JP4447383B2 - プッシュプル増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は、無駆動時(無信号時)の消費電流が低くかつ高い電流駆動能力を有するプッシュプル増幅器に関するものである。
従来のプッシュプル増幅器は多種多様な構成のものが提案されており、それぞれの目的および電源電圧などの条件によって使い分けている。
図9に示すプッシュプル増幅器は、低い出力抵抗でかつ出力の動作範囲が広いという特徴を有するものである(例えば、非特許文献1参照)。このプッシュプル増幅器は、図示のように、差動増幅器101と、差動増幅器102と、P型のMOSトランジスタ103およびN型のMOSトランジスタ104からなる出力増幅部と、を備えている。
また、このプッシュプル増幅器は、反転入力端子105と非反転入力端子106とを有し、反転入力端子105が差動増幅器101および差動増幅器102の各非反転入力端子に接続され、非反転入力端子106が差動増幅器101および差動増幅器102の各反転入力端子に接続されている。差動増幅器101の出力端子107はMOSトランジスタ103のゲートに接続され、差動増幅器102の出力端子108はMOSトランジスタ104のゲートに接続されている。さらに、このプッシュプル増幅器は、出力端子109を備えている。
図10は、図9に示す従来のプッシュプル増幅器をボルテージフォロワの構成にした回路であり、図9に示す出力端子109と反転入力端子105とを接続している。そして、その出力端子109に抵抗値がRである負荷抵抗110の一端側が接続され、その他端側がアナロググランド111に接続されている。
次に、図10に示すプッシュプル増幅器の動作について説明する。
図10において、非反転入力端子106の入力電圧がアナロググランドの場合、出力端子109の電圧も入力と同じとなり、すなわちアナロググランドの電圧になる。この時、抵抗110の両端の電圧差はゼロであるので、抵抗110に電流は流れない。このため、出力増幅部を構成するMOSトランジスタ103とMOSトランジスタ104に流れる電流は、いわゆる無負荷時の電流が流れているのみである。
次に、非反転入力端子106の入力電圧がアナログ電圧よりも高くなると、差動増幅器101、102の反転入力端子の電圧が非反転入力端子の電圧に比べて上昇する。このため、出力端子107、108の各電圧は下降して、P型のMOSトランジスタ103はより多くの電流を供給でき、N型のMOSトランジスタ104は電流がより少なくなるようになる。このようにして余った電流は抵抗110に供給され、出力端子109の電圧は上昇して最終的には、入力端子106と出力端子109の電圧は等しくなる。
逆に、非反転入力端子106の入力電圧がアナログ電圧よりも低くなると、差動増幅器101、102の反転入力端子の電圧が非反転入力端子の電圧に比べて下降する。このため、出力端子107、108の各電圧は上昇して、P型のMOSトランジスタ103はより少ない電流を供給し、N型のMOSトランジスタ104は電流をより多く供給するようになる。このようにして余った電流は抵抗110に供給され、出力端子109の電圧は下降して最終的には、入力端子106と出力端子109電圧は等しくなる。
このように、MOSトランジスタ103,104の各ゲートに印加する電圧は同じ方向に同じ電圧だけシフトするので、一方が強くオンするとき他方は弱くオンすることになり、プッシュプル動作することが理解できる。しかも、それぞれのゲートに印加する電圧は差動増幅器が理想的に動作するなら正の電源から負の電源まで印加できるので、出力増幅部の電流供給能力に優れているという特徴がある。
しかし、このプッシュプル増幅器は、差動増幅器101および差動増幅器102のオフセットに弱いという欠点がある。
例えば、差動増幅器101にオフセット電圧が+10〔mV〕あると仮定する。差動増幅器101のゲインを低めに見積もって100倍とすると、その出力はオフセットがゼロの場合に比べて1000〔mV〕だけ正の電源であるVddの方向へずれる。この場合には、P型のMOSトランジスタ103はほぼオフ状態になり、一方、N型のMOSトランジスタ104は本来の設定値の電流が流れることになり、電流がアンバランスになる。しかし、このアンバランスは負帰還の作用により、それぞれの電流が等しくなるように差動増幅器101、102のそれぞれの出力電圧は再調整される。
これを具体的に説明すると、P型のMOSトランジスタ103からの電流の供給はほぼゼロでN型のMOSトランジスタ104がある電流を流すと出力端子109の出力電圧は下降する。これによって、差動増幅器102の非反転入力端子の電圧が下降するので、差動増幅器102の出力端子108の電圧も下がり、N型MOSトランジスタ104に流れる電流量は大幅に減る。
一方、差動増幅器101の非反転入力端子の電圧は下がり、差動増幅器101の出力端子107の電圧も下がり、電流が少し流れるようになって、最終的に、MOSトランジスタ103,104の電流量が同じになったところで安定状態になる。
ただし、そのオフセットが大きい場合には、MOSトランジスタ103、104に流れる電流はオフ状態で安定することがある。
ここで、差動増幅器101、102の出力端子107,108の電圧差について考えてみると、オフセットが10〔mV〕で差動増幅器101,102のゲインが100倍の時には、その出力電圧差は本来の設計値より1〔V〕大きくなるため、出力増幅部に流れる電流は極めて少ない値またはゼロになる。電流が少ない状態では、MOSトランジスタのgm値も非常に小さい値になり位相シフトが大きくなり、結果的に回路は不安定で発振を起こすことになる。
