JP7250417B2 - 食品用容器および包装体 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばプリン、アイスクリーム、ゼリー、グラタン、ケーキ等の固形状またはゲル状の食品を包装するための容器に関し、特に、容器に収容した状態での表面焼成加工を要する焼きプリン、クレームブリュレ等の食品の包装に好適に用いられる容器に関する。また、この発明は、上記容器を使用して焼きプリン等の食品を包装してなる包装体に関する。
例えば、焼きプリンを製造する場合、プリンの原料液を耐熱性容器に充填して、同原料液を容器ごとスチーマで加熱して固化させた後、容器内に形成されたプリンの表面をオーブン等で加熱して焼き目を付けることにより仕上げられる。
ここで、焼きプリン用の容器は、かつてはガラス製や陶器製のものが主流であったが、これらは重量が大きくコストもかかるため量産には適しておらず、そのため、近年になって、ポリプロピレン樹脂等の耐熱性樹脂成形品よりなるフランジ付きカップ状の容器が用いられるようになってきた。
ただし、樹脂製の容器の場合、耐熱温度が高くても160℃程度であるので、容器内のプリンの表面を焼成加工する際に、容器のフランジ等が熱によって変形したり溶融したりするおそれがある。
そこで、例えば、プリンが収容された耐熱性樹脂製容器のフランジを断熱材で覆った状態でプリンの表面を焼成する方法(下記特許文献1参照)や、耐熱性樹脂製容器に収容されたプリンの表面に熱源を接触させてプリンの表面を焼成する方法(下記特許文献2参照)等が採用されている。
特開2003-310194号公報 特許第3455049号
しかしながら、上述した方法による場合、プリン表面全体に焼きプリンの特徴である焼き目(焦げ目)がつけられなかったり、プリンの表面焼成加工時にオーブン等の加熱装置に対する容器の位置が少しでもずれると、容器のフランジ等が熱により変形したり溶融したりする可能性があった。
この発明の目的は、収容した食品の表面に均等に焼き目(焦げ目)をつけることができ、表面焼成加工時にフランジ等に熱による変形や溶融が生じるおそれのない食品用容器を提供することにある。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)金属箔層と金属箔層の一方の面に積層された熱硬化性樹脂層とを有している積層シートを、熱硬化性樹脂層が容器の内側となるようにフランジ付きカップ状に成形してなる、食品用容器。
2)熱硬化性樹脂層が、セラック樹脂、メラミン樹脂、またはエポキシ樹脂よりなる、上記1)の食品用容器。
3)積層シートが、さらに金属箔層の他方の面に積層された保護層を有している、上記1)または2)の食品用容器。
4)積層シートの両面が互いに異なる色を有するものとなされている、上記1)~3)のいずれか1つの食品用容器。
5)フランジの外周縁部にカール部が形成されている、上記1)~4)のいずれか1つの食品用容器。
6)カール部が、全体としてフランジの平坦部よりも下方に突出させられているとともに、径方向外向きにカールさせられている、上記5)の食品用容器。
7)フランジの平坦部の幅が3~10mmであり、フランジの平坦部上面からカール部の下端までの高さが1~5mmである、上記6)の食品用容器。
8)上記1)~7)のいずれか1つの食品用容器に、内容物として食品が収容されて同食品に表面焼成加工が施されているとともに、食品用容器の開口を覆うオーバーキャップが、食品用容器のフランジに嵌め被せられている、包装体。
上記1)の食品用容器によれば、金属箔層および熱硬化性樹脂層を有する積層シートから成形されているので、内容物として収容されたプリン等の食品の表面焼成加工を行う際に、フランジ等が熱により変形したり溶融したりするおそれがなく、製造不良を回避することができ、収容された食品の表面に均等に焼き目(焦げ目)をつけることができる。
上記2)の食品用容器によれば、容器の内面を構成する熱硬化性樹脂層が、セラック樹脂、メラミン樹脂、またはエポキシ樹脂よりなるので、食品衛生上問題なく使用することができる上、容器の成形性が損なわれず、さらには、容器の内面側の耐腐食性が向上する。
上記3)の食品用容器によれば、容器の外面が積層シートの保護層によって構成されるので、容器の外面側の耐腐食性や、成形性、耐スクラッチ性、耐熱性が向上する。
上記4)の食品用容器によれば、容器の両面の色が互いに異なるものとなるので、デザイン性が向上し、また、色によって積層シートの面を判別することができるので、容器成形時に成形方向を間違えにくくなり、製造不良が減少する。
