JP3480010B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP3480010B2
JP3480010B2 JP25570493A JP25570493A JP3480010B2 JP 3480010 B2 JP3480010 B2 JP 3480010B2 JP 25570493 A JP25570493 A JP 25570493A JP 25570493 A JP25570493 A JP 25570493A JP 3480010 B2 JP3480010 B2 JP 3480010B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、摩擦要素の作動圧を電
子制御する制御手段を備えた自動変速機の油圧制御装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、自動変速機において、変速時に
締結される摩擦要素の油圧は、スロットル開度に応じた
値に制御されるのが最も一般的である。即ち、プレッシ
ャレギュレータバルブによって調圧されライン圧より減
圧された圧力(以下、棚圧という)が、スロットル開度
に応じた圧力(S/A圧)に制御されるようになってい
る(図13参照)。 【0003】しかし、このようにスロットル開度に応じ
た値に制御する方法では、スロットル開度を逆方向(閉
方向)に一旦戻すバックアウト変速の場合には、スロッ
トル開度が小さくなることから、油圧を低下させる方向
に制御されるので、変速時間が長くなり、最悪の場合は
スリップバンプAを生ずる場合がある(図14参照)。
これは、同一のスロットル開度であっても、バックアウ
ト変速Bの場合には、スケジュールアップ変速Cの場合
より入力側回転数が高く、クラッチが吸収しなければな
らないエネルギが大きくなるためである(図15参
照)。 【0004】従って、バックアウト変速Bの場合にはス
ケジュールアップ変速Cの場合よりも油圧を高くする必
要がある。これを実現する方法の一つに、スロットル開
度の変化量を検出し規定値以上スロットル開度が戻され
ている場合は、図16に示すように、その時点でバック
アウト変速であるとのバックアップ判定Dを行い、油圧
(S/A圧)を一定の割合だけ高くするというものが知
られている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、変速指令が出て、実際に変速動作が始まる前にバッ
クアウト変速であるとの判定が行われれば、変速動作前
に油圧が高められることから問題はないが、変速中にア
クセルペダルが戻されバックアウト変速であると判定さ
れた場合には、変速中に油圧が高められ、2段ショック
Eが発生することとなり(図15参照)、フィーリング
上問題がある。 【0006】また、特開平1−312253号公報に記
載されるように、エンジン負荷の急減時には、ライン圧
の低下を遅延させるものも知られているが、同様の問題
がある。 【0007】本発明は、変速中に油圧を急激に変化させ
ることなく、また、確実にスリップバンプの発生を回避
することができる自動変速機の油圧制御装置を提供する
ものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、摩擦要素の作
動圧を電子制御する制御手段を備えた自動変速機の油圧
制御装置であって、エンジン負荷を検出するエンジン負
荷検出手段と、該エンジン負荷検出手段の出力を受けエ
ンジン負荷に対応して変速時の作動圧を設定する第1変
速油圧設定手段と、入力側回転数を検出する回転数検出
手段と、該回転数検出手段の出力を受け入力側回転数に
対応して変速時の作動圧を設定する第2変速油圧設定手
段と、上記第1及び第2変速油圧設定手段の出力を受
け、変速時の作動圧を、第1及び第2変速油圧設定手段
で設定される作動圧のうちの高い方の作動圧に設定する
最終油圧設定手段とを備える構成とする。 【0009】 【作用】変速時に、摩擦要素の作動圧が、最終油圧設定
手段によって、第1変速油圧設定手段で設定される、エ
ンジン負荷に対応する作動圧及び第2変速油圧設定手段
で設定される、入力側回転数(タービン回転数、エンジ
ン回転数)に対応する作動圧のうちの高い方の作動圧に
設定される。 【0010】従って、バックアウト変速の場合には、ス
ロットル開度は小さくなるが、入力側回転数は高いまま
であるので、入力側回転数に対応して変速時の作動圧が
設定され、油圧の低下が抑制される。 【0011】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。 【0012】まず、図1により自動変速機10の機械的
構成を説明すると、この自動変速機10は、主たる構成
要素として、トルクコンバータ20と、該トルクコンバ
ータ20の出力により駆動される変速機構30と、該変
速機構30の動力伝達経路を切り換えるクラッチやブレ
ーキ等の複数の摩擦要素41〜46及びワンウェイクラ
ッチ51,52とを有し、これらにより走行レンジとし
てのD,S,L,Rの各レンジと、Dレンジでの1〜4
速、Sレンジでの1〜3速及びLレンジでの1,2速と
が得られるようになっている。 【0013】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され、かつ変速機
ケース11にワンウェイクラッチ24を介して支持され
てトルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース2
1とタービン23との間に設けられ、該ケース21を介
してエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロッ
クアップクラッチ26とで構成されている。そして、上
記タービン23の回転がタービンシャフト27を介して
変速機構30側に出力されるようになっている。ここ