次に、差動増幅器101にオフセット電圧が−10〔mV〕ある場合について説明する。差動増幅器101のゲインを低めに見積もって100倍とすると、その出力はオフセットがゼロの場合に比べて1〔V〕だけ負の電源であるVssの方向へずれる。この場合、P型のMOSトランジスタ103は大きくオンした状態になり、一方、N型のMOSトランジスタ104は本来の設定値の電流が流れることになり、電流がアンバランスになる。このアンバランスは負帰還の作用により、それぞれの電流が等しくなるように差動増幅器101、102のそれぞれの出力電圧は再調整される。
ただし、それぞれの出力電圧差は本来の設計値より1〔V〕小さくなるため、出力増幅部に流れる電流は極めて大きい値になる。その電流が大きいと、外部負荷を駆動しない時でも多くの電流が流れることになり、プッシュプル増幅器を用いる意味がなくなる。
以上の説明からわかるように、図10に示す従来のプッシュプル増幅器では、オフセットが本来の値より正に大きくなっても、あるいは負に大きくなっても上記のような不具合が発生する。
P.R.グレイ、P.J.フルスト、R.G.メイヤー著 浅田邦博、永田譲監訳 アナログ集積回路設計技術 上巻 培風館 451ページ
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、差動増幅器で発生するオフセットの影響を排除でき、しかも低消費電流で高速動作が可能なプッシュプル増幅器を提供することにある。
上記課題を解決して本発明の目的を達成するために、請求項に係る各発明は以下のように構成した。
すなわち、請求項1に係る発明は、非反転入力端子、反転入力端子、および出力端子をそれぞれ有する第1差動増幅器および第2差動増幅器と、互いに極性の異なる相補型のトランジスタからなり、前記各トランジスタは前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行う出力増幅部と、前記第1差動増幅器の出力信号と前記第2差動増幅器の出力信号とのレベル差を求め、この求めたレベル差と基準値との差に応じた制御信号を生成するオフセット制御部と、を備え、前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器のうち少なくとも一方の差動増幅器がオフセットを調整するためのオフセット調整端子を有し、前記オフセット制御部が生成する制御信号を前記オフセット調整端子に供給し、前記オフセット調整端子を有する差動増幅器は、入力用のMOSトランジスタ対を有し、そのMOSトランジスタ対の一方のウエルに基準電圧を供給するようにし、他方のウエルに前記オフセット調整端子を接続するようにした
請求項2に係る発明は、非反転入力端子、反転入力端子、および出力端子をそれぞれ有する第1差動増幅器および第2差動増幅器と、互いに極性の異なる相補型のトランジスタからなり、前記各トランジスタは前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行う出力増幅部と、前記第1差動増幅器の出力信号と前記第2差動増幅器の出力信号とのレベル差を求め、この求めたレベル差と基準値との差に応じた制御信号を生成するオフセット制御部と、を備え、前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器のうち少なくとも一方の差動増幅器がオフセットを調整するためのオフセット調整端子を有し、前記オフセット制御部が生成する制御信号を前記オフセット調整端子に供給し、前記オフセット調整端子を有する差動増幅器は、負荷となるMOSトランジスタ対を有し、そのMOSトランジスタ対の一方のウエルに基準電圧を供給するようにし、他方のウエルに前記オフセット調整端子を接続するようにした
請求項に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のプッシュプル増幅器において、前記オフセット制御部は、前記第1差動増幅器の出力電圧と前記第2差動増幅器の出力電圧との差の電圧を求める第1減算回路と、前記第1減算回路の出力電圧と基準電圧とのレベル差を求める第2減算回路と、前記第2減算回路の出力電圧を増幅する増幅回路とからなる。
請求項に係る発明は、請求項に記載のプッシュプル増幅器において、前記オフセット制御部は、前記基準電圧を生成する第3減算回路をさらに備え、前記第3減算回路は、入力される第1基準電圧と第2基準電圧の差電圧を求め、この求めた差電圧を前記基準電圧として生成するようになっている。
請求項に係る発明は、請求項に記載のプッシュプル増幅器において、前記第1減算回路、前記第2減算回路、前記第3減算回路および前記増幅回路は、第1および第2の非反転入力端子と第1および第2の反転入力端子とを有する2つの差動回路と、出力端子とを有する4入力の差動増幅器により構成されている。
請求項6に係る発明は、非反転入力端子、反転入力端子、および出力端子をそれぞれ有する第1差動増幅器および第2差動増幅器と、互いに極性の異なる相補型のトランジスタからなり、前記各トランジスタは前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行う出力増幅部と、前記第1差動増幅器の出力信号と前記第2差動増幅器の出力信号とのレベル差を求め、この求めたレベル差と基準値との差に応じた制御信号を生成するオフセット制御部と、を備え、前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器のうち少なくとも一方の差動増幅器がオフセットを調整するためのオフセット調整端子を有し、前記オフセット制御部が生成する制御信号を前記オフセット調整端子に供給し、前記オフセット