JP3476920B2 - 衛生材料用ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

衛生材料用ホットメルト接着剤組成物

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    • C09J153/00Adhesives based on block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Adhesives based on derivatives of such polymers
    • C09J153/02Vinyl aromatic monomers and conjugated dienes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09J109/00Adhesives based on homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • C09J109/06Copolymers with styrene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2666/00Composition of polymers characterized by a further compound in the blend, being organic macromolecular compounds, natural resins, waxes or and bituminous materials, non-macromolecular organic substances, inorganic substances or characterized by their function in the composition
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生理用品等の衛生材
料分野に用いられる衛生材料用ホットメルト接着剤組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、生理用ナプキンのような衛生材料
用品は、図1に示す構成からなる。1は吸液性シートで
あって、この吸液性シートを包むように防漏フィルム2
が配されている。3は透液性シートである。さらに、上
記防漏フィルム2面には、ショーツ生地に接着しナプキ
ンのずれ防止用のホットメルト接着剤層4が適宜に設け
られている。そして、上記ホットメルト接着剤層4の形
成材料には、ショーツ生地に対する接着性はもとより、
使用者がその使用後にナプキンを取り除く際に、ショー
ツ生地側に接着剤が残らないことが重要な基本性能とし
て要求されている。このことから、現在では、水素添加
されたスチレン−ブタジエン−スチレンの共重合体(S
EBS)をベースポリマーとしてこれに多量のオイルを
添加したポリスチレン系ホットメルト接着剤が用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記S
EBSベースのポリスチレン系ホットメルト接着剤に
は、多量のオイルが含有されているため、上記オイルが
滲み出して被接着物であるショーツ生地を汚してしまう
という問題が生じる。さらに、上記ポリスチレン系ホッ
トメルト接着剤層が形成されたナプキンの着用時に雰囲
気温度が体温付近にまで上昇すると、ホットメルト接着
剤が軟化しショーツ生地に対する接着性が上がると同時
に凝集力が低下して、ナプキンがずれたり、使用後にナ
プキンを取り除く際にショーツ生地面側にホットメルト
接着剤の一部が残存する(糊残り)という問題が生じ
る。このような問題を解決するために、例えばオイルの
含有量を調整しているのが現状である。また、SEBS
ベースのホットメルト接着剤に代えて、スチレン−イソ
プレン−スチレンのブロック共重合体(SIS)ベース
のホットメルト接着剤や、スチレン−ブタジエン−スチ
レンのブロック共重合体(SBS)ベースのホットメル
ト接着剤を使用することも検討されている。しかし、上
記SISベース,SBSベースのホットメルト接着剤を
使用して、接着性を上げると、ナプキンを取り除く際に
ショーツ生地面側にホットメルト接着剤の一部が残存し
たり、逆に接着性を下げるとナプキンがずれたりすると
いう不具合が生じる。このように、上記SISベースや
SBSベースのホットメルト接着剤においても、接着性
と糊残り性のバランスがとれていないのが実情である。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、オイルの滲み出しによる被接着物(ショーツ
等)の汚染が防止され、常温から体温付近での安定した
接着性に優れ、しかも高凝集力を有する衛生材料用ホッ
トメルト接着剤組成物の提供をその目的とする。
【0005】
〔上記式(1)において、Aはポリスチレン、Bはスチレン−ブタジエンのランダム共重合体である。〕
(b)粘着付与樹脂。 (c)可塑化オイル。
【0006】
【作用】すなわち、この発明者は、オイルの滲み出しが
防止され、しかも優れた接着性および高凝集力を備えた
衛生材料用ホットメルト接着剤を得るために一連の研究
を重ねた。その結果、上記一般式(1)で表され、一般
