JP3478752B2 - 演算増幅器 - Google Patents

演算増幅器

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JP3478752B2 JP4188499A JP4188499A JP3478752B2 JP 3478752 B2 JP3478752 B2 JP 3478752B2 JP 4188499 A JP4188499 A JP 4188499A JP 4188499 A JP4188499 A JP 4188499A JP 3478752 B2 JP3478752 B2 JP 3478752B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は演算増幅器に係わ
り、特に信号を増幅する演算増幅器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の演算増幅器(以後オペアン
プと言う)の構成例を示す回路構成図である。図6に示
すオペアンプは、いわゆる folded-cascode タイプと呼
ばれるもので、同図中ブロック10は入力差動段、ブロ
ック11はゲート接地回路を含む電圧増幅段、ブロック
12は出力バッファー段を表わしている。また、M1,
M2,M5〜M8はnMOSトランジスタ、M3,M
4,M9,M10はpMOSトランジスタであり、I1
〜I5はトランジスタのバイアス設定用定電流源、C1
は位相補償容量、C2は出力端子4に付く負荷容量、V
1はゲート接地トランジスタM5,M6のゲートバイア
スを与える電圧源である。端子1は電源端子、2は正極
性入力端子、3は負極性入力端子、4は出力端子をそれ
ぞれ示している。出力端子4と負極性入力端子3を短絡
すると、このオペアンプは電圧フォロワーとして動作す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなオペアンプ
を用いてCCD等のセンサーに代表される各種信号源か
らの出力を増幅する際、要求されるオペアンプの特性は
低ランダムノイズ、高速性、高安定性、低消費電力、高
精度(高オープンループゲイン)などである。
【0004】ランダムノイズに関しては、直接信号のS
/N比やダイナミックレンジに影響を与えるので、それ
を抑制することは重要である。高精細な映像信号を扱う
CCDセンサーの信号出力をデジタル処理すべく、ステ
ップ状に変化するセンサー出力をサンプリングすること
を要求される場合には、オペアンプのステップ応答出力
は入力に応じてすばやく変化し、かつ最終的な値にすぐ
に落ち着くことが求められる。こういう時は、高速性、
高安定性が重要となる。またオペアンプを図6の例のよ
うに電圧フォロワーとして使用した場合、その出力電圧
の精度はオペアンプのオープンループゲインに比例する
ため高精度出力を求めるにはオペアンプのオープンルー
プゲインはある程度高くすることが求められる。例えば
映像を扱う製品にはバッテリー駆動のものが多いため製
品の動作可能時間を長くする必要がある。こういう時は
低消費電力化が重要である。
【0005】しかしながら、以上説明したオペアンプに
要求される各性能は、以下に説明するように互いにトレ
ードオフの関係がある。
【0006】図6に示すオペアンプにおいて発生するラ
ンダムノイズは、いわゆる1/f(fは周波数)特性を
示すフリッカーノイズと、MOSトランジスタのチャネ
ル抵抗等によるサーマルノイズがあり、その主な発生源
は入力MOSトランジスタM1,M2である。特に広帯
域アンプで影響が大きいものが、ノイズの大きさに周波
数依存性のないサーマルノイズである。ゲート入力で、
ノイズ電圧源として換算した場合、サーマルノイズの大
きさVは下記式(1)のようになる。
【0007】
【数1】 (1)式から明らかなようにこのサーマルノイズはトラ
ンジスタの相互コンダクタンスgm に反比例する。
【0008】一方、図6のオペアンプのオープンループ
電圧ゲインの低周波数領域での値はgmiL と表わせ
る。ここでgmiは入力MOSトランジスタM1,M2の
相互コンダクタンス、RL は図6中の点Aのインピーダ
ンスである。さらにこのオペアンプのオープンループ電
圧ゲインの周波数特性図を図7に示す。ここでωP1は第
1のポール、ωP2は第2のポールを表わし、通常ωP1
位相補償容量C1と図6の点AのインピーダンスRL
値で決定され、ωP2は出力MOSトランジスタM8,M
10の合成出力インピーダンスと負荷容量C2の値で決
定される。
【0009】アンプの安定性を示すセトリングタイム
(オプアンプにステップ入力が与えられた場合、オぺア