制御部は、前記第1差動増幅器の出力電圧と前記第2差動増幅器の出力電圧との差の電圧を求める第1減算回路と、入力される第1基準電圧と第2基準電圧の差電圧を求め、この求めた差電圧を基準電圧として出力する第2減算回路と、前記第1減算回路の出力電圧と前記第2減算回路から出力される基準電圧とのレベル差を求める第3減算回路と、前記第3減算回路の出力電圧を増幅する増幅回路とからなり、前記第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生回路と、前記第2基準電圧を発生する第2基準電圧発生回路と、をさらに備え、前記第1基準電圧発生回路は、ダイオード接続されたP型のMOSトランジスタと、定電流源とを正負の電源間に直列に接続させ、前記P型のMOSトランジスタのドレイン端子に発生する電圧を前記第1基準電圧として出力するようになっており、前記第2基準電圧発生回路は、ダイオード接続されたN型のMOSトランジスタと、定電流源とを正負の電源間に直列に接続させ、前記N型のMOSトランジスタのドレイン端子に発生する電圧を前記第2基準電圧として出力するようになっており、前記出力増幅部の相補型のトランジスタであって前記第1差動増幅器の出力信号を入力するトランジスタと、前記第1基準電圧発生回路のP型のMOSトランジスタとは、サイズが同じであり、且つ、前記出力増幅部の相補型のトランジスタであって前記第2差動増幅器の出力信号を入力するトランジスタと、前記第2基準電圧発生回路のN型のMOSトランジスタとは、サイズが同じであり、前記第1基準電圧発生回路の定電流源に流れる電流と、前記第2基準電圧発生回路の定電流源に流れる電流と、は同じ値である
このような構成からなる本発明によれば、低消費電流でかつ大電流駆動能力を有し、かつ差動増幅器で発生するオフセットの影響を排除することができるので、収率の良いプッシュプル増幅器を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明のプッシュプル増幅器の第1実施形態の構成を示すブロック図である。この第1実施形態は、図1に示すように、差動増幅器1と、差動増幅器2と、P型のMOSトランジスタ3およびN型のMOSトランジスタ4からなる出力増幅部15と、オフセット制御部17と、反転入力端子5と、非反転入力端子6と、出力端子9と、を備えている。
差動増幅器1は、非反転入力端子(+)、反転入力端子(−)、出力端子7を有し、その非反転入力端子が反転入力端子5に接続され、その反転入力端子が非反転入力端子6に接続され、出力端子7がMOSトランジスタ3のゲートに接続されている。さらに、差動増幅器1は、オフセット電圧を調整するためのオフセット調整端子10を有する。
差動増幅器2は、非反転入力端子(+)、反転入力端子(−)、出力端子8を有し、その非反転入力端子が反転入力端子5に接続され、その反転入力端子が非反転入力端子6に接続され、出力端子8がMOSトランジスタ4のゲートに接続されている。
出力増幅部15は、互いに極性の異なる相補型のMOSトランジスタ3、4からなり、MOSトランジスタ3、4は差動増幅器1、2の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行うようになっている。
このため、P型のMOSトランジスタ3のゲートには差動増幅器1の出力電圧が供給され、そのソースには正の電源電圧Vddが供給されるようになっている。また、N型のMOSトランジスタ4のゲートには差動増幅器2の出力電圧が供給され、そのソースには負の電源電圧Vssが供給されるようになっている。さらに、MOSトランジス3のドレインとMOSトランジスタ4のドレインとが接続され、その共通接続部が出力端子9に接続されている。
オフセット制御部17は、差動増幅器1または差動増幅器2に発生するオフセット電圧を調整して出力電圧を基準電圧にするものである。このため、オフセット制御部17は、図1に示すように、差動増幅器1の出力電圧V1と差動増幅器2の出力電圧V2との減算を行う減算回路11と、この減算回路11の出力電圧V3と基準電圧供給端子16に供給される基準電圧Vrefとの減算を行う減算回路13と、この減算回路13の出力電圧を増幅する増幅回路14とを備え、増幅回路14の出力電圧を差動増幅器1のオフセット調整端子10に供給するようになっている。
次に、差動増幅器1または差動増幅器2として使用される回路の具体的な構成について、図2を参照して説明する。
図2に示す差動増幅器は、図示のように、差動対を構成する入力用のN型のMOSトランジスタ31、32と、カレントミラー回路を構成し能動負荷として機能するP型のMOSトランジスタ33、34と、MOSトランジスタ31、32に定電流を供給する電流源として機能するN型のMOSトランジスタ30とを備えている。
さらに詳述すると、MOSトランジスタ31、32の各ゲートは、非反転入力端子35および非反転入力端子36にそれぞれ接続されている。また、MOSトランジスタ31、32の各ソースは共通接続され、その共通接続部がMOSトランジスタ30を介して負の電源Vssに接続され、または接地されている。MOSトランジスタ30のゲートはバイアス供給端子39に接続され、そのバイアス供給端子39にバイアス電圧が供給され、そのバイアス電圧の値によりMOSトランジスタ30に流れる電流値を任意に設定できるようになっている。
MOSトランジスタ33、34の各ゲートは共通接続され、その共通接続部がMOSトランジスタ33、31の各ドレインに接続されている。また、MOSトランジスタ34のドレインはMOSトランジスタ32のドレインに接続され、その共通接続部が出力端子40に接続されている。MOSトランジスタ33、34の各ソースには正の電源Vddに接続されている。
