JP2008108313A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録層の劣化によりディスクの再生が不能となることを未然に回避し得る光ディスク装置を提供する。
【解決手段】コントローラ111は、ディスク100(Low to HighタイプのHD DVD−R)のシステムリードイン領域からRF信号の振幅値レベルL0を取得し、これを閾値レベルに設定する。その後の再生動作時に、コントローラ111は、ディスク100のデータリードイン領域とデータ領域(再生対象トラック)からそれぞれRF信号の振幅値レベルL1,L2を取得し、これらと、閾値レベルL0を比較する。ここで、コントローラ111は、L1がL0を超える場合に、データリードイン領域の記録層がデータ再生不能に近い程度まで劣化していると判定し、その旨を報知装置112に報知させる。同様に、L2がL0を超える場合に、データ領域(再生対象トラック)の劣化を報知装置112に報知させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ディスク装置に関し、特に、記録部分の反射率が未記録部分の反射率よりも高くなる、いわゆるLow to Highタイプの光ディスクに対応可能な光ディスク装置に用いて好適なものである。
現在、商品化が進められているHDDVD−Rディスクには、記録部分の反射率が未記録部分の反射率よりも高くなる、いわゆるLow to Highタイプのディスクが提案されている。この種のディスクは、記録層が有機色素材料によって形成されるため、記録層が無機材料によって形成されるHigh to Lowタイプのディスクに比べ、外部からの光によって感光を受け易いといった特性を有している。その一方、HDDVD規格では、最低、100万回の再生が求められており、Low to Highタイプのディスクにおいても高い信頼性が確保されなければならない。このため、ドライブ装置では、過度の感光による記録膜特性の劣化や、クロスイレーズが起こらないよう、記録時のレーザパワーを適正に設定することが求められる。
図5は、Low to HighタイプのHDDVD−Rディスクに対し情報を記録または再生する際の動作を模式的に示す図である。図示の如く、この種のディスクでは、High to LowタイプのHDDVD−Rディスクと同じくグルーブのみに記録が行われる。また、この種のディスクは書き換え可能でないため、ディスク内周から外周にわたって1トラックずつ順番に記録が行われる。同図の場合、グルーブ(G1)への記録が済むと、これに隣接するグルーブ(G2)に記録が行われる。このため、グルーブ(G2)への記録時に、光スポットの周縁が既に記録済みのグルーブ(G1)に掛かることとなる。この場合、光スポット内におけるレーザ強度はスポット中心部分に集中するため、このように光スポットの周縁がグルーブ(G1)に掛かっても、これによりグルーブ(G1)上に記録マークが形成されることはない。しかし、微弱ながらもグルーブ(G1)にレーザ光が漏れこむため、これによりグルーブ(G1)の記録層が感光し、記録層に耐光性の面で劣化が生じる。この他、グルーブに強いパワーにてレーザ光が照射されると、記録膜特性に劣化が生じ、再生耐久性に問題が生じる可能性がある。
再生動作時には、記録時ほどではないものの、ある程度のパワーにてレーザ光が照射される。これにより、グルーブの記録層が感光し、記録層に耐光性の面で劣化が生じる。特に、データリードイン領域やファイル情報の格納領域等、再生の都度リードされ、光ピックアップによって頻繁にアクセスされる領域は、その分、再生レーザ光の照射頻度が高まる。このため、これらの領域は、他の領域に比べ、記録層の劣化が生じ易い。しかし、これらの領域が再生不能になると、主情報の再生に必要な情報が取得できなくなり、ディスク全体の情報が再生不能となってしまう。
なお、以下の特許文献1には、データ領域とは別に用意されたテストゾーンに試し書きを行って最適な記録パワーを求めることが記載されている。
特開2003−228840号公報
上記の如く、Low to HighタイプのHDDVD−Rディスクに対する再生回数が増加すると、記録層の劣化が進む。一方、HDDVD−Rの記録容量は膨大であるため、記録層の劣化によってデータを再生できなくなると、ユーザは、莫大な損害を蒙る。上記のとおり、規格上は、100万回程度の再生耐久性が要求されているが、記録時のパワーが不適正である等の場合には、記録時における記録層の劣化が比較的大きく、再生耐久性がかなり低くなる場合があり得る。このような場合、ユーザが予期しないうちに、ディスクが使用不能となる場合が起こり得る。