上記5)の食品用容器によれば、フランジの外周縁部がカール部となされているので、手指等を怪我するおそれがなく、安全に使用することができる。
上記6)の食品用容器によれば、カール部が、全体としてフランジの平坦部よりも下方に突出させられているとともに、径方向外向きにカールさせられているので、フランジのデザイン性が向上し、とりわけ、積層シートの両面の色を互いに異なるものとした場合には、フランジが2色で構成され、高級感を呈するものとなる。
上記7)の食品用容器によれば、容器の開口を覆うオーバーキャップをフランジに嵌め被せた際の嵌合性が良好となり、オーバーキャップが不用意に外れるのを回避することができる。
上記8)の包装体によれば、容器に収容した食品の表面焼成加工を行っても、容器のフランジ等に熱による変形や溶融が生じるおそれがなく、また、食品の表面焼成加工後に、容器のフランジにオーバーキャップを被せるだけで包装形態となるので、製造が容易であり、したがって、例えば焼きプリン、クレームブリュレ等の包装に好適に使用することができる。
この発明の実施形態に係る食品用容器の成形材料として用いられる積層シートの層構造を示す断面図である。 この発明の実施形態に係る食品用容器の斜視図である。 同食品用容器の部分拡大垂直断面図である。 同食品用容器を用いた包装体の部分拡大垂直断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
図1は、この発明の実施形態に係る食品用容器の成形材料として用いられる積層シートを示したものである。
図示の通り、積層シート(20)は、金属箔層(20a)と、金属箔層(20a)の一方の面(図1では上面)に積層された熱硬化性樹脂層(20b)と、金属箔層(20a)の他方の面(図1では下面)に積層された保護層(20c)とで構成されている。
金属箔層(20a)としては、例えば、アルミニウム箔、鉄箔、ステンレス鋼箔、銅箔を使用することができるが、好適にはアルミニウム箔が用いられる。アルミニウム箔の場合、純アルミニウム箔、アルミニウム合金箔のいずれでもよく、また、軟質、硬質のいずれでもよいが、例えば、JIS H4160で分類されるA8000系(A8021Hなど)またはA3000系の焼鈍処理済の軟質材(O材)であれば、成形性に優れているので、好適に用いることができる。また、アルミニウム箔の場合、伝熱性に優れているので、例えば加工食品の原料を容器に充填した状態で加熱加工または冷却加工する際に熱が伝わりやすく、これらの加工を効率よく行うことができる。
金属箔層(20a)の厚みは、60~200μmとするのが好ましい。上記厚みを60μm以上とすれば、ピンホールが少なくなって、バリア性を確保することができ、深絞り性を得ることができる。また、上記厚みを200μm以下とすることで、成形時に負荷される外力によって積層シート(20)が破断するのが防止され、また、軽量の容器を得ることができる。金属箔層(20a)の厚みは、100~150μmとするのがより好ましい。
熱硬化性樹脂層(20b)は、容器(2)の内面(フランジ(23)上面を含む)を構成するものであって、主として、内容物である食品により金属箔層(20a)の内面側が腐食するのを防止する機能を担う。
この金属箔層(20a)に接した熱硬化性樹脂層(20b)には、食品充填時における食品の表面焼成加工時の1200℃程度の炙りによる熱によっても変質しない耐熱性が要求されるとともに、食品と直接接触することから食品衛生上の規格や基準等に適合したものであることが要求される。好適には、熱硬化性樹脂層(20b)は、熱硬化性樹脂であるセラック(Shellac)樹脂、メラミン樹脂、またはエポキシ樹脂よりなる。熱硬化性樹脂層(20b)は、通常、これらの樹脂を、金属箔層(20a)の一方の面にグラビアコート法等によって塗工して乾燥硬化させることにより形成される。
熱硬化性樹脂層(20b)の厚みは、1~5μmとするのが好ましい。上記厚みを1μm以上とすることで、金属箔層(20a)に十分な耐腐食性が得られ、応力などによるスクラッチや突き刺し性などに対しての強度が向上する。また、上記厚みを5μm以下とすることで、コストが抑えられる他、硬化反応が層(20b)全体にわたって十分に行われるため、耐スクラッチ性などが向上する。熱硬化性樹脂層(20b)の厚みは、より好ましくは2~4μmとなされる。
保護層(20c)は、金属箔層(20a)の他方の面に積層されることにより、容器(2)の外面(フランジ(23)下面を含む)を構成するものであって、金属箔層(20a)の外面側の腐食を防止し、さらには、成形性、スクラッチ性、耐熱性を向上させる機能を担う。
