JP3469473B2 - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも書き込
み用の誘導型磁気変換素子を有する薄膜磁気ヘッドおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置の面記録密度
の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ
ている。薄膜磁気ヘッドとしては、書き込み用の誘導型
磁気変換素子を有する記録ヘッドと読み出し用の磁気抵
抗(以下、MR(Magneto Resistive )と記す。)素子
を有する再生ヘッドとを積層した構造の複合型薄膜磁気
ヘッドが広く用いられている。MR素子としては、異方
性磁気抵抗(以下、AMR(Anisotropic Magneto Resi
stive )と記す。)効果を用いたAMR素子と、巨大磁
気抵抗(以下、GMR(Giant Magneto Resistive )と
記す。)効果を用いたGMR素子とがある。AMR素子
を用いた再生ヘッドはAMRヘッドあるいは単にMRヘ
ッドと呼ばれ、GMR素子を用いた再生ヘッドはGMR
ヘッドと呼ばれる。AMRヘッドは、面記録密度が1ギ
ガビット/(インチ)2 を超える再生ヘッドとして利用
され、GMRヘッドは、面記録密度が3ギガビット/
(インチ)2 を超える再生ヘッドとして利用されてい
る。
【0003】再生ヘッドの性能を向上させる方法として
は、MR膜をAMR膜からGMR膜等の磁気抵抗感度の
優れた材料に変える方法や、MR膜のパターン幅、特
に、MRハイトを適切化する方法等がある。このMRハ
イトとは、MR素子のエアベアリング面側の端部から反
対側の端部までの長さ(高さ)をいい、エアベアリング
面の加工の際の研磨量によって制御されるものである。
なお、ここにいうエアベアリング面は、薄膜磁気ヘッド
の、磁気記録媒体と対向する面であり、トラック面とも
呼ばれる。
【0004】一方、再生ヘッドの性能向上に伴って、記
録ヘッドの性能向上も求められている。記録ヘッドの性
能を決定する要因としては、スロートハイト(Throat H
eight :TH)がある。スロートハイトは、エアベアリン
グ面から、磁束発生用の薄膜コイルを電気的に分離する
絶縁層の端部までの磁極部分の長さ(高さ)をいう。記
録ヘッドの性能向上のためには、スロートハイトの縮小
化が望まれている。このスロートハイトも、エアベアリ
ング面の加工の際の研磨量によって制御される。
【0005】記録ヘッドの性能のうち、記録密度を高め
るには、磁気記録媒体におけるトラック密度を上げる必
要がある。このためには、記録ギャップ層を挟んでその
上下に形成された下部磁極および上部磁極のエアベアリ
ング面での幅を数ミクロンからサブミクロンオーダーま
で狭くした狭トラック構造の記録ヘッドを実現する必要
があり、これを達成するために半導体加工技術が利用さ
れている。
【0006】ここで、図31ないし図37を参照して、
従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例として、複合型
薄膜磁気ヘッドの製造方法の一例について説明する。な
お、図31ないし図37において、(a)はエアベアリ
ング面に垂直な断面を示し、(b)は磁極部分のエアベ
アリング面に平行な断面を示している。
【0007】この製造方法では、まず、図31に示した
ように、例えばアルティック(Al2 3 ・TiC)よ
りなる基板101の上に、例えばアルミナ(Al
2 3 )よりなる絶縁層102を、約5μm程度の厚み
で堆積する。次に、絶縁層102の上に、磁性材料より
なる再生ヘッド用の下部シールド層103を、2〜3μ
mの厚みに形成する。
【0008】次に、図32に示したように、下部シール
ド層103の上に、例えばアルミナまたはチッ化アルミ
ニウムを50〜150nmの厚みにスパッタ堆積し、絶
縁層としての下部シールドギャップ膜104を形成す
る。次に、下部シールドギャップ膜104の上に、再生
用のMR素子105を形成するためのMR膜を、数十n
mの厚みに形成する。次に、このMR膜の上に、MR素
子105を形成すべき位置に選択的にフォトレジストパ
ターンを形成する。このとき、リフトオフを容易に行う
ことができるような形状、例えば断面形状がT型のフォ
トレジストパターンを形成する。次に、フォトレジスト
パターンをマスクとして、例えばイオンミリングによっ
てMR膜をエッチングして、MR素子105を形成す
る。なお、MR素子105は、GMR素子でもよいし、
AMR素子でもよい。次に、下部シールドギャップ膜1
04の上に、同じフォトレジストパターンをマスクとし
て、MR素子105に電気的に接続される一対の第1の
電極層106を、数十nmの厚みに形成する。第1の電
極層106は、例えば、TiW,CoPt,TiW,T
aを積層して形成される。次に、フォトレジストパター
ンをリフトオフする。
【0009】次に、図33に示したように、第1の電極
層106に電気的に接続される一対の第2の電極層10
7を、例えば150nmの厚みで、所定のパターンに形
成する。第2の電極層107は、例えば、銅(Cu)に
よって形成される。第1の電極層106および第2の電
極層107は、MR素子105に電気的に接続されるリ
ードを構成する。
【0010】次に、図34に示したように、下部シール
ドギャップ膜104およびMR素子105の上に、絶縁
層としての上部シールドギャップ膜108を、50〜1
50nmの厚みに形成し、MR素子105をシールドギ
ャップ膜104,108内に埋設する。次に、上部シー
ルドギャップ膜108の上に、磁性材料からなり、再生
ヘッドと記録ヘッドの双方に用いられる上部シールド層
兼下部磁極層(以下、下部磁極層と記す。)109を、
約3μmの厚みに形成する。
【0011】次に、図35に示したように、下部磁極層
109の上に、絶縁膜、例えばアルミナ膜よりなる記録
ギャップ層110を、0.2〜0.3μmの厚みに形成
し、この記録ギャップ層110の上に、スロートハイト
を決定するフォトレジスト層111を、約1.0〜2.
0μmの厚みで、所定のパターンに形成する。次に、フ
ォトレジスト層111の上に、誘導型の記録ヘッド用の
第1層目の薄膜コイル112を、3μmの厚みに形成す
る。次に、フォトレジスト層111およびコイル112
の上に、フォトレジスト層113を、所定のパターンに
形成する。次に、フォトレジスト層113上を平坦化す
るために、例えば200〜250°Cの温度で熱処理す
る。次に、フォトレジスト層113の上に、第2層目の
薄膜コイル114を、3μmの厚みに形成する。次に、
フォトレジスト層113およびコイル114の上に、フ
ォトレジスト層115を、所定のパターンに形成する。
次に、フォトレジスト層115上を平坦化するために、
例えば200〜250°Cの温度で熱処理する。
【0012】次に、図36に示したように、コイル11
2,114よりも後方(図36(a)における右側)の
位置において、磁路形成のために、記録ギャップ層11
0を部分的にエッチングする。次に、記録ギャップ層1
10、フォトレジスト層111,113,115の上
に、記録ヘッド用の磁性材料、例えば高飽和磁束密度材
のパーマロイ(NiFe)またはFeNよりなる上部磁
極層116を、約3μmの厚みに形成する。この上部磁
極層116は、コイル112,114よりも後方の位置
において、下部磁極層109と接触し、磁気的に連結し
ている。
【0013】次に、図37に示したように、上部磁極層
116をマスクとして、イオンミリングによって、記録
ギャップ層110と下部磁極層109をエッチングす
る。次に、上部磁極層116の上に、例えばアルミナよ
りなるオーバーコート層117を、20〜30μmの厚
みに形成する。最後に、スライダの機械加工を行って、
記録ヘッドおよび再生ヘッドのエアベアリング面を形成
して、薄膜磁気ヘッドが完成する。図37に示したよう
に、上部磁極層116、記録ギャップ層110および下
部磁極層109の一部の各側壁が垂直に自己整合的に形
成された構造は、トリム(Trim)構造と呼ばれる。この
トリム構造によれば、狭トラックの書き込み時に発生す
る磁束の広がりによる実効トラック幅の増加を防止する
ことができる。
【0014】図38は、上述のようにして製造された薄
膜磁気ヘッドの平面図である。なお、図38では、オー
バーコート層117を省略している。なお、図31ない
し図37における(a)は、図38におけるA−A′線
断面を表し、(b)は、図38におけるB−B′線断面
を表している。
【0015】図39は、上部磁極層116の形状の一例
を示したものである。この上部磁極層116は、エアベ
アリング面120側に配置される磁極部分116aと、
コイル112,114に対向する位置に配置されるヨー
ク部分116bとを有している。この例では、磁極部分
116aの幅が1.7〜2.0μm、ヨーク部分116
bの最大の幅が40〜50μmになっている。ヨーク部
分116bにおける磁極部分116a側の一部は、磁極
部分116a側ほど細くなるテーパ状に形成されてい
る。このテーパ状の部分の外縁は、エアベアリング面1
20と平行な面に対して例えば45°をなしている。
【0016】なお、以下の説明では、薄膜コイルを電気
的に分離する絶縁層のエアベアリング面側の端部の位置
をスロートハイトゼロ位置と呼び、符号TH0で表す。
図39に示した例では、スロートハイトゼロ位置TH0
から、磁極部分116aとヨーク部分116bの境界ま
での距離は、3.0〜5.0μmになっている。
【0017】近年、高面密度記録を可能とするために、
記録トラック幅、すなわち磁極部分の幅(以下、磁極幅
と言う。)を小さくすることが要求されている。図40
は、図39に示したものに比べて、磁極幅を小さくした
場合の上部磁極層116の形状の一例を示したものであ
る。この例では、磁極部分116aの幅が0.8〜1.