で、上記エンジン出力軸1にはタービンシャフト27内
を貫通するポンプシャフト12が連結され、該シャフト
12により変速機構端部に設けられたオイルポンプ13
が駆動されるように構成されている。 【0014】一方、上記変速機構30はラビニョ型プラ
ネタリギヤ装置で構成され、上記タービンシャフト27
上に遊嵌合された小径のスモールサンギヤ31と、該サ
ンギヤ31の後方において同じくタービンシャフト27
上に遊嵌合された大径のラージサンギヤ32と、上記ス
モールサンギヤ31に噛合された複数個のショートピニ
オンギヤ33と、前半部が該ショートピニオンギヤ33
に噛合されかつ後半部が上記ラージサンギヤ32に噛合
されたロングピニオンギヤ34と、該ロングピニオンギ
ヤ34及び上記ショートピニオンギヤ33を回転自在に
支持するキャリヤ35と、ロングピニオンギヤ34に噛
合されたリングギヤ36とで構成されている。 【0015】そして、上記タービンシャフト27とスモ
ールサンギヤ31との間に、フォワードクラッチ41と
第1ワンウェイクラッチ51とが直列に介設され、また
これらのクラッチ41,51に並列にコーストクラッチ
42が介設されていると共に、タービンシャフト27と
キャリヤ35との間には3ー4クラッチ43が介設さ
れ、さらに該タービンシャフト27とラージサンギヤ3
2との間にリバースクラッチ44が介設されている。ま
た、上記ラージサンギヤ32とリバースクラッチ44と
の間には、ラージサンギヤ32を固定するバンドブレー
キでなる2ー4ブレーキ45が設けられていると共に、
上記キャリヤ35と変速機ケース11との間には、該キ
ャリヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイクラッチ
52と、キャリヤ35を固定するローリバースブレーキ
46とが並列に設けられている。そして、上記リングギ
ヤ36が出力ギヤ14に連結され、該出力ギヤ14から
作動装置を介して左右の車輪(図示せず)に回転が伝達
されるようになっている。 【0016】ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩
擦要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52の
作動状態と変速段との関係を説明すると、まず、1速に
おいては、フォワードクラッチ41が締結され、かつ第
1、第2ワンウェイクラッチ51,52がロック状態と
なる。そのため、トルクコンバータ20の出力回転はタ
ービンシャフト27から上記フォワードクラッチ41及
び第1ワンウェイクラッチ51を介して変速機構30の
スモールサンギヤ31に入力される。この場合、第2ワ
ンウェイクラッチ52の作用でキャリヤ35が固定され
るため、変速機構30は、上記スモールサンギヤ31か
らショートピニオンギヤ33及びロングピニオンギヤ3
4を介してリングギヤ36に回転を伝達する差動動作を
行わない固定的なギヤ列として作動する。その結果、上
記スモールサンギヤ31とリングギヤ36との径の比に
対応する大きな減速比の1速状態が得られる。 【0017】次に、2速においては、上記の1速の状態
に加えて、2ー4ブレーキ45が締結され、変速機構3
0におけるラージサンギヤ32が固定されると共に、第
2ワンウェイクラッチ52が空転状態となる。そのた
め、上記タービンシャフト27からスモールサンギヤ3
1に伝達された回転がショートピニオンギヤ33を介し
てロングピニオンギヤ34に伝達されると共に、該ロン
グピニオンギヤ34は、これに噛み合うラージサンギヤ
32が固定されているためラージサンギヤ32上を公転
し、これに伴ってキャリヤ35が回転する。その結果、
1速状態に比較してキャリヤ35の回転分(ロングピニ
オンギヤ34の公転分)だけリングギヤ36の回転が増
速され、1速時よりも減速比が小さい2速状態が得られ
る。ここで、2ー4ブレーキ45は、その制動力が変速
機構30を構成する回転要素のリーディング方向に作用
するように構成されている。 【0018】さらに、3速においては、上記2速の状態
から2ー4ブレーキ45が解放されると同時に、3ー4
クラッチ43が締結される。そのため、タービンシャフ
ト27の回転は、上記フォワードクラッチ41及び第1
ワンェイクラッチ51を介してスモールサンギヤ31に
入力されると同時に、3ー4クラッチ43を介してキャ
リヤ35にも入力されることになる。その結果、変速機
構30の全体が一体回転し、リングギヤ36がタービン
シャフト27と同じ速度で回転する3速状態が得られ
る。 【0019】また、4速においては、上記の3速で一旦
解放された2ー4ブレーキ45が再び連結される。その
ため、タービンシャフト27の回転は3ー4クラッチ4
3から変速機構30のキャリヤ35に入力され、ロング
ピニオンギヤ34が公転されることになるが、該ロング
ピニオンギヤ34と噛合しているラージサンギヤ32が
上記2ー4ブレーキ45によって固定されているため、
ロングピニオンギヤ34はキャリヤ35と共に公転しな
がら自転することになる。その結果、ロングピニオンギ
ヤ34に噛み合うリングギヤ36はキャリヤ35の回転
(タービンシャフト27の回転)にロングピニオンギヤ
34の自転分だけ増速されて回転されることになり、こ
れによりオーバードライブ状態の4速が得られる。尚、
この場合、フォワードクラッチ41は締結された状態に
あるが、これに直列の第1ワンウェイクラッチ51が空
転するので、タービンシャフト27の回転がスモールサ
ンギヤ31に入力されることはない。 【0020】さらに、後退速においては、リバースクラ
ッチ44とローリバースブレーキ46とが締結され、タ
ービンシャフト27の回転が変速機構30のラージサン
ギヤ32に入力されると共に、該機構30のキャリヤ3
5が固定される。そのため、上記ラージサンギヤ32か
らロングピニオンギヤ34を介してリングギヤ36に至
