JP3470655B2 - 光学式記録情報再生方法、その再生装置および光学式情報記録媒体 - Google Patents

光学式記録情報再生方法、その再生装置および光学式情報記録媒体

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JP3470655B2
JP3470655B2 JP28512099A JP28512099A JP3470655B2 JP 3470655 B2 JP3470655 B2 JP 3470655B2 JP 28512099 A JP28512099 A JP 28512099A JP 28512099 A JP28512099 A JP 28512099A JP 3470655 B2 JP3470655 B2 JP 3470655B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式記録情報再
生方法,その再生装置および光学式情報記録媒体にかか
り、特に、レーザ光を用いて高密度に情報を記録する光
学式情報記録媒体(以下、「光ディスク」という)を対
象として当該情報の再生を行う光学式記録情報再生方
法,その再生装置および光学式情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】レ−ザ光を用いた光ディスク記録方式は
大容量記録が可能であり、非接触で高速アクセスできる
ことから、大容量メモリとして実用化が進んでいる。光
学式情報記録媒体としての光ディスクは、コンパクトデ
ィスクやレ−ザディスクとして知られている再生専用型
と、ユ−ザ自身が記録できる追記型と、ユ−ザ自身が繰
り返し記録・消去できる書換型とに分類される。そし
て、追記型や書換型の光ディスクは、コンピュ−タの外
部記憶装置あるいは文書ファイル,画像ファイルとして
使用される。また、再生専用型は、CD−ROMに代表
されるデータファイルとして急速に普及し、パーソナル
分野での高密度記録用媒体として使用されている。ま
た、このCD−ROMの大容量性に着目して、MPEG
2などの画像圧縮技術を用い、画像データを含むマルチ
メディアファイルとしての応用が検討されている。この
用途では、現行の650〔MB/ディスク〕の容量では
不十分であり、4.7〔GB〕の容量となるDVD−R
OMが使われ始めている。
【0003】一方、レーザディスクに代表される再生専
用民生向け画像ファイルでは、小型高品質映像を提供す
るDVDプレーヤが出荷され始めたが、ハイビジョン再
生を目指した更なる高密度化は引き続き重要なテーマと
なっている。
【0004】追記型光ディスクは、記録した情報が安定
に保存できるというメリットを最大限に利用した応用分
野で一定の市場を確保している。この用途においても、
スケールメリットを活かすという意味で、大容量化,高
密度化は重要な検討課題である。最近では、追記型CD
としてのCD−Rが急速に普及している。
【0005】書換型光ディスクには、記録膜の相変化を
利用した相変化型光ディスクと、垂直磁化膜の磁化方向
の変化を利用した光磁気ディスクとがある。このうち、
相変化型光ディスクは、外部磁場が不要で、かつ、オ−
バーライトが容易にできることから、今後、光磁気ディ
スクとともに、書換型光ディスクの主流になることが期
待されている。
【0006】光磁気ディスクでは、第一世代装置比で4
倍容量の製品が出始め、8倍容量以上が検討されてい
る。また、相変化型光ディスクでも、2.6〔GB〕容
量のDVD−RAMに代表されるように、光磁気の8倍
容量相当の製品が販売され始めている。ここでも、大容
量化,高密度化は重要なキーワードとなっている。
【0007】ここで、再生専用型では、予め基板上に射
出成形で作成された成る凹凸ピット上にAl合金系の金
属反射膜を成膜し、これを再生に使用している。追記型
では、TeやBi,Se,Snなどの低融点金属の合金
材料、あるいは使用するレーザ波長において吸収特性を
有する色素材料を基板上に薄く塗布した媒体が使用され
る。
【0008】書換型の光磁気ディスクにおいては、T
b,Gd,Dy,Hoなどの希土類金属と、Fe,C
o,Niなどの遷移金属の合金薄膜をSiNなどの透明
保護膜で挟み込んだ媒体構成が採用されている。また、
この書換型の相変化型光ディスクでは、GeSbTe或
いはInSbTeなどのカルコゲナイド系薄膜が記録膜
として使用されている。
【0009】相変化型光ディスクの記録膜には、他に、
InSe系,InTe系、AsTeGe系、TeOx
GeSn系、TeSeSn系、SbSeBi系、BiS
eGe系などが用いられる。そして、これらの各薄膜
は、抵抗加熱真空蒸着法、電子ビ−ム真空蒸着法、スパ
ッタリング法などの成膜法や、スピン塗布法で成膜され
る。
【0010】通常使われているデータ蓄積用の光ディス
クでは、スパイラル状のトラッキング溝がディスク基板
に形成されており、データはセクタ単位で読み書きされ
る。各セクタは、その先頭部分を構成する読取専用領域
と、これに続く情報記録領域とから構成され、読取専用
領域は、同期信号とアドレス信号を入れた所謂ID部と
して機能するようになっている。このID部は、一般に
は基板に予め凹凸のエンボスの形で形成される。
【0011】データの記録・再生時には、ドライブのホ
ストからの指示によるアドレスのディスク半径位置に存
在するセクタに、光ヘッドを移動させ、しかる後、その
セクタ先頭の読取専用領域から得られる信号を再生して
アドレスを確認し、そのセクタの情報記録領域に情報を
記録し、或いはそこに書き込まれていた情報を再生す
る。
【0012】この場合、読取専用領域から得られる信号
に基づいてアドレス情報を再生する場合、信頼性を確保
するため、できる限りエラー無く高精度にアドレス情報
を再生しなければならない。ところが、近年のように、
記録媒体の記録密度が高くなり微小なプリピットが形成
されるようになってくると、従来に増して、高いS/N
での読取専用領域からの信号の取得が求められる。この
場合、高S/Nでの読取専用領域からの信号取得には、
光ヘッド内の再生信号検出器での受光量増加が効果的で
ある。
【0013】この受光量増加を図るには、照射するレー
ザパワーを増大させればよい。例えば、特開平4ー11
7650号公報記載の従来技術では、磁気異方性を持つ
光磁気ディスクへの記録時と消去時において、読取専用
領域の情報再生用に照射するレーザパワーを、情報記録
領域に照射するレーザパワーと同じ高パワーとし、読取
専用領域からの反射光のパワーを増大させ、受光量を増
大させている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平4ー117650号公報記載の従来技術は、情報の
記録時と消去時にのみ適用できる技術であり、情報の再
生時には適用することができない。それは、情報再生時
にも高パワーのレーザで光ディスクを照射すると、読取
専用領域からの受光量を増加させることはできても、情
報記録領域に対しては高パワーのレーザによって当該情
報記録領域に書き込まれている情報が破壊される虞が高
いためである。
【0015】また、大容量高密度記録媒体として注目さ
れている相変化型光記録媒体においては、高密度での高
S/N再生の観点から、非晶質状態の記録マーク部の反