2μmになっている。今後は、磁極部分116aの幅
を、サブミクロンオーダの0.4μm程度とすることも
考えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】図39に示したような
従来の上部磁極層116の形状の場合には、コイル11
2,114から発生した磁束は、途中で飽和することな
く、磁極部分の先端まで到達していた。
【0019】しかしながら、例えば図40に示したよう
に、磁極幅を小さくした場合には、スロートハイトゼロ
位置TH0の近傍で磁束が飽和してしまい、磁束が磁極
部分の先端まで十分に到達することができなくなる現象
が発生する。その結果、オーバーライト特性、すなわ
ち、記録媒体上に既に書き込んである上からさらにデー
タを重ね書きする場合の特性を示す値が、例えば10〜
20dB程度と低い値となり、十分なオーバーライト特
性を確保することができないという問題が生じる。
【0020】なお、特開平8−249614号公報に
は、上部磁極層の形状を、スロートハイトゼロ位置から
上部磁極層の幅が大きく広がり始める位置までの間で幅
が徐々に広がるような形状とした技術が示されている。
しかしながら、この技術は、スロートハイトゼロ位置か
ら上部磁極層の幅が大きく広がり始める位置までの間
で、磁束が略同時に飽和するようにしたものであり、ス
ロートハイトゼロ位置の近傍における磁束の飽和を防止
することはできない。
【0021】ところで、上部磁極層を形成する方法とし
ては、例えば、特開平7−262519号公報に示され
るように、フレームめっき法が用いられる。フレームめ
っき法を用いて上部磁極層を形成する場合は、まず、山
状に盛り上がったコイル部分であるエイペックス部の上
に全体的に、例えばパーマロイよりなる薄い電極膜を、
例えばスパッタリングによって形成する。次に、その上
にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィ工程に
よりパターニングして、めっきのためのフレーム(外
枠)を形成する。そして、先に形成した電極膜をシード
層として、めっき法によって上部磁極層を形成する。
【0022】ところが、エイペックス部と他の部分とで
は、例えば7〜10μm以上の高低差がある。このエイ
ペックス部上に、フォトレジストを3〜4μmの厚みで
塗布する。エイペックス部上のフォトレジストの膜厚が
最低3μm以上必要であるとすると、流動性のあるフォ
トレジストは低い方に集まることから、エイペックス部
の下方では、例えば8〜10μm以上の厚みのフォトレ
ジスト膜が形成される。
【0023】幅の小さい磁極部分を形成するためには、
フォトレジスト膜によって1.0μm程度の幅のフレー
ムパターンを形成する必要がある。すなわち、8〜10
μm以上の厚みのあるフォトレジスト膜によって、1.
0μmもしくはそれ以下の幅の微細なパターンを形成し
なければならない。ところが、このような厚い膜厚のフ
ォトレジストパターンを狭パターン幅で形成することは
製造工程上極めて困難であった。
【0024】しかも、フォトリソグラフィの露光時に、
露光用の光が、シード層としての下地電極膜で反射し、
この反射光によってもフォトレジストが感光して、フォ
トレジストパターンのくずれ等が生じ、シャープかつ正
確なフォトレジストパターンが得られなくなる。その結
果、上部磁極層の側壁が丸みを帯びた形状になる等、上
部磁極層を所望の形状に形成できなくなる。特に、上部
磁極層116を図40に示したような形状に形成する場
合には、磁極部分116aとヨーク部分116bの境界
近傍の領域には、下地電極膜で反射して戻ってくる反射
光には、垂直方向の反射光のみならず、エイペックス部
の斜面からの斜め方向または横方向からの反射光も含ま
れており、これらの反射光がフォトレジスト層の感光に
影響を与え、磁極幅を規定するフォトレジストパターン
幅が所望の値よりも大きくなりやすい。
【0025】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、磁極幅を小さくした場合にお
いても、十分なオーバーライト特性を得ることができる
ようにした薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法を提供す
ることにある。
【0026】本発明の第2の目的は、上記第1の目的に
加え、磁極幅を小さくした場合においても、磁極幅の正
確な制御が可能な薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法を
提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一
部がギャップ層を介して対向する2つの磁極部分を含
み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層
と、この2つの磁性層の間に絶縁層を介して配設された
薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁気変換素子
を備えた薄膜磁気ヘッドであって、2つの磁性層のうち
の少なくとも一方の磁性層が、一端部が記録媒体に対向
する媒体対向面側に配置される磁極部分と、この磁極部
分の他端部側に磁気的に連結されるヨーク部分とを含む
主要部層と、この主要部層に磁気的に連結され、磁極部
分とヨーク部分との連結部近傍における磁性層の厚みを
他の部分における磁性層の厚みに比べて厚くするための
補助層とを有するものである。
【0028】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁
気的に連結され、且つ記録媒体に対向する側の一部がギ
ャップ層を介して対向する2つの磁極部分を含み、それ
ぞれ少なくとも1つの層からなる2つの磁性層と、この
2つの磁性層の間に絶縁層を介して配設された薄膜コイ
ルとを有する書き込み用の誘導型磁気変換素子を備えた
薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、2つの磁性層と薄
膜コイルを形成する各工程を含むと共に、2つの磁性層
のうちの少なくとも一方の磁性層を形成する工程が、一
端部が記録媒体に対向する媒体対向面側に配置される磁
極部分と、この磁極部分の他端部側に磁気的に連結され
るヨーク部分とを含む主要部層を形成する工程と、この
主要部層に磁気的に連結され、磁極部分とヨーク部分と
の連結部近傍における磁性層の厚みを他の部分における
磁性層の厚みに比べて厚くするための補助層を形成する
工程とを含むものである。
【0029】本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその製造方
法では、補助層によって、磁極部分とヨーク部分との連
結部近傍における磁性層の厚みが他の部分における磁性
層の厚みに比べて厚くなる。
【0030】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、例えば、ヨーク部分の幅を、磁極部分の
幅よりも大きくする。
【0031】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、例えば、補助層の媒体対向面側の端部
を、絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置に配置す
る。
【0032】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、主要部層の端縁を、媒体対向面側の端部
から絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置までの第
1の領域では、媒体対向面に対して垂直となり、第1の
領域に続く第2の領域では、第1の領域における端縁に
対して所定の角度をなして、幅方向外側へ広がるように
してもよい。所定の角度は、90°〜120°の範囲内
が好ましい。
【0033】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、主要部層の磁極部分とヨーク部分を、一
つの層によって形成してもよい。また、主要部層の磁極
部分とヨーク部分を、別個の層によって形成してもよ
い。この場合、磁極部分を形成する層、ヨーク部分を形
成する層および補助層を、それぞれの少なくとも一部が
重なるように配置するようにしてもよい。
【0034】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、補助層を、2つの磁性層の間に配置して
もよい。この場合、補助層を、絶縁層と一方の磁性層と
の間に配置してもよい。
【0035】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、主要部層が、更に、磁極部分とヨーク部
分の中間の幅を有し、磁極部分とヨーク部分との中間に
配置され、且つこれらに磁気的に連結された中間部分を
含むようにしてもよい。
【0036】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、例えば、中間部分の媒体対向面側の端部
を、絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置に配置す
る。
【0037】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、磁極部分の端縁を、媒体対向面に対して