式(1)におけるB部分のスチレン−ブタジエンのラン
ダム共重合体のブロック共重合体に対するスチレン含有
割合が特定範囲に設定され、しかもそのスチレンが特定
の配合割合に設定されたブロック共重合体からなる合成
ゴムを用いると、所期の目的が達成されることを見いだ
しこの発明に到達した。なお、この発明において、「主
成分とする」とは主成分のみからなる場合も含める趣旨
である。
【0007】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0008】この発明の衛生材料用ホットメルト接着剤
組成物は、特定の合成ゴム(a成分)と、粘着付与樹脂
(b成分)と、可塑化オイル(c成分)とを用いて得ら
れる。
【0009】上記特定の合成ゴム(a成分)は、下記の
一般式(1)で表されるブロック共重合体である。
【0010】A−B−A …(1) 〔上記式(1)において、Aはポリスチレン、Bはスチ
レン−ブタジエンのランダム共重合体である。〕
【0011】そして、上記一般式(1)において、B部
分であるスチレン−ブタジエンランダム共重合体のスチ
レン含有量が、ブロック共重合体(a成分)全体の
重量%(以下「%」と略す)の範囲に設定される必要
がある。すなわち、B部分のスチレン含有量がa成分全
体の%未満では、凝集力が低下し糊残りが発生し、
%を超えると、接着性が悪くなるからである。さらに、
上記ブロック共重合体(a成分)において、スチレン含
有量が、ブロック共重合体(a成分)全体の10〜50
%の範囲に設定されなければならない。すなわち、スチ
レン含有量がa成分全体の10%未満では、凝集力が弱
くなり糊残りが発生し、50%を超えると、接着性が悪
くなる傾向がみられるからである。
【0012】上記a成分とともに用いられる粘着付与樹
脂(b成分)としては、特に限定するものではなく従来
公知のものが用いられる。例えば、クマロン・インデン
樹脂,フェノール・ホルムアルデヒド樹脂,変性キシレ
ン樹脂,テルペン・フェノール樹脂,テルペン樹脂,水
素添加テルペン樹脂,ポリブテン,ポリイソブチレン,
石油樹脂,水素添加石油樹脂,水素添加ロジン,水素添
加ロジンエステル,スチレン樹脂等があげられる。さら
に、上記粘着付与樹脂において、水素添加されたものを
用いることが熱安定性という観点から一層好ましい。こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0013】上記a成分およびb成分とともに用いられ
る可塑化オイル(c成分)も、特に限定するものではな
く従来公知のものが用いられる。例えば、パラフィン系
オイル,ナフテン系オイル,あるいは芳香族系成分を多
量に含むオイル等があげられる。これらは単独でもしく
は2種以上併せて用いられる。
【0014】この発明の衛生材料用ホットメルト接着剤
組成物には、上記a〜c成分以外に、必要に応じて、耐
熱性,耐酸化性,耐光安定性を向上させるためのヒンダ
ードフェノール系安定剤や紫外線吸収剤等の他の添加剤
を適宜に配合することができる。
【0015】この発明の衛生材料用ホットメルト接着剤
組成物は、例えばつぎのようにして作製される。すなわ
ち、a〜c成分および必要に応じて他の添加剤を所定の
割合に配合,混合し、加熱溶融することにより得られ
る。
【0016】上記配合において、a〜c成分の各含有割
合は、a成分がホットメルト接着剤組成物全体の10〜
50%の範囲に、b成分がホットメルト接着剤組成物全
体の25〜70%の範囲に、またc成分がホットメルト
接着剤組成物全体の25%以下に設定することが好まし
い。すなわち、各含有割合において、上記a成分の含有
割合が10%未満では、凝集力が低下し、50%を超え
ると、接着性が悪くなるとともに、溶融粘度が上昇し、
塗工性が悪くなる傾向がみられるからである。また、b
成分の含有割合が25%未満では、体温付近での接着性
が悪くなり、70%を超えると、常温接着性が悪くなる
傾向がみられるからである。さらに、上記c成分の含有
割合が25%を超えると、凝集力が低下する傾向がみら
れるからである。
【0017】このように、この発明の衛生材料用ホット
メルト接着剤組成物は、前記一般式(1)で表されるブ
ロック共重合体により合成ゴム(a成分)であるベース
ポリマーで構成され、しかも一般式(1)中のスチレン
−ブタジエンランダム共重合体(B部分)のスチレン含
有量およびブロック共重合体全体のスチレン含有量が特
定の割合であることから、オイルの滲み出しが抑制さ
れ、しかも常温から体温付近での凝集力の低下が防止さ
れて糊残りが生じない。さらに、接着性が向上し被接着
物とのずれの発生が防止される。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明の衛生材料用ホ
ットメルト接着剤組成物は、特定量のスチレンを含有し
た前記一般式(1)で表されるブロック共重合体からな
る合成ゴム(a成分)を用い、しかも一般式(1)にお
けるB部分のスチレン含有量が特定の割合に設定された
スチレン−ブタジエンランダム共重合体である。このた
め、得られるホットメルト接着剤組成物を、例えば、生
理用ナプキン等の衛生用品のずれ止め用等に用いると、
オイルの滲み出しによる被接着物の汚れが生じず、しか
も着用時した際の体温付近での軟化による凝集力の低下
