JP3476053B2 - 偏芯芯鞘複合ポリエステル繊維 - Google Patents
偏芯芯鞘複合ポリエステル繊維Info
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Description
繊維に関すし、更には伸縮性を付与可能な不織布複合ポ
リエステル繊維に関するものである。
に対する寸法安定性等に優れている為に、幅広い用途で
使用されている。その中で、近年では、打ち身、捻挫、
火傷などの治療用として使用されるパップ材には、潜在
捲縮発現性を有する複合ポリエステル繊維から作られた
不織布が、また、ストレッチ性が要求される衣料には、
潜在捲縮発現性を有する複合ポリエステル繊維から作ら
れた糸が使われている。その中で伸縮性不織布用途に
は、特開昭62−78214号公報に示されるような金
属塩スルホネート基を共重合したエチレンテレフタレー
トを繰り返し単位とするポリエステルAとポリエステル
Aとは異なるエチレンテレフタレートを繰り返し単位と
するポリエステルBをサイドバイサイド型に複合した潜
在捲縮発現性繊維がパップ材はじめ各種衛材の構成材料
として用いられている。
するポリエステル繊維で作られた伸縮性不織布では、例
えば、パップ剤の場合、捲縮の引き延ばしによる伸長性
はでるものの、捲縮(弾性)回復率が低い為に不織布と
しての伸長回復性は低く、膝や肘部などでは度重なる伸
長によって、不織布が伸びきってしまい、膏体部が患部
から離れてしまったりする欠点があった。
されるようにポリプロピレンテレフタレートとポリエチ
レンテレフタレートのサイドバイサイドによる潜在捲縮
発現性繊維では、ポリプロピレンテレフタレートの高い
弾性回復性によって、伸縮性が高くなるが、両者は相溶
性に乏しい為、不織布製造工程におけるカードやニード
ルパンチや、紡績工程における精紡や、フィラメント糸
の仮撚加工、等によって、繊維が分割される可能性が高
く、折角のサイドバイサイドによる潜在捲縮の発現が低
下する危険性がある。
伸縮性繊維構造物に関する欠点を取り除き、繊維構造物
とした際に高い伸長回復性を有する伸縮性繊維構造物を
製造するに適した複合ポリエステル繊維を提供すること
にある。
の手段、即ち本発明は、ポリエステルの基本繰り返し単
位が、ベンゼン環を1又は2有する芳香族ジカルボン酸
を主成分とする酸成分と、−(CH2 )n −で示される
メチレン基のnが2〜8の偶数であるジオールを主成分
とするグリコール成分を縮重合したポリエステルAをコ
ア成分とし、ポリエステルの基本繰り返し単位が、ベン
ゼン環を1又は2有する芳香族ジカルボン酸を主成分と
する酸成分と、−(CH2 )n −で示されるメチレン基
のnが3〜9の奇数であるジオールを主成分とするグリ
コール成分を縮重合したポリエステルBをシース成分と
した中空率5〜35%の中空偏芯シースコア断面形状を
有する複合繊維であり、コア部とシース部の重量比が4
0:60〜70:30であることを特徴とする複合ポリ
エステル繊維、ポリエステルAのメチレン基のnの数が
3であり、ポリエステルBのメチレン基のnの数が2で
ある請求項1記載の複合ポリエステル繊維、ポリエステ
ルBの複屈折率(Δn)が50×10-3以上である請求項1
記載の複合ポリエステル繊維、複合ポリエステル繊維が
短繊維である請求項1記載の複合ポリエステル繊維であ
る。
コア部となるポリエステルAは、基本繰り返し単位が、
ベンゼン環を1又は2有する芳香族ジカルボン酸を主成
分とする酸成分と、−(CH2 )n −で示されるメチレ
ン基のnが2〜8の偶数であるジオールを主成分とする
グリコール成分を縮重合した融点120〜330℃のポ
リエステルである。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタ
レート,ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンイ
ソフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレ
ンビフェニレート、ポリヘキサメチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンイソフタレート、ポリヘキサメ