垂直となるようにし、中間部分において磁極部分に続く
部分の端縁を、磁極部分の端縁に対して所定の角度をな
して、幅方向外側へ広がるようにしてもよい。所定の角
度は、90°〜120°の範囲内が好ましい。
【0038】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、中間部分が、幅が一定の部分を有するよ
うにしてもよいし、媒体対向面側ほど幅が小さくなる部
分を有するようにしてもよい。
【0039】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、中間部分と補助層を、それぞれの少なく
とも一部が重なるように配置してもよい。
【0040】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、主要部層が、磁極部分と中間部分の一部
とを形成する第1の層と、ヨーク部分と中間部分の他の
部分とを形成する第2の層とを含むようにしてもよい。
この場合、第1の層、第2の層および補助層を、それぞ
れの少なくとも一部が重なるように配置してもよい。
【0041】また、本発明の薄膜磁気ヘッドまたはその
製造方法では、補助層を、中間部分の少なくとも一部と
近似した形状をなすようにしてもよい。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 [本発明の第1の実施の形態]まず、図1ないし図8を
参照して、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法としての複合型薄膜磁気ヘッドの製造方
法について説明する。なお、図1ないし図7において、
(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)
は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示してい
る。
【0043】本実施の形態に係る製造方法では、まず、
図1に示したように、例えばアルティック(Al2 3
・TiC)よりなる基板1の上に、例えばアルミナ(A
23 )よりなる絶縁層2を、約5μmの厚みで堆積
する。次に、絶縁層2の上に、磁性材料よりなる再生ヘ
ッド用の下部シールド層3を、2〜3μmの厚みに形成
する。
【0044】次に、図2に示したように、下部シールド
層3の上に、例えばアルミナまたはチッ化アルミニウム
を50〜150nmの厚みにスパッタ堆積し、絶縁層と
しての下部シールドギャップ膜4を形成する。次に、下
部シールドギャップ膜4の上に、再生用のMR素子5を
形成するためのMR膜を、数十nmの厚みに形成する。
次に、このMR膜の上に、MR素子5を形成すべき位置
に選択的にフォトレジストパターンを形成する。このと
き、リフトオフを容易に行うことができるような形状、
例えば断面形状がT型のフォトレジストパターンを形成
する。次に、フォトレジストパターンをマスクとして、
例えばイオンミリングによってMR膜をエッチングし
て、MR素子5を形成する。なお、MR素子5は、GM
R素子でもよいし、AMR素子でもよい。次に、下部シ
ールドギャップ膜4の上に、同じフォトレジストパター
ンをマスクとして、MR素子5に電気的に接続される一
対の第1の電極層6を、数十nmの厚みに形成する。第
1の電極層6は、例えば、TiW,CoPt,TiW,
Taを積層して形成される。次に、フォトレジストパタ
ーンをリフトオフする。
【0045】次に、図3に示したように、第1の電極層
6に電気的に接続される一対の第2の電極層7を、例え
ば150nmの厚みで、所定のパターンに形成する。第
2の電極層7は、例えば、銅(Cu)によって形成され
る。第1の電極層6および第2の電極層7は、MR素子
5に電気的に接続されるリードを構成する。
【0046】次に、図4に示したように、下部シールド
ギャップ膜4およびMR素子5の上に、絶縁層としての
上部シールドギャップ膜8を、50〜150nmの厚み
に形成し、MR素子5をシールドギャップ膜4,8内に
埋設する。次に、上部シールドギャップ膜8の上に、磁
性材料からなり、再生ヘッドと記録ヘッドの双方に用い
られる上部シールド層兼下部磁極層(以下、下部磁極層
と記す。)9を、約3μmの厚みに形成する。
【0047】次に、図5に示したように、下部磁極層9
の上に、絶縁膜、例えばアルミナ膜よりなる記録ギャッ
プ層10を、0.2〜0.3μmの厚みに形成し、この
記録ギャップ層10の上に、絶縁層11を、例えば1.
0〜2.0μmの厚みに形成する。この絶縁層11は、
フォトレジスト層でもよいし、アルミナ膜、シリコン酸
化膜、シリコン窒化膜等でもよい。次に、絶縁層11の
上に、めっき法またはスパッタによって、磁性材料より
なる補助層20を、例えば1.0〜2.0μmの厚みに
形成する。この補助層20は、NiFe(Ni:80重
量%,Fe:20重量%)を用いて形成してもよいし、
NiFe(Ni:50重量%,Fe:50重量%)やチ
ッ化鉄(FeN)を用いて形成してもよい。
【0048】次に、図6に示したように、フォトレジス
ト膜をマスクとして、補助層20を、イオンビームエッ
チング等によってエッチングして、絶縁層11を所望の
形状とするためのパターンとする。次に、補助層20を
マスクにして絶縁層11をエッチングして、絶縁層11
を所望の形状とする。次に、補助層20を、フォトレジ
スト膜をマスクとしてエッチングして、所望の形状とす
る。次に、絶縁層11よりも後方(図6(a)における
右側)の位置において、磁路形成のために、記録ギャッ
プ層10を部分的にエッチングしてコンタクトホールを
形成する。
【0049】次に、図7に示したように、絶縁層11の
上に、誘導型の記録ヘッド用の第1層目の薄膜コイル1
2を、例えば3μmの厚みに形成する。次に、絶縁層1
1およびコイル12の上に、フォトレジスト層13を、
所定のパターンに形成する。次に、フォトレジスト層1
3の上を平坦化するために、例えば200〜250°C
の温度で熱処理する。次に、フォトレジスト層13の上
に、第2層目の薄膜コイル14を、例えば3μmの厚み
に形成する。次に、フォトレジスト層13およびコイル
14の上に、フォトレジスト層15を、所定のパターン
に形成する。次に、フォトレジスト層15の上を平坦化
するために、例えば200〜250°Cの温度で熱処理
する。
【0050】次に、記録ギャップ層10、補助層20、
絶縁層11、フォトレジスト層13,15の上に、記録
ヘッド用の磁性材料からなる上部磁極層16を、例えば
約2〜3μmの厚みに形成する。この上部磁極層16
は、コイル12,14よりも後方の位置において、コン
タクトホールを介して下部磁極層9と接触し、磁気的に
連結している。
【0051】次に、上部磁極層16をマスクとして、イ
オンミリングによって、記録ギャップ層10と下部磁極
層9を、例えば0.3〜0.5μmだけエッチングし
て、トリム構造とする。このトリム構造によれば、狭ト
ラックの書き込み時に発生する磁束の広がりによる実効
トラック幅の増加を防止することができる。次に、上部
磁極層16の上に、例えばアルミナよりなるオーバーコ
ート層17を、30〜40μmの厚みに形成する。最後
に、スライダの研磨加工を行って、記録ヘッドおよび再
生ヘッドのエアベアリング面を形成して、本実施の形態
に係る薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0052】図8は、上述のようにして製造された本実
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの平面図である。なお、
図8では、オーバーコート層17を省略している。な
お、図1ないし図7における(a)は、図8におけるC
−C′線断面を表し、(b)は、図8におけるD−D′
線断面を表している。
【0053】なお、下部磁極層9や、上部磁極層16
は、NiFe(Ni:80重量%,Fe:20重量%)
を用いて形成してもよいし、NiFe(Ni:50重量
%,Fe:50重量%)、センダスト、チッ化鉄(Fe
N)やその化合物、Fe−Co−Zrのアモルファス等
の高飽和磁束密度材を用いて形成してもよいし、これら
の材料を2種類以上重ねて形成してもよい。
【0054】本実施の形態では、スロートハイトは、絶
縁層11のエアベアリング面側の端部によって決定され
る。
【0055】また、本実施の形態では、上部磁極層16
および補助層20が本発明における一方の磁性層に対応
し、このうち、上部磁極層16が本発明における主要部
層に対応し、補助層20が本発明における補助層に対応
する。
【0056】図17は、本実施の形態における上部磁極
層16と補助層20の形状および位置関係の一例を示し
たものである。本実施の形態において、上部磁極層16
は、一端部がエアベアリング面(媒体対向面)側に配置
される磁極部分16Aと、この磁極部分16Aの他端部
側に磁気的に連結されるヨーク部分16Cと、磁極部分
16Aとヨーク部分16Cの中間の幅を有し、磁極部分
16Aとヨーク部分16Cとの中間に配置され、且つこ
れらに磁気的に連結された中間部分16Bとを含んでい
る。ヨーク部分16Cの幅は、磁極部分16Aの幅より
も大きくなっている。
【0057】中間部分16Bのエアベアリング面側の端
部は、スロートハイトを決定する絶縁層11のエアベア
リング面側の端部の位置であるスロートハイトゼロ位置
TH0の近傍の位置に配置されている。なお、ここで言