射率が、結晶状態の消去部反射率に比べ高くなるように
設定したロー・ツウ・ハイ(Low to High )型の記録媒
体構成が提案されている(例えば、大久保等、第10回
相変化記録シンポジウム論文集、1998年11月、第
70頁)。この提案によれば、未記録状態部分の反射率
が低くなるため、再生信号検出器でのショットノイズが
小さく抑えられ、従来の構成、即ち非晶質状態の記録マ
ーク部反射率が結晶状態の消去部反射率に比べて低くな
るように設定したハイ・ツウ・ロー(High to Low )型
よりも高S/N再生が可能である。
【0016】しかしながら、高密度記録再生が可能なこ
の構成において、プリピット等で形成された読取専用領
域は、予め媒体全体が結晶化した初期化された状態にあ
るため反射率が低く、情報記録領域と同等のレーザパワ
ーを照射して再生を行うとS/Nが低くなり、検出エラ
ーが増大するという欠点がある。
【0017】そこで、この相変化型光記録媒体から情報
を再生する場合に単に高パワーのレーザを照射すると、
情報記録領域に書き込まれている情報に損傷を与えるば
かりでなく、光耐性が光磁気ディスクより低い相変化型
光記録媒体の寿命を劣化させてしまうという問題があ
る。
【0018】
【発明の目的】本発明は、高密度記録媒体のID部の情
報を高S/Nで再生でき、また、相変化型記録媒体の寿
命の劣化を有効に抑制し得る光学式情報記録再生方法,
その装置および光学式情報記録媒体を提供することを、
その目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至3記載の各発明では、情報トラックに
同期信号及びアドレス信号等のID情報を含む読取専用
領域と情報記録用の情報記録領域とが設けられた情報記
録媒体から光学的手法によって所定の情報を所定のタイ
ミングで順次読み取る光学式記録情報再生方法におい
て、前述した読取専用領域からID情報を読み取るに際
し、当該読取専用領域に照射する再生光のパワーレベル
を、前述した情報記録領域から記録情報を読み取る場合
に当該情報記録領域に照射する再生光のパワーレベルよ
りも大きい値に切り換え設定する、という手法を、共通
の基本的構成として採用している。
【0020】このため、この請求項1乃至3記載の各発
明では、読取専用領域の情報を再生する場合にレーザパ
ワーを高めるようにしたことにより、高S/Nで記憶情
報を再生することができ、アドレス情報などのID情報
を高精度に且つ確実に再生することができる。また、情
報記録領域の情報を再生する場合にレーザパワーを下げ
るようにしたので、記録されている情報を破壊する虞は
なく、更に、光耐性の低い材料による光学式情報記録媒
体(光ディスク)であっても、その寿命を劣化させるこ
とがない。このため、信頼性の高い光学式記録情報再生
装置を得ることができる。
【0021】ここで、前述した読取専用領域と情報記録
領域の各領域に照射する再生光を、当該各領域毎にレベ
ルの異なる連続したレーザ光としてもよい。
【0022】又、この読取専用領域と情報記録領域の各
領域に照射する再生光を所定レベルのレーザ光とすると
共に、前述した読取専用領域に照射する場合のレーザ光
を一定間隔で強度変化するパルス発光パターンのものと
してもよい。この読取専用領域に照射するレーザ光をパ
ルス的に断続すると、読取専用領域に蓄積する熱の放熱
を図りながら、より高いパワーによるレーザ光を読取専
用領域に照射できるようになり、それだけ高S/Nの信
号の取得が可能となり、読取専用領域の反射率が低い場
合でもアドレス情報等を鮮明に再生可能となる。
【0023】請求項4乃至5記載の各発明では、前述し
た請求項1,2又は3記載の光学式記録情報再生方法に
おいて、前述した情報記録媒体における情報トラックの
情報記録領域毎に設定されたID情報用の読取専用領域
に、当該読取専用領域特有の識別ピットを設ける。そし
て、この識別ピットからの反射光検出のタイミングを基
準として、前述したレーザ光の強度変化のタイミングを
設定するようにする、という手法を、共通の基本的構成
として採用している。
【0024】このため、この請求項4乃至5記載の各発
明では、前述した請求項1乃至3記載の各発明と同等の
機能を有するほか、更に識別ピットからの反射光の検出
のタイミングでレーザ光の強度変化のタイミングとする
ようにしたので、レーザ光の強度変化を確実に且つ高精
度に実行することができるという利点がある。
【0025】ここで、前述した識別ピットとしては、I
D情報を挟んで上流側に設けた第1の識別ピットと下流
側に設けた第2の識別ピットの二箇所に設けたものをも
って構成すると共に、第1の識別ピットからの反射光を
検出した場合に再生光であるレーザ光の強度を読取専用
領域用のハイレベルの所定強度に設定し、第2の識別ピ
ットからの反射光を検出した場合に再生光であるレーザ
光の強度を情報記録領域用の通常レベルの強度に設定す
るようにしてもよい。
【0026】このように、読取専用領域と情報記録領域
との境界を識別する識別手段が光学情報記録媒体に設け
られることにより、この識別手段を検出することで、レ
ーザ光の強度切り替えのタイミングを円滑に且つ確実に
得ることができ、読取専用領域の走査時だけ確実にレー
ザパワーを高めることかできる。
【0027】請求項6乃至9記載の各発明では、情報ト
ラック上の複数の各セクタに同期信号及びアドレス信号
等のID情報を含む読取専用領域と情報記録用の情報記
録領域とが設けられた情報記録媒体に対して所定の再生
光を照射し且つその反射光を受光し所定の電気信号に変
換する光ヘッド部と、この光ヘッド部の所定の動作を制
御すると共に当該光ヘッド部からの出力信号を二値化し
再生信号として表示部等を備えた装置本体側に送りだす
主制御部とを備えた光学式記録情報再生装置において、
前述した光ヘッド部から出力される再生光の出力レベル
を可変設定する再生光出力制御部を、前記主制御部に併
設する。
【0028】そして、この再生光出力制御部が、読取専
用領域からID情報を読み取る場合に当該読取専用領域
に照射する再生光のパワーレベルを、前述した情報記録
領域から記録情報を読み取る場合に当該情報記録領域に
照射する再生光のパワーレベルよりも大きい値に切り換
え設定する再生光出力レベル切換機能を備えた構成とす
る、という手法を共通の基本構成として採用している。
【0029】このため、この請求項6乃至9記載の各発
明では、再生光出力制御部が有する再生光出力レベル切
換機能によって、読取専用領域に照射する再生光のパワ
ーレベルを高レベルのものに確実に切り換え設定するこ
とから、光ディスクの回転速度の如何を問わずID情報
等を確実に捕らえることができ、又、情報記録領域に対
しては再生光のパワーレベルが通常レベルに設定される
ので、情報記録領域の耐久性を維持しつつ、読取専用領
域からのID情報等を高感度に読みだすことができる。
【0030】ここで、前述した再生光出力制御部を、光
ヘッド部から出力される反射信号を二値化する二値化回
路と、この二値化回路でパルス化された反射信号を予め
設定された基準値と比較し前記光ヘッド部から前記情報
記録媒体に向けて出力される再生光のパワーレベルを変
更するか否かを判定する比較判定回路と、この比較判定
回路での判定結果に基づいて前記再生光のパワーレベル
