JP3469151B2 - 複数レーダ連携システムの運用方法 - Google Patents

複数レーダ連携システムの運用方法

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JP3469151B2 JP35883699A JP35883699A JP3469151B2 JP 3469151 B2 JP3469151 B2 JP 3469151B2 JP 35883699 A JP35883699 A JP 35883699A JP 35883699 A JP35883699 A JP 35883699A JP 3469151 B2 JP3469151 B2 JP 3469151B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数のレーダ装置の
上位に各レーダ装置を管理制御する装置を設置し全体を
ネットワーク化して連携して動作させる複数レーダ連携
システムの運用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の複数レーダ装置として、特開平3
−245081号公報に開示されたものと類似のレーダ
システムのブロック図を図15に示す。図において、1
0は送信パルスに基づく信号を含むビームを、アンテナ
の方位方向および(又は)仰角方向にアンテナより繰り
返して送信し、目標より反射された信号をアンテナで受
信して、目標の検出および表示を行うレーダ装置であ
る。10a〜10nはn基のレーダ装置を示している。
【0003】1は入力処理部で、レーダ装置10の複数
のレーダ10a〜10nからのデータ、例えば目標の位
置、速度、進行方向などを入力し、統合処理部2に送出
する。統合処理部2はレーダ装置10の複数のデータが
それぞれ一定距離内に捕捉した目標がある場合には、こ
れを同一目標であると見なし、この目標の示すデータに
指標を付加し、優先度算出部3に送出する。優先度算出
部3は統合処理部2で付加された指標によって指定され
る空間領域に最適追尾を行うことが出来る運用優先度の
最も高いレーダ装置を主レーダとして算出、決定し、主
レーダのデータのみを表示処理部4に送出する。
【0004】従来のレーダ装置は上記のように各地に設
置された単体のレーダが、それぞれ独立して運用され、
この独立した運用によって得られたデータの内から、最
適なものを選択して使用するようになっていた。即ち、
各レーダ装置は単体のセンサとして機能し、レーダ装置
間での運用情報の交換は行われていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】従来のレーダ装置
は以上のように、単体のセンサとして機能し、隣接レー
ダ装置とは何ら運用情報のやりとりが無いため、例えば
クラッタ等の多発により当該レーダ装置の目標検出追尾
能力が低下した場合であって隣接レーダ装置に能力余裕
がある場合においても、隣接レーダ装置による覆域拡大
等の能力補完がなされず、レーザシステム全体としては
性能が低下してしまうという問題があった。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、複数のレーダの内の特定のレ
ーダ装置に何らかの性能低下が認められる場合に、他の
レーダ装置によって低下した前述の性能を補完し、レー
ダシステム全体としては性能の低下を防止できるレーダ
システム及び運用方法並びにその装置、を得ることを目
的とする。
【0007】この発明の複数レーダ連携システムの運用
方法は、各々が、目標を監視すべき空間に外部からの指
令信号にもとづき設定した運用条件で電波を発射し、前
記目標からの反射波を受信して、前記目標の諸元を計測
して諸元データを出力するとともに、前記反射波の状態
にもとづき前記空間のレーダ環境状態を計測してレーダ
環境状態情報を出力する複数のレーダ装置と、前記複数
のレーダ装置と通信回線で接続され、前記目標の諸元又
は前記レーダ環境状態情報にもとづき前記運用条件を決
定し、前記複数のレーダ装置の各々に指令する複数レー
ダ管理制御装置とを有する複数レーダ連携システムの運
用方法であって、前記反射波から各々のレーダ装置の監
視範囲内のクラッタの大小を解析する手順と、前記クラ
ッタの大小に基づき各レーダ装置の使用、不使用と、使
用するレーダ装置の探索方位幅とを決定し、前記運用条
件として指令する手順とを含むものである。
【0008】また、前記クラッタの大小に基づき、使用
するレーダ装置から送出する電波のビーム仰角を決定
し、運用条件として指令する手順を含むものである。
【0009】また、前記クラッタの大小に基づき、使用