うスロートハイトゼロ位置TH0の近傍とは、スロート
ハイトゼロ位置TH0プラスマイナス0.5μmの範囲
を言うものとする。
【0058】また、補助層20のエアベアリング面側の
端部も、スロートハイトゼロ位置TH0の近傍の位置に
配置されている。なお、ここで言うスロートハイトゼロ
位置TH0の近傍とは、スロートハイトゼロ位置TH0
プラスマイナス0.5μmの範囲を言うものとする。
【0059】中間部分16Bのエアベアリング面側の端
部の位置と、補助層20のエアベアリング面側の端部の
位置は、若干ずれていても構わない。この場合、中間部
分16Aの端部の位置の方がエアベアリング面に近くて
もよいし、補助層20の端部の位置の方がエアベアリン
グ面に近くてもよい。また、ずれ量は、0.5μm以下
であることが好ましい。
【0060】上部磁極層16の端縁は、エアベアリング
面側の端部からスロートハイトゼロ位置TH0の近傍の
位置までの第1の領域51、すなわち磁極部分16Aで
は、エアベアリング面に対して垂直である。また、上部
磁極層16の端縁は、第1の領域51に続く第2の領域
52、すなわち中間部分16Bにおいて磁極部分16A
に続く部分では、第1の領域51、すなわち磁極部分1
6Aの幅方向の端縁に対して所定の角度をなして、幅方
向外側へ広がっている。所定の角度は、90°〜120
°の範囲内であることが好ましく、特に、図17に示し
たように90°であることが好ましい。
【0061】また、中間部分16Bは、エアベアリング
面側ほど幅が小さくなるテーパ部分53を有している。
このテーパ部分53の端縁が、エアベアリング面に平行
な面となす角度は、60°〜80°が好ましい。また、
中間部分16Bの長さは、例えば3〜5μmである。
【0062】中間部分16Bと補助層20は、それぞれ
の少なくとも一部が重なるように配置されている。特
に、図17に示した例では、補助層20の略全体が、中
間部分16Bのエアベアリング面側の端部よりヨーク部
分16C側の所定の位置までの部分と重なるように配置
されている。また、補助層20は、中間部分16Aにお
いて補助層20と重なる部分と近似した形状、すなわち
台形形状をなしている。なお、補助層20の幅は、中間
部分16Aにおいて補助層20と重なる部分の幅よりも
大きくなっている。
【0063】本実施の形態では、補助層20によって、
磁極部分16Aとヨーク部分16Cとの連結部近傍、す
なわち中間部分16Bの近傍における磁性層の厚みが他
の部分における磁性層の厚みに比べて厚くなる。そのた
め、本実施の形態によれば、補助層20を設けない場合
に比べて、スロートハイトゼロ位置TH0の近傍におけ
る磁性層の体積を大きくすることができ、スロートハイ
トゼロ位置TH0の近傍における磁束の飽和を防止する
ことが可能となる。
【0064】また、本実施の形態では、磁極部分16A
とヨーク部分16Cとの中間に、磁極部分16Aとヨー
ク部分16Cの中間の幅を有する中間部分16Bを設け
ている。そのため、本実施の形態によれば、中間部分1
6Bを設けない場合に比べて、スロートハイトゼロ位置
TH0の近傍における磁性層の体積を大きくすることが
でき、スロートハイトゼロ位置TH0の近傍における磁
束の飽和を防止することが可能となる。
【0065】このように、本実施の形態によれば、補助
層20や中間部分16Bを設けたことにより、例えばハ
ーフミクロンオーダやクォータミクロンオーダまで、磁
極幅を小さくした場合においても、十分なオーバーライ
ト特性を得ることが可能となる。また、特に、少なくと
も磁極部分16Aを高飽和磁束密度材を用いて形成する
ことにより、磁束が途中で飽和することなく、有効に磁
極部分16Aに到達することになり、効率的な記録ヘッ
ドを実現することができる。
【0066】また、本実施の形態では、上部磁極層16
の中間部分16Bにおいて、磁極部分16Aに続く部分
が、磁極部分16Aの幅方向の端縁に対して所定の角度
をなして、幅方向外側へ広がっている。これにより、本
実施の形態によれば、磁極幅を小さくした場合において
も、磁極幅の正確な制御が可能となる。その理由を、以
下で説明する。
【0067】上部磁極層16を形成する際には、フォト
リソグラフィ工程によって、マスクを用いてフォトレジ
ストを選択的に露光してパターニングする。その場合、
従来は、エイペックス部からの斜め方向および横方向の
反射光が問題となっていた。本実施の形態では、スロー
トハイトゼロTH0位置の近傍において、端縁が幅方向
外側に広がるように、上部磁極層16を形成する。その
ため、エイペックス部からの斜め方向および横方向の反
射光の大部分は、幅方向外側に広がる端縁の位置から、
磁極部分16Aを形成するための領域へ到達しなくな
り、エイペックス部からの斜め方向および横方向の反射
光が磁極部分16Aを形成するための領域に与える影響
を低減できる。その結果、磁極部分16Aを形成するた
めの領域におけるフォトレジストパターンの幅が広がる
のを抑制することができる。なお、磁極部分16Aに続
く部分が、磁極部分16Aの幅方向の端縁に対してなす
所定の角度は、90°〜120°の範囲内であることが
好ましく、特に、図17に示したように90°であるこ
とが好ましい。
【0068】このようにして、本実施の形態によれば、
磁極幅を小さくした場合においても、一定の幅を有する
磁極部分16Aを形成でき、その結果、エアベアリング
面の研磨加工の際の研磨量によって記録トラック幅が変
化することなく、正確に記録トラック幅を制御すること
が可能となる。また、これにより、薄膜磁気ヘッドの歩
留りを向上させることができる。
【0069】また、本実施の形態によれば、スロートハ
イトゼロ位置TH0を決める絶縁層11を、補助層20
を用いてパターニングするようにしたので、絶縁層11
と補助層20のそれぞれのエアベアリング面側の端部の
位置を、自己整合的に合わせることができる。そのた
め、補助層20のエアベアリング面側の端部の位置を、
正確にスロートハイトゼロ位置TH0に合わせることが
可能となり、確実に、スロートハイトゼロ位置TH0の
近傍における磁性層の体積を大きくすることができる。
【0070】また、本実施の形態によれば、中間部分1
6Bと補助層20を、それぞれ別個の工程で形成すると
共に、それぞれの少なくとも一部が重なるように配置し
たので、上部磁極層16と補助層20とを合わせた磁性
層全体の形状を、正確に所望の形状とすることが容易に
なる。以下、その理由を説明する。まず、補助層20
は、上部磁極層16に比べて正確に形成することができ
るので、中間部分16Bと補助層20が重なる部分の形
状は、補助層20によって正確に形成することができ
る。そのため、上部磁極層16を形成する際には、中間
部分16Bの形状よりも、磁極部分16Aの形状を正確
に形成することに注意を向ければよいので、磁極部分1
6Aの形状をより正確に形成することが可能となる。こ
れにより、スロートハイトゼロ位置TH0の近傍におけ
る磁束の飽和を防止してオーバーライト特性を向上でき
る形状の磁性層を正確に形成することが可能となると共
に、正確で再現性よく、記録トラック幅を制御すること
が可能となる。
【0071】なお、主要部層(上部磁極層16)と補助
層20の形状および位置関係には、図17に示した例の
他にも、種々の態様が可能であるが、これについては後
で説明する。
【0072】[本発明の第2の実施の形態]次に、図9
ないし図12を参照して、本発明の第2の実施の形態に
ついて説明する。なお、図9ないし図12において、
(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、(b)
は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示してい
る。
【0073】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、絶縁層11の形成までの工程は、第1の実施
の形態と同様である。本実施の形態では、その後、図9
に示したように、フォトレジスト膜をマスクとして、例
えばめっき法によって、絶縁層11の上に選択的に、磁
性材料よりなる補助層20,21を、例えば1.0〜
2.0μmの厚みに形成する。補助層20は、薄膜コイ
ルが形成される領域のエアベアリング面側の端部の位置
を規定し、補助層21は、薄膜コイルが形成される領域
のエアベアリング面とは反対側の端部の位置を規定す
る。
【0074】次に、図10に示したように、補助層2
0,21をマスクにして絶縁層11をエッチングして、
絶縁層11を所望の形状とする。次に、補助層21より
も後方(図10(a)における右側)の位置において、
磁路形成のために、記録ギャップ層10を部分的にエッ
チングしてコンタクトホールを形成する。
【0075】次に、エアベアリング面から補助層20の
上にかけて、記録ヘッド用の磁性材料からなるポールチ
ップ22を、例えば約1〜3μmの厚みに形成する。こ
のとき同時に、ポールチップ22と同じ材料を用いて、
補助層21の上から上記コンタクトホールにかけて、磁
路形成のための磁性層23を、例えば約1〜3μmの厚
みに形成する。ポールチップ22は、上部磁極層の一部
を構成する。
【0076】次に、図11に示したように、ポールチッ
プ22をマスクとして、イオンミリングによって、記録
ギャップ層10と下部磁極層9の一部をエッチングし
て、トリム構造とする。次に、ポールチップ22と磁性
層23との間の、薄膜コイルを形成すべき領域に、例え
ばアルミナよりなる絶縁層24を、例えば0.5〜1.
