JP3476073B2 - 食品用紙製容器の製造方法および食品用紙製容器 - Google Patents
食品用紙製容器の製造方法および食品用紙製容器Info
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Description
に、少なくともその一方の面にシェラック樹脂層が形成
(コーティング)された基紙を利用して得られる食品用
紙製容器とその製造方法に関する。
注加するだけで調理および喫食できる即席食品を収容
し、かつ調理器具・食器としても機能する容器として、
従来より、加工適性に優れた発泡スチロール、ポリプロ
ピレンなどが、その加工原料として主に利用されてい
た。 紙製の容器も流通しているものの、紙製容器の場
合では耐水性等の問題がどうしても残るため、通常は、
ポリエチレンなどの合成樹脂が積層されている。 これ
ら発泡スチロール、ポリプロピレン、それにポリエチレ
ンなどは、環境中に放置してもそのままでは分解され
ず、焼却などの処理工程が必要であるなど、廃棄物処理
が困難な面がある。
ン、ポリエチレンなどの人工合成物から離れて、環境中
でのその生分解性に着目して、例えば、食品用容器にも
使える包装積層板の芯層(紙または板紙)の片面または
両面に、天然物であるキトサンからなる第一水溶性多糖
類と、寒天などの第二水溶性多糖類との化学的生成物ま
たは化学的複合物のフィルムを積層してなる包装積層板
が提案されている[特開平7−1645号公報参照]。
分解性と容器用途での耐水性の観点から、コハク酸ポリ
エステル系、ポリエステルアミド、PCL(ポリカプロ
ラクトン)系、ポリ乳酸系、酢酸セルロース系などの合
成ポリマーを、紙製容器の器壁に積層あるいは被覆する
試みがなされている。
る技術がこれまでに種々提案されているが、容器として
の耐水性が不十分であったり、あるいは容器の形状を形
成するための接着剤が乏しいなどの理由で、所望の性状
を備えた紙製容器、特に、食品用容器の実現には至って
いないのが実情である。
技術での課題に鑑みて発明されたものであり、食品用紙
製容器の製造方法であって;(a)基紙の少なくとも一
方の面に、シェラックを含む溶液を塗布し、(b)該基
紙を容器形状に成型し、(c)該基紙が重なり合う部分
を前記シェラックの接着性を利用して熱貼着し、および
(d)前記シェラックを含む溶液の塗布層を100〜3
00℃の温度での0.1〜10分間の加熱により熱硬化
する、工程を含む食品用紙製容器の製造方法である。
容器成型時の基紙の貼着部分(シール部分)の接着が強
固で、耐水性にも優れた、生分解性の食品用紙製容器が
提供されるのである。
る。
性」を、生分解試験の試験方法や、合成プラスチックま
たは合成樹脂の分解過程で生じる中間体に関する安全性
などを考慮して、その基準・定義付けがなされている。
ては、その素材に応じて2種類に大別されている。 す
なわち、生分解性を有する合成プラスチックや合成化合
物を含有あるいは構成成分とする容器と、容器の構成素
材に天然物を用いた(人工的な化学合成処理が施されて
いない)容器とに分類されている。 しかしながら、前
者の容器では、合成プラスチックや合成化合物の処理工
程において生じる中間体物質に起因する有害性にかかる
問題が残ることから、後者の方が望ましいと考えられ
る。 そこで、本発明においては、後者の考えに沿った
容器として、容器基材に紙を選択し、その表面に天然物
の生分解性のシェラック樹脂層を形成した基紙から成型
された生分解性紙製容器を開発した。
発明で意図している熱湯を注加して食品を調理・喫食す
るタイプの即席食品用の紙製容器には、その生分解性の
みならず、以下の諸性能を兼ね備えておく必要がある。
すなわち; (1) 容器成型時の基紙同士の貼着部分(シール部分)で