を所定のタイミングで切り換え設定するパワー切換設定
回路とにより構成してもよい。
【0031】このようにすると、比較判定回路が有効に
機能し、再生光のパワーレベルを変更するタイミングを
的確に捕捉することが可能となる。
【0032】又、前述した光ヘッド部は、再生光として
のレーザ光を出力するレーザ光源と,情報記録媒体から
の反射レーザ光を受光する受光手段とを含む構成とする
と共に、前述した再生光出力制御部が、情報記録媒体
(光ディスク)の前述した各領域に対して照射するレー
ザ光として当該各領域に対応した所定レベルの連続した
同一レベルのレーザ光を出力する同一レベル出力制御機
能を備えた構成としてもよい。
【0033】更に、前述した再生光出力制御部が、読取
専用領域に照射するレーザ光としてパルス状のレーザ光
を出力するパルス状レーザ光出力制御機能を備えた構成
としてもよい。このようにすると、読取専用領域に照射
するレーザ光のデューティ比を調整することにより予め
適度のパワーレベルを設定することができるばかりでな
く、読取専用領域の再生時に高めるレーザパワーをパル
ス的に断続させることから、連続照射の場合に比較して
読取専用領域の温度上昇を有効に抑制することができ、
更により高いレーザパワーとすることができ、読取専用
領域が低反射率であっても高S/Nの反射光信号を得る
ことが可能となる。
【0034】請求項10乃至11記載の各発明では、前
述した請求項6記載の光学式記録情報再生装置におい
て、光学式情報記録媒体(光ディスク)には、情報トラ
ックの情報記録領域毎に設定されたID情報用の読取専
用領域に、当該読取専用領域特有の識別ピットが設け
る。そして、前述した再生光出力制御部が、光ヘッド部
による前述した識別ピットからの反射光の検出のタイミ
ングを基準として所定のタイミングで前述した再生光
(レーザ光)のパワーレベルを前述した所定の値に切り
換え設定するパワーレベル切換え設定機能を備えてい
る、という構成を共通の基本構成として採用している。
【0035】このため、この請求項10乃至11記載の
各発明では、前述した請求項6記載の発明と同等に機能
を有するほか、更に再生光出力制御部の動作を長期にわ
たって安定したものとすることができる。
【0036】ここで、前述した識別ピットを、ID情報
を挟んで上流側に設けられた第1の識別ピットと、下流
側に設けられた第2の識別ピットとにより構成する。そ
して、再生光出力制御部としては、光ヘッド部が第1の
識別ピットからの反射光を検出した場合にレーザ光の強
度を読取専用領域用のハイレベルの強度に設定すると共
に、第2の識別ピットからの反射光を検出した場合にレ
ーザ光の強度を情報記録領域用の通常レベルの強度に設
定するパワーレベル切換え設定機能を備えた構成として
もよい。このようにすると、再生光出力制御部の動作を
より安定したものとすることができ、装置に対する信頼
性向上を図ることができる。
【0037】請求項12乃至14記載の各発明では、情
報トラック上に連続して形成されている各セクタが、ア
ドレス信号等のID情報を含む読取専用領域と情報記録
用の情報記録領域とにより構成されて成る光学式情報記
録媒体において、読取専用領域を、ID情報と、このI
D情報を挟んで上流側に設けられた第1の識別ピット
と、下流側に設けられた第2の識別ピットとにより構成
する、という手法を共通の基本的構成として採用してい
る。
【0038】このため、この請求項12乃至14記載の
各発明では、これを所定の光学式記録情報再生装置につ
いて実施することにより、前述した請求項5又は11記
載の発明と同等に機能するほか、当該装置の信頼性を高
めるばかりでなく、更には、当該光学式情報記録媒体自
体の経時的劣化を大幅に抑制することができる。
【0039】ここで、読取専用領域および情報記録領域
の各領域が相変化型記録膜により形成され、第1乃至第
2の各識別ピットを1又は2以上の凹凸ピットにより形
成してもよい。また、前述した読取専用領域および情報
記録領域の各領域の記録マークは、その反射率が結晶状
態である初期状態よりも高くなる非晶質記録マークとし
てもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。図1(a)は、本発明の一実施形
態にかかる光学情報記録再生方法(又は光学情報再生方
法)の説明図である。円盤状の光学式情報記録媒体であ
る光ディスク上には、同心円またはスパイラル状に情報
トラックが配置されている。1本の情報トラックの一部
を図1(a)上段に示す。情報トラックはセクタ1の連
続として構成され、各セクタ1は、セクタ先頭部分を構
成し且つ同期信号及びアドレス信号等のID信号が記憶
された読取専用領域2と、これに連続する情報記録領域
3とから成る。
【0041】回転する光ディスクには光学的手法によっ
てミクロンオーダに集光されたレーザ光による光スポッ
トが情報トラックに沿って走査される。そして、読取専
用領域2に記録されているアドレス情報が読み取られ、
該当するアドレスであった場合には、当該セクタ1の情
報記録領域3に対し、情報の書込/再生/消去が行われ
る。
【0042】本実施形態の特徴は、情報の再生時におい
て、情報トラック上を走査する光スポットが読取専用領
域2に入ること(或いは入ったこと)を識別したとき、
レーザ光のパワーを、図1(a)下段に示すように、通
常レベルから所定のハイレベルになるように高く設定変
更すること、および当該読取専用領域2の走査を終了し
て情報記録領域3に入ること(或いは入ったこと)を識
別したとき、レーザ光のパワーを、所定のハイレベルか
ら通常レベルに設定変更して下げるようにすることにあ
る。
【0043】即ち、先行するセクタの情報記録領域3と
該当するセクタ1の読取専用領域2との境界部や、該当
するセクタ1の読取専用領域2とこれに続く情報記録領
域3との境界部を検出し、レーザパワーの切り替えを行
う。
【0044】このように、読取専用領域2の走査時だけ
レーザ光の照射パワーを上げることで、アドレスなどの
ID部の情報の再生を高S/Nで行うことが可能とな
る。そして、情報記録領域3を走査するときにはレーザ
パワーを下げるため、記録されている情報が破壊される
虞はない。
【0045】更に、例えば、読取専用領域2の平均反射
率が情報記録領域3に比べて低い相変化型光ディスクを
採用する場合には、再生時のレーザパワーを高くするこ
とによって、高S/Nでのアドレス情報の再生が可能に
なると共に、情報記録領域3での光耐性が十分でなくて
も光ディスクの寿命を劣化させる虞もなくなる。
【0046】再生時のレーザパワーを、図1(a)下段
の線図に示すように読取専用領域2の照射中ずっと連続
発光で所定レベルの一定値で矩形波状にパワーレベルを
高めるだけでもよいが、図1(b)に示すように、高い
周波数でパルス波状に断続発光させる(一定間隔で強度
変化する)パルス状発光パターンをもってレーザパワー
を高めた状態に設定してもよい。
【0047】この場合、この図1(b)の例では、ハイ
レベルのパワーと通常レベルのパワーとの間で断続的に
切り換えさせているが、ハイレベルのパワーと零レベル
との間で断続的に切り換えさせてもよい。そして、レー
ザパワーを、断続することで、図1(a)下段の様に読
取専用領域2の照射中ずっと矩形波の場合のようにハイ
