JP2005004889A - 信号補正方法、ウォブル信号補正回路及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号Saにおいて、搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅を個別に調整する。この場合に、搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅をそれぞれクロストークの影響がほとんどないときの振幅となるように調整する(信号Sb、信号Sc)ことにより、従来よりも簡単にしかも短時間でクロストークの影響が精度良く補正されたウォブル信号(信号Sd)を取得することが可能となる。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は信号補正方法、ウォブル信号補正回路及び光ディスク装置に係り、さらに詳しくは、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出されたウォブル信号を補正する信号補正方法、ウォブル信号補正回路及び該ウォブル信号補正回路を備えた光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル技術の進歩及びデータ圧縮技術の向上に伴い、音楽、映画、写真及びコンピュータソフトなどの情報(以下「コンテンツ」ともいう)を記録するための媒体として、CD(compact disc)や、CDの約7倍相当のデータをCDと同じ直径のディスクに記録可能としたDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置が普及するようになった。なお、CD系の光ディスクとしては、CD−ROM、CD−R(CD−recordable)及びCD−RW(CD−rewritable)などが、DVD系の光ディスクとしては、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R(DVD−recordable)、DVD−RW(DVD−rewritable)、DVD+R(DVD+recordable)及びDVD+RW(DVD+rewritable)などが市販されている。
【0003】
一般的に、CD−R、DVD−R及びDVD+Rなどのいわゆる追記型光ディスクや、CD−RW、DVD−RW及びDVD+RWなどのいわゆる書き換え可能型光ディスクの記録面には、それぞれグルーブと呼ばれる溝が形成されている。そして、このグルーブを蛇行(ウォブル)させることにより各種付帯情報を含む信号(ウォブル信号)をトラックに記録している。光ディスク装置では、光ディスクの記録面に対物レンズを介してレーザ光を照射するとともに、記録面で反射したレーザ光を光検出器で受光し、光検出器の出力信号(光電変換信号)からウォブル信号を検出している。上記付帯情報には、光ディスクの回転速度に同期した信号やトラックのアドレス情報などが含まれており、光ディスク装置では、検出したウォブル信号に基づいて、光ディスクの回転速度を制御したり、対物レンズの位置を制御している。このように、ウォブル信号は非常に重要な信号である。
【0004】
しかしながら、光ディスクは記録密度が高く、隣り合うトラック間の距離(トラックピッチ)が狭いため、例えば波面収差が大きくなると記録面に形成される光スポットを目標のトラック(以下「目標トラック」と略述する)のみに絞り込むことが困難となり、光スポットの一部が目標トラックに隣接するトラック(以下「隣接トラック」と略述する)にかかる場合がある。この場合には、隣接トラックからのクロストーク(不要な信号の漏れ:crosstalk)が発生し、検出されたウォブル信号は、隣接トラックのウォブル信号が目標トラックのウォブル信号に重畳された信号となる。
【0005】
例えばDVD+RやDVD+RWのように、位相変調方式によってウォブル信号がトラックに記録されている場合には、クロストークの影響は一様ではなく、目標トラックのウォブル信号における搬送波(以下、便宜上「目標トラック搬送波」ともいう)の位相と、隣接トラックのウォブル信号における搬送波(以下、便宜上「隣接トラック搬送波」ともいう)の位相との関係によって異なっている。例えば目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ同位相の場合には、検出されるウォブル信号の搬送波の振幅は大きくなり、一方目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ逆位相の場合には、検出されるウォブル信号の搬送波の振幅は小さくなる。そして、一例として図17に示されるように、目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相との関係は、ほぼ周期的に変動する。
【0006】
ウォブル信号にクロストークが生じると、前記付帯情報の検出精度を低下させ、記録及び再生に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、ウォブル信号におけるクロストークの影響を低減するための方法及び装置が種々考案された(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−269753号公報
【特許文献2】
特開2001−34977号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
光ディスクの利用が一般化するにつれて、利用者からのアクセス速度のさらなる高速化に対する要求が高まっている。しかしながら、アクセス速度がさらに高速になると、それとともにウォブル信号におけるクロストークが大きくなり、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている方法では、クロストークの影響を十分に低減できないおそれがあった。
【0009】
さらに、光ディスク装置の小型化及び低コスト化の要求に対して、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている装置では、十分に対応できないおそれもあった。
【0010】
また、最近、発振波長が約405nmの半導体レーザ(青色レーザ)を用いた光ディスク装置の開発が精力的に行なわれている。この光ディスク装置に対応する光ディスクではトラックピッチが従来のDVDの半分以下となり、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている方法では対処しきれないことが予想される。
【0011】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、大型化及び高コスト化を招くことなく、ウォブル信号を精度良く補正することができる信号補正方法及びウォブル信号補正回路を提供することにある。
【0012】
また、本発明の第2の目的は、光ディスクへのアクセスを精度良く行うことができる光ディスク装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出され、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号を補正する信号補正方法であって、前記搬送波部分の振幅及び前記位相変調波部分の振幅を個別に調整する調整工程を含む信号補正方法である。
【0014】
これによれば、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号は、搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅が個別に調整される。この場合に、例えば搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅をそれぞれクロストークの影響がほとんどないときの振幅となるように調整することができる。すなわち、従来よりも簡単にしかも短時間でウォブル信号を補正することが可能となる。従って、結果として大型化及び高コスト化を招くことなく、ウォブル信号を精度良く補正することができる。
【0015】
この場合において、請求項2に記載の信号補正方法の如く、前記調整工程は、前記搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整して第1の信号を生成するとともに、前記位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整して第2の信号を生成する信号生成工程と;前記ウォブル信号における前記搬送波部分に対応するタイミングで前記第1の信号を選択し、かつ前記ウォブル信号における前記位相変調波部分に対応するタイミングで前記第2の信号を選択する選択工程と;を含むこととすることができる。
【0016】
