JP3466509B2 - 高周波用同軸コネクタ - Google Patents

高周波用同軸コネクタ

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波からミ
リ波の周波数帯域で用いられる高周波用同軸コネクタに
関し、特に高周波帯域における伝送損失が小さい良好な
電気的特性と機械的特性を併せ持ち、真空や圧力等に対
する気密性を保ちつつ高周波信号の接続が可能な高周波
用同軸コネクタに関する。 【0002】 【従来の技術】従来の高周波用同軸コネクタは一般に、
円筒状の外部導体と、この外部導体の中心軸上に同軸状
に配置された中心導体と、この中心導体を外部導体の中
心軸上に電気的に絶縁させた状態で保持する円筒状の絶
縁体とで構成されていた。 【0003】また、この絶縁体は通常は合成樹脂材料か
らなり、例えばポリ四弗化エチレン(PTFE)等から
成るものが用いられていた。 【0004】ところが、このような合成樹脂製の絶縁体
は、熱的な膨張収縮により、また材料特有の軟化現象に
より電気的に不安定になるという問題点があった。ま
た、それにより機械的保持力も弱まるという問題点があ
った。 【0005】このため、例えば特開平7−226267号公報
では、筒状の外部導体と、この外部導体の中心軸上に配
設された中心導体と、この外部導体と中心導体の間に介
在し、中心導体を外部導体の中心軸上に電気的に絶縁さ
せた状態で保持する筒状の絶縁体とからなる同軸コネク
タであって、絶縁体をセラミックスで形成するととも
に、絶縁体と外部導体との間に空気層を設けた耐熱型高
周波同軸コネクタが提案されている。これによれば、絶
縁体にセラミックスを使用することにより高温環境下で
も絶縁体が劣化することがなく、また、外部導体と絶縁
体との間に空気層を設けることにより、環境温度の上昇
に伴う絶縁体の比誘電率の変化に対してもコネクタの電
圧定在波比(VSWR)の変動を抑えることができ、さ
らに、空気層により外部からコネクタ内部への熱伝導を
低減することもできるというものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
同軸コネクタのように絶縁体に合成樹脂材料を用いてい
るものは、真空や圧力等の気密性の高い密閉容器に取り
付ける高周波用同軸コネクタとして使用する場合に、絶
縁体の固定に合成樹脂系接着剤が用いられるためにその
接着剤や絶縁体等の材料自身からの放出ガスによる真空
等の雰囲気への悪影響があり、また、熱的な膨張収縮に
起因する気密性に関する不具合が発生したり、材料の軟
化により機械的保持力が劣化するといった問題点があっ
た。 【0007】また、特開平7−226267号公報で提案され
た同軸コネクタでは、絶縁体にセラミックスを使用して
いることから耐熱性は良好であるものの、絶縁体と外部
導体との間に空気層を設けていることから気密性構造に
はなっておらず、気密性の高い密閉容器に取り付けて使
用することができないという問題点があった。 【0008】本発明は、以上のような従来技術が有する
種々の問題を解決するために考案されたものであり、マ
イクロ波からミリ波の周波数帯域で用いられる高周波用
同軸コネクタであって、高周波帯域における伝送損失が
小さい良好な電気的特性と機械的特性を併せ持ち、真空
や圧力等の気密性の高い密閉容器に用いてもその内側と
外側との気密性を損なうことなく高周波信号の接続が可
能な高周波用同軸コネクタを提供することを目的とす
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の高周波用同軸コ
ネクタは、中央領域に内径拡大部を有する筒状の外部導
体と、前記内径拡大部内に配設され、前記内径拡大部の
内面に外周表面がろう材で接合された環状の絶縁体と、
この絶縁体の内周表面にろう材で接合されて保持され前
記外部導体に対し同軸状に配設された中心導体とから成
り、前記内径拡大部において前記絶縁体の前記中心導体
方向の両側にそれぞれ環状の空間を設けたことを特徴と
するものである。 【0010】また、本発明の高周波用同軸コネクタは、
上記構成において、前記外部導体の前記内径拡大部の内
径D0 を端部領域の内径d0 に対して、前記絶縁体の比
誘電率εr の4分の1倍〜3分の1倍(εr /4≦D0
/d0 ≦εr /3)としたことを特徴とするものであ
る。 【0011】また、本発明の高周波用同軸コネクタは、
上記構成において、前記環状の空間の長さl0 をそれぞ
