JP2008159124A - ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスク装置において、光ディスクの最外周であってもスムーズに再生されるデータを記録することを目的とする。
【解決手段】ディスク装置1は、光ディスク2にレーザ光を照射する光ピックアップ4と、データの再生時に再生信号を検出する再生信号検出回路5と、再生信号からモジュレーションを検出するモジュレーション検出部6と、再生信号からアシンメトリを検出するアシンメトリ検出部7と、モジュレーション及びアシンメトリに基づいてレーザ光のパワー及びパルス幅を制御する制御部8とを備える。制御部8は、モジュレーションが0.6より小さいときレーザ光パワーを増大させ、アシンメトリが−0.05より小さいときクーリングパルス幅を広げさせる制御を行う。これにより、ディスク装置1は、光ディスク2のチルトやデータの記録位置に関わらず、スムーズに再生されるデータを記録することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ディスク装置1は、光ディスク2にレーザ光を照射する光ピックアップ4と、データの再生時に再生信号を検出する再生信号検出回路5と、再生信号からモジュレーションを検出するモジュレーション検出部6と、再生信号からアシンメトリを検出するアシンメトリ検出部7と、モジュレーション及びアシンメトリに基づいてレーザ光のパワー及びパルス幅を制御する制御部8とを備える。制御部8は、モジュレーションが0.6より小さいときレーザ光パワーを増大させ、アシンメトリが−0.05より小さいときクーリングパルス幅を広げさせる制御を行う。これにより、ディスク装置1は、光ディスク2のチルトやデータの記録位置に関わらず、スムーズに再生されるデータを記録することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ディスクに対してレーザ光を照射することによりデータを記録するディスク装置に関する。
CD−RやDVDなどの光ディスクにデータを記録するディスク装置においては、光ディスクにレーザ光を照射してピットを形成することによりデータを記録する。記録されたデータの再生は、ディスク装置がピットに照射したレーザ光の反射光を受光素子が受光することによって行われる。データは、時間的な揺らぎを示すジッタが低い状態で再生されることが望ましい。また、ピットの形状は、幅が一定であり、ピット後端のエッジがシャープな形状であることが望ましい。ピットが良好な形状であれば、ジッタは低く抑えられることが知られている。
ディスク装置は、良好な形状のピットを形成するために最適なパワーとパルス幅でレーザ光を照射する必要がある。そこで、ディスク装置は、データの記録前にいわゆるOPC(Optium Power Control)によってレーザ光の最適なパワーを決定し、この決定したパワーでレーザ光を照射する。しかし、良好な形状のピットを形成することができるレーザ光パワーは、光ディスクの傾き(チルト)によって変化する。また、光ディスクの製法上の理由から、光ディスクの内周側では良好な形状のピットを形成することができるレーザ光パワー及びパルス幅であっても、外周側では良好な形状のピットを形成できないことがある。そこで、光ディスクの外周側にはデータを記録しない方法が考えられる。しかし、この方法では、データを記録する領域が減ることになるため、光ディスクを有効に活用することができないという問題が生じていた。
そこで、特許文献1においては、記録されたデータを再生するために取得したRF信号の低域成分を除去した値に基づいて最適なレーザ光パワーを取得する手段が開示されており、特許文献2においては、データ記録時に光ディスクから反射したレーザ光の光量と予め定められた基準値とを比較することにより、レーザ光パワーを設定する手段が開示されている。また、特許文献3においては、再生信号のアシンメトリがほぼ0になるレーザ光パワーでデータを記録する手段が開示されている。さらに、特許文献4においては、データが記録される光ディスク上の位置に応じて、レーザ光パワー及びパルス幅を変化させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示される技術においては、レーザ光パワーを調整することはできるが、パルス幅を設定することはできないため、良好な形状のピットを形成することができないことがあった。