が防止されてずれや糊残り現象の発生が防止される。こ
のように、接着性に優れ、しかも被接着物に対してずれ
や糊残り等の不具合の生じない優れたホットメルト接着
剤である。また、従来のSEBSベースに比べて安価で
あり、低コスト化が図れる。したがって、この発明の衛
生材料用ホットメルト接着剤組成物は、生理用ナプキン
やおむつカバーを必要とする紙おむつ等の衛生材料のず
れ止め用接着剤として最適である。
【0019】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0020】まず、実施例に先立って、下記の表1に示
す合成ゴムb,dを準備した。なお、これら合成ゴム
b,dはいずれも下記の一般式(2)で表されるブロッ
ク共重合体である。 A−B−A …(2) 〔上記式(2)において、Aはポリスチレン、Bはスチ
レン−ブタジエンのランダム共重合体である。〕
【0021】
【表1】
【0022】
【実施例1〜3、比較例1】下記の表2〜表に示す各
成分を同表に示す割合で配合し、混合した。ついで、加
熱溶融した後、冷却固化することによりホットメルト接
着剤組成物を製造した。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【比較例2】合成ゴムとして、下記の一般式(3)で表
されるブロック共重合体eを準備した。そして、下記の
に示す各成分を同表に示す割合で配合し、混合し
た。ついで、加熱溶融した後、冷却固化することにより
ホットメルト接着剤組成物を製造した。 A−B−A …(3) 〔上記式(3)において、Aはポリスチレン、Bはポリ
ブタジエンである。〕
【0026】
【表4】
【0027】このようにして得られた実施例品および比
較例品のホットメルト接着剤組成物について、その糊残
り性,接着力,熱安定性の各特性を測定し評価した。そ
の結果を後記の表に示す。なお、上記特性評価の測定
方法を下記に示す。
【0028】〔糊残り性〕 ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、厚み50μ
mに塗布したホットメルト接着剤組成物と、コットン生
地とを、幅2.54cm×長さ20cmにわたって貼り
合わせた。これを、40℃の温度雰囲気下で、1kgの
荷重をかけて8時間放置した後、生地を剥がした。そし
て、生地面にホットメルト接着剤組成物が全く付着して
いない場合を◎、殆ど付着していない場合を○、やや付
着している場合を△、明らかに付着している場合を×と
して表示した。
【0029】〔接着力〕 20℃の雰囲気下で、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に、厚み50μmに塗布したホットメルト接着剤
組成物と、コットンショーツ生地とを、幅2.54cm
×長さ20cmで貼り合わせた。これを、40℃雰囲気
下で、1kgの荷重をかけて6時間放置した後、20℃
雰囲気下で、引張試験機を用いて剥離強度を測定した
(JIS Z−0237に準拠)。
【0030】〔熱安定性〕 180℃の雰囲気下に72時間放置したホットメルト接
着剤組成物の色相を目視により判定した。そして、完全
に無色あるいは白色の場合を◎、殆ど無色あるいは白色
に近い場合を○、やや着色のある場合を△、明らかに着
色のある場合を×として表示した。
【0031】
【表5】
【0032】上記表の結果から、比較例1品は糊残り
性および熱安定性には優れているが、接着力が低い。ま
た、比較例2品は接着力,熱安定性には優れているが、
糊残り性に劣っていた。これに対して、実施例品は全て
耐可塑剤性,接着力および熱安定性に優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】生理用ナプキンの構成を示す断面図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(c)成分を主成分とす
    ることを特徴とする衛生材料用ホットメルト接着剤組成
    物。 (a)下記の一般式(1)で表されるブロック共重合体
    であって、スチレン含有量がブロック共重合体全体の1
    0〜50重量%に設定され、かつ一般式(1)における
    B部分のスチレン−ブタジエンランダム共重合体のスチ
    レン含有量がブロック共重合体全体の重量%に設
    定されている合成ゴム。 A−B−A …(1) 〔上記式(1)において、Aはポリスチレン、Bはスチ
    レン−ブタジエンのランダム共重合体である。〕 (b)粘着付与樹脂。 (c)可塑化オイル。
  2. 【請求項2】 (a)成分の含有割合がホットメルト接
    着剤組成物全体の10〜50重量%、(b)成分の含有
    割合がホットメルト接着剤組成物全体の25〜70重量
    %、(c)成分の含有割合がホットメルト接着剤組成物
    全体の25重量%以下に設定されている請求項1記載の
    衛生材料用ホットメルト接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 (b)成分である粘着付与樹脂が水素添
    加されたものである請求項1または2記載の衛生材料用
    ホットメルト接着剤組成物。
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