0μmの厚みに形成する。次に、絶縁層24の上に、例
えばめっき法によって、第1層目の薄膜コイル25を形
成する。次に、全体に、例えばアルミナよりなる絶縁層
26を、例えば4〜6μmの厚みに形成する。次に、こ
の絶縁層26を、ポールチップ22および磁性層23の
表面に至るまで研磨して平坦化する。この際の研磨方法
としては、機械的な研磨またはCMP(化学機械研磨)
が用いられる。この平坦化により、ポールチップ22お
よび磁性層23の表面が露出する。
【0077】次に、図12に示したように、ポールチッ
プ22と磁性層23との間の、薄膜コイルを形成すべき
領域における絶縁層26の上に、例えばめっき法によっ
て、第2層目の薄膜コイル27を形成する。次に、絶縁
層26およびコイル27の上に、フォトレジスト層28
を、所定のパターンに形成する。次に、フォトレジスト
層28の上を平坦化するために、例えば200〜250
°Cの温度で熱処理する。次に、ポールチップ22のう
ち、補助層20の上に位置する部分の上から、フォトレ
ジスト層28の上を経て、磁性層23の上まで、磁性材
料からなる上部ヨーク29を、例えば2〜3μmの厚み
に形成する。次に、上部ヨーク29の上に、例えばアル
ミナよりなるオーバーコート層30を形成する。最後
に、スライダの研磨加工を行って、記録ヘッドおよび再
生ヘッドのエアベアリング面を形成して、本実施の形態
に係る薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0078】本実施の形態では、ポールチップ22、磁
性層23および上部ヨーク29が、本発明における一方
の磁性層の主要部層を構成する。また、補助層20が、
本発明における補助層に対応する。補助層20、ポール
チップ22および上部ヨーク29は、それぞれの少なく
とも一部が重なるように配置されている。
【0079】本実施の形態によれば、ポールチップ22
を、エイペックス部のない、略平坦な面の上に形成する
ことができるので、ハーフミクロンオーダやクォータミ
クロンオーダまで微細に形成することが可能となる。
【0080】また、本実施の形態によれば、ポールチッ
プ22の上面と第1層目の薄膜コイル25を絶縁するた
めの絶縁層26の上面とが平坦化されて、同一平面上に
配置されるので、ポールチップ22の上に、高低差の小
さい上部ヨーク29を形成でき、上部ヨーク29も、ハ
ーフミクロンオーダやクォータミクロンオーダまで微細
に形成することが可能となる。
【0081】また、本実施の形態によれば、コイル25
と下部磁極層9との間に、薄い記録ギャップ層10の他
に、厚い絶縁層24を形成したので、コイル25と下部
磁極層9との間の絶縁耐圧を高めることができると共
に、コイル25からの磁束の漏れを低減することができ
る。
【0082】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0083】[本発明の第3の実施の形態]次に、図1
3を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明
する。なお、図13は、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドのエアベアリング面に垂直な断面を示している。
【0084】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドでは、
第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドにおける補助層
21およびその下の絶縁層11と、絶縁層24とを設け
ていない。また、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドで
は、薄膜コイルを形成すべき領域における下部磁極層9
の上面に、例えば深さ1μmの凹部が形成され、この凹
部内に例えばアルミナからなる絶縁層31が形成されて
いる。
【0085】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、下部磁極層9を形成した後、下部磁極層9の
上面に凹部を形成する。その後、凹部内に絶縁層31を
形成する。この場合、下部磁極層9の上の全面に絶縁層
31を形成した後、下部磁極層9が露出するまで、上面
を平坦化するようにしてもよい。
【0086】本実施の形態によれば、磁極部分を除き、
下部磁極層9とポールチップ22との間に、厚い絶縁層
31,11が介在するので、下部磁極層9とポールチッ
プ22間における不要な磁束の漏れを防止することがで
きる。また、厚い絶縁層31によって、コイル25と下
部磁極層9との絶縁耐圧を高めることができる。
【0087】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第2の実施の形態と同様である。
【0088】[本発明の第4の実施の形態]次に、図1
4ないし図16を参照して、本発明の第4の実施の形態
について説明する。なお、図14ないし図16におい
て、(a)はエアベアリング面に垂直な断面を示し、
(b)は磁極部分のエアベアリング面に平行な断面を示
している。
【0089】本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、記録ギャップ層10の形成までの工程は、第
1の実施の形態と同様である。本実施の形態では、その
後、図14に示したように、記録ギャップ層10の上
に、例えば1.0〜2.0μmの厚みの所定のパターン
のフォトレジスト層を形成することによって、スロート
ハイトを決定する絶縁層41を形成する。次に、絶縁層
41の上におけるエアベアリング面側の端部の近傍の位
置に、フォトリソグラフィによって選択的に、磁性材料
よりなる補助層20を、例えば1.0〜3.0μmの厚
みに形成する。次に、絶縁層41よりも後方(図14
(a)における右側)の位置において、磁路形成のため
に、記録ギャップ層10を部分的にエッチングしてコン
タクトホールを形成する。
【0090】次に、図15に示したように、絶縁層41
の上に、薄膜コイル43を形成する。次に、絶縁層41
および薄膜コイル43の上に、フォトレジスト層44
を、所定のパターンに形成する。
【0091】次に、図16に示したように、記録ギャッ
プ層10、補助層20、フォトレジスト層44の上に、
記録ヘッド用の磁性材料からなる上部磁極層16を、例
えば約2〜3μmの厚みに形成する。この上部磁極層1
6は、コイル43よりも後方の位置において、コンタク
トホールを介して下部磁極層9と接触し、磁気的に連結
している。
【0092】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0093】[各実施の形態における主要部層と補助層
の形状と位置関係]次に、図17ないし図30を参照し
て、上記各実施の形態における主要部層と補助層の形状
および位置関係の種々の態様について説明する。
【0094】図17ないし図25は、第1の実施の形態
または第4の実施の形態のように、主要部層が、1つの
層、すなわち上部磁極層16で形成されている場合の種
々の態様を示している。なお、図17に関しては、第1
の実施の形態において説明した通りである。
【0095】図18に示した態様は、図17に示した態
様の特殊な例である。すなわち、この態様では、上部磁
極層16の中間部分16Bの長さが3μmになってお
り、この中間部分16Bと補助層20とがほとんど重な
っている。また、補助層20は、中間部分16Bと近似
した形状をなしている。図18に示した態様におけるそ
の他の部分は、図17に示した態様と同様である。
【0096】図19に示した態様は、図18に示した態
様の変形例である。すなわち、この態様では、上部磁極
層16の中間部分16Bが矩形をなしている。また、中
間部分16Bの長さは3〜5μmである。補助層20
は、中間部分16Bと近似した形状の矩形をなし、中間
部分16Bとほとんど重なっている。図19に示した態
様におけるその他の部分は、図18に示した態様と同様
である。
【0097】図20に示した態様は、図17に示した態
様の変形例である。すなわち、この態様では、上部磁極
層16の中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁の
位置が、補助層20のエアベアリング面側の端縁の位置
よりも、エアベアリング面から遠い方にずれている。ま
た、中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁が、エ
アベアリング面に平行な面となす角度は、30°〜45
°になっている。補助層20は、図17に示した態様と
同様に台形形状をなしている。補助層20のエアベアリ
ング面側の端縁における一方の端部と磁極部分16Aと
の間の距離は、0.5〜3μmになっている。なお、補
助層20の幅は、中間部分16Aにおいて補助層20と
重なる部分の幅よりも小さくなっている。図20に示し
た態様におけるその他の部分は、図17に示した態様と
同様である。
【0098】図21に示した態様は、図18に示した態
様の変形例である。すなわち、この態様では、上部磁極
層16の中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁の
位置が、補助層20のエアベアリング面側の端縁の位置
よりも、エアベアリング面から遠い方にずれている。ま
た、中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁が、磁
極部分16Aの幅方向の端縁となす角度は、80°〜9
0°になっている。なお、補助層20の幅は、中間部分
16Aにおいて補助層20と重なる部分の幅よりも小さ
くなっている。図21に示した態様におけるその他の部
分は、図18に示した態様と同様である。
【0099】図22に示した態様は、図19に示した態
様の変形例である。すなわち、この態様では、上部磁極
層16の中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁の
位置が、補助層20のエアベアリング面側の端縁の位置
よりも、エアベアリング面から遠い方にずれている。ま
た、中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁が、エ
アベアリング面に平行な面となす角度は、10°〜30
°になっている。なお、補助層20の幅は、中間部分1
6Aにおいて補助層20と重なる部分の幅よりも小さく
なっている。図22に示した態様におけるその他の部分
は、図19に示した態様と同様である。
【0100】図23に示した態様では、上部磁極層16
は、図18に示した態様と近似した形状をなしている。
中間部分16Bのテーパ部分の端縁が、エアベアリング
面に平行な面となす角度は、60°〜80°になってい
る。一方、補助層20は、矩形をなしている。補助層2