の良好な接着性; (2) 容器の印刷適性; (3) 輸送時の容器の耐衝撃性; (4) 熱湯を漏水無く注加でき、かつ食器として機能する
に十分な耐水性; (5) 容器内に収容した食品を貯蔵するに十分な密封性、
透湿性および遮光性、 などの性能が求められる。
法に沿って説明する。
紙(基紙)としては、通常、この種の容器には、その表
面に優れた印刷適性が求められるため、例えば、片面ア
ート紙や両面アート紙の他、同程度の厚さの他のコート
紙や、上質紙などが好適に利用でき、また、合成紙も適
用可能である。
シェラック樹脂層が形成(コーティング)される。 こ
のシェラック樹脂層は、溶液コーティング法、エマルジ
ョンコーティング法、ホットメルトコーティング法など
の常法に従ってシェラックを含む溶液を塗布して形成さ
れる。
たシェラックを含む溶液が比較的均質に分散塗布でき
る、などの理由から溶液コーティング法が好ましい。
プラスチックフィルムに対して最もよく利用されている
方法であって、コーティング剤(本発明の場合、シェラ
ックを含む溶液)を有機溶媒に溶解して得た溶液を、ド
クターコーティング法や、エアーナイフコーティング法
などの常法に従って、塗膜の均一性を維持しながら、紙
上に塗布する方法である。 また、コーティング時の塗
工厚み(濡れ)としては、シェラック樹脂層を構成する
素材の種類や溶液濃度などのコーティング条件によって
も変化するが、一般的に、約15μm〜約100μm、好まし
くは約40μm〜約60μmの厚みで塗布する。
ては、少なくともシェラックが溶解するものであればよ
く、通常、エタノールや、イソプロピルアルコールなど
が利用される。
度は、シェラック樹脂層を構成するシェラックの種類
や、溶液濃度などのコーティング条件によっても変化す
るが、一般的に、約3〜約50重量%、好ましくは約20〜
約50重量%(シェラックだけを溶解する場合は、約25〜
約50重量%、好ましくは約35〜約45重量%)の濃度に調
整する。
ェラック樹脂層では、シェラックだけを樹脂成分とする
こともできるが、必要に応じて他の樹脂を混合すること
も可能である。 このような樹脂としては、例えば、天
然樹脂、ガム、ゴムおよびこれらの組み合わせ、具体的
には、ダンマル樹脂、コーパル樹脂、コーパイババルサ
ム、ニューコウ、ベンゾインガム、オポパナックス樹
脂、サンダラック樹脂、グアヤック樹脂、マスチック、
ミルラ、ゴム分解樹脂、レチェデバカ、カウリガム、ロ
ジン、ファーバルサムなどがあるが、これらに限定され
ない。
んだ溶液を紙面に塗布して樹脂層を形成し、この樹脂層
の上に、前述したようなシェラックを含む溶液をさらに
塗布して積層することもできる。 シェラック以外の天
然樹脂層、例えば、アラビアガム等を塗布した上にシェ
ラック樹脂層を形成する方法によると、シェラックが基
紙に吸収されるのを防止でき、シェラックの使用量の減
量や、長期間の保存による耐水性の低下を防止すること
が可能となる。
とは、無臭性で、人体に対する安全性も確認されてお
り、また、熱硬化したシェラック樹脂は、耐水性に優れ
ている樹脂でもある。 そして、シェラック樹脂の主要
構成成分であるシェラックとは、セラックとも称され
る、インドやタイを主要な原産国とする物質であり、南
洋の植物(アメリカネム:豆科、桑科の代表的母樹)に
寄生する貝殻虫(Lacciferlacca KEER)が分泌する樹脂状
物質で、スチックラックを原料としている。 そして、
この樹脂状物質を精製して得た樹脂酸エステルを成分と
するものを精製シェラック、また、この樹脂状物質を精
製および漂白して得た樹脂酸エステルを成分とするもの
を白シェラックと総称している。
褐色の粒状または鱗片状で、堅くて脆く、無臭またはわ
ずかに特有の甘い臭いがある。 エタノールに可溶で、
またエーテルには5〜10%溶ける。 水には溶けない