さらに、MOSトランジスタ33のウエルは、そのウエル電圧を制御する端子37に接続され、その端子37には所定の固定電圧が供給されるようになっている。また、MOSトランジスタ34のウエルは、ウエル電圧を制御する端子38に接続され、その端子38には図1に示す増幅回路14の出力電圧V5が供給されるようになっている。
次に、このような構成からなる第1実施形態に係るプッシュプル増幅器の動作について、図1を参照して説明する。
いま、図1に示すように差動増幅器1の出力電圧をV1、差動増幅器2の出力電圧をV2、減算回路11の出力電圧をV3、減算回路13の出力電圧をV4、増幅回路14の出力電圧をV5とすると、以下のような(1)式〜(3)式が成立する。
V3=V1−V2 ・・・(1)
V4=V3−Vref・・・(2)
V5=A・V4 ・・・(3)
但し、(3)式において、Aは増幅回路14のゲイン(利得)であり、理想的には無限の値をとる。
(1)式〜(3)式により、次の(4)式が成立する。
V5=A{(V1−V2)−Vref}・・・(4)
また、差動増幅器1のオフセット調整端子10に入力される電圧V5と、差動増幅器1の出力電圧V1との関係式が、次の(5)式のように反転の関係にあるとする。
V1=−B・V5 ・・・(5)
ここで、Bは正の定数である。
ところで、差動増幅器1と差動増幅器2の出力の電圧差である(V1−V2)が基準電圧Vrefよりも大きな場合、(4)式により増幅回路14の出力電圧V5はより大きくなり、(5)式により差動増幅器1の出力電圧V1は下がる。
また逆に、その電圧差(V1−V2)が基準電圧Vrefよりも小さい場合、(4)式により増幅回路14の出力電圧V5はより小さくなり、(5)式により差動増幅器1の出力電圧V1は上がる。
このような動作により、上記のゲインAとゲインBの積である(A・B)が十分大きい場合には、電位差(V1−V2)は基準電圧Vrefに等しくなる。
これを式によって説明すると、上記の(A・B)が十分に大きいと、(4)式の右辺はゼロとなるため、次の(6)式が得られる。
(V1−V2)−Vref=0 ・・・(6)
すなわち、オフセット制御部17は、次の(7)式になるような制御を行う。
V1−V2=Vref ・・・(7)
従って、オフセット制御部17は、差動増幅器1と差動増幅器2の出力の電圧差である(V1−V2)の値が基準電圧Vrefに等しくなるような制御を行う。
以上の説明は、図1に示すようにオフセット調整端子10が差動増幅器1にある場合だが、そのオフセット調整端子10が差動増幅器2にある場合にも全く同じ作用をする。
次に、差動増幅器1または差動増幅器2において、オフセットを調整する方法について図2を参照して説明する。
まず、図2に示す負荷用のP型のMOSトランジスタ33、34のウエル電圧の制御について説明する。いま、ウエル電圧Vwとソース電圧Vsの差の電圧をVsw=Vs−Vwとすると、MOSトランジスタのしきい値VthpとVswの間には、次の(8)式のような関係式が一次近似として成立する。
Vthp=Vtho+γ・Vsw ・・・(8)
ここで、VthoはVsw=0のときのしきい値で、γは比例定数で通常は0.1〜0.5程度の値になる。
(8)式によれば、ウエル電圧Vwが変化すると、MOSトランジスタのしきい値Vthpが変化することになる。このため、差動増幅器1において、一対からなるMOSトランジスタ33、34のしきい値に差が生ずると、オフセットが発生することが知られている(P.R.グレイ、P.J.フルスト、R.G.メイヤー著、浅田邦博、永田譲監訳 アナログ集積回路設計技術 上巻、第4版 培風館 508ページ)。
ところが、P型のMOSトランジスタ33、34のいずれか一方のウエル電圧を固定値に設定し、他方のウエル電圧を可変制御することで、オフセット電圧を制御することが可能になる。
そこで、図2に示す差動増幅器1では、MOSトランジスタ33のウエルと接続する端子37にはウエル電圧として固定の電圧値を供給し、MOSトランジスタ34のウエルと接続する端子38にはウエル電圧として可変電圧を供給するようにした。
この場合、端子38の電圧が端子37の電圧より高くなると、(8)式によりMOSトランジスタ34のしきい値は負側に大きくなり、MOSトランジスタ34に流れる電流がMOSFET33に流れる電流よりも減少して、出力端子40の電圧は下がる。逆に、端子38の電圧が端子37の電圧より低くなると、MOSトランジスタ34のしきい値は負側に小さくなり、MOSトランジスタ34に流れる電流がMOSFET33に流れる電流よりも増加して、出力端子40の電圧は上がる。
ここで、図9に示す従来のプッシュプル増幅器では、差動増幅器101または差動増幅器102において発生するオフセットによって、出力増幅部のMOSトランジスタ103、104の電流が設計値よりも過剰に流れたり、逆にわずかしか流れなくなるという不具合があった。
しかし、図1に示す第1実施形態によれば、差動増幅器1または差動増幅器2においてオフセット電圧が発生しても、出力電圧差をいつも一定に制御できるので、出力増幅部15のMOSトランジスタ3、4の無負荷時電流をいつも一定に保つことができる。
次に、図1に示す差動増幅器1または差動増幅器2の具体的な回路の他の構成例について、図3を参照して説明する。
図3に示す差動増幅器は、図示のように、差動対を構成する入力用のP型のMOSトランジスタ51、52と、カレントミラー回路を構成し能動負荷として機能するN型のMOSトランジスタ53、54と、MOSトランジスタ51、52に定電流を供給する電流源として機能するP型のMOSトランジスタ50と、を備えている。