0の長さは、2〜5μmになっている。上部磁極層16
の中間部分16Bのエアベアリング面側の端縁の位置
は、補助層20のエアベアリング面側の端縁の位置より
も、0.5〜2μmだけ、エアベアリング面から遠い方
にずれている。補助層20の幅方向の一方の端部と磁極
部分16Aとの間の距離は、0.5〜3μmになってい
る。
【0101】図24に示した態様では、上部磁極層16
は、中間部分を有せず、磁極部分16Aとヨーク部分1
6Cのみを有している。ヨーク部分16Cのエアベアリ
ング面側の端縁が、エアベアリング面に平行な面となす
角度は、30°〜60°になっている。磁極部分16A
の幅は、0.2〜0.8μmになっている。一方、補助
層20は、矩形をなしている。補助層20のエアベアリ
ング面側の端縁が、磁極部分16Aの幅方向の端縁とな
す角度は、90°になっている。補助層20のエアベア
リング面側の端縁は、スロートハイトゼロ位置TH0の
近傍(プラスマイナス0.5μmの範囲内)の位置に配
置されている。上部磁極層16の磁極部分16Aとヨー
ク部分16Cの境界の位置は、スロートハイトゼロ位置
TH0の近傍の位置よりも、0.5〜2μmだけ、エア
ベアリング面から遠い方にずれている。補助層20の幅
方向の一方の端部と磁極部分16Aとの間の距離は、
0.5〜3μmになっている。
【0102】図25に示した態様は、図19に示した態
様の変形例である。上部磁極層16は、図19に示した
態様と近似した形状をなしている。中間部分16Bの長
さは、2〜5μmになっている。中間部分16Bのエア
ベアリング面側の端縁が、磁極部分16Aの幅方向の端
縁となす角度は、90°になっている。ヨーク部分16
Cのエアベアリング面側の端縁が、エアベアリング面に
平行な面となす角度は、45°になっている。一方、補
助層20は、矩形をなしている。補助層20は、中間部
分16Bよりも大きく、中間部分16Bの全体が補助層
20と重なるように配置されている。補助層20の幅方
向の一方の端部と磁極部分16Aとの間の距離は、0.
5〜3μmになっている。
【0103】図26および図27は、第2の実施の形態
または第3の実施の形態のように、主要部層が、2つの
層、すなわちポールチップ22と上部ヨーク29で形成
されている場合の2つの態様を示している。
【0104】図26に示した態様では、ポールチップ2
2と上部ヨーク29からなる主要部層は、磁極部分60
Aと、中間部分60Bと、ヨーク部分60Cとを有して
いる。主要部層の全体の形状は、図17に示した上部磁
極層16と近似した形状になっている。上部ヨーク29
は、主要部層の全体における中間部分60Bを形成する
中間部分29Bと、主要部層の全体におけるヨーク部分
60Cを形成するヨーク部分29Cとを有している。ポ
ールチップ22は、主要部層の全体における磁極部分6
0Aを形成する磁極部分22Aと、主要部層の全体にお
ける中間部分60Bの一部を形成する中間部分22Bと
を有している。ポールチップ22の中間部分22Bは、
上部ヨーク29の中間部分29Bよりも小さく、全体が
中間部分29Bと重なるように配置されている。
【0105】磁極部分22Aの幅は、0.4〜0.8μ
mになっている。中間部分22B,29Bのエアベアリ
ング面側の端縁が、磁極部分22Aの幅方向の端縁とな
す角度は、約90°になっている。中間部分29Bのテ
ーパ部分の端縁が、エアベアリング面に平行な面となす
角度は、45°〜65°になっている。ヨーク部分29
Cのエアベアリング面側の端縁が、エアベアリング面に
平行な面となす角度は、20〜45°になっている。
【0106】補助層20のエアベアリング面側の端縁の
幅は、2〜5μmになっている。補助層20のエアベア
リング面側の端縁は、スロートハイトゼロ位置TH0の
近傍(プラスマイナス0.5μmの範囲内)の位置に配
置されている。
【0107】中間部分22Bのエアベアリング面側とは
反対側の端縁の位置は、スロートハイトゼロ位置TH0
の近傍の位置よりも、1〜5μmだけ、エアベアリング
面から遠い方にずれている。中間部分29Bとヨーク部
分29Cの境界の位置は、スロートハイトゼロ位置TH
0の近傍の位置よりも、3〜5μmだけ、エアベアリン
グ面から遠い方にずれている。補助層20は、中間部分
22Bと近似した形状をなしている。
【0108】図27に示した態様では、ポールチップ2
2と上部ヨーク29からなる主要部層は、磁極部分60
Aと、中間部分60Bと、ヨーク部分60Cとを有して
いる。主要部層の全体の形状は、図19に示した上部磁
極層16と近似した形状になっている。上部ヨーク29
は、主要部層の全体における中間部分60Bを形成する
中間部分29Bと、主要部層の全体におけるヨーク部分
60Cを形成するヨーク部分29Cとを有している。ポ
ールチップ22は、主要部層の全体における磁極部分6
0Aを形成する磁極部分22Aと、主要部層の全体にお
ける中間部分60Bの一部を形成する中間部分22Bと
を有している。ポールチップ22の中間部分22Bは、
上部ヨーク29の中間部分29Bよりも小さく、全体が
中間部分29Bと重なるように配置されている。
【0109】磁極部分22Aの幅は、0.4〜1.2μ
mになっている。中間部分22B,29Bのエアベアリ
ング面側の端縁が、磁極部分22Aの幅方向の端縁とな
す角度は、約90°になっている。中間部分29Bの幅
方向の端縁が、エアベアリング面に平行な面となす角度
は、約90°になっている。ヨーク部分29Cのエアベ
アリング面側の端縁が、エアベアリング面に平行な面と
なす角度は、45°になっている。
【0110】補助層20のエアベアリング面側の端縁の
幅は、2〜5μmになっている。補助層20のエアベア
リング面側の端縁は、スロートハイトゼロ位置TH0の
近傍(プラスマイナス0.5μmの範囲内)の位置に配
置されている。
【0111】中間部分22Bおよび補助層20のエアベ
アリング面側とは反対側の端縁の位置は、スロートハイ
トゼロ位置TH0の近傍の位置よりも、1〜5μmだ
け、エアベアリング面から遠い方にずれている。中間部
分29Bとヨーク部分29Cの境界の位置は、スロート
ハイトゼロ位置TH0の近傍の位置よりも、3〜5μm
だけ、エアベアリング面から遠い方にずれている。補助
層20は、中間部分22Bと近似した形状をなしてい
る。
【0112】図28ないし図30は、第2の実施の形態
または第3の実施の形態のように、主要部層が、2つの
層、すなわちポールチップ22と上部ヨーク29で形成
されている場合におけるポールチップ22と補助層20
との関係の3つの態様を示している。
【0113】図28に示した態様では、中間部分22B
は、矩形をなしている。補助層20は、中間部分22B
と近似した形状をなし、中間部分22Bよりも大きく形
成されている。中間部分22Bは、全体が補助層20と
重なるように配置されている。補助層20のエアベアリ
ング面側の端縁が、磁極部分22Aの幅方向の端縁とな
す角度は、90°〜120°になっている。補助層20
の幅方向の端縁が、エアベアリング面に平行な面となす
角度は、90°になっている。補助層20のエアベアリ
ング面側の端縁は、スロートハイトゼロ位置TH0の近
傍(プラスマイナス0.5μmの範囲内)の位置に配置
されている。
【0114】図29に示した態様では、中間部分22B
は、エアベアリング面側ほど幅が小さくなるテーパ部分
を有している。このテーパ部分の端縁が、エアベアリン
グ面に平行な面となす角度は、30°〜60°になって
いる。補助層20は、中間部分22Bと近似した形状を
なし、中間部分22Bよりも大きく形成されている。中
間部分22Bは、全体が補助層20と重なるように配置
されている。補助層20のエアベアリング面側の端縁
は、スロートハイトゼロ位置TH0の近傍(プラスマイ
ナス0.5μmの範囲内)の位置に配置されている。
【0115】図30に示した態様では、中間部分22B
は、エアベアリング面側ほど幅が小さくなるテーパ部分
を有し、且つエアベアリング面側の端縁は、磁極部分2
2Aの幅方向の端縁に対して約90°をなしている。中
間部分22Bのテーパ部分の端縁が、エアベアリング面
に平行な面となす角度は、60°〜80°になってい
る。補助層20は、中間部分22Bと近似した形状をな
し、中間部分22Bよりも大きく形成されている。中間
部分22Bは、全体が補助層20と重なるように配置さ
れている。補助層20のエアベアリング面側の端縁は、
スロートハイトゼロ位置TH0の近傍(プラスマイナス
0.5μmの範囲内)の位置に配置されている。
【0116】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず、種々の変更が可能である。例えば、上記各実施
の形態では、補助層の上に、主要部層を構成する上部磁
極層またはポールチップを形成するようにしたが、主要
部層の上に補助層を形成するようにしてもよい。
【0117】また、上記各実施の形態では、基体側に読
み取り用のMR素子を形成し、その上に、書き込み用の
誘導型磁気変換素子を積層した構造の薄膜磁気ヘッドに
ついて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
【0118】つまり、基体側に書き込み用の誘導型磁気
変換素子を形成し、その上に、読み取り用のMR素子を
形成してもよい。このような構造は、例えば、上記実施
の形態に示した上部磁極層の機能を有する磁性膜を下部
磁極層として基体側に形成し、記録ギャップ膜を介し
て、それに対向するように上記実施の形態に示した下部
磁極層の機能を有する磁性膜を上部磁極層として形成す
ることにより実現できる。この場合、誘導型磁気変換素
子の上部磁極層とMR素子の下部シールド層を兼用させ
ることが好ましい。
【0119】なお、このような構造の薄膜磁気ヘッドで
は、凹部を形成した基体を用いることが好ましい。そし
て、基体の凹部に、コイル部を形成することによって、
薄膜磁気ヘッド自体の大きさをさらに縮小化することが
できる。
【0120】更に、異なる形態としては、誘導型磁気変
換素子のコイル部を構成する各薄膜コイル間に形成され
る絶縁層を、全て無機絶縁層としてもよい。
【0121】また、本発明は、誘導型磁気変換素子のみ
を備え、この誘導型磁気変換素子によって読み取りと書
き込みを行う薄膜磁気ヘッドにも適用することができ
る。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし19
のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドまたは請求項20
いし38のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法
によれば、磁極部分とヨーク部分とを含む主要部層と、
この主要部層に磁気的に連結され、磁極部分とヨーク部
分との連結部近傍における磁性層の厚みを他の部分にお
ける磁性層の厚みに比べて厚くするための補助層とを設
