JP3468614B2 - 画像形成方法及び装置並びに画像記録方法及び表示装置及び記録体 - Google Patents

画像形成方法及び装置並びに画像記録方法及び表示装置及び記録体

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JP3468614B2 JP15569395A JP15569395A JP3468614B2 JP 3468614 B2 JP3468614 B2 JP 3468614B2 JP 15569395 A JP15569395 A JP 15569395A JP 15569395 A JP15569395 A JP 15569395A JP 3468614 B2 JP3468614 B2 JP 3468614B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1041Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by modification of the lithographic properties without removal or addition of material, e.g. by the mere generation of a lithographic pattern

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成方法及び装置
並びにその原理を用いた画像記録装置に関し、より詳細
には、感熱濡れ性変化を利用した画像形成方法及び装置
並びにその原理を用いた画像記録表示装置及び記録体
関する。
【0002】
【従来技術】新規な記録プロセスとして、感熱濡れ性変
化を利用した画像記録方法が知られている(例えば、特
開平3−178478号公報参照)。これは、含フッ素
アクリレート材料を塗布した基材を、空気中で加熱する
と、その基材表面の後退接触角が増大し、液中で加熱す
れば減少するという性質を記録に応用したものである。
【0003】図32は、前述の感熱濡れ性の変化を利用
した潜像形成方法の概略を説明するための図で、この潜
像形成方法は、図示のように、基材111の表面に、液
体、又は固体、又は加熱により液体となる固体と接した
状態で加熱されると加熱温度に応じて後退接触角が変化
する材料(感熱濡れ性材料)よりなる記録材112が塗
布された記録体110を用い、この記録体110の前記
記録材112が塗布されている面に潜像形成液(接触部
材)113を接触させ、図示しない加熱手段により選択
的に加熱して記録材112に潜像を形成し、この潜像を
インク等の現像液を用いて現像するものである。
【0004】図33は、特開平3−178478号で提
案した、記録体への潜像形成方法を示す図で、図示のご
とく、記録体110の表面に接触部材113を接触させ
たまま、サーマルヘッド等の加熱装置114を用いて、
記録体110の表面を選択的に加熱し、記録体110の
表面に接触部材113が接触したまま冷却することによ
り、選択的に加熱した部分のみが液に濡れる状態(以
下、親液性と記す)として、潜像を形成する。この潜像
は、現像部115で現像され、転写部116で記録紙1
20に転写される。記録体110は更に矢印方向に回転
し、クリーニングローラ117によりクリーニングさ
れ、除像ヒータ118により除像され、再度、前述のよ
うにして記録が行なわれる。このように、従来の記録方
法は、潜像形成時において、記録体表面に液体又は蒸気
又は加熱により液体となるか、液体又は蒸気を発生する
固体(以下、接触部材と記す)を接触させたまま加熱
し、同接触部材を記録体表面に接触させたまま冷却する
必要がある。
【0005】さて、記録体表面と加熱装置を直接接触さ
せる構成は熱エネルギー損失が少なく、かつ、画像のシ
ャープネスが高くなるが、サーマルヘッドのような高精
細な接触加熱装置は、電子部品や電気配線を有してお
り、液体に対する耐久性が低く、装置を破壊する恐れが
ある。また、加熱装置と記録体表面の接触面に液体等の
接触部材を供給する必要があるが、その供給機構が複雑
になってしまう。この問題を解決するために、本発明者
等は、特開平6−28699号にて、加熱を記録体の裏
側から行う構成を提案した。
【0006】しかし、記録体厚みの制限や、記録エネル
ギーの増大、及び、熱が記録体の裏側から表側へ達する
までに生じる熱拡散による画像の劣化等の問題があり、
必ずしも最適な解決策とはなっていない。また、レーザ
等の非接触加熱構成の場合も、液体等の当該接触部材の
記録体への保持層を光が透過する構成となり装置機構が
複雑となる。このように、液体等の接触部材と記録体が
接触した状態で画像情報にもとづいて選択的加熱をおこ
なおうとすると、接触部材による加熱装置の劣化や接触
部材の供給機構の複雑さが問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
によると、潜像形成時に潜像形成液を供給しながら記録
体を選択的に加熱するようにしており、その加熱方法の
如何によらず潜像形成液を安定に供給するのは難しい。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、
潜像形成時に潜像形成液の供給を必要としない新規な原
理を用いた画像形成方法及び装置を提供することを目的
としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために(1)基材の表面に感熱濡れ性材料の記録
材を塗布した記録体を用い、液体、蒸気、又は、該記録
体における後退接触角の低下開始温度以下で液体となる
か、もしくは蒸気を発生する固体から選ばれる接触部材
とを接触させた状態で記録面全面を加熱し、又は、該記
録体全面を加熱した状態で該接触部材と接触させ、次い
で、前記記録体の表面を空気中で加熱して前記記録体の
表面に潜像形成をすること、又は、(2)基材の表面に
感熱濡れ性材料の記録材を塗布した記録体を用い、前
記録体全面を液中で加熱する液中加熱手段と、液中加熱
後の前記記録体を空気中で加熱する空気中加熱手段と、
空気中加熱後の前記記録体の記録材を塗布した基材面に
色材を含有した記録剤を接触させる現像手段とよりなる
こと、更には、(3)前記(2)において、更に、前記
記録体の裏側に照明手段を有し、該照明手段により、前
記現像した画像を前記記録体の裏側から照明して表示す
るようにしたこと、或いは、(4)基材に感熱濡れ性材
料の記録材を塗布した記録体を用い、前記記録体全面
液中で加熱する液中加熱手段と、液中加熱後の前記記録
体を空気中で加熱する空気中加熱手段と、前記記録体の
記録面に色材を含有した記録剤を接触させ、記録体上の
画像を記録紙に転写させること、更には、(5)前記
(4)において、前記記録材に親水性材料を含有した記
録体を用い、現像前に塗布手段にて記録面に水または水
を主成分とする液体を塗布し、前記現像手段にて油性イ
ンクを用いて現像を行うこと、或いは、(6)前記
(4)において、前記記録材に親油性材料を含有した記
録体を用い、現像前に塗布手段にて油を塗布し、前記現
像手段にて水性インクを用いて現像を行うことを特徴と
したものである。
【0009】更に、(7)加熱状態でかつ液体と接触さ
せた時に後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態
で加熱した時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記
録体と、液体、蒸気、又は、該記録体における後退接触
角の低下開始温度以下で液体となるか、液体もしくは蒸
気を発生する固体から選ばれる接触部材とを接触させた
状態で加熱し、又は、該記録体の表面を加熱した状態で
該接触部材と接触させることにより、該記録体の全表面
の後退接触角を低下させた(親液性状態)後、該接触部
材の不存在下で該記録体の非画像領域のみ選択的に加熱
し、画像を形成すること、更には、(8)前記(7)に
おいて、記録体は基板と該表面特性を有する記録層で構
成され、かつ、該加熱方法が光学的手段である場合、光
吸収層を基板中又は基板上に有する記録体を用いるこ
と、更には、(9)前記(7)において、記録体は基板
と該表面特性を有する記録層で構成され、かつ、該加熱
方法が光学的手段である場合、光吸収性部材の微粒子を
記録材料層中に含有する記録体を用いること、更には、
(10)前記(7)において、記録体保存時に、表面が
親液性状態である記録体表面に、当該接触部材保持層を
除去可能な状態で有すること、更には、(11)前記
(7)又は(8)又は(9)において、記録体基板自身
又は記録体基板表面に不透光性の画像を形成し、当該画
像側から記録体を露光して、記録層表面に画像形成を行
うこと、更には、(12)前記(11)において、表面
が親液性状態である記録層表面に、当該接触部材保持層
を除去可能な状態で有したまま、記録体基板自身又は記
録体基板表面に不透光性の画像を形成し、当該画像側か
ら記録体を露光することで記録層表面に画像形成を行う
こと、更には、(13)前記(7)又は(8)又は
(9)において、液体を含浸した紙原稿を記録体基板に
接触し、該原稿側から記録体を露光することで該記録層
表面に画像形成を行うこと、更には、(14)前記
(7)又は(8)又は(9)において、液体を含浸した
紙原稿と記録表面との間に透光性を有する液体遮蔽部
材を設け、原稿側から記録体を露光することで該記録層
表面に画像形成を行うこと、更には、(15)前記
(7)又は(8)又は(9)において、予め、加熱によ
り原稿上の記録剤を透明フィルムに溶融転写した後、当
該フィルムを記録体と接触してフィルム側から露光する
ことで該記録層表面に画像形成を行うこと、更には、
(16)前記(7)又は(8)又は(9)において、予
め、原稿と感熱発色層を有する透明フィルム(以下、感
熱発色透明フィルムと記す)を重ねた状態でフィルム側
から露光し、該当フィルムへ原稿画像と同一の画像を形
成した後、当該感熱発色透明フィルムを記録体と接触し
て感熱発色透明フィルム側から露光することで該記録層
表面に画像形成を行うこと、更には、(17)前記
(7)において、表面の後退接触角が高い(撥液性)状
態の記録体、又は、画像形成済みの記録体全面を、後退
接触角低下開始温度以上に加熱された液体に接触し液体
に接触させたまま冷却することにより、記録体表面を親
液性状態にすること、更には、(18)前記(17)に
おいて、表面が撥液性の状態である記録体表面に、除去
可能な液体層保持手段をもちいて液体を接触したまま加
熱し、そのまま冷却することにより記録体表面を親液性
状態にすること、更には、(19)前記(18)におい
て、当該除去可能な液体層保持手段が透光性を有し、か
つ、記録体表面を親液性状態にするための加熱源に光学
的手段を用いること、更には、(20)前記(17)に
おいて、記録体表面の残留記録剤を除去のためのクリー
ニング工程と記録体表面の親液性状態形成工程を同一の
手段で実施すること、更には、(21)前記(7)又は
(17)において、画像領域のみ(余白領域を除いて)
記録体表面を親液性状態に形成すること、更には、(2
2)前記(7)又は(17)において、原版製造時又は
現像前に、全面親液性状態である記録体表面の非画像領
域(余白領域)を、当該接触部材と非接触の状態で加熱
し、当該加熱領域を撥液性状態にすること、或いは、
(23)加熱状態でかつ液体と接触させた時に、後退接
触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱した時に
後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体と、該記録
体を液体、蒸気、又は、該記録体における後退接触角の
低下開始温度以下で液体となるか、液体もしくは蒸気を
発生する固体から選ばれる接触部材とを接触させた状態
で加熱する手段、又は、該記録体の表面を加熱した状態
で該接触部材と接触させる手段と、該記録体の全表面の
後退接触角を低下させた(親液性状態)後、該接触部材
の不存在下で該記録体の非画像領域のみ選択的に加熱す
る手段と、該記録体表面に色材を接触させて現像する手
段と、該記録体表面の色材を除去する手段とを有するこ
と、更には、(24)前記(23)において、前記記録
体裏側に、発光機構もしくは光学的反射機構を有するこ
、更には、(25)加熱状態でかつ液体と接触させた
時に後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加
熱した時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体
であって、該記録体は基板と前記表面特性を有する記録
層で構成され、液体、蒸気、又は、該記録体における後
退接触角の低下開始温度以下で液体となるか、液体もし
くは蒸気を発生する固体から選ばれる接触部材とを接触
させた状態で加熱し、又は、該記録体の表面を加熱した
状態で該接触部材と接触させることにより、該記録体の
全表面の後退接触角を低下させて親液性状態にしたこ
と、更には、(26)前記(25)において、前記記録
体基板中又は基板上に光吸収層を有すること、更には、
(27)前記(26)において前記記録層中に光吸収部
材を含有すること、更には、(28)前記(25)又は
(26)又は(27)において前記接触部材を保持する
層を、前記記録層の表面に除去可能な状態に設けたこ
と、更には、(29)前記(25)において前記記録体
の非画像領域を、前記接触部材と非接触状態で加熱して
撥液状態としたこと、を特徴とするものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明では、基材に感熱濡れ性材料の
記録材を塗布した記録体を使用する画像形成方法におい
て、前記記録体の全面を液中で加熱し、次いで、前記記
録体の表面を部分的に空気中で加熱して前記基材の表面
に潜像を形成することにより、潜像形成時における潜像
形成液を不要とし、従来にない新規な画像形成方法を提
供する。請求項2の発明では、感熱濡れ性材料を塗布し
た記録体を使用する画像形成装置において、前記記録体
の全面を液中で加熱し、次いで、前記記録体の表面を部
分的に空気中で加熱して該記録体の表面に潜像を形成す
ることにより、潜像形成時における潜像形成液を不要と
し、潜像形成部の構成を簡素化した、従来にない新規な
画像形成装置を提供する。
【0011】請求項3の発明では、感熱濡れ性材料を塗
布した記録体を用い、該記録体の記録面全面を液中で加
熱し、次いで、前記記録体の表面を部分的に空気中で加
熱して、該記録体の表面に潜像を形成し、次いで、該潜
像を現像し、該現像画像をそのまま表示するようにする
とともに、該現像画像を前記記録体の裏側から発光手段
或いは光学的手段を用いて照明し、該画像部を光学的に
強調して表示するようにした新規な画像表示装置を提供
する。請求項4の発明では、感熱濡れ性材料を塗布した
記録体を使用する画像記録装置において、前記記録体の
全面を液中で加熱し、次いで、前記記録体の表面を部分
的に空気中で加熱して該記録体の表面に潜像を形成し、
次いで、空気中加熱後の前記記録体の記録面に色材を含
有した記録剤を接触させて現像させ、この現像された画
像を記録紙に転写させるようにして、もって、従来にな
い新規な原理に基ずく画像記録装置を提供する。
【0012】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
いて、前記記録材に親水性材料を含有させた記録体を用
いるとともに、現像前に塗布手段にて記録面に水もしく
は水を主成分とした液体を塗布し、次いで、油性インク
を用いて現像を行うことにより、油性インクを用いた従
来にない新規な画像記録装置を提供する。請求項6の発
明では、請求項4の発明において、前記記録材に親油性
材料を含有させた記録体を用いるとともに、現像前に記
録面に油を塗布し、次いで、水性インクを用いて現像を
行うことにより、水性インクを用いた従来にない新規な
画像記録装置を提供する。
【0013】請求項7の発明では、潜像形成時に記録体
表面への接触部材の供給の必要性がなく、シンプルな構
成で乾式潜像形成が可能となり、構成の簡素化、操作性
の大幅な向上、及び、印字エネルギーの低減を図ること
のできる画像記録方法を提供する。請求項8の発明で