れ0.3 mm以上で、かつ前記外部導体の前記内径拡大部
の長さL0 に対して前記絶縁体の比誘電率εr の3分の
1倍以下(L0 /l0 ≦εr/3)としたことを特徴と
するものである。 【0012】また、本発明の高周波用同軸コネクタは、
上記構成において、前記環状の絶縁体の長さを1〜20m
mとしたことを特徴とするものである。 【0013】また、本発明の高周波用同軸コネクタは、
上記構成において、前記外部導体の端部領域の内径およ
び前記端部領域における前記中心導体の外径を、両側の
前記端部領域において同じ外径/内径比としつつそれぞ
れ異ならせたことを特徴とするものである。 【0014】また、本発明の高周波用同軸コネクタは、
上記構成において、前記外部導体の内面および前記中心
導体の表面に金、銀または銅の少なくとも1種から成る
メッキを施したことを特徴とするものである。 【0015】本発明の高周波用同軸コネクタによれば、
中央領域に内径拡大部を有する筒状の外部導体と、この
内径拡大部内に配設されて中心導体を同軸状に保持する
環状の絶縁体との間に、内径拡大部において絶縁体の中
心導体方向の両側にそれぞれ環状の空間を設けたことか
ら、内径拡大部のうち空間を設けた領域を外部導体の端
部領域と内径拡大部のうち絶縁体を配設した領域との間
における同軸線路の特性インピーダンスの変換・整合部
として機能させることができ、これにより特性インピー
ダンスのミスマッチングによる伝送損失の発生を抑制
し、高周波帯域における伝送損失が小さい良好な電気的
特性を有するものとなる。また、絶縁体は外部導体の内
径拡大部と中心導体とにろう材で接合されるため、隙間
なく強固に接合させることができ、機械的特性にも優
れ、真空や圧力等の気密性の高い密閉容器に用いてもそ
の内側と外側との気密性を損なうことなく高周波信号の
接続が可能となる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の高周波用同軸コネ
クタを図面を参照しつつ詳細に説明する。 【0017】図1は本発明の高周波用同軸コネクタの実
施の形態の一例の概略構成を示す断面図である。図1に
おいて、1は筒状の外部導体であり、その中央領域には
両側の端部領域における内径d0 およびd0 ’に対して
内径をD0 と大きくした内径拡大部1aを有している。 【0018】なお通常は、その端部領域の外側には、例
えば同軸ケーブルが着脱可能なように形成された、接続
用のネジ部(図示せず)を含む。また、この外部導体1
の外表面には、外部導体1を真空や圧力等の気密性の高
い密閉容器に固定してその内側と外側を電気的に接続す
る際に、その密閉容器または真空フランジに固定するた
めのフランジ(図示せず)が一体的に形成あるいは取着
される。 【0019】この外部導体1は、例えばニッケルおよび
合金(FeNiCoアロイ)・チタンおよびチタン合金
・アルミおよびアルミ合金・銅および銅合金・ステンレ
ス鋼・真鍮・モリブデン等の金属材料より成る。 【0020】2は外部導体1の内径拡大部1a内に配設
された絶縁体、3は絶縁体2に保持され外部導体1に対
し同軸状に配設された中心導体である。 【0021】絶縁体2は、中心導体3を外部導体1の中
心軸上に電気的に絶縁させた状態で同軸状に保持する例
えば中央に貫通孔が設けられた円盤状の絶縁体である。
この絶縁体2は、例えば、酸化アルミニウム・酸化珪素
・酸化マグネシウムの少なくとも1種を主成分とする酸
化物系セラミックスもしくは炭化珪素・窒化珪素・窒化
アルミニウム・窒化ホウ素の少なくとも1種を主成分と
する非酸化物系セラミックスから成る。また、従来のポ
リ四弗化エチレン(PTFE)等の合成樹脂材料も使用
可能である。 【0022】中でも、相対密度が95%以上であるセラミ
ックス、例えばAl2 3 の含有量が99.5重量%で相対
密度が97.5%の酸化アルミニウム質焼結体を用いると、
高周波特性とともに耐熱性にも優れ、しかも外部導体1
の内径拡大部1aの内壁にろう付けにより強固にかつ気
密に接合することができ、真空や圧力等の密閉容器用の
高周波用同軸コネクタとして好適な特性を有するものと
なる。 【0023】このようなろう付けによる接合は、通常の
セラミックス−金属接合、例えばMo−Mnメタライズ
ろう付け接合や、Ti・Zr等の活性金属の少なくとも
一種を含む活性金属メタライズろう付け接合または活性
金属接合等により行なう。 【0024】中心導体3は、通常は同軸ケーブルに電気
的かつ機械的に着脱可能なように同軸ケーブルに対して