するレーダ装置から送出する電波のデータレートを決定
し、運用条件として指令する手順を含むものである。
【0010】また、前記クラッタの大小に基づき、使用
するレーダ装置の監視距離範囲を決定し、運用条件とし
て指令する手順を含むものである。
【0011】また、計測した目標諸元に含まれる目標の
位置データに基づいて前記目標の今後の位置を予測する
手順と、前記予測に基づいて各レーダ装置の覆域を決定
し運用条件として指令する手順とを含むものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1. 以下、この発明の一実施の形態を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダシステムを
示すブロック図である。なお、以下の各図に於いて同符
号は同一または相当部分を示すので、その詳細な説明は
省略する。図に於いて、10は後述する他のブロックか
らの制御指令信号に基づいて、電波周波数、電力、パル
スレート、角度範囲、受信したあとのレーダ画像の処理
条件、その他レーダ操作に関する全ての運用条件を設定
し、これらによつて決定され発生された送信パルスに基
づく電波ビームを方位方向および(又は)仰角方向にア
ンテナより繰り返して送信し、目標より反射された電波
信号をアンテナで受信して、目標の諸元データ32(例
えば大きさ、形、速度、高度、方向など)の検出および
表示を行う複数のレーダ装置である。10a、10b、
10c、…10nは各レーダ装置を示している。
【0013】12は通信制御装置であり、レーダ装置1
0と他のブロックとの間で、データ及び指令信号の授受
を行う。13は全ての通信制御装置12が接続されたネ
ットワーク、14はこのネットワーク13に図示しない
通信制御装置を介して接続された複数レーダ管理制御装
置である。
【0014】このシステムにおいて、授受されるデータ
について図2に説明する。これらレーダ装置10a 、1
0b、10c、…10nは、指令を受けた各種の運用条
件33で運用され、また、後述するレーダ環境状態情報
31とレーダ装置10により測定された目標の諸元に関
するデータ32とが、各々通信制御装置12a 、12
b、12c、…12nを通じ、ネットワーク線路13に
送出される。ネットワーク線路3を経由したレーダ環境
状態情報31と目標諸元のデータ32とは複数レーダ管
理制御装置14にて受信され、各種の計算処理が実行さ
れて、レーダ装置10a 、10b、10c、…10nを
制御するための運用条件33が決定される。この運用条
件33(制御情報とも言う)は逆経路をたどりレーダ装
置10a 、10b、10c、…10nにフィードバック
される。
【0015】上記に於けるレーダ環境状態情報31と目
標諸元データ32とには、前述した目標の位置等のデー
タの他、例えば、レーダ画像を処理した結果判明する各
種のクラッタの存在、その位置、降雨などの自然条件に
よつて左右される画像精度など(これらを総称してレー
ダ環境状態情報31という)も含まれる。レーダ装置1
0a 、10b、10c、…10n、通信制御装置12a
、12b、12c、…12n、ネットワーク13、複
数レーダ管理制御装置14により複数レーダ連携システ
ムが構成される。
【0016】実施の形態2. 実施の形態1の図1のレーダシステムを具体的なレーダ
環境状態情報31の一つに対応させた運用方法の実施形
態について説明する。図3のシステム構成は実施の形態
1の図1のシステム構成と同じ構成であるが、例えばレ
ーダ装置10bの主監視方向に過度のクラッタ領域6が
発生し、レーダ装置10bによる監視続行が不能となっ
た場合の運用方法を説明するものである。
【0017】レーダ装置10bは、受信した反射波を解
析して、クラッタの有無又は大小、あるいは、その位置
などを判定する。そして過度のクラッタ領域6の発生に
より、フォールスが増加している場合には、フォールス
が増加したという情報21を複数レーダ管理制御装置1
4に提供する。この情報21を受けた複数レーダ管理制
御装置14は、システム全体のリソース配分の観点から
レーダ装置10bの監視続行の可否を判断する。そして
可否に応じて各レーダ装置の使用、不使用を決定する。
続行不可の判断に至った場合、運用条件33としてレー
ダ装置10bをシステムより切り離し運用を停止する指
令を発信する。このことにより無駄なシステムリソース
の消費を防止することが可能となる。フォールス増加情
報21はレーダ環境状態を表す情報31の一つである。
【0018】実施の形態3. 本発明の複数レーダ連携システムの運用方法の他の実施
の形態について図4により説明する。レーダ装置10b