図3に示す差動増幅器と図2に示す差動増幅器の差異は、図2では定電流源用のMOSトランジスタ30がN型、入力用のMOSトランジスタ31、32がN型、負荷用のMOSトランジスタ33、34がP型であるのに対し、図3では定電流源用のMOSトランジスタ50がP型、入力用のMOSトランジスタ51、52がP型、負荷用のMOSトランジスタ53、54がN型とした点である。
また、図2では負荷用のMOSトランジスタ33、34のウエルの各電圧を制御するようにしたが、図3では入力用のMOSトランジスタ51、52のウエルの各電圧を制御するようにした点が異なる。
このため、MOSトランジスタ51のウエルは、ウエル電圧を制御する端子57に接続され、その端子57には所定の固定電圧が供給されるようになっている。また、MOSトランジスタ52のウエルは、ウエル電圧を制御する端子58に接続され、その端子58には増幅回路14の出力電圧V5が供給されるようになっている。
また、非反転入力端子55および反転入力端子56は、MOSトランジスタ51、52の各ゲートにそれぞれ接続されている。さらに、出力端子60はMOSトランジスタ52のドレインとMOSトランジスタ54のドレインとが接続される共通接続部に接続されている。また、MOSトランジスタ50のゲートはバイアス供給端子59に接続され、そのバイアス供給端子59にバイアス電圧が供給され、そのバイアス電圧の値によりMOSトランジスタ50に流れる電流値を任意に設定できるようになっている。
このような構成からなる図3に示す差動増幅器によれば、図2に示す差動増幅器と同様に、MOSトランジスタ51、52のウエルに供給するウエル電圧を制御することで、一対からなるMOSトランジスタ51、52のしきい値電圧に差が生じてオフセットが発生することは同じである(上記の文献参照)。
以上説明したように、第1実施形態ではオフセット制御部17を備え、差動増幅器1と差動増幅器2の出力電位差をいつも基準電圧に等しくなるように制御したので、無信号時の消費電流を小さくすることができる。
[第2実施形態]
図4は、本発明のプッシュプル増幅器の第2実施形態の構成を示すブロック図である。この第2実施形態は、図4に示すように、差動増幅器1と、差動増幅器2と、P型のMOSトランジスタ3およびN型のMOSトランジスタ4からなる出力増幅部15と、オフセット制御部17Aと、反転入力端子5と、非反転入力端子6と、出力端子9と、を備えている。
この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態と共通な部分を有し、その構成の差異は、図1に示すオフセット制御部17を図4に示すオフセット制御部17Aに置き換えるようにした点である。従って、以下の説明では、図1に示す第1実施形態と同一の構成要素の部分には同一符号を付してその説明は省略する。
オフセット制御部17Aは、図4に示すように、差動増幅器1の出力電圧V1と差動増幅器2の出力電圧2との減算を行う減算回路11と、基準電圧供給端子19に供給される第1基準電圧Vref1と基準電圧供給端子20に供給される第2基準電圧Vref2との減算を行う減算回路12と、減算回路11の出力電圧と減算回路12の出力電圧との減算を行う減算回路13と、この減算回路13の出力電圧を増幅する増幅回路14とを備え、増幅回路14の出力電圧V5を差動増幅器1のオフセット調整端子10に供給するようになっている。
このような構成からなる第2実施形態を第1実施形態と比較すると、第1実施形態の減算回路13に供給される基準電圧Vrefが、第2実施形態の減算回路13では第1基準電圧Vref1と第2基準電圧Vref2との差である(Vref1−Vref2)に置き換わっている点が異なる。
従って、第1実施形態において導出された(7)式は、第2実施形態の場合では基準電圧Vrefの代わりに基準電圧(Vref1−Vref2)を用いることにより、次の(9)式で表すことができる。
V1−V2=Vref1−Vref2・・・(9)
なお、この第2実施形態のオフセット制御部17Aが行う差動増幅器1、2のオフセットの調整動作は、第1実施形態のオフセット制御部17が行うその調整動作と同様であるので、その説明は省略する。
次に、図4に示す減算回路12に供給される第1基準電圧Vref1、および第2基準電圧Vref2の値について説明する。
図4において、MOSトランジスタ3およびMOSトランジスタ4に流れる電流値は、回路が安定に動作する範囲で可能な限り少ない値に設定することが、無負荷時の消費電流を上手に抑える設計ということになる。この電流値は、プッシュプル増幅器の帯域および負荷容量等によって決定されるものである。この最適な値は、計算またはシミュレーションによって導出できる。この導出された電流を、MOSトランジスタ3、4に供給できればよい。
図5は、第1基準電圧Vref1を生成するための第1基準電圧生成回路の構成を示す回路図である。
第1基準電圧生成回路は、図5に示すように、電流値がIrefである定電流源23と、ダイオード接続されたP型のMOSトランジスタ24とが、正の電源Vddと負の電源Vssとの間に直列に接続されている。そして、MOSトランジスタ24のドレインに発生する電圧を第1基準電圧Vref1として出力するために、そのドレインが出力端子25に接続されている。
ここで、仮に、MOSトランジスタ24と図4に示すMOSトランジスタ3のトランジスタサイズが同じで、かつ、V1=Vref1の時には、これらの両MOSトランジスタ24、3は電流ミラーの関係を有するので、図4に示すMOSトランジスタ3に流れる電流値はIrefとなる。
図6は、第2基準電圧Vref2を生成するための第2基準電圧生成回路の構成を示す回路図である。