本発明は、このような不都合を回避することを目的とするものであり、記録層の劣化によりディスクの再生が不能となることによるユーザの損害を円滑に回避し得る光ディスク装置を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み本発明は、以下の特徴を有する。
請求項1の発明は、光ディスク装置において、ディスク上の所定領域からRF信号の振幅レベルを取得する振幅レベル取得部と、前記振幅レベル取得部によって取得された振幅レベルを閾値レベルと比較するレベル比較部と、前記振幅レベルが前記閾値レベルを超えたことに応じてディスクの劣化を報知する報知部とを有することを特徴とする。
この発明によれば、記録層の劣化が進行しディスクの再生が不能となりそうな事態をユーザに報知することができる。これにより、記録データの再生不能によるユーザの損害を回避することができる。なお、Low to HighタイプのHDDVD−Rディスクにおける記録層の劣化の程度は、追って実施の形態の項で説明するように、そのディスクから再生されたRF信号レベルを参照することにより検出できる。すなわち、記録層の劣化が進むほど、RF信号の振幅レベルが大きくなる。よって、本発明のように、そのディスクから取得されたRF信号の振幅レベルを、予め設定した閾値レベルと比較することにより、そのディスクの記録層の劣化の程度を円滑に検出することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記レベル比較部は、前記ディスク上に配置された再生専用のピット列領域から取得されたRF信号の振幅レベルを前記閾値レベルとして用いることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の光ディスク装置において、前記ピット列領域は、前記ディスク上に配置されたシステムリードイン領域であることを特徴とする。
請求項2および3の発明によれば、閾値レベルを、そのディスクの特性に関連付けたものとすることができる。よって、一律な閾値レベルを設定する場合に比べ、そのディスクにとって適正な閾値レベルを設定することができる。特に、これらの発明のように、記録パワーのレーザ光の照射に晒されない、比較的記録層の特性が劣化し難い領域から取得されたRF信号の振幅レベルを閾値レベルとすれば、比較時に参照される閾値レベルを安定かつ適正なものとすることができる。
なお、HDDVD規格上、システムリードイン領域の情報は、データリードイン領域にそのままコピーされるため、このコピーの後、光ディスク装置上の設計によっては、システムリードイン領域はリードされずに、データリードイン領域がリードされて、必要な情報が光ディスク装置に取り込まれる場合がある。このような場合には、システムリードイン領域に対し、再生パワーのレーザ光が照射される頻度はかなり低くなり、システムリードイン領域における記録層の劣化は顕著に低くなる。よって、請求項3の発明のように、閾値レベルとされるRF信号レベルをシステムリードイン領域から取得するようにすれば、閾値レベルを、より安定かつ適正なものとすることができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れか一項に記載の光ディスク装置において、前記振幅レベル取得部は、前記ディスク上に配置された管理情報記録領域から前記RF信号の振幅レベルを取得することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の光ディスク装置において、前記管理情報記録領域は、当該ディスクに適用されるデータフォーマットに従って割り当てられたデータリードイン領域であることを特徴とする。
請求項4または5の発明によれば、頻繁にアクセスされ、レーザ光の照射に晒される頻度の高い領域から取得されたRF信号レベルを閾値レベルと比較して、記録層の劣化の程度が判定される。よって、通常最も早くデータの読み出しが困難となりやすい領域における再生不能の危険性を未然に回避することができる。また、これらの領域には、データ領域を管理するための管理情報が記録されているため、これらの領域が再生不能になると、データ領域全体が再生不能となってしまう。本発明によれば、そうなる前に、ユーザにディスクの劣化が報知されるため、結果的に、データ領域全体における記録データの保護を図ることができる。
