにおける人の検出結果に基づいて、各ブロックに対応するゲートに設定すべき状態を決定するように構成される。
【0030】
このように構成された本発明の第一の態様では、判断手段は、画像中の各ブロックにおいて検出された人の画像に基づいて、このブロックに対応づけて記憶手段に記憶されるゲートに設定すべき状態を決定する。判断手段は、検出された人の数、人の画像の全部又は一部(例:頭、顔、目、上半身)の大きさ、人の向き等に基づいてゲートに設定すべき状態を決定する。画像がどのようなブロックに分けられるかは、あらかじめ設計者によって設定することができる。例えば、並列に配置された複数のゲートの境界線を含む垂直方向の平面で画像(撮像された空間)を分割することにより各ブロックを生成することができる。このように、ブロック毎の人の検出及び状態の判断が行われることにより、各ゲートについて独立した状態の制御を行うことが可能となり、人の分布の偏りなどに基づいたゲート制御を行うことが可能となる。
【0031】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、検出手段によって一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合、この人が検出されたブロックに対応するゲートについて状態を変更しないように判断する構成としても良い。
【0032】
一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合には、この人はゲート付近にいる可能性がある。このような人は、ゲートの状態変更に円滑に対応できない可能性がある。この場合、判断手段はこのゲートの状態を変更しないように判断する。このため、ゲートの状態は変化しない。従って、ゲートの状態変化に因る危険や混雑の発生を回避することができる。
【0033】
また、本発明の第一の態様の判断手段は、あるゲートの付近に人がいる場合、このゲートについて状態を変更しないように判断するように構成されても良い。この場合、ゲートの付近に人がいるか否かは、例えばゲートに設置されたセンサやゲートの外部に設置されたセンサやゲート制御装置に設置されたセンサなどによって検出される。このように構成された第一の態様では、ゲートの付近に人がいる場合、判断手段はこのゲートについて状態を変更しないように判断する。このため、ゲートの状態は変化しない。従って、ゲートの状態変化に因る危険や混雑の発生を回避することができる。
【0034】
本発明の第一の態様におけるゲートは、電力を動力として動作するゲートを用いて構成されても良い。また、複数の状態は、通過可能な状態と、通過可能な状態よりも消費電力の少ない状態とを含むように構成されても良い。このとき、判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して、通過可能な状態と、通過可能な状態よりも消費電力が少ない状態とのいずれの状態を設定するかを判断するように構成される。通過可能な状態では、ゲートは、通行人について通過の許否を判断し、通行人の通過に対する制御を実施する。
【0035】
通過可能な状態よりも消費電力が少ない状態とは、例えばゲートの所定の部分にのみ電源が供給され、人がそのゲートを通過不可能な状態であっても良い。また、例えばそのゲートが全く電力を消費せずに、人が通過不可能な状態であっても良い。また、例えばゲートの所定の部分にのみ電源を供給し、又は全く電力を消費せずに、人が通行可能な状態であっても良い。
【0036】
このように構成された本発明の第一の態様では、例えばゲートを通過しようとする人数が少ないために複数のゲートを全て動作させる必要は無い(即ち、通過可能な状態として全てのゲートを制御する必要は無い)場合、1以上のゲートを消費電力が少ない状態として制御することにより、消費電力を削減することが可能となる。
【0037】
より具体的には、判断手段が各ゲートについて特徴量(ゲートに設定すべき状態を判断(例えば、ゲートを或る方向での通過に使用するか否かを判断)するためのパラメータ)を取得する構成である場合には、このゲートを通過しようとする人の数が少ないことを示す点数を有するゲートが、消費電力が少ない状態として制御される。
【0038】
また、判断手段が各ブロックにおける検出結果に基づいてゲートに設定すべき状態を決定する構成である場合には、あるブロックにおいて検出された人の数が少ない場合、人の画像の大きさが小さい場合、人の向きが正面でない場合などに、このブロックに対応するゲートは消費電力が少ない状態として制御される。
【0039】
また、本発明の第一の態様における複数の状態は、ゲートをその一方向のみから通過可能な第1の通過可能状態と、他方向からのみ通過可能な第2の通過可能状態とを含むように構成されても良い。このとき、判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して第1の通過可能状態と第2の通過可能状態とのいずれを設定するかを判断するように構成することができる。一方向からのみ通過可能な状態とは、一方向から他方向へ通過可能な状態であっても良いし、一方向から一方向及び他方向と異なる第三の方向へ通過可能な状態であっても良い。同様に、他方向からのみ通過可能な状態とは、他方向から一方向へ通過可能な状態であっても良いし、他方向から一方向及び他方向と異なる第三の方向へ通過可能な状態であっても良い。
【0040】
また、本発明の第一の態様における複数の状態は、ゲートをその一方向からのみ通過可能な第1の状態と、他方向からのみ通過可能な第2の状態と、これらの二つの状態よりも消費電力が少ない状態とを含むように構成されても良い。このとき、判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して第1〜第3の状態のいずれを設定するかを判断するように構成される。第3の状態は、双方向から通過可能な状態と、双方向から通過不可能な状態(使用不可又は未使用状態)とを含むことができる。より具体的には、消費電力が少ない状態とは、例えばゲートの所定の部分にのみ電源を供給して双方から通過不可能な状態であっても良い。また、例えば全く電力を消費せずに双方から通過不可能な状態であっても良い。また、例えばゲートの所定の部分にのみ電源を供給し、又は全く電力を消費せずに、双方から通行可能な状態であっても良い。
【0041】
また、本発明の第一の態様の検出手段は、複数のゲートの一方側が撮像された画像とこれらの複数のゲートの他方側が撮像された画像とのそれぞれについて検出を実行するように構成されても良い。このとき、判断手段は、この二つの画像における検出結果に基づいて、各ゲートについて設定すべき状態を判断するように構成される。
【0042】
このように構成された本発明の第一の態様では、ゲートに設定すべき状態は、ゲートから一方側と他方側とについて撮像された画像における検出結果に基づいて判断される。このような構成は、双方向から通過が可能なゲートを用いたシステムに対して適用されることが望ましい。
【0043】
例えば、判断手段は、検出された人の数が多い方から少ない方へのみ通過可能な状態のゲートが多く、検出された人の数が少ない方から多い方へのみ通過可能な状態のゲートが少なくなるように制御する。また、例えば、判断手段は、双方の画像において検出された人の数などに基づいた特徴量の比に応じて、ゲートの数を判断する。具体的には、特徴量の多い方と少ない方との比がN:Mである場合、特徴量の多い方から少ない方へのみ通過可能な状態のゲートと特徴量の少ない方から多い方へのみ通過可能な状態のゲートとの数の比はN:M又はN:Mに近い数となるように制御される。
【0044】
本発明の第二の態様は、ゲート制御方法であって以下のステップを含む。情報処理装置が、それぞれ複数の状態を有する複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像された画像から人を検出するステップ。報処理装置が、検出するステップにおける検出結果に基づいて、複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断するステップ。
【0045】
本発明の第三の態様は、ゲート制御システムであって、複数のゲート、撮像装置、及びゲート制御装置を含む。ゲートは複数の状態を有する。このとき、各ゲートは固有の状態を有しても良いし、共通の状態を有しても良い。撮像装置は、ゲートを基準とした所定範囲について撮像するように構成される。所定範囲とは、複数のゲートを制御するための情報として有用な画像を撮像可能な空間である。例えば、ゲート周辺の空間や、このゲートを通過する可能性の高い人々が存在する空間である。より具体的には、例えばゲートが駅に設置される自動改札である場合には、自動改札周辺や、電車の発着するホームや、自動改札の設置されたフロアとホームとをむすぶ階段などである。また、例えばゲートがテーマパークやイベント会場などの出入り口に設置されるゲートである場合には、出入り口周辺や、最寄駅とテーマパークやイベント会場とをむすぶ道路(通路)や、テーマパークやイベント会場の中と出入り口とをむすぶ通路,階段などである。
【0046】
ゲート制御装置は、本発明の第一の態様におけるゲート制御装置が適用されて良い。
【0047】
このように構成された本発明の第三の態様では、撮像装置によって撮像された画像に基づいて、ゲート制御装置が複数のゲートの状態を制御する。このため、本発明の第一の態様と同様の効果を得ることが可能となる。
【0048】
本発明の第三の態様は、ゲートの付近に人がいることを検出するセンサをさらに備えるように構成されても良い。このとき、ゲート制御装置の判断手段は、センサがゲートの付近に人がいることを検出した場合、このゲートについてその状態を変更しないと判断するように構成されても良い。
【0049】