雄−雌の関係に形成された結線可能な導体である。この
中心導体3も、外部導体1と同じく、例えばニッケルお
よび合金(FeNiCoアロイ)・チタンおよびチタン
合金・アルミおよびアルミ合金・銅および銅合金・ステ
ンレス鋼・真鍮・モリブデン等の金属材料より成る。 【0025】本発明の高周波用同軸コネクタにおいて
は、筒状の外部導体1の中央領域に内径拡大部1aを設
けてこの内部に環状の絶縁体2を配設し、この絶縁体2
によって中心導体3を保持して外部導体1に対して同軸
状に配設していることから、中心導体3が外部導体1に
対して絶縁体2を介して配設されている内径拡大部1a
における特性インピーダンスと、絶縁体2を介さずに配
設されている端部領域における特性インピーダンスとを
実質的に一致させることができるので、特性インピーダ
ンスのミスマッチングがなく高周波信号の伝送特性に優
れた同軸コネクタとなる。このような内径拡大部1aの
内径D0 と端部領域の内径d0 とは、特性インピーダン
スをD0 断面とd0 断面とで実質的に一致させるために
は、内径D0 を端部領域の内径d0 に対して、絶縁体2
の比誘電率εr の4分の1倍〜3分の1倍の範囲内、す
なわちεr /4≦D0 /d0 ≦εr /3の範囲内とすれ
ばよい。この関係は、端部領域の他方の内径d0 ’につ
いても同様である。 【0026】本発明の高周波用同軸コネクタにおいて
は、内径拡大部1a内に配設した環状の絶縁体2の中心
導体3に沿った方向の両側に、それぞれ環状の空間S1
・S2を設けたことを特徴とする。このように内径拡大
部1a内において絶縁体2の両側に環状の空間S1 ・S
2 を設けたことにより、内径拡大部1aのうち空間S1
・S2 を設けた領域を外部導体1の端部領域と内径拡大
部1aのうち絶縁体2を配設した領域との間における同
軸線路の特性インピーダンスの変換・整合部として機能
させることができ、これにより特性インピーダンスのミ
スマッチングによる伝送損失の発生を抑制することがで
き、高周波帯域における伝送損失が小さい良好な電気的
特性を有するものとすることができる。 【0027】このような空間SここではS1 ・S2 の長
さl0 ここではl01およびl02については、それぞれの
空間部分l01×D0 (=S1 )およびl02×D0 (=S
2 )が特性インピーダンスの変換部であるため、高周波
信号に対する損失の観点からはl01およびl02は短いほ
うが好ましく、外部導体1の内径拡大部1aの長さL0
に対して絶縁体2の比誘電率εr の3分の1倍以下、す
なわちL0 /l0 ≦εr /3とすることが好ましい。他
方、特性インピーダンスの変換部としての実用的な特性
を考慮すると、空間S1 ・S2 の長さl01・l02は0.3
mm以上としておくことが好ましい。 【0028】また、内径拡大部1aにおいては、端部領
域と内径が相違することから、その内周面を高周波電流
の伝送が迂回することとなるため損失を生ずるので、こ
の損失を少なくするためには内径拡大部1aの長さL0
は短いほうがよく、また、内径拡大部1a内に配設され
る環状の絶縁体2の長さle についても短い方が好まし
い。しかしながら、本発明の高周波同軸コネクタにおけ
る絶縁体2の機能としては、中心導体3の保持や真空・
圧力等の気密性の高い密閉容器に用いる場合に隔壁とし
ての気密性の保持といった機械的な特性も満たす必要が
あるため、これら電気的特性および機械的特性を実用上
満たす点からは、環状の絶縁体2の長さle は、1〜20
mm、好適には1〜5mm、最適には1.5 〜2.5 mmと
することが好ましい。 【0029】なお、中心導体3の外径は、両側の端部領
域すなわち高周波用同軸コネクタの入口側と出口側にお
ける外径dおよびd’を同じ(d=d’)としてもよ
く、異なるもの(d≠d’)としてもよい。中心導体3
の外径dおよびd’を異ならせる場合には、特性インピ
ーダンスを実質的に一致させるため、それぞれに対応す
る外部導体1の端部領域の内径d0 およびd0 ’に対し
て、同じ外径/内径比すなわちd0 /d=d0 ’/d’
とする。これにより、特性インピーダンスを実質的に一
致させつつ中心導体3の外径および外部導体1の内径を
異ならせることができ、例えばSMA型とN型の同軸ケ
ーブルに対する変換コネクタとして用いることもできる
ものとなる。 【0030】なお、外部導体1の内面および中心導体3
の表面には、金・銀または銅の少なくとも一種からなる
メッキを施しておくことにより、高周波信号の伝送損失
をさらに低減させることができ、高周波特性をより一層