る固定的なギヤ列を介して回転が伝達されることにな
り、ラージサンギヤ34とリングギヤ36との径の比に
対応した減速比が得られるが、その場合にリングギヤ3
6の回転方向がタービンシャフト27ないしラージサン
ギヤ32の回転方向の反対となる。 【0021】尚、1〜3速時に回転を伝達する第1ワン
ウェイクラッチ51及び1速時に反力を受け止める第2
ワンウェイクラッチ52はコースティング時に空転する
ため、これらの変速段ではエンジンブレーキが作動しな
いことになるが、Dレンジの3速、Sレンジの2,3速
及びLレンジの1,2速では、第1ワンウェイクラッチ
51に並列のコーストクラッチ42が締結され、またL
レンジの1速では第2ワンウェイクラッチ52の並列の
ローリバースブレーキ46が締結されるので、これらの
変速段でエンジンブレーキが得られることになる。 【0022】ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩
擦要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52の
作動状態と変速段との関係をまとめると、次の表1に示
すようになる。 【0023】 【表1】 次に、上記各摩擦要素41〜46のアクチュエータに対
して油圧を給排する油圧制御回路について説明すると、
この自動変速機10には、図2〜図4に示すような油圧
制御回路60が設けられている。ここで、上記各アクチ
ュエータのうち、2ー4ブレーキ45の油圧アクチュエ
ータ45aはアプライポート45bとリリースポート4
5cとを有するサーボピストンで構成され、アプライポ
ート45bのみに油圧が供給されているときに2ー4ブ
レーキ45を締結し、両ポート45b,45c共に油圧
が供給されていないとき及び両ポート45b,45c共
に油圧が供給されているときに、2ー4ブレーキ45を
解放するようになっている。また、その他の摩擦要素4
1〜44,46のアクチュエータは通常の油圧ピストン
で構成され、油圧が供給されたときに当該摩擦要素を締
結するようになっている。 【0024】この油圧制御回路60には、主たる構成要
素として、図1にも示すオイルポンプ13からメインラ
イン110に吐出された作動油の圧力を所定のライン圧
に調整するレギュレータバルブ61と、手動操作によっ
てレンジの選択を行うマニュアルバルブ62と、変速段
に応じて作動して各摩擦要素(アクチュエータ)41〜
46に対する油圧の給排を行う第1、第2及び第3シフ
トバルブ63,64,65とが設けられている。 【0025】上記マニュアルバルブ62は、D,S,L
の各前進レンジと、Rレンジと、Nレンジと、Pレンジ
との設定が可能に構成されており、各前進レンジでは、
上記メインライン110を前進ライン111に、Rレン
ジでは、上記メインライン110を後退ライン112に
それぞれ接続させるようになっている。 【0026】また、上記第1、第2及び第3シフトバル
ブ63,64,65には、いずれも一端に制御ポート6
3a,64a,65aが設けられている。そして、第1
及び第2シフトバルブ63,64の各制御ポート63
a,64aには、それぞれ上記前進ライン111から分
岐された第1及び第2制御圧ライン113,114が接
続され、また、第3シフトバルブ65の制御ポート65
aには、上記メインライン110から分岐された第3制
御圧ライン115が接続されると共に、これらの制御圧
ライン113,114,115には、それぞれ変速用の
第1、第2及び第3ソレノイドバルブ66,67,68
が設けられている。このうち、第1及び第2ソレノイド
バルブ66,67は、それぞれONのときには対応する
制御ポート63a,64aの制御圧を排圧して、第1及
び第2シフトバルブ63,64のスプールを図面上の左
側に位置させ、また、OFFのときに上記制御ポート6
3a,64aに第1及び第2制御圧ライン113,11
4から制御圧を導入して、スプールをそれぞれスプリン
グの付勢力に抗して右側に位置させるようになってい
る。また、第3ソレノイドバルブ68については、ON
のときに対応する制御ポート65aの制御圧を排圧し
て、第3シフトバルブ65のスプールを図面上の右側に
位置させ、またOFFのときに上記制御ポート65aに
第3制御ライン115から制御圧を導入して、この場合
においてもスプリングの付勢力に抗してスプールを左側
に位置させるようになっている。 【0027】ここで、これらのソレノイドバルブ66〜
68は、後述するコントローラからの信号により、当該
自動車の車速とエンジンのスロットル開度とに応じて予
め設定されたマップに基づいてON,OFF制御され、
それに伴って各シフトバルブ63〜65のスプールの位
置が切り替わって各摩擦要素41〜46に通じる油路が
切り替わることにより、これらの摩擦要素41〜46が
上記表1に示す組合わせで締結され、これにより変速段
が運転状態に応じて切り替えられるようになっている。
その場合に、D,S,Lの前進レンジにおける各変速段
と各ソレノイドバルブ66〜68のON,OFFの組合
わせパターンとの関係は、次の表2に示すように設定さ
れている。 【0028】 【表2】 一方、上記マニュアルバルブ62のスプールD,S,L
の各前進レンジに設定したときにメインライン110に
連通される前進ライン111からはライン116が分岐
され、このライン116がフォワードクラッチラインと
されて、オリフィス69及びワンウェイオリフィス70
を介してフォワードクラッチ41に導かれている。従っ
て、D,S,Lレンジで、フォワードクラッチ41が常
に締結されることになる。尚、上記フォワードクラッチ
ライン16には、上記ワンウェイオリフィス70の下流
側においてライン117を介してNーDアキュムレータ
71が接続されている。 【0029】また、前進ライン111は、上記第1シフ
トバルブ63に導かれ、第1ソレノイドバルブ66がO