が、アルカリ水溶液には溶ける。また、シェラックの軟
化点は70〜80℃である。
用でき、例えば、乾燥透明ラック(日本シェラック工業
株式会社)などが、本発明において好適に利用できる。
従来より、ヒートシール性(熱融着性)、耐油性、耐水
性を呈することが知られているが、本発明者らは、さら
にシェラックを含む溶液を塗布した基紙を、加熱して熱
硬化せしめることで、食品用紙製容器として重要な要素
である耐水性が格段に良くなることを知見した。 すな
わち、シェラックを含む溶液を塗布した基紙を容器形状
に成型した後/成型する前/成型と同時に、当該技術分
野で周知の方法に従って、容器/基紙を加熱・硬化する
ことにより、耐水性が格段に改善され、さらには光沢の
ある外観が得られるのである。
で、容器に熱湯を注加した時のワックス成分の浮遊を解
消することもできる。
溶媒に溶解せしめて得た溶液を、基紙に均一に塗布して
シェラック樹脂層を形成した後に、加熱・硬化を行う。
熱を与えるものであり、熱硬化のための加熱温度は、シ
ェラックの種類や、塗布溶液量などによっても変化する
が、一般的には、約100〜約300℃、好ましくは約120〜
約200℃の温度に調整する。
ラックの種類や、塗布溶液量などによっても変化する
が、一般的には、約0.1〜約10分、好ましくは約0.5〜約
5分の時間に設定する。
の組立工程を経て、ヒートシール等の常法に従って容器
をシール成型した後に、成型容器を加熱して、シェラッ
ク樹脂層を硬化する。
るが、これら実施例の開示によって本発明が限定的に解
釈されるべきでないことは勿論である。
ク工業株式会社の商品)を準備した。 次に、シェラッ
クをエタノールで溶解して、シェラック濃度50%の溶液
を調製し、これを刷毛で、坪量230g/m2のバージンパル
プ(基紙)上に均一に塗布した。
定の大きさに裁断し、次いで、箱型を形成するように、
折れ目部分に折り筋をつけた。 そして、折り筋を折り
込んで、箱型に組み立てた後に、シェラックの溶液が塗
布されている基紙同士が重なり合う部分をインパルスシ
ーラー(接着部温度 180℃)で熱貼着させて、食品用紙
製容器(幅16cm、奥行き10cm、高さ2.5cm)を作製し
た。
(熱貼着部分)が良好に接着しており、その中に熱湯を
注加しても箱型は崩れず、また、熱湯の漏れはほとんど
無かった。
内に約1分間置いたところ、熱湯漏れの全く無い容器が
得られた。
ダンマル、ジェルトン、ゴム(以上、いずれも日本シェ
ラック工業株式会社の商品)、およびシェラックとゴム
の混合物(シェラック:ゴム=10:1の重量比率)の各
生分解性試料を準備した。 また、ポリエチレン塗工紙
(PE40μm+坪量230g/m2のバージンパルプ)を、対照試
料とした。
料濃度が30〜50%の溶液を調製し、これを坪量230g/m2
のバージンパルプ(基紙)上に刷毛で均一に塗布し、そ
して、風乾した。
を、超音波ウエルダ(日本エマソン株式会社ブランソン
事業本部)を用いて、20kHzの周波数、20PSIGの圧力、6
3Nのトリガーフォース、80%の振幅の条件下で溶着を行
い、その接着の可否を確認した。
非塗布面との間での接着の可否についても確認を行っ
た。 その結果を、以下の表1にまとめた。
含む溶液を塗布した事例についてのみ、従来のポリエチ
レンと同様の接着性が認められた。 なお、シェラック
とゴムの混合物を含む溶液での事例でも、塗布面同士の
当接部分に関しては接着性が認められた。
パルスシーラー(FUJI IMPULSE Sealer; FUJI IMPULSE
Co., Ltd.:接着部温度 180℃)に代えて、超音波ウエ
ルダの場合と同じ試料について、同じ条件下でその接着
性を確認した。 その結果を、以下の表2にまとめた。
含む溶液を塗布した事例についてのみ、従来のポリエチ
レンと同様の接着性が認められ、前出の超音波ウエルダ