は、請求項7の発明において、安価なフラッシュ露光装
置の利用が可能で、装置コストの低減、及び、構成の簡
素化を図ることのできる画像記録方法を提供する。請求
項9の発明では、請求項8の発明に比べて露光時の記録
体基板内での光分散を抑制でき、高画質の得られる画像
記録方法を提供する。請求項10の発明では、請求項7
の発明において、記録体表面が全面濡れ状態である記録
体(原版)の、輸送時及び保管時の全面濡状態の保存性
が向上する記録体(原版)保存方法を提供する。
【0014】請求項11の発明では、請求項7,8,9
の発明において、原稿と記録体(原版)との隙間で生じ
る光の分散を無くし、高画質の得られる潜像形成方法を
提供する。請求項12の発明では、請求項11の発明に
おいて、記録体基板又は記録体基板裏側への画像形成手
段として、加熱機構のある記録装置を用いることが可能
となる潜像形成方法を提供する。請求項13の発明で
は、請求項7,8,9の発明において、紙原稿そのもの
の利用を可能とする画像記録方法を提供する。請求項1
4の発明では、請求項7,8,9の発明において、紙内
部で生じる光の分散、及び、記録体表面への液付着を防
止し、原稿に応じた潜像書き込みができ、高画質の得ら
れる画像記録方法を提供する。
【0015】請求項15の発明では、請求項7,8,9
の発明において、乾式での紙原稿利用を可能とする画像
記録方法を提供する。請求項16の発明では、請求項
7,8,9の発明において、原稿を傷めること無く、乾
式にて、紙原稿の利用を可能とする画像記録方法を提供
する。請求項17の発明では、請求項7の発明におい
て、記録体表面が全面液に濡れる状態の記録体(原版)
を、大量に、かつ、高速で製造又は再生することがで
き、また、機械内部に組み込まれたシームレスの原版
を、取り外さずに濡れ状態にすることができる原版製造
又は再生方法を提供する。請求項18の発明では、請求
項17の発明において、液量が少量で良く、加熱・冷却
が短時間で済み、少量の原版を効率的に再生可能な、個
人向原版製造方法を提供する。
【0016】請求項19の発明では、請求項18の発明
において、加熱源に潜像形成に用いるフラッシュを兼用
可能とする原版製造方法を提供する。請求項20の発明
では、請求項17の発明において、プロセスを簡素化す
ることが可能な、原版再生方法を提供する。請求項21
の発明では、請求項7,17の発明において、画像領域
でない部分(余白部分)への加熱を行わないようにし
て、加熱エネルギーの低減を図る。請求項22の発明で
は、請求項17の発明において、画像領域でない部分
(余白部分)への加熱を行わないようにして、加熱エネ
ルギーの低減を図る。
【0017】請求項23の発明では、記録体表面に液体
を接触させた状態で記録体表面を加熱し、次いで、記録
体表面を液と非接触の状態で非画像部のみ加熱し、記録
体表面に潜像を形成し、次いで、記録体表面に色材を接
触させた画像部のみ現像させ、更に、記録体表面の色材
を除去することにより記録体表面の画像を順次変えられ
るようにすることにより、新規な画像表示装置を提供す
る。請求項24の発明では、請求項23の発明におい
て、より表示能力の高い画像表示装置を提供する。請求
項25の発明では、加熱状態でかつ液体と接触させた時
に後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱
した時に後退接触角が上昇する表面特性ももつ記録体で
あって、該記録体は基板と前記表面特性を有する記録層
で構成され、液体、蒸気、又は、該記録体における後退
接触角の低下開始温度以下で液体となるか、液体もしく
は蒸気を発生する固体から選ばれる接触部材とを接触さ
せた状態で加熱し、又は、該記録体の表面を加熱した状
態で該接触部材と接触させることにより、該記録体の全
表面の後退接触角を低下させて親液性状態にした記録体
を提供する。請求項26の発明では、請求項25の発明
において、前記記録体基板中又は基板上に光吸収層を有
する記録体を提供する。請求項27の発明では、請求項
26の発明において、前記記録層中に光吸収部材を含有
する記録体を提供する。請求項28の発明では、請求項
25又は26又は27のいずれかに記載の発明におい
て、前記接触部材を保持する層を、前記記録層の表面に
除去可能な状態に設けた記録体を提供する。請求項29
の発明では、請求項25の発明において、前記記録体の
非画像領域を、前記接触部材と非接触状態で加熱して撥
液状態とした記録体を提供する。
【0018】
【実施例】以下に本発明の各実施例について説明する
が、各実施例において、記録体は含フッ素アクリレート
TG-702(ダイキン工業製)をフレオン113で希釈し、これ
を疎面化ポリイミドフィルムにコートしたものである
(但し、実施例1-2,1-4ではレーザの吸収性を高めるため
に、カーボン(C)を含んでいる)。なお、前記ポリイミド
フィルムは透明であり、その厚みは20μmである。更
に、画像部、非画像部の定義を、図2に示すように、白
字、黒字に関わらず、文字部を画像部、バックグラウン
ド部を非画像部とする。なお、図2(a)の画像をネガ
・ポジ画像といい、図2(b)の画像をネガ・ポジ反転
画像ということにする。
【0019】〔実施例1の発明〕 図1(a),図1(b)は、発明による潜像形成方法を
説明するための図で、この発明は、潜像を形成するとき
に、先ず、図1(a)に示すように、基材1と記録材2
とからなる記録体3の記録面(前記記録材2を塗布した
側の表面)に潜像形成液4を接し、その状態で記録体3
の全面を熱源5により加熱して、記録材2の後退接触角
を全面にわたって低下させ、次に、図1(b)に示すよ
うに、何らかの加熱手段を用いて記録体3の表面を選択
的に空気中で加熱し、記録材2の後退接触角を部分的に
増大させて所望の潜像を得るようにしたものであり、こ
れにより、潜像形成時(選択的加熱時)における潜像形
成液を不要としている。
【0020】なお、空気中加熱を行う時の加熱手段にサ
ーマルヘッド等を用いる場合、そのサーマルヘッド等に
送る画像形成信号として、次の2つの信号、すなわち 1.通常のネガ・ポジ信号(ネガ・ポジ反転潜像を形
成) 2.ネガ・ポジ反転信号(通常のネガ・ポジ潜像を形
成) が考えられる。以下に、それぞれの場合について、実際
の潜像形成及びその潜像を使った現像の実施例を説明す
る。
【0021】〔ネガ・ポジ信号の場合〕図2(a)は、
ネガ・ポジ信号を用いて潜像を形成した時の図で、この
場合、画像部(文字部)が加熱されて潜像が形成される
ので、ネガ部とポジ部が反転しているが、潜像形成時の
加熱は、画像部であるので、消費電力は従来の現像方法
と同じである。
【0022】<実施例1−1>図3(a)は、実施例1
−1を説明するための図で、この実施例は、先ず、記録
体3の全面を液中加熱し(図4参照)、その後、図3
(a)に示すように、空気中での加熱手段としてはんだ
ごて6を用い、フリーハンドにより記録体3の表面を部
分的(画像部)に空気中加熱し、潜像を形成するもので
ある。なお、この実施例においては、フリーハンドによ
り潜像を形成しているので、ネガ・ポジ信号を用いるわ
けではないが、出力画像が反転しているので、このネガ
・ポジ信号の場合に含める。
【0023】液中加熱 :液中加熱を行うには、図4に
示すように、箱状に形成したアルミホイール10に記録
体3とグリセリン11を入れ、ホットプレート12を13
0℃に設定し加熱する。実際には、記録体3に80℃以上
の熱を数msec与えれば十分である。その後、記録体3を
液体に接した状態で冷す必要があるので、アルミホイー
ル10ごと記録体3をホットプレート12上から取り去
り、このアルミホイール10に水を入れて冷した。な
お、以下に述べる<実施例1−2>乃至<実施例1−5
>における全面液中加熱も同じ方法により行った。 空気中加熱:はんだごて6の温度は温度コントローラ
(図示せず)を用いて、90℃に設定した。 評価手段 :以下の成分をもつインクを用いてローラ現
像(現像速度 30mm/sec)を行い、そのインクの記録体
3への付着具合、地汚れ具合を観察することで、潜像の
出来、不出来の評価を行った。なお、以下に述べる<実
施例1−2>乃至<実施例1−5>における評価も同じ
方法により行った。 インク成分:BKS-207(染料、Ricoh製) 25% ポリビニルピロリドン 40% エチレングリコール 35% 結果 :記録体3上に地汚れのない画像が得られ
た。
【0024】<実施例1−2>図3(b)は、実施例1
−2を説明するための図で、この実施例は、先ず、記録
体3の全面を液中加熱し(図4参照)、その後、レーザ
装置7を用いて記録体3の表面を部分的(画像部)に空
気中で加熱して(スポット径は、10μmとした)、潜像
を形成するものである。 空気中加熱:半導体レーザ(松下電子工業製、LN9830)
を用いた。 駆動条件 :波長830nm 電力30mW 記録体 :基材1はカーボン入りポリイミドフィルム
である。 結果 :記録体3上に地汚れのない画像が得られ
た。
【0025】<実施例1−3> 図3(c)は、実施例1−3を説明するための図で、こ
の実施例は、先ず、記録体3の全面を液中加熱し(図4
参照)、その後、サーマルヘッド8を用いて記録体3の
表面を部分的(画像部)に空気中で加熱して(印加電圧
パルス:22V,0.4msec,抵抗:1000Ω,記録速度:10mm/se
c)、潜像を形成するものである。 空気中加熱:サーマルヘッド 東芝製,TPH217R5(300
dpi) 結果 :記録体3上に地汚れのない画像が得られ
た。 〔ネガ・ポジ反転信号の場合〕 図2(b)は、ネガ・ポジ反転信号を用いて潜像を形成
した時の図で、この場合、非画像部が加熱されて潜像が
形成されるので、出力画像のネガ・ポジ部は反転してい
ない。この場合、サーマルヘッド等にかかる消費電力は
画像により前述のネガ・ポジ信号の場合よりも大きい。
【0026】<実施例1−4>実施例1−2(図3
(b))と同様、先ず、記録体3の全面を液中加熱し、
その後、レーザ装置7を用いて記録体3の表面を部分的
(非画像部)に空気中で加熱して(スポット径は、10μ
mとした)、潜像を形成するものである。 空気中加熱:半導体レーザ(松下電子工業製、LN9830)
を用いた。 駆動条件 :波長830nm 電力 30mW 記録体 :基材1はカーボン入りポリイミドフィルム
である。 結果 :記録体3上に地汚れのない画像が得られ
た。
【0027】<実施例1−5> 実施例1−3(図3(c))と同様、先ず、記録体3の
全面を液中加熱し、その後、サーマルヘッド8を用いて
記録体3の表面を部分的(非画像部)に空気中で加熱し
て(印加電圧パルス:22V,0.4msec,抵抗:1000Ω,記録
速度:10mm/sec)、潜像を形成するものである。 空気中加熱:サーマルヘッド 東芝製,TPH217R5(300
dpi) 結果 :記録体3上に地汚れのない画像が得られ
た。
【0028】〔実施例2の発明〕 図5(a),図5(b)は発明の他の例を説明するた
めの図で、この発明は、図5(a)に示すように、先
ず、記録体3の記録面に水を含んだスポンジベルト13
又はシリコンゴムベルトを接触させた状態で、セラミッ
クヒータ14により記録体3に熱を加えて記録体3の全
面を加熱し(ただし、水を含んだスポンジベルト13を
用いて記録体3を接触加熱した時には、記録体3に付着
した水滴をローラ15により拭き取り)、次いで、サー
マルヘッド16により記録体3の表面を部分的に空気中
で加熱して潜像を形成し、次いで、インクが塗布されて
いる現像ローラ17により現像し、次いで、水を含んだ
クリーニングローラ18によって記録体3上に現像した
画像を拭き取り、以下、上述の動作を繰り返すことによ
り、記録体3に新たな画像を形成できるようにしたもの
である。なお、図5(b)は、上述のごとくして現像さ
れた画像の表示状態を示している。
【0029】<実施例2−1> 条件………:拭き取りローラ15、クリーニングローラ
18は共にスポンジ(硬度30°)ローラであり、現像ロ
ーラ17はゴム(プロピレンゴム、硬度80°)ローラで
ある。また、サーマルヘッド16は東芝製のTPH217R5(3
00dpi)である。なお、ここでは、記録体3の全面加熱時
の接触部材として、水を含んだスポンジ(硬度30°)ベ
ルトを用いた。 現像速度…:30mm/sec 現像液成分:BKS-207(染料、Ricoh製) 25% ポリビニルピロリドン 40% エチレングリコール 35% 結果………:地汚れはない。なお、この実施例2では、
非画像部が現像される、つまり、図5(b)に示したよ
うに、画像としては白抜き文字を形成するが、記録体3
が透明なので画像部は透明であり、自然光を通して明る
く見える。
【0030】〔実施例3の発明〕 図6は、発明の他の例を説明するための図で、この発明
は、先ず、記録体3の記録面に水を含んだスポンジベル
ト13又はシリコンゴムベルトを接触させた状態におい
て、セラミックヒータ14により記録体3に熱を加えて
記録体3の全面を加熱し(ただし、水を含んだスポンジ
ベルト13を用いて記録体3を接触加熱した時には、記
録体3に付着した水滴をローラ15により拭き取り)、
次いで、サーマルヘッド16により記録体3の表面を部
分的に空気中で加熱して潜像を形成し、次いで、インク
が塗布されている現像ローラ17により現像し、現像過
程を終了した記録体3の裏側に発光層20を設け、次い
で、水を含んだクリーニングローラ18によって記録体
3上に現像した画像を拭き取り、以下、上述の動作を繰
り返すことにより、記録体3に新たな画像を形成するも
のである。
【0031】図6に示した装置において、ネガ・ポジ信
号で得られる潜像を現像すると、非画像部が現像され
る。基材2は透明であるので、画像部は透明となり、白
抜き文字の出力が得られる。従って、発光層(照明手
段)20を発光させると、画像部、つまり、白抜き文字
部分が明るく光り、発光層20を設けていない場合に比
し、より表示能力を高くすることができる。
【0032】<実施例3−1> 条件………:発光層 蛍光灯を内部に有するプラス
チックの箱。 現像速度…:30mm/sec 現像液成分:BKS-207(染料、Ricoh製) 25% ポリビニルピロリドン 40% エチレングリコール 35% 結果………:地汚れはなく、画像部は光学的に強調され
て見やすい。
【0033】図7は、発明の他の例を説明するための
図で、この発明は、先ず、記録体3の記録面に水を含ん
だスポンジベルト13又はシリコンゴムベルトを接触さ
せた状態で、セラミックヒータ14により記録体3に熱
を加えて記録体3の全面を加熱し(ただし、水を含んだ
スポンジベルト13を用いて記録体3を接触加熱した時
には、記録体3に付着した水滴をローラ15により拭き
取り)、次いで、サーマルヘッド16により記録体3の
表面を部分的に空気中で加熱して潜像を形成し、次い
で、インクが塗布されている現像ローラ17により現像
し、現像過程を終了した記録体3の裏側に光学的反射板
(照明手段)21を設け、次いで、水を含んだクリーニ
ングローラ18によって記録体3上に現像した画像を拭
き取り、以下、上述の動作を繰り返すことにより、記録
体3に新たな画像を形成するものである。
【0034】図7に示した装置において、ネガ・ポジ信
号で得られる潜像を現像すると、非画像部が現像され
る。基材2は透明であるので、画像部は透明となり、白
抜き文字の出力が得られる。従って、反射板(照明手
段)21により反射した光は画像部のみを通過し、画像
部、つまり、白抜き文字部分が明るく光り、特別な光源
を必要とせず、しかも、表示能力の高い表示装置を提供
することができる。
【0035】<実施例3−2> 条件………:反射板 アルミシート 厚み150μm 現像速度…:30mm/sec 現像液成分:BKS-207(染料、Ricoh製) 25% ポリビニルピロリドン 40% エチレングリコール 35% 結果………:地汚れはなく、画像部は光学的に強調され
て見やすい。
【0036】〔実施例4の発明〕 図8は、発明の他の例を説明するための図で(なお、
液塗布ローラ22は実施例5,6の説明で使用するもの
であり、この実施例4の発明では使用しない)、この発
明は、図8に示すように、先ず、記録体3の記録面に水
を含んだスポンジベルト13又はシリコンゴムベルトを
接触させた状態において、セラミックヒータ14により
記録体3に熱を加えて記録体3の全面を加熱し(ただ
し、水を含んだスポンジベルト13を用いて記録体3を