Nとなって該シフトバルブ63のスプールが左側に位置
したときにサーボアプライライン118に連通し、オリ
フィス72を介して油圧アクチュエータ45aのアプラ
イポート45bに至る。従って、D,S,Lレンジで第
1ソレノイドバルブ66がONのとき、即ちDレンジで
の2速、3速、4速、Sレンジでの2速、3速及びLレ
ンジでの2速で、上記アプライポート45bに油圧(サ
ーボアプライ圧)が導入され、リリースポート45cに
油圧(サーボリリース圧)が導入されていないときに2
ー4ブレーキ45が締結されることになる。尚、上記ア
プライポート45b(サーボアプライライン118)に
はライン119及びアキュームカットバルブ73を介し
て1ー2アキュムレータ74が接続されている。 【0030】また、上記前進ライン111は、第3シフ
トバルブ65にも導かれ、第3ソレノイドバルブ68が
OFFで、該シフトバルブ65のスプールが左側に位置
するときにコーストクラッチライン120に連通する。
このコーストクラッチライン120は、コーストレデュ
ーシングバルブ75及びワンウェイオリフィス76を介
してコーストクラッチ42に至る。従って、D,S,L
レンジで第3ソレノイドバルブ68がOFFのとき、即
ちD,Sレンジの3速、S,Lレンジの2速及びLレン
ジの1速でコーストクラッチ42が締結される。 【0031】さらに、前進ライン111は、第2シフト
バルブ64にも導かれている。そして、該ライン111
は、第2ソレノイドバルブ67がOFFで、第2シフト
バルブ64のスプールが右側に位置するときに3ー4ク
ラッチライン121に連通する。このライン121は、
さらに3ー4コントロールバルブ77を介して3ー4ク
ラッチ43に至っている。従って、D,S,Lレンジで
第2ソレノイドバルブ67がOFFのとき、即ちDレン
ジの3,4速及びSレンジの3速で3ー4クラッチ43
が締結されることになる。 【0032】ここで、上記3ー4クラッチライン121
から分岐されたライン122は第3シフトバルブ65に
導かれ、第3ソレノイドバルブ68がOFFで、該シフ
トバルブ65のスプールが左側に位置するときにサポー
トピストン45aのリリースポート45cに通じるサポ
ートリリースライン123に連通する。従って、D,
S,Lレンジで第2及び第3ソレノイドバルブ67,6
8が共にOFFのとき、即ちDレンジの3速及びSレン
ジの3速で、サーボピストン45aのリリースポート4
5cにサポートリリース圧が導入され、2ー4ブレーキ
45が解放されることになる。 【0033】また、上記前進ライン111からはライン
124が分岐されており、このライン124も第1シフ
トバルブ63に導かれている。このライン124は、第
1ソレノイドバルブ66がOFFで、第1シフトバルブ
63のスプールが右側に位置するときに第2シフトバル
ブ64に通じるライン125に連通する。一方、第2シ
フトバルブ64には、第2ソレノドバルブ67がON
で、該バルブ64のスプールが左側に位置するときに上
記ライン125に連通するライン126が接続され、こ
のライン126はボールバルブ78及びライン127を
介して第3シフトバルブ65に導かれている。そして、
このライン127が、第3ソレノイドバルブ68がOF
Fで、第3シフトバルブ65のスプールが左側に位置す
るときに、ライン128即ち、ローレデューシングバル
ブ79を介してローリバースブレーキ46に通じるロー
リバースブレーキライン128に接続される。従って、
D,S,Lレンジで第1、第2及び第3ソレノイドバル
ブ66,67,68がそれぞれOFF、ON、OFFの
とき、即ちLレンジの1速で、ローリバースブレーキ4
6が締結される。 【0034】Rレンジではメインライン110と連通す
る後退ライン112は、該ライン112から分岐された
ライン129、オリフィス80、ワンウェイオリフィス
81、上記ボールバルブ78及びライン127を介して
第3シフトバルブ65に導かれ、第3ソレノイドバルブ
68がOFFで該バルブ63のスプールが左側に位置す
るときに上記ローリバースブレーキライン128に連通
する。また、この後退ライン112は、リバースクラッ
チライン130とされて、作動油の排出方向の通過を阻
止するワンウェイバルブ82を介してリバースクラッチ
44に至っている。従って、Rレンジでは、第3ソレノ
イドバルブ68がOFFのときにローリバースブレーキ
46が締結される一方、リバースクラッチ44が常に締
結されることになる。尚、上記ワンウェイオリフィス8
1とボールバルブ78との間において上記ライン129
から分岐されたライン131には、NーRアキュムレー
タ83が接続されている。 【0035】また、この油圧制御回路60には、図1に
示すトルクコンバータ20内のロックアップクラッチ2
6を制御するための第4シフトバルブ84と、ロックア
ップコントロールバルブ85とが設けられている。 【0036】そして、第4シフトバルブ84とロックア
ップコントロールバルブ85とには、レギュレータ61
からコンバータリリーフバルブ86を介して導かれたコ
ンバータライン132が接続されていると共に、第4シ
フトバルブ84の一端に設けられた制御ポート84aに
は、ライン133を介してメインライン110に通じる
制御圧ライン134が接続されている。この制御圧ライ
ン134にロックアップ用の第4ソレノイドバルブ87
が設けられ、該第4ソレノイドバルブ87がOFFのと
きに第4シフトバルブ84のスプールが左側に位置する
ことにより、上記コンバータライン132がトルクコン
バータ20内のロックアップ解放室26aに通じる解放
ライン135に連通し、これによってロックアップクラ
ッチ26が解放されてコンバータ状態となる。 【0037】一方、上記第4ソレノイドバルブ87がO
Nとなって、第4シフトバルブ84の制御ポート84a
から制御圧が排圧されることにより、該バルブ84のス
プールが図面上の右側に移動すると、上記コンバータラ
