JP3469639B2 - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

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JP3469639B2
JP3469639B2 JP17426394A JP17426394A JP3469639B2 JP 3469639 B2 JP3469639 B2 JP 3469639B2 JP 17426394 A JP17426394 A JP 17426394A JP 17426394 A JP17426394 A JP 17426394A JP 3469639 B2 JP3469639 B2 JP 3469639B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、寄生トランジスタの発
生による中点電位の変化を改善した増幅回路に関し、I
C化して好適な増幅回路に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、増幅回路は、入力信号が印加さ
れる入力段回路と、入力段回路の出力信号を増幅する出
力段増幅回路とから成っている。このような、増幅回路
の従来例を図2に示す。図2において、入力信号は直流
カット用のコンデンサ(1)を介してトランジスタ
(2)のベースに供給される。前記入力信号を増幅して
得られるトランジスタ(2)のコレクタ電流は出力段増
幅回路(3)に印加され、増幅される。また、電圧発生
回路(4)から発生する電圧は、トランジスタ(5)の
ベースに印加され、前記電圧に応じてトランジスタ
(5)のコレクタ電流が発生する。トランジスタ(6)
のコレクタ電流は、ベースがトランジスタ(6)のコレ
クタに接続されたトランジスタを介してトランジスタ
(6)のベースに供給され、負帰還される。これによ
り、トランジスタ(6)のベース電流は安定化され、ト
ランジスタ(6)はコレクタ電流の一部をトランジスタ
(2)のベースに供給することにより、トランジスタ
(2)のバイアス電流を安定化にすることができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、強入力
時において、トランジスタ(2)のベース電圧がコレク
タ電圧より高くなると、前記ベース電圧が前記コレクタ
電圧より0.6V以上高くなるとともに、入力信号によ
る大電流がトランジスタ(2)のベースに流れると、図
2で点線で示される如くトランジスタ(2)のベースと
コレクタとの間に寄生トランジスタ(8)が発生し、ト
ランジスタ(2)に供給されていたバイアス電流が寄生
トランジスタ(8)を介してアースに流れる。即ち、N
PN型のトランジスタ(2)はIC基板上で図3の如く
構成されているので、トランジスタ(2)のコレクタ電
圧がベース電流より0.6V以上高く、大電流がベース
に供給される場合、トランジスタ(2)のベースがエミ
ッタに、トランジスタ(2)のコレクタがベースに、基
板をコレクタにしたPNP型の寄生トランジスタ(8)
が発生する。よって、トランジスタ(2)のベース電流
が寄生トランジスタ(8)に流れるので、バイアス電流
が小さくなり、トランジスタ(2)から発生する出力信
号の中点電圧が低くなる。その為、出力信号のデュティ
ー比が入力信号と比べ変化し、出力レベルが低下する問
題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上述の点に鑑み
成されたものであり、入力信号を増幅する第1トランジ
スタと、該第1トランジスタのベースにバイアスを供給
するバイアス回路と、ベースが前記第1トランジスタの
エミッタに接続された第2トランジスタとから成り、前
記第1トランジスタのコレクタを直接接続するととも
に、前記第2トランジスタのコレクタを電流源を介して
前記電源に接続して成り、前記第2トランジスタのコレ
クタに出力信号を発生するようにしたことを特徴とす
る。 【0005】 【作用】本発明によれば、バイアス回路から発生するバ
イアスは、第1トランジスタに供給され、増幅される。
第1トランジスタのコレクタは直接電源に接続されてい
るので、第1トランジスタのベース−コレクタ間に寄生
トランジスタが発生することを防止できる。また、第2
トランジスタのベースに十分に増幅された第1トランジ
スタの出力信号が印加されるので、第2トランジスタの
ベース−コレクタ間に寄生トランジスタが発生しても、
第2トランジスタの出力信号に悪影響が発生しない。 【0006】 【実施例】図1は本発明の一実施例を示す図であり、
(9)は入力信号が供給される第1トランジスタ、(1
0)はベースが第1トランジスタ(9)のエミッタに接
続された第2トランジスタ、(11)はベースが第1ト
ランジスタ(9)のベースに接続された第3トランジス
タ、(12)はエミッタが第3トランジスタ(12)の
エミッタに接続された第4トランジスタ、(13)はベ
ース及びエミッタが第4トランジスタ(12)のエミッ
タ及びベースにそれぞれ接続された第5トランジスタ、
(14)はエミッタが第3トランジスタ(11)のベー
スに、ベースが第5トランジスタ(13)のコレクタに
接続された第6トランジスタ、(15)はベース及びエ
ミッタが第2トランジスタ(10)のエミッタ及びベー