また、本発明の第三の態様は、複数のゲートに関する情報を表示する表示装置をさらに備えるように構成されても良い。ゲートに関する情報とは、例えば各ゲートに設定されている状態を示す情報である。各ゲートに設定された状態が表示装置によって表示されることにより、人はゲートから離れた位置からゲートの状態を知ることが可能となる。即ち、ゲートを通過しようとする人は、ゲートの状態を知るためにこの表示装置を目視する可能性が高い。
【0050】
このとき、撮像装置は、この表示装置の近傍に備えられることが望ましい。上記のように、ゲートを通過しようとする人は、この表示装置に対して視線を向ける可能性が高い。即ち、ゲートを通過しようとする人は、この表示装置に対して顔の正面を向ける可能性が高い。このため、このような表示装置の近傍に撮像装置が備えられることにより、撮像装置において人の顔の正面を撮像することが可能となる。そして、人の顔の正面が撮像されることにより、ゲート制御装置の検出手段における検出精度が向上する。
【0051】
以上のように撮像された画像から人の顔を検出し検出された顔の画像を元に何らかの判断を行う場合、その人の進行方向が画像から判断されると都合の良い場合がある。例えば、本発明の第一から第三の態様のように、検出された人の画像を元に何らかの装置(例:ゲート,カメラ(特に雲台やレンズ機構や撮像機構や記録装置における記録方法など),車載装置(操舵機構,ブレーキ機構,エンジン機構,ユーザインタフェースなど)など)の制御を行う場合、その人の進行方向を画像から判断することにより、この進行方向に基づいてより緻密な制御を行うことが可能となる。より具体的には、例えばゲートを制御する場合には、進行方向が正面を向いている人が検出された場合には、進行方向が脇を向いている人よりも優先的に制御の判断の材料とすることなどが可能となる。また、例えばカメラの雲台を制御する場合には、検出された人の進行方向に応じて雲台を追従させることが可能となる。また、例えば車載装置の制御を行う場合には、車の進行方向に検出された人の進行方向に基づいて、この人に車が接触しないように操舵機構を制御することが可能となる。
【0052】
このような課題を解決するため、本発明の第四の態様は、進行方向判断装置であって、撮像された画像から人の顔を検出する検出手段と、検出された人の顔の向きに応じて、その人の進行方向を判断する判断手段とを備える。
【0053】
本発明の第四の態様によれば、判断手段によって、検出された人の進行方向が判断される。このため、本発明の第四の態様を用いることにより、撮像された画像を用いることにより、検出された人の進行方向に基づいた処理を行うことが可能となる。
【0054】
本発明の第五の態様は、進行方向判断方法であって、情報処理装置が、撮像された画像から人の顔を検出するステップと、情報処理装置が、検出された人の顔の向きに応じて、その人の進行方向を判断するステップとを含む。
【0055】
【発明の実施の形態】
次に、図を用いて本発明によるゲート制御装置を含むゲート制御システムについて説明する。なお、ゲート制御装置及びゲート制御システムについての以下の説明は例示であり、その構成は以下の説明に限定されない。
【0056】
〔第一実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
まず、ゲート制御システムの第一実施形態であるゲート制御システム1aのシステム構成について説明する。図1は、ゲート制御システム1aのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1aは、複数のゲート2a,撮像装置3a,及びゲート制御装置4aを含む。以下、ゲート制御システム1aを構成する各装置について説明する。
【0057】
〈ゲート〉
図2は、ゲート2aの例を示す図である。図2では、ゲート2aとゲート2aを通過する人とを上から見た模式図として示す。以下、図6,11,13,16(a),17(a),22についても同様である。ゲート2aは、人の通過を制御する装置であり、電力供給により動作し、必要に応じて人の通過を許容又は阻止する。ゲート2aは、二つの状態を有する。図2にはこの二つの状態、即ち通過許容の状態(通過可能状態)と通過阻止の状態(通過不可状態)とが示される。ゲート2aは、扉(ドアやバー)を有し、通過許容の状態では扉が開き、通過阻止の状態や不使用状態では扉が閉じる。
【0058】
図2(a)の場合、ゲート2aは人の通過を許容する状態(通過許容の状態)である。場合によっては、ゲート2aは条件付で人の通過を許容する。通過許容の状態である場合、ゲート2aの各機能に電力が供給され、ゲート2aは本来のゲートとしての機能を果たす。本来のゲートとしての機能とは、例えば、チケットの有無などに応じて人の通過の許否を判断する機能である。通過許容の状態であるゲート2aは、通過にチケットが必要である場合は、自装置に備えられたセンサなどによってチケットの有無を確認し、チケットを有している人を通過させ、チケットを有していない人を通過させないように動作する。
【0059】
一方、図2(b)の場合、ゲート2aは人の通過を無条件で阻止する状態(通過阻止の状態)である。通過阻止の状態である場合、ゲート2aの所定の部位のみに電源が供給され、ゲート2aはゲートとしての機能が制限される。即ち、通過阻止の状態であるゲート2aは、チケットの有無の確認などを行わない。このため、通過阻止の状態であるゲート2aの消費電力は、通過許容の状態であるゲート2aの消費電力に比べて小さい。即ち、ゲート2aは、通過阻止の状態として制御されることにより、消費電力を削減することが可能である。
【0060】
通過阻止の状態であるゲート2aは、ゲート制御装置4aによって通過許容の状態となるように制御された場合に、各機能に電力が供給され、本来のゲートとしての機能を果たすように動作する。
【0061】
各ゲート2aは、ゲート制御装置4aによって制御され、ゲート制御装置4aによって決定された状態をとる。複数のゲート2aは、全てが同じ状態である必要はなく、各々が異なる状態を有するように制御されても良い。
【0062】
〈撮像装置〉
撮像装置3aは、静止画像及び/又は動画像を撮像する装置(例えばカメラ)である。撮像装置3aは、ゲート2aを通過しようとする人が通ると想定される空間を撮像するように設置される。例えば、撮像装置3aは、ゲート2aの周辺(ゲート2aが設置された付近の天井や柱など)や、ゲート2aそのものに対して(ゲート上に支持部材により支持される場合を含む)設置され、ゲート2aへの進入方向の反対方向(即ち、図2における矢印の反対方向)の空間を撮像するように設定される。
【0063】
ゲート制御システム1aに含まれるゲート制御装置4aは、人の顔を画像中から検出するため、撮像装置3aはゲート2aを通過しようとする人の顔を撮像するように設置される。このとき、ゲート制御システム1aは、ゲート2aに近づいている人のみならず遠くにいる人も含めてゲートの制御を行うことにより、ゲートを通過する人の流れを適正に制御することができる。このため、撮像装置3aは、ゲート2aの入口からある程度離れた位置(所定の距離範囲に存する)の人も撮像する(視野に入れる)ように設置されることが望ましい。このため、例えば撮像装置3aは、天井などのようにある程度高い位置(少なくとも成人男性の平均的な身長よりも高い位置)に設置されることが望ましい。
【0064】
図3は、撮像装置3aの設置例を示す図である。図3では、撮像装置3aはゲート2a付近の天井に設置されている。図3(a)では、複数のゲート2a(2a−1,2a−2,2a−3)は、並列に配置され、各ゲート2aは、左側(一方側)を入口とし、右側(他方側)を出口として、左側から右側への人の通過を制御するように構成されている。このため、撮像装置3aは、ゲート2aの左側の空間を撮像するように設置されている。具体的には、撮像装置3aは、ゲート2aの上方において、入口から反対の方向に向かって、視軸が水平軸に対して所定の俯角θ1を持つように設置されている。これにより、撮像装置3aの視野は、奥行きを持ち、各ゲート2aの入口から所定の距離よりも離れた位置に存する人物を撮像することができる。このとき、各ゲート2aの入口に向かう人が必ず撮像装置3aの視野に入るように俯角や写角(特に水平方向の写角)を設定するのが好ましい。俯角θ1の制御により、画像の奥行き(図3(a)においてL1で図示)を制御することができる。写角は、例えばゲート2aの通過方向に沿ったカメラの設置位置や撮像レンズの焦点制御(ズーム制御)で調整することができる。なお、俯角θ1を時間帯に応じて調整するようにしても良い。
【0065】
また、撮像装置3aの視野は、その視野の最も手前側で撮像される人の位置とその人と最も近いと認められるゲート2aの入口との間にある程度の距離(図3(a)でのL2)が確保されるように設定することができる。この距離L2は、撮像装置3aで当該人が撮像されてからゲート2aの入口に到達するまでの間に、撮像された画像に基づくゲート2aの状態に係る判断が完了する時間を少なくとも確保できる距離である。もちろん、判断結果に基づくゲート2aの状態変更に伴うゲート2aの動作が完了するまでの時間が確保できるように距離L2を設定することもできる。距離L2は、例えば、人の移動速度(例えば、成人男性の平均的な歩行速度)と、撮像処理から制御完了までに要する時間との関係で規定することができる。さらに、距離L2は、画像に基づく状態制御によってゲート2aの状態が変更され、人が通過しようとしていたゲート2aを変更しなければならなくなった場合でも、その人がその変更(進路変更)を円滑に行うことができる時間を確保することができる距離を含むように設定することもできる。
【0066】