ンプの出力がそれに応じて変化し最終的に落ち着く値の
±0.1%、あるいは±0.01%に達するまでの時
間)は、周波数ωP2におけるオープンループゲインの大
きさに依存し、その大きさが0db以下で、より小さい
ほどステップ応答でのリンギングが小さくなるのでセト
リングタイムは短かくなる。負荷容量C2の大きさは通
常思いどおりに小さくできないことが多いので、周波数
ωP2をより高い周波数へ移動させるには出力トランジス
タM8,M9のgmを大きくすることが求められ、それ
には出力トランジスタM8,M9のゲート幅Wとゲート
長Lの比(W/L)を大きくし、そのドレイン電流を大
きくすればよい。しかし、W/Lを大きくするのは半導
体チップの占有面積が増加するためコストアップにつな
がる。またドレイン電流の増加は当然消費電流の増加に
つながる。よって、ωP2はあまり高周波側へは移動でき
ないのが実情である。
【0010】したがって、アンプの安定性を増すには周
波数ωP1の位置を低周波数側へ移動させるか、オープン
ループゲイン自体を小さくすることになる。しかし、ω
P1を低周波数側へ移動させるには位相補償容量を大きく
することが求められるが、それはアンプの高速性を示す
スルーレートの低下につながる。
【0011】したがって、残された方法はオープンルー
プゲインを小さくすることであり、それには入力トラン
ジスタのgm を小さくすることが求められる。しかしな
がら、入力トランジスタのgm は前述したようにランダ
ムノイズに直接関与するため小さくできないという相反
する状況が生まれてしまう。
【0012】本発明の目的は、上記の従来トレードオフ
の関係にあった、要求される性能の両立を図ることがで
きる演算増幅器を提供することにある。
【0013】本発明の別の目的は、リンギングが抑制さ
れ且つスルーレートが向上した高安定で高速な動作を行
う演算増幅器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の第1の
演算増幅器は、位相補償容量を有する演算増幅手段と、
該位相補償容量に直列に接続された、抵抗値が可変とな
る能動素子と、該演算増幅手段の入力電圧と出力電圧の
差に基づいて、該能動素子の抵抗値を変える差動制御手
段と、を有し、前記入力電圧及び出力電圧は前記演算増
幅手段の2つの入力端子にそれぞれ入力され、前記差動
制御手段は、その差動入力にオフセットが与えられ、前
記演算増幅手段の前記入力電圧と前記出力電圧の間にオ
フセット値以上の差があるときは前記能動素子の抵抗値
を増大させ、前記演算増幅手段の前記入力電圧と前記出
力電圧の間の差が該オフセット値より小さくなったとき
は前記能動素子の抵抗値を減少させることを特徴とす
る。
【0015】
【0016】また、本発明の第の演算増幅器は、上記
第1演算増幅器において、前記能動素子は電界効果型
トランジスタであり、前記差動制御手段の出力端子は該
電界効果型トランジスタのゲートと接続されていること
を特徴とする。
【0017】また、本発明の第の演算増幅器は、上記
の演算増幅器において、前記能動素子はバイポーラ
トランジスタであり、前記差動制御手段の出力端子は該
バイポーラトランジスタのベースと接続されていること
を特徴とする。
【0018】本発明は、例えば位相補償容量に直列に能
動素子を接続し、その抵抗を演算増幅手段の状態に応じ
て変化させるものである。例えば、ステップ応答におい
て、2つの入力の間の差が大きいときは位相補償容量に
直列に接続された能動素子の抵抗を大きくすることでス
ルーレートの低下を防ぎ、2つの入力の差が小さくなっ
たり、演算増幅手段が平衡状態に近くなったときには前
記能動素子の抵抗を小さくすることでωP1を低周波数側
に移動させアンプの安定性を増加させる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の構成の原理図で、OPは入
力信号を増幅する本来のオペアンプ、VRは可変抵抗特
性をもつ能動素子を表わし、差動制御手段としてのアン
プ13の出力を受けその出力に応じてその抵抗を変化さ
せる。C1はオペアンプOPに使われる位相補償容量で
ある。アンプ13は、可変抵抗素子VRの抵抗値を制御
するためオペアンプOPの正極性入力、負極性入力それ
ぞれの電圧の差を検出し、その差に基づいた出力をVR
へ供給する差動アンプである。アンプ13の差動入力に
はオフセットが与えられており、その極性は前述したよ
うに、オペアンプOPの出力電圧がその入力端子に与え
られた入力電圧に対してオフセット値以上のときは能動
素子の抵抗値を大きくし、オペアンプOPの出力電圧が
その入力端子に与えられた入力電圧に対してオフセット