スにそれぞれ接続された第7トランジスタ、(16)及
び(17)は電源電圧Vccとアースとの間に接続さ
れ、バイアス発生回路となる直列抵抗、(18)はベー
スが第2トランジスタ(10)のコレクタに接続された
プリドライバトランジスタ、(19)及び(20)はベ
ースがプリドライバトランジスタ(18)のコレクタに
それぞれ接続された第1及び第2ドライバトランジス
タ、(21)はベースが第1ドライバトランジスタ(1
9)のコレクタに接続された第1出力トランジスタ、
(22)はベースが第2トランジスタ(20)のエミッ
タに接続され、第1出力トランジスタ(21)とプッシ
ュプル接続される第2出力トランジスタであり、第3乃
至第6トランジスタ(11)乃至(14)と、直列抵抗
(16)及び(17)とによりバイアス回路が構成され
る。 【0007】図1において、入力信号がコンデンサー
(1)を介して第1トランジスタ(9)のベースに供給
され、増幅される。さらに、第1トランジスタ(9)の
エミッタから発生する出力信号は、第2トランジスタ
(10)のベースに供給され、増幅されてから、第2ト
ランジスタ(10)のコレクタに発生する。第2トラン
ジスタ(10)のコレクタ電流は、プリドライバトラン
ジスタ(18)のベースに供給され、前記出力信号に応
じて第1及びドライバトランジスタ(19)及び(2
0)を駆動する。そして、第1及び第2ドライバトラン
ジスタ(19)及び(20)が動作することにより、第
1及び第2出力トランジスタ(21)及び(22)がそ
れぞれ動作し、出力端から出力信号が発生する。尚、プ
ッシュプル接続された出力トランジスタ(21)及び
(22)の動作は従来のプッシュプルの動作と同一であ
るので、詳細な説明は省略する。 【0008】一方、直列抵抗(16)及び(17)の接
続点から発生する電圧により、第4及び第5トランジス
タ(12)及び(13)が動作し、第5トランジスタ
(13)のコレクタ電流が発生する。第5トランジスタ
(13)のコレクタ電流に応じた第6トランジスタ(1
4)のエミッタ電流が第3トランジスタ(11)のベー
スに供給されることにより、第3トランジスタ(11)
のエミッタ電流は第5トランジスタ(13)に帰還され
る。よって、第6トランジスタ(14)のエミッタ電流
は安定化され、前記エミッタ電流の一部である第1トラ
ンジスタ(9)のベース電流は安定となる。 【0009】ここで、強入力信号が供給されたとき、第
1トランジスタ(9)のベース電圧が高くなったとして
も、第1トランジスタ(9)のコレクタ電圧が、略電源
電圧Vbになるので、第1トランジスタ(9)のベース
電圧がコレクタ電圧より高くならない。その為、第1ト
ランジスタ(9)のベースとコレクタとの間に寄生トラ
ンジスタは発生しない。しかしながら、第2トランジス
タ(10)において、ベース電圧がコレクタ電圧より高
くなることがあり、前記ベース電圧が前記コレクタ電圧
より0.6V以上高く、かつ、第2トランジスタ(1
0)のベースに第1トランジスタ(9)のベース電流の
hfe倍の電流が供給されるので、第2トランジスタ
(10)のベースとコレクタとの間に寄生トランジスタ
が発生する。しかし、第1及び第2トランジスタ(9)
及び(10)はダーリントン接続されているので、第2
トランジスタ(10)のベース電流は第1トランジスタ
(9)のベース電流を略hfe倍したものであり、大き
い電流となる。その為、寄生トランジスタに第2トラン
ジスタ(10)のベース電流の一部が流れても、第1ト
ランジスタ(9)のエミッタ電流の大部分がトランジス
タ(10)のベースに供給される。よって、第2トラン
ジスタ(10)の出力中点電圧は略バイアス電圧と等し
くなる。 【0010】 【発明の効果】従って、本発明に依れば、バイアス及び
入力信号を増幅し十分に大きくしているので、寄生トラ
ンジスタによって、中点電位の低下を防ぐことができ
る。その為、出力信号のデューティー比は入力信号と等
しいので、寄生トランジスタの発生に起因した出力の低
下を防止できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。 【図2】従来例を示す回路図である。 【図3】従来例に係わるトランジスタの断面図である。 【符号の説明】 9 第1トランジスタ 10 第2トランジスタ 11 第3トランジスタ 12 第4トランジスタ 13 第5トランジスタ 14 第6トランジスタ 15 第7トランジスタ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 入力信号が印加される入力段回路と、前
    記入力段回路の出力信号を増幅し、負荷を駆動する出力
    段増幅回路を有する増幅回路において、 前記入力段回路は、 入力信号を増幅する第1トランジスタと、 該第1トランジスタのベースにバイアスを供給するバイ
    アス回路と、前記第1トランジスタとダーリントン接続された第2ト
    ランジスタとを含み、 前記第1トランジスタのコレクタを電源に直接接続する
    とともに、前記第2トランジスタのコレクタを電流源を
    介して前記電源に接続して成り、前記第2トランジスタ
    のコレクタに出力信号を発生するようにした増幅回路。
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