また、各ゲート2aの各口がそれぞれ入口及び出口として利用され、各ゲート2aがさらに右側から左側への人の通過も制御するように構成される場合には、ゲート2aから右側の空間もさらに撮像するように別の撮像装置が設置される。このとき、別の撮像装置は、撮像装置3aと同様の設置方法により設置される。また、このとき、必ずしも別の撮像装置を設置する必要はなく、一つの撮像装置によって右側の空間及び左側の空間を撮像するように構成されても良い。
【0067】
撮像装置3aは、撮像された画像をゲート制御装置4aに対して出力する。
【0068】
〈ゲート制御装置〉
図4は、ゲート制御装置4aの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4aは、ハードウェア的には、バスを介して接続されたCPU(中央演算処理装置),主記憶装置(RAM),補助記憶装置などを備える。補助記憶装置は、不揮発性記憶装置を用いて構成される。ここで言う不揮発性記憶装置とは、いわゆるROM(Read−Only Memory:EPROM(Erasable Programmable Read−Only Memory),EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory),マスクROM等を含む),FRAM(Ferroelectric RAM),ハードディスク等を指す。
【0069】
ゲート制御装置4aは、補助記憶装置に記憶された各種のプログラム(OS,アプリケーションプログラム等)が主記憶装置にロードされCPUにより実行されることによって、特徴量取得部5a,判断部6a,制御部7,及び記憶部8等を含む装置として機能する。各機能部は、ゲート制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。また、各機能部は、それぞれが専用のチップとして構成されても良い。
【0070】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5aには、撮像装置3aによって撮像された画像が入力される。特徴量取得部5aは、入力された画像から人の顔を検出し、この検出結果に基づいて特徴量(各ゲート2aに設定すべき状態を判断するためのパラメータ)を取得する。このとき、特徴量取得部5aは、入力された画像を複数のブロックに分割し、各ブロックについての特徴量を取得する。
【0071】
特徴量取得部5aは、あらかじめ設定された領域に従って、入力された画像を複数のブロックに分割する。例えば、隣接するゲート2aとゲート2aとの境界から、実空間(画像空間ではない)においてゲート2aにおける通過経路方向(進行方向)に伸びた直線などによって分割される。具体的には、複数のゲート2aが図1に示すように並列に配置されている場合において、各ゲート2aの通過方向に沿った各ゲート2aの境界線(例えば、図1のLI1,LI2)を含む垂直方向の仮想平面(図5のP1,P2)で空間を分割することにより、各ゲート2aに対応するブロックを規定することができる。
【0072】
図5は、特徴量取得部5aに入力される画像の例を示す図である。図5は、図3の状態で撮像装置3aによって撮像された画像である。図5に示される入力画像は、仮想平面P1,P2により、3つのブロック(9a,9b,9c)に分割される。各ブロック9a,9b,9cは、図3(a)において最も手前とその奥(2番目に手前)にある装置によって構成されるゲート2a−3,2番目に手前とその奥(3番目に手前)にある装置によって構成されるゲート2a−2,3番目に手前と最も奥にある装置によって構成されるゲート2a−1にそれぞれ対応する。このような、各ブロックと各ゲート2aとの対応関係は、記憶部8によって記憶される。
【0073】
特徴量取得部5aは、入力された画像を複数のブロックに分割すると、各ブロックにおいて顔を検出する。特徴量取得部5aは、既存のどのような方法によって人の顔を検出しても良い。例えば、特徴量取得部5aは、顔全体の輪郭に対応した基準テンプレートを用いたテンプレートマッチングの実行により顔を検出しても良い。あるいは、特徴量取得部5aは、顔の構成要素(目,鼻,耳など)に基づくテンプレートマッチングによって顔を検出しても良い。あるいは、特徴量取得部5aは、テンプレートマッチングの処理の対象となる局所領域を決定する際に、ピラミッド画像による処理やラスタスキャンによる処理を実行しても良い。
【0074】
ピラミッド画像による処理では、特徴量取得部5aは、入力された画像について、縮小・拡大処理によりサイズの異なった複数の画像を生成し、それぞれの画像において局所領域を決定する。このため、顔の大きさの大小に関わらず顔を検出することが可能となる。
【0075】
ラスタスキャンによる処理では、特徴量取得部5aは、入力された画像中において、局所領域を縦方向及び/又は横方向にずらしてテンプレートマッチングを行う。このため、入力された画像中のあらゆる位置に存在する顔を検出することが可能となる。
【0076】
特徴量取得部5aは、入力された画像から人の顔を検出すると、検出された人の顔の画像に基づいて各ブロックの特徴量を取得する。このとき、特徴量取得部5aは、検出された人の顔の大きさに応じて重み付けを行うことにより特徴量を取得する。
【0077】
また、特徴量取得部5aは、検出された人の顔の向きによってその人の進行方向を判断し、この進行方向に応じて重み付けを行うことにより特徴量を取得する。特徴量取得部5aは、顔が撮像装置3aに対して正面を向いているか否か等に基づいて、進行方向を判断する。顔が撮像装置3aに対して正面を向いているか否かは、例えば以下の公知文献に記載された技術によって判断される。
H. Schneiderman, T. Kanade. ”A Statistical Method for 3D Object Detection Applied to Faces and Cars.” IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, 2000。
【0078】
このとき、特徴量取得部5aは、顔の向きが略正面を向いている場合には、進行方向がゲート2aに向かっていると判断し、特徴量が大きくなるように又は小さくならないように重み付けを行う。一方、特徴量取得部5aは、顔の向きが略正面を向いていない場合、即ち斜めや横を向いている場合、進行方向がゲート2aに向かっていないと判断し、特徴量が小さくなるように重み付けを行う。
【0079】
図5では、中央下方(水平方向に中央であって垂直方向に下方。以下、図5の説明において同様に記載)に位置する人Aは、実際には最もゲート2aに近いため、最も大きな顔として検出される。また、この人Aは、正面を向いているため、ゲート2aに進行している(ゲート2aを通過しようとしている)人として検出される。左下方に位置する人Bは、2番目にゲート2aに近いため、2番目に大きな顔として検出される。また、この人は、横向きの顔であるため、ゲート2aに進行していない人として検出される。右中央に位置する人Cはゲート2aに3番目に近いが、後ろ向きであるため顔が検出されない。左中央に位置する人Dは、ゲート2aから最も遠いため、最も小さな顔として検出される。また、この人は、正面を向いているため、ゲート2aに進行している人として検出される。
【0080】
図5に示される画像が特徴量取得部5aに入力された場合、特徴量取得部5aは、例えば中央下方の人Aについては、大きさについて“2”を重み付けし、向きについて“1”を重み付けする。同様に、特徴量取得部5aは、左下方の人Bについては“1”及び“0.5”を重み付けし、左中央の人Dについては“0.5”及び“1”を重み付けする。この結果、特徴量取得部5aは、ブロック9aの特徴量として“1”を、ブロック9bの特徴量として“2”を、ブロック9cの特徴量として“0”をそれぞれ取得する。特徴量取得部5aは、各ブロックにおける特徴量を判断部6aへ渡す。
【0081】
〈〈判断部〉〉
判断部6aは、各ブロックにおける特徴量を基に、各ブロックに対応するゲート2aをどのような状態として制御すべきか、即ち各ゲート2aの制御内容(各ゲート2aに対して設定すべき状態)について判断する。ゲート2aは、通過許容の状態と、通過阻止の状態とを有する。このため、判断部6aは、各ゲート2aについて、通過許容と通過阻止のいずれの状態とすべきかについて判断する。
【0082】
判断部6aは、取得された特徴量が予め設定された閾値以上か否かに応じて、ゲート2aの制御内容について判断する。あるブロックにおいて取得された特徴量が閾値以上である場合、判断部6aはこのブロックに対応するゲート2aについて通過許容の状態となるように判断する。一方、あるブロックにおいて取得された特徴量が閾値よりも小さい場合、判断部6aはこのブロックに対応するゲート2aについて通過阻止の状態となるように判断する。
【0083】
例えば、図3(a)に示される状態である場合、閾値が“1”だとすると、判断部6aはブロック9cに対応するゲート2a−1のみを通過阻止の状態として判断する。即ち、判断部6aはブロック9a,9bに対応するゲート2a−3,2a−2については通過許容の状態として判断する。判断部6aは、この判断結果、即ち各ゲート2aについての制御内容を制御部7へ渡す。
【0084】
〈〈制御部〉〉
制御部7は、判断部6aによって実施された判断の結果に応じて、各ゲート2aの状態を制御する。即ち、制御部7は、判断部6aによる判断結果に従って、必要に応じて各ゲート2aの状態を変更させる。制御部7は、定期的(例:数秒毎,十数秒毎,数十秒毎)に、必要に応じて各ゲート2aの状態を変更させる。即ち、特徴量取得部5a,判断部6aは、定期的に動作し、制御部7へ制御内容を渡すように構成される。
【0085】
〈〈記憶部〉〉
記憶部8は、RAMやROMを用いて構成される。記憶部8は、判断部6aにおいて入力画像が分割される複数のブロックと、各ブロックに対応するゲート2aとを対応付けて記憶する。
【0086】
〔〔動作例〕〕