けたので、磁極幅を小さくした場合においても、十分な
オーバーライト特性を得ることが可能となるという効果
を奏する。
【0123】また、請求項または記載の薄膜磁気ヘ
ッドもしくは請求項22または23記載の薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法によれば、主要部層の端縁が、媒体対向面
側の端部から絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置
までの第1の領域では、媒体対向面に対して垂直とな
り、第1の領域に続く第2の領域では、第1の領域にお
ける端縁に対して所定の角度をなして、幅方向外側へ広
がるようにしたので、更に、磁極幅を小さくした場合に
おいても、磁極幅の正確な制御が可能となるという効果
を奏する。
【0124】特に、請求項記載の薄膜磁気ヘッドまた
は請求項23記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、所定の角度を90°〜120°の範囲内としたの
で、より磁極幅の正確な制御が可能となるという効果を
奏する。
【0125】また、請求項10ないし19のいずれかに
記載の薄膜磁気ヘッドまたは請求項29ないし38のい
ずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、主
要部層が、更に、磁極部分とヨーク部分の中間の幅を有
し、磁極部分とヨーク部分との中間に配置され、且つこ
れらに磁気的に連結された中間部分を含むようにしたの
で、更に、よりオーバーライト特性を向上させることが
可能となるという効果を奏する。
【0126】また、請求項12または13記載の薄膜磁
気ヘッドもしくは請求項31または32記載の薄膜磁気
ヘッドの製造方法によれば、磁極部分の端縁が、媒体対
向面に対して垂直となり、中間部分において磁極部分に
続く部分の端縁が、磁極部分の端縁に対して所定の角度
をなして、幅方向外側へ広がるようにしたので、更に、
磁極幅を小さくした場合においても、磁極幅の正確な制
御が可能となるという効果を奏する。
【0127】特に、請求項13記載の薄膜磁気ヘッドま
たは請求項32記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、所定の角度を、90°〜120°の範囲内としたの
で、より磁極幅の正確な制御が可能となるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法における一工程を説明するための断面図で
ある。
【図2】図1に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図3】図2に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図4】図3に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図5】図4に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図6】図5に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図7】図6に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの平面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法における一工程を説明するための断面図で
ある。
【図10】図9に続く工程を説明するための断面図であ
る。
【図11】図10に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図12】図11に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドを示す断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法における一工程を説明するための断面図
である。
【図15】図14に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図16】図15に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図17】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図18】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図19】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図20】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図21】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図22】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図23】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図24】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図25】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図26】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図27】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図28】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図29】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図30】本発明における主要部層と補助層の形状およ
び位置関係の態様を示す説明図である。
【図31】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法における一
工程を説明するための断面図である。
【図32】図31に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図33】図32に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図34】図33に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図35】図34に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図36】図35に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図37】図36に続く工程を説明するための断面図で
ある。
【図38】従来の薄膜磁気ヘッドの平面図である。
【図39】従来の薄膜磁気ヘッドにおける上部磁極層の
形状の一例を示す平面図である。
【図40】磁極幅を小さく場合における薄膜磁気ヘッド
の上部磁極層の形状の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…絶縁層、3…下部シールド層、5…MR
素子、9…下部磁極層、10…記録ギャップ層、11…
絶縁層、12,14…薄膜コイル、16…上部磁極層、
17…オーバーコート層、20…補助層。

Claims (38)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気的に連結され、且つ記録媒体に対向
    する側の一部がギャップ層を介して対向する2つの磁極
    部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2つ
    の磁性層と、この2つの磁性層の間に絶縁層を介して配
    設された薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁気
    変換素子と、 記録媒体に対向する媒体対向面と を備えた薄膜磁気ヘッ
    ドであって、前記絶縁層の媒体対向面側の端部はスロートハイトを決
    定し、 前記2つの磁性層のうちの少なくとも一方の磁性層は、 一端部が媒体対向面側に配置される磁極部分と、この磁
    極部分の他端部側に磁気的に連結されるヨーク部分とを
    含む主要部層と、 この主要部層に磁気的に連結され、前記磁極部分と前記
    ヨーク部分との連結部近傍における磁性層の厚みを他の
    部分における磁性層の厚みに比べて厚くするための補助
    層とを有し、 前記補助層の媒体対向面側の端部は、前記絶縁層の媒体
    対向面側の端部の近傍の位置に配置されている ことを特
    徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ヨーク部分の幅は、前記磁極部分の
    幅よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記主要部層の端縁は、媒体対向面側の
    端部から前記絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置
    までの第1の領域では、媒体対向面に対して垂直であ
    り、前記第1の領域に続く第2の領域では、前記第1の
    領域における端縁に対して所定の角度をなして、幅方向
    外側へ広がっていることを特徴とする請求項1または2
    記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記所定の角度は、90°〜120°の
    範囲内であることを特徴とする請求項記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記主要部層の磁極部分とヨーク部分
    は、一つの層からなることを特徴とする請求項1ないし
    のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記主要部層の磁極部分とヨーク部分
    は、別個の層からなることを特徴とする請求項1ないし
    のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記磁極部分を形成する層、前記ヨーク
    部分を形成する層および前記補助層は、それぞれの少な
    くとも一部が重なるように配置されていることを特徴と
    する請求項記載の薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記補助層は、前記2つの磁性層の間に