値より小さくなったときは能動素子の抵抗値を小さくす
るように、設定されている。オフセット値はオペアンプ
OPのステップ応答におけるスルーレートとセトリング
を考慮してその最適値を決定する。
【0021】本発明に用いられる可変抵抗素子VRとな
る能動素子としては、電界効果トランジスタやバイポー
ラトランジスタが挙げられる。
【0022】ここで、再び図6に示した従来のオプアン
プの動作を説明しつつ本発明の技術的背景について説明
する。
【0023】図6に示すオペアンプの負極性入力端子
(以降、(−)入力と記す)と出力端子を短絡した場
合、出力端子にはオペアンプの正極性入力端子(以降、
(+)入力と記す)に与えられた電圧とほぼ等しい電圧
が現われ、いわゆる“電圧フォロワー”となる。その電
圧フォロワーなどのように負帰還がかけられた状態で
(+)入力端子にステップ入力を与えた場合を例に挙げ
て説明する。
【0024】オペアンプのもつ最大スルーレートよりも
速い変化の入力を与えた場合、オペアンプの出力と入力
の関係は通常図2のようになる。時間軸におけるA〜B
の区間では、オペアンプ内部の信号を増幅するブロック
10の差動段やブロック11の電圧増幅段では差動対を
なすトランジスタのバランスがくずれ、MOSトランジ
スタM1のドレイン電流はほぼバイアス定電流源I3に
等しい値になりMOSトランジスタM2はほぼカットオ
フの状態になる。MOSトランジスタM1のドレイン電
流はゲート接地MOSトランジスタM5とカレントミラ
ー回路を構成するMOSトランジスタM3,M4を経て
位相補償容量C1の充電電流になる。この状態では図7
で説明した小信号動作時のゲインと安定性の関係は成立
せず、したがって位相補償がなくとも発振や安定性の悪
化ということは起らない。
【0025】さらに言えば、位相補償容量C1がなけれ
ば図6中の点Aの電圧は非常に速いスピードで上昇す
る。しかし図2での時刻B以降はオペアンプの出力は入
力電圧にかなり近づいているので図6でのブロック10
の差動段などはバランスした状態に半ば戻っているので
前述の小信号理論が成立し、図7に示す周波数ωP2での
オープンループゲインは0db以下になっていなければ
オペアンプの出力にリンギングが発生もしくは発振が起
ってしまう。したがって図2の時刻B以降ではある値以
上の位相補償容量が求められる。
【0026】以上のことから、オペアンプのステップ応
答において、入力と出力の電圧差が大きいときは位相補
償容量はないほうが好ましく、入力と出力の電圧差があ
る値以下のとき(小信号動作理論が成立し、入力差動段
の差動対をなす入力トランジスタのバランスが大きくく
ずれていないとき)は、ある値(例えば図7のωP2での
ゲインが0dbとなるようなωP1を形成するための位相
補償容量)以上の位相補償容量が必要となる。
【0027】本発明においては、容量の値を実効的に変
化させるべく、位相補償容量に直列に可変抵抗を接続
し、その値を変化させることとした。位相補償容量に直
列接続される抵抗の値は、その値を無限大から0まで変
化できることが望ましいが、実際は0まで小さくしなく
てもある値以下であればその目的は達成できるので、こ
の可変させるべき抵抗をトランジスタ等の能動素子で構
成することが可能となる。この可変抵抗となるトランジ
スタがMOSトランジスタの場合はゲート、バイポーラ
トランジスタの場合はベースに与える電圧を変えること
でそのON抵抗を変えることができる。
【0028】図3は本発明の一実施例を示す回路構成図
である。図3において、1は電源端子、2は正極性入力
端子、3は負極性入力端子、4は出力端子、I1〜I6
は各回路ブロックにてバイアス電流を与えるための定電
流源、C1は位相補償容量、V1はゲート接地トランジ
スタM5,M6のゲートバイアス電圧を与えるための定
電圧源、ブロック10は第1の入力差動段、ブロック1
1はゲート接地トランジスタを含む電圧増幅段、ブロッ
ク12は出力バッファー段、ブロック13は位相補償容
量C1に直列に接続された可変抵抗機能をもつトランジ
スタM20のON抵抗を制御するための第2の入力差動
段、ブロック14はブロック13の入力差動段からの出
力電流を受け電圧に変換するための負荷抵抗となるnM
OSトランジスタM19と、そのnMOSトランジスタ
M19で発生した電圧を受けてそのON抵抗が変化する
前記nMOSトランジスタM20と前記位相補償容量C
1とからなる回路段である。各ブロックにおいて、M
1,M2,M5〜M8,M11,M12,M17〜M2
0はnMOSトランジスタ、M3,M4,M9,M1
0,M13〜M16はpMOSトランジスタである。
【0029】以下に上記回路の動作について説明する。