イン132がトルクコンバータ20内のロックアップ締
結室26bに通じる締結ライン136に連通し、これに
よってロックアップクラッチ26が締結される。そし
て、このとき、上記解放ライン135が第4シフトバル
ブ84及び中間ライン137を介してロックアップコン
トロールバルブ85に連通し、該ロックアップコントロ
ールバルブ85で調整された作動圧が、ロックアップ解
放圧としてロックアップクラッチ26のロックアップ解
放室26aに供給される。 【0038】つまり、上記ロックアップコントロールバ
ルブ85の一端の制御ポート85aには、メインライン
110からソレノイドデューシングバルブ88を介して
導かれた制御圧ライン138が接続されていると共に、
他端側の調圧阻止ポート85bには前進ライン111に
通じる調圧阻止ライン139が接続されている。そし
て、上記制御圧ライン138に設けられたオリフィス8
9の下流側には、第1デューティソレノイドバルブ90
が設置され、この第1デューティソレノイドバルブ90
に与えられるデューティ率に応じて、上記ロックアップ
コントロールバルブ85の制御ポート85aに供給され
る制御圧を調整することにより、他端側の調圧阻止ポー
ト85bに調圧阻止ライン139を介してライン圧が供
給されていないことを条件として、コンバータライン1
32及び締結ライン136を介してロックアップ締結室
26aに供給される締結圧と、中間ライン137及び解
放ライン135を介してロックアップ解放室26bに供
給される解放圧との差圧が調整されて、ロックアップク
ラッチ26が所定のスリップ状態に制御される。 【0039】一方、ロックアップコントロールバルブ8
5の調圧阻止ポート85bに上記調圧阻止ライン139
を介してライン圧が供給されているときには、該コント
ロールバルブ85のスプールが左側に位置した状態で固
定される。従って、ロックアップクラッチ26における
ロックアップ解放室26aの作動圧が、解放ライン13
5、第4シフトバルブ84及び中間ライン137を介し
てロックアップコントロールバルブ85のドレンポート
から排圧されることになり、ロックアップクラッチ26
が完全に締結されたロックアップ状態となる。その場合
に、上記ドレンポートには、径が適切に設定されたオリ
フィスが設けられており、これによって締結ライン13
6を介してロックアップクラッチ26の締結室26bに
供給されている作動油が連通状態のロックアップ解放室
26aに流入したとしても過剰に排出されることはな
い。 【0040】ここでは、上記第1デューティソレノイド
バルブ90の動作特性は、デューティ率Dの増大に伴っ
てデューティ制御圧が減少する特性に設定されている。
つまり、デューティ率Dが100%で、そのドレンポー
トが常時解放された状態となり、オリフィス89よりも
下流側の制御圧ライン138の圧力レベルが0となる。
これに対して、デューティ率Dが0で、ドレンポートが
常時遮断された状態となって上記圧力レベルが最大圧に
保持されることになる。 【0041】さらに、この油圧制御回路60には、上記
レギュレータバルブ61によって調整されるライン圧の
制御用として、スロットルモデュレータバルブ91及び
該バルブ作動用の第2デューティソレノイドバルブ92
が設けられている。 【0042】上記スロットルモデュレータバルブ91に
は、上記ソレイドデューシングバルブ88を介してメイ
ンライン110に通じるライン140が導かれていると
共に、一端側の制御ポート91aには周期的に開閉する
第2デューティソレノイドバルブ92によって調整され
たデューティ制御圧が導入され、このデューティソレノ
ドバルブ92のデューティ率Dに応じたスロットルモデ
ュレータ圧を生成するようになっている。その場合に、
上記デューティ率Dは、例えばエンジンのスロットル開
度等に応じて設定されるようになっており、これに対応
するスロットルモデュレータ圧がライン141を介して
レギュレータバルブ61の第1増圧ポート61aに導入
されることにより、該バルブ61で調整されるライン圧
がスロットル開度の増大に応じて増圧されるようになっ
ている。一方、レギュレータバルブ61に設けられた第
2増圧ポート61bには後退ライン112から分岐され
たライン142が接続されている。これにより、Rレン
ジではライン圧がさらに増圧されることになる。 【0043】そして、この実施例においては、ロックア
ップクラッチ26の締結力調整用の第1デューティソレ
ノイドバルブ90で生成されたデューティ制御圧が、ア
キュムレータ用モデュレータバルブ93の制御ポート9
3aにも供給されるようになっている。このモデュレー
タバルブ93は、メインライン110からライン143
を介して供給されるライン圧を上記第1デューティソレ
ノイドバルブ90からのデューティ制御圧に応じて調整
することによりモデュレータ圧を生成して、そのモデュ
レータ圧をライン144を介してNーRアキュムレータ
83の背圧室83a等に供給するようになっている。 【0044】ここで、3ー4クラッチライン121上の
3−4コントロールバルブ77の制御ポート77aに
は、上記ライン144から分岐されたライン145が接
続されている。従って、第1デューティソレノイドバル
ブ90をデューティ制御すれば、そのデューティ率Dに
応じたモデュレータ圧が上記アキュムレータ用モデュレ
ータバルブ93で生成されて、上記3ー4コントロール
バルブ77の制御ポート77aに導入されることにな
り、これによって該3ー4コントロールバルブ77によ
って調整される油圧(3ー4クラッチ圧)も上記デュー
ティ率Dに対応した値に調整されることになる。 【0045】一方、この3ー4コントロールバルブ77
には、その一端側に調圧(減圧)動作を阻止する調圧阻
止ポート77bが設けられると共に、この調圧阻止ポー
ト77bに切換バルブ94及びライン146を介してメ
インライン110に通じる調圧阻止ライン147が接続