上記請求項1に記載の信号補正方法において、請求項3に記載の信号補正方法の如く、前記調整工程は、前記ウォブル信号から前記搬送波部分を第1の信号として抽出するとともに、前記位相変調波部分を第2の信号として抽出する抽出工程と;前記第1の信号の振幅を所望の搬送波振幅とほぼ一致するように調整し、かつ前記第2の信号の振幅を所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように調整する信号生成工程と;前記調整された第1の信号と前記調整された第2の信号とを加算する加算工程と;を含むこととすることができる。
【0017】
上記請求項2及び3に記載の各信号補正方法において、請求項4に記載の信号補正方法の如く、前記所望の搬送波振幅は、前記調整された搬送波部分から得られる同期信号の位相ずれが許容範囲内となる条件を満足する振幅であることとすることができる。
【0018】
上記請求項2〜4に記載の各信号補正方法において、請求項5に記載の信号補正方法の如く、前記所望の位相変調波振幅は、前記調整された位相変調波部分を復調した際に所定の情報が含まれる復調信号を得ることができる条件を満足する振幅であることとすることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出され、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号を補正するウォブル信号補正回路であって、前記搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整する搬送波調整回路と;前記位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整する位相変調波調整回路と;前記ウォブル信号に同期し、前記搬送波部分に対応するタイミングで前記搬送波調整回路の出力信号を選択し、かつ前記位相変調波部分に対応するタイミングで前記位相変調波調整回路の出力信号を選択する信号選択回路と;を備えるウォブル信号補正回路である。
【0020】
これによれば、光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出されたウォブル信号は、搬送波調整回路及び位相変調波調整回路にそれぞれ供給される。搬送波調整回路に供給されたウォブル信号は搬送波部分の振幅がほぼ所定の振幅となるように調整される。一方、位相変調波調整回路に供給されたウォブル信号は位相変調波部分の振幅がほぼ所定の振幅となるように調整される。そして、搬送波調整回路の出力信号及び位相変調波調整回路の出力信号は、それぞれ信号選択回路に供給される。信号選択回路では、ウォブル信号に同期し、搬送波部分に対応するタイミングで搬送波調整回路の出力信号を選択し、かつ位相変調波部分に対応するタイミングで位相変調波調整回路の出力信号を選択している。すなわち、信号選択回路では、搬送波調整回路の出力信号から搬送波部分を抽出し、位相変調波調整回路の出力信号から位相変調波部分を抽出している。このように、従来よりも簡単な回路構成で、搬送波部分及び位相変調波部分がいずれも所望の振幅となるようにウォブル信号を補正することができる。従って、結果として大型化及び高コスト化を招くことなく、ウォブル信号を精度良く補正することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出され、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号を補正するウォブル信号補正回路であって、前記ウォブル信号から前記搬送波部分を抽出して第1の信号として出力するとともに、前記ウォブル信号から前記位相変調波部分を抽出して第2の信号として出力する信号抽出回路と;前記第1の信号の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように前記第1の信号の振幅を調整する搬送波調整回路と;前記第2の信号の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように前記第2の信号の振幅を調整する位相変調波調整回路と;前記搬送波調整回路の出力信号と前記位相変調波調整回路の出力信号とを加算する加算回路と;を備えるウォブル信号補正回路である。
【0022】
これによれば、光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出されたウォブル信号は、信号抽出回路により搬送波部分と位相変調波部分とがそれぞれ抽出され、搬送波部分が第1の信号として出力されるとともに、位相変調波部分が第2の信号として出力される。そして、第1の信号は搬送波調整回路によりその振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように調整され、第2の信号は位相変調波調整回路によりその振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように調整される。さらに、搬送波調整回路で調整された第1の信号と位相変調波調整回路で調整された第2の信号とは加算手段により加算される。すなわち、従来よりも簡単な回路構成で、ウォブル信号は搬送波部分及び位相変調波部分がいずれも所望の振幅となるように補正されることとなる。従って、結果として大型化及び高コスト化を招くことなく、ウォブル信号を精度良く補正することができる。
【0023】
上記請求項6及び7に記載の各ウォブル信号補正回路において、請求項8に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記所望の搬送波振幅は、前記調整された搬送波部分から得られる同期信号の位相ずれが許容範囲内となる条件を満足する振幅であることとすることができる。
【0024】
上記請求項6〜8に記載の各ウォブル信号補正回路において、請求項9に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記所望の位相変調波振幅は、前記調整された位相変調波部分を復調した際に所定の情報が含まれる復調信号を得ることができる条件を満足する振幅であることとすることができる。
【0025】
上記請求項6〜9に記載の各ウォブル信号補正回路において、請求項10に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記搬送波調整回路は、オートゲインコントロールアンプ回路であることとすることができる。
【0026】
上記請求項6〜10に記載の各ウォブル信号補正回路において、請求項11に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記位相変調波調整回路は、固定ゲインアンプ回路であることとすることができる。
【0027】
この場合において、請求項12に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記固定ゲインアンプ回路のゲインは、目標トラックのウォブル信号おける前記搬送波部分の位相と該目標トラックに隣接するトラックのウォブル信号における前記搬送波部分の位相とが互いにほぼ逆位相のときに、前記調整された位相変調波部分の振幅が前記所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように設定されていることとすることができる。
【0028】
上記請求項6〜10に記載の各ウォブル信号補正回路において、請求項13に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記位相変調波調整回路は、可変ゲインアンプ回路であることとすることができる。
【0029】
この場合において、請求項14に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記可変ゲインアンプ回路のゲインは、前記光ディスクのベンダー情報に基づいて設定されていることとすることができる。
【0030】
上記請求項13に記載のウォブル信号補正回路において、請求項15に記載のウォブル信号補正回路の如く、前記可変ゲインアンプ回路のゲインは、前記ウォブル信号における前記搬送波部分の最大振幅に基づいて設定されていることとすることができる。
【0031】
請求項16に記載の発明は、スパイラル状又は同心円状のトラックが記録面に形成された光ディスクに対して、情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、前記光ディスクの記録面に光ビームを照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号を補正する請求項6〜15のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路と;前記光ピックアップ装置を介して、情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0032】