図6は、ゲート制御システム1aの動作例を示す図である。図6(a)の場合、ゲート制御装置4aによる制御の実行前(図6(a)左側)の状態では、全てのゲート2a(2a−1,2a−2,2a−3)は通過阻止の状態である。しかし、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に向かって人が歩いてくることが撮像装置3aで撮像された画像から検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4aによって制御される。
【0087】
具体的には、特徴量取得部5aは、各ゲート2aに対応するブロックについて特徴量を算出する。判断部6aは、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に対応するブロックの特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲート2a−3及び2a−2を通過許容の状態とするように判断する。そして、制御部7は、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2に対し、通過許容の状態となるように制御信号を送る。この制御信号を受信した下段と中段とのゲート2a−3,2a−2は、受信された制御信号に従って、通過許容の状態となるように動作する。例えば、各ゲート2a−3及び2a−2に設けられているドア(又はバー)を開状態にする。一方、通過阻止の状態であるゲート2a−1は、ドアを閉状態にする。
【0088】
図6(b)の場合、ゲート制御装置4aによる新たな制御の実行前(例えば図6(a)に示される制御の実行後)の状態では、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2が通過許容の状態として制御されている。しかし、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4aによって制御される。
【0089】
具体的には、特徴量取得部5aは、各ゲート2aに対応するブロックについて特徴量を算出する。判断部6aは、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に対応するブロックの特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲート2a−1及び2a−2を通過許容の状態とするように判断する。また、判断部6aは、下段に示されるゲート2a−3に対応するブロックの特徴量が閾値よりも小さいと判断し、このゲート2a−3を通過阻止の状態とするように判断する。そして、制御部7は、上段と中段とのゲート2a−1及び2a−2に対し通過許容の状態となるように、下段のゲート2a−3に対し通過阻止の状態となるように、それぞれ制御信号を送る。各ゲート2aは、受信された制御信号に基づいて動作する。
【0090】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1aでは、通過許容と通過阻止との状態を有するゲート2aに対し、ゲート2aに向かって来る人(ゲート2aを通過しようとする人)を撮像するための撮像装置3aによって撮像された画像を元に、ゲート制御装置4aが制御を実施する。一般的に、画像には広域的な情報が含まれる。即ち、例えば撮像装置3aをゲート2a周辺からゲート2aへの進行方向と逆の方向を俯瞰的に(奥行きをもって)撮像するように設置することにより、ゲート2a周辺及びゲート2aから離れた場所についての情報をゲート制御装置4aは取得することができる。このため、ゲート制御装置4aは、広域に渡ってゲート2aに向かっている人の有無を知ることが可能となる。従って、ゲート制御装置4aは、ゲート2aを通過しようとする通行者をあらかじめ検出することが可能となり、通行状態の変化に対応したゲート2aの制御を実施することができる。
【0091】
また、画像に基づく判断で、使用される可能性の低いゲート2aを通過阻止の状態(不使用状態)に制御することで、ゲート2aに対する電力供給量を抑えることができる。
【0092】
〔〔変形例〕〕
図2(a)では、矢印は一方からのみ示されているが、ゲート2aは必要に応じて他方からの通過を許容するように設計されても良い。
【0093】
また、ゲート2aは、特に図2(a)の状態の場合に、他方からの人の通過(下側から上側への人の通過)に対し、阻止や警告などを行うように構成されても良い。
【0094】
また、ゲート制御装置4a自身が撮像装置を備えるように構成され、この撮像装置によって撮像された画像を用いてゲートの制御を行うように構成されても良い。この場合、ゲート制御システム1aにとって撮像装置3aは必ずしも必要な装置とはならない。即ち、この場合、ゲート制御システム1aは撮像装置3aを含まないように構成されても良い。
【0095】
また、特徴量取得部5aは、検出された人の顔の大きさに応じた重み付けを行うことなく、単に検出された顔の数を特徴量として取得するように構成されても良い。
【0096】
また、特徴量取得部5aは、人の顔の向きによってその人の進行方向を判断する場合に、上記のようにゲートに向かっているか否かの2値のみならず、さらに細かく判断を行うように構成されても良い。例えば、真正面,略正面(真正面を含まない),斜め向き,横向きのように複数の段階で重み付けをそれぞれ行うように構成されても良い。
【0097】
また、特徴量取得部5aは、入力された画像を複数のブロックに分割することなく、画像全体として一つの特徴量を算出するように構成されても良い。このように構成された場合、閾値よりも特徴量が小さい場合は、あらかじめ定められたゲート2aが通過阻止の状態となるように制御される。また、このような閾値は複数設定されても良い。この場合は、各閾値と、通過阻止の状態として阻止されるゲート2aとが対応付けて記憶される。例えば、取得された特徴量が第一の閾値よりも小さく第二の閾値よりも大きい場合は、所定の1つのゲート2aが通過阻止の状態として制御され、他のゲート2aは通過許容の状態として制御される。また、取得された特徴量が第二の閾値よりも小さい場合には、上記のゲート2aに加えてさらに他のゲート2aも通過阻止の状態として制御され、残りのゲート2aは通過許容の状態として制御される。
【0098】
また、ゲート制御システム1aは、複数のゲート2aに関する情報を表示する表示装置10をさらに備えるように構成されても良い。このとき、撮像装置3aは、表示装置10の近傍に備えられることが望ましい。図7は、このように構成される表示装置10と撮像装置3aの設置例を示す図である。
【0099】
図7に示す例では、表示装置10は、ゲート2a毎に用意され、ゲート2aの上方に設置されている。さらに、各表示装置10の表示画面は、各ゲート2aの入口へ向かう方向と対向するように設置されている。そして、各撮像装置3aは、ゲート2aの通過方向と直交する方向において、表示装置10と隣接するように設置されている。
【0100】
表示装置10は、ゲート2aの制御内容に関する情報を表示する。制御内容に関する情報とは、例えばゲート2aの状態が通過許容の状態と通過阻止の状態とのいずれであるかを示す情報である。図7においては、表示装置10は、ゲート2aから離れた位置からも目視することが可能となるように、ゲート2aよりも高い位置に設置される。撮像装置3aがこのような表示装置10の近傍に備えられる(例えば、表示装置の表示画面を見る人の視軸が撮像面に対して直交するように配置される)ことにより、撮像装置3aに対して人の顔が正面を向くため、撮像装置3aにおいて人の顔の正面を捉えることが可能となる。そして、人の顔の正面が撮像されることにより、ゲート制御装置4aにおける人の顔の検出精度が向上する。
【0101】
〔第二実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第二実施形態であるゲート制御システム1bのシステム構成について説明する。図8は、ゲート制御システム1bのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1bは、複数のゲート2a,撮像装置3a,及びゲート制御装置4bを含む。
【0102】
ゲート制御システム1bでは、ゲート制御システム1aと同様に、複数のゲート2aを制御するためのゲート制御システムが構成される。以下、ゲート制御システム1bを構成する各装置について説明する。なお、ゲート2a及び撮像装置3aについては、ゲート制御システム1aに含まれるゲート2a及び撮像装置3aと同様の構成であるため、説明を省略する。
【0103】
〈ゲート制御装置〉
図9は、ゲート制御装置4bの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4bは、ハードウェア的には、バスを介して接続されたCPU,主記憶装置,補助記憶装置などを備える。補助記憶装置は、不揮発性記憶装置を用いて構成される。ここで言う不揮発性記憶装置とは、いわゆるROM,FRAM,ハードディスク等を指す。
【0104】
ゲート制御装置4bは、補助記憶装置に記憶された各種のプログラム(OS,アプリケーションプログラム等)が主記憶装置にロードされCPUにより実行されることによって、特徴量取得部5b,判断部6b,及び制御部7等を含む装置として機能する。各機能部は、ゲート制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。また、各機能部は、それぞれが専用のチップとして構成されても良い。以下、各機能部について説明する。なお、制御部7はゲート制御装置4aに含まれる制御部7と同様の構成となるため、説明を省略する。