また、特許文献3に示される技術においては、最適なレーザ光パワーは、データが記録される光ディスクの周方向によって異なるため、必ずしもアシンメトリがほぼ0になるレーザ光パワーが最適なレーザ光パワーになるとは限らなかった。また、特許文献4に示される技術においては、最適なレーザ光パワー及びパルス幅は、光ディスクのチルトによっても変化するため、データが記録される光ディスク上の位置によって一意に定まらないことから、必ずしも良好な形状のピットを形成することができるレーザ光パワー及びパルス幅を取得することができなかった。
特開2006−127593号公報
特表2003−505807号公報
特開2002−279674号公報
特開平3−259434号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、光ディスクに対してレーザ光を照射することによりデータを記録するディスク装置において、光ディスクのチルトやデータが記録される光ディスク上の位置に関わらず、ジッタを低く抑えた状態で再生されるデータを記録することができるレーザ光パワー及パルス幅を取得し、この取得したレーザ光パワー及パルス幅でデータを記録することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、光ディスクにデータを記録再生するためにレーザ光を照射する発光素子と、光ディスクに記録されているデータを再生するために光ディスクによって反射したレーザ光を受光する受光素子と、レーザ光のパワーとクーリングパルス幅を制御する制御部と、を備えたディスク装置において、受光素子が受光したレーザ光から再生信号を検出する再生信号検出回路と、再生信号のモジュレーションを検出するモジュレーション検出部と、再生信号のアシンメトリを検出するアシンメトリ検出部と、をさらに備え、発光素子が光ディスクにデータを記録すると、再生信号処理部は、記録されたばかりのデータの再生信号を取得し、制御部は、発行素子に対して、再生信号のモジュレーションが0.6未満であるとき、発光パワーを増加させ、再生信号のアシンメトリが−0.05未満であるとき、クーリングパルス幅を広げさせる制御を行うようにしたものである。
また、請求項2の発明は、光ディスクにデータを記録再生するためにレーザ光を照射する発光素子と、光ディスクに記録されているデータを再生するために光ディスクによって反射したレーザ光を受光する受光素子と、レーザ光のパワーとクーリングパルス幅を制御する制御部と、を備えたディスク装置において、受光素子が受光したレーザ光から再生信号を検出する再生信号検出回路と、再生信号のモジュレーションまたはアシンメトリを検出する検出部と、をさらに備え、発光素子が光ディスクにデータを記録すると、再生信号処理部は、記録されたばかりのデータの再生信号を取得し、制御部は、再生信号のモジュレーションまたはアシンメトリが所定の値より低いとき、発光パワーまたはクーリングパルス幅を調整するようにしたものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のディスク装置において、検出部は、再生信号のモジュレーションを検出するモジュレーション検出部と、再生信号のアシンメトリを検出するアシンメトリ検出部と、をさらに備え、制御部は、発行素子に対して、再生信号のモジュレーションが所定の値より低いとき、発光パワーを増加させ、再生信号のアシンメトリが所定の値より低いとき、クーリングパルス幅を広げさせる制御を行うようにしたものである。
請求項1の発明によれば、発光素子が光ディスクにデータを記録しているとき、制御部は、発光素子に対して、記録されたばかりのデータの再生信号のモジュレーションが0.6未満であるとき、発光パワーを増加させ、再生信号のアシンメトリが−0.05未満であるとき、クーリングパルス幅を広げさせる制御を行う。これにより、発光素子は、光ディスクのチルトやデータが記録される光ディスク上の位置に関わらず、スムーズに再生されるデータを記録することができる。