これによれば、請求項6〜15のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路を備えているために、例えばウォブル信号のクロストークが大きい場合であっても、アドレス情報や同期信号などを精度良く求めることができる。従って、結果として光ディスクへの情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を含むアクセスを精度良く行うことが可能となる。
【0033】
請求項17に記載の発明は、スパイラル状又は同心円状のトラックが記録面に形成された光ディスクに対して、情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、前記光ディスクの記録面に光ビームを照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号を補正する請求項13に記載のウォブル信号補正回路と;前記可変ゲインアンプ回路のゲインを設定する設定手段と;前記光ピックアップ装置を介して、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0034】
これによれば、設定手段により請求項13に記載のウォブル信号補正回路における可変ゲインアンプ回路のゲインが設定され、例えばウォブル信号のクロストークが大きい場合であっても、ウォブル信号補正回路によりウォブル信号が精度良く補正される。従って、アドレス情報や同期信号などを精度良く求めることができ、結果として光ディスクへの情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を含むアクセスを精度良く行うことが可能となる。
【0035】
この場合において、請求項18に記載の光ディスク装置の如く、前記可変ゲインアンプ回路の最適なゲインがベンダー情報毎に格納されているメモリと;前記光ディスクのベンダー情報を取得するベンダー情報取得手段と;を更に備え、前記設定手段は、前記ベンダー情報取得手段で取得されたベンダー情報に対応するゲインを前記メモリから抽出し、該ゲインを前記可変ゲインアンプ回路のゲインに設定することとすることができる。
【0036】
上記請求項17に記載の光ディスク装置において、請求項19に記載の光ディスク装置の如く、前記設定手段は、前記ウォブル信号における前記搬送波部分の振幅のほぼ最大値に基づいて前記可変ゲインアンプ回路のゲインを設定することとすることができる。
【0037】
上記請求項17に記載の光ディスク装置において、請求項20に記載の光ディスク装置の如く、前記設定手段は、前記搬送波調整回路での調整による前記搬送波部分の振幅の変化率に基づいて前記可変ゲインアンプ回路のゲインを設定することとすることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置20の概略構成が示されている。
【0039】
この図1に示される光ディスク装置20は、光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザコントロール回路24、エンコーダ25、モータドライバ27、再生信号処理回路28、サーボコントローラ33、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40、及びRAM41などを備えている。なお、図1における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。また、本実施形態では、一例として光ディスク装置20はDVDの規格に準拠した光ディスクに対応しているものとする。
【0040】
前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15のスパイラル状又は同心円状のトラックが形成された記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置である。この光ピックアップ装置23は、一例として図2に示されるように、光源ユニット51、コリメートレンズ52、ビームスプリッタ54、対物レンズ60、2つの検出レンズ(58,72)、2つの受光器(59,73)、反射ミラー71、及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ(いずれも図示省略))などを備えている。
【0041】
前記光源ユニット51は、波長が660nmのレーザ光を発光する光源としての半導体レーザ51aを含んで構成されている。なお、本実施形態では、光源ユニット51から出射されるレーザ光の光束(以下、「光束」と略述する)の最大強度出射方向を+X方向とする。
【0042】
前記コリメートレンズ52は、光源ユニット51の+X側に配置され、光源ユニット51から出射された光束を略平行光とする。
【0043】
前記反射ミラー71は、コリメートレンズ52の近傍に配置され、光源ユニット51から出射された光束の一部をモニタ用光束として−Z方向に反射する。
【0044】
前記ビームスプリッタ54は、コリメートレンズ52の+X側に配置され、コリメートレンズ52で略平行光とされた光束をそのまま透過させる。また、ビームスプリッタ54は、光ディスク15で反射され、前記対物レンズ60を介して入射する光束(戻り光束)を−Z方向に分岐する。
【0045】
前記対物レンズ60は、ビームスプリッタ54の+X側に配置され、ビームスプリッタ54を透過した光束を光ディスク15の記録面に集光する。
【0046】
前記検出レンズ58は、ビームスプリッタ54の−Z側に配置され、ビームスプリッタ54で−Z方向に分岐された戻り光束を前記受光器59の受光面に集光する。受光器59は、光電変換により受光量に応じた電流信号を生成し再生信号処理回路28に出力する。なお、受光器59の出力信号には、ウォブル信号情報、再生データ情報、フォーカスエラー情報及びトラックエラー情報などが含まれている。
【0047】
前記検出レンズ72は、反射ミラー71の−Z側に配置され、反射ミラー71で−Z方向に反射されたモニタ用光束を前記受光器73の受光面に集光する。受光器73は、光電変換により受光量に応じた電流信号を生成し、パワーモニタ信号としてレーザコントロール回路24に出力する。
【0048】
前記再生信号処理回路28は、図3に示されるように、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、デコーダ28e、及びウォブル信号補正回路28fなどから構成されている。
【0049】
I/Vアンプ28aは、前記受光器59の出力信号である電流信号を電圧信号に変換するとともに、所定のゲインで増幅する。
【0050】
サーボ信号検出回路28bは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてサーボ信号(フォーカスエラー信号及びトラックエラー信号など)を検出する。ここで検出されたサーボ信号はサーボコントローラ33に出力される。
【0051】
ウォブル信号検出回路28cは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。RF信号検出回路28dは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてRF信号を検出する。
【0052】
ウォブル信号補正回路28fは、ウォブル信号検出回路28cで検出されたウォブル信号を補正する。なお、このウォブル信号補正回路28fの詳細については後述する。
【0053】
デコーダ28eは、ウォブル信号補正回路28fで補正されたウォブル信号から、ADIP(Address In Pregroove)情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたADIP情報はCPU40に出力される。また、デコーダ28eは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号に対して復調処理及び誤り検出処理等を行なった後、再生データとしてバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。なお、デコーダ28eは、誤り検出処理において誤りが検出されると、所定の誤り訂正処理を行う。
【0054】
さらに、デコーダ28eは、トラックのウォブル状態を監視し、位相変調波部分に関する情報を位相変調信号Sphaseとしてウォブル信号補正回路28fに出力する。本実施形態では、位相変調信号Sphaseは、一例として搬送波部分に対応して0(ローレベル)となり、位相変調波部分に対応して1(ハイレベル)となるように設定されている(図5参照)。なお、位相変調波部分は一定周期で出現するため、例えば光ディスクがローディングされたときにウォブル信号における搬送波部分のクロック数と位相変調波部分のクロック数とを求めておくことにより、前記位相変調信号Sphaseを容易に生成することができる。