の主監視方向に無視できないクラッタ領域6の発生によ
り実質的なレーダ覆域が減少しレーダ装置10bによる
監視続行が困難となった場合の他の対応を説明するもの
である。レーダ装置10bはクラッタ領域6の発生によ
り、フォールスが増加した情報21を複数レーダ管理制
御装置14に情報提供する。この情報21を受けた複数
レーダ管理制御装置14は、システム全体のリソース配
分とシステム全体の能力向上の観点からレーダ装置10
bの監視続行の可否と隣接レーダ装置10aまたは10
cによる覆域能力補完の可否を判断する。レーダ装置1
0bによる監視続行が不可との判断に至った場合、レー
ダ装置10bをシステムより切り離し運用を停止する。
ここまでは実施の形態2と同じである。
【0019】本実施の形態では、さらに、隣接レーダ装
置10aもしくは10cの覆域をそれぞれ5a、5cに
記載のように拡大し、即ち、探索方位幅を変更しレーダ
装置10bの覆域を補完する。このことにより能力の不
足したレーダ装置10b対し、隣接レーダ装置により補
完し、レーダシステム全体としての能力減少を最小限に
することが可能となる。
【0020】実施の形態4. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態4による
運用方法について図5により説明する。例えばレーダ装
置10bの主監視方向に無視できないクラッタ領域6の
発生により、レーダ装置10bによる監視続行が困難と
なった場合の他の運用方法を説明する。レーダ装置10
bはクラッタ領域6の発生により、フォールスが増加し
たことを複数レーダ管理制御装置14に情報提供する。
この情報21を受けた複数レーダ管理制御装置14はシ
ステム全体のリソース配分とシステム全体の能力の観点
からレーダ装置10bの運用条件の変更を判断する。
【0021】即ち、隣接レーダ装置との覆域の関係上、
レーダ装置10bによる監視の続行は可能であるが、レ
ーダ装置10bから放出されるビームの仰角の変更が必
要との結論に至った場合、新たに仰角が設定され新たな
レーダ覆域51bが実現される。このことによりレーダ
システム全体としての能力減少を最小限にすることが可
能となる。
【0022】実施の形態5. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態5による
運用方法について図6により説明する。図6のシステム
構成は実施の形態1の図1の構成と同じ構成のシステム
であるが、例えばレーダ装置10bが低データレートビ
ーム7にて運用中、主監視方向にクラッタ領域6の発生
した場合の運用方法を考える。レーダ装置10bはクラ
ッタ領域6の発生により、フォールスが増加したことを
複数レーダ管理制御装置14に情報提供する。この情報
21を受けた複数レーダ管理制御装置14はシステム全
体のリソース配分とシステム全体の能力の観点からレー
ダ装置10bの運用条件の変更を判断する。例えば、隣
接レーダ装置との覆域の関係上、レーダ装置10bによ
る監視の続行は可能であるが、レーダ装置10bから放
出されるビームのデータレートの変更が必要との結論に
至った場合、新たに高データレートビーム71が設定さ
れる。このことによりレーダシステム全体としての能力
減少を最小限にすることが可能となる。
【0023】実施の形態6. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態6による
運用方法について図7により説明する。図7のシステム
構成は実施の形態1の図1のシステムと同じ構成のもの
であるが、例えばレーダ装置10bが縮小ゲート(監視
範囲とも言う)100にて運用中、主監視方向にクラッ
タ領域6の発生した場合の運用方法を考える。レーダ装
置10bはクラッタ領域6の発生により、フォールスが
増加したことを複数レーダ管理制御装置14に情報提供
する。この情報21を受けた複数レーダ管理制御装置1
4はシステム全体のリソース配分とシステム全体の能力
の観点からレーダ装置10bの運用条件の変更を判断す
る。例えば、隣接レーダ装置との覆域の関係上、レーダ
装置10bによる監視の続行は可能であるが、レーダ装
置10bのゲートの変更が必要との結論に至った場合、
新たに拡大されたゲート101が設定される。このこと
によりレーダシステム全体としての能力減少を最小限に
することが可能となる。
【0024】実施の形態7. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態7による
運用方法について図8により説明する。図8は実施の形
態1のシステム構成と同じものであるが、例えば追尾目