【0030】図3に示す回路では、可変抵抗となる能動
素子がnMOSトランジスタM20であり、ブロック1
3の差動段が差動制御手段となっており、ここでオペア
ンプ10,11,12の入力電圧と出力電圧の差を検出
し、その差電圧を電流に変換し、MOSトランジスタM
13〜M18のカレントミラー回路で電流を伝達する。
伝達された電流はゲート−ドレイン短絡のnMOSトラ
ンジスタM19を負荷抵抗として電圧に変換され、nM
OSトランジスタM20のゲートに、オペアンプの入力
電圧と出力電圧の差に基づいた値として、変換された電
圧が加わる。
【0031】次に、前述の図2に示すオペアンプのステ
ップ応答において、出力電圧が入力電圧にどこまで近づ
いたところからnMOSトランジスタM20のON抵抗
を変化させ始めるかについて説明する。
【0032】図2における時刻A〜時刻Cまでの区間は
nMOSトランジスタM20の抵抗はほぼ∞で、オペア
ンプのスルーレートは最大になり、時刻C〜時刻Bまで
の間はnMOSトランジスタM20のON抵抗は急激に
小さくなって、時刻B付近ではnMOSトランジスタM
20のON抵抗は充分小さくなって容量C1が位相補償
の機能をはたし、オペアンプの安定性が向上してオペア
ンプ出力はリンギングが発生することなくすみやかに入
力電圧に漸近することが望ましい。したがって、nMO
SトランジスタM20のON抵抗を制御する図3内のブ
ロック13の第2の差動入力段は図2でのΔVに相当す
るオフセット電圧を故意に持たせることが望ましい。
【0033】第2の差動入力段が、MOSトランジスタ
M11の入力の方がMOSトランジスタM12の入力よ
り高い極性でΔVなる電圧だけオフセットをもっている
とした時の動作について説明する。
【0034】図2に示したようなステップ応答で、時刻
Aに至るまではオペアンプの入力電圧と出力電圧はほぼ
等しいので、図3において(+)入力に接続されたMO
SトランジスタM12の入力と(−)入力に接続された
MOSトランジスタM11の入力のそれぞれの電圧もほ
ぼ等しく、かつ前述したオフセット電圧ΔVをもってい
るので、第2の差動入力段のブロック13の出力にはg
m ΔV(gm は第2の入力差動段の相互コンダクタン
ス)の出力電流が表われ、MOSトランジスタM19に
よって電圧変換されMOSトランジスタM20のゲート
にその電圧が与えられMOSトランジスタM20はその
電圧に基づいたON抵抗を呈する。
【0035】図2における時刻A〜時刻Cまでの間で
は、オペアンプの(+)入力電圧の方が出力電圧(=
(−)入力電圧)よりもΔV以上低い電圧となっている
ので、図3の第2の入力差動段のブロック13のMOS
トランジスタM12はほぼカットオフし、MOSトラン
ジスタM11のドレインには定電流源I6にほぼ等しい
電流が流れるので、MOSトランジスタM19には電流
は供給されず、したがってMOSトランジスタM20の
ゲート電圧も0VとなってMOSトランジスタM20の
抵抗は非常に大きい値となる。
【0036】図2における時刻C〜時刻Bまでの間はオ
ペアンプの(+)入力と出力の電圧差がΔVよりも小さ
くなるので、図3の第2の入力差動段のブロック13の
出力には徐々に出力電流が表われMOSトランジスタM
19のドレイン(=MOSトランジスタM20のゲー
ト)にも電圧が表われ始めMOSトランジスタM20の
ON抵抗は低下してゆく。図2における時刻B以降は初
期から時刻Aまでの間と同様である。
【0037】以上説明したようにステップ応答でのMO
SトランジスタM20の抵抗の変化によりオペアンプの
出力電圧が遷移している間は位相補償容量が実質的に電
圧増幅段11の出力端子から切り離されたような状態に
なり位相補償機能は働かないが、出力電圧が入力電圧に
ある程度近づいたとき徐々に位相補償容量が機能する。
【0038】図4は図2と同様のステップ応答の本実施
例のオペアンプ出力波形100と、その時の図3内のM
OSトランジスタM20のゲート電圧波形101を表わ
したSPICEシミュレーション結果である。図4から
解るようにアンプ出力が下側に遷移している間だけMO
SトランジスタM20のゲート電圧が低下(したがって
MOSトランジスタM20の抵抗が増大)している。ま
た出力が入力に近づいたところからMOSトランジスタ
M20のゲート電圧は増加し始め位相補償が機能しアン
プの出力にはリンギングは発生していない。また図5は
従来の位相補償形式との比較を示した図で、位相補償容
量に直列に抵抗は接続しない従来型のアンプのステップ
応答104と、位相補償容量に可変ON抵抗用MOSト
ランジスタM20とその制御アンプを付加しアンプ本体
部分には変更を加えていない本発明の実施例のステップ