請求項2の発明によれば、発光素子が光ディスクにデータを記録しているとき、制御部は、記録されたばかりのデータの再生信号のモジュレーションまたはアシンメトリに基づいて発光パワーまたはクーリングパルス幅を調整する。これにより、発光素子は、スムーズに再生されるデータを記録することができる。
請求項3の発明によれば、制御部は、再生信号のモジュレーションが所定の値より低いとき、発光パワーを増加させ、再生信号のアシンメトリが所定の値より低いとき、クーリングパルス幅を広げる。これにより、発光素子は、データが記録される光ディスク上の位置に関わらず、スムーズに再生されるデータを記録することができる。
以下、本発明の実施形態に係るディスク装置について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るディスク装置の概略構成を示す。ディスク装置1は、光ディスク2を回転させるスピンドルモータ3と、光ディスク2にレーザ光を照射する光ピックアップ4と、光ディスク2によって反射した反射光から再生信号を検出する再生信号検出回路5と、再生信号からモジュレーション(変調度)を検出するモジュレーション検出部6と、再生信号からアシンメトリ(非対称性)を検出するアシンメトリ検出部7と、モジュレーション検出部6及びアシンメトリ検出部7が検出したモジュレーション及びアシンメトリに基づいて光ピックアップ4が照射するレーザ光パワー及びパルス幅を制御する制御部8とを備える。また、制御部8は、スピンドルモータ3を制御する。ここで、光ディスク2とは、例えば、DVD−RWやDVD+RWである。
光ピックアップ4は、制御部8からの命令を受けて光ディスク2にレーザ光を照射する半導体レーザ4a(発光素子)と、半導体レーザ4aから照射されたレーザ光を透過させるビームスプリッタ4bと、ビームスプリッタ4bを透過したレーザ光を光ディスク2上に集光させる対物レンズ4cと、ビームスプリッタ4bによって方向を変えられた光ディスク2からの反射光を受光し、再生信号検出回路5に信号を出力するフォトディテクタ4d(受光素子)とを備える。
ディスク装置1がデータを光ディスク2に記録するとき、制御部8は、OPCによってレーザ光パワーを決定する。OPCとは、光ディスク2上に用意されたデータの試し書き領域にレーザ光パワーを変化させながらデータを書き込み、この書き込まれたデータを再生することによって、データを記録するのに最適なレーザ光パワーを決定する方法である。半導体レーザ4aは、OPCによって決定されたパワーと所定のパルス幅でレーザ光を光ディスク2に照射してピットを形成することによりデータを記録する。このとき、形成されたピットが良好な形状でなければ、ディスク装置1は、記録されたデータをスムーズに読み取ることができない。ここで、ピットの良好な形状とは、ピット幅が一定であり、ピット後端のエッジがシャープに形成されていることをいう。
光ディスク2に記録されたデータの再生は、ピットに照射されたレーザ光の反射光に基づいて、再生信号検出回路5が再生信号を検出することにより行われる。ピットが良好な形状でないとき、ピットに照射されたレーザ光の反射光が乱れるため、時間的な揺らぎを示すジッタが高くなり、データがスムーズに再生されない。そこで、半導体レーザ4aは、データの再生時にジッタが低く抑えられるピットを形成するため、光ディスク2の種類に応じた最適なパワーでレーザ光を照射する。また、半導体レーザ4aは、ピットの形成時に、熱溜まりによってピット後端が膨らむことによって生じる歪みを防止するため、マルチパルス方式によりレーザ光を照射する。マルチパルス方式とは、データを記録するとき、半導体レーザ4aが、トップパルス幅でライトパワーに設定したレーザ光を照射し、その後、マルチパルス幅でライトパワーとバイアスパワーとを交互に変化させながら照射し、最後にクーリングパルス幅でバイアスパワーに設定したレーザ光を照射するものである。ここで、クーリングパルスは、形成されたピットを急冷することによって、ピットに歪みが発生することを防止すると共に、ピット後端のエッジがシャープにする効果がある。