されている。そして、この調圧阻止ライン147が切換
バルブ94を介して上記ライン146に連通していると
きに、メインライン110のライン圧が3ー4コントロ
ールバルブ77の調圧阻止ポート77bに供給されて、
該コントロールバルブ77の調圧動作を阻止するように
なっている。 【0046】つまり、上記切換バルブ94の一端側の制
御ポート94aには、上記制御圧ライン138における
オリフィス89と第1デューティソレノイドバルブ90
との間から分岐されたライン148が接続されると共
に、他端側のバランスポート94bには、上記オリフィ
ス89の上流側で制御圧ライン138から分岐されたラ
イン149が接続されている。そして、第1デューティ
ソレノイドバルブ90で生成されるデューティ制御圧が
所定値以上のときに、上記切換バルブ94におけるスプ
ールが図面上の左側に位置することになって調圧阻止ラ
イン147がメインライン110に通じるライン146
に連通し、該ライン146を介してメインライン110
のライン圧が上記3ー4コントロールバルブ77の調圧
阻止ポート77bに供給されることにより、該コントロ
ールバルブ77の調圧動作が阻止されるのである。一
方、第1デューティソレノドバルブ90で生成されるデ
ューティ制御圧が所定値よりも低下したときには、上記
切換バルブ94のスプールがスプリング力等に打ち勝っ
て右側に移動し、これによって調圧阻止ライン147が
上記ライン146から切り離される。 【0047】ここで、切換バルブ94には、スプールが
右側に位置したときに上記調圧阻止ライン147に連通
されるライン150が接続されている。このライン15
0はロックアップ制御用の第4シフトバルブ84に導か
れて、該シフトバルブ84のスプールが右側に位置する
ときに、ライン133を介してメインライン110に通
じるライン151に連通するようになっている。つま
り、第4ソレノイドバルブ87がONとされて、ロック
アップクラッチ26の締結力が制御可能なときには、メ
インライン110のライン圧が、ライン133、ライン
151、第4シフトバルブ84及びライン150を介し
て調圧阻止ライン147に導かれることになる。尚、第
4シフトバルブ84のスプールが左側に位置するコンバ
ータ状態においては、該シフトバルブ84に設けられた
ドレンポートに対して上記ライン150が連通するよう
になっている。 【0048】また、上記切換バルブ94には、第1シフ
トバルブ63のスプールが右側に位置した状態のとき
に、サーボアプライライン118に連通するドレンライ
ン151が接続されている。そして、このドレンライン
151が絞り量の異なる2つのドレンポートに対して選
択的に連通されるようになっている。尚、この実施例に
おいては、図面上の右側に位置するドレンポートの方が
左側のものよりも小さな絞り量とされている。 【0049】ここで、第1シフトバルブ63には、3ー
4コントロールバルブ用の調圧阻止ライン147から分
岐されたライン152が接続されていると共に、第1ソ
レノイドバルブ66がONして第1シフトバルブ63の
スプールが左側に位置したときに、第1背圧室74aか
らメインライン110のライン圧が常時導入されている
1ー2アキュムレータ74の第2背圧室74bに通じる
ライン153と、上記ライン152とが連通するように
構成されている。従って、調圧阻止ライン147にライ
ン圧が供給されているときには、第1シフトバルブ63
のスプールが左側に位置しているときに限り、このライ
ン圧がライン152及びライン153を介して上記1ー
2アキュムレータ74の第2背圧室74bに導入される
ことになる。 【0050】また、油圧アクチュエータ45aにおける
アプライポート45bに通じるサーボアプライライン1
18から分岐されて、上記アキュムレータ74に通じる
ライン119上に設置されたアキュムカットバルブ73
には、その一端側の制御ポート73aに、3ー4コント
ロールバルブ77の下流側で3ー4クラッチライン12
1から分岐されたライン154が接続されていると共
に、他端側に設けられたアキュムカット阻止ポート73
bには、ボールバルブ95及びライン155を介して上
記ロックアップコントロールバルブ85の調圧阻止用の
調圧阻止ライン139に通じるライン156が接続され
ている。そして、このアキュムカットバルブ73の中間
部分に設けられた中間ポート73cには、第2シフトバ
ルブ64に接続されたライン126から分岐されたライ
ン157が接続されている。 【0051】尚、アキュムカットバルブ73のアキュー
ムカット阻止ポート73bに通じるライン156が接続
された上記ボールバルブ95には、上記切換バルブ94
と第4シフトバルブ84との間に介設されたライン15
0から分岐されたライン158も接続されている。 【0052】以上の構成に加えて、この油圧制御回路6
0には、主として変速タイミングの調整用に使用される
第5シフトバルブ96は、サーボアプライライン118
上のオリフィス72をバイパスする第1バイパスライン
160と、リバースクラッチライン130上のワンウェ
イバルブ82をバイパスする第2バイパスライン161
と、ロックアップコントロールバルブ85の調圧阻止ポ
ート85bに導かれるロックアップ用調圧阻止ライン1
39とに跨がって設置されていると共に、一端側の制御
ポート96aにはメインライン110から分岐された制
御圧ライン162が導かれている。そして、この制御圧
ライン162に設置された第5ソレノイドバルブ97を
ON,OFFすることにより、上記第5ソレノイドバル
ブ97のスプールの位置が切り替わって、上記第1及び
第2バイパスライン160,161及び調圧阻止ライン
139が開通若しくは遮断されるようになっている。 【0053】つまり、上記第5ソレノイドバルブ97が
OFFで、第5シフトバルブ96のスプールが図面上の
右側に位置するときには、第1バイパスライン160及