チレンナフタレート、ポリヘキサメチレンビフェニレー
ト、ポリオクタメチレンテレフタレート、ポリオクタメ
チレンナフタレート、ポリオクタメチレンビフェニレー
トなどを繰り返し基本単位とした単成分または多成分共
重合ポリエステルが例示できる。その特性を損なわない
範囲でトリメチレングリコールやペンタメチレングリコ
ール等の主鎖のメチレン基のnの数が奇数であるグリコ
ール類を共重合しても良いものであるが、ベンゼン環を
1個有するテレフタル酸と−(CH2 )n −で示される
メチレン基のnが2であるエチレングリコールを縮重合
することで得られるポリエチレンテレフタレートが良
い。
ステルは、基本繰り返し単位が、ベンゼン環を1又は2
有する芳香族ジカルボン酸を主成分とする酸成分と、−
(CH2 )n −で示されるメチレン基のnが3〜9の奇
数であるジオールを主成分とするグリコール成分を縮重
合した融点が80〜235℃のポリエステルである。例
えば、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチ
レンイソフタレート、ポリペンタメチレンテレフタレー
ト、ポリペンタメチレンナフタレート、ポリペンタメチ
レンビフェニレート、ポリヘプタメチレンテレフタレー
ト、ポリヘプタメチレンナフタレート、ポリヘプタメチ
レンビフェニレート、ポリノナメチレンテレフタレー
ト、ポリノナメチレンナフタレート、ポリノナメチレン
ビフェニレートなどを繰り返し基本単位とした単成分ま
たは多成分共重合ポリエステルが例示できる。その特性
を損なわない範囲でエチレングリコール、ブタンジオー
ル等の主鎖のメチレン基のnの数が偶数であるグリコー
ル類を共重合しても良いものであるが、好ましくは、ベ
ンゼン環を1個有するテレフタル酸と−(CH2 )n−
で示されるメチレン基のnが3であるトリメチレングリ
コールを縮重合することで得られるポリトリメチレンテ
レフタレートが良い。
ポリエステルBの中心がずれており(同芯でなく)、コ
ア部がシース部より露出しない範囲であれば良い。
は、50:50を中心に本発明の目的効果を損なわない
範囲で変更することができ、40:60〜70:30、
好ましくは50:50〜60:40が良い。
(Δn)は50×10-3以上あることが好ましい。50×10-3
未満では、繊維中の分子の繊維軸方向への配向が不十分
な為、繊維軸方向への伸長に対する回復率が低くなる為
である。
であっても良く、カット長は、抄造用短繊維用途も含め
て、2〜200mmが好ましく、さらに好ましくは30〜
100mmである。
有しても良く、この捲縮繊維を用いて布帛(織編物)を
作成した場合、優れた伸縮性を有するものとなる。
面は、中空部を有し、その中空部の中空率は5〜35%で
あり、コアとシースの剥離の問題から、中空部がコア部
からはみ出さない中空率が望ましい。
易滑風合い等を付与する為の表面改質剤や添加剤及び第
3成分を任意に本発明の目的効果を損なわない範囲で配
合することができる。
中における物性値等の測定法は以下の通りである。 (1) 極限粘度 パラクロロフェノール溶媒を用い、25
℃で常法にて測定 (2) 繊度 JIS−1015−7−5の方法により測定 (3) 50%伸長回復率 50mm×200mmの試験片を定速伸長型引っ張り試験
機で掴み巾100mm、引っ張り速度100mm/min の引
っ張り速度で50mm引っ張った後、同じ速度でもとの位
置に戻し、荷重−伸び曲線を描き50mm伸長後戻し位置
での伸び(a) を用い、以下の式で50%伸長回復率を表
す。 50%伸長回復率=(50−a)/50)×100 (4) 嵩高感 ○:良い △:普通 ×悪い
トとし、シース部を固有粘度=0.83,融点=233
℃のポリプロピレンテレフタレートとして複合紡糸装置
を用い、表1に示す複合比率で、ノズル口金温度を28
5℃に調整された丸断面口金孔から偏芯シースコアとな
るように単孔吐出量1.07g/分で吐出され、ノズル
直下で冷却した後、1900m/minで巻きとり、未
延伸糸を得た。これらの未延伸糸を75℃の温浴中でM
DRの0.75倍の延伸倍率で第1段延伸を行い、続い
てスチームによる100℃の湿熱加熱下でMDRの0.