レベルを一定に維持する場合に比べ、読取専用領域2の
温度上昇を抑制することがきるため、それだけ高いパワ
ーのレーザ光を読取専用領域2に照射できるようにな
り、読取専用領域2の反射率が低い材料で構成される光
ディスクであっても、高S/Nの信号を取得することが
可能となる。
【0048】レーザ光をパルス的に断続する周波数は、
再生する読取専用領域2のアドレス情報の最高周波数に
対して影響が無い程度に高くする必要がある。周波数が
低くアドレス情報が記録されているピットとピットとの
間にレーザ光を照射しても意味がないためであり、確実
にアドレス情報が記録されているピットにレーザ光を照
射するには、十分に周波数を高める必要がある。
【0049】図2は、本実施形態にかかる読取専用領域
2の詳細を示す平面図である。この図示の例では、並列
する3本の情報トラックの一部を示しており、各情報ト
ラックの読取専用領域2の構成は同一である。本実施形
態における読取専用領域2には、同期信号とアドレス情
報とが記録されたピット列つまりID部21の他に、こ
のID部21に先行する第1の識別ピット22と、ID
部21に続く第2の識別ピット23(この第2の識別ピ
ットは本実施形態では2個のピットで構成されるが1個
でもよい)との二箇所に識別ピットを設けている点の特
徴を有する。即ち、ID情報が付された部21を挟ん
で、上流側に第1の識別ピット22が、そして下流側に
第2の識別ピット23がそれぞれ設けられている。
【0050】このような読取専用領域2は、基板上に形
成された凹凸状のエンボスに情報を持たせたいわゆるプ
リピット形態(凹凸ピット)でも良く、また、基板上に
形成される記録膜等の層に物理的変化あるいは化学的変
化を起こして情報を記録した形態でも良い。
【0051】上述した構成の読取専用領域2が設けられ
た光ディスクの情報トラックをレーザ光で走査し、最初
の第1の識別ピット22から検出した信号により読取専
用領域2に入ったことを識別したとき、レーザパワーを
図1(a)の下段または図1(b)のように高める。
【0052】これにより、第1の識別ピット22に後続
するID部21からは強い反射光量が得られ、ID部2
1の情報が高S/Nで再生される。つまり、情報再生回
路系の同期信号とするための同期信号が高精度に再生さ
れ、続いて、後続する情報記録領域3を特定するアドレ
ス情報が高精度に再生される。従って、読取専用領域2
からの同期信号あるいはアドレス情報が正確でない場合
に生じる再生データのエラーは、本実施形態では極めて
小さくなる。そして、ID部21の再生後に第2の識別
ピット23を検出し、読取専用領域2から情報記録領域
3に入ることを識別したとき、レーザパワーを図1
(a)下段または図1(b)に示すように下げる。
【0053】かかるレーザパワーの切り換えは、後述す
る再生光出力制御部40によって実行される(図3参
照)。
【0054】これにより、高パワーのレーザ光で情報記
録領域3を照射することなく、情報記録領域3に記録さ
れている情報を再生することが可能となる。レーザ光で
照射されたピットが識別ピット22,23であるか否か
は、照射されるレーザ光に対する反射率(若しくは透過
率)の変化から検出することができる。
【0055】このように、本実施形態では、読取専用領
域2の先端部と後端部に夫々識別ピット22,23を設
けることで、先行あるいは後続の情報記録領域3との境
界部を識別しているが、勿論、先行する情報記録領域3
の後端を検出したり、後続する情報記録領域3の先端を
検出する識別ピットを光ディスクに設けることで境界部
を検出する構成としてもよく、更に、境界そのものを検
出する識別ピットを光ディスクに設ける構成としてもよ
い。
【0056】図3は、本発明の一実施形態に係る光学報
記録再生装置の動作制御系を示す概略構成図である。
【0057】この図3において、符号30は光ヘッド部
を示し、符号31は情報記録媒体である光ディスクを示
し、符号33は主制御部を示す。光ディスク31の情報
トラック上の複数の各セクタには、前述したように、同
期信号及びアドレス信号等のID情報が記憶される読取
専用領域2と情報記録用の情報記録領域3とが設けられ
ている(図1(a)上段参照)。
【0058】又、光ヘッド部30は、再生光としてのレ
ーザ光を出力するレーザ光源と、光学式情報記録媒体か
らの反射レーザ光を受光する受光手段とを備えている。
そして、この光ヘッド部30は、光ディスク31の記録
/再生面に対面する位置に配置され所定のレーザ光(再
生光)を照射し且つその反射光を受光し所定の電気信号
に変換する機能を備えている。
【0059】主制御部33は、光ヘッド部30の所定の
動作を制御すると共に、当該光ヘッド部30から出力さ
れる所定の電気信号を二値化して再生信号とし、これを
表示部等を備えた装置本体側(ホスト側)に送りだす機
能を備えている。
【0060】これを更に詳述すると、主制御部33は、
ホスト側から送り込まれる記録情報を光ディスク31に
対する記録データに変換する機能と、光ヘッド部30自
体の位置制御機能と、光ヘッド部30に搭載されている
光学系の一部を成す集光レンズ駆動系のフォーカス位置
制御機能と、トラッキング位置制御を行う機能と、光ヘ
ッド部30からの再生信号を2値化してホスト側端子1
04に送り出す機能とを有している。符号32は、光学
情報記録媒体としての光ディスク31を回転駆動するス
ピンドルモータを示す。
【0061】この主制御部33には、前述した光ヘッド
部30から光ディスク31に向けて出力される再生光
(レーザ光)の出力レベルを前述したように可変設定す
る再生光出力制御部40が併設されている。
【0062】この再生光出力制御部40は、具体的に
は、前述した読取専用領域2からID情報を読み取る場
合に当該読取専用領域2に照射する再生光のパワーレベ
ルを、前述した情報記録領域3から記録情報を読み取る
場合に当該情報記録領域3に照射する再生光のパワーレ
ベルよりも大きい値に切り換え設定する再生光出力レベ
ル切換機能を備えている。
【0063】そして、この再生光出力レベル切換機能の
実行を図るため、上記再生光出力制御部40は、光ヘッ
ド部30から出力される反射信号を二値化する二値化回
路42と、この二値化回路42でパルス化された反射信
号を予め別に設定された基準値と比較して前述した光ヘ
ッド部30から光ディスク(光学式情報記録媒体)31
に向けて出力される再生光(レーザ光)のパワーレベル
を変更するか否かを判定する比較判定回路43と、この
比較判定回路43での判定結果に基づいてレーザ光のパ
ワーレベルを所定のタイミングで切り換え設定するパワ
ー切換設定回路44とを備えた構成となっている。
【0064】ここで、上記再生光出力制御部40の動作
を説明する。稼働時には、まず、光ヘッド部30の受光
手段で得られた識別ピット情報信号S1 は、二値化回路
42によってパルス化され、しかる後、比較判定回路4
3に送り込まれる。この比較判定回路43では、入力さ
れるパルス列のパタン比較或いはパルス時間比較等の手
法によって、再生時のレーザパワーをどのレベルに設定
すべきかが決められる。そして、この比較判定回路43
からは、判定信号S2が出力され、パワー切換設定回路
44に入力される。このパワー切換設定回路44からは
判定信号S2 に応じた制御指令信号S3 が光ヘッド部3