び調圧阻止ライン139がそれぞれ開通される一方にお
いて、第2バイパスライン161が遮断される。このと
き、第2バイパスライン161の下流部分はオリフィス
80及びワンウェイオリフィス81が設けられたライン
129に連通して、該ライン129を介してリバースク
ラッチライン130乃至後退ライン112に連通され
る。一方、第5ソレノイドバルブ97がONして、第5
シフトバルブ96のスプールが図面上の左側に移動した
ときには、第1バイパスライン160及び調圧阻止ライ
ン139がそれぞれ遮断され、また、第2バイパスライ
ン161が開通される。 【0054】また、上記第1バイパスライン160に
は、第5シフトバルブ96よりも下流側に位置して、作
動油の供給方向に絞り作用を行うワンウェイオリフィス
98が設けられていると共に、第5シフトバルブ96よ
りも上流側には通常のオリフィス99が設けられてい
る。そして、このオリフィス99の上流側で上記第1バ
イパスライン160から分岐された分岐ライン163に
は、該オリフィス99よりも小さな絞り量に設定された
オリフィス100と、作動油の供給方向の通過を阻止す
るワンウェイバルブ101とが設けられている。そし
て、この分岐ライン163が、第5ソレノイドバルブ9
7がONして、第5ソレノイドバルブ97がONして、
第5シフトバルブ96のスプールが左側に位置したとき
に、該バルブ96よりも下流側で第1バイパスライン6
0に合流されるようになっている。 【0055】そして、この自動変速機10には、図5に
示すように、変速制御用の第1〜第3ソレノドバルブ6
6〜68、ロックアップ用の第4ソレノイドバルブ87
及び第1デューティソレノドバルブ90、ライン圧調整
用の第2デューティソレノドバルブ92並びに第5ソレ
ノイドバルブ97の作動を制御するコントローラ200
が設けられている。 【0056】このコントローラ200は、図5に示すよ
うに、当該自動車の車速を検出する車速センサ201か
らの信号、スロットル弁のスロットル開度を検出するス
ロットル開度センサ202からの信号、当該自動変速機
10に設けられたシフトレバーの位置(レンジ)を検出
するシフト位置センサ203からの信号、エンジン回転
数を検出するエンジン回転数センサ204からの信号、
トルクコンバータ20のタービン回転数を検出するター
ビン回転数センサ205からの信号、作動油の油温を検
出する油温センサ206からの信号等を入力し、これら
の信号によって示される運転状態や運転者の要求に応じ
て上記各ソレノイドバルブ66〜68,87,97及び
デューティソレノドバルブ90,92の作動を制御す
る。 【0057】具体的には、コントローラ200は、図6
に示すように、エンジン負荷検出手段としてのスロット
ル開度センサ202の出力を受けスロットル開度(エン
ジン負荷)に対応して変速時の作動圧を設定する第1変
速油圧設定手段200Aと、入力側回転数としてのター
ビン回転数を検出するタービン回転数センサ205の出
力を受けタービン回転数(入力側回転数)に対応して変
速時の作動圧を設定する第2変速油圧設定手段200B
と、上記第1及び第2変速油圧設定手段200A,20
0Bの出力を受け、変速時の作動圧を、第1及び第2変
速油圧設定手段200A,200Bで設定される作動圧
のうちの高い方の作動圧に設定する最終油圧設定手段2
00Cとを備える。よって、変速時の作動圧が、第1及
び第2変速油圧設定手段200A,200Bで設定され
る作動圧のうちの高い方の作動圧に設定されるので、例
えばバックアウト変速のようにスロットル開度は小さく
なるが、タービン回転数は高いままである場合には、タ
ービン回転数に対応して変速時の作動圧が高く設定され
ることとなり、変速中に油圧が急激に変化することがな
くなる。 【0058】上記のように構成すれば、例えばDレンジ
の1→2変速時には、第5ソレノドバルブ97がONす
ることでS/A圧が供給され、2ー4ブレーキ24が締
結される。このとき、供給されるS/A圧は、1ー2ア
キュムレータ74が作動するため、アキュムレータ作動
中はプレッシャレギュレータバルブ61で調圧されたラ
イン圧より減圧された圧力即ち、棚圧となる。よって、
この棚圧は、ライン圧が高いときは高く、ライン圧が低
いときには低くなる。 【0059】また、ライン圧はレギュレータバルブ61
によって、モジュレータ圧に応じた圧力に調圧される
が、このモジュレータ圧は第2デューティソレノイドバ
ルブ92によって調圧される圧力に応じてモジュレータ
バルブ91によって調圧されることになる。 【0060】変速ショックを良好なものとするために
は、上記棚圧を最適値に制御する必要があり、そのため
に、変速時の油圧を、スロットル開度によって決定され
る値と、変速指令が出たときのタービン回転数(又はエ
ンジン回転数)によって決定される値とのうち、大きい
方の値に設定するようにしている。即ち、スロットル開
度に基づいて変速時の油圧を設定するスロットル開度ベ
ースのテーブル(図7参照)と、(変速指令が出たとき
の)タービン回転数に基づいて変速時の油圧を設定する
タービン回転数ベースのテーブル(図8参照)とを用
い、変速中はそれぞれのテーブルより決定された値のう
ち大きい方になるように油圧制御するようにしている。 【0061】続いて、具体的な制御の内容を図9に沿っ
て説明する。 【0062】例えば1→2変速指令があると、まず、タ
ービン回転数センサ205によりタービン回転数TREVが
読み込まれ(ステップS1 )、それにに応じて、タービ
ン回転数をベースとする油圧Pt が、図11に示すテー
ブル1により演算される(ステップS2 )。 【0063】それから、スロットル開度TV0 が読み込ま
れ(ステップS3 )、スロットル開度をベースとする油
圧Pv が、図12に示すテーブルT2 により演算される
(ステップS4 )。 【0064】そして、タービン回転数をベースとする油
圧Pt がスロットル開度をベースとする油圧Pv よりも