良好なものとすることができる。このようなメッキは、
高周波用同軸コネクタを組み立てた後に施してもよく、
あるいは、予め外部導体1の内面および中心導体3の表
面にメッキを施しておき、セラミックスから成る絶縁体
2を外部導体1の内径拡大部1aに接合させる時の熱処
理により、相手金属に拡散浸透させた構成としてもよ
い。 【0031】このようなメッキの厚みは、通常の高周波
部品に用いられる厚みの範囲に設定すればよいが、例え
ば金メッキを施す場合であれば、予めニッケルメッキを
1〜2μm程度施した後、さらに金メッキを2〜5μm
程度施すとよい。また、このようなメッキを施した後に
熱処理を行なうことにより、このメッキが被着された相
手金属に一部または全部が拡散浸透することとなり、被
着強度や高周波特性の点でより良好なものとなる。 【0032】 【実施例】以下のようにして、図1に示した構成の本発
明の高周波用同軸コネクタの試料を作製した。 【0033】外部導体1にはFeNiCoアロイを用
い、端部領域の内径d0 ・d0 ’をいずれも4mmと
し、内径拡大部1aの内径D0 を11mm、長さL0 を5
mmとした。中心導体3にもFeNiCoアロイを用
い、その外径d・d’はいずれも1mmとした。また、
絶縁体2にはAl2 3 の含有量が99.5重量%で相対密
度が97.5%の酸化アルミニウム質焼結体(比誘電率εr
は10.2)を用い、その長さle は2mmとした。そし
て、絶縁体2の両側に設けた空間S1 ・S2 の長さl01
・l02はいずれも1.5 mmとし、絶縁体2の長さに対す
る空間Sの長さの比を0.75倍として構成した。 【0034】また、この試料においては絶縁体2と外部
導体1および中心導体3とに対して以下のようなセラミ
ックス−金属接合を行ない、気密性を具備する構造とし
た。 【0035】セラミックスから成る絶縁体2には、外部
導体1の内径拡大部1aと接する外周表面および中心導
体3と接する内周表面にそれぞれモリブデン−マンガン
層とニッケルメッキ層から成る2層構造を有するメタラ
イズ層を被着形成した。このメタライズ層と接する外部
導体1の内径拡大部1aの内面および中心導体3の表面
にろう材として銀銅ろう(72%銀−残部銅、融点780
℃)を付与し、これを加熱溶融させてそれぞれ接合し
た。その結果、接合強度は平方ミリメートル当り5kg
f以上と強固に接合された。なお、外部導体1の内外面
および中心導体3の表面には、ろう付け接合の前に予め
ニッケルメッキ層を1〜2μm被着形成し、さらに金メ
ッキを2〜5μm被着形成しておいた。そして、ろう付
け接合時に同時に加熱処理されることにより、相手金属
に一部または全部を拡散浸透させた。 【0036】このようにして得られた本発明の高周波用
同軸コネクタの試料について、その挿入損失および電圧
定在波比(VSWR)をネットワークアナライザを用い
て測定した。また、同様にして絶縁体2の両側に環状の
空間Sを設けない構成の従来の高周波用同軸コネクタの
試料を作製し、同じく挿入損失および電圧定在波比を測
定した。それらの結果を図2に線図で示す。 【0037】図2において、横軸は周波数(GHz)
を、縦軸は下半部が挿入損失(dB)を、上半部が電圧
定在波比を表しており、特性曲線AおよびCはそれぞれ
本発明の高周波用同軸コネクタの試料における挿入損失
および電圧定在波比の周波数特性を示し、特性曲線Bお
よびDはそれぞれ従来の高周波用同軸コネクタの試料に
おける挿入損失および電圧定在波比の周波数特性を示し
ている。 【0038】これらの結果より分かるように、高周波用
同軸コネクタの挿入損失は、本発明の試料では1GHz
で0.04dB、2GHzで0.04dB、3GHzで0.05d
B、6GHzで0.06dBと、周波数が高くなっても極め
て小さく良好なものであった。 【0039】また、電圧定在波比は、本発明の試料では
1GHzで1.03、2GHzで1.04、3GHzで1.04、6
GHzで1.04と、同様に周波数が高くなっても極めて小
さく良好なものであった。 【0040】これに対し、従来例の試料では、挿入損失
は1GHzで0.08dB、2GHzで0.11dB、3GHz
で0.16dB、6GHzで0.55dBとなって、周波数が高
くなると急激に増加した。また、電圧定在波比は、1G
Hzで1.07、2GHzで1.16、3GHzで1.26、6GH
zで1.91と、同様に周波数が高くなると急激に増加し
た。 【0041】これにより、本発明の高周波用同軸コネク