【0105】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5bには、撮像装置3aによって撮像された画像が入力される。特徴量取得部5bは、入力された画像から人の顔を検出する。特徴量取得部5bは、特徴量取得部5aと同様の処理によって、人の顔を検出する。
【0106】
特徴量取得部5bは、入力された画像から人の顔を検出すると、検出された人の実際の位置を推定する。このとき、特徴量取得部5bは、検出された人の顔の大きさ及び画像中の位置によって実際の位置を推定する。
【0107】
図10は、特徴量取得部5bが人の位置を推定する原理を説明するための図である。図10において、太い実線は撮像装置3aの撮像領域(視野)における中心線(視軸)を示す。θは、撮像装置3aの画角を示す。θ’は、検出された人と撮像装置3aとを結ぶ直線(太い破線)と中心線(太い実線)との角度を示す。
【0108】
検出された人の顔の画像の大きさは、撮像装置3aと検出された人との距離に応じて変化する。例えば、この距離が2倍になれば、画像上での縦・横の長さは1/2倍になる。従って、顔の画像の大きさによって、検出された人と撮像装置3aとの距離を推定することが可能となる。
【0109】
また、角度θ’が同じ値となる位置に存在する物(人)は、撮像装置3aによって撮像された画像中の同じ座標に位置する。従って、顔の画像中の位置によって、検出された人に対応する角度θ’を推定することが可能となる。そして、上記距離及び角度を推定することにより、検出された人の実際の位置を推定することが可能となる。このような推定方法により、特徴量取得部5bは、検出された人の実際の位置を推定する。
【0110】
特徴量取得部5bは、検出された人の実際の位置を推定すると、検出された人全てについて、全てのゲート2aとの距離を推定する。特徴量取得部5bは、予め各ゲート2aの実際の位置を記憶する。特徴量取得部5bは、距離の推定を行う際に、記憶している各ゲート2aの実際の位置を用いる。そして、特徴量取得部5bは、推定された各距離の値に基づいて、各ゲート2aに対応する特徴量を取得する。
【0111】
図11は、特徴量取得部5bが特徴量を取得する際の処理を説明するための図である。複数のゲート2a(2a−1,2a−2,2a−3)に対し、複数の人物(人物a,人物b)が近づいている場合を想定して説明する。図11(a)は、人物aによる各ゲート2aに対応する特徴量を取得する処理を説明するための図である。人物aと各ゲート2a−1,2a−2,2a−3との距離は、それぞれa1,a2,a3と推定される。図11(b)は、人物bによる各ゲート2aに対応する特徴量を取得する処理を説明するための図である。人物bと各ゲート2a−1,2a−2,2a−3との距離は、それぞれb1,b2,b3と推定される。そして、特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて、推定された距離の逆数の合計を特徴量として取得する。例えば、ゲート2a−1の場合、1/a1と1/b1との和が特徴量として取得される。同様に、ゲート2a−2の場合は1/a2と1/b2との和が、ゲート2a−3の場合は1/a3と1/b3との和が、それぞれ特徴量として取得される。
【0112】
特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて取得した特徴量を判断部6bへ渡す。
【0113】
〈〈判断部〉〉
判断部6bは、各ゲート2aにおける特徴量を基に、各ゲート2aをどのような状態とすべきか、即ち各ゲート2aの制御内容について判断する。ゲート2aは、通過許容の状態と、通過阻止の状態とを有する。このため、判断部6bは、各ゲート2aについて、通過許容と通過阻止のいずれの状態とすべきかについて判断する。
【0114】
判断部6bは、取得された特徴量が予め設定された閾値以上か否かに応じて、ゲート2aの制御内容について判断する。あるゲート2aにおいて取得された特徴量が閾値以上である場合、判断部6bはこのゲート2aについて通過許容の状態となるように判断する。一方、あるゲート2aにおいて取得された特徴量が閾値よりも小さい場合、判断部6aはこのゲート2aについて通過阻止の状態となるように判断する。判断部6bは、この判断結果、即ち各ゲート2aについての制御内容を制御部7へ渡す。
【0115】
〔〔動作例〕〕
図6を用いて、ゲート制御システム1bの動作例について説明する。図6(a)の場合、ゲート制御装置4bによる制御の実行前(図6(a)左側)の状態では、全てのゲート2aは通過阻止の状態である。しかし、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4bによって制御される。
【0116】
具体的には、特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて特徴量を算出する。判断部6bは、下段と中段とに示されるゲート2a−3及び2a−2に対応する特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲートを通過許容の状態とするように判断する。そして、制御部7は、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2に対し、通過許容の状態となるように制御信号を送る。この制御信号を受信した下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2は、受信された制御信号に従って、通過許容の状態となるように動作する。
【0117】
図6(b)の場合、ゲート制御装置4bによる新たな制御の実行前(例えば図6(a)に示される制御の実行後)の状態では、下段と中段とのゲート2a−3及び2a−2が通過許容の状態として制御されている。しかし、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2aがゲート制御装置4bによって制御される。
【0118】
具体的には、特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて特徴量を算出する。判断部6bは、上段と中段とに示されるゲート2a−1及び2a−2に対応する特徴量が閾値を超えると判断し、この二つのゲート2a−1及び2a−2を通過許容の状態とするように判断する。また、判断部6bは、下段に示されるゲート2a−3に対応する特徴量が閾値よりも小さいと判断し、このゲート2a−3を通過阻止の状態とするように判断する。そして、制御部7は、上段と中段とのゲート2a−1及び2a−2に対し通過許容の状態となるように、下段のゲート2a−3に対し通過阻止の状態となるように、それぞれ制御信号を送る。各ゲート2aは、受信された制御信号に基づいて動作する。
【0119】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1bでは、ゲート制御システム1aと同様に、通過許容と通過阻止との状態を有するゲート2aに対し、ゲート2aに向かって来る人を撮像するための撮像装置3aによって撮像された画像を元に、ゲート制御が実施される。このため、ゲート制御システム1aと同様の効果を得ることが可能となる。
【0120】
特徴量の算出には、検出された人と各ゲート2aとの推定距離が用いられる。このため、各人との距離が近いと認められるゲート2aが通過許容の状態となるように状態を制御することができる。
【0121】
〔〔変形例〕〕
特徴量取得部5bは、各ゲート2aについて対応する特徴量を取得する際に、推定された距離の和をもって特徴量とするように構成されても良い。
【0122】
また、特徴量取得部5bは、検出された人について画像からその進行方向を推定するように構成されても良い。この場合、特徴量取得部5bは、推定された方向に応じて、特徴量を取得する際に重み付けを行うように構成される。このような進行方向の推定や重み付けは、特徴量取得部5aにおける処理と同様の原理で実施される。
【0123】
〔第三実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第三実施形態であるゲート制御システム1cのシステム構成について説明する。図12は、ゲート制御システム1cのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1cは、複数のゲート2c,撮像装置3c,及びゲート制御装置4cを含む。
【0124】
ゲート制御システム1cでは、双方向からの人の通過が想定されたゲート制御システムが構成される。以下、ゲート制御システム1cを構成する各装置について説明する。
【0125】
〈ゲート〉
図13は、ゲート2cの例を示す図である。ゲート2cは、人の通過を制御する装置であり、必要に応じて人の通過を許容又は阻止する。ゲート2cは、四つの状態を有する。図13にはこの四つの状態、即ち一方通過許容の状態,他方通過許容の状態,通過阻止の状態,及び双方通過許容の状態が示される。
【0126】
図13(a)の場合、左側のゲート2cは、下側から上側への通過(一方からの通過)は許容するがその逆方向への人の通過(他方からの通過)は阻止する状態、即ち一方通過許容の状態である。一方、左側のゲート2cは、上側から下側への通過(他方からの通過)は許容するがその逆方向への人の通過(一方からの通過)は阻止する状態、即ち他方通過許容の状態である。また、図13(b)の場合、左右のゲート2cはどちらも、一方からの通過及び他方からの通過を阻止する状態、即ち通過阻止の状態である。また、図13(c)の場合、左右のゲート2cはどちらも、一方からの通過及び他方からの通過を許容する状態、即ち双方通過許容の状態である。
【0127】