【0055】
ここで、ウォブル信号補正回路28fの詳細な構成等について図4を用いて説明する。ウォブル信号補正回路28fは、一例として図4に示されるように、位相変調波調整回路としての固定ゲインアンプ回路f1、搬送波調整回路としてのオートゲインコントロールアンプ(AGCアンプ)回路f2、及び信号選択回路としてのセレクタf3などを備えている。
【0056】
固定ゲインアンプ回路f1は、設定されているゲインに応じた増幅率でウォブル信号検出回路28cからのウォブル信号Saを増幅し、信号Scとして出力する。なお、固定ゲインアンプ回路f1のゲインは、一例として予め実験等により、目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ逆位相となる場合に、固定ゲインアンプ回路f1の出力信号Scにおける位相変調波部分の振幅が所望の振幅(位相変調波振幅)とほぼ一致するように設定されている。本実施形態では、前記所望の位相変調波振幅は、一例として固定ゲインアンプ回路f1で調整された位相変調波部分をデコーダ28eで復調したときに、アドレス情報などの所定の情報が含まれる復調信号を得ることができる条件を満足する振幅であるものとする。
【0057】
AGCアンプ回路f2は、可変ゲインアンプ回路f21、振幅検出回路f22、及びゲイン制御回路f23を備えている。
【0058】
可変ゲインアンプ回路f21は、ゲイン制御回路f23が指示するゲインに応じてウォブル信号検出回路28cからのウォブル信号Saの振幅を調整する。振幅検出回路f22は、可変ゲインアンプ回路f21の出力信号Sbにおける搬送波部分の振幅を検出し、ゲイン制御回路f23に出力する。このゲイン制御回路f23は、振幅検出回路f22での検出結果に基づいて、可変ゲインアンプ回路f21の出力信号Sbにおける搬送波部分の振幅がほぼ一定振幅(所望の搬送波振幅)となるように可変ゲインアンプ回路f21のゲインを制御する。本実施形態では、前記所望の搬送波振幅は、一例としてウォブル信号の搬送波部分から得られる同期信号の位相ずれが許容範囲内となる条件を満足する振幅であるものとする。
【0059】
セレクタf3は、前記位相変調信号Sphaseに同期して、可変ゲインアンプ回路f21の出力信号(すなわち、AGCアンプ回路f2の出力信号)Sb、及び固定ゲインアンプ回路f1の出力信号Scの一方を選択し、信号Sdとして出力する。なお、本実施形態では一例として、セレクタf3は、位相変調信号Sphaseが0(ローレベル)のときにAGCアンプ回路f2の出力信号Sbを選択し、1(ハイレベル)のときに固定ゲインアンプ回路f1の出力信号Scを選択するように設定されているものとする。すなわち、セレクタf3は、ウォブル信号における搬送波部分に対応するタイミングでAGCアンプ回路f2の出力信号Sbを選択し、かつ位相変調波部分に対応するタイミングで固定ゲインアンプ回路f1の出力信号Scを選択する。
【0060】
次に、上述の如く構成されるウォブル信号補正回路28fの作用について説明する。
【0061】
先ず、目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ同位相の場合について一例として図5のタイミングチャートを用いて説明する。
【0062】
固定ゲインアンプ回路f1及びAGCアンプ回路f2には、ウォブル信号検出回路28cで検出されたウォブル信号Saがそれぞれ入力される。ここではウォブル信号Saは、一例として図5に示されるように、隣接トラックからのクロストークの影響により、搬送波部分の振幅は所望の搬送波振幅Dよりも大きくなっている。
【0063】
AGCアンプ回路f2に入力されたウォブル信号Saは、搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅Dよりも大きいため、振幅を小さくするような調整が行なわれる(信号Sb)。これによって、搬送波部分の振幅はほぼ所望の搬送波振幅Dとなるが、位相変調波部分の振幅は所望の位相変調波振幅よりも小さくなる。
【0064】
固定ゲインアンプ回路f1に入力されたウォブル信号Saは、前記ゲインで増幅される(信号Sc)。これによって、搬送波部分の振幅は所望の搬送波振幅Dよりも大きくなるが、位相変調波部分の振幅はほぼ所望の位相変調波振幅となる。
【0065】
セレクタf3では、位相変調信号Sphaseに同期して、搬送波部分に対応するタイミングで信号Sbが選択され、位相変調波部分に対応するタイミングで信号Scが選択される(信号Sd)。これによって、搬送波部分及び位相変調波部分のいずれにおいてもほぼ所望の振幅の信号が得られる。すなわち、クロストークの影響が補正される。
【0066】
次に、目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ逆位相の場合について一例として図6のタイミングチャートを用いて説明する。
【0067】
固定ゲインアンプ回路f1及びAGCアンプ回路f2には、ウォブル信号検出回路28cで検出されたウォブル信号Saがそれぞれ入力される。ここではウォブル信号Saは、一例として図6に示されるように、隣接トラックからのクロストークの影響により、搬送波部分の振幅は所望の搬送波振幅Dよりも小さくなっている。
【0068】
AGCアンプ回路f2に入力されたウォブル信号Saは、搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅Dよりも小さいため、振幅を大きくするような調整が行なわれる(信号Sb)。これによって、搬送波部分の振幅はほぼ所望の搬送波振幅Dとなるが、位相変調波部分の振幅は所望の位相変調波振幅よりも大きくなっている。
【0069】
固定ゲインアンプ回路f1に入力されたウォブル信号Saは、前記ゲインで増幅される(信号Sc)。ここでは、位相変調波部分は所望の位相変調波振幅となるが、搬送波部分の振幅は所望の搬送波振幅Dよりも小さいままである。
【0070】
セレクタf3では、位相変調信号Sphaseに同期して、搬送波部分に対応するタイミングで信号Sbが選択され、位相変調波部分に対応するタイミングで信号Scが選択される(信号Sd)。これによって、搬送波部分及び位相変調波部分のいずれにおいてもほぼ所望の振幅の信号が得られる。すなわち、クロストークの影響が補正される。セレクタf3の出力信号Sdはデコーダ28eに供給される。
【0071】
図1に戻り、前記サーボコントローラ33は、サーボ信号検出回路28bからのフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスずれを補正するためのフォーカス制御信号を生成する。また、サーボコントローラ33は、サーボ信号検出回路28bからのトラックエラー信号に基づいてトラックずれを補正するためのトラッキング制御信号を生成する。ここで生成された各制御信号は、サーボオンのときにモータドライバ27に出力され、サーボオフのときには出力されない。サーボオン及びサーボオフはCPU40によって設定される。
【0072】
前記モータドライバ27は、上記フォーカス制御信号に基づいてフォーカシングアクチュエータの駆動信号を光ピックアップ装置23に出力し、上記トラッキング制御信号に基づいてトラッキングアクチュエータの駆動信号を光ピックアップ装置23に出力する。すなわち、サーボ信号検出回路28b、サーボコントローラ33及びモータドライバ27によってトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。また、モータドライバ27は、CPU40からの制御信号に基づいてスピンドルモータ22及び前記シークモータの駆動信号をそれぞれ出力する。
【0073】
前記バッファRAM34は、光ディスクに記録するデータ(記録用データ)、及び光ディスクから再生したデータ(再生データ)などが一時的に格納されるバッファ領域と、各種プログラム変数などが格納される変数領域とを有している。
【0074】
前記バッファマネージャ37は、バッファRAM34へのデータの入出力を管理する。そして、バッファ領域に蓄積されたデータ量が所定量になるとCPU40に通知する。
【0075】
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいて、バッファRAM34に蓄積されている記録用データをバッファマネージャ37を介して取り出し、データ変調及びエラー訂正コードの付加などを行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成する。ここで生成された書き込み信号はレーザコントロール回路24に出力される。
【0076】
前記レーザコントロール回路24は、エンコーダ25からの書き込み信号、半導体レーザ51aの発光特性、前記パワーモニタ信号及び再生信号処理回路28からのクロック信号などに基づいて半導体レーザ51aの駆動信号を生成する。すなわち、光ディスク15に照射されるレーザ光のパワーを制御する。
【0077】