0に出力され、これによって、当該光ヘッド部30から
光ディスク31に照射されるレーザ光のパワーレベルが
変更される。
【0065】これにより、前述した図1〜2に示すよう
に、情報トラックの読取専用領域2に対してはハイレベ
ルのレーザ光が照射されることから、当該読取専用領域
2のID部21からは強い反射光量が得られ、ID部2
1の情報が高S/Nで再生される。続いて、後続する情
報記録領域3に対しては、前述したように通常レベルの
レーザ光が照射されることから、当該情報記録領域3か
らは通常の反射光量が得られる。このため、当該情報位
置を特定するアドレス情報が高精度に再生されることか
ら、前述したように、読取専用領域2からの同期信号或
いはアドレス情報が正確でない場合に生じる再生データ
のエラーは、本実施形態では極めて小さくすることがで
きる。
【0066】前述した再生光出力制御部40は、光ディ
スク31の読取専用領域2及び情報記録領域3の各領域
に対して照射するレーザ光として、当該各領域に対応し
た所定レベルの連続したレーザ光(図1(a)参照)を
出力するレーザ光出力制御機能を備えている。
【0067】ここで、この再生光出力制御部40につい
ては、前述した読取専用領域2に照射するレーザ光とし
て、前述した図1(b)に開示したように、パルス状の
レーザ光を出力するパルス状レーザ光出力制御機能を備
えた構成としてもよい。
【0068】更に、この再生光出力制御部40は、前述
したように、光ヘッド部30による前述した識別ピット
からの反射光の検出のタイミングを基準として所定のタ
イミングで前述した再生光のパワーレベルを所定の値に
切り換え設定するパワーレベル切換え設定機能を備えて
いる。
【0069】この場合、識別ピットとしては、前述した
ように、ID情報を挟んで上流側に設けられた第1の識
別ピット22と、下流側に設けられた第2の識別ピット
23とにより構成されている。そして、再生光出力制御
部40は、光ヘッド部30が第1の識別ピット22から
の反射光を検出した場合にレーザ光の強度を読取専用領
域用の強度に設定すると共に、第2の識別ピット23か
らの反射光を検出した場合にレーザ光の強度を情報記録
領域用の強度に設定するように構成されている。
【0070】上述した光学報記録再生装置で使用される
光ディスクは、再生専用型,追記型,書換型のいずれで
も良いが、読取専用領域2と情報記録領域3が物理的に
分かれていることが前提となっている。
【0071】再生専用型では、樹脂基板等に予め凹凸の
プリピットが形成されており、その上に、例えば、A
l,Al−Cr,Al−Ti,Au,Ag等の金属反射
膜が形成された構造が好ましい。追記型では、トラッキ
ング案内溝を持つ基板上に、記録膜として、GeTe、
TeOx 等の相変化材料、TeC,TeSnN等の溶融
型ピット形成タイプの金属膜,フタロシアニン等の有機
色素材料を形成した構造が好ましい。また、書換型で
は、光磁気媒体として、例えば、SiNやAlN,Ge
N等の保護膜でサンドイッチした希土類遷移金属薄膜,
TbFe,TbFeCo,GdTbFeCo,DyTb
FeCo等を形成し、最上部に金属反射膜を形成した構
成が好ましい。更に、同じ書換型として、相変化型で
は、例えば、ZnS−SiO2 等の誘電体保護膜でサン
ドイッチしたカルコゲナイド金属であるGeSbTe,
AgInSbTe,PdGeSbTe,AgGeSbT
e,AgInSbTeVなどを形成し、最上部に金属反
射膜、或いは、高屈折率のSi(シリコン)やGe(ゲ
ルマニュウム)透過性反射膜を形成した構成が好まし
い。
【0072】次に、異なった設定条件のもとに製造した
各種光ディスクを、図4に示す光学情報記録再生装置に
より再生したときの実施例(実験例)について説明す
る。
【0073】〔実施例1〕使用した光ヘッド部30は、
波長650〔nm〕、最大出射パワー30〔mW〕の赤
色レーザダイオードを搭載し、集光レンズの開口(N
A)が0.60の仕様である。また、相変化型の光学式
情報記録媒体を使用して書換型の光ディスク31とし
た。光ディスク31は、直径120〔mm〕、板厚0.
6〔mm〕のポリカーボネート製の基板上に、スパッタ
リング方法により、ZnS−SiO2 保護膜、SiO2
干渉膜、ZnS−SiO2 保護膜、Ge2 Sb2 Te5
記録膜、ZnS−SiO2 保護膜、Al−Ti反射膜を
夫々70〔nm〕、110〔nm〕、70〔nm〕、1
4〔nm〕、35〔nm〕、100〔nm〕厚で形成
し、最上部に紫外線硬化樹脂を10〔μm〕形成した構
成となっており、同一構成の光ディスク同士を紫外線硬
化樹脂面を合わせる形で貼り合わせ、両面に記録できる
構成とした。
【0074】ここで使用している光ディスク31の基板
には、予め、半径24〔mm〕の位置から半径58〔m
m〕の位置にかけて、トラッキング用の案内溝と、アド
レス情報を刻んだID部21を含む読取専用領域2が形
成されている。ID部21は基板の凹凸のエンボスから
成るプリピットである。ここで使った基板のトラックピ
ッチは、ランド幅、グルーブ幅ともに0.578〔μ
m〕である。また、読取専用領域2中のID部21前後
には、図2と同様の識別ピット22,23が形成されて
いる。1セクタのサイズは、2〔キロバイト〕である。
【0075】成膜直後の記録膜は非晶質状態であるた
め、一旦、高パワー光照射工程による記録膜結晶化処理
である「初期化」を施している。この状態になった記録
トラックに、非晶質記録マークを形成する。この構成の
光ディスクでは、初期化済み領域の結晶部の反射率は、
波長650〔nm〕において8〔%〕、記録マークとな
る非晶質部の反射率は20〔%〕である。
【0076】次に、この光ディスク31を図4の光学情
報記録再生装置に搭載し、光ディスク31を線速5.7
〔m/s〕にて回転させ、(1−7)変調、最短記録マ
ーク長0.38〔μm〕にて記録されたランダム信号の
再生を試みた。読取専用領域2の再生時のレーザパワー
は、図1(a)下段に示す様なDC連続光で2.4〔m
W〕、情報記録領域3である2〔キロバイト〕長の各セ
クタの再生時のレーザパワは0.8〔mW〕とした。レ
ーザパワーは、ID部21前後に置かれた識別ピット2
2,23によって切り替えが行われ、この時、光ディス
ク31全体でのセクタIDエラー率は、10-6以下とな
った。また、情報記録領域3の再生における同期はずれ
は皆無であった。
【0077】〔比較例〕比較例として、実験例1と同様
の光ディスク31を使用し、読取専用領域2を情報記録
領域3と同じレーザパワー0.8〔mW〕にて再生し
た。つまり、レーザパワーの切換を行わずに、再生し
た。この時、光ディスク31全体でのセクタIDエラー
率は、10-5のオーダーとなり、ID信号検出率は上記
の実験例1に比べて1桁以上低下した。
【0078】〔実施例2〕実施例1と同様の光ディスク
31を使用し、読取専用領域2を図1(b)に示す断続
するレーザパルス光にて再生した。光ディスク31を線
速5.7〔m/s〕にて回転させ、(1−7)変調、最
短記録マーク長0.38〔μm〕にて記録されたランダ
ム信号の再生を試みた。読取専用領域2のレーザパワー
は、50〔MHz〕、デューティ比25〔%〕のパルス
光で波高値3.6〔mW〕、情報記録領域3である2
〔キロバイト〕長の各セクタでのレーザパワーは、0.