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れか一項に記載の光ディスク装置において、前記振幅レベル取得部は、当該ディスクに適用されるデータフォーマットに従って割り当てられたデータ領域内の再生対象トラックから前記RF信号の振幅レベルを取得することを特徴とする。
この発明によれば、データ領域内において部分的に記録層の劣化領域が存在するような場合に、その領域におけるデータの再生不能を未然に回避することができる。たとえば、データ領域内において部分的に過度のパワーにて記録が行われ、あるいは、ある部分のデータが頻繁に再生されて、その部分の記録層の劣化が他の部分に比べて大きいような場合が起こり得る。本発明によれば、このような場合、当該部分の再生の際に、ユーザにディスクの劣化が報知される。よって、当該部分におけるデータの再生不能を未然に回避することができる。
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
なお、上記請求項における「振幅レベル取得部」と「レベル比較部」の機能は、以下の実施の形態において、コントローラ111によって行われる。また、上記請求項における「報知部」は、以下の実施の形態において、コントローラ111と報知装置112によって実現されている。
ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
上記の如く本発明によれば、記録層の劣化によりディスクの再生が不能となることによるユーザの損害を円滑に回避することができる。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。本実施の形態は、Low to HighタイプのHD DVD−Rに記録再生を行う光ディスク装置に本発明を適用したものである。
まず、図1にディスク100のエリアフォーマットを示す。
図示の如く、ディスク100は、その径方向に、BCA(Burst Cutting Area)、システムリードイン領域、データリードイン領域、データ領域、データリードアウト領域にエリア分割されている。さらに、データリードイン領域とデータリードアウト領域は種々のゾーンに区分されており、このうち、インナードライブテストゾーンおよびアウタードライブテストゾーンを用いて、記録レーザパワーの設定動作が行われる。
BCAには、対応する規格書番号やディスクタイプ等が記録されている。光ディスク装置は、ディスク挿入時にBCAを読み取ることにより、ディスク種別などを判別できる。また、システムリードイン領域には、対応する規格書番号・ディスク種別の他、当該ディスクの記録再生に関する情報がピットによって記録されている。この情報は、たとえば当該ディスクに適用される記録スピードや反射率、最適な記録再生パワー、Write Strategy、記録エリアの設定および当該ディスクのディスク製造会社の識別情報等から構成されている。光ディスク装置は、ディスク挿入時にシステムリードイン領域を再生することでディスク種別の他、記録再生に必要な情報を取得する。また、これらの情報は、初回の記録動作時に、データリードイン領域にそのままコピー記録される。
なお、ピット形成領域(システムリードイン領域)とグルーブ形成領域(データリードイン領域、データ領域、データリードアウト領域)は同じ膜構造となっている。すなわち、ピット形成領域にもグルーブ形成領域と同様、記録膜と反射膜が形成されている。
図2に、実施の形態に係る光ディスク装置の構成を示す。
図示の如く、光ディスク装置は、エンコーダ101と、変調回路102と、レーザ駆動回路103と、レーザパワー調整回路104と、光ピックアップ105と、信号増幅回路106と、復調回路107と、デコーダ108と、サーボ回路109と、ADIP再生回路110と、コントローラ111と、報知装置112から構成されている。
なお、同図には、光ピックアップ105をディスク径方法に移動させるためのアクチュエータが図示省略されている。このアクチュエータは、サーボ回路109から入力されるサーボ信号によって駆動制御される。また、同図には、コントローラ111からサーボ回路に向かう信号線が図示省略されている。
図において、エンコーダ101は、入力された記録データに対し誤り訂正符号の付加等のエンコード処理を施し、変調回路102へ出力する。変調回路102は、入力された記録データに所定の変調を施し、さらに記録信号を生成してレーザ駆動回路103に出力する。レーザ駆動回路103は、記録時には変調回路102からの記録信号に応じた駆動信号を半導体レーザ105aに出力し、再生時には一定強度のレーザ光を出射するための駆動信号を半導体レーザ105aに出力する。ここで、記録および再生時のレーザパワーは、レーザパワー調整回路104からの信号によってコントロールされる。レーザパワー調整回路104は、コントローラ111からの指令に応じて、記録および再生時のレーザパワーを規定する信号をレーザ駆動回路103に出力する。