光ディスクでは、互いに反射率の異なるマーク領域及びスペース領域のそれぞれの長さとそれらの組み合わせとによって記録面にデータが記録される。
【0078】
例えば光ディスク15が、記録面に有機色素が含まれている追記型光ディスクであるDVD+Rの場合では、マーク領域を形成するときには光源ユニット51から出射されるレーザ光のパワー(以下「発光パワー」ともいう)を大きくして有機色素を加熱及び溶解し、そこに接しているディスク基板部分を変質・変形させている。一方、スペース領域を形成するときにはディスク基板が変質・変形しないように発光パワーを再生時と同程度に小さくしている。これによりマーク領域ではスペース領域よりも反射率が低くなる。なお、マーク領域を形成するときの発光パワーは記録パワーとも呼ばれている。
【0079】
また光ディスク15が、記録面に特殊合金が含まれる書き換え可能型光ディスクであるDVD+RWの場合では、マーク領域を形成するときには特殊合金を第1の温度に加熱したのち急冷し、アモルファス(非晶質)状態にしている。一方、スペース領域を形成するときには特殊合金を第2の温度(<第1の温度)に加熱したのち徐冷し、結晶状態にしている。これによりマーク領域ではスペース領域よりも反射率が低くなる。このような特殊合金の温度制御はレーザ光の発光パワーを制御することによって行なわれる。なお、蓄熱の影響を除去するために、マーク領域を形成するときの発光パワーを複数のパルスに分割(マルチパルス化)することが行なわれている。マルチパルス化された発光パワーのピーク値は記録パワーとも呼ばれている。また、発光パワーをマルチパルス化する規則は記録ストラテジと呼ばれている。
【0080】
前記インターフェース38は、ホストとの双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)の規格に準拠している。
【0081】
前記フラッシュメモリ39はプログラム領域とデータ領域とを備えており、プログラム領域には、CPU40にて解読可能なコードで記述されたプログラムが格納されている。また、データ領域には、半導体レーザ51aの発光特性に関する情報、シーク動作に関する情報(以下「シーク情報」ともいう)、及び記録ストラテジ情報などが格納されている。
【0082】
前記CPU40は、フラッシュメモリ39のプログラム領域に格納されているプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータなどをバッファRAM34の変数領域及びRAM41に保存する。
【0083】
《記録処理》
次に、ホストからの記録要求コマンドを受信したときの光ディスク装置20における処理(記録処理)について図7を用いて簡単に説明する。図7のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、ホストから記録要求コマンドを受信すると、図7のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、記録処理がスタートする。
【0084】
最初のステップ501では、記録速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力するとともに、ホストから記録要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。また、ホストから受信したデータ(記録用データ)のバッファRAM34への蓄積をバッファマネージャ37に指示する。
【0085】
次のステップ503では、前述したように補正されたウォブル信号から抽出された、光ディスク15の回転速度に同期した信号を参照し、光ディスク15の回転が所定の線速度に達していることを確認すると、サーボコントローラ33に対してサーボオンを設定する。これにより、前述の如くトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。なお、トラッキング制御及びフォーカス制御は記録処理が終了するまで随時行われる。
【0086】
次のステップ505では、記録速度に基づいてOPC(Optimum Power Control)を行い、最適な記録パワーを取得する。すなわち、記録パワーを段階的に変化させつつ、PCA(Power Calibration Area)と呼ばれる試し書き領域に所定のデータを試し書きした後、それらのデータを順次再生し、例えばRF信号から検出されたアシンメトリの値が予め実験等で求めた目標値とほぼ一致する場合を最も高い記録品質であると判断し、そのときの記録パワーを最適な記録パワーとする。また、最も高い記録品質でのRF信号のピークレベル(Lpとする)とボトムレベル(Lbとする)とを取得し、次の(1)式に基づいてβ値を算出する。そして、算出されたβ値を目標β値とし、RAM41に保存する。
【0087】
β=(Lp+Lb)/(Lp−Lb) ……(1)
【0088】
次のステップ507では、補正されたウォブル信号から抽出されたADIP情報に基づいて現在のアドレスを取得する。
【0089】
次のステップ509では、現在のアドレスと記録要求コマンドから抽出した目標アドレスとの差分(アドレス差)を算出する。
【0090】
次のステップ511では、アドレス差に基づいてシークが必要であるか否かを判断する。ここでは、前記シーク情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている閾値を参照し、アドレス差が閾値を越えていれば、ここでの判断は肯定され、ステップ513に移行する。
【0091】
このステップ513では、アドレス差に応じたシークモータの制御信号をモータドライバ27に出力する。これにより、シークモータが駆動し、シーク動作が行なわれる。そして、前記ステップ507に戻る。
【0092】
なお、前記ステップ511において、アドレス差が閾値を越えていなければ、ここでの判断は否定され、ステップ515に移行する。
【0093】
このステップ515では、現在のアドレスが目標アドレスと一致しているか否かを判断する。現在のアドレスが目標アドレスと一致していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ517に移行する。
【0094】
このステップ517では、ADIP情報に基づいて現在のアドレスを取得する。そして、前記ステップ515に戻る。
【0095】
以下、前記ステップ515での判断が肯定されるまで、ステップ515→517の処理を繰り返し行う。
【0096】
現在のアドレスが目標アドレスと一致すれば、前記ステップ515での判断は肯定され、ステップ519に移行する。
【0097】
このステップ519では、エンコーダ25に書き込みを許可する。これにより、記録用データは、エンコーダ25、レーザコントロール回路24及び光ピックアップ装置23を介して光ディスク15に書き込まれる。記録用データがすべて書き込まれると、所定の終了処理を行った後、記録処理を終了する。
【0098】
なお、記録用データの書き込み中には、直前に書き込まれた領域からのRF信号に基づいてβ値を算出し、RAM41に格納されている前記目標β値とを比較し、それらの差に基づいて記録パワーを修正する、いわゆるランニングOPCを随時行なう。
【0099】
《再生処理》
さらに、ホストから再生要求コマンドを受信したときの光ディスク装置20における処理(再生処理)について図8を用いて説明する。図8のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、ホストから再生要求コマンドを受信すると、図8のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、再生処理がスタートする。
【0100】
最初のステップ701では、再生速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力するとともに、ホストから再生要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
【0101】
次のステップ703では、補正されたウォブル信号から抽出された、光ディスク15の回転速度に同期した信号を参照し、光ディスク15の回転が所定の線速度に達していることを確認すると、サーボコントローラ33に対してサーボオンを設定する。これにより、前述の如くトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。なお、トラッキング制御及びフォーカス制御は再生処理が終了するまで随時行われる。
【0102】
次のステップ705では、補正されたウォブル信号から抽出されたADIP情報に基づいて現在のアドレスを取得する。
【0103】
次のステップ707では、現在のアドレスと再生要求コマンドから抽出した目標アドレスとの差分(アドレス差)を算出する。
【0104】
次のステップ709では、前記ステップ511と同様にして、シークが必要であるか否かを判断する。シークが必要であれば、ここでの判断は肯定され、ステップ711に移行する。