この第2基準電圧生成回路は、図6に示すように、電流値がIrefである電流源26と、ダイオード接続されたN型のMOSトランジスタ27とが、正の電源Vddと負の電源Vssとの間に直列に接続されている。そして、MOSトランジスタ27のドレインに発生する電圧を第2基準電圧Vref2として出力するために、そのドレインが出力端子28に接続されている。
ここで、仮に、MOSトランジスタ27と図4に示すMOSトランジスタ4のトランジスタサイズが同じで、かつ、V2=Vref2の時には、これらの両MOSトランジスタ27、4は電流ミラーの関係を有するので、図4に示すMOSトランジスタ4に流れる電流値はIrefとなる。
従って、図4に示す第2実施形態において、(9)式が実現できていれば、MOSトランジスタ3,4に流れる電流はIrefに設定できる。
上記のように、差動増幅器1、2は、オフセット電圧が存在していてもMOSトランジスタに流れる電流は常にIrefになっている。さらに、図4、図5、 および図6の各回路は、電源電圧が変動しても、また温度、プロセスによってMOSトランジスタのしきい値電圧が変動しても、MOSトランジスタ3,4に流れる電流は図5および図6のMOSトランジスタと電流ミラーの関係を有しているため、それらの影響を受けることなく常にIrefになる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、出力増幅部15を構成するMOSトランジスタ3、4に無負荷時に流れる電流を、任意の設定値になるように制御できる。
[第3実施形態]
図7は、本発明のプッシュプル増幅器の第3実施形態の構成を示すブロック図である。この第3実施形態は、図7に示すように、差動増幅器1と、差動増幅器2と、P型のMOSトランジスタ3およびN型のMOSトランジスタ4からなる出力増幅部15と、オフセット制御部17Bと、反転入力端子5と、非反転入力端子6と、出力端子9と、を備えている。
この第3実施形態は、図4に示す第2実施形態と共通の部分を有し、その構成の差異は、図4に示すオフセット制御部17Aを図7に示すオフセット制御部17Bに置き換えるようにした点である。従って、以下の説明では、図4に示す第2実施形態と同一の構成要素の部分には同一符号を付してその説明は省略する。
オフセット制御部17Bは、図7に示すように、2つの非反転入力端子21a,21c、2つの反転入力端子21b,21d、および1つの出力端子21eを有する4入力1出力の差動増幅器21からなる。
ここで、この差動増幅器21は、後述のように、図4に示す減算回路11、12、13および増幅回路14の各機能を有するものである。
差動増幅器21の非反転入力端子21aに差動増幅器1の出力電圧V1が供給され、差動増幅器21の反転入力端子21bに差動増幅器2の出力電圧V2が供給されるようになっている。また、差動増幅器21の非反転入力端子21cが基準電圧供給端子20に接続され、その端子20に第2基準電圧Vref2が供給されるようになっている。さらに、差動増幅器21の反転入力端子21dが基準電圧供給端子19に接続され、その端子19に第1基準電圧Vref1が供給されるようになっている。また、差動増幅器21の出力端子21eは、差動増幅器1のオフセット調整端子10に接続されている。
このような構成からなる差動増幅器21では、出力電圧と入力電圧の関係は、以下の(10)式のように表すことができる(E.Sackinger、W.Guggenbuhl著 IEEE JOURNAL OF SOLID STATE CIRCUITS 1987年 22巻 2号 287ページ)。
V6=A・(V1−V19−V2+V20)・・・(10)
但し、V6は差動増幅器21の出力端子21eの出力電圧、V1は差動増幅器1の出力電圧であって差動増幅器21の非反転入力端子21aに入力される電圧、V2は差動増幅器2の出力電圧であって差動増幅器21の反転入力端子21bに入力される電圧である。また、V19は差動増幅器21の非反転入力端子21dに入力される電圧、V20は差動増幅器21の反転入力端子21cに入力される電圧である。
ここで、V19として図4に示す第2実施形態の第1基準電圧Vref1を用い、V20としてその第2基準電圧Vref2を用いると、(10)式は次の(10A)式のようになる。
V6=A・(V1−Vref1−V2+Vref2)・・・(10A)
(10A)式は、(4)式等を参照すると(9)式と同じになる。すなわち、差動増幅器21は、図4に示す減算回路11,12,13と増幅回路14を具現化した一例の回路であることがわかる。
このように、図7に示す第3実施形態では、4入力1出力の差動増幅器21を用いることによって、図4と全く同じ回路が実現できる。従って第3実施形態の動作は、図4に示す第2実施形態の動作と全く同じであるので、その動作説明については省略する。
以上説明したように、第3実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を実現することができる。
[第4実施形態]
図8は、本発明のプッシュプル増幅器の第4実施形態の構成を示すブロック図である。この第4実施形態は、図8に示すように、差動増幅器1と、差動増幅器2と、P型のMOSトランジスタ3およびN型のMOSトランジスタ4からなる出力増幅部15と、オフセット制御部17Cと、反転入力端子5と、非反転入力端子6と、出力端子9と、を備えている。
この第4実施形態は、図7に示す第3実施形態と構成が共通する部分を有するが、以下の点でその構成が異なるものである。