80倍の延伸倍率で第2段延伸を行った。続いて、16
0℃で緊張熱処理を行い、繊維表面処理剤を付与した
後、スタッフィングボックスで機械捲縮を付与し、カッ
ターで繊維長51mmにカットして、繊度2.5デニール
の参考例1〜4の短繊維を得た。その後、短繊維をカー
ディングして、50g/m2 のウェッブを作成し、次い
で、160℃のオーブン中で90秒間自由収縮熱処理を
行い不織布を作成した。
る以外は、参考例1と同じ方法によって、複合ポリエス
テル短繊維を得、不織布を作成した。
考例1と同じ製法にて、複合ポリエステル短繊維を得、
不織布を作成した。
空率を有するものとする以外は、参考例1と同じ製法に
て、複合ポリエステル短繊維を得、不織布を作成した。
ポリブチレンテレフタレートとする以外は、参考例1と
同じ製法によって、複合ポリエステル繊維を得、不織布
を作成した。
ば、不織布製造工程で繊維が分割されることなく、高い
伸長回復性を有し、且つ嵩高な伸縮性不織布を提供する
ことができる。
繊維の断面の一例を示す図である。
繊維の断面の一例を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】ポリエステルの基本繰り返し単位が、ベン
ゼン環を1又は2有する芳香族ジカルボン酸を主成分と
する酸成分と、−(CH2 )n −で示されるメチレン基
のnが2〜8の偶数であるジオールを主成分とするグリ
コール成分を縮重合したポリエステルAをコア成分と
し、ポリエステルの基本繰り返し単位が、ベンゼン環を
1又は2有する芳香族ジカルボン酸を主成分とする酸成
分と、−(CH2 )n −で示されるメチレン基のnが3
〜9の奇数であるジオールを主成分とするグリコール成
分を縮重合したポリエステルBをシース成分とした中空
率5〜35%の中空偏芯シースコア断面形状を有する複
合繊維であり、コア部とシース部の重量比が40:60
〜70:30であることを特徴とする複合ポリエステル
繊維。 - 【請求項2】 ポリエステルAのメチレン基のnの数が
2であり、ポリエステルBのメチレン基のnの数が3で
ある請求項1記載の複合ポリエステル繊維。 - 【請求項3】ポリエステルBの複屈折率(Δn)が50×
10-3以上である請求項1記載の複合ポリエステル繊維。 - 【請求項4】複合ポリエステル繊維が短繊維である請求
項1記載の複合ポリエステル繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32479697A JP3476053B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 偏芯芯鞘複合ポリエステル繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32479697A JP3476053B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 偏芯芯鞘複合ポリエステル繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158732A JPH11158732A (ja) | 1999-06-15 |
JP3476053B2 true JP3476053B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=18169786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32479697A Expired - Lifetime JP3476053B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 偏芯芯鞘複合ポリエステル繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3476053B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101691463B1 (ko) * | 2014-10-30 | 2017-01-04 | 주식회사 휴비스 | 다기능성 열접착 복합섬유 |
JP7043160B2 (ja) * | 2015-05-29 | 2022-03-29 | 株式会社クラレ | 凹凸フィット性に優れた繊維シート |
JP6995461B2 (ja) * | 2015-05-29 | 2022-01-14 | 株式会社クラレ | 巻き締めを抑えた繊維シート |
AU2016271729C1 (en) * | 2015-05-29 | 2022-04-07 | Kuraray Co., Ltd. | Fibrous sheet |
JP6995462B2 (ja) * | 2015-05-29 | 2022-01-14 | 株式会社クラレ | 曲げやすさに優れた繊維シート |
KR102443248B1 (ko) * | 2020-09-24 | 2022-09-15 | 주식회사 휴비스 | 복합섬유로 구성된 스펀본드 부직포 |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32479697A patent/JP3476053B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11158732A (ja) | 1999-06-15 |
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