標8がレーダ装置10a、10b、10cの覆域5a、
5b、5cを航跡9にて順次通過する場合を考える。当
初、レーダ覆域5aにて探知された目標8は5aの覆域
限界まで追尾され、この追尾情報22を複数レーダ管理
制御装置14に送出する。この追尾情報22を受けた複
数レーダ管理制御装置14が追尾方位、目標位置などの
データから、目標がレーダ覆域5aを通過した後はレー
ダ覆域5bに入ると予測した場合、レーダ装置10bは
予想情報を複数レーダ管理制御装置14より得て、目標
8を待ち受ける準備に入り、探知・追尾を実行する。こ
の後、同様に追尾情報22を複数レーダ管理制御装置1
4を通じ、レーダ装置10cに渡し、追尾がレーダ覆域
5cにて実行される。このように複数レーダ管理制御装
置14の仲介により順次、追尾情報22を受け渡して行
くことにより単体レーダ装置ではなし得ないレーダ覆域
の大幅な拡大が実現され、レーダシステム全体としての
性能が向上する。
【0025】実施の形態8. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態8による
運用方法について図9により説明する。図9は実施の形
態1のシステム構成と同じものであるが、目標の距離方
位精度の高低による動作について説明する。例えば領域
11で示される様な距離方位精度が比較的低い場合、複
数レーダ管理制御装置14からの指示により複数レーダ
装置10a、10b、10cによる探知・追尾を行うも
のとする。その後、より精度の高い距離方位情報が領域
111として得られた場合、即座にレーダ装置10nに
よる探知・追尾動作に移行する。このように得られる情
報に応じ、使用するレーダ装置及びその数を指示するこ
とにより、臨機応変な運用が可能となりレーダシステム
全体としての性能が向上する。
【0026】実施の形態9. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態9による
運用方法について図10により説明する。図10のシス
テム構成は実施の形態1のシステム構成と同じだが目標
の距離方位精度の高低による動作について異なる運用方
法を説明する。例えば領域11で示される様な距離方位
精度が比較的低い場合、複数レーダ管理制御装置14か
らの指示により複数のレーダ装置10a、10b、10
cにより、高データレートビーム71を使用した探知・
追尾を行う。つまり複数のレーダ装置を用いることと、
高データレートビームの使用により、実効的にデータレ
ートがさらに高い状態で運用を行う。その後、より精度
の高い距離方位情報が領域111として得られた場合、
即座に低データレート7による探知・追尾動作に移行
し、システム全体としての負荷を軽減する。このように
得られる情報に応じ、使用するレーダ装置の数、運用条
件を指示することにより、臨機応変な運用が可能となり
レーダシステム全体としての負荷軽減、性能の向上が実
現できる。
【0027】実施の形態10. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態10によ
る運用方法について図11により説明する。図11は実
施の形態1の図1の構成と同じシステム構成のものであ
り、目標の予測範囲の大小による運転方法と動作につい
て説明する。例えば領域12で示される様な目標の予測
範囲が比較的大きい場合、当該複数レーダ管理制御装置
14からの指示により複数のレーダ装置例えば10c
…、10nによる捜索を行うものとする。この際、捜索
方位幅を最大とする様な運用条件にて運用する。その
後、より確度の高い目標の予測範囲情報であるがより遠
方である領域121が得られた場合、即座にレーダ装置
10a、10bによる捜索に移行する。この際、探索方
位幅を減少させビームを狭い範囲に集中させ、より遠方
を捜索するものである。このように得られる情報に応
じ、使用するレーダ装置及びその数、捜索方位幅等を指
示することにより、臨機応変な運用が可能となりレーダ
システム全体としての性能が向上する。
【0028】実施の形態11. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態11によ
る運用方法について図12により説明する。図12は実
施の形態1のシステム構成と同じ構成のものであるが、
目標の予測範囲の大小による動作について説明する。例
えば領域12で示される様な目標の予測範囲が比較的大
きい場合、複数レーダ管理制御装置14からの指示によ
り例えばレーダ装置10bによる所定の仰角(例えば低
仰角)の捜索を行う。その後、より確度の高い目標の予
測範囲情報で領域121が得られた場合、複数レーダ管
理制御装置14からの再度の指示によりレーダ装置10