接触加熱した時には、記録体3に付着した水滴をローラ
15により拭き取り)、次いで、サーマルヘッド16に
より記録体3の表面を部分的に空気中で加熱して潜像を
形成し、次いで、インクが塗布されている現像ローラ1
7により現像し、次いで、転写ローラ23を用いて、記
録体3上に現像した画像を接着加圧して記録紙24に転
写し(なお、転写時に転写ローラ23を加熱すれば転写
性を向上させることが出来る)、次いで、水を含んだク
リーニングローラ18によって記録体3上に残留した画
像を拭き取り、以下、上述の動作を繰り返すことによ
り、記録体3に新たな画像を形成できるものである。
【0037】<実施例4−1> 条件………:拭き取りローラ15、クリーニングローラ
18は共にスポンジ(硬度30°)ローラであり、現像ロ
ーラ17はゴム(プロピレンゴム、硬度80°)ローラで
ある。また、サーマルヘッド16は東芝製のTPH217R5(3
00dpi)であり、転写ローラ23はSUSパイプである。
なお、ここでは、記録体3の全面加熱時の接触部材とし
て、水を含んだスポンジ(硬度30°)ベルトを用いた。
また、転写ローラ23は加熱していない。 現像速度…:30mm/sec 現像液成分:BKS-207(染料、Ricoh製) 25% ポリビニルピロリドン 40% エチレングリコール 35% 結果………:わずかに転写残りがあるものの、記録紙2
4上の画像は、ほぼ記録体3上の画像を再現している。
しかし、現像されるのは非画像部なので出力画像は、図
2(b)に示したようなネガ・ポジ反転画像である。
【0038】〔実施例5の発明〕 図9(a),図9(b),図9(c)は、本発明の他の
を説明するための図で、この発明は、図8に示すよう
に、液塗布ローラ22をサーマルヘッド16と現像ロー
ラ17との間に設け、記録体3上のネガ・ポジ反転潜像
を通常のネガ・ポジ画像として現像するようにしたもの
である。この場合、記録材として親水部材(酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、etc、の微粒子)を含ませた記
録材2aを用い、先ず、記録体3の記録面に水を含んだ
スポンジベルト13又はシリコンゴムベルトを接触させ
た状態において、セラミックヒータ14により記録体3
に熱を加えて記録体3の全面を加熱し(ただし、水を含
んだスポンジベルト13を用いて記録体3を接触加熱し
た時には、記録体3に付着した水滴をローラ15により
拭き取り)、次いで、サーマルヘッド16により、ネガ
・ポジ反転潜像を形成する。
【0039】従って、記録体3上には、図9(a)に示
すように、ネガ・ポジ反転潜像が出来ており、このネガ
・ポジ反転潜像が形成された記録体3の全面に、図8に
示した液塗布ローラ22によって水もしくは水を主成分
とする液体27を塗布すると、図9(b)に示すよう
に、液体27の膜が非画像部を覆う。次いで、この面を
油性インク28を用いて現像すれば、図9(c)に示す
ように、画像部のみにインク28が載り地汚れは生じな
い。但し、 i.油性インクにはフッ素系界面活性剤を含有させてお
く ii.現像速度を遅くする 等の処理を行わないと、インクが画像部に載りにくい。
その後、転写ローラ23を用いて記録体3を記録紙24
に圧接転写すると、記録紙24上には通常のネガ・ポジ
画像が得られる。従って、この記録装置によるとネガ・
ポジ反転潜像から通常のネガ・ポジ画像が得られる。
【0040】<実施例5−1> 現像速度………:5mm/sec 親水部材………:酸化マグネシウムの微粒子 記録紙…………:Type 6200(Ricoh製) 油性インク成分:BKS-207(染料、Ricoh製) 24% ポリビニルピロリドン 30% アマニ油 45% サーフロン 界面活性剤 1% 結果……………:わずかに転写残りがあるが、記録紙2
4上の画像はほぼ記録体3上の画像を再現している。ま
た、出力画像は、図2(a)に示したような、ネガ・ポ
ジ画像である。
【0041】〔実施例6の発明〕 図10(a),図10(b),図10(c)は、発明
の他の例を説明するための図で、この発明は、図8に示
すように、液塗布ローラ22をサーマルヘッド16と現
像ローラ17との間に設け、記録体3上のネガ・ポジ反
転潜像を通常のネガ・ポジ画像として現像するようにし
たものである。この場合、記録材として親油部材(例え
ば、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン
ポリスチレン、etc))を含ませ記録材2bを用い、先
ず、記録体3の記録面に水を含んだスポンジベルト13
又はシリコンゴムベルトを接触させた状態において、セ
ラミックヒータ14により記録体3に熱を加えて記録体
3の全面を加熱し(ただし、水を含んだスポンジベルト
13を用いて記録体3を接触加熱した時には、記録体3
に付着した水滴をローラ15により拭き取り)、次い
で、サーマルヘッド16により、ネガ・ポジ反転潜像を
形成する。
【0042】従って、記録体3上には、図10(a)に
示すように、ネガ・ポジ反転潜像が出来ており、このネ
ガ・ポジ反転潜像が形成された記録体3の全面に、図8
に示した液塗布ローラ22によって、油29(例えば、
アマニ油、きり油、鉱物油、脂肪酸、脂肪酸エステル、
N−アルカン、etc)を塗布すると、図10(b)に示
すように、油29の膜が非画像部を覆う。次いで、この
面を水性インク30を用いて現像すれば、図10(c)
に示すように、画像部のみにインク30が載り、地汚れ
は全く生じない。但し、 i.水性インクには界面活性剤を含有させておく ii.現像速度を遅くする 等の処理を行わないと、インクが画像部に載りにくい。
その後、転写ローラ23を用いて記録体3を記録紙24
に圧接転写すると、記録紙24上には通常のネガ・ポジ
画像が得られる。従って、この記録装置によるとネガ・
ポジ反転潜像から通常のネガ・ポジ画像が得られる。
【0043】なお、の発明では現像前の塗布液として
油を用いているので、非画像部を覆う膜は乾燥すること
がないので、複数枚の出力を得たい場合、一度、非画像
部へ油を塗布してしまえば、その後、非画像部への再塗
布は必要ない。
【0044】<実施例6−1> 現像速度………:5mm/sec 親油部材………:ポリエチレン 油………………:アマニ油 記録紙…………:Type 6200(Ricoh製) 水性インク成分:BKS-207(染料、Ricoh製)
24% ポリビニルピロリドン 30% エチレングリコール 45% ブチルアルコール 界面活性剤 1% 結果……………:わずかに転写残りがあるが、記録紙2
4上の画像はほぼ記録体3上の画像を再現している。ま
た、出力画像は、図2(a)に示したよう、なネガ・ポ
ジ画像である。
【0045】以上には、記録体全面を予め濡れ状態に
し、画像部のみ空気中加熱し、画像情報に応じた潜像を
形成するようにした画像記録方法について説明したが、
以下に、記録体全面を予めインク等の液体に対し親液性
を示す状態とし、画像情報に応じて非画像部のみ接触部
材の非存在下で選択的に加熱することで記録体表面に画
像情報を記録するようにした画像記録方法について説明
する。
【0046】〔実施例7の発明〕 図11(a)〜図11(e)2は、発明の他の例を説
明するための図で、図中、40はホットプレート、41
は記録体、41aは該記録体41の基板、41bは記録
体材料層、42は接触部材(液体)、43はサーマルヘ
ッド、44はインクローラ、45はインク槽、46は画
像部で、図11(a)〜図11(c)は記録体表面を全
面親液性にする工程の例を、また、図11(d)は潜像
形成を行う工程の例を、また、図11(e)1,(e)2
は現像を行う工程の例を示す。以下に、本発明の記録方
法の手順について説明する。ただし、以下の各工程
((1)〜(5))の組み合わせは1通りではない。
【0047】工程1:記録体41の表面に接触部材42
を接触させたまま加熱して、又は、記録体41の表面を
加熱した状態で接触部材42と接触させ(図11(a))、
次いで、記録体41の表面に接触部材42が接触したま
まの状態で、記録体41の表面温度が、記録体41の表
面の後退接触角低下開始温度以下になるまで冷却し(図
11(b))、次いで、接触部材42を拭きとることに
より、記録体41の表面全体を親液性にする(図11
(c))。 工程2:記録体41の表面に接触部材(液体)をかける
ことなく、つまり、接触部材と非接触の状態で非画像部
に応じた記録体領域のみ選択的に加熱(図示の例では加
熱源はサーマルヘッドを使用)することで、加熱してい
ない部分(画像部)のみ親液性として潜像を形成する(図
11(d))。 工程3:潜像領域に、色材を含有した記録剤を供給し
て、現像する(図11(e)1,11(e)2)。 工程4:記録体表面の記録剤を記録紙に転写する。 工程5:記録体表面の残留記録剤を除去する。
【0048】本発明で用いられる記録体41は、形状等
は任意である。従って、図11では記録体41の形状
は、シート状となっているが、フィルム状であっても、
また、適当な支持体や成形体であっても、表面が上記の
性質を有する塗工膜などが設けられているものであれ
ば、どのような形状でもかまわない。また、成形体自身
であってもかまわないが、その表面は上記の性質を有し
ていなければならない。具体的には、例えば、剛体円筒
形状や剛体板形状、或いは、柔軟性を有するカット状又
はシームレス状フィルムなどが利用しやすい。なお、記
録体の基板材料は、耐熱性を有する必要があり、樹脂や
金属、ゴム、プラスチック、布、合成紙などであっても
前記条件にあえば良い。
【0049】記録体41の撥液性領域は、油性インク、
水性インクのいずれもはじく性質を有し、同様に、親液
性領域は、油性インク、水性インクのいずれにも濡れる
性質を有する。従って、用いられる記録剤は、筆記用イ
ンク、インクジェット用インク、印刷インク等の従来の
印字記録に用いられてきた記録剤の中から、本記録プロ
セスに適合するものを選択して使用することができる。
具体的には、例えば、水性記録剤の場合は、水、湿潤
剤、染料を主体とする水溶性インク、又は、水、顔料、
分散用高分子化合物、湿潤剤を主体とした水性顔料分散
インク、又は、顔料又は染料を界面活性剤を用いて水に
分散せしめたエマルジョン・インク等が用いられ、油性
記録剤の場合は、水性記録剤と同様に、油溶性染料を有
機液体化合物に溶解したものや、顔料を有機液体化合物
に分散せしめたもの、顔料又は染料を油性ベースに乳化
させたもの等が用いられる。また、水性、油性両記録剤
の室温下における粘度は、ともに、水のごとき低粘度の
ものから、105ポアズ程度の超高粘度のものまで、現
像条件に応じて選択する。
【0050】潜像形成時の加熱手段は、コンピュータの
ごとき情報処理装置からの画像信号に応じて画像形成を
行う場合は、図11に示したような、サーマルヘッドの
ごとき接触加熱源や、レーザのごとき非接触加熱源が望
ましい。また、図12に示すように、画像原稿47を用
いて画像形成を行う場合は、露光手段(光源)48によ
る加熱が望ましく、原稿の印字画像46を形成するイン
クやトナーに含有される光吸収性部材が露光により発熱
し、記録体41を加熱して潜像を形成する。従って、露
光手段48としては、LEDアレイや、ハロゲン、キセ
ノン等のランプ、キセノン放電管を用いたストロボや、
ワンタイムフラッシュなどが適する。なお、加熱温度
は、記録体表面を80〜200℃の範囲に加熱すること
が望ましく、さらに望ましくは100〜180℃であ
る。加熱時間は、0.1ミリ秒〜1秒程度で、望ましく
は0.3〜2ミリ秒である。
【0051】記録体表面全面を親液性にする際の加熱手
段は、赤外線ヒータや加熱ローラ、超音波加熱装置、誘
電加熱装置、誘導加熱装置、レーザなどの接触、非接触
加熱源が挙げられ、いずれの場合も、記録体表面に接触
部材を接触させたまま加熱するか、記録体表面を加熱し
た状態で接触部材に接触させ、記録体表面に接触部材が
接触した状態で冷却する。なお、加熱温度は、記録体温
度を80〜200℃程度に、望ましくは80〜150℃
程度に加熱すれば良い。加熱時間は、1ミリ秒〜10秒
程度で、好ましくは10ミリ秒〜1秒である。
【0052】次に、記録体表面に画像情報の記録を行う
手段について、前述の記録工程((1)〜(5))を引
用して、より詳しく説明する。 <記録方法1>この方法は、前記工程(1)→工程
(2)→工程(3)の組み合わせで、記録体表面に記録
された画像情報をそのまま定着して用いる直接記録方法
である。この方法は、記録体自身を使う用途にも適用可
能である。例えば、カードやメモ等の携帯物や、シー
ル、ラベル、ポスター、壁紙等の張り付けるものや、カ
ーテン、カーペット、オブジェ、美術品等の装飾物等
や、その他、平面や立体物などを基板として構成される
記録体表面に、画像情報を記録し、そのまま利用するも
のへの記録に適用することができる。
【0053】<記録方法2>この方法は、工程(1)→
工程(2)→工程(3)→工程(5)(ただし、工程
(3)から工程(1)へ戻る工程を含む)の組み合わせ
で、記録方法1と同様、記録体表面に記録された画像情
報をそのまま定着して用いる直接記録方法である。この
方法も、前記記録方法1と同様の適用対象となるが、異
なる点は画像情報の書換えを行うことである。すなわ
ち、記録体への画像情報記録後、工程(5)で記録体表
面に付着した記録剤を除去し、工程(1)で潜像を消去
することにより、同一記録体に異なる画像情報を再記録
することが可能となる。
【0054】<記録方法3>この方法は、工程(1)→
工程(2)→工程(3)→工程(4)→工程(5)(た
だし、工程(4)から工程(1)へ戻る工程を含む)の
組み合わせで、記録体表面に形成された画像情報(記録
剤)を記録紙に転写する関接記録方法である。この方法
は、プリンタのように、画像情報の書換え頻度が多い場
合に適する。
【0055】<記録方法4>この方法は、工程(1)→
工程(2)→工程(3)→工程(4)(ただし、工程
(3)から工程(2)へ戻る工程を含む)の組み合わせ
で、記録方法2と同様、記録体表面に形成された画像情
報(記録剤)を記録紙に転写する間接記録方法である。
この方法は、記録体を印刷版として用いた印刷方法とな
る。また、1度版を作製して印刷を行った後、工程
(5)及び工程(1)の工程を経ることにより版が再生
され、同一の版に異なる画像情報を再記録できる印刷方
法となるため、オンデマンドのショートラン印刷機のよ
うな記録も可能となる。
【0056】間接記録方法では、記録紙(被転写体)を
利用するが、記録紙としては、透明樹脂フィルム、普通
紙、インクジェット用紙、タイプ紙、合成紙等が適当で
あるが、和紙や再生紙等のような目の荒い紙でも、記録
剤を調整することにより利用することができる。
【0057】記録方法2〜4では、記録体を再生するた
めに、記録体表面に付着した記録剤を除去する必要があ
るが、その方法例としては、ブレードでインクを削ぎと
っても良いし、スポンジローラややすりで擦っても良い
し、インクを溶かすクリーニング液をスポンジローラや
刷毛等で付けたり、付けながら擦っても良いし、粘着剤
で剥ぎ取っても良い。
【0058】<実施例7−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム サイズ:100×2
00mmのシート 厚み:125μm 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク(アクワレ
ス スーパーKB墨M[東洋インキ]) ・水性インク:色材(ブラック顔料5wt%、平均粒径
1μm以下)+溶媒(エチレングリコール20wt%)
+水溶性樹脂(ポリビニルピロリドン75wt%) 加熱手段:サーマルヘッド(300dpi、F2459
A[東芝]) パルス幅=0.5ms パルス高=18V 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像
(図11(e)1の構成) 現像速度:・油性インク使用時:500mm/s ・水性インク使用時:600mm/s 記録紙:PPC用紙
【0059】上記条件において、まず、表面にエチレン
グリコールを乗せた記録体を、110℃に温めたホット
プレートで1分間加熱し、エチレングリコールを乗せた
まま記録体を水道水で冷却して、表面を親インク性に
し、図11の手順(図11(d)→図11(e)1)に
従い、サーマルヘッドによりネガ・ポジ反転信号に基づ