通過阻止の状態又は双方通過許容の状態である場合、ゲート2cの所定の部位のみに電源が供給され、ゲート2cはゲートとしての機能が制限される。例えばゲート2cがチケットや切符の判別を行うことによって通過の許否を判断するゲートである場合、このような判別の処理を実行する機能が制限され実行できないように制御される。このため、通過阻止の状態又は双方通過許容の状態であるゲート2cの消費電力は、一方通過許容の状態又は他方通過許容の状態であるゲート2cの消費電力に比べて小さい。即ち、ゲート2cは、通過阻止の状態又は双方通過許容の状態として制御されることにより、消費電力を削減することが可能である。
【0128】
通過阻止の状態又は双方通過許容の状態であるゲート2cは、ゲート制御装置4cによって一方通過許容の状態又は他方通過許容の状態となるように制御された場合に、各機能に電力が供給され、本来のゲートとしての機能を果たすように動作する。
【0129】
ゲート2cは、ゲート制御装置4cによって制御され、ゲート制御装置4cによって決定された状態をとる。複数のゲート2cは、全てが同じ状態である必要はなく、各々が異なる状態を有するように制御されても良い。
【0130】
〈撮像装置〉
撮像装置3cは、静止画像及び/又は動画像を撮像する装置である。撮像装置3cは、ゲート2cを通過しようとする人が通ると想定される空間を撮像するように設置される。例えば、撮像装置3cは、ゲート2cの周辺(ゲート2cが設置された付近の天井や柱など)や、ゲート2cそのものに対して設置され、ゲート2cへ進入可能な方向の反対方向(即ち、一方及び他方:図13(a)における上方向及び下方向)の空間を撮像するように設定される。
【0131】
例えば、撮像装置3cは二つのカメラを有し、その一方が、図3で説明した手法と同様の手法により、並列に配置された複数のゲート2cの一方の側を俯瞰的な視野をもって撮像するように配置される。他方のカメラは、例えば、一方のカメラと、ゲート2cの通過方向に直交する平面に対して鏡面対称となる状態で配置され、複数のゲート2cの他方の側を俯瞰的な視野をもって撮像するように配置される。
【0132】
撮像装置3cは、撮像された画像をゲート制御装置4cに対して出力する。
【0133】
〈ゲート制御装置〉
図14は、ゲート制御装置4cの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4cは、特徴量取得部5a及び判断部6aの代わりに特徴量取得部5c及び判断部6cを備える点でゲート制御装置4aと異なる。以下、ゲート制御装置4cについて、ゲート制御装置4aと異なる点についてのみ説明する。
【0134】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5cには、撮像装置3cによって撮像された画像が入力される。即ち、特徴量取得部5cには、複数のゲート2cの一方側を撮像した第1の画像と、他方側を撮像した第2の画像とが入力される。特徴量取得部5cは、入力された第1及び第2の画像のそれぞれについて、特徴量取得部5aと同様に、各ブロックについて対応する特徴量を取得する。そして、特徴量取得部5cは、各ブロックにおける特徴量を判断部6cへ渡す。
【0135】
〈〈判断部〉〉
判断部6cは、各ブロックにおける特徴量を基に、各ブロックに対応するゲート2cをどのような状態とすべきか、即ち各ゲート2cの制御内容について判断する。ゲート2cは、一方通過許容の状態と、他方通過許容の状態と、通過阻止の状態と、双方通過許容の状態とを有する。このため、判断部6cは、各ゲート2cについて、上記のいずれの状態とすべきかについて判断する。判断部6cは、一方から他方を撮像した画像における各ブロックに対応する特徴量と、他方から一方を撮像した画像における各ブロックに対応する特徴量とを基に判断する。
【0136】
まず、判断部6cは、それぞれの画像について、各ブロックに対応する特徴量の合計値を算出する。そして、それぞれの画像における合計値の比を求めることにより、各状態として制御されるゲート2cの数を決定する。このとき、それぞれの画像における合計値の和に応じて、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲート2cの数が決定される。図15は、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲート2cの数と合計値の和とを対応づけたテーブルの例を示す図である。
【0137】
判断部6cは、ゲート制御システム1cの管理者から特別な指示がない限り、双方通過許容の状態しての制御を行わないように構成される。従って、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲート2c以外のゲート2cは、通過阻止の状態として制御される。
【0138】
判断部6cは、この判断結果、即ち各ゲート2cについての制御内容を制御部7へ渡す。
【0139】
〔〔動作例〕〕
図16は、ゲート制御システム1cの第一の動作例を示す図である。図16(a)はゲート2cを通過しようとする人と各ゲート2c(2c−1〜4)の状態を示す図である。図16(b)は、図16(a)の状態において特徴量取得部5cにより取得された特徴量を示す表である。
【0140】
図16の場合、ゲート制御装置4cによる制御の実行前(図16(a)左側)の状態では、ゲート2c−1,2c−2は右から左への通過を許容する状態(一方通過許容の状態とする)であり、ゲート2c−3,2c−4は左から右への通過を許容する状態(他方通過許容の状態とする)である。しかし、ゲート2c(2c−1,2c−2,2c−3,2c−4)に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2cがゲート制御装置4cによって制御される。
【0141】
具体的には、特徴量取得部5cは、各ゲート2cに対応するブロックについて、右側を撮像した画像と左側を撮像した画像とから特徴量を算出する。判断部6cは、それぞれの画像における特徴量の合計値を算出し、各画像の合計値の和に応じて一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を決定する。図16の場合、合計値の和は10となる。従って、図15に示されるテーブルにより、判断部6cは、4つのゲート2cを一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御すると判断する。
【0142】
次に、判断部6cは、各画像における特徴量の合計値の比に応じて、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数と、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数とを決定する。図16の場合、特徴量の合計値の比は3:1となる。すると、判断部6cは、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を1と決定し、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を3と決定する。
【0143】
次に、判断部6cは、それぞれの画像から求められた各ゲート2cにおける特徴量の比較を行う。具体的には、大きい特徴量から順に参照し、その値に応じて対応するゲート2cの制御内容を決定する。図16の場合、判断部6cは、まず最も大きな特徴量である(2c−2,他方通過)を参照する。そして、判断部6cは、ゲート2c−2を他方通過許容の状態として制御することを決定する。次に、判断部6cは(2c−1,一方通過)を参照し、ゲート2c−1を一方通過許容の状態として制御することを決定する。この時点で、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数1を満たしたため、判断部6cは、残りのゲート2c−3及び2c−4を他方通過許容の状態として制御することを決定する。
【0144】
そして、制御部7は、判断部6cによって決定された状態となるように、各ゲート2cに対し制御信号を送る。
【0145】
図17は、ゲート制御システム1cの第二の動作例を示す図である。図17(a)はゲート2cを通過しようとする人と各ゲート2cの状態を示す図である。図17(b)は、図17(a)の状態において特徴量取得部5cにより取得された特徴量を示す表である。
【0146】
図17の場合、ゲート制御装置4cによる制御の実行前(図17(a)左側)の状態では、ゲート2c−1,2c−2は右から左への通過を許容する状態(一方通過許容の状態とする)であり、ゲート2c−3,2c−4は左から右への通過を許容する状態(他方通過許容の状態とする)である。しかし、ゲート2c(2c−1,2c−2,2c−3,2c−4)に向かって人が歩いてくることが検出されると、この検出に従って各ゲート2cがゲート制御装置4cによって制御される。
【0147】
まず、特徴量取得部5cは、一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を決定する。図17の場合、判断部6cは、3つのゲート2cを一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御すると判断する。
【0148】
次に、判断部6cは、各画像における特徴量の合計値の比に応じて、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数と、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数とを決定する。図17の場合、特徴量の合計値の比は約2:1となる。すると、判断部6cは、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を1と決定し、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数を2と決定する。