8〔mW〕とした。
【0079】レーザパワーの切り替えは、ID部21の
前後に置かれた識別ピット22,23の検出によって行
われ、この時、光ディスク31全体でのセクタIDエラ
ー率は10-6以下となり、また、情報記録領域3の再生
における同期はずれは皆無であった。
【0080】〔実施例3〕実施例1と同様の光ヘッド部
30を用い、位相差再生型の相変化光ディスクを光学情
報記録媒体として、その有効性を評価した。光ディスク
31は、直径120〔mm〕、板厚0.6〔mm〕のポ
リカーボネート製の基板上に、スパッタリング方法によ
り、ZnS−SiO2 保護膜、Ge 2 Sb2 Te5 記録
膜、ZnS−SiO2 保護膜、Al−Ti反射膜を夫々
190〔nm〕、12〔nm〕、30〔nm〕、100
〔nm〕厚で形成し、最上部に紫外線硬化樹脂を10
〔μm〕形成した構成の光ディスクを作成し、同一構成
の2枚の光ディスク同士をその紫外線硬化樹脂面を合わ
せる形で貼り合わせ、両面に記録できる構成とした。
【0081】ここで使用している光ディスク31の基板
には、予め、半径24〔mm〕の位置から半径58〔m
m〕の位置にかけて、トラッキング用の案内溝とアドレ
ス情報を刻んだ読取専用領域2が形成されている。読取
専用領域2のID部21は、基板の凹凸のエンボスから
成るプリピットである。ここで使った基板のトラックピ
ッチは、ランド幅、グルーブ幅ともに0.578〔μ
m〕である。また、このID部21の前後には、図2と
同様の識別ピット22,23が形成されている。1セク
タのサイズは、2〔キロバイト〕である。
【0082】成膜直後の記録膜は非晶質状態であるた
め、一旦、高パワー光照射工程による記録膜結晶化処理
である「初期化」を施している。結晶化された状態の記
録トラックに記録用のパワーにしたレーザ光を照射する
ことで、その照射部分が非晶質となり、情報が記録され
た記録マークとなる。
【0083】この構成の光ディスク31では、初期化済
み領域の結晶部反射率は、波長650〔nm〕において
9〔%〕、記録マークとなる非晶質部反射率は8〔%〕
であるが、記録マーク非晶質部と結晶部との光学的な位
相差は180度に設定されている。
【0084】次に、この光ディスク31を図4に示す光
学情報記録再生装置に搭載し、光ディスク31を線速
5.7〔m/s〕にて回転させ、(1−7)変調、最短
記録マーク長0.38〔μm〕にて記録されたランダム
信号の再生を試みた。読取専用領域2の再生時における
レーザパワーは、図1(a)に示す同一レベルの連続光
(DC連続光)で2.4〔mW〕、情報記録領域3であ
る2〔キロバイト〕長の各セクタにおける再生時のレー
ザパワーは、0.8〔mW〕とした。レーザパワーの切
り替えは、ID部21前後に置かれた識別ピット22,
23を検出することで行った。この時、光ディスク31
全体でのセクタIDエラー率は10-6以下であり、ま
た、情報記録領域3の再生における同期はずれは皆無で
あった。
【0085】〔実施例4〕前述した実施例3と同様の光
ディスク31を使用し、図1(b)に示すレーザパルス
光にて読取専用領域2の再生を行った。光ディスク31
を線速5.7〔m/s〕にて回転させ、(1−7)変
調、最短記録マーク長0.38〔μm〕にて記録された
ランダム信号の再生を試みた。読取専用領域2の再生時
のレーザパワーは、50〔MHz〕、デューティ比25
〔%〕のパルス光で波高値3.6〔mW〕、情報記録領
域3である2〔キロバイト〕長の各セクタの再生時のレ
ーザパワーは0.8〔mW〕とした。レーザパワーの切
り替えは、ID部21前後に置かれた識別ピット22,
23を検出することで行った。この時、光ディスク31
全体でのセクタIDエラー率は10-6以下であり、ま
た、情報記録領域の再生における同期はずれは皆無であ
った。
【0086】〔実施例5〕次に、光学情報記録媒体とし
て、光磁気記録媒体を使用して、その有効性を確認し
た。実施例1と同様に図4の光学情報記録再生装置を用
いた。使用した光ヘッド31は、波長650〔nm〕、
最大出射パワ30〔mW〕の赤色レーザダイオードを搭
載し、集光レンズの開口(NA)が0.60の仕様であ
り、光磁気信号を再生できる光学系を具備したものであ
る。
【0087】光ディスク31としては、直径120〔m
m〕,板厚0.6〔mm〕のポリカーボネート製の基板
上に、スパッタリング方法により、SiN保護膜、Gd
TbFeCo記録膜、SiN保護膜、Al−Ti反射膜
をそれぞれ90〔nm〕、20〔nm〕、30〔n
m〕、60〔nm〕の厚さに形成し、最上部に紫外線硬
化樹脂を10〔μm〕形成した構成となっており、同一
構成の2枚の光ディスク同士を紫外線硬化樹脂面を合わ
せる形で貼り合わせ、両面に記録できる構成としてい
る。
【0088】ここで使用している基板には、予め、半径
24〔mm〕の位置から58〔mm〕の位置にかけて、
トラッキング用の案内溝とアドレス情報等を刻んだ読取
専用領域2が形成されている。読取専用領域2のID部
21等は基板の凹凸のエンボスから成るプリピットであ
る。ここで使った基板のトラックピッチは、ランド幅、
グルーブ幅ともに0.578〔μm〕である。ID部2
1前後には、図2と同様の識別ピット22,23が形成
されている。1セクタのサイズは、2〔キロバイト〕で
ある。
【0089】成膜直後の記録膜は磁化方向が揃っていな
いため、一方向に磁化を揃える着磁処理を行った。この
構成の光ディスク31では、反射率は、波長650〔n
m〕において約10〔%〕である。次に、この光ディス
ク31を図4の光学情報記録再生装置に搭載し、光ディ
スク31を線速5.7〔m/s〕にて回転させ、(1−
7)変調、最短記録マーク長0.38〔μm〕にて記録
されたランダム信号の再生を試みた。読取専用領域2の
再生時のレーザパワーは、図1(a)下段に示すDC連
続光で1.6〔mW〕、情報記録領域3の再生時のレー
ザパワーは、0.8〔mW〕とした。レーザパワーの切
り替えは、ID部21前後に置かれた識別ピット22,
23を検出することで行った。この時、光ディスク31
全体でのセクタIDエラー率は、10-6以下であり、ま
た、情報記録領域3の再生における同期はずれは皆無で
あった。
【0090】〔実施例6〕前述した実施例5と同様の光
ディスク31を使用し、図1(b)に示すレーザパルス
光にて再生を行った。光ディスク31を線速5.7〔m
/s〕にて回転させ、(1−7)変調、最短記録マーク
長0.38〔μm〕にて記録されたランダム信号の再生
を試みた。読取専用領域2の再生時のレーザパワーは、
50〔MHz〕、デューティ比25〔%〕のパルス光で
波高値2.4〔mW〕、情報記録領域3の再生時のレー
ザパワーは、0.8〔mW〕とした。レーザパワーの切
り替えは、ID部21前後に置かれた識別ピット22,
23を検出することで行った。この時、光ディスク31
全体でのセクタIDエラー率は、10-6以下であり、ま
た、情報記録領域3の再生における同期はずれは皆無で
あった。
【0091】〔実施例7〕前述した実施例1と同様の光
ヘッド部30を用い、追記型の相変化光ディスクを光学
情報記録媒体として、その有効性を評価した。
【0092】光ディスク31は、直径120〔mm〕、
板厚0.6〔mm〕のポリカーボネート製の基板上に、
スパッタリング方法により、ZnS−SiO2 保護膜、
GeTe記録膜、ZnS−SiO2 保護膜、Al−Ti
反射膜を、それぞれ110〔nm〕、10〔nm〕、4
5〔nm〕、140〔nm〕にて形成し、最上部に紫外
線硬化樹脂を10〔μm〕形成した構成の光ディスクを
作成すると共に、同一構成の2枚の光ディスクを紫外線
硬化樹脂面を合わせる形で貼り合わせ、両面に記録でき
る構成とした。
【0093】ここで使用する基板には、予め、半径24
〔mm〕の位置から58〔mm〕の位置にかけて、トラ
ッキング用の案内溝とアドレス情報等を刻んだ読取専用
領域2が形成されている。読取専用領域2のID部21
等は基板の凹凸のエンボスから成るプリピットである。
基板のトラックピッチは、ランド幅、グルーブ幅ともに
0.578〔μm〕である。また、このID部21前後
には、図2と同様の識別ピット22,23が形成されて
いる。1セクタのサイズは、2キロバイトである。
【0094】成膜直後の記録膜は非晶質状態であるた
め、一旦、高パワーの光照射工程による記録膜結晶化処
理である「初期化」を施している。この状態になった記
録トラックに、非晶質記録マークを形成する。この構成
の光ディスク31では、初期化済み領域の結晶部反射率
は、波長650〔nm〕において9.5〔%〕、記録マ
ークとなる非晶質部の反射率は9.0〔%〕であるが、
記録マーク非晶質部と結晶部との光学的な位相差は約1
80度に設定されている。
【0095】この光ディスク31を図3に示す光学情報
記録再生装置に搭載し、光ディスク31を線速5.7
〔m/s〕にて回転させ、(1−7)変調、最短記録マ
ーク長0.38〔μm〕にて記録されたランダム信号の
再生を試みた。読取専用領域2の再生時のレーザパワー
は、図1(a)下段に示すDC連続光で2.4〔m
W〕、情報記録領域3の再生時のレーザパワーは、0.