による試験結果を再現する結果が得られた。 これらの
結果から、生分解性試料の溶液を塗布した基紙の内、シ
ェラックを含む溶液を塗布した事例だけが、容器を形成
する(組み立てる)ための接着性を有するものと考えら
れた。
討 実施例2での結果を踏まえて、シェラックを含む溶液を
塗工した場合の接着強度の測定を行った。
ラックエタノール溶液、乳状白ラックエタノール溶液、
水性シェラック溶液、それに、カゼインアンモニウム溶
液と水性シェラック溶液との混合液が塗工された紙を準
備し、これを基紙とした。また、対照として、ポリエチ
レン塗工紙(PE40μm+坪量230g/m2のバージンパルプ)
を準備した。
液を、基紙(坪量230g/m2のバージンパルプ)上に、バ
ーコーターによって、16μmの塗り厚(濡れ)で塗布
し、そして、風乾した。 これら紙試料を、所定の溶着
温度で、3kg/cm2の圧力で10秒間溶着した。 そして、
得られた基紙から幅15mmの試験片を切り出した。
機(TOYOSEIKI、SHIMADZU AUTOGRAPH AGS-500D)を用い
て、300mm/分の試験速度で、10kgの負荷の測定条件下
で、接着強度を測定した。 その結果を、以下の表3に
まとめた。
モニウム溶液による接着性は乏しい反面、水性シェラッ
ク溶液、それに、カゼインアンモニウム溶液と水性シェ
ラック溶液との混合液では、対照のポリエチレンと比較
しても遜色の無い、良好な接着性が認められた。
要とする接着強度は概ね0.2kgf程度であり、シェラック
を塗工した本発明品はこの条件を満たしていた。
ク)、コーパル、ダンマル、ジェルトン、およびゴム
(以上、いずれも日本シェラック工業株式会社の商品)
の各試料を準備した。 そして、各試料をエタノールで
溶解して、試料濃度50%の溶液を調製し、それらを刷毛
で、坪量230g/m2のバージンパルプ(基紙)上に均一に
塗布した。 溶液が塗布された基紙を風乾し、これを所
定の大きさに裁断し、次いで、箱型を形成するように、
折れ目部分に折り筋をつけた。
立てた後に、溶液が塗布されている基紙同士が重なり合
う部分をホッチキスで留めて食品用紙製容器(幅16cm、
奥行き10cm、高さ2.5cm)を作製した。 なお、シェラ
ックの溶液を塗布した容器は2個作成し、その内の一方
については、溶液を塗布・乾燥した後に、200℃で1分
間加熱処理した。
(沸騰水)を注ぎ、容器からの漏水の有無を確認した。
すなわち、A6サイズの大きさの濾紙(Whatman GRADE
17CHROMA)を容器の下に敷き、熱湯を注加して20分後の
濾紙の重量増加に基づいて、容器からの漏水の有無を確
認した。 なお、漏水が認められなかった容器について
は、6分間さらに電子レンジ加熱を行った。
し、生分解性試料成分の出現、芳香の各項目についても
確認を行い、その結果を、以下の表4にまとめた。
からすれば、熱湯を注加して20分以内に漏水が認められ
たダンマル以外は、食品用容器への用途に適用可能であ
ると考えられる。 その中でも、容器の外観、色彩、臭
気などの点を総合的に判断すれば、食品用容器への利用
にあっては、シェラックが最も適していると考えられ
た。 特に、シェラックの溶液を塗布し、これに熱硬化
処理を施して得た容器では耐水性の改善が認められた。
るに際してのシェラックの濃度と塗工厚み(シェラック
樹脂層の厚み)との関係について検討を行った。
ク:日本シェラック工業株式会社)とエタノールとの構
成比率の異なる3種類の溶液を調製し、一対の基紙(バ
ージンパルプ:坪量230g/m2)上に刷毛で均一に塗布し
た。 すなわち、一方の基紙は、溶液が塗布された基紙
を200℃で1分間加熱した基紙とし、他方を、未処理
(熱硬化処理無し)の基紙とした。
の手順に従って、食品用紙製容器(幅16cm、奥行き10c
m、高さ2.5cm)を作製し、この容器に、250ccの熱湯