【0105】
このステップ711では、アドレス差に応じたシークモータの制御信号をモータドライバ27に出力する。そして、前記ステップ705に戻る。
【0106】
一方、前記ステップ709において、シークが必要でなければ、ここでの判断は否定され、ステップ713に移行する。
【0107】
このステップ713では、現在のアドレスが目標アドレスと一致しているか否かを判断する。現在のアドレスが目標アドレスと一致していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ715に移行する。
【0108】
このステップ715では、ADIP情報に基づいて現在のアドレスを取得する。そして、前記ステップ713に戻る。
【0109】
以下、前記ステップ713での判断が肯定されるまで、ステップ713→715の処理を繰り返し行う。
【0110】
現在のアドレスが目標アドレスと一致すれば、前記ステップ713での判断は肯定され、ステップ717に移行する。
【0111】
このステップ717では、再生信号処理回路28に読み取りを指示する。これにより、再生信号処理回路28にて再生データが取得され、バッファRAM34に格納される。この再生データはセクタ単位でバッファマネージャ37及びインターフェース38を介してホストに転送される。そして、ホストから指定されたデータの再生がすべて終了すると、所定の終了処理を行った後、再生処理を終了する。
【0112】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る光ディスク装置20では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって、処理装置が実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記実施形態は一例に過ぎず、上記のCPU40によるプログラムに従う処理によって実現した処理装置の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
【0113】
そして、ウォブル信号補正回路28fにおける処理動作によって本発明に係る信号補正方法が実施されている。
【0114】
以上説明したように、本実施形態に係るウォブル信号補正回路28fによると、ウォブル信号検出回路28cで検出されたウォブル信号は、固定ゲインアンプ回路f1(位相変調波調整回路)及びAGCアンプ回路f2(搬送波調整手段)にそれぞれ供給される。固定ゲインアンプ回路f1に供給されたウォブル信号は位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅となるように調整される。一方、AGCアンプ回路f2に供給されたウォブル信号は搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅となるように調整される。そして、固定ゲインアンプ回路f1の出力信号及びAGCアンプ回路f2の出力信号は、それぞれセレクタf3(信号選択手段)に供給される。セレクタf3では、位相変調信号Sphaseに同期して、搬送波部分に対応したタイミングでAGCアンプ回路f2の出力信号を選択し、かつ位相変調波部分に対応したタイミングで固定ゲインアンプ回路f1の出力信号を選択して、デコーダ28eに出力している。すなわち、セレクタf3では、AGCアンプ回路f2の出力信号から所望の搬送波振幅に調整された搬送波部分を抽出し、固定ゲインアンプ回路f1の出力信号から所望の位相変調波振幅に調整された位相変調波部分を抽出している。この場合に、例えば搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅をそれぞれクロストークの影響がほとんどないときの振幅となるように調整することができる。このように、従来よりも簡単な回路構成で、搬送波部分及び位相変調波部分がいずれも所望の振幅となるようにウォブル信号を補正することができる。従って、結果として大型化及び高コスト化を招くことなく、ウォブル信号を精度良く補正することができる。
【0115】
また、搬送波調整回路としてAGCアンプ回路f2を用いているため、安価な汎用部品でウォブル信号補正回路を構成することができる。
【0116】
また、位相変調波調整回路として固定ゲインアンプ回路f1を用いているために、ウォブル信号補正回路を簡単な回路構成とすることができる。
【0117】
また、本実施形態に係る光ディスク装置20によると、ウォブル信号補正回路28fにてウォブル信号が精度良く補正されるため、光ディスクに対する情報の記録、再生、及び消去のうち少なくとも再生を含むアクセスを精度良く行うことができる。さらに、光ピックアップ装置の小型化によって、光ディスク装置自体の小型化及び消費電力の低減も促進することができ、例えば携帯用として用いられる場合には、持ち運びが容易となり、更に長時間の使用が可能となる。
【0118】
なお、上記実施形態のウォブル信号補正回路28fでは、固定ゲインアンプ回路f1のゲインが、目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ逆位相となるときに、固定ゲインアンプ回路f1の出力信号における位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように設定されている場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。また、所望の位相変調波振幅が、固定ゲインアンプ回路f1で調整された位相変調波部分をデコーダ28eで復調したときに、アドレス情報などの所定の情報が含まれる復調信号を得ることができる条件を満足する振幅である場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。要するに、目標トラックにおける搬送波と隣接トラックにおける搬送波とが互いにどのような位相関係であっても、アドレス情報などの所定の情報が補正されたウォブル信号から正しく抽出できれば良い。
【0119】
また、上記実施形態のウォブル信号補正回路28fでは、搬送波調整回路としてAGCアンプ回路を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。要するに、同期信号の位相ずれが許容範囲内となるようにウォブル信号を補正できれば良い。
【0120】
さらに、上記実施形態のウォブル信号補正回路28fでは、位相変調波調整回路として固定ゲインアンプ回路が用いられる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。要するに、アドレス情報などの所定の情報を得ることができるようにウォブル信号を補正できれば良い。例えば図9〜図14に示されるように、位相変調波調整回路として可変ゲインアンプ回路f1’を用いても良い。
【0121】
この場合に、可変ゲインアンプ回路f1’のゲインは、前記固定ゲインアンプ回路f1のゲインと同様にして設定しても良いが、図9〜図11に示されるように、CPU40によって可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い。すなわち、図9〜図11ではCPU40によって設定手段が実現されている。
【0122】
この場合に、CPU40は、光ディスクのベンダー情報に対応したゲインを設定することにより、ほぼ最適な補正がなされたウォブル信号を得ることができる(図9参照)。このときには、予めベンダー情報毎に例えば実験等により位相変調波の振幅が所望の振幅となるときの可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを求めてフラッシュメモリ39のデータ領域などに格納しておく。なお、光ディスクのベンダー情報は、通常、光ディスクが光ディスク装置20にローディング(マウント)されたときにADIP情報に基づいて取得される。
【0123】
また、例えば光ディスクのベンダー情報に応じたゲインがフラッシュメモリ39のデータ領域などに格納されていない場合には、CPU40は図10に示されるように、振幅信号検出回路f22で検出された振幅の最大値に基づいて可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い。さらに、CPU40は図11に示されるように、ゲイン制御回路f23の出力信号からAGCアンプ回路f2でのゲインの最小値を検出し、その検出結果に基づいて可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い。これらの場合に、CPU40は、光ディスクが光ディスク装置20にローディングされたときにウォブル信号の補正テストを行い、振幅信号検出回路f22で検出された振幅の最大値あるいはAGCアンプ回路f2でのゲインの最小値に基づいて可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い。