【0149】
次に、判断部6cは、それぞれの画像から求められた各ゲート2cにおける特徴量の比較によって、各ゲート2cの制御内容を決定する。図16の場合、判断部6cは、まず最も大きな特徴量である(2c−2,他方通過)を参照する。そして、判断部6cは、ゲート2c−2を他方通過許容の状態として制御することを決定する。次に、判断部6cは(2c−1,一方通過)を参照し、ゲート2c−1を一方通過許容の状態として制御することを決定する。次に、判断部6cは、(2c−3,他方通過)を参照し、ゲート2c−3を他方通過の状態として制御することを決定する。この時点で、一方通過許容の状態として制御するゲート2cの数1及び、他方通過許容の状態として制御するゲート2cの数2を満たしたため、判断部6cは、残りのゲート2c−4を通過阻止の状態として制御することを決定する。
【0150】
そして、制御部7は、判断部6cによって決定された状態となるように、各ゲート2cに対し制御信号を送る。
【0151】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1cでは、4つの状態を有するゲート2cについての制御が実施される。このため、例えば駅の改札口など、双方向からの人流がある場所におけるゲートの制御を画像によって行うことが可能となる。
【0152】
〔〔変形例〕〕
ゲートとしての機能を有した状態で双方通過許容の状態が実現されても良い。この場合、双方通過許容の状態で制御されたゲート2cは、例えばチケットによる通過の許否などの処理を、双方向から進入してくる人に対して実行する。
【0153】
また、撮像装置3cは、一方及び他方側の画像を撮像可能に構成されれば、1つの撮像装置を用いて構成されても良いし、複数の撮像装置を用いて構成されても良い。例えば、鉛直下方を撮像するようにレンズが設置され、このレンズの先に、ゲートの一方及び他方側からの光をこのレンズに対して案内(反射等)する反射物(光学系)を備えることにより、一つのカメラによる撮影範囲(例えばフィルム,CCDや撮像管に対する光の入射領域)を分割でき、一方及び他方側の画像を撮像可能な撮像装置を構成することができる。また、魚眼レンズ等のように写角が180度以上のレンズを用いることにより、一方及び他方側の画像を撮像可能な撮像装置が構成されても良い。
【0154】
〔第四実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第四実施形態であるゲート制御システム1dのシステム構成について説明する。図18は、ゲート制御システム1dのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1dは、複数のゲート2c,撮像装置3c,及びゲート制御装置4dを含む。
【0155】
ゲート制御システム1dでは、第二実施形態のゲート制御システム1bと同様に、画像から検出された各人の実際の位置が推定され、各人と各ゲート2cとの推定距離に基づいて特徴量が取得される。また、ゲート制御システム1dでは、第三実施形態のゲート制御システム1cと同様に、双方向からの人の通過が想定されたゲート制御システムが構成される。以下、ゲート制御システム1dを構成する各装置について説明する。なお、ゲート2c及び撮像装置3cについては、ゲート制御システム1cに含まれるゲート2c及び撮像装置3cと同様の構成であるため、説明を省略する。
【0156】
〈ゲート制御装置〉
図19は、ゲート制御装置4dの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4dは、特徴量取得部5b及び判断部6bの代わりに特徴量取得部5d及び判断部6dを備える点でゲート制御装置4bと異なる。このため、以下の説明では、制御部7についての説明は省略する。
【0157】
〈〈特徴量取得部〉〉
特徴量取得部5dには、撮像装置3cによって撮像された画像が入力される。即ち、特徴量取得部5dには、特徴量取得部5cに入力される画像と同様の画像が入力される。
【0158】
特徴量取得部5dは、入力された画像から、特徴量取得部5bと同様の処理により、各画像における各ゲート2cについての特徴量を取得する。そして、特徴量取得部5dは、取得された特徴量を判断部6dへ渡す。
【0159】
〈〈判断部〉〉
判断部6dは、各ゲート2cにおける特徴量を基に、各ゲート2cをどのような状態とすべきか、即ち各ゲート2cの制御内容について判断する。具体的には、特徴量取得部5dから渡された特徴量を用いて、判断部6cと同様の方法によって判断を行う。
【0160】
〔〔動作例〕〕
ゲート制御システム1dによれば、図16及び図17の場合において、ゲート制御装置4dの内部的な処理(具体的には特徴量の求め方)を除けば、各ゲート2cに対し、第三実施形態のゲート制御システム1cの場合と同様の動作が実施される。このため、ゲート制御システム1dの動作例についての説明は省略する。
【0161】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1dによれば、ゲート制御システム1bにおけるゲート制御装置4bと同様の処理によって各ゲート2cについての特徴量が取得され、ゲート制御システム1cと同様の判断方法により、ゲート2cに対する制御が実施される。このため、ゲート制御システム1bやゲート制御システム1cと同様の効果が得られる。
【0162】
〔第五実施形態〕
〔〔システム構成〕〕
ゲート制御システムの第五実施形態であるゲート制御システム1eのシステム構成について説明する。図20は、ゲート制御システム1eのシステム構成を示す図である。ゲート制御システム1eは、複数のゲート2e,撮像装置3c,及びゲート制御装置4eを含む。
【0163】
ゲート制御システム1eでは、人体検知センサを備えるゲート2eが用いられる。そして、ゲート制御装置4eは、人体検知センサからの出力に応じて、各ゲート2eに対する制御内容を判断する。以下、ゲート制御システム1eを構成する各装置について説明する。なお、撮像装置3cについては、ゲート制御システム1cにける撮像装置3cと同様の構成であるため、説明を省略する。
【0164】
〈ゲート〉
ゲート2eは、人体検知センサを備え検知結果をゲート制御装置4eに渡す点を除けば、ゲート2cと同様の構成となる。
【0165】
人体検知センサは、ゲート2eに対し、所定の範囲内に近づいた人を検知する。そして、ゲート2eは、人体検知センサが人を検知した場合に、ゲート制御装置4eに対し、人を検知していることを通知する。ゲート2eは、人体検知センサが人を検知した後に人を検知しなくなると、ゲート制御装置4eに対する通知を停止する。
【0166】
例えば、所定の範囲として、第一実施形態で説明した距離L2(図3(a))よりも短い範囲を人体検知センサの検知範囲として設定することができる。
【0167】
〈ゲート制御装置〉
図21は、ゲート制御装置4eの機能ブロックの例を示す図である。ゲート制御装置4eは、判断部6cの代わりに判断部6eを備える点でゲート制御装置4cと異なる。判断部6eは、ゲート2eから人を検知したことを通知されると、この通知が終了するまでは、このゲート2eに対して制御内容の変更を行わないように判断する。
【0168】
〔〔動作例〕〕
図22は、ゲート制御システム1eの動作例を示す図である。図22(a)において、ゲート2e−2は、人が所定の範囲内に存在することを検知し、ゲート制御装置4eに通知する。ゲート制御装置4eの判断部6eは、特徴量取得部5dによって取得された特徴量のみに基づいて判断を行うと、各ゲート2eについて図22(c)に示されるように制御することを判断する。しかし、判断部6eは、ゲート2e−2から通知を受けているため、ゲート2e−2については制御内容を変更しないように判断する。このため、ゲート2e−2からの通知が終了するまで、即ちゲート2e−2の所定の範囲内に人がいなくなるまで、ゲート2e−2の状態は変更されない(図22(b)参照)。
【0169】
そして、ゲート2e−2の所定の範囲内から人がいなくなると、即ちゲート2e−2からの通知が終了すると、ゲート制御装置4eは、ゲート2e−2に対し、状態の変更を実施されるように制御する。
【0170】
〔〔作用/効果〕〕
ゲート制御システム1eでは、ゲート2eは、自装置から所定の範囲内に存在する人を検知する人体検知センサを備える。そして、このセンサが人を検知している間は、このゲート2eについての制御内容は変更されないように制御が実施される。このため、ゲート2eを通過するために接近している人の目の前で突然ゲート2eの状態が変更され、この人がゲート2eを通過できなくなるという状態の発生を防止することが可能となる。従って、急なゲート2eの状態の変化によってゲート2eを通過する人の流れが妨げられることが防止される。また、ゲート2eの状態が変更されることにより、このゲート2eの側にいた人が怪我を負う等の問題を防止することが可能となる。
【0171】
〔〔変形例〕〕
ゲート制御システム1eでは、画面を複数のブロックに分割することにより各ブロックにおける特徴量を取得する特徴量取得部5cが用いられているが、人と各ゲート2eとの距離を推定することにより各ゲート2eにおける特徴量を取得する特徴量取得部5dが用いられることにより構成されても良い。
【0172】
また、ゲート制御システム1eでは、双方向から通過可能なゲートが用いられているが、片方向から通過可能なゲート2aに対して人体検知センサが設置されることによりゲート2eが構成されても良い。この場合、ゲート制御装置4eは、ゲート2aに対応するゲート制御装置4a,4bが、人体検知センサからの通知に対応するように適宜変更されることにより構成される。
【0173】