き記録体の非画像領域のみ加熱した。クリーニング部、
潜像消去部が無い構成で現像を行った結果、油性イン
ク、水性インク各々において記録体上にて鮮明な画像を
得ることができた。
【0060】<実施例7−2> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム サイズ:80×10
0mmのシート 厚み:125μm 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク(アクワレ
ス スーパーKB墨M[東洋インキ]) ・水性インク:水性染料インク(ポリビニルアルコール
(PVA)5wt%含有) 加熱手段:・カメラ用ストロボ(PE5651N[松下
電器産業]) ・原稿:レーザプリンタによる普通紙への出力(ネガ・
ポジ反転画像:画像部が白く、非画像部が黒い) 親液性形成液:ポリエチレングリコール 現像手段:・油性インク使用時:ゴム(硬度60)のイ
ンクローラによる現像(図11(e)1の構成) ・水性インク使用時:記録体表面を直接記録剤に接触さ
せて現像(図11(e)2の構成) 現像速度:・油性インク使用時:500mm/s ・水性インク使用時:20mm/s 記録紙:コート紙
【0061】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にし、図12の如くフ
ラッシュ露光を行い、潜像を形成した。クリーニング
部、潜像消去部が無い構成でインクによる現像を行った
結果、各々鮮明な画像を得ることができ、さらに、コー
ト紙への転写結果は良好な画像であった。なお、現像は
油性・水性両インクを用いたが、ともに良好な画像が得
られた。
【0062】〔実施例8の発明〕 図13は、発明の他の例を説明するための図で、この
発明は、実施例7の発明において使用可能な記録体、例
えば、光吸収層を基板中又は基板上に形成した記録体を
示している。図13(a)及び図13(d)に示す記録
体41は、基板41aにカーボンなどの光吸収部材を含
有して光吸収層とした基板41aの上に記録体材料層4
1bが形成された構成となっている。また、図13
(b)及び図13(c)に示す記録体41は、基板41
a上にカーボンのような光吸収部材を含む光吸収層41
cが形成され、この光吸収層41cの上に記録体材料層
41bが形成された構成となっている。記録体の形状
は、剛体円筒形状や剛体板形状、及び、柔軟性を有する
カット状又はシームレス状フィルムなどが利用しやす
く、基本的には、上記構成を満たしていれば、どのよう
な形状でも良い。
【0063】記録体41への潜像形成方法は、記録体の
光吸収層に選択的に光を照射することにより、光吸収層
を選択的に加熱し、発生した熱を用いて潜像形成を行う
方法である。従って、この方法は、サーマルヘッド等の
ごとく、直接発熱体を記録体へ接触させるような熱モー
ドによる潜像形成と異なり、光モードで潜像形成を行う
ことができるため、記録体表面と加熱手段との接触むら
が原因で生じる潜像むらの問題がなくなり、潜像品質の
向上が達成される。
【0064】記録体を選択的に露光する方法としては、
例えば、図13(a),図13(b)に示すように、ハ
ロゲンランプやキセノンランプ又はキセノン放電管等を
用いたストロボ、又は、ワンタイムのフラッシュ48等
により、透光性を有する記録紙(OHP用フィルム等)
47上に、不透光性の記録剤46を用いて記録された透
明原稿47の上から記録体41を照射して、選択的に記
録体を露光させたり、図13(c)に示すように、レー
ザ光源48′を用い、画像信号に基いて走査して選択的
に記録体41を露光したり、図13(d)に示すよう
に、液晶、或いは、機械的な光シャッタ49の上から、
ハロゲンランプやキセノンランプ又は、キセノン放電管
等を用いたストロボ又はワンタイムのフラッシュ48な
どで照射し、光シャッタ49の光通過具合を制御するこ
とにより、選択的に記録体を露光する方法等が考えられ
る。その他、選択的に記録体を露光できる方法であれ
ば、どのような方法でも良い。
【0065】上述のように、本記録体を用いると、図1
3(a)及び13(b)に示すような原稿があるだけ
で、サーマルヘッドのような高価な加熱手段を使わなく
とも、潜像の形成を行うことができるため、潜像形成の
ためのコストを低減でき、構成を簡素化することが可能
となる。なお、図13(a)の原稿は写真のネガフィル
ムのごとく原稿内部に画像が存在する場合で、図13
(b)の原稿はOHPシートにトナー画像があるような
フィルム表面に画像がある場合の例である。
【0066】なお、原稿47上の記録剤46が、トナー
やカーボンを含有するインクのように光を吸収して発熱
する場合は、原稿の画像記録面と、記録体の記録体材料
層の面を重ねると、画像部分に相当する記録体材料層の
領域が加熱されるため、良好な潜像を形成することがで
きない。従って、そのような原稿を用いる場合は、例え
ば、図14に示すような構成にすると良い。すなわち、
図14(a)に示すように、原稿47と記録体41との
間に断熱用の透明なフィルム50を置いたり、図14
(b)に示すように、スペーサを設けた原稿47と記録
体41との間に空隙Aを設けたり、図14(c)に示す
ように、原稿47の画像が記録されていない面と記録体
41を重ねたり、図14(d)に示すように、原稿47
の画像記録面を記録体41の裏面(記録体層41bの形
成されていない面)を重ねたりすると良い。ただし、図
14(d)の方法は、記録体基板41が、原稿で発生す
る熱を遮断できる状態である必要がある。更に、原稿4
7と記録体41との接触性を上げてやると光の分散がよ
り低減できるので、圧力をかけて露光を行うとより望ま
しい。
【0067】<実施例8−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板1:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ80×100mm、125μm厚) ・記録体基板2:カーボン含有ポリイミドフィルム (サイズ80×100mm、15μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:・プリントゴッコ用フラッシュ(PG−10
[理想科学]) ・原稿:レーザプリンタによるOHPシートへの出力
(ポジ画像) 親液性形成液:ポリエチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:上質紙
【0068】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、各記録体表面を親インク性にした後、図13
(a),(d)に示した記録体基板41に対しては、図
13(a)の構成で、図13(b),(c)に示した記
録体基板41に対して、図13(b)の構成で潜像形成
を行い、油性インクにてインクローラによる現像を行っ
た結果、各々記録体上に鮮明な画像を得ることができ、
さらに、上質紙への転写結果は良好な画像であった。
【0069】〔実施例9の発明〕 図15は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例7の記録方法において使用可能な、記録体層
41b中に光吸収層を形成した記録体41を示してい
る。すなわち、カーボンのような、光を吸収する材料の
微粒子を含有した記録体材料からなる記録体層41bを
有する記録体41を示す。なお、図15(b)には、記
録体41の上に透明フィルム50を設けた例を示す。記
録体の形状及び本記録体への潜像形成方法は、実施例
の説明で述べた形状及び方法と同様で良い。本記録体
は、実施例8の発明の記録体に比べて、光吸収部材が記
録体層中に存在するため、記録体層表面を加熱する際に
熱の拡散が少ないため、より鮮明な潜像を形成すること
が可能となる。
【0070】<実施例9−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) 原液に光吸収性微粒子(カーボンブラック)を10%分
散 ・記録体基板:PETフィルム (サイズ80×100mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:・プリントゴッコ用フラッシュ(PG−10
[理想科学]) ・原稿:印刷用透光型テストチャートフィルム(ポジ画
像) 親液性形成液:グリセリン 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:上質紙
【0071】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にした後、図15
(a)の構成で潜像形成を行い、油性インクにてインク
ローラによる現像を行った結果、各々記録体上に鮮明な
画像を得ることができ、上質紙への転写結果は良好な画
像であった。
【0072】〔実施例10の発明〕 図16は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、表面が親液性状態である記録体41の表面に、除去
可能な接触部材保持層(液層)52を設けた記録体を示
している。例えば、図16(a)及び(d)に示すよう
に、記録体41とフィルム53の間に液52を挟んだ
り、図16(b)に示すように、記録体41とフィルム
52の間にゲル状物質54を挟んだりしても良い。ま
た、接触部材以外に、記録体表面への密着性に優れる固
体でも良く、図16(c)に示すように、記録体41の
表面に、シリコーンゴム等の密着性の高い固体(ゴム
層)55を接触させても良い。ただし、液層保持部材
は、フィルムだけでなく、多孔質体等でも良く、更に、
袋の中に、接触部材と記録体を入れても良い。図示して
はいないが、液層保存を良好にするため、フィルムの周
囲は、記録体に除去可能な状態(剥がせる程度に)で、
接着すると良い。このように、記録体表面に接触部材保
持層を設けることにより、記録体保存時において、何等
から原因で加熱がなされても、記録体表面の親液性が損
なわれることがなく、また、記録体層の機械的な損傷も
防ぐことができるため保存性が格段に向上する。
【0073】<実施例10−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム (サイズ100×200mm、125μm厚) 接触材料保持層:・接触材料:グリセリン ・保持部材:PETフィルム (サイズ110×210mm、70μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:・サーマルヘッド(300dpi、F245
9A[理想科学]) パルス幅=0.5ms、パルス高=18V 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s
【0074】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にした後、図16
(a)の構成のまま80℃の環境下で1時間放置した。
放置後室温下で、接触部材保持層を取り除き接触部材を
除去後、図11(d)の構成で潜像形成を行い、油性イ
ンクにてインクローラによる現像を行った結果、記録体
表面の親インク性が損なわれておらず、記録体上に鮮明
な画像を得ることができた。
【0075】〔実施例11の発明〕 図17は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例8及び9で提案した記録体の、記録体基板へ
直に画像を形成して、記録体への露光により潜像形成を
行う方法を示している。ただし、画像を形成する部分
は、不透光性、あるいは、光を減衰させる性質を有する
必要がある。記録体基板への像形成方法としては、例え
ば、図17(b),(c)に示すように、記録体裏側
(記録体層41bと反対の面)に不透光性の塗料を用い
た筆記具などで、像46を形成したり、図17(a)及
び(d)に示すように、記録体基板41aに感熱発色透
明フィルムを用い、サーマルヘッドや熱ペン等で像を形
成しても良い。記録体41への露光は、記録体の画像が
形成された面から行うことにより、選択的に記録体を露
光することができる。
【0076】この実施例11で提案した方法で用いる記
録体の基板材料は、透明で、耐熱性を有することが望ま
しく、PETやテフロン、ポリイミド、その他の樹脂
や、プラスチック、シリコーンゴムのような透明ゴム等
が適当である。また、感熱発色透明フィルムは、感熱発
色反応が1度限りのタイプでも、感熱発色部分を消去し
て繰り返し書き込み可能な可逆性タイプでも良い。この
ように、記録体基板に直に画像を形成することにより、
原稿と記録体との隙間で生じる光の分散が無くなるた
め、高品質な潜像を形成することが可能となる。
【0077】<実施例11−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ80×100mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:カメラ用ストロボ(PE5651N[松下電
器産業]) 親液性形成液:ポリエチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:PPC用紙
【0078】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にした後、記録体裏面
に油性ペンにより画像を描いて、図17(b)の構成で
潜像形成を行い、油性インクにてインクローラによる現
像を行った結果、記録体上に鮮明な画像を得ることがで
き、PPC用紙への転写結果は、直接転写及びオセット
転写ともに良好な画像であった。
【0079】〔実施例12の発明〕 図18は、発明の他の例を説明するための図で、図1
8(a)は、実施例11で提案した記録方法において用
いられる記録体を示す。すなわち、表面が親液性状態で
ある記録体41の表面に、除去可能な接触部材保持層5
7(漏れ性保持、記録材料層保護等のため)を設けた記
録体を示している。接触部材保持層57は、実施例10
の発明と同様の構成で良い。ただし、形状及び材料は、
記録体裏面に画像を形成する際に用いる記録装置で利用
可能な範囲にある必要がある。例えば、プリンタを用い
て記録体裏面に画像を形成する場合には、そのプリンタ
が利用可能な範囲の厚みに抑える必要がある。また、レ
ーザプリンタ等の装置の如くトナーで画像を形成する場
合は、トナー定着時の加熱温度に耐えられる材料で構成
される必要がある。
【0080】以上の条件を有する接触部材保持層57を
記録体41の表面に設けることにより、基板へ画像を形
成する手段として、図11(b)に示すように、PPC
やレーザプリンタ、熱転写プリンタ等のように、記録プ
ロセス中に加熱機構のある記録装置を用いることが可能
となり、感熱発色透明フィルムを基板に用いた時の画像
形成や、より高精細な画像を形成することが容易にな
る。また、画像形成時において、記録体搬送中にローラ
やその他部品により記録体表面が傷つけられる可能性が
あるが、接触部材保持層により、防止することができ
る。
【0081】<実施例12−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) 原液に光吸収微粒子(カーボンブラック)を5%分散 ・記録体基板:PETフィルム (サイズ80×100mm、125μm厚) 接触材料保持層:・接触材料:ポリエチレングリコール ・保持部材:PETフィルム (サイズ110×210mm、70μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:プリントゴッコ用フラッシュ(PG−10
[理想科学]) 親液性形成液:ポリエチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:PPC用紙
【0082】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にした後、接触材料保
持層を設けた記録体裏面にレーザプリンタによりトナー
画像を形成し、記録体の裏から全面にフラッシュ露光を
行い、潜像を形成した。油性インクにてインクローラに
よる現像を行った結果、記録体上に鮮明な画像を得るこ
とができ、PPC用紙への転写結果は、直接転写及びオ
セット転写ともに良好な画像であった。