応答103である。アンプのスルーレートやセトリング
が改善されていることが解る。
【0039】本発明の一実施例である図3におけるMO
SトランジスタM20はその入力に応じてON抵抗値が
可変となる能動素子であれば素子に限定はない。
【0040】また図3における第2の入力差動段のブロ
ック13は位相補償容量に直列に接続される可変抵抗素
子の抵抗値を変えるための電圧または電流を出力し、そ
の出力はオペアンプの出力と(+)入力のそれぞれの電
圧を比較し、その大きさに応じた値となる回路であれ
ば、図3に示したものに限定されない。またオペアンプ
の出力電圧と(+)入力電圧を比較する際のオフセット
(図2のΔVに相当するもの)の極性は、アンプのステ
ップ応答でのオペアンプ出力の遷移期間中に位相補償容
量に直列に接続される可変抵抗素子の抵抗値が大きく、
オペアンプ出力がその入力に近づいた時に小さくなるよ
うな設定にすれば良い。オフセット値は、トランジスタ
M11とM12、M13とM14、M15とM16、M
17とM18等のように対になっているトランジスタの
サイズを互いに異ならしめたり、ソースに接続される抵
抗の値を互いに異ならしめれば適宜所望の値に設定でき
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オペアンプの回路構成やトランジスタサイズ、抵抗、容
量などの定数を変えないで、オペアンプのステップ応答
におけるスルーレートやセトリングが改善されるので、
オペアンプの初段の入力トランジスタのgm (相互コン
ダクタンス)やオペアンプのオープンループゲインを従
来よりも増加させることが可能となり、したがって低ノ
イズ、高精度出力といったオペアンプの重要な特性を改
善することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成の原理図である。
【図2】オペアンプの出力と入力の関係を示す特性図で
ある。
【図3】本発明の一実施例を示す回路構成図である。
【図4】ステップ応答の本発明のオペアンプ出力波形
と、その時のMOSトランジスタM20のゲート電圧波
形を表わしたSPICEシミュレーション結果を示す図
である。
【図5】本実施例と従来の位相補償形式との比較を示し
た特性図である。
【図6】従来のオペアンプの構成例を示す回路構成図で
ある。
【図7】オペアンプのオープンループ電圧ゲインの周波
数特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 電源端子 2 正極性入力端子 3 負極性入力端子 4 出力端子 I1〜I6 定電流源 C1 位相補償容量 V1 定電圧源 a ブロック(第1の入力差動段) b ブロック(電圧増幅段) c ブロック(出力バッファー段) d ブロック(第2の入力差動段) e ブロック M1,M2,M5〜M8,M11,M12,M17〜M
20 NMOSトランジスタ M3,M4,M9,M10,M13〜M16 PMOS
トランジスタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相補償容量を有する演算増幅手段と、
    該位相補償容量に直列に接続された、抵抗値が可変とな
    る能動素子と、該演算増幅手段の入力電圧と出力電圧
    差に基づいて、該能動素子の抵抗値を変える差動制御手
    段と、を有し、前記入力電圧及び出力電圧は前記演算増幅手段の2つの
    入力端子にそれぞれ入力され、 前記差動制御手段は、その差動入力にオフセットが与え
    られ、前記演算増幅手段の前記入力電圧と前記出力電圧
    の間にオフセット値以上の差があるときは前記能動素子
    の抵抗値を増大させ、前記演算増幅手段の前記入力電圧
    と前記出力電圧の間の差が該オフセット値より小さくな
    ったときは前記能動素子の抵抗値を減少させることを特
    徴とする演算増幅器。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の演算増幅器において、
    前記能動素子は電界効果型トランジスタであり、前記差
    動制御手段の出力端子は該電界効果型トランジスタのゲ
    ートと接続されていることを特徴とする演算増幅器。
  3. 【請求項3】 請求項に記載の演算増幅器において、
    前記能動素子はバイポーラトランジスタであり、前記差
    動制御手段の出力端子は該バイポーラトランジスタのベ
    ースと接続されていることを特徴とする演算増幅器。
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