しかし、良好な形状のピットを形成する最適なレーザ光パワーは、光ディスク2の周方向におけるデータの記録位置、光ディスクの種類、または光ディスクのチルトによって変化する。このため、半導体レーザ4aが、OPCによって決定されたパワーでレーザ光を照射しても、良好な形状のピットを形成できないことがある。特に、光ディスク2の最外周においては、光ディスク2の製法上の理由からOPCによって決定されたパワーでは良好な形状のピットを形成できない場合がある。そこで、光ディスク2の最外周においても、良好な形状のピットを形成することができるデータ記録処理について説明する。
図2は、本実施形態に係るデータ記録処理フローを示す。制御部8は、光ディスク2に対してデータの記録を開始すると、OPCによって半導体レーザ4aがデータを記録するために照射するレーザ光パワーを決定する(S101)。半導体レーザ4aは、制御部8によって決定されたレーザ光パワーでレーザ光を光ディスク2に照射し、光ディスク2上にピットを形成することによりデータを記録する(S102)。制御部8は、予め定められた数のピットが形成されると、一旦、光ピックアップ4にデータの記録を中止させ、続いて、光ピックアップ4に記録されたばかりのデータを再生させる(S103)。具体的には、半導体レーザ4aが形成されたばかりのピットにレーザ光を照射する。フォトディテクタ4dは、ピットに照射されたレーザ光の反射光を受光し、この反射光に基づいて生成した信号を再生信号検出回路5に出力する。
再生信号検出回路5は、フォトディテクタ4dから受信した信号から再生信号を検出し(S104)、モジュレーション検出部6及びアシンメトリ検出部7に出力する。モジュレーション検出部6は、受信した再生信号からモジュレーションを検出し、検出したモジュレーションを制御部8に通知する(S105)。アシンメトリ検出部7は、受信した再生信号からアシンメトリを検出し、検出したアシンメトリを制御部8に通知する(S106)。制御部8は、モジュレーションが0.6より小さいとき、ジッタが高くことから、モジュレーション検出部6から受信したモジュレーションが0.6以上か否かを判定する(S107)。
レーザ光のパワーが増加すると、モジュレーションは大きくなることから、ステップS107において、制御部8は、モジュレーションが0.6より小さいと判定すると(S107でNo)、レーザ光パワーが不足していると判断して、半導体レーザ4aに対してレーザ光パワーを増大させる制御を行う(S108)。ここで、制御部8は、半導体レーザ4aが照射するレーザ光のパワーを、例えば1mW増大させる。一方、ステップS107において、制御部8は、モジュレーションが0.6より大きいと判定すると(S107でYes)、レーザ光パワーを増大させる制御を行うことなく、アシンメトリ検出部7から受信したアシンメトリが−0.05以上か否かを判定する(S109)。
ステップS109において、アシンメトリが−0.05より小さいとき、ピットの形状が歪んでいると考えられる。この歪みは、ピットが形成されるとき、十分に冷却されなかったことに起因する。このピットの歪みは、半導体レーザ4aがレーザ光を照射するときのクーリングパルス幅を広げることによって解消することができる。ステップS109において、制御部8は、アシンメトリが−0.05より小さいと判定すると(S109でNo)、ピットの形状が歪んでいると判断して、半導体レーザ4aに対してレーザ光を照射するときのクーリングパルス幅を広げさせる制御を行う(S110)。ここで、制御部8は、クーリングパルス幅を、例えば0.05T広げさせる。ここで、Tはレーザ光の基準クロックである。一方、ステップS109において、制御部8は、アシンメトリが−0.05より大きいと判定すると(S109でYes)、記録すべき未記録データが残っているか否かを判定する(S111)。未記録データが残っているとき、制御部8は、ステップS102に戻って、半導体レーザ4aに未記録データを記録させる(S111)。一方、ステップS111において、未記録データが残っていないとき、制御部8は、データ記録処理を終了する。
次に、本実施形態におけるジッタとモジュレーションの関係について説明する。図3は、本実施形態に係るジッタとモジュレーションの変化を示す。図3において、左側の縦軸はジッタの値を示し、右側の縦軸はモジュレーションの値を示す。また、横軸はデータが記録される光ディスク2の中心からの距離を示す。四角形のプロットはモジュレーションを示し、丸型のプロットはジッタを示す。さらに、実線は本実施形態を適用する前の適用前モジュレーション及び適用前ジッタの変化を示し、破線は本実施形態を適用した後の適用後モジュレーション及び適用後ジッタの変化を示す。