光ピックアップ105は、半導体レーザ105aおよび光検出器105bを備え、レーザ光をグルーブ上に収束させることにより、ディスクに対するデータの書き込みおよび読み出しを行う。なお、光ピックアップ105は、この他、グルーブに対するレーザ光の照射状態を調整するための対物レンズアクチュエータと、半導体レーザ105aから出射されたレーザ光を対物レンズに導き、且つ、ディスク100からの反射光を光検出器105bに導くための光学系等を備えている。
信号増幅回路106は、光検出器105bから受信した信号を増幅および演算処理して各種信号を生成し、これを対応する回路に出力する。復調回路107は、信号増幅回路106から入力されたRF信号を復調して再生データを生成し、デコーダ108に出力する。デコーダ108は、復調回路107から入力されたデータに対し誤り訂正等のデコード処理を施し、後段回路に出力する。
サーボ回路109は、信号増幅回路106から入力されたフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号からフォーカスサーボ信号およびトラッキングサーボ信号を生成し、光ピックアップ105の対物レンズアクチュエータに出力する。また、信号増幅回路106から入力されたウォブル信号からモータサーボ信号を生成し、ディスク駆動モータに出力する。ADIP再生回路110は、信号増幅回路106から入力されたウォブル信号からアドレス情報等を再生し、これらをコントローラ111に出力する。
コントローラ111は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等のメモリユニットを備え、メモリユニットに各種データを格納するとともに、あらかじめ設定されたプログラムに従って各部を制御する。なお、コントローラ111のメモリユニットには、再生レーザパワーの初期値を設定するための情報(初期値テーブル)が保持されている。この情報は、たとえば、ディスク製造会社と初期値を対応付けたものとすることができる。この場合、コントローラ111は、システムリードイン領域からディスク製造会社に関する情報を読み取り、これに対応する初期値をメモリユニットから取得して、再生レーザパワーの初期値に設定する。
なお、システムリードイン領域から取得したディスク製造会社が初期値テーブル内に存在しない場合が起こり得る。これに対応するために、初期値テーブルには、再生レーザパワーの初期値のデフォルト値が格納されている。システムリードイン領域から取得したディスク製造会社が初期値テーブル内に存在しない場合、コントローラ111は、初期値テーブルに記述されている初期値のデフォルト値を用いて再生レーザパワーの初期値を設定する。
なお、初期値テーブルに記述されている初期値は、システムリードイン領域に記録されている最適再生パワーよりも数10%程度小さくなるような値に設定されている。したがって、当該ディスクに対して最初に試行される再生動作は、ディスク製造会社によって設定された最適再生パワーよりも低く抑えられたパワーにて行われることとなる。そして、このパワーにて再生したときの再生信号の状態がモニタされ、たとえば、再生信号のPRSNR(Partial Response Signal to Noise Ratio)が閾値Pshを越えるまで、再生レーザ光のパワーが徐々に高められる。ここで、閾値Pshは、たとえば、Psh≧15に設定される。そして、再生信号のPRSNRが閾値Pshを越えたときのパワーが再生レーザ光のパワーに設定され、このパワーの再生レーザ光にて再生動作が実行される。
この他、コントローラ111は、データリードイン領域およびデータ領域を再生したときのRF信号をもとに、後述の如くして、これら領域における記録層の劣化の程度を判定する。そして、記録層の劣化が、記録データの再生が不能となる状態に接近する程度にまで進んでいると判定したときに、その旨を報知するための信号を報知装置112に出力する。