(沸騰水)を注ぎ、容器からの漏水の有無を確認した。
すなわち、A6サイズの大きさの濾紙(Whatman GRADE
17CHROMA)を容器の下に敷き、熱湯を注加して20分後の
濾紙の重量増加に基づいて、容器からの漏水の有無を確
認した。 その結果を、以下の表5にまとめた。
液でのシェラックの濃度を約37重量%以上、好ましく
は、約37〜約50重量%の濃度に設定することで、溶液塗
布された基紙の加熱・硬化工程の有無にかかわらず、食
品用容器に通常求められる耐水性が認められた。 な
お、シェラックの濃度を約25重量%に調整した溶液で
も、本発明に従って、加熱硬化処理を経ることで、食品
用容器に必要とされる耐水性が付与されることが明らか
となった。
レン等の合成樹脂を使用せずとも、以下のような諸性
能、すなわち; (1) 容器成型時の基紙同士の貼着部分(シール部分)で
の良好な接着性; (2) 容器の印刷適性; (3) 輸送時の容器の耐衝撃性; (4) 熱湯を漏水無く注加でき、かつ食器として機能する
に十分な耐水性; (5) 容器内に収容した食品を貯蔵するに十分な密封性、
透湿性および遮光性、 などの諸性能を兼ね備えた生分解性の食品用紙製容器が
提供されるのである。
ば、その構成素材すべてを生分解性素材とすることも可
能であるため、環境汚染の懸念もなく、容器の廃棄処理
が行えるなどの効果をも奏するのである。
Claims (6)
- 【請求項1】 食品用紙製容器の製造方法であって; (a)基紙の少なくとも一方の面に、シェラックを含む
溶液を塗布し、 (b)該基紙を容器形状に成型し、 (c)該基紙が重なり合う部分を前記シェラックの接着
性を利用して熱貼着し、および (d)前記シェラックを含む溶液の塗布層を100〜3
00℃の温度での0.1〜10分間の加熱により熱硬化
する、 工程を含む、ことを特徴とする食品用紙製容器の製造方
法。 - 【請求項2】 前記(a)において、基紙の少なくとも
一方の面に、まずシェラック樹脂以外の天然樹脂の樹脂
層を形成し、該樹脂層上にシェラックを含む溶液を塗布
する、請求項1に記載の食品用紙製容器の製造方法。 - 【請求項3】 前記溶液が、ダンマル樹脂、コーパル樹
脂、コーパイババルサム、ニューコウ、ベンゾインガ
ム、オポパナックス樹脂、サンダラック樹脂、グアヤッ
ク樹脂、マスチック、ミルラ、ゴム分解樹脂、レチェデ
バカ、カウリガム、ロジン、ファーバルサムおよびこれ
らの組み合わせからなるグループから選択された天然樹
脂をさらに含む請求項1または2に記載の食品用紙製容
器の製造方法。 - 【請求項4】 前記シェラックの量が、前記溶液の20
〜50重量%の量である請求項1乃至3のいずれかに記
載の食品用紙製容器の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の食品
用紙製容器の製造方法により製造された食品用紙製容
器。 - 【請求項6】 生分解性容器である請求項5に記載の食
品用紙製容器。
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JP2000047225A JP3476073B2 (ja) | 2000-02-24 | 2000-02-24 | 食品用紙製容器の製造方法および食品用紙製容器 |
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Publications (2)
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JP2001240033A JP2001240033A (ja) | 2001-09-04 |
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