保護層(20c)は、例えば、エポキシ樹脂、セラック樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂よりなる。保護層(20c)の形成は、例えば、上記樹脂を、金属箔層(20a)の他方の面にグラビアコート法等によって塗工して乾燥硬化させることにより行われる。
保護層(20c)の厚みは、1~5μmとするのが好ましく、2~4μmとするのがより好ましい。上記厚みを1μm以上とすることで、金属箔層(20a)に十分な耐腐食性が得られ、応力などによるスクラッチや突き刺し性などに対する強度が向上し、また、上記厚みを5μm以下とすることで、コストが抑えられる他、硬化反応が層(20c)全体にわたって十分に行われるため、耐スクラッチ性などが向上する。
積層シート(20)の両面は、互いに異なる色を有するものとなされている。ここにいう「異なる色」とは、色の3要素である色相、明るさ、彩度のうち少なくともいずれかの要素が異なるものであればよいが、明確に識別できるという点から見て、2つ以上の要素が異なるものとするのが好ましい。
積層シート(20)の両面の色の調整は、通常、熱硬化性樹脂層(20b)および保護層(20c)を構成する樹脂材料のうち少なくとも一方に適宜の色の顔料を所要量添加することによって行われる。
上記積層シート(20)によれば、色によって積層シート(20)の面を判別することができるので、容器成形時に成形方向を間違えにくくなり、製造不良が減少する。また、上記積層シート(20)を成形材料とすれば、成形された容器(2)のデザイン性が向上する。
図2および図3は、この発明の実施形態の食品用容器(2)を示すものである。
図示の容器(2)は、上記積層シート(20)を、容器成形装置によりフランジ付きカップ状に成形してなるものである。
より詳細には、容器(2)は、円形の底壁(21)と、底壁(21)の周縁から立ち上がった逆円錐形の周壁(22)と、周壁(22)の上端縁から径方向外方にのびているフランジ(23)とを有している。図示の容器(2)の場合、周壁(22)およびフランジ(23)にシワが生じないように成形加工されている。但し、この発明の容器としては、これらの部分にシワが生じるように成形されたものであってもよい。
フランジ(23)の外周縁部には、カール部(231)が形成されている。図3に詳しく示すように、カール部(231)は、全体としてフランジ(23)の平坦部(232)よりも下方に突出させられているとともに、径方向外向きにカールさせられている。このカール部(231)は、容器成形装置の専用金型によって、フランジ(23)が所要の幅中間位置において下向きに折り曲げられるとともに、折り曲げられた垂下部分が径方向外向きにカールさせられることにより形成されている。カール部(231)を上記のような構成とすることで、フランジ(23)のデザイン性が向上する。とりわけ、この実施形態では、積層シート(20)の両面の色を互いに異なるものとしているので、フランジ(23)が2色(例えば、シルバーとゴールド)で構成され、高級感を呈するものである。
フランジ(23)の平坦部(232)の幅(W)は、3~10mmであるのが好ましい。フランジ(23)の平坦部(232)上面からカール部(231)の下端までの高さ(H)は、1~5mmであるのが好ましい。また、カール部(232)の最大外径(D)は、1.3~1.8mmであるのが好ましい。これらの寸法(W)(H)(D)を上記範囲に設定することにより、容器(2)の開口を覆うオーバーキャップ(3)をフランジ(23)に嵌め被せた際(図4参照)の嵌合性が良好となって、オーバーキャップ(3)が不用意に外れるのを回避することができ、また、保管や輸送に際して複数の容器(2)を積み重ねた時のガタツキを低減することができる。
なお、容器の形状(フランジの形状を含む)は、上記に限定されるものではなく、内容物の種類や容量等に応じて、適宜その他の形状とすることができる。
図3に示すように、容器(2)には、内容物としてプリン等の食品(C)が収容される。
そして、この状態で、プリン等の食品(C)の表面が、図示しないオーブン、ヒーター等の焼成装置によって焼成加工され、同表面に焼き目(C1)が形成される。
ここで、容器(2)は、金属箔層(20a)の一方の面に熱硬化性樹脂層(20b)が積層された積層シート(20)を成形してなるものであって、底壁(21)および周壁(22)の内面ならびにフランジ(23)の上面が熱硬化性樹脂層(20b)によって構成されているため、焼成装置との間で多少の位置ズレが生じたり、焼成加工温度を高くしたりしても、フランジ(23)等に熱による変形や溶融が生じるおそれがなく、これに起因する製造不良が発生しない。