報知装置112は、ディスプレイ部やスピーカ等の報知手段を備え、コントローラ111から報知指令信号を受信したことに応じて、ディスクの劣化をユーザに報知するための出力を行う。この場合、報知装置112は、たとえば、LEDの点滅、ディスプレイ部上の表示またはスピーカからの警報等によって、ディスクの劣化をユーザに報知する。ディスプレイ部上の表示またはスピーカからの警報によってディスクの劣化をユーザに報知する場合、たとえば、「ディスクが劣化しています。データバックアップをお勧めします。」等の文字がディスプレイ部上に表示され、または、この内容の音声がスピーカから出力される。
図3(a)(b)は、記録層の劣化と、記録済みのグルーブ形成領域を再生したときのRF信号の振幅レベルの関係を示す図である。同図(a)は記録層が劣化する前の状態を示し、同図(b)は、同図(a)の状態から記録層の劣化が進んだ後の状態を示している。
図示の如く、Low to HighタイプのHDDVD−Rディスクでは、記録層の劣化が進むに応じて、RF信号レベルが上昇する。したがって、RF信号レベルをもとに記録層の劣化の程度を評価することができる。たとえば、RF信号レベルが所定の閾値レベルを越える場合は、記録層の劣化が、記録データの再生が不能となる状態にかなり近づいた状態にあると評価し、RF信号レベルが閾値レベル以下のときは、まだそれほど記録層の劣化が進んでいないと評価することができる。
本実施の形態では、RF信号レベルを評価するための閾値レベルとして、システムリードイン領域(ピット形成領域)を再生したときに得られるRF信号の振幅レベルが用いられる。上記の如く、システムリードイン領域はデータ領域と同様の層構造を有しているため、そこから取得されるRF信号は、そのディスクの記録層の特性を反映するものとなる。したがって、このように、記録層の劣化を評価するための閾値レベルとして、システムリードイン領域を再生したときに得られるRF信号の振幅レベルを用いるようにすると、閾値レベルをそのディスクの特性にあったものに設定することができる。
なお、システムリードイン領域には記録が行われないため、この領域の記録層の特性が記録パワーのレーザ光の照射によって変動することはない。また、システムリードイン領域の情報はデータリードイン領域にコピーされ、記録再生動作時には、通常、データリードイン領域にコピーされた情報が参照されるため、システムリードイン領域に再生パワーのレーザ光が照射される頻度は低く、このため、再生パワーのレーザ光の照射によってシステムリードイン領域における記録層の特性が大きく変動することもない。このように、システムリードイン領域における記録層の特性は、記録再生動作による影響を受け難いため、そこから取得されるRF信号レベルは、記録層の劣化を評価するための閾値レベルとして適正なものとなる。
図3(c)(d)は、それぞれ、システムリードイン領域を再生したときのRF信号波形と、記録層が劣化する前の記録済みグルーブ形成領域を再生したときのRF信号の波形を示すものである。同図の場合、RF信号レベルL1がシステムリードイン領域から取得した再生RF信号レベルL0よりも小さくなっている。この場合、当該再生位置における記録層の劣化は、記録データの再生が不能となる状態まで進んでいないと判定される。
図4は、再生動作時のフローチャートを示すものである。なお、この処理フローは、コントローラ111が各部を制御することによって行われる。
再生動作が開始されると、まず、上述の如く、メモリユニット内の初期値テーブルを用いて再生レーザ光のパワーが設定される。そして、このパワーの再生レーザ光にてシステムリードイン領域がリードされ、RF信号の振幅レベルL0(閾値レベル)が取得される(S101)。さらに、このパワーの再生レーザ光にてデータリードイン領域がリードされ、データリードイン領域に記録された管理情報等が再生される。このとき同時に、RF信号の振幅レベルL1が取得される(S102)。
しかる後、システムリードイン領域から取得された振幅レベルL0とデータリードイン領域から取得された振幅レベルL1が、コントローラ111において比較される(S103)。コントローラ111は、振幅レベルL1が振幅レベルL0を超えている場合に(S103:NO)、データリードイン領域における記録層の劣化がデータ再生不能に近い程度まで進んでいると判定し、その旨をユーザに報知する指令を報知装置に出力する。これにより、ディスクの劣化を報知する出力が報知装置112によって行われる(S104)。一方、振幅レベルL1が振幅レベルL0以下であれば(S103:YES)、コントローラ111は、S104の報知処理を行うことなく、S105以降の再生動作を実行する。