8〔mW〕とした。レーザパワーの切り替えは、ID部
21前後に置かれた識別ピット22,23の検出により
行った。この時、光ディスク31全体でのセクタIDエ
ラー率は、10-6以下であり、また、情報記録領域3の
再生における同期はずれは皆無であった。
【0096】〔実施例8〕前述した実験例7と同様の光
ディスク31を使用し、図1(b)に示すレーザパルス
光にて読取専用領域2の情報を再生した。光ディスク3
1を線速5.7〔m/s〕で回転させ、(1−7)変
調、最短記録マーク長0.38〔μm〕にて記録された
ランダム信号の再生を試みた。
【0097】読取専用領域2の再生時のレーザパワー
は、50〔MHz〕、デューティ比25〔%〕のパルス
光で波高値2.4〔mW〕、情報記録領域3である2キ
ロバイト長の各セクタの再生時のレーザパワーは、0.
8〔mW〕とした。レーザパワーの切り替えは、ID部
21前後に置かれた識別ピット22,23を検出するこ
とで行った。この時、光ディスク31全体でのセクタI
Dエラー率は10-6以下であり、また、情報記録領域3
の再生における同期はずれは皆無であった。
【0098】〔実施例9〕前述した実施例1と同等に、
本実施形態にかかる光学情報記録再生方法の有効性を確
認した。特に、光ヘッド部30の光ビーム焦点位置エラ
ー信号ならびにトラッキング位置エラー信号のみをサン
プリングし、これらを用いて光学情報記録媒体自体の焦
点位置エラー信号ならびにトラッキング位置エラー信号
を生成する方法の有効性を評価した。
【0099】相変化型光学情報記録媒体には、1セクタ
の情報記録領域が512バイトであり、各セクタ毎に読
取専用領域2が形成された基板を用いた。直径120
〔mm〕、板厚0.6〔mm〕のポリカーボネート製の
基板上に、スパッタリング方法により、ZnS−SiO
2 保護膜、SiO2 干渉膜、ZnS−SiO2 保護膜、
Ge2 Sb2 Te5 記録膜、ZnS−SiO2 保護膜、
Al−Ti反射膜をそれぞれ70〔nm〕、110〔n
m〕、70〔nm〕、14〔nm〕、35〔nm〕、1
00〔nm〕の厚さで形成し、最上部に紫外線硬化樹脂
を10〔μm〕形成した構成となっており、同一構成の
光ディスク同士を紫外線硬化樹脂面を合わせる形で貼り
合わせ、両面に記録できる構成とした。
【0100】光ディスクの基板には、予め、半径24
〔mm〕の位置から58〔mm〕の位置にかけて、トラ
ッキング用の案内溝とアドレス情報などを刻んだ読取専
用領域2が形成されている。読取専用領域2の情報は基
板の凹凸のエンボスから成るプリピットである。基板の
トラックピッチは、ランド幅、グルーブ幅ともに0.5
78〔μm〕である。また、このID部21前後には、
図2と同様の識別ピット22,23が形成されている。
1セクタのサイズは、前述したように512バイト(B
yte)である。
【0101】この構成の光ディスク31では、初期化済
み領域の結晶部反射率は、波長650〔nm〕において
8〔%〕、記録マークとなる非晶質部の反射率は20
〔%〕である。次に、この光ディスクを図3に示す光学
情報記録再生装置に搭載し、光ディスク31を線速5.
7〔m/s〕にて回転させた。読取専用領域2の再生時
のレーザパワーは、図1(a)に示すDC連続光で2.
4〔mW〕、情報記録領域3である512バイト長の各
セクタの再生時のレーザパワーは、0.8〔mW〕とし
た。
【0102】レーザパワーの切り替えは、ID部21前
後に置かれた識別ピット22,23を検出することで行
い、焦点位置合わせならびにトラッキング性能を評価し
た。各セクタの読取専用領域2を再生する際に、高パワ
ーのレーザ光が照射されるが、このタイミングで焦点誤
差信号ならびにトラッキング誤差信号をサンプリング
し、低反射率の情報記録領域3では、このサンプリング
信号を使って補完する形で、誤差信号を生成した。この
結果、ディスク面内では、安定した焦点位置合わせ、ト
ラッキングが可能となった。
【0103】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、読取専用領域の情報再生時に照射
するレーザパワーを情報記録領域の情報再生時に照射す
るレーザパワーより高めたことから、読取専用領域の反
射率が低くても精度良くアドレス情報など再生すること
ができ、同時に、アドレス情報の精度がよいことから、
記憶情報の特定が容易となり、高S/Nでの再生が可能
となる。また、情報記録領域の情報を再生する場合にレ
ーザパワーを下げるようにしたので、記録されている情
報を破壊する虞はなく、更に、光耐性の低い材料による
光学式情報記録媒体(光ディスク)であっても、その寿
命を劣化させることがない。このため、信頼性の高い光
学式記録情報再生装置を得ることができる。
【0104】このため、この請求項1乃至3記載の各発
明では、読取専用領域の情報を再生する場合にレーザパ
ワーを高めるようにしたことにより、高S/Nで記憶情
報を再生することができ、アドレス情報などのID情報
を高精度に且つ確実に再生することができる。また、情
報記録領域の情報を再生する場合にレーザパワーを下げ
るようにしたので、記録されている情報を破壊する虞は
なく、このため、信頼性の高い光学式記録情報再生方法
および光学式記録情報再生装置を得ることができる。
【0105】更に、光学式情報記録媒体として例えば光
耐性の低い材料による素材を使用しても、前述したよう
に読取専用領域のID情報等の前後に第1乃至第2の識
別ピットを設けたことから、これを装備した光学式記録
情報再生装置では、第1乃至第2の識別ピットからの反
射光信号を的確に捕捉することが可能となり、これによ
り、レーザ光の切換照射を確実に実行することができ、
従って、当該媒体の記憶情報の寿命の劣化を有効に抑制
することができる。
【0106】又、上述したように、読取専用領域に高パ
ワーのレーザ光を照射して得られる反射光信号に基づい
て焦点位置誤差信号やトラッキング誤差信号を求めるた
め、高精度の焦点位置制御やトラッキング制御が可能と
なる。という従来にない優れた光学式情報記録媒体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図で、図1
(a)は上段に光学式情報記録媒体の情報トラックの概
略構成(読取専用領域及び情報記録領域)を示し、下段
に情報トラックの読取専用領域及び情報記録領域の各々
に照射するレーザパワーの対応関係を示す図、図1
(b)は図1(a)の下段に示すレーザパワーをパルス
状レーザーパワーとした場合の例を示す図である。
【図2】図1(a)に開示した情報トラックにおける読
取専用領域の具体的構成例を示す説明図である。
【図3】本発明の光学情報記録再生装置の一実施形態を
示す制御系回路の機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 セクタ 2 読取専用領域 3 情報記録領域 21 ID部 22 第1の識別ピット 23 第2の識別ピット 30 光ヘッド部 31 光学式情報記録媒体としての光ディスク 32 スピンドルモータ 33 主制御部 40 再生光出力制御部 42 二値化回路 43 比較判定回路 44 パワー切換設定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/005 G11B 7/007 G11B 7/125

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読取専用領域と情報記録用の情報記録領
    域とが設けられた光学式情報記録媒体から光学的手法に
    よって所定の情報を所定のタイミングで順次読み取る光
    学式記録情報再生方法において、 前記読取専用領域から情報を読み取るに際し、当該読取
    専用領域に照射する再生光のパワーレベルを、前記情報
    記録領域から記録情報を読み取る場合に当該情報記録領
    域に照射する再生光のパワーレベルよりも大きい値に切