bの仰角に関する運用条件33が変更される。このよう
に得られる情報に応じ、使用するレーダ装置の仰角の運
用条件を指示することにより、臨機応変な運用が可能と
なりレーダシステム全体としての性能が向上する。
【0029】実施の形態12. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態12によ
る運用方法について図13により説明する。図13は実
施の形態1のシステム構成と同じものであるが、目標の
予測範囲の大小による動作について説明する。例えば領
域12で示される様な目標の予測範囲が比較的大きい場
合、複数レーダ管理制御装置14からの指示により例え
ばレーダ装置10bは高データレートビーム71による
捜索を行うものとする。その後、より確度の高い目標の
予測範囲情報でより狭い領域121が得られた場合、複
数レーダ管理制御装置14からの再度の指示によりレー
ダ装置10bの発射するビームは低データレートビーム
7に変更される。このように得られる情報に応じ、使用
するレーダ装置のデータレートの条件を指示することに
より、臨機応変な運用が可能となりレーダシステム全体
としてのリソースの有効配分が図れる。
【0030】実施の形態13. 本発明の複数レーダ連携システムの実施の形態13によ
る運用方法について図14により説明する。図14は実
施の形態1の図1のシステム構成と同じシステムのもの
であるが、目標の予測範囲の大小による動作について説
明する。例えば領域121で示される様な目標の予測範
囲が比較的大きい場合、複数レーダ管理制御装置14か
らの指示により複数のレーダ装置例えば10a、10
b、10cにより拡大ゲート(監視範囲とも言う)10
1をもって捜索を行うものとする。その後、より確度の
高い目標の予測範囲情報で領域122が得られた場合、
複数レーダ管理制御装置14からの再度の指示によりレ
ーダ装置10nによる縮小ゲート10による運用条件に
変更される。このように得られる情報に応じ、使用する
レーダ装置及びその数、ゲートを指示することにより、
臨機応変な運用が可能となりレーダシステム全体として
のリソース効率と性能が向上する。
【0031】以上に説明した実施の形態1〜13の複数
レーダ連携システムの運用方法、及び複数レーダ管理装
置では、各レーダ装置が出力するレーダ環境状態情報ま
たは目標諸元データにもとづき、各レーダ装置の運用条
件を決定しているので、システムリソースの最適配分と
システム総合性能の向上を図ることが可能となる。ま
た、この発明の複数レーダ連携システムによれば、各レ
ーダ装置をネットワーク化し、その上位に一元管理する
複数レーダ管理制御装置を配したので、システムリソー
スの最適配分とシステム総合性能の向上を図ることが可
能となる。また、目標の距離方位精度情報に応じ、使用
するレーダ装置及びその数を指示することにより、臨機
応変な運用が可能となりレーダシステム全体としてのリ
ソース効率と性能の向上が図れる。 また、目標の距離方
位精度情報に応じ、使用するレーダ装置の数、データレ
ートを指示することにより、臨機応変な運用が可能とな
りレーダシステム全体としての負荷軽減、性能の向上が
実現できる。
【0032】
【発明の効果】この発明の複数レーダ連携システムの運
用方法によれば、レーダ装置の主監視方向に過度のクラ
ッタ領域が発生し、フォールスが多発し監視続行が不能
となった場合、当該レーダ装置の運用を停止することに
より無駄なシステムリソースの消費を防止することがで
きる。また、レーダ装置の主監視方向に無視できないク
ラッタ領域が発生し、フォールスが多発し実質的レーダ
覆域が減少した場合、当該レーダ装置をシステムより切
り離し、隣接レーダ装置もしくは隣接レーダ装置の覆域
を拡大することにより能力の補完が可能となる。
【0033】また、レーダ装置の主監視方向に無視でき
ないクラッタ領域が発生し、フォールスが多発した場
合、当該レーダ装置より発射されるビームの仰角を変更
することによりシステムリソースの有効活用が可能とな
る。
【0034】また、レーダ装置の主監視方向に無視でき
ないクラッタ領域が発生し、フォールスが多発した場
合、当該レーダ装置より発射されるビームのデータレー
トを変更することによりレーダシステム全体としての能
力減少を最小限にすることが可能となる。
【0035】また、レーダ装置の主監視方向に無視でき
ないクラッタ領域が発生し、フォールスが多発した場
合、レンジゲートを変更することによりレーダシステム
全体としての能力減少を最小限にすることが可能とな
る。
【0036】また、覆域の重なりを持つ隣接レーダ装置
に順次、追尾情報を受け渡して行くことにより単体レー