S105において、コントローラ111は、再生対象トラックに光ピックアップ105をアクセスさせ、光ピックアップ105に、再生パワーのレーザ光にて、再生対象トラックをリードさせる(S105)。これにより、再生信号が信号増幅回路106から復調回路107に出力され、当該再生対象トラックの再生が行われる(S106)。再生対象トラックのリードと再生は、コントローラ111に再生終了指令が入力されるまで行われる(S107)。
かかる再生動作の間、再生対象トラックをリードして取得されたRF信号が、継続的に、信号増幅回路106からコントローラ111に出力される。コントローラ111は、受信したRF信号の振幅レベルL2を取得し(S108)、この振幅レベルL2と、S101にてシステムリードイン領域から取得した振幅レベルL0とを比較する(S109)。そして、振幅レベルL2が振幅レベルL0を超えている場合に(S109:NO)、再生対象トラックにおける記録層の劣化がデータ再生不能に近い程度まで進んでいると判定し、その旨をユーザに報知する指令を報知装置に出力する。これにより、ディスクの劣化を報知する出力が報知装置112によって行われる(S110)。一方、振幅レベルL2が振幅レベルL0以下であれば(S109:YES)、コントローラ111は、S110の報知処理を行うことなく、その後継続して信号増幅回路106から入力されるRF信号をモニタしながら、S108以降の処理を実行する。
本実施の形態によれば、記録層の劣化が進行しディスクの再生が不能となりそうな場合に、その旨がユーザに報知されるため、ユーザは、ディスクが再生不能となる前に、当該ディスクに記録されたデータをバックアップする等の措置を講ずることができる。これにより、記録データが再生不能となることによるユーザの損害を未然に回避することができる。
また、本実施の形態によれば、データリードイン領域のみならずデータ領域からもRF信号の振幅レベルを取得し、これらの振幅レベルを閾値レベルと比較して、記録層の劣化を判定するようにしたため、データリードイン領域における記録層の劣化のみならずデータ領域における記録層の劣化も検出することができ、よって、ディスク全体における記録データの保護を図ることができる。
なお、本発明の実施形態は上記のものに限定されるものではない。たとえば、上記実施の形態では、閾値レベルとしてシステムリードイン領域から取得したRF信号の振幅レベルを用いたが、予め、閾値レベルをコントローラ111内のメモリユニットに格納しておき、この閾値レベルを用いて記録層の劣化を判定するようにすることもできる。この場合、閾値レベルは全てのディスクに対して共通のものとすることができるが、好ましくは、ディスク製造会社と閾値レベルを対応付けたテーブルをコントローラ111内のメモリユニットに格納しておき、光ディスク装置に装着されたディスクのディスク製造会社に対応する閾値レベルをこのテーブルから読み出して、記録層の劣化判定時の閾値レベルとして用いるようにするのが良い。このようにテーブルから読み出した閾値レベルを用いるようにすると、そのディスクに適正な閾値レベルを用いて記録層の劣化を判定できる。よって、全てのディスクに対して一律な閾値レベルを用いる場合に比べ、記録層の劣化をより適切に検出することができる。
また、上記実施の形態では、コントローラ111内のメモリユニットに格納された初期値テーブルを用いて再生レーザ光のパワーを設定し、このパワーの再生レーザ光によって、システムリードイン領域、データリードイン領域およびデータ領域(再生対象トラック)からRF信号の振幅レベルを取得するようにしたが、光ディスク装置の仕様上、ピット形成領域とグルーブ形成領域の再生パワーが相違するような場合には、これら再生パワー間の比率を乗じることにより、ピット形成領域(システムリードイン領域)から取得したRF信号とグルーブ形成領域(データリードイン領域およびデータ領域)から取得したRF信号の尺度を一致させるようにすれば良い。たとえば、ピット形成領域(システムリードイン領域)に対する再生レーザ光のパワーが予め0.5mWと設定されており、グルーブ形成領域(データリードイン領域、データ領域、データリードアウト領域)に対する再生レーザ光のパワーが0.4mWであるような場合には、システムリードイン領域から取得したRF信号レベルを0.8倍したものを、図4のS101におけるRF信号レベルL0に設定する。もちろん、このようにL0を修正する方法に代えて、図4のS101におけるシステムリードイン領域のリード動作のみを、グルーブ形成領域に適用される再生パワーと同じく、0.4mWに設定するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、データリードイン領域とデータ領域(再生対象トラック)の両方について記録層の劣化を検出するようにしたが、データリードイン領域のみ、あるいは、データ領域(再生対象トラック)のみについて記録層の劣化を検出するようにすることもできる。ただし、上記の如く、データリードイン領域が再生不能となると、データ領域のデータも再生できなくなるため、これら2つの領域のうち、少なくともデータリードイン領域における記録層の劣化は検出するようにするのが望ましい。