大きいか否かが判断され(ステップS5 )、大きい場合
には制御油圧Pe (ライン圧)gタービン回転数をベー
スとする油圧Pt とされる(ステップS6 )一方、大き
くない場合は、制御油圧Pe がスロットル開度をベース
とする油圧Pv とされ(ステップS7 )、タービン回転
数をベースとする油圧Pt とスロットル開度をベースと
する油圧Pv とのうち、常の大きい方の油圧に制御油圧
が設定されることとなる。 【0065】その後、ライン圧が油圧Pe となるデュー
ティ率De が演算され(ステップS8 )、第2デューテ
ィソレノイドバルブ92にデューティ率De が信号とし
て出力される(ステップS9 )。 【0066】それから、変速終了か否かを判定し(ステ
ップS10)、変速終了であればそのまま終了し、変速終
了でなければ、ステップS3 に戻り、ライン圧制御を続
行する。 【0067】従って、図10に示すように、バックアウ
ト変速の初期には、スロットル開度をベースとする油圧
Pv が支配的となって、制御油圧はスロットル開度によ
って設定される油圧Pv に制御され、その後、タービン
回転数をベースとする油圧Pt が支配的となり、制御油
圧Pe が、変速指令が出たときのタービン回転数によっ
て設定される油圧Pt に保持される。 【0068】尚、上記実施例では、第2デューティソレ
ノイドバルブ92の制御によるライン圧の制御に適用し
た例について説明しているが、クラッチの締結圧が極端
に変化しなければよいことから、そのほか、第1デュー
ティソレノイドバルブ90の制御による3ー4クラッチ
43の圧力制御にも適用することができる。 【0069】 【発明の効果】本発明は、上記のように、エンジン負荷
に対応して設定される作動圧と、入力側回転数に対応し
て設定される作動圧のうち、大きい方の作動圧に、変速
時の作動圧を設定するようにしているから、例えばバッ
クアウト変速等の場合において、エンジン負荷の低下に
よるシフトアップ時の油圧の不足を防止することがで
き、過渡変化のショックを抑制することもできる。
【図面の簡単な説明】 【図1】自動変速機の概略構成図である。 【図2】自動変速機の油圧制御回路を示す回路図であ
る。 【図3】図2に示す油圧制御回路の左半分の拡大図であ
る。 【図4】図2に示す油圧制御回路の右半分の拡大図であ
る。 【図5】図2の油圧制御回路における各バルブに対する
制御システム図である。 【図6】図2の油圧制御回路における第2デューティソ
レノイドバルブに対する制御システム図である。 【図7】スロットル開度と変速時ライン圧との関係を示
す図である。 【図8】タービン回転数と変速時ライン圧との関係を示
す図である。 【図9】第2デューティソレノイドバルブの制御の流れ
を示すフローチャート図である。 【図10】スロットル開度、タービン回転、出力軸トル
ク及びS/A圧についてのタイミングチャート図であ
る。 【図11】タービン回転数をベースとする油圧のテーブ
ルを示す図である。 【図12】スロットル開度をベースとする油圧のテーブ
ルを示す図である。 【図13】タービン回転、出力軸トルク及びS/A圧の
関係を示すタイムチャート図である。 【図14】タービン回転、出力軸トルク及びS/A圧の
関係を示すタイムチャート図である。 【図15】バックアウト変速及びスケジュール変速の説
明のための変速線図である。 【図16】スロットル開度、タービン回転、出力軸トル
ク及びS/A圧についてのタイミングチャート図であ
る。 【符号の説明】 10 自動変速機 20 トルクコンバータ 45 2−4ブレーキ 61 レギュレータバルブ 74 1ー2アキュムレータ 91 モデュレータバルブ 92 第2デューティソレノドバルブ 97 第5ソレノイドバルブ 200 コントローラ(制御手段) 200A 第1変速油圧設定手段 200B 第2変速油圧設定手段 200C 最終油圧設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中原 祐治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 中野 紳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 丸末 敏久 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 安部 充俊 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 松本 裕之 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−145259(JP,A) 特開 平1−312253(JP,A) 特開 平1−269751(JP,A) 特開 平5−60215(JP,A) 特開 平4−362355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 摩擦要素の作動圧を電子制御する制御手
    段を備えた自動変速機の油圧制御装置であって、 エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、 該エンジン負荷検出手段の出力を受けエンジン負荷に対
    応して変速時の作動圧を設定する第1変速油圧設定手段
    と、 入力側回転数を検出する回転数検出手段と、 該回転数検出手段の出力を受け入力側回転数に対応して
    変速時の作動圧を設定する第2変速油圧設定手段と、 上記第1及び第2変速油圧設定手段の出力を受け、変速
    時の作動圧を、第1及び第2変速油圧設定手段で設定さ
    れる作動圧のうちの高い方の作動圧に設定する最終油圧
    設定手段とを備えることを特徴とする自動変速機の油圧
    制御装置。
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