【0124】
また、例えば図12〜図14に示されるように、可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定する際にCPU40によって行なわれる処理の少なくとも一部を行う設定回路f4をウォブル信号補正回路に付加しても良い。この場合に、設定回路f4は、CPU40からのベンダー情報に基づいて可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い(図12参照)。また、設定回路f4は、振幅信号検出回路f22で検出された振幅の最大値に基づいて可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い(図13参照)。さらに、設定回路f4は、ゲイン制御回路f23の出力信号からAGCアンプ回路f2でのゲインの最小値を検出し、その検出結果に基づいて可変ゲインアンプ回路f1’のゲインを設定しても良い(図14参照)。
【0125】
なお、上記実施形態のウォブル信号補正回路28fでは、搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するようにウォブル信号の振幅を調整して第1の信号を生成するとともに、位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するようにウォブル信号の振幅を調整して第2の信号を生成した後、ウォブル信号における搬送波部分に対応するタイミングで第1の信号を選択し、かつウォブル信号における位相変調波部分に対応するタイミングで第2の信号を選択することによって、ウォブル信号における搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅を個別に調整しているが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0126】
例えば、ウォブル信号から搬送波部分を第1の信号として抽出するとともに、位相変調波部分を第2の信号として抽出した後、第1の信号の振幅を所望の搬送波振幅とほぼ一致するように調整し、かつ第2の信号の振幅を所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように調整し、各調整された信号を加算することによって、ウォブル信号における搬送波部分の振幅及び位相変調波部分の振幅を個別に調整しても良い。一例として図15に示されるウォブル信号補正回路は、位相変調信号Sphaseに同期して、ウォブル信号から搬送波部分を抽出して第1の信号S1を出力するとともに、ウォブル信号から位相変調波部分を抽出して第2の信号S2を出力するセパレータf5(信号抽出回路)と、第1の信号S1の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように第1の信号S1の振幅を調整するAGCアンプ回路f2(搬送波調整回路)と、第2の信号の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように第2の信号の振幅を調整する固定ゲインアンプ回路f1(位相変調波調整回路)と、AGCアンプf2の出力信号S3と固定ゲインアンプf1の出力信号S4とを加算する加算器f6(加算回路)とを備えている。なお、目標トラック搬送波の位相と隣接トラック搬送波の位相とが互いにほぼ同位相の場合について、各信号の波形が、一例として図16に示されている。加算器f6の出力信号S5は、図5に示される上記セレクタf3の出力信号Sdとほぼ同様な信号波形を呈している。なお、この場合に、固定ゲインアンプ回路f1に代えて前述した可変ゲインアンプ回路f1’を用いても良い。そして、前述した設定回路f4をウォブル信号補正回路に付加しても良い。
【0127】
また、上記実施形態では、位相変調信号Sphaseがデコーダ28eで生成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば位相変調信号Sphaseを生成するための生成回路をウォブル信号補正回路に付加しても良い。
【0128】
また、上記実施形態では、光ディスク装置がDVDの規格に準拠したディスクに対応する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば前述した発振波長が約405nmの半導体レーザ(青色レーザ)を用いた光ディスク装置であっても良い。
【0129】
また、上記実施形態では、情報の記録及び再生が可能な光ディスク装置について説明したが、これに限らず、情報の記録、再生及び消去のうち、少なくとも情報の再生が可能な光ディスク装置であれば良い。
【0130】
また、上記実施形態では、光ピックアップ装置が1つの半導体レーザを備える場合について説明したが、これに限らず、例えば互いに異なる波長の光束を発光する複数の半導体レーザを備えていても良い。この場合に、例えば波長が約405nmの光束を発光する半導体レーザ、波長が約660nmの光束を発光する半導体レーザ及び波長が約780nmの光束を発光する半導体レーザの少なくとも1つを含んでいても良い。すなわち、光ディスク装置が互いに異なる規格に準拠した複数種類の光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。
【0131】
また、上記実施形態では、インターフェースがATAPIの規格に準拠する場合について説明したが、これに限らず、例えばATA(AT Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)1.0、USB2.0、IEEE1394、IEEE802.3、シリアルATA及びシリアルATAPIのうちのいずれかの規格に準拠しても良い。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る信号補正方法及びウォブル信号補正装置によれば、大型化及び高コスト化を招くことなく、ウォブル信号を精度良く補正することができるという効果がある。
【0133】
また、本発明に係る光ディスク装置によれば、光ディスクへのアクセスを精度良く行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における光ピックアップ装置の構成を説明するための図である。
【図3】図1における再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図3におけるウォブル信号補正回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図5】目標トラック及び隣接トラックにおけるウォブル信号の搬送波が互いにほぼ同位相のときの図4におけるウォブル信号補正回路の作用を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】目標トラック及び隣接トラックにおけるウォブル信号の搬送波が互いにほぼ逆位相のときの図4におけるウォブル信号補正回路の作用を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】ホストからの記録要求コマンドに応じて行なわれる光ディスク装置における記録処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】ホストからの再生要求コマンドに応じて行なわれる光ディスク装置における再生処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その1)を説明するための図である。
【図10】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その2)を説明するための図である。
【図11】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その3)を説明するための図である。
【図12】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その4)を説明するための図である。
【図13】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その5)を説明するための図である。
【図14】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その6)を説明するための図である。
【図15】図3におけるウォブル信号補正回路の変形例(その7)を説明するための図である。
【図16】目標トラック及び隣接トラックにおけるウォブル信号の搬送波が互いにほぼ同位相のときの図15におけるウォブル信号補正回路の作用を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】クロストークがあるときのウォブル信号を説明するための波形図である。