【0083】〔実施例13の発明〕 図19は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例8及び9で提案した記録体において、紙原稿
47を用いて、記録体41を露光することにより潜像を
形成する方法を示している。潜像形成時の構成は、例え
ば、図19(a)〜(d)に示すように、ハロゲンラン
プやキセノンランプ又はキセノン放電管等を用いたスト
ロボ又はワンタイムのフラッシュ48等により、透光性
を有する記録紙上に、不透光性の記録剤を用いて記録さ
れた原稿の上から記録体を照射して、選択的に記録体を
露光することにより潜像を形成する。
【0084】しかし、一般に、乾いた紙原稿47は、紙
が含む空気層により光が散乱されるため、このままでは
記録体中の光吸収層に達する光は、画像部と非画像部と
の境がぼけるとともに、全体的に光量が大きく低減され
るため、良好な潜像を形成することができない。従っ
て、紙原稿や記録紙中に空気層を有する原稿は、液で湿
らせて、原稿中の空気を抜き、光の散乱を低減して用い
る必要がある。原稿を湿らすための液は、水やエタノー
ル、エチレングリコール、グリセリンなど、原稿を損傷
することなく、原稿上の画像を形成する記録剤を溶かす
ことのない液であれば、基本的にどのような液でも良
い。
【0085】なお、液で湿らせた原稿は、記録体層の面
と重ねて露光すると、原稿から液が記録体層に付着し
て、画像部分以外の領域も親液性の状態となるため、記
録体の裏面と重ねて露光を行うことが望ましい。更に、
原稿と記録体との接触性を上げてやると光の分散がより
低減できるので、圧力をかけて露光を行うとより望まし
い。このように、原稿を液で湿らせて用いることによ
り、露光による潜像形成方法においても紙原稿を用いる
ことが可能となるため、特に個人用の簡易印刷におい
て、利便性が向上する。
【0086】<実施例13−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) +光吸収部材:カーボン含有ブラック顔料 ・記録体基板:PETフィルム (サイズ100×150mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:プリントゴッコ用フラッシュ(PG−10
[理想科学]) 原稿:PPCによる紙への出力 原稿の湿し液:エタノール 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:PPC用紙
【0087】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にした後、エタノール
を含浸した紙原稿を用いて、図19(c)の構成で潜像
形成を行い、油インクにてインクローラによる現像を行
った結果、記録体上に鮮明な画像を得ることができ、P
PC用紙への転写結果は、直接転写及びオフセット転写
ともに良好な画像であった。
【0088】〔実施例14の発明〕 図20は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例13で提案した潜像形成方法において、液で
湿らせた原稿47と記録体41の間に、透光性を有する
液遮断層58を設けた構成を示している。請求項13の
構成では、原稿を記録体の裏面に重ねており、記録体の
裏面から光吸収層へ光が到達する間の光分散による、潜
像品質の低下が問題となる。それに対し、本請求項14
で提案する発明では、透明フィルムのごとき厚みの薄い
液遮断層58を原稿47と記録体41との間に置くこと
により、露光を記録体層側から行えるため、露光時の光
が光吸収層へ達するまでに生じる光分散を抑えることが
でき、潜像品質を向上することが可能となる。ただし、
液遮断層58は、厚みは記録体基板よりも薄く、かつ、
原稿で発生する熱を遮断できる状態である必要があり、
なおかつ、耐熱性が有り、光を透過させなければならな
い。従って、材料は、透明で、耐熱性を有することが望
ましく、PETやふっ素樹脂、その他の樹脂や、シリコ
ーンゴムのような透明ゴム等が適当である。
【0089】<実施例14−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ100×150mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段:プリントゴッコ用フラッシュ(PG−10
[理想科学]) 原稿:PPCによる紙への出力 原稿の湿し液:ポリエチレングリコール 液体遮蔽部材:厚み125μmの透明PETフィルム 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:PPC用紙
【0090】上記条件において、実施例7−1と同様な
方法で、記録体表面を親インク性にした後、ポリエチレ
ングリコールを含浸した紙原稿を用いて、図20(a)
の構成で潜像形成を行い、油インクにてインクローラに
よる現像を行った結果、記録体上に鮮明な画像を得るこ
とができ、PPC用紙への転写結果は、直接転写及びオ
フセット転写ともに良好な画像であった。上記実施例
4の発明は、紙等の画像原稿がそのまま使用できる利点
があるが液体に紙等が濡れているため、手をよごす可能
性がある。次に、この問題を解決する発明を実施例15
で述べる。
【0091】〔実施例15の発明〕 図21は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、加熱により、紙原稿47上の記録剤を溶融して透明
フィルム60に転写し、画像の形成された透明フィルム
60を記録体41と重ねてフィルム側から露光し、記録
体の有する光吸収層又は光吸収部材より発せられる熱を
用いて潜像形成を行う例を示している。原稿上の記録剤
を透明フィルム60へ転写する方法としては、例えば、
図21(a)1に示すように、原稿47の画像面(転写
元)に透明フィルム(転写先)60を重ね、その上に光
吸収部材からなる基板又は、光吸収層を有する透明基板
の光吸収層を重ねて、光吸収部材からなる基板側、又
は、光吸収層を有する透明基板側から、ハロゲンランプ
やキセノンランプ又は、キセノン放電管等を用いたスト
ロボ又は、ワンタイムのフラッシュ48等により露光す
ることによって、光吸収層を加熱し、その熱を用いて原
稿47上の記録剤46を溶融して、透明フィルム60へ
記録剤を転写したり、図21(a)2に示すように、ホ
ットプレート61上に透明フィルム60を置き、その上
に原稿47の画像46面を重ねて、原稿上の記録剤を溶
融し、透明フィルム60へ記録剤を転写したり、図21
(a)3に示すように、原稿47の画像46画と透明フ
ィルム60を重ねて加熱ローラ62に通し、原稿47上
の記録剤46を溶融して、透明フィルム60へ記録剤を
転写すれば良い。
【0092】本実施例15で提案する透明フィルム60
の材料は、透明で、耐熱性を有することが望ましく、P
ETやふっ素樹脂、その他の樹脂や、シリコーンゴムの
ような透明ゴム等が適当である。加熱温度は、記録剤に
より異なるが、電子写真方式の記録装置で用いるトナー
の場合は、100〜180℃程度が適当である。ただ
し、それ以上の温度でも透明フィルム及び原稿が耐えら
れる範囲であれば良い。このように、原稿上の記録剤を
透明フィルムへ転写して、同透明フィルムを原稿代りに
使うことにより、乾式での紙原稿利用が可能となるた
め、利用性が格段に向上する。
【0093】<実施例15−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ100×150mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段(潜像形成用):プリントゴッコ用フラッシュ (PG−10[理想科学]) 加熱手段(原稿上インク溶融用):加熱ローラ (セラミックヒータ内蔵アルミニウム製ローラ、150
℃一定) 透明フィルム:PETフィルム(サイズ100×150
mm、100μm厚) 原稿:PPCによる紙への出力 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:PPC用紙
【0094】上記条件において、図21(a)3の構成
で原稿上のトナーを転写したPETフィルムと、実施例
7−1と同様な方法で記録体表面を親インク性にした記
録体を用い、図21(b)の構成で潜像形成を行い、油
性インクにてインクローラによる現像を行った結果、記
録体上に鮮明な画像を得ることができ、PPC用紙への
転写結果は、直接転写及びオフセット転写ともに良好な
画像であった。次に、上記紙原稿における手をよごす問
題点を解決する別の発明を請求項16で述べる。
【0095】〔実施例16の発明〕 図22は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、感熱発色透明フィルム63の感熱面と原稿47の画
像面を重ねて、原稿47側から露光し、原稿上の記録剤
46に含有される光吸収部材を加熱することにより、感
熱発色フィルム63に原稿47と同一の画像を形成し、
同フィルム63を図13や図15のような透明原稿の代
わりにして、潜像を形成する方法を示している。使用す
る感熱発色透明フィルムは、感熱発色反応が1度限りの
タイプでも、感熱発色部分を消去して繰り返し書き込み
可能な可逆性タイプでも良い。このように、原稿画像を
感熱発色透明フィルムへ写し、同フィルムを原稿代りに
使うことにより、紙原稿を傷めること無く、乾式にて利
用することが可能となるため、利用性が格段に向上す
る。
【0096】<実施例16−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ100×150mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段(潜像形成用):プリントゴッコ用フラッシュ (PG−10[理想科学]) 加熱手段(感熱フィルムへの原稿画像転写用):プリン
トゴッコ用フラッシュ (PG−10[理想科学]) 感熱発色透明フィルム:サーマルワープロOHPフィル
ム (黒発色タイプ[NBSリコー]) 原稿:PPCによる紙への出力 親液状態形成液:水 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:700mm/s 記録紙:上質紙
【0097】上記条件において、図22(a)の構成で
原稿上の画像を転写した感熱発色透明フィルム63と、
実施例7−1と同様な方法で記録体表面を親インク性に
した記録体41を用い、図22(b)の構成で潜像形成
を行い、油性インクにてインクローラによる現像を行っ
た結果、記録体上に鮮明な画像を得ることができ、PP
C用紙への転写結果は、直接転写及びオフセット転写と
もに良好な画像であった。
【0098】〔実施例17の発明〕 図23は、発明の他の例を説明するための図で、図
中、70は温度コントローラ、71は加熱液体、72は
冷却装置、73は拭きとりローラ、74は液回収機構、
75は潜像形成用加熱部、76は潜像形成現像部、77
は転写ローラ、78はクリーニングローラ、80は記録
紙で、同図は、表面が全面親液性である記録体(原版)
41を製造又は再生する方法を示している。請求項7の
発明で用いる記録体は、潜像形成時には表面の画像領域
は全面親液性である必要が有るため、記録体製造時にす
でに全面親液性としておくか、又は、記録装置内部で記
録体表面を親液性にする。図23(a)は、工場出荷時
において、記録体41の表面を全面親液性にする方法の
例を示し、図23(b)は、記録装置内部で、記録体4
1の表面を親液性に再生する方法の例を示している。
【0099】図23(a)の方法は、ロール状の記録体
41を加熱された液71の中に通して、記録体表面に液
が付着したまま冷却74するだけで、撥液性領域を有す
る記録体表面を親液性に変えることができるため、大量
の記録体を高速に親液性にすることができる。また、図
23(b)の方法は、装置内部に加熱された液71を記
録体表面に接触させる機構を設けているため、記録体4
1に異なる画像の潜像形成を行う度に記録体を取り出す
必要がなくなり、記録体41への潜像形成を容易に繰り
返し行うことが可能となる。
【0100】いずれの方法も、記録体の加熱後に、液の
付着した記録体41を強制冷却し、更に、冷却後に記録
体に付着した液を拭き取ることが望ましい。ただし、液
を拭き取る際は、記録体表面を傷つけないように、柔ら
かく、吸液性に優れる材料を用い、擦らずに行うことが
望ましい。また、記録体表面に付着した液は、消費量を
抑えるために回収して液槽へ戻すと良い。なお、液の温
度は、温度センサや温度計測用IC、温度計測システム
などにより随時又は定期的に測定され、適当な温度範囲
に制御されていることが望ましい。
【0101】記録体表面を親液性にする際に用いられる
液は、水や、エチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン等、記録体を損傷することなく、加熱
温度(記録体における後退接触角が充分低下する温度)
において、蒸発せずに、液体を保つ液であれば、基本的
にどのような液でも良い。本請求項17で提案した方法
を用いることにより、工場などでの記録体大量生産に
も、又、装置内での記録体の繰り返し再生にも応用する
ことができる。
【0102】<実施例17−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]、及び、TG702[ダイキン工業]) ・記録体基板:PETフィルム サイズ:100×1000mmのシート 厚み:125μm 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク(アクワレ
ス スーパーKB墨M[東洋インキ]) ・水性インク:色材(ブラック顔料5wt%、平均粒径
1μm以下)+溶媒(エチレングリコール20wt%)
+水溶性樹脂(ポリビニルピロリドン75wt%) 加熱手段(潜像形成用):サーマルヘッド(300dp
i、F2459A[東芝]) 加熱手段(親インク性形成用):恒温槽(110℃一
定) 原版作製時記録体搬送速度:30mm/s 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像
(図11(e)1の構成) 現像速度:・油性インク使用時:500mm/s ・水性インク使用時:600mm/s 記録紙:上質紙
【0103】上記条件において、エチレングリコールを
110℃に加熱した恒温槽に、図23(a)に示すよう
に、加熱液71に記録体41の表面が接触するように記
録体を搬送し、その後、恒温槽より搬出される液の付着
したままの記録体を、ファン72により空冷して、スポ
ンジ製のふきとりローラ73にて記録体41に付着した
液を吸い取ることにより、短時間で効率的に表面が親液
性である記録体原版を作製することができた。また、本
方法で作製された記録体原版を用いて、図11の手順
(図11(d)→図11(e)1)に従い、クリーニン
グ部、潜像消去部が無い構成で記録を行った結果、各々
記録体上にて鮮明な画像を得ることができ、上質紙への
転写結果は、直接転写及びオフセット転写ともに良好な
画像であった。なお、記録体材料及び記録剤の組み合わ
せを変えて行った結果、どの組み合わせも良好な画像が
得られた。
【0104】<実施例17−2> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:ポリイミドフィルム(東レデュポン) サイズ:φ110mmのシームレスフィルム 厚み:20μm 記録剤:・水性インク:色材(ブラック顔料5wt%、
平均粒径1μm以下)+溶媒(エチレングリコール20
wt%)+水溶性樹脂(ポリビニルピロリドン75wt
%) 加熱手段(潜像形成用):サーマルヘッド(300dp
i、F2459A[東芝]) 加熱手段(親インク状態形成用):恒温槽(120℃一
定) 原版作製時記録体搬送速度:30mm/s 親液性形成液:ポリエチレングリコール クリーナ:水を含浸したスポンジ 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像
(図23(b)の構成) 現像速度:5mm/s 記録紙:コート紙
【0105】上記条件において、エチレングリコールを
120℃に加熱した恒温槽に、図23(b)のごとく液
に記録体表面が接触するように記録体41を搬送し、そ