すなわち、第4実施形態は、図8に示すように、差動増幅器1の出力端子とMOSトランジスタ3のゲートとの間に、抵抗値がRからなる抵抗を接続するようにした。その抵抗61の両端に電流値が可変できる可変電流源62、63の各一端側をそれぞれ接続するようにした。可変電流源62の他端側は正の電源に接続し、可変電流源63の他端側は接地するようにした。ここで、可変電流源62、63は可変制御される際に、その電流が同じ値になるように構成されている。
さらに、オフセット制御部17Cを構成する差動増幅器21の出力信号により可変電流源62、63の電流値を制御するようにした。このため、差動増幅器21の非反転入力端子21aにはMOSトランジスタ3のゲート電圧を供給し、その差動増幅器21の反転入力端子21bには差動増幅器2の出力電圧V2を供給するようにした。また、差動増幅器21の非反転入力端子21cを基準電圧供給端子20に接続し、その差動増幅器21の反転入力端子21dを基準電圧供給端子20に接続するようにした。
次に、このような構成からなる第4実施形態の動作について、図8を参照しながら説明する。
オフセット制御部17Cを構成する差動増幅器21の出力電圧と入力電圧の関係は、第3実施形態の動作で説明したように、以下の(11)式のように表すことができる。
V6=A・(V7−V19−V2+V20)・・・(11)
但し、V6は差動増幅器21の出力端子21eの出力電圧、V7はMOSトランジスタ4のゲート電圧であって差動増幅器21の非反転入力端子21aに入力される電圧、V2は差動増幅器2の出力電圧であって差動増幅器21の反転入力端子21bに入力される電圧である。また、V19は差動増幅器21の非反転入力端子21dに入力される電圧、V20は差動増幅器21の反転入力端子21cに入力される電圧である。
ここで、V19として図4に示す第2実施形態の第1基準電圧Vref1を用い、V20としてその第2基準電圧Vref2を用いると、(11)式は次の(12)式のようになる。
V6=A・(V7−Vref1−V2+Vref2)・・・(12)
ここで(V7−V2)が(Vref1−Vref2)よりも大きい場合には、V6はより高い値になる。この時、差動増幅器21の出力信号によって電流が制御される電流源62,63の電流I1が増加するように設定していたと仮定する。この場合には、抵抗61には差動増幅器1の出力端子7側からMOSトランジスタ3のゲート側に向かって電流I1が流れ、その出力端子7の電圧V1と差動増幅器21の非反転入力端子21aの電圧V7の関係は、次の(13)式のようになる。
V1−V7=I1×R・・・(13)
この場合、非反転入力端子21aの電圧V7は電流I1が流れることによって下がり、(12)式に従って、差動増幅器21の出力電圧V6は下がることになる。
逆に、(V7−V2)が(Vref1−Vref2)よりも小さい場合には、差動増幅器21の出力電圧V6はより低い値になる。この時、差動増幅器21の出力信号によって電流が制御される可変電流源62,63の電流I2が逆向きに増加するように設定していたと仮定する。この場合には、抵抗61には差動増幅器21の非反転入力端子21aから差動増幅器1の出力端子7に向かって電流I2が流れ、その出力端子7の電圧V1とその非反転入力端子21aの電圧V7の関係は、次の(14)式のようになる。
V1−V7=−I2×R・・・(14)
この場合、非反転入力端子21aの電圧V7は電流I2が流れることによって上がり、(12)式に従って、差動増幅器21の出力電圧V6は上がることになる。
このような動作により、最終的に(12)式の右辺の括弧内がゼロになり、次の(15)式のようになる。
V7−V2=Vref1−Vref2・・・(15)
従って、図8に示す第4実施形態では、図4に示す第2実施形態と同じ動作をすることになる。
以上の説明によれば、第4実施形態は、第3実施形態と同様に、低消費電流でかつ高い電流駆動能力を有する。
尚、上記の各実施形態では、出力増幅部をCMOSを用いた例で説明したが、これに代えてバイポーラトランジスタを用いた場合でも同じ効果が得られる。
本発明のプッシュプル増幅器は、差動増幅器にオフセットが生じてもオフセットを自己補償して2つの差動増幅器の出力電位差を一定にする機能があるため、低消費電流でありながら大電流駆動能力を有する効果がある。
本発明のプッシュプル増幅器の第1実施形態の全体構成を示すブロック図である。 図1に示す差動増幅器に使用される回路を示す回路図である。 図1に示す差動増幅器に使用される別の回路を示す回路図である。 本発明のプッシュプル増幅器の第2実施形態の全体構成を示すブロック図である。 第1基準電圧発生回路の構成を示す回路図である。 第2基準電圧発生回路の構成を示す回路図である。 本発明のプッシュプル増幅器の第3実施形態の全体構成を示すブロック図である。 本発明のプッシュプル増幅器の第4実施形態の全体構成を示すブロック図である。 従来のプッシュプル増幅器の一例の回路図である。 従来のプッシュプル増幅器をボルテージフォロワ構成にした例を示す回路図である。
符号の説明
1,2 差動増幅器
3 P型のMOSトランジスタ
4 N型のMOSトランジスタ
11、12、13 減算回路
14 増幅回路
15 出力増幅部
17、17A、17B、17C オフセット制御部
21 4入力の差動増幅器

Claims (6)

  1. 非反転入力端子、反転入力端子、および出力端子をそれぞれ有する第1差動増幅器および第2差動増幅器と、
    互いに極性の異なる相補型のトランジスタからなり、前記各トランジスタは前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行う出力増幅部と、
    前記第1差動増幅器の出力信号と前記第2差動増幅器の出力信号とのレベル差を求め、この求めたレベル差と基準値との差に応じた制御信号を生成するオフセット制御部と、を備え、