モジュレーションは、データの記録位置が25mmから50mmまでは0.6以上であるため、制御部8は、レーザ光のパワーを増大させない。このため、適用前モジュレーションと適用後モジュレーションは同じ値を示している。適用前モジュレーションと適用後モジュレーションが同じ値を示しているとき、適用前ジッタと適用後ジッタは同じ値となる。
適用前モジュレーションは、記録位置が50mmを超えると0.6より小さくなる。このことから、記録位置が50mm以上の領域ではレーザ光のパワーが不足していることがわかる。適用前モジュレーションが0.6より小さくなったときの適用前ジッタは、8.5%を超えている。ここで、データがスムーズに再生されるには、ジッタは8.5%を超えないことが望ましい。このことから、記録位置が50mmから57mmまでに記録されたデータは、スムーズに再生されないことがわかる。そこで、制御部8は、モジュレーションが0.6より小さくなると、半導体レーザ4aに対してレーザ光パワーを増大させる制御を行う。レーザ光パワーが増大することによって、記録位置が50mmから57mmまでの適用後モジュレーションは、適用前モジュレーションより大きな値となる。
記録位置が50mmから57mmまでの適用後モジュレーションが、適用前モジュレーションより大きくなったことに対応して、記録位置が50mmから57mmまでの適用後ジッタは、適用前ジッタより小さくなる。適用後ジッタが小さくなったことは、データがスムーズに再生されることを意味するため、レーザ光パワーを増大させたことによって、光ディスク2の外周側であっても良好な形状のピットが形成されたことがわかる。
本実施形態におけるジッタとアシンメトリの関係について説明する。図4は、本実施形態に係るジッタとアシンメトリの変化を示す。図4において、左側の縦軸はジッタの値を示し、右側の縦軸はアシンメトリの値を示す。また、横軸はデータが記録される光ディスク2の中心からの距離を示す。四角形のプロットはアシンメトリを示し、三角形のプロットはジッタを示す。さらに、実線は本実施形態を適用する前の適用前アシンメトリ及び適用前ジッタの変化を示し、破線は本実施形態を適用した後の適用後アシンメトリ及び適用後ジッタの変化を示す。
アシンメトリは、データの記録位置が25mmから50mmまでは−0.05以上であるため、制御部8は、クーリングパルス幅を増大させない。このため、適用前アシンメトリと適用後アシンメトリは同じ値を示している。適用前アシンメトリと適用後アシンメトリが同じ値を示しているとき、適用前ジッタと適用後ジッタは同じ値となる。
適用前アシンメトリは、記録位置が50mmを超えると−0.05より小さくなる。このことから、記録位置が50mm以上の領域に形成されたピットは歪んでおり、ピットの形成時に十分に冷却されなかったことがわかる。適用前アシンメトリが−0.05より小さくなったときの適用前ジッタは、8.5%を超えている。ここで、データがスムーズに再生されるには、ジッタは8.5%を超えないことが望ましい。このことから、記録位置が50mmから57mmまでに記録されたデータは、スムーズに再生されないことがわかる。そこで、制御部8は、アシンメトリが−0.05より小さくなると、半導体レーザ4aに対してクーリングパルス幅を広げさせる制御を行う。クーリングパルス幅が広げられることによって、ピットの形状の歪みが解消されるため、記録位置が50mmから57mmまでの適用後アシンメトリは、適用前アシンメトリより大きな値となる。
記録位置が50mmから57mmまでの適用後アシンメトリが、適用前アシンメトリより大きくなったことに対応して、記録位置が50mmから57mmまでの適用後ジッタは、適用前ジッタより小さくなる。適用後ジッタが小さくなったことは、データがスムーズに再生されることを意味する。これにより、クーリングパルス幅が広げられることによって、光ディスク2の外周側であっても良好な形状のピットが形成されたことがわかる。