の後、恒温槽より搬出される液の付着したままの記録体
41を、ファン72により空冷して、スポンジ製のふき
とりローラ73にて記録体41に付着した液を吸い取る
ことにより、短時間で効率的に表面が親液性である記録
体原版を再生し、その後、サーマルヘッド75にて潜像
形成を行い、インクローラ76で現像を行った結果、記
録体上に鮮明な画像を得ることができ、コート紙80へ
の転写結果も良好な画像であった。なお、複数回同工程
を繰り返した結果、常に記録体原版の再生が良好に行わ
れ、得られる記録紙80への出力は、地汚れや複数回形
成及び消去される潜像の残留画像がなく、品質の高い画
像が得られた。
【0106】〔実施例18の発明〕 図24は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、記録体(版)41の表面に液(エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、他)82の薄層を保持し
たまま、加熱及び冷却を行い、記録体41の表面を親液
性状態にする方法を示している。液82の薄層を保持す
る部材83は、液を吸収して液層を無くさず、耐液及び
耐熱性があれば、樹脂や金属、ゴム、プラスチック、
布、合成紙など基本的にどのような材料でも良い。加熱
方法は、ホットプレート84やアイロンなど、記録体に
おける後退接触角が充分低下する、適度な温度で加熱で
きる方法であれば、どのような方法でも良い。一方、冷
却方法は、加熱手段を切ってそのまま放置したり、水道
水を上からかけて冷やしたり、風を吹き付けて冷やした
り、又は、金属等の冷えた熱良導体の上に置いて冷やし
たり、冷蔵又は冷凍庫へ入れて冷やす等、記録体におけ
る後退接触角の低下開始温度以下まで冷やす方法であれ
ば、どのように冷やしても良い。本実施例18で提案す
る発明を用いることにより、少量の液で、加熱・冷却が
短時間で済み、少量の記録体を効率的に親液性状態にす
ることが可能となる。
【0107】<実施例18−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ100×150mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段(潜像形成用):プリントゴッコ用フラッシュ (PG−10[理想科学]) 原稿:PPCによるOHPフィルムへの出力 加熱手段(親インク状態形成用):ホットプレート(1
10℃一定) 液層保持部材:PETフィルム(サイズ110×160
mm、70μm厚) 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像
(図23(b)の構成) 現像速度:700mm/s 記録紙:コート紙
【0108】上記条件において、表面にエチレングリコ
ール82を乗せ、その上にPETフィルム83を乗せた
記録体41を、110℃に温めたホットプレート84で
10秒間加熱し、表面に液を保持したまま記録体を水道
水で冷却することにより、短時間で簡単に表面が親液性
である記録体原版を作製することができた。また、乾燥
後、作製された記録体原版を用いて、その後、フラッシ
ュ露光により潜像形成を行い、インクローラで現像を行
った結果、記録体上にて鮮明な画像を得ることができ、
コート紙への転写結果も良好な画像が得られた。
【0109】〔実施例19の発明〕 図25は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例18で提案した記録体原版の製造又は再生に
おいて用いることが可能な、記録体の加熱方法を示して
いる。具体的には、記録体41が光吸収層41cを有し
ている場合は、記録体の記録体層面に液(エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、他)82を乗せ、そ
の上に透明なフィルム83を重ねて、フィルム83の上
方からハロゲンランプやキセノンランプ又はキセノン放
電管等を用いたストロボ又はワンタイムのフラッシュ4
8等により露光することによって、記録体41の光吸収
層41cを加熱し、その熱により液82を加熱して記録
体層を加熱した後、請求項18の説明で示した方法と同
様の方法で冷却して、記録材料層41bの表面を親液性
にする。なお、透明フィルム83は、光を透過し、液8
2を吸収して液層を無くさず、耐液及び耐熱性があれ
ば、樹脂やゴム、プラスチックなど基本的にどのような
材料でも良い。
【0110】一方、記録体41が光吸収層41cを有し
ていない場合は、図25(b)に示すように、光吸収部
材からなる基板85、又は、光吸収層86を有する透明
基板の光吸収層面に液82を乗せて、その上に記録体4
1の記録体層41b面を重ね、記録体41の裏面側から
既述のように露光して、液82を加熱し、その後、実施
18の説明で示した方法と同様の方法で冷却して、記
録体表面を親液性にする。本実施例19で提案した方法
を用いることにより、潜像形成に用いる露光機構を、記
録体表面の親液性状態形成手段に兼用できることから、
装置構成がシンプルになり、コストの低減が可能とな
る。
【0111】<実施例19−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム+カーボン入り塗料層 (サイズ100×150mm、125μm厚) 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段(潜像形成用):プリントゴッコ用フラッシュ (PG−10[理想科学]) 原稿:PPCによるOHPフィルムへの出力 加熱手段(親インク状態形成用):プリントゴッコ用フ
ラッシュ (PG−10[理想科学]) 液層保持部材:透明PETフィルム(サイズ110×1
60mm、70μm厚) 親液性形成液:エチレングリコール 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像
(図23(b)の構成) 現像速度:700mm/s 記録紙:コート紙
【0112】上記条件において、表面にエチレングリコ
ールを乗せ、その上に透明PETフィルムを乗せ、液層
を透明PETと記録体の間に保持した記録体を、PET
フィルム側よりフラッシュ露光して、表面に液を保持し
たまま記録体を水道水で冷却することにより、短時間で
簡単に表面が親液性である記録体原版を作製することが
できた。また、本方法で作製された記録体原版を用い
て、その後、同一のフラシュにより記録体表面に潜像を
形成して、インクローラで現像を行った結果、記録体上
にて鮮明な画像を得ることができ、コート紙への転写結
果も良好な画像が得られた。
【0113】〔実施例20の発明〕 図26は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例17の発明で提案した方法において、特に、
装置内部での記録体の繰り返し再生に適する記録体原版
の再生方法を示している。潜像を形成し、記録に用いた
記録体を再生するには、まず、記録体41に付着する残
留記録剤を除去(以下、クリーニングと記す)し、次
に、潜像を消去する必要がある。本実施例20で提案す
る方法は、これら2つの工程を別々に行わずに、1工程
にして同時に行うというものである。例えば、図26に
示すように、加熱液体71を掻き上げながら回転するク
リーニングローラ78を用いると、記録体41の表面を
クリーニングすると同時に、記録体層に接触部材を接触
させた状態での加熱も行うことが可能となる。クリーニ
ングローラ78は、クリーニング性を上げるために記録
体41に対して逆回転でまわすと良い。ただし、クリー
ニング部は、ローラ形状に限らず、記録体を傷つけず
に、記録体へ加熱液体を供給し、かつクリーニングが行
える方法であればどのような方法でも良い。従って、ク
リーニング部の材質は、記録体層を傷つけず、液を掻き
上げる能力を持ち、かつ、クリーニングができるもので
ある必要が有り、弾性を有する多孔質体等が都合良い。
材料は、上記条件を備えていれば、樹脂やゴム、プラス
チック、布、合成紙など基本的にどのような材料でも良
い。なお、クリーニングを長時間行うと、液が汚れてし
まい、クリーニング性能が低下するので、液をフィルタ
ー88を通して循環させるか、定期的に取り替えるよう
にすると良い。本請求項20で提案した発明を用いるこ
とにより、クリーニングと潜像消去の工程が1つにまと
まるため、装置構成がシンプルになり、コストの低減が
可能となる。
【0114】<実施例20−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:ポリイミドフィルム(東レデュポン) サイズ:φ110mmのシームレスフィルム 厚み:12.5μm 記録剤:・水性インク:色材(ブラック顔料5wt%、
平均粒径1μm以下) +溶媒(エチレングリコール20wt%) +水溶性樹脂(ポリビニルピロリドン75wt%) 加熱手段(潜像形成用):サーマルヘッド (300dpi、F2459A[東芝]) 加熱手段(親インク性形成用):恒温槽(120℃一
定) 原版作製時記録体搬送速度:30mm/s 親液性形成液:エチレングリコール クリーナ:スポンジローラ 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:30mm/s 記録紙:PPC紙
【0115】上記条件において、エチレングリコールを
120℃に加熱した恒温槽に、図26に示すごとく液7
1に記録体41の表面が接触するように記録体を搬送す
ると同時に、恒温槽内でスポンジローラ78により記録
体表面に付着した残留インクを擦り取り、その後、恒温
槽より搬出される液の付着したままの記録体を、ファン
72により空冷して、スポンジ製のふきとりローラ73
にて記録体41に付着した液を吸い取ることにより、ク
リーニングと、記録体表面の親インク状態形成(記録体
原都の再生)を同時に行うことができ、構成の簡素化が
達成された。その後、サーマルヘッド75にて潜像形成
を行い、現像ローラ76で現像を行った結果、記録体上
にて鮮明な画像を得ることができ、PPC用紙80への
転写結果も良好な画像であった。なお、複数回同工程を
繰り返した結果、常に記録体原版の再生が良好に行わ
れ、得られる記録紙80への出力は、地汚れや複数回形
成及び消去される潜像の残留画像がなく、品質の高い画
像が得られた。
【0116】さて、画像には必ず非印字領域、すなわ
ち、余白がある。この余白は画像情報に無関係に一定幅
である。画像情報に基づいて、記録体上を加熱する時、
毎回この余白に相当する記録体面を加熱することはエネ
ルギー的に大きな損失である。そこで、次に、この余白
の処理に関して説明する。
【0117】〔実施例21の発明〕 図27は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、余白処理を行う記録体原版の製造又は再生方法を示
している。本実施例21の発明は、予め余白幅が決めら
れている記録において、余白部分を除いて画像領域のみ
親液性状態を形成することを特徴とする記録体原版の製
造又は再生方法である。具体的には、図27(a)に示
すように、ロール上に巻かれた記録体又は、カットされ
たシート状の記録体又は、シームレスの記録体41の濃
色部分(画像領域)41Aのみを親液性にして、ロール
上に巻かれた記録体又は、カットされたシート状の記録
体の場合は、破線領域(版1枚分)と濃色領域の間の部
分(非画像領域)を撥液性にし、シームレスの記録体の
場合は、濃色以外の部分を撥液性にする。
【0118】記録体の画像領域のみを親液性にする方法
としては、例えば、図27(b)1,(b)2に示すよう
に、画像領域の縦又は横方向長さに合わせた加熱ローラ
62、又は、画像領域の縦又は横方向長さ分だけ加熱可
能な加熱ローラを、記録体41の裏側に接触させると同
時に、記録体41の表面に液87を接触させて記録体4
1を搬送し、画像領域のみ加熱して、液を接触したまま
冷却し、非画像領域のところは、加熱ローラ62を記録
体から離すことにより、画像領域のみ親液性にする方法
や、又は、図27(c)1,(c)2に示すように、予め
画像領域部分のみ凸部62aに成形され(非画像領域の
部分のみローラ表面が凹部となっている。)、画像領域
だけ加熱可能な加熱ローラ62を記録体41の裏側に接
触させると同時に、記録体表面に液87を接触させて記
録体41のを搬送し、画像領域のみ親液性にする方法
や、又は、図27(d)1,(d)2に示すように、記録
体41の記録体層面に、画像領域に合わせたスリット9
1を有するシート(フィルム又は板等)90を接触させ
て、スリット91を有するシート側から加熱された液8
7を記録体41に接触させることにより、画像領域のみ
親液性にする方法等、その他、画像領域のみ親液性にす
ることが可能な方法を用いて、記録体原版の製造又は再
生を行うと良い。
【0119】なお、図27(b)1,(b)2の方法で
は、加熱ローラを接触させたり離したりしても、記録体
がたわんだりして位置ずれがおきないような構成でなけ
ればならない。加熱ローラ62は、耐熱性があり、記録
体に接触させた時に大きな変形を起こさなければ、樹脂
や金属、ゴム、プラスチックなど基本的にどのような材
料でも良い。また、多種類の記録体に対応できるよう
に、発熱領域が可変であるとより都合が良い。
【0120】図27(c)1,(c)2の方法では、加熱
ローラの凹凸の深さは、凹部が記録体に接触しない範囲
にする必要がある。ローラ表面の凹凸は、削ったり、又
は、ローラごと型成形したり、又は、型成形したシート
或いは、中空部材をローラに接着しても良く、基本的に
表面に希望する凹凸が成形できれば、どのような方法で
も良い。材料は、図27(b)1,(b)2の加熱ローラ
と同様で良い。
【0121】図27(d)1,(d)2の方法では、記録
体とスリットを有するシートとの間に液が入らない構成
であることが必要で、例えば、冷水のような、記録体層
を侵さず、かつ、記録体41の表面の親液性を撥液性に
変えたり、画像領域以外の撥液性を親液性に変えたりし
ない材料で、除去又は溶融可能な接着剤により、記録体
とスリットを有するシートとを接着しておくと良い。ス
リットを有するシートは、耐液及び耐熱性があり、液を
裏側へ浸透せず、スリットを設けても機械強度が保てる
のであれば、樹脂や金属、ゴム、プラスチック、布、合
成紙など基本的にどのような材料でも良い。
【0122】また、シートへのスリットの形成方法は、
カッターやはさみで切ったり、又は、スリットの形状に
合わせた切断器で型抜きをしたり、又は、溶剤や熱で溶
かしたり、又は、スリットの開いた型でシートを成形し
ても良く、基本的にスリットの開いたシートを作れる方
法であればどのような方法でも良い。本実施例21の発
明で提案する方法を用いることにより、潜像形成時の余
白部分への加熱が必要なくなり省エネルギー化が図れ
る。
【0123】<実施例21−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム サイズ:100×1000mmのシート 厚み:125μm 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段(潜像形成用):サーマルヘッド (300dpi、F2459A[東芝]) 加熱手段(親インク性形成用):加熱ローラ(図27
(b)1の形状) ・セラミックヒータ内蔵アルミニウム製ローラ、100
℃一定 ・サイズ:φ55mm、幅80mm 画像領域(凸部):80×150mm 親液状態形成液:エチレングリコール 原版作製時記録体搬送速度:30mm/s 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:500mm/s 記録紙:PPC紙
【0124】上記条件において、エチレングリコールを
110℃に加熱した恒温槽に、図27(b)1のごとき
加熱ローラに、記録体裏面を接触させ、かつ、図27
(b)2のごとく記録体表面に液が接触するように記録
体を搬送し、画像領域のみ液体に接触して加熱し、その
後、恒温槽より搬出される液の付着したままの記録体
を、ファンにより空冷して、スポンジ製のふきとりロー
ラ73にて記録体41に付着した液を吸い取り、1枚分
の版の大きさにカットすることにより、効率的に画像領
域のみ表面が親液性である記録体原版を作製することが
できた。また、本方法で作製された記録体原版を用い