    配置されていることを特徴とする請求項1ないしのい
    ずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記補助層は、前記絶縁層と前記一方の
    磁性層との間に配置されていることを特徴とする請求項
    記載の薄膜磁気ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記主要部層は、更に、前記磁極部分
    と前記ヨーク部分の中間の幅を有し、前記磁極部分と前
    記ヨーク部分との中間に配置され、且つこれらに磁気的
    に連結された中間部分を含むことを特徴とする請求項1
    ないしのいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記中間部分の媒体対向面側の端部
    は、前記絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置に配
    置されていることを特徴とする請求項10記載の薄膜磁
    気ヘッド。
  12. 【請求項12】 前記磁極部分の端縁は、媒体対向面に
    対して垂直であり、前記中間部分において前記磁極部分
    に続く部分の端縁は、前記磁極部分の端縁に対して所定
    の角度をなして、幅方向外側へ広がっていることを特徴
    とする請求項10または11記載の薄膜磁気ヘッド。
  13. 【請求項13】 前記所定の角度は、90°〜120°
    の範囲内であることを特徴とする請求項12記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  14. 【請求項14】 前記中間部分は、幅が一定の部分を有
    することを特徴とする請求項10ないし13のいずれか
    に記載の薄膜磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】 前記中間部分は、媒体対向面側ほど幅
    が小さくなる部分を有することを特徴とする請求項10
    ないし13のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  16. 【請求項16】 前記中間部分と前記補助層は、それぞ
    れの少なくとも一部が重なるように配置されていること
    を特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載の
    薄膜磁気ヘッド。
  17. 【請求項17】 前記主要部層は、前記磁極部分と前記
    中間部分の一部とを形成する第1の層と、前記ヨーク部
    分と前記中間部分の他の部分とを形成する第2の層とを
    含むことを特徴とする請求項10ないし16のいずれか
    に記載の薄膜磁気ヘッド。
  18. 【請求項18】 前記第1の層、前記第2の層および前
    記補助層は、それぞれの少なくとも一部が重なるように
    配置されていることを特徴とする請求項17記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  19. 【請求項19】 前記補助層は、前記中間部分の少なく
    とも一部と近似した形状をなすことを特徴とする請求項
    10ないし18のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  20. 【請求項20】 磁気的に連結され、且つ記録媒体に対
    向する側の一部がギャップ層を介して対向する2つの磁
    極部分を含み、それぞれ少なくとも1つの層からなる2
    つの磁性層と、この2つの磁性層の間に絶縁層を介して
    配設された薄膜コイルとを有する書き込み用の誘導型磁
    気変換素子と、 記録媒体に対向する媒体対向面とを備え、 前記絶縁層の媒体対向面側の端部がスロートハイトを決
    定する 薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、 前記2つの磁性層と前記薄膜コイルを形成する各工程を
    含むと共に、 前記2つの磁性層のうちの少なくとも一方の磁性層を形
    成する工程は、 一端部が媒体対向面側に配置される磁極部分と、この磁
    極部分の他端部側に磁気的に連結されるヨーク部分とを
    含む主要部層を形成する工程と、 この主要部層に磁気的に連結され、前記磁極部分と前記
    ヨーク部分との連結部近傍における磁性層の厚みを他の
    部分における磁性層の厚みに比べて厚くするための補助
    層を形成する工程とを含み、 前記補助層の媒体対向面側の端部を、前記絶縁層の媒体
    対向面側の端部の近傍の位置に配置する ことを特徴とす
    る薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記ヨーク部分の幅を、前記磁極部分
    の幅よりも大きくすることを特徴とする請求項20記載
    の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記主要部層の端縁を、媒体対向面側
    の端部から前記絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位
    置までの第1の領域では、媒体対向面に対して垂直とな
    り、前記第1の領域に続く第2の領域では、前記第1の
    領域における端縁に対して所定の角度をなして、幅方向
    外側へ広がるように形成することを特徴とする請求項
    0または21記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記所定の角度を、90°〜120°
    の範囲内とすることを特徴とする請求項22記載の薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記主要部層の磁極部分とヨーク部分
    を、一つの層によって形成することを特徴とする請求項
    20ないし23のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
  25. 【請求項25】 前記主要部層の磁極部分とヨーク部分
    を、別個の層によって形成することを特徴とする請求項
    20ないし23のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
  26. 【請求項26】 前記磁極部分を形成する層、前記ヨー
    ク部分を形成する層および前記補助層を、それぞれの少
    なくとも一部が重なるように配置することを特徴とする
    請求項25記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記補助層を、前記2つの磁性層の間
    に配置することを特徴とする請求項20ないし26のい
    ずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  28. 【請求項28】 前記補助層を、前記絶縁層と前記一方
    の磁性層との間に配置することを特徴とする請求項27
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記主要部層を、更に、前記磁極部分
    と前記ヨーク部分の中間の幅を有し、前記磁極部分と前
    記ヨーク部分との中間に配置され、且つこれらに磁気的
    に連結された中間部分を含むように形成することを特徴
    とする請求項20ないし28のいずれかに記載の薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記中間部分の媒体対向面側の端部
    を、前記絶縁層の媒体対向面側の端部の近傍の位置に配
    置することを特徴とする請求項29記載の薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記磁極部分の端縁を、媒体対向面に
    対して垂直となるように形成し、前記中間部分において
    前記磁極部分に続く部分の端縁を、前記磁極部分の端縁
    に対して所定の角度をなして、幅方向外側へ広がるよう
    に形成することを特徴とする請求項29または30記載
    の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  32. 【請求項32】 前記所定の角度を、90°〜120°
    の範囲内とすることを特徴とする請求項31記載の薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
  33. 【請求項33】 前記中間部分を、幅が一定の部分を有
    するように形成することを特徴とする請求項29ないし
    32のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  34. 【請求項34】 前記中間部分を、媒体対向面側ほど幅
    が小さくなる部分を有するように形成することを特徴と
    する請求項29ないし32のいずれかに記載の薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。
  35. 【請求項35】 前記中間部分と前記補助層を、それぞ
    れの少なくとも一部が重なるように配置することを特徴
    とする請求項29ないし34のいずれかに記載の薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
  36. 【請求項36】 前記主要部層を、前記磁極部分と前記
    中間部分の一部とを形成する第1の層と、前記ヨーク部
    分と前記中間部分の他の部分とを形成する第2の層とを
    含むように形成することを特徴とする請求項29ないし
    35のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  37. 【請求項37】 前記第1の層、前記第2の層および前
    記補助層を、それぞれの少なくとも一部が重なるように
    配置することを特徴とする請求項36記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  38. 【請求項38】 前記補助層を、前記中間部分の少なく
    とも一部と近似した形状をなすように形成することを特
    徴とする請求項29ないし37のいずれかに記載の薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
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