また、上記実施の形態では、データ領域(再生対象トラック)における記録層の劣化が検出された場合には、その旨をユーザに報知するようにしたが、そのディスクに記録可能な空き領域が残っている場合には、この報知とともに、記録層の劣化が検出された部分のデータを空き領域に更新記録し、この部分に記録されたデータの消失を未然に防ぐようにしても良い。なお、この更新記録は、再生動作中の空き時間を利用して行っても良く、あるいは、再生動作終了後に行うようにしても良い。この場合、コントローラ111は、記録層の劣化が検出された部分のアドレスを記憶しておき、再生動作中の空き時間または再生終了後にこのアドレスを参照して記録層の劣化部分をリードし、リードしたデータをディスク上の空き領域に更新記録するよう制御する。
さらに、上記実施の形態では、データリードイン領域における記録層の劣化と、データ領域(再生対象トラック)における記録層の劣化について、特に、報知内容を変更するようにはしていないが、領域毎に、記録層の劣化の報知方法を変更するようにしても良い。
なお、図4に示すフロー処理を実行するためのプログラムは、コントローラ111内のROM(メモリユニット)に予め格納しておいてもよく、あるいは、コントローラ111内のRAM(メモリユニット)に別途ダウンロードするようにしても良い。
この他、本発明は、Low to HighタイプのHD DVD−Rのみならず、同様の特性を有する他のディスクに対応可能な光ディスク装置にも適宜適用可能である。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ディスクのエリアフォーマットを示す図 実施の形態に係る光ディスク装置の構成を示す図 実施の形態に係る記録層の劣化の検出方法を説明する図 実施の形態に係るディスク再生時の処理フローチャート Low to HighタイプのHD DVD−Rの問題点を説明する図
符号の説明
105 光ピックアップ
106 信号増幅回路
107 復調回路
108 デコーダ
109 サーボ回路
111 コントローラ
112 報知装置

Claims (6)

  1. ディスク上の所定領域からRF信号の振幅レベルを取得する振幅レベル取得部と、
    前記振幅レベル取得部によって取得された振幅レベルを閾値レベルと比較するレベル比較部と、
    前記振幅レベルが前記閾値レベルを超えたことに応じてディスクの劣化を報知する報知部とを有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1において、
    前記レベル比較部は、前記ディスク上に配置された再生専用のピット列領域から取得されたRF信号の振幅レベルを前記閾値レベルとして用いる、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  3. 請求項2において、
    前記ピット列領域は、前記ディスク上に配置されたシステムリードイン領域である、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項において、
    前記振幅レベル取得部は、前記ディスク上に配置された管理情報記録領域から前記RF信号の振幅レベルを取得する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  5. 請求項4において、
    前記管理情報記録領域は、当該ディスクに適用されるデータフォーマットに従って割り当てられたデータリードイン領域である、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一項において、
    前記振幅レベル取得部は、当該ディスクに適用されるデータフォーマットに従って割り当てられたデータ領域内の再生対象トラックから前記RF信号の振幅レベルを取得する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
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