ゲート制御システム1eでは、人体検知センサをゲートに対して設置することにより、ゲートの入口の近傍に人がいることが検知されるが、この検知を撮像装置3cにより実施されても良い。具体的には、特徴量取得部5cが、所定の大きさ以上の顔画像が検出された場合に、この顔画像が検出されたブロックを判断部6eに通知する。判断部6eは、この通知を人体検知センサによる通知と同等に扱い、制御を行う。また、ゲート制御システム1eが、特徴量取得部5dが用いられることにより構成される場合は、所定の大きさ以上の顔画像が検出された場合に、この顔を有する人の実際の位置を推定することにより、この人が接近しているゲートを推定するように構成される。このとき、推定されるゲートの数は1つであっても良いし、複数であっても良い。
【0174】
【発明の効果】
本発明によれば、制御対象となる複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像を行う撮像装置の設置という簡易な構成により、ゲートを通過しようとする人の検出精度を高めることが可能となる。また、この検出精度に応じて複数のゲートの各状態を適正に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図2】第一実施形態、第二実施形態におけるゲートの例を示す図である。
【図3】撮像装置の設置例を示す図である。
【図4】第一実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図5】第一実施形態における特徴量取得部に入力される画像の例を示す図である。
【図6】第一実施形態におけるゲート制御装置の動作例を示す図である。
【図7】表示装置及び撮像装置の設置例を示す図である。
【図8】第二実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図9】第二実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図10】第二実施形態における特徴量取得部が人の位置を推定する原理を説明するための図である。
【図11】第二実施形態における特徴量取得部が特徴量を取得する際の処理を説明するための図である。
【図12】第三実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図13】第三実施形態、第四実施形態におけるゲートの例を示す図である。
【図14】第三実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図15】一方通過許容又は他方通過許容の状態として制御されるゲートの数と各画像における特徴量の合計値の和とを対応づけたテーブルの例を示す図である。
【図16】第三実施形態におけるゲート制御システムの第一の動作例を示す図である。
【図17】第三実施形態におけるゲート制御システムの第二の動作例を示す図である。
【図18】第四実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図19】第四実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図20】第五実施形態におけるゲート制御システムのシステム構成を示す図である。
【図21】第五実施形態におけるゲート制御装置の機能ブロックの例を示す図である。
【図22】第五実施形態におけるゲート制御システムの動作例を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e ゲート制御システム
2a,2c,2e ゲート
3a,3c 撮像装置
4a,4b,4c,4d,4e ゲート制御装置
5a,5b,5c,5d 特徴量取得部
6a,6b,6c,6d 判断部
7 制御部
8 記憶部
9a,9b,9c 画像中のブロック
10 表示装置
Claims (19)
- それぞれ複数の状態を有する複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像された画像から人を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて、前記複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断する判断手段と
を含むゲート制御装置。 - 前記判断手段は、前記検出手段による検出結果に基づいて、各状態として設定されるゲートの数を決定し、この数に基づいて各ゲートについて設定すべき状態を判断する請求項1に記載のゲート制御装置。
- 前記判断手段は、前記検出手段によって検出された人とゲートとの距離及び/又は検出された人の向きを推定し、その推定結果に基づいて前記各ゲートに設定すべき状態を決定する請求項1に記載のゲート制御装置。
- 前記判断手段は、前記検出結果に基づいて検出された各人の実際の位置を推定し、この推定結果に基づいて前記各ゲートに設定すべき状態を判断する請求項1に記載のゲート制御装置。
- 前記判断手段は、前記各人の推定位置と各ゲートの位置との距離に基づいて各ゲートに対応する特徴量を取得し、各ゲートの特徴量に基づいて各ゲートに設定すべき状態を判断する請求項4に記載のゲート制御装置。
- 前記判断手段は、前記検出手段によって一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合、この人の推定位置から距離が近いと認められるゲートについて状態を変更しないように判断する請求項4又は5に記載のゲート制御装置。
- 前記撮像された画像が複数のブロックに分けられた各ブロックと、前記複数のゲートとをそれぞれ対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記各ブロックにおける人の検出結果に基づいて、各ブロックに対応するゲートに設定すべき状態を決定する
請求項1に記載のゲート制御装置。 - 前記判断手段は、前記検出手段によって一定の大きさよりも大きな画像の人が検出された場合、この人が検出されたブロックに対応するゲートについて状態を変更しないように判断する請求項7に記載のゲート制御装置。
- 前記判断手段は、あるゲートの付近に人がいる場合、このゲートについて状態を変更しないように判断する請求項1〜8のいずれかに記載のゲート制御装置。
- 前記ゲートは電力を動力として動作するゲートであって、
前記複数の状態は、通過可能な状態と、前記通過可能な状態よりも消費電力の少ない状態とを含み、
前記判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して、通過可能な状態と、前記通過可能な状態よりも消費電力が少ない状態とのいずれの状態を設定するかを判断する、請求項1〜9のいずれかに記載のゲート制御装置。 - 前記複数の状態は、ゲートをその一方向からのみ通過可能な第1の通過可能状態と、他方向からのみ通過可能な第2の通過可能状態とを含み、
前記判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して前記第1の通過可能状態と第2の通過可能状態とのいずれを設定するかを判断する、請求項1〜9のいずれかに記載のゲート制御装置。 - 前記ゲートは電力を動力として動作するゲートであって、
前記複数の状態は、ゲートをその一方向からのみ通過可能な第1の状態と、他方向からのみ通過可能な第2の状態と、前記二つの状態よりも消費電力が少ない第3の状態とを含み、
前記判断手段は、複数のゲートそれぞれに対して前記第1〜第3の状態のいずれを設定するかを判断する、請求項1〜9のいずれかに記載のゲート制御装置。 - 前記検出手段は、前記複数のゲートの一方側が撮像された画像と前記複数のゲートの他方側が撮像された画像とのそれぞれについて検出を実行し、
前記判断手段は、前記二つの画像における検出結果に基づいて、各ゲートについて設定すべき状態を判断する
請求項1〜12のいずれかに記載のゲート制御装置。 - 情報処理装置が、それぞれ複数の状態を有する複数のゲートを基準とした所定範囲について撮像された画像から人を検出するステップと、
情報処理装置が、前記検出するステップにおける検出結果に基づいて、前記複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断するステップと
を含むゲート制御方法。 - 複数の状態を有する複数のゲートと、
ゲートを基準とした所定範囲について撮像を行う撮像装置と、
前記撮像装置によって撮像された画像から人を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて前記複数のゲートそれぞれについて設定すべき状態を判断する判断手段とを含むゲート制御装置と
を備えるゲート制御システム。 - 前記ゲートの付近に人がいることを検出するセンサをさらに備え、
前記ゲート制御装置の判断手段は、前記センサがゲートの付近に人がいることを検出した場合、このゲートについてその状態を変更しないように判断する
請求項15に記載のゲート制御システム。 - 前記複数のゲートに関する情報を表示する表示装置をさらに備え、
前記撮像装置は、前記表示装置の近傍に備えられる
請求項15又は16に記載のゲート制御システム。 - 撮像された画像から人の顔を検出する検出手段と、
前記検出された人の顔の向きに応じて、その人の進行方向を判断する判断手段と
を備える進行方向判断装置。 - 情報処理装置が、撮像された画像から人の顔を検出するステップと、
情報処理装置が、前記検出された人の顔の向きに応じて、その人の進行方向を判断するステップと
を含む、進行方向判断方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081014 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090224 |