ダ装置ではなし得ないレーダ覆域の大幅な拡大が実現さ
れ、 レーダシステム全体としての性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による複数レーダ連
携システムのブロック図である。
【図2】 図1の複数レーダ連携システムにおいて授受
されるデータの種類の説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2の運用方法を説明す
る図である。
【図4】 この発明の実施の形態3の運用方法を説明す
る図である。
【図5】 この発明の実施の形態4の運用方法を説明す
る図である。
【図6】 この発明の実施の形態5の運用方法を説明す
る図である。
【図7】 この発明の実施の形態6の運用方法を説明す
る図である。
【図8】 この発明の実施の形態7の運用方法を説明す
る図である。
【図9】 この発明の実施の形態8の運用方法を説明す
る図である。
【図10】 この発明の実施の形態9の運用方法を説明
する図である。
【図11】 この発明の実施の形態10の運用方法を説
明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態11の運用方法を説
明する図である。
【図13】 この発明の実施の形態12の運用方法を説
明する図である。
【図14】 この発明の実施の形態13の運用方法を説
明する図である。
【図15】 従来の複数レーダ装置の模式図である。
【符号の説明】
5 レーダ覆域、 6 クラッタ領域、 7 低デ
ータレートビーム、8 目標、 9 目標航跡、 10
レーダ装置、 11 低目標精度域、12 通信制御
装置、 13 ネットワーク線路、14 複数レーダ管
理制御装置、 51 新設定レーダ覆域、71 高デー
タレートビーム、 100 ゲート、 101 拡大ゲ
ート、102 縮小ゲート、 111 高目標精度域、
121 低精度目標予測範囲、 122 高精度目標予
測範囲。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−248073(JP,A) 特開 平8−68855(JP,A) 特開 平1−153989(JP,A) 実開 平2−5089(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が、目標を監視すべき空間に外部か
    らの指令信号にもとづき設定した運用条件で電波を発射
    し、前記目標からの反射波を受信して、前記目標の諸元
    を計測して諸元データを出力するとともに、前記反射波
    の状態にもとづき前記空間のレーダ環境状態を計測して
    レーダ環境状態情報を出力する複数のレーダ装置と、 前記複数のレーダ装置と通信回線で接続され、前記目標
    の諸元又は前記レーダ環境状態情報にもとづき前記運用
    条件を決定し、前記複数のレーダ装置の各々に指令する
    複数レーダ管理制御装置とを有する複数レーダ連携シス
    テムの運用方法であって、 前記反射波から各々のレーダ装置の監視範囲内のクラッ
    タの大小を解析する手順と、前記クラッタの大小に基づ
    き各レーダ装置の使用、不使用と、使用するレーダ装置
    の探索方位幅とを決定し、前記運用条件として指令する
    手順とを含むことを特徴とする複数レーダ連携システム
    の運用方法。
  2. 【請求項2】 前記クラッタの大小に基づき、使用する
    レーダ装置から送出する電波のビーム仰角を決定し、運
    用条件として指令する手順を含むことを特徴とする請求
    項1記載の複数レーダ連携システムの運用方法。
  3. 【請求項3】 前記クラッタの大小に基づき、使用する
    レーダ装置から送出する電波のデータレートを決定し、
    運用条件として指令する手順を含むことを特徴とする請
    項1記載の複数レーダ連携システムの運用方法。
  4. 【請求項4】 前記クラッタの大小に基づき、使用する
    レーダ装置の監視距離範囲を決定し、運用条件として指
    令する手順を含むことを特徴とする請求項1記載の複数
    レーダ連携システムの運用方法。
  5. 【請求項5】 計測した目標諸元に含まれる目標の位置
    データに基づいて前記目標の今後の位置を予測する手順
    と、前記予測に基づいて各レーダ装置の覆域を決定し運
    用条件として指令する手順とを含むことを特徴とする請
    項1記載の複数レーダ連携システムの運用方法。
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