図4は、この発明の実施形態に係る包装体を示したものである。図示の包装体(1)は、図3に示す食品(C)入り容器(2)のフランジ(23)に、容器(2)の開口を覆うオーバーキャップ(3)を嵌め被せてなるものである。
オーバーキャップ(3)は、例えば非晶性ポリエチレンテレフタレート(A-PET)樹脂やポリスチレン(PS)樹脂等の成形品よりなるものであって、頂壁(31)と、頂壁(31)の周縁から下方にのびる垂下壁(32)とを備えている。図示のオーバーキャップ(3)の場合、垂下壁(32)が、上部垂下壁部(32a)と、上部垂下壁部(32a)の下端縁にほぼ水平な中間段差部(32b)を介して連なりかつ上部垂下壁部(32a)の直径よりも大きい直径を有する下部垂下壁部(32c)とで構成されている。下部垂下壁部(32c)の高さ中間には、径方向内方に向かって水平な畝状に突出した複数の係止部(32d)が周方向に等間隔おきに形成されている。垂下壁(32)の下端縁には、径方向外方に短く突出した環状のフランジ部(32e)が形成されている。オーバーキャップ(3)を容器(2)のフランジ(23)に嵌め合わせると、その垂下壁(32)の中間段差部(32b)がフランジ(23)の平坦部(232)に載置されるとともに、その係止部(32d)がカール部(231)に係り止められるようになっている。
この実施形態の包装体(1)によれば、焼きプリンやクレームブリュレ等の、表面焼成加工されて焼き目(焦げ目)が付けられた食品を、上記容器(2)およびオーバーキャップ(3)によって、支障なくかつ簡単に包装することができる。
次に、この発明の具体的実施例について説明する。但し、この発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
JIS H4160(2006)で規定されるA8021-O材よりなる厚さ120μmのアルミニウム箔を用意した。
次に、このアルミニウム箔の片面全面に、希釈したセラック樹脂コート剤を、グラビアコーターにて塗布した後、約300℃で10秒間加熱して硬化させることにより、厚さ2μmのセラック樹脂コート層(熱硬化性樹脂層)を形成した。また、上記アルミニウム箔の他面全面に、希釈したエポキシ樹脂コート剤を、グラビアコーターにて塗布した後、約300℃で10秒間加熱して硬化させることにより、厚さ3μmのエポキシ樹脂コート層(保護層)を形成した。
こうして得られた積層シートを所定寸法の円形に打ち抜いてブランクを形成し、このブランクを容器成形装置によってフランジ付きカップ状に成形することにより、図2および図3に示す形態を有する容器を作製し、これを実施例1とした。
容器の成形は、絞り成形時のエア圧を0.2MPaとし、カール成形時のエア圧を0.5MPaとして行った。
容器の寸法は、底壁の直径=74.38mm、フランジの外径(容器の最大外径)=95.3mm、フランジの内径(開口径)=85mm、深さ=27mm、周壁のテーパ角=11°、カール部の最大外径=1.3mm、フランジの平坦部の幅=7.7mm、フランジの平坦部上面からカール部の下端までの高さ=10mmとした。
<実施例2>
アルミニウム箔の他面全面に、希釈したセラック樹脂コート剤を、グラビアコーターにて塗布した後、約300℃で10秒間加熱して硬化させることにより、厚さ2μmのセラック樹脂コート層(保護層)を形成した点を除いて、実施例1と同じ要領にて容器を作製し、これを実施例2とした。
<参考例1>
アルミニウム箔の片面全面に、希釈したエポキシ樹脂コート剤を、グラビアコーターにて塗布した後、約300℃で10秒間加熱して硬化させることにより、厚さ3μmのエポキシ樹脂コート層(熱硬化性樹脂層)を形成した点を除いて、実施例1と同じ要領にて容器を作製し、これを参考例1とした。
<参考例2>
セラック樹脂コート層(熱硬化性樹脂層)の厚さを0.5μmとし、エポキシ樹脂コート層(保護層)の厚さを0.5μmとした点を除いて、実施例1と同じ要領にて容器を作製し、これを参考例2とした。
<比較例1>
容器成形材料として、両面にコート層が形成されていないアルミニウム箔を用いた点を除いて、実施例1と同じ要領にて容器を作製し、これを比較例1とした。
<比較例2>
アルミニウム箔の両面全面に、希釈した硝化綿系コート剤を、グラビアコーターにて塗布した後、約100℃で10秒間加熱して硬化させることにより、それぞれ厚さ3μmの硝化綿系コート層を形成した点を除いて、実施例1と同じ要領にて容器を作製し、これを比較例2とした。
<性能評価試験>