タによれば、高周波帯域においても挿入損失の少ない、
かつ安定した高周波特性を有することが確認できた。 【0042】なお、本発明は以上の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更を行なうことは何ら差し支えない。例え
ば、上述の例ではSMA型コネクタの形状のものを示し
たが、SMA型−N型変換コネクタやN型コネクタ、あ
るいは他のコネクタ形状のものとしてもよい。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の高周波用
同軸コネクタによれば、中央領域に内径拡大部を有する
筒状の外部導体と、この内径拡大部内に配設されて中心
導体を同軸状に保持する環状の絶縁体との間に、内径拡
大部において絶縁体の中心導体方向の両側にそれぞれ環
状の空間を設けたことから、内径拡大部のうち空間を設
けた領域を外部導体の端部領域と内径拡大部のうち絶縁
体を配設した領域との間における同軸線路の特性インピ
ーダンスの変換・整合部として機能させることができ、
これにより特性インピーダンスのミスマッチングによる
伝送損失の発生を抑制し、高周波帯域における伝送損失
が小さい良好な電気的特性を有するものとできた。ま
た、絶縁体は外部導体の内径拡大部と中心導体とにろう
材で接合されるため、隙間なく強固に接合させることが
でき、機械的特性にも優れ、真空や圧力等の気密性の高
い密閉容器に用いてもその内側と外側との気密性を損な
うことなく高周波信号の接続が可能である。 【0044】以上により、本発明によれば、マイクロ波
からミリ波の周波数帯域で用いられる高周波用同軸コネ
クタであって、高周波帯域における伝送損失が小さい良
好で安定した電気的特性と気密性に優れた機械的特性を
併せ持ち、真空や圧力等の気密性の高い密閉容器に用い
てもその内側と外側との気密性を損なうことなく低損失
で高周波信号の接続が可能な高周波用同軸コネクタを提
供することができた。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の高周波用同軸コネクタの実施の形態の
一例の概略構成を示す断面図である。 【図2】高周波用同軸コネクタの挿入損失および電圧定
在波比の周波数特性を示す線図である。 【符号の説明】 1・・・・・・・外部導体 1a・・・・・・内径拡大部 D0 ・・・・・・内径拡大部の内径 L0 ・・・・・・内径拡大部の長さ d0 、d0 ’・・端部領域の内径 2・・・・・・・絶縁体 3・・・・・・・中心導体 d、d’・・・・中心導体の外径 S1 、S2 ・・・環状の空間 l01、l02・・・環状の空間の長さ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 中央領域に内径拡大部を有する筒状の外
    部導体と、前記内径拡大部内に配設され、前記内径拡大
    部の内面に外周表面がろう材で接合された環状の絶縁体
    と、該絶縁体の内周表面にろう材で接合されて保持され
    前記外部導体に対し同軸状に配設された中心導体とから
    成り、前記内径拡大部において前記絶縁体の前記中心導
    体方向の両側にそれぞれ環状の空間を設けたことを特徴
    とする高周波用同軸コネクタ。
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US8570120B2 (en) 2008-12-26 2013-10-29 Kabushiki Kaisha Toshiba Heat insulating waveguides separated by an air gap and including two planar reflectors for controlling radiation power from the air gap
US8803639B2 (en) 2008-12-26 2014-08-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Vacuum insulating chamber including waveguides separated by an air gap and including two planar reflectors for controlling radiation power from the air gap

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