て、図11の手順(図11(d)→図11(e)1)に
従い、クリーニング部、潜像消去部が無い構成で記録を
行った結果、各々記録体にて鮮明な画像を得ることがで
き、PPC用紙への転写結果は、直接転写及びオフセッ
ト転写ともに良好な画像であった。次に、上記余白部分
の処理に関する別の発明について説明する。
【0125】〔実施例22の発明〕 図28は、発明の他の例を説明するための図で、同図
は、実施例21で提案した発明における、以下の問題点
を解決する記録体原版の製造又は再生方法を示してい
る。問題点とは、画像領域のみ親液性に形成する際に、
加熱ローラを用いる場合は、長時間記録体原版の製造又
は再生を行うと、液全体の温度が上昇し、加熱ローラで
加熱しない部分、すなわち、画像領域以外の部分も親液
性となる。また、シート状の記録体を液に接触させる
と、液がシートの裏側へ回り込むため、加熱ローラの耐
液処理が必要となり、また、液が直接加熱部に接触する
ため、蒸発や変質を生じる。そして、スリットを有する
シートを用いる場合は、シートの製造、接着、剥離とプ
ロセスが多く、時間とコストがかかる。
【0126】以上の問題を解決するため、本実施例22
の発明では、予め記録体表面を全面親液性状態にし、そ
の後、画像領域以外の部分を乾式にて加熱し、画像領域
のみ親液性に形成する記録体原版の製造又は再生方法を
提案する。具体的には、実施例19〜21の発明の方法
により、記録体表面を全面親液性にした後、図28
(a)に示す濃色部分(画像領域以外の部分)41Bの
みを、接触部材と非接触の状態で加熱する。
【0127】濃色部分(画像領域以外の部分)41Bの
加熱方法は、例えば、図28(b)に示すように、記録
体搬送方向と平行する。左右又は上下余白部分を加熱す
るローラ621(図28(b)の左側ローラ)と、記録
体搬送方向と直交する、左右又は上下方向を貫く余白部
分を加熱するローラ622(図28(b)の右側ロー
ラ)を用いて、ローラ621は常時記録体41に接触さ
せ、ローラ622は画像領域以外の部分だけ接触して記
録体41を搬送し、画像領域のみ親液性に形成する方法
や、又は、図28(c)に示すように、予め画像領域以
外部分のみ凸部62aに成形され、画像領域以外の部分
だけ加熱可能な加熱ローラ62を、記録体41に接触さ
せて記録体を搬送し、画像領域のみ親液性にする方法
や、又は、図28(d)に示すように、記録体41の記
録体層の面に、画像領域に合わせたスリット94を有す
るヒータ95を接触させて、版1枚分毎に記録体を搬送
して、画像領域のみ親液性にする方法や、又は、図28
(e)に示すように、断熱材96を記録体41の表面又
は裏面に張り付けるか、或いは、表面近傍に設けて、断
熱材96側から熱風97を吹き掛けながら記録体を搬送
することにより、画像領域のみ親液性にする方法等、そ
の他、画像領域以外の部分のみ加熱することが可能な方
法を用いて、記録体原版の製造又は再生を行うと良い。
【0128】なお、図28(b)の方法では、加熱ロー
ラを接触させたり離したりしても、記録体がたわんだり
して位置ずれがおきないような構成でなければならな
い。加熱ローラは、耐熱性があり、記録体に接触させた
時に大きな変形を起こさなければ、樹脂や金属、ゴム、
プラスチックなど基本的にどのような材料でも良い。
【0129】図28(c)の方法では、加熱ローラの凹
凸の深さは、凹部が記録体に接触しない範囲にする必要
がある。ローラ表面の凹凸は、削ったり、又は、ローラ
ごと型成形したり、又は、型成形したシート、或いは、
中空部材をローラに接触しても良く、基本的に表面に希
望する凹凸が成形できれば、どのような方法でも良い。
材料は、図28(b)の加熱ローラと同様で良い。
【0130】図28(d)の方法では、記録体表面を傷
つけないように、ヒータと記録体が擦らないように記録
体の搬送を行う必要がある。従って、ヒータは上下に可
動できるように設置し、加熱と記録体の搬送タイミング
に合わせて制御すると良い。ヒータは、記録体表面の温
度が、記録体表面における後退接触角が上昇する適当な
温度になるように、制御されていることが望ましく、ヒ
ータの種類としては、セラミックや金属など、スリット
を成形できるものであればどのような材料でも良い。
【0131】図28(e)の方法では、記録体と断熱材
との間に熱風が入らない構成でなければいけない。ま
た、断熱材を記録体に接着する場合は、例えば、冷水の
ような、記録体層を浸さ、かつ、画像領域の親液性を
撥液性に変えたり、画像領域以外の撥液性を親液性に変
えたりしない材料で、除去又は溶解可能な接着剤によ
り、記録体と断熱材とを接着しておくと良い。断熱材
は、耐熱性があれば樹脂や金属、ゴム、プラスチック、
布、合成紙など基本的にどのような材料でも良い。
【0132】<実施例22−1> 記録体:・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS3
17[旭硝子]) ・記録体基板:PETフィルム サイズ:100×1000mmのシート 厚み:125μm 記録剤:・油性インク:水なし平版用インク (アクワレス スーパーKB墨M[東洋インキ]) 加熱手段(潜像形成用):サーマルヘッド (300dpi、F2459A[東芝]) 加熱手段(親インク状態形成用):加熱ローラ (図28(b)1ごとく凹部持つローラ) ・セラミックヒータ内蔵アルミニウム製ローラ、100
℃一定 ・サイズ:φ55mm、幅100mm、 凹部:φ50mm、幅80mm 画像領域(凹部):80×150mm 親液状態形成液:エチレングリコール 原版作製時記録体搬送速度:30mm/s 現像手段:ゴム(硬度60)のインクローラによる現像 現像速度:500mm/s 記録紙:PPC紙
【0133】上記条件において、図28(c)のごとく
外周に画像領域に対応して凹凸を設けた加熱ローラに、
裏面が接触するように、実施例19の方法にて作製され
た、表面全体が親インク状態である記録体原版を搬送
し、画像領域以外の領域のみ加熱して、その後、1枚分
の版の大きさにカットすることにより、効率的に画像領
域のみ表面が親液性である記録体原版を作製することが
できた。また、本方法で作製された記録体原版を用い
て、図11の手順(図11(d)→図11(e)1)に
従い、クリーニング部、潜像消去部が無い構成で記録を
行った結果、各々記録体にて鮮明な画像を得ることがで
き、PPC用紙への転写結果は、直接転写及びオフセッ
ト転写ともに良好な画像であった。
【0134】〔実施例23の発明〕 図29(a)は、発明による画像記録表示装置の実施
例を説明するための全体構成図で、まず、記録体100
の表面に液又はシリコンゴムベルト101を接触させた
状態で、記録体100の表面を加熱して、記録体表面を
全面濡れる状態にする。液又はシリコンゴムの接触方法
としては、含浸したスポンジベルト或いはシリコンゴム
ベルト101等を使用する。また、加熱手段としては、
セラミックヒータやサーマルヘッド等の接触式加熱源1
02や、ハロゲンランプやキセノンランプ、レーザ等の
非接触式加熱源を使用する。ただし、液を含浸したスポ
ンジベルトを用いる場合は、次工程にて、記録体表面に
付着する液滴をふきとりローラ104にて除去する。
【0135】次に、記録体100の表面を、液と非接触
の状態で非画像部のみ加熱し、記録体表面に潜像を形成
する。加熱手段としては、サーマルヘッド105やセラ
ミックヒータ、レーザ等を使用する。次に、記録体10
0の表面を現像ローラ106にて現像し、画像部にのみ
インクをのせる。以上の工程を経ることによって、記録
体100の表面に画像が形成され、図29(c)に示す
ように画像を表示することが可能となる。
【0136】次に、記録体表面の画像部に付着したイン
クをクリーニング手段107にて除去して、再び、記録
体全面を濡れる状態とすることにより、異なる画像を順
次表示することができる。インク除去手段としては、水
性インクの場合は、水を含浸したクリーニングローラが
使用され、油性インクの場合は、n−アルカン等の溶剤
を含浸したクリーニングローラが使用される。図29
(b)は、記録体表面を全面濡れる状態にする機構と、
記録体表面のインクを除去する機構とを液を含んだスポ
ンジベルト101で行うようにして1つにまとめたもの
である。
【0137】下の実施例において、記録体100は
含フッ素アクリレート系材料(LS317[旭硝子])
を、粗面化PET(色:透明、厚み:125μm)にコ
ートしたものを用いた。なお、潜像形成機構にレーザを
用いる場合は、光の吸収を高めるために、記録体にカー
ボンを含有させた。 <実施例23−1> 装置構成を図29(a)とし、下記条件にて画像表示を
繰り返し行ったところ、異なる画像を良好に表示できる
ことを確認した。 [条件] (1)記録体表面の濡れ形成部 ・液 :水 ・液供給手段:スポンジローラ ・加熱手段 :セラミックヒータ (2)液滴ふきとり部 ・スポンジローラ (3)潜像形成部 ・サーマルヘッド (4)現像部 ・インク :〈1〉油性インク、〈2〉水性インク ・現像ローラ:フッ素ゴムローラ (5)インク除去部 ・液:〈1〉油性インクの場合…テトラダカン〈2〉 水性インクの場合…水
【0138】<実施例23−2>装置構成を図29
(b)とし、下記条件にて画像表示を繰り返し行ったと
ころ、異なる画像を良好に表示できることを確認した。 [条件] (1)記録体表面の濡れ形成及びインク除去部 ・液:油性インクの場合…80℃に加熱したテトラダ
カン 水性インクの場合…80℃に加熱した水 ・液供給手段:スポンジローラ ・加熱手段 :セラミックヒータ (2)液滴ふきとり部 ・スポンジローラ (3)潜像形成部 ・サーマルヘッド (4)現像部 ・インク :油性インク、水性インク ・現像ローラ:フッ素ゴムローラ
【0139】〔実施例24の発明〕 図30は、発明の他の例を説明するための図で、この
発明は、図29に示した発明の画像記録表示装置の記録
体100の裏側に発光機構108を設けたもので、図3
1は、反射機構109を設けたものである。また、両図
とも、(a)はサーマルヒータ105を用いた例、
(b)はレーザ105′を用いた例を示している。両構
成ともに、透明である非画像部が明るくなり、画像部と
非画像部とのコントラストが向上する。発光機構として
は、蛍光管やキセノン管、ハロゲンランプ、LED等が
用いられている。また、反射機構としては、鏡、アルミ
ニウム等の金属を蒸着したフィルムや板が用いられる。
【0140】<実施例24−1>装置構成を図30
(a)とし、下記条件にて画像表示を繰り返し行ったと
ころ、異なる画像を明るく鮮明に表示できることを確認
した。 [条件] (1)記録体表面の濡れ形成部 ・液 :エチレングリコール ・液供給手段:スポンジローラ ・加熱手段 :セラミックヒータ (2)液滴ふきとり部 ・スポンジローラ (3)潜像形成部 ・サーマルヘッド (4)現像部 ・インク :油性インク、水性インク ・現像ローラ:フッ素ゴムローラ (5)インク除去部 ・液:油性インクの場合…テトラダカン 水性インクの場合…水 (6)発光部 ・蛍光燈
【0141】<実施例24−2>装置構成を図30
(b)とし、下記条件にて画像表示を繰り返し行ったと
ころ、異なる画像を明るく鮮明に表示できることを確認
した。 [条件] (1)記録体表面の濡れ形成及びインク除去部 ・液:油性インクの場合…80℃に加熱したテトラダ
カン 水性インクの場合…80℃に加熱した水 ・液供給手段:スポンジローラ ・加熱手段 :セラミックヒータ (2)液滴ふきとり部 ・スポンジローラ (3)潜像形成部 ・半導体レーザ(波長:830nm、電力:30mW) (4)現像部 ・インク :油性インク、水性インク ・現像ローラ:フッ素ゴムローラ (5)発光部 ・蛍光燈
【0142】<実施例24−3>装置構成を図31
(a)とし、下記条件にて画像表示を繰り返し行ったと
ころ、異なる画像を明るく鮮明に表示できることを確認
した。 [条件] (1)記録体表面の濡れ形成部 ・液 :ジエチレングリコール ・液供給手段:スポンジローラ ・加熱手段 :ハロゲンランプ (2)液滴ふきとり部 ・スポンジローラ (3)潜像形成部 ・サーマルヘッド (4)現像部 ・インク :油性インク、水性インク ・現像ローラ:フッ素ゴムローラ (5)インク除去部 ・液:油性インクの場合…テトラダカン 水性インクの場合…水 (6)光反射部 ・アルミニウム蒸着アクリル板
【0143】<実施例24−4>装置構成を図31
(b)とし、下記条件にて画像表示を繰り返し行ったと
ころ、異なる画像を明るく鮮明に表示できることを確認
した。 [条件] (1)記録体表面の濡れ形成及びインク除去部 ・液:油性インクの場合…80℃に加熱したテトラダ
カン 水性インクの場合…80℃に加熱した水 ・液供給手段:スポンジローラ ・加熱手段 :セラミックヒータ (2)液滴ふきとり部 ・スポンジローラ (3)潜像形成部 ・半導体レーザ(波長:830nm、電力:30mW) (4)現像部 ・インク :油性インク、水性インク ・現像ローラ:フッ素ゴムローラ (5)光反射部 ・アルミニウム蒸着アクリル板
【0144】
【発明の効果】請求項1及び2に対応する効果:基材に
感熱濡れ性材料の記録材を塗布した記録体を使用する画
像形成方法において、前記記録体の全面を液中で加熱
し、次いで、前記記録体の表面を部分的に空気中で加熱
して前記基材の表面に潜像形成をするようにしたので、
潜像形成時に潜像形成液を必要とせず、装置構成を簡素
化した従来にない新規な画像形成方法を提供することが
できる。請求項3に対応する効果:現像画像をそのまま
表示するようにするとともに、該現像画像を記録体の裏
側から照明するようにしたので、請求項2の効果に加え
て、現像画像を光学的に強調して見やすくして、見るこ
とができる。請求項4に対応する効果:潜像形成部の構
成が簡素化がされた、従来にない新規な記録装置を提供
することができる。請求項5及び6に対応する効果:従
来にない新規な記録装置により、ネガ・ポジ反転潜像を
用いて、通常のネガ・ポジ画像を出力することが出来
る。請求項7に対応する効果:従来の方法に比べ、操作
性が大幅に向上し、かつ、印字エネルギが低減できる。
請求項8に対応する効果:装置コストの低減、及び構成
の簡素化を図ることができる。請求項9に対応する効
果:請求項10に比べて露光時の記録体基板内での光分
散を抑制でき、画質の向上を図ることができる。請求項
10に対応する効果:記録体表面が全面親液性状態であ
る原版の、親液性状態の保存性が向上する。請求項11
に対応する効果:原稿と版との隙間で生じる光の分散が
無くなり、高画質が得られる。請求項12に対応する効
果:請求項11の方法において、記録体の基板又は基板
裏側へ高精細な画像を形成でき、画質の向上が可能とな
る。請求項13に対応する効果:請求項8,9の記録体
に、紙原稿を用いて潜像を形成することが可能となる。
請求項14に対応する効果:請求項13の記録方法にお
いて、原稿に応じた潜像書き込みが可能となり、高画質
を得ることができる。請求項15に対応する効果:請求
項8,9の記録体に、紙原稿を用いて、乾式により潜像
を形成することが可能となる。請求項16に対応する効
果:請求項8,9の記録体に、紙原稿を用いて、原稿を
傷めることなく、乾式により潜像を形成することが可能
となる。請求項17に対応する効果:記録体表面が全面
液に濡れる状態の記録体(以下、原版と記す)を、大量
に、かつ、高速で製造又は再生することができ、また、
機械内部に組み込まれたシームレスの版を、取り外さず
に濡れ状態にすることが可能となる。請求項18に対応
する効果:少量の記録体原版を、短時間で効率的に再生
することができる。請求項19に対応する効果:潜像形
成に用いるフラッシュを、記録体原版の再生に兼用する
ことができる。請求項20に対応する効果:シンプルな
プロセスで、記録体原版を製造又は再生することができ
る。請求項21に対応する効果:省エネルギー化が達成
でき、また、印刷時に余白部分へインクが付着せず、版
を再利用する際には、クリーニング機構への負担を低減
することができる。請求項22に対応する効果:省エネ
ルギー化が達成でき、印刷時に余白部分へインクが付着
せず、版を再利用する際には、クリーニング機構への負
担を低減でき、また、原版の製造又は再生が正確かつ容
易に行うことができる。請求項23に対応する効果:従
来にない画像表示装置であり、簡素な構成にできる。請
求項24に対応する効果:コントラストが向上し、見や