    前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器のうち少なくとも一方の差動増幅器がオフセットを調整するためのオフセット調整端子を有し、前記オフセット制御部が生成する制御信号を前記オフセット調整端子に供給し、
    前記オフセット調整端子を有する差動増幅器は、入力用のMOSトランジスタ対を有し、そのMOSトランジスタ対の一方のウエルに基準電圧を供給するようにし、他方のウエルに前記オフセット調整端子を接続するようにしたことを特徴とするプッシュプル増幅器。
  2. 非反転入力端子、反転入力端子、および出力端子をそれぞれ有する第1差動増幅器および第2差動増幅器と、
    互いに極性の異なる相補型のトランジスタからなり、前記各トランジスタは前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行う出力増幅部と、
    前記第1差動増幅器の出力信号と前記第2差動増幅器の出力信号とのレベル差を求め、この求めたレベル差と基準値との差に応じた制御信号を生成するオフセット制御部と、を備え、
    前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器のうち少なくとも一方の差動増幅器がオフセットを調整するためのオフセット調整端子を有し、前記オフセット制御部が生成する制御信号を前記オフセット調整端子に供給し、
    前記オフセット調整端子を有する差動増幅器は、負荷となるMOSトランジスタ対を有し、そのMOSトランジスタ対の一方のウエルに基準電圧を供給するようにし、他方のウエルに前記オフセット調整端子を接続するようにしたことを特徴とするプッシュプル増幅器。
  3. 前記オフセット制御部は、
    前記第1差動増幅器の出力電圧と前記第2差動増幅器の出力電圧との差の電圧を求める第1減算回路と、
    前記第1減算回路の出力電圧と基準電圧とのレベル差を求める第2減算回路と、
    前記第2減算回路の出力電圧を増幅する増幅回路とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のプッシュプル増幅器。
  4. 前記オフセット制御部は、前記基準電圧を生成する第3減算回路をさらに備え、
    前記第3減算回路は、入力される第1基準電圧と第2基準電圧の差電圧を求め、この求めた差電圧を前記基準電圧として生成するようになっていることを特徴とする請求項3に記載のプッシュプル増幅器。
  5. 前記第1減算回路、前記第2減算回路、前記第3減算回路および前記増幅回路は、
    第1および第2の非反転入力端子と第1および第2の反転入力端子とを有する2つの差動回路と、出力端子とを有する4入力の差動増幅器により構成されていることを特徴とする請求項4に記載のプッシュプル増幅器。
  6. 非反転入力端子、反転入力端子、および出力端子をそれぞれ有する第1差動増幅器および第2差動増幅器と、
    互いに極性の異なる相補型のトランジスタからなり、前記各トランジスタは前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器の各出力信号を入力してプッシュプル動作を行う出力増幅部と、
    前記第1差動増幅器の出力信号と前記第2差動増幅器の出力信号とのレベル差を求め、この求めたレベル差と基準値との差に応じた制御信号を生成するオフセット制御部と、を備え、
    前記第1差動増幅器および前記第2差動増幅器のうち少なくとも一方の差動増幅器がオフセットを調整するためのオフセット調整端子を有し、前記オフセット制御部が生成する制御信号を前記オフセット調整端子に供給し、
    前記オフセット制御部は、
    前記第1差動増幅器の出力電圧と前記第2差動増幅器の出力電圧との差の電圧を求める第1減算回路と、
    入力される第1基準電圧と第2基準電圧の差電圧を求め、この求めた差電圧を基準電圧として出力する第2減算回路と、
    前記第1減算回路の出力電圧と前記第2減算回路から出力される基準電圧とのレベル差を求める第3減算回路と、
    前記第3減算回路の出力電圧を増幅する増幅回路とからなり、
    前記第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生回路と、前記第2基準電圧を発生する第2基準電圧発生回路と、をさらに備え、
    前記第1基準電圧発生回路は、ダイオード接続されたP型のMOSトランジスタと、定電流源とを正負の電源間に直列に接続させ、前記P型のMOSトランジスタのドレイン端子に発生する電圧を前記第1基準電圧として出力するようになっており、
    前記第2基準電圧発生回路は、ダイオード接続されたN型のMOSトランジスタと、定電流源とを正負の電源間に直列に接続させ、前記N型のMOSトランジスタのドレイン端子に発生する電圧を前記第2基準電圧として出力するようになっており、
    前記出力増幅部の相補型のトランジスタであって前記第1差動増幅器の出力信号を入力するトランジスタと、前記第1基準電圧発生回路のP型のMOSトランジスタとは、サイズが同じであり、且つ、前記出力増幅部の相補型のトランジスタであって前記第2差動増幅器の出力信号を入力するトランジスタと、前記第2基準電圧発生回路のN型のMOSトランジスタとは、サイズが同じであり、
    前記第1基準電圧発生回路の定電流源に流れる電流と、前記第2基準電圧発生回路の定電流源に流れる電流と、は同じ値であることを特徴とするプッシュプル増幅器。
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