    り換え設定することを特徴とした光学式記録情報再生方
    法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の光学式記録情報再生
    方法において、 前記読取専用領域と情報記録領域の各領域に照射する再
    生光を、当該各領域毎にレベルの異なる連続したレーザ
    光としたことを特徴とする光学式記録情報再生方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1記載の光学式記録情報再生
    方法において、 前記読取専用領域と情報記録領域の各領域に照射する再
    生光を所定レベルのレーザ光とすると共に、前記読取専
    用領域に照射するレーザ光を、温度上昇を抑制できる一
    定間隔で強度変化するパルス発光パターンのものとした
    ことを特徴とする光学式記録情報再生方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項1,2又は3記載の光学式記
    録情報再生方法において、 前記情報記録媒体における読取専用領域に、当該読取専
    用領域特有の識別ピットを設け、 この識別ピットからの反射光検出のタイミングを基準と
    して、前記レーザ光の強度変化のタイミングを設定する
    ようにしたことを特徴とする光学式記録情報再生方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項4記載の光学式記録情報再生
    方法において、 前記識別ピットとして、ID情報を挟んで上流側に第1
    の識別ピットを又下流側に第2の識別ピットを、それぞ
    れ設け、 前記第1の識別ピットからの反射光を検出した場合に前
    記レーザ光の強度を読取専用領域用の強度に設定すると
    共に、前記第2の識別ピットからの反射光を検出した場
    合に前記レーザ光の強度を情報記録領域用の強度に設定
    するようにしたことを特徴とする光学式記録情報再生方
    法。
  6. 【請求項6】 読取専用領域と情報記録用の情報記録領
    域とが設けられた光学式情報記録媒体に対して所定の再
    生光を照射し且つその反射光を受光し所定の電気信号に
    変換する光ヘッド部と、この光ヘッド部の所定の動作を
    制御すると共に当該光ヘッド部からの出力信号を二値化
    し再生信号として表示部等を備えた装置本体側に送りだ
    す主制御部とを備えた光学式記録情報再生装置におい
    て、 前記光ヘッド部から出力される再生光の出力レベルを可
    変設定する再生光出力制御部を、前記主制御部に併設す
    ると共に、 この再生光出力制御部が、前記読取専用領域からID情
    報を読み取る場合に当該読取専用領域に照射する再生光
    のパワーレベルを、前記情報記録領域から記録情報を読
    み取る場合に当該情報記録領域に照射する再生光のパワ
    ーレベルよりも大きい値に切り換え設定する再生光出力
    レベル切換機能を備えていることを特徴とした光学式記
    録情報再生装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6記載の光学式記録情報再生
    装置において、 再生光出力制御部を、前記光ヘッド部から出力される反
    射信号を二値化する二値化回路と、この二値化回路でパ
    ルス化された反射信号を予め設定された基準値と比較し
    前記光ヘッド部から前記光学式情報記録媒体に向けて出
    力される再生光のパワーレベルを変更するか否かを判定
    する比較判定回路と、この比較判定回路での判定結果に
    基づいて前記再生光のパワーレベルを所定のタイミング
    で切り換え設定するパワー切換設定回路とにより構成し
    たことを特徴とする光学式記録情報再生装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項6記載の光学式記録情報再生
    装置において、 前記光ヘッド部が、前記再生光としてのレーザ光を出力
    するレーザ光源と,前記光学式情報記録媒体からの反射
    レーザ光を受光する受光手段とを有し、 前記再生光出力制御部が、前記光学式情報記録媒体の読
    取専用領域と情報記録領域の各領域に対して照射するレ
    ーザ光として当該各領域に対応した所定レベルの連続し
    たレーザ光を出力するレーザ光出力制御機能を備えてい
    ることを特徴とした光学式記録情報再生装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項6記載の光学式記録情報再生
    装置において、 前記光ヘッド部が、前記再生光としてのレーザ光を出力
    するレーザ光源及び前記光学式情報記録媒体からの反射
    レーザ光を受光する受光手段を有し、 前記再生光出力制御部が、前記読取専用領域に照射する
    レーザ光として温度上昇を抑制できるパルス状のレーザ
    光を出力するパルス状レーザ光出力制御機能を備えてい
    ることを特徴とした光学式記録情報再生装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項6記載の光学式記録情報再
    生装置において、 前記光学式情報記録媒体には、読取専用領域に、当該読
    取専用領域特有の識別ピットが設けられ、 前記再生光出力制御部は、前記光ヘッド部による前記識
    別ピットからの反射光の検出を基準として所定のタイミ
    ングで前記再生光のパワーレベルを所定の値に切り換え
    設定するパワーレベル切換え設定機能を備えていること
    を特徴とした請求項6記載の光学式記録情報再生装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項6記載の光学式記録情報再
    生装置において、 前記光学式情報記録媒体には、読取専用領域に、当該読
    取専用領域特有の識別ピットが設けられ、 この識別ピットを、情報を挟んで上流側に設けられた第
    1の識別ピットと、下流側に設けられた第2の識別ピッ
    トとにより構成し、 前記再生光出力制御部は、前記光ヘッド部が前記第1の
    識別ピットからの反射光を検出した場合に前記レーザ光
    の強度を読取専用領域用の強度に設定すると共に、前記
    第2の識別ピットからの反射光を検出した場合に前記レ
    ーザ光の強度を情報記録領域用の強度に設定するパワー
    レベル切換え設定機能を備えていることを特徴とした光
    学式記録情報再生装置。
  12. 【請求項12】 前記光学式情報記録媒体は、読取専用領域 と情報記録用の情報記録領域とにより構成
    され、 前記読取専用領域を、情報と、この情報を挟んで上流側
    に設けられた第1の識別ピットと、下流側に設けられた
    第2の識別ピットとにより構成した、 ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の光
    学式記録情報再生装置。
  13. 【請求項13】 前記読取専用領域および情報記録領域
    の各領域が相変化型記録膜により形成され、前記第1乃
    至第2の各識別ピットが1又は2以上の凹凸ピットによ
    り形成されている、 ことを特徴とする請求項12記載の光学式記録情報再生
    装置。
  14. 【請求項14】 前記読取専用領域および情報記録領域
    の各領域の記録マークは、その反射率が結晶状態である
    初期状態よりも高くなる非晶質記録マークである、 ことを特徴とする請求項13記載の光学式記録情報再生
    装置。
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