すくなる。請求項25に対応する効果:記録体の全面を
親液性としてから選択的加熱によって該記録体に潜像を
形成することができる。請求項26に対応する効果:光
吸収部材が露光により発熱するので、潜像の形成が効果
的に行える。請求項27に対応する効果:請求項26と
同様光吸収部材が露光により発熱す るので、潜像の形成
が効果的に行える。請求項28に対応する効果:記録体
表面の損傷を防止することができる。請求項29に対応
する効果:多くの記録剤の中から適合した記録剤を選択
して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の一例を説明するための要部構成図で
ある。
【図2】 画像の画像部、非画像部を定義した図であ
る。
【図3】 発明に係る空気中加熱を説明するための図
である。
【図4】 発明に係る液中加熱を説明するための図で
ある。
【図5】 発明の他の例を説明するための構成図であ
る。
【図6】 発明の他の例を説明するための構成図であ
る。
【図7】 発明の他の例を説明するための構成図であ
る。
【図8】 の発明の他の例を説明するための構成図で
ある。
【図9】 発明の他の例を説明するための構成図であ
る。
【図10】 発明の他の例を説明するための構成図で
ある。
【図11】 発明の他の例を説明するための工程図で
ある。
【図12】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図13】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図14】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図15】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図16】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図17】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図18】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図19】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図20】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図21】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図22】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図23】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図24】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図25】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図26】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図27】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図28】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図29】 発明を説明するための図である。
【図30】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図31】 発明の他の例を説明するための図であ
る。
【図32】 従来の感熱濡れ性変化を利用した潜像形成
の原理を説明するための図である。
【図33】 従来の感熱濡れ性変化を利用した潜像形成
方法を説明するための図である。
【符合の説明】
1…基材、2…記録材、3…記録体、4…潜像形成液、
5…熱源、6…はんだごて、7…レーザー装置、8…サ
ーマルヘッド、10…アルミホイール、11…グリセリ
ン、12…ホットプレート、13…スポンジベルト、1
4…セラミックヒータ、15…拭き取りローラ、16…
サーマルヘッド、17…現像ローラ、18…クリーニン
グローラ、20…発光層、21…反射板、22…液塗布
ローラ、23…転写ローラ、24…記録紙、27…水、
28…油性インク、29…油、30…水性インク、40
…ホットプレート、41…記録体、43…サーマルヘッ
ド、47…原稿、50…透明フィルム、52…液層、5
3…フィルム、54…ゲル状物質、55…ゴム層、57
…液層保持層、62…加熱ローラ、63…感熱発色透明
フィルム、72…冷却装置、73…拭きとりローラ、7
6…現像ローラ、82…液、83…透明フィルム、85
…基板、90…スリット、91…シート、100…記録
体、101…ベルト、102…加熱源、104…ふきと
りローラ、105…サーマルヘッド、106…現像ロー
ラ、108…発光機構、109…反射機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−178478(JP,A) 特開 平5−31875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41L 17/00 - 17/24 B41M 5/00 B41M 5/26 B41J 2/325

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に感熱濡れ性材料の記録材を
    塗布した記録体を用い、液体、蒸気、又は、該記録体に
    おける後退接触角の低下開始温度以下で液体となるか、
    もしくは蒸気を発生する固体から選ばれる接触部材とを
    接触させた状態で記録面全面を加熱し、又は、該記録体
    全面を加熱した状態で該接触部材と接触させ、次いで、
    前記記録体の表面を空気中で加熱して前記記録体の表面
    に潜像形成をすることを特徴とする記録体への画像形成
    方法。
  2. 【請求項2】 基材の表面に感熱濡れ性材料の記録材を
    塗布した記録体を用い、前記記録体全面を液中で加熱す
    る液中加熱手段と、液中加熱後の前記記録体を空気中で
    加熱する空気中加熱手段と、空気中加熱後の前記記録体
    記録材を塗布した基材面に色材を含有した記録剤を接
    触させる現像手段とよりなることを特徴とする記録体へ
    の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像形成装置におい
    て、更に、前記記録体の裏側に照明手段を有し、該照明
    手段により、前記現像した画像を前記記録体の裏側から
    照明して表示するようにしたことを特徴とする画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 基材に感熱濡れ性材料の記録材を塗布し
    た記録体を用い、前記記録体全面を液中で加熱する液中
    加熱手段と、液中加熱後の前記記録体を空気中で加熱す
    る空気中加熱手段と、前記記録体の記録面に色材を含有
    した記録剤を接触させる現像手段と、前記現像された記
    録体上の画像を記録紙に移す転写手段とよりなることを
    特徴とする画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録材に親水性材料を含有した記録
    体を用い、現像前に液体塗布手段にて記録面に水又は水
    を主成分とする液体を塗布し、前記現像手段にて油性イ
    ンクを用いて現像を行うことを特徴とする請求項4記載
    の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録材に親油性材料を含有した記録
    体を用い、現像前に液体塗布手段にて記録面に油を塗布
    し、前記現像手段にて水性インクを用いて現像を行うこ
    とを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 加熱状態でかつ液体と接触させた時に後
    退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱した
    時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体と、液
    体、蒸気、又は、該記録体における後退接触角の低下開
    始温度以下で液体となるか、液体もしくは蒸気を発生す
    る固体から選ばれる接触部材とを接触させた状態で加熱
    し、又は、該記録体の表面を加熱した状態で該接触部材
    と接触させることにより、該記録体の全表面の後退接触
    角を低下させた(親液性状態)後、該接触部材の不存在
    下で該記録体の非画像領域のみ選択的に加熱し、画像を
    形成することを特徴とする画像記録方法。
  8. 【請求項8】 記録体は基板と該表面特性を有する記録
    層で構成され、かつ、該加熱方法が光学的手段である場
    合、光吸収層を基板中又は基板上に有する記録体を用い
    ることを特徴とする請求項7に記載の画像記録方法。
  9. 【請求項9】 記録体は基板と該表面特性を有する記録
    層で構成され、かつ、該加熱方法が光学的手段である場
    合、光吸収性部材の微粒子を記録材料層中に含有する記
    録体を用いることを特徴とする請求項7に記載の画像記
    録方法。
  10. 【請求項10】 記録体保存時に、表面が親液性状態で
    ある記録体表面に、当該接触部材保持層を除去可能な状
    態で有することを特徴とする請求項7に記載の画像記録
    方法。
  11. 【請求項11】 記録体基板自身又は記録体基板表面に
    不透光性の画像を形成し、当該画像側から記録体を露光
    して、記録層表面に画像形成を行うことを特徴とする請
    求項7又は8又は9に記載の画像記録方法。
  12. 【請求項12】 表面が親液性状態である記録層表面
    に、当該接触部材保持層を除去可能な状態で有したま
    ま、記録体基板自身又は記録体基板表面に不透光性の画
    像を形成し、当該画像側から記録体を露光することで記
    録層表面に画像形成を行うことを特徴とする請求項11
    に記載の画像記録方法。
  13. 【請求項13】 液体を含浸した紙原稿を記録体基板に
    接触し、該原稿側から記録体を露光することで該記録層
    表面に画像形成を行うことを特徴とする請求項7又は8
    又は9に記載の画像記録方法。
  14. 【請求項14】 液体を含浸した紙原稿と記録表面と
    の間に透光性を有する液体遮蔽部材を設け、原稿側から
    記録体を露光することで該記録層表面に画像形成を行う
    ことを特徴とする請求項7又は8又は9に記載の画像記
    録方法。
  15. 【請求項15】 予め、加熱により原稿上の記録剤を透
    明フィルムに溶融転写した後、当該フィルムを記録体と
    接触してフィルム側から露光することで該記録層表面に
    画像形成を行うことを特徴とする請求項7又は8又は9
    に記載の画像記録方法。
  16. 【請求項16】 予め、原稿と感熱発色層を有する透明
    フィルム(感熱発色透明フィルム)を重ねた状態でフィ
    ルム側から露光し、該当フィルムへ原稿画像と同一の画
    像を形成した後、当該感熱発色透明フィルムを記録体と
    接触して感熱発色透明フィルム側から露光することで該
    記録層表面に画像形成を行うことを特徴とする請求項7
    又は8又は9に記載の画像記録方法。
  17. 【請求項17】 表面の後退接触角が高い(撥液性)状
    態の記録体、又は、画像形成済みの記録体全面を、後退
    接触角低下開始温度以上に加熱された液体に接触し、該
    液体に接触させたまま冷却することにより、記録体表面
    を親液性状態にすることを特徴とする請求項7に記載の
    画像記録方法。
  18. 【請求項18】 表面が撥液性の状態である記録体表面
    に、除去可能な液体層保持手段をもちいて液体を接触し
    たまま加熱し、そのまま冷却することにより記録体表面
    を親液性状態にすることを特徴とする請求項17に記載
    の画像記録方法。
  19. 【請求項19】 当該除去可能な液体層保持手段が透光
    性を有し、かつ、記録体表面を親液性状態にするための
    加熱源に光学的手段を用いることを特徴とする請求項1
    8に記載の画像記録方法。
  20. 【請求項20】 記録体表面の残留記録剤を除去のため
    クリーニング工程と記録体表面の親液性状態形成工程
    を同一の手段で実施することを特徴とする請求項17に
    記載の画像記録方法。
  21. 【請求項21】 画像領域のみ(余白領域を除いて)記
    録体表面を親液性状態に形成することを特徴とする請求
    項7又は17に記載の画像記録方法。
  22. 【請求項22】 原版製造時又は現像前に、全面親液性
    状態である記録体表面の非画像領域(余白領域)を、当
    該接触部材と非接触の状態で加熱し、当該加熱領域を撥
    液性状態にすることを特徴とする請求項7又は17に記
    載の画像記録方法。
  23. 【請求項23】 加熱状態でかつ液体と接触させた時
    に、後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加
    熱した時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体
    と、該記録体を液体、蒸気、又は、該記録体における後
    退接触角の低下開始温度以下で液体となるか、液体もし
    くは蒸気を発生する固体から選ばれる接触部材とを接触
    させた状態で加熱する手段、又は、該記録体の表面を加
    熱した状態で該接触部材と接触させる手段と、該記録体
    の全表面の後退接触角を低下させた(親液性状態)後、
    該接触部材の不存在下で該記録体の非画像領域のみ選択
    的に加熱する手段と、該記録体表面に色材を接触させて
    現像する手段と、該記録体表面の色材を除去する手段と
    を有することを特徴とする画像記録表示装置。
  24. 【請求項24】 前記記録体裏側に、発光機構もしくは
    光学的反射機構を有することを特徴とする請求項23に
    記載の画像記録表示装置。
  25. 【請求項25】 加熱状態でかつ液体と接触させた時に
    後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱し
    た時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体であ
    って、該記録体は基板と前記表面特性を有する記録層で
    構成され、液体、蒸気、又は、該記録体における後退接
    触角の低下開始温度以下で液体となるか、液体もしくは
    蒸気を発生する固体から選ばれる接触部材とを接触させ
    た状態で加熱し、又は、該記録体の表面を加熱した状態
    で該接触部材と接触させることにより、該記録体の全表
    面の後退接触角を低下させて親液性状態にしたことを特
    徴とする記録体。
  26. 【請求項26】 前記記録体基板中又は基板上に光吸収
    層を有することを特徴とする請求項25に記載の記録
    体。
  27. 【請求項27】 前記記録層中に光吸収部材を含有する
    ことを特徴とする請求項26に記載の記録体。
  28. 【請求項28】 前記接触部材を保持する層を、前記記
    録層の表面に除去可能な状態に設けたことを特徴とする
    請求項25又は26又は27のいずれかに記載の記録
    体。
  29. 【請求項29】 前記記録体の非画像領域を、前記接触
    部材と非接触状態で加熱して撥液状態としたことを特徴
    とする請求項25に記載の記録体。
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