実施例1,2、参考例1,2、および比較例1,2の容器について、耐腐食性、耐熱性、成形性、および耐スクラッチ性に関する評価試験を行った。
まず、耐腐食性については、実施例1,2、参考例1,2、および比較例1,2の容器を沸騰した水に30分間浸漬した後で、各容器の表面状態を目視で観察し、腐食の発生の有無を確認することにより行った。
耐熱性については、実施例1,2、参考例1,2、および比較例1,2の容器のフランジ上面をヒートテック社製ハロゲンポイントヒータ(HPH-120A)により集光径φ21(f45)、焦点距離45mm、80V/1000W、5秒で加熱した後、加熱箇所の表面状態を目視で観察することにより行った。
成形性については、実施例1,2、参考例1,2、および比較例1,2の容器を目視で観察して、成形による破断の有無等を確認することにより行った。
また、耐スクラッチ性については、実施例1,2、参考例1,2、および比較例1,2の容器の表面(特に外面)の状態を目視で観察して、成形時の金型との摩擦による傷の発生の有無等を確認することにより行った。
これらの評価試験の結果をまとめて、以下の表1に示す。
Figure 0007250417000001
まず、耐腐食性については、実施例1~2の容器では、腐食の発生は全く見られなかったが、比較例1,2の容器では、表面の一部に腐食が生じていた。
次に、耐熱性に関し、実施例1~2および比較例1の容器では、加熱されたフランジに変化はなかったが、比較例2の容器の場合、フランジの加熱箇所付近の硝化綿コート層が溶融していた。
また、成形性については、実施例1~2および比較例2の容器では、成形により破断等された箇所は全くなかったが、比較例1の容器の場合、周壁の一部に破断箇所があった。
さらに、耐スクラッチ性について、実施例1~2の容器の表面には、成形による傷は全く見られなかった。また、参考例2の容器では、周壁の外面に僅かに線状の傷が見られたが、支障のない程度のものであった。一方、比較例1,2の容器の場合、その周壁外面に全周にわたって成形による傷が発生していた。
この発明は、容器に収容した状態で表面焼成加工を要する焼きプリン、クレームブリュレ等の食品の包装に好適に利用することができる。
(1):包装体
(2):食品用容器
(20):積層シート
(20a):金属箔層
(20b):熱硬化性樹脂層
(20c):保護層
(23):フランジ
(231):カール部
(232):平坦部
(3):オーバーキャップ
(C):食品
(C1):焼き目

Claims (6)

  1. 食品を収容した状態でこの食品の表面に焼き目をつけるための焼成加工に付される食品用容器であって、
    金属箔層と、金属箔層の一方の面に積層されたセラック樹脂よりなる厚みが1~5μmの熱硬化性樹脂層と、金属箔層の他方の面に積層された保護層とを有している積層シートを、熱硬化性樹脂層が容器の内側となるようにフランジ付きカップ状に成形してなり、
    フランジが、平坦部と、平坦部の外周縁に連なって形成されたカール部とを有しており、
    カール部が、全体として平坦部の下面よりも下方に突出させられているとともに、径方向外向きにカールさせられている、食品用容器。
  2. 護層は、セラック樹脂またはエポキシ樹脂よりなるとともに、その厚みが1~5μmであってかつ熱硬化性樹脂層の厚み以上である、請求項1記載の食品用容器。
  3. 積層シートの両面が互いに異なる色を有するものとなされている、請求項1または2に記載の食品用容器。
  4. フランジには、頂壁および頂壁の周縁から下方にのびる垂下壁を備えてなりかつ食品用容器の開口を覆うオーバーキャップが嵌め被せられるようになっており、フランジの平坦部に、オーバーキャップの垂下壁の高さ中間に外面側が上面となるように形成された中間段差部が載置されるとともに、フランジのカール部に、オーバーキャップの垂下壁における中間段差部よりも下方の下部垂下壁部に径方向内方に突出するように形成された係止部が係り止められる、請求項1~3のいずれか1つに記載の食品用容器。
  5. フランジの平坦部の幅が3~10mmであり、フランジの平坦部上面からカール部の下端までの高さが1~5mmであり、カール部の最大外径が1.3~1.8mmである、請求項記載の食品用容器。
  6. 請求項1~のいずれか1つに記載の食品用容器に、内容物として食品が収容されて同食品に表面焼成加工が施されているとともに、食品用容器の開口を覆うオーバーキャップが、食品用容器のフランジに嵌め被せられている、包装体。
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