このように、本実施形態においては、制御部8は、モジュレーションが0.6より小さいとき、レーザ光パワーを増大させる制御を行う。また、制御部8は、アシンメトリが−0.05より小さいとき、クーリングパルス幅を広げさせる制御を行う。これにより、ディスク装置1は、光ディスク2のチルトやデータが記録される光ディスク上の位置に関わらず、スムーズに再生されるデータを記録することができる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能であり、例えば、
モジュレーション検出部6とアシンメトリ検出部7とをそれぞれ備える構成でなく、モジュレーション及びアシンメトリを検出することができる検出部を備える構成であっても構わない。また、制御部8は、モジュレーションが0.6ではなく、例えば0.625より小さいとき、レーザ光パワーを増大させる構成であっても構わない。さらに、制御部8は、アシンメトリが−0.05ではなく、例えば−0.04より小さいとき、クーリングパルス幅を広げる構成であっても構わない。
モジュレーション検出部6とアシンメトリ検出部7とをそれぞれ備える構成でなく、モジュレーション及びアシンメトリを検出することができる検出部を備える構成であっても構わない。また、制御部8は、モジュレーションが0.6ではなく、例えば0.625より小さいとき、レーザ光パワーを増大させる構成であっても構わない。さらに、制御部8は、アシンメトリが−0.05ではなく、例えば−0.04より小さいとき、クーリングパルス幅を広げる構成であっても構わない。
1 ディスク装置
2 光ディスク
4a 半導体レーザ4a(発光素子)
4d フォトディテクタ4d(受光素子)
5 再生信号検出回路
6 モジュレーション検出部
7 アシンメトリ検出部
8 制御部
2 光ディスク
4a 半導体レーザ4a(発光素子)
4d フォトディテクタ4d(受光素子)
5 再生信号検出回路
6 モジュレーション検出部
7 アシンメトリ検出部
8 制御部
Claims (3)
- 光ディスクにデータを記録再生するためにレーザ光を照射する発光素子と、
前記光ディスクに記録されているデータを再生するために光ディスクによって反射したレーザ光を受光する受光素子と、
前記レーザ光のパワーとクーリングパルス幅を制御する制御部と、を備えたディスク装置において、
前記受光素子が受光したレーザ光から再生信号を検出する再生信号検出回路と、
前記再生信号のモジュレーションを検出するモジュレーション検出部と、
前記再生信号のアシンメトリを検出するアシンメトリ検出部と、をさらに備え、
前記発光素子が前記光ディスクに前記データを記録すると、前記再生信号処理部は、記録されたばかりの該データの前記再生信号を取得し、
前記制御部は、前記発行素子に対して、前記再生信号の前記モジュレーションが0.6未満であるとき、前記発光パワーを増加させ、該再生信号の前記アシンメトリが−0.05未満であるとき、前記クーリングパルス幅を広げさせる制御を行うことを特徴としたディスク装置。 - 光ディスクにデータを記録再生するためにレーザ光を照射する発光素子と、
前記光ディスクに記録されているデータを再生するために光ディスクによって反射したレーザ光を受光する受光素子と、
前記レーザ光のパワーとクーリングパルス幅を制御する制御部と、を備えたディスク装置において、
前記受光素子が受光したレーザ光から再生信号を検出する再生信号検出回路と、
前記再生信号のモジュレーションまたはアシンメトリを検出する検出部と、をさらに備え、
前記発光素子が前記光ディスクに前記データを記録すると、前記再生信号処理部は、記録されたばかりの該データの前記再生信号を取得し、
前記制御部は、前記再生信号の前記モジュレーションまたは前記アシンメトリが所定の値より低いとき、前記発光パワーまたは前記クーリングパルス幅を調整することを特徴としたディスク装置。 - 前記検出部は、前記再生信号の前記モジュレーションを検出するモジュレーション検出部と、前記再生信号の前記アシンメトリを検出するアシンメトリ検出部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記発行素子に対して、前記再生信号の前記モジュレーションが所定の値より低いとき、前記発光パワーを増加させ、該再生信号の前記アシンメトリが所定の値より低いとき、前記クーリングパルス幅を広げさせる制御を行うことを特徴とした請求項2に記載のディスク装置。
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