【符号の説明】
15…光ディスク、20…光ディスク装置、23…光ピックアップ装置、28f,28f’,28f”…ウォブル信号補正回路、40…CPU(処理装置、設定手段)、f1…固定ゲインアンプ回路(位相変調波調整回路)、f1’…可変ゲインアンプ回路(位相変調波調整回路)、f2…AGCアンプ回路(搬送波調整回路)、f3…セレクタ(信号選択回路)、f5…セパレータ(信号抽出回路)、f6…加算器(加算回路)。
Claims (20)
- スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出され、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号を補正する信号補正方法であって、
前記搬送波部分の振幅及び前記位相変調波部分の振幅を個別に調整する調整工程を含む信号補正方法。 - 前記調整工程は、
前記搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整して第1の信号を生成するとともに、前記位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整して第2の信号を生成する信号生成工程と;
前記ウォブル信号における前記搬送波部分に対応するタイミングで前記第1の信号を選択し、かつ前記ウォブル信号における前記位相変調波部分に対応するタイミングで前記第2の信号を選択する選択工程と;を含むことを特徴とする請求項1に記載の信号補正方法。 - 前記調整工程は、
前記ウォブル信号から前記搬送波部分を第1の信号として抽出するとともに、前記位相変調波部分を第2の信号として抽出する抽出工程と;
前記第1の信号の振幅を所望の搬送波振幅とほぼ一致するように調整し、かつ前記第2の信号の振幅を所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように調整する信号生成工程と;
前記調整された第1の信号と前記調整された第2の信号とを加算する加算工程と;を含むことを特徴とする請求項1に記載の信号補正方法。 - 前記所望の搬送波振幅は、前記調整された搬送波部分から得られる同期信号の位相ずれが許容範囲内となる条件を満足する振幅であることを特徴とする請求項2又は3に記載の信号補正方法。
- 前記所望の位相変調波振幅は、前記調整された位相変調波部分を復調したときに所定の情報が含まれる復調信号を得ることができる条件を満足する振幅であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の信号補正方法。
- スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出され、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号を補正するウォブル信号補正回路であって、
前記搬送波部分の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整する搬送波調整回路と;
前記位相変調波部分の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように前記ウォブル信号の振幅を調整する位相変調波調整回路と;
前記ウォブル信号に同期し、前記搬送波部分に対応するタイミングで前記搬送波調整回路の出力信号を選択し、かつ前記位相変調波部分に対応するタイミングで前記位相変調波調整回路の出力信号を選択する信号選択回路と;を備えるウォブル信号補正回路。 - スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面からの反射光に基づいて検出され、所定の搬送波部分と該搬送波が位相変調された位相変調波部分とからなるウォブル信号を補正するウォブル信号補正回路であって、
前記ウォブル信号から前記搬送波部分を抽出して第1の信号として出力するとともに、前記ウォブル信号から前記位相変調波部分を抽出して第2の信号として出力する信号抽出回路と;
前記第1の信号の振幅が所望の搬送波振幅とほぼ一致するように前記第1の信号の振幅を調整する搬送波調整回路と;
前記第2の信号の振幅が所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように前記第2の信号の振幅を調整する位相変調波調整回路と;
前記搬送波調整回路の出力信号と前記位相変調波調整回路の出力信号とを加算する加算回路と;を備えるウォブル信号補正回路。 - 前記所望の搬送波振幅は、前記調整された搬送波部分から得られる同期信号の位相ずれが許容範囲内となる条件を満足する振幅であることを特徴とする請求項6又は7に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記所望の位相変調波振幅は、前記調整された位相変調波部分を復調したときに所定の情報が含まれる復調信号を得ることができる条件を満足する振幅であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記搬送波調整回路は、オートゲインコントロールアンプ回路であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記位相変調波調整回路は、固定ゲインアンプ回路であることを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記固定ゲインアンプ回路のゲインは、目標トラックのウォブル信号おける前記搬送波部分の位相と該目標トラックに隣接するトラックのウォブル信号における前記搬送波部分の位相とが互いにほぼ逆位相のときに、前記調整された位相変調波部分の振幅が前記所望の位相変調波振幅とほぼ一致するように設定されていることを特徴とする請求項11に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記位相変調波調整回路は、可変ゲインアンプ回路であることを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記可変ゲインアンプ回路のゲインは、前記光ディスクのベンダー情報に基づいて設定されていることを特徴とする請求項13に記載のウォブル信号補正回路。
- 前記可変ゲインアンプ回路のゲインは、前記ウォブル信号における前記搬送波部分の最大振幅に基づいて設定されていることを特徴とする請求項13に記載のウォブル信号補正回路。
- スパイラル状又は同心円状のトラックが記録面に形成された光ディスクに対して、情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、
前記光ディスクの記録面に光ビームを照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;
前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号を補正する請求項6〜15のいずれか一項に記載のウォブル信号補正回路と;
前記光ピックアップ装置を介して、情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。 - スパイラル状又は同心円状のトラックが記録面に形成された光ディスクに対して、情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、
前記光ディスクの記録面に光ビームを照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;
前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号を補正する請求項13に記載のウォブル信号補正回路と;
前記可変ゲインアンプ回路のゲインを設定する設定手段と;
前記光ピックアップ装置を介して、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。 - 前記可変ゲインアンプ回路の最適なゲインがベンダー情報毎に格納されているメモリと;
前記光ディスクのベンダー情報を取得するベンダー情報取得手段と;を更に備え、
前記設定手段は、前記ベンダー情報取得手段で取得されたベンダー情報に対応するゲインを前記メモリから抽出し、該ゲインを前記可変ゲインアンプ回路のゲインに設定することを特徴とする請求項17に記載の光ディスク装置。 - 前記設定手段は、前記ウォブル信号における前記搬送波部分の振幅のほぼ最大値に基づいて前記可変ゲインアンプ回路のゲインを設定することを特徴とする請求項17に記載の光ディスク装置。
- 前記設定手段は、前記搬送波調整回路での調整による前記搬送波部分の振幅の変化率に基づいて前記可変ゲインアンプ回路のゲインを設定することを特徴とする請求項17に記載の光ディスク装置。
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