JP2002042920A - 気密端子 - Google Patents
気密端子Info
- Publication number
- JP2002042920A JP2002042920A JP2000230915A JP2000230915A JP2002042920A JP 2002042920 A JP2002042920 A JP 2002042920A JP 2000230915 A JP2000230915 A JP 2000230915A JP 2000230915 A JP2000230915 A JP 2000230915A JP 2002042920 A JP2002042920 A JP 2002042920A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulator
- metal
- conductor pin
- conductor
- joining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Connections Arranged To Contact A Plurality Of Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】絶縁体と導体ピンとの間に熱膨張係数の差に起
因する大きな応力が発生し、その応力によって絶縁体に
クラックや割れ等が発生するという問題があった。 【解決手段】軸方向に貫通孔が形成された柱状の絶縁体
1と、貫通孔に両端を突出させて挿入された導体ピン2
と、絶縁体1の端面と導体ピン2とをそれぞれ気密に接
合する金属接合部材3と、絶縁体1の外周面に接合され
る金属スリーブ4とからなり、金属接合部材3の少なく
とも一方は、絶縁体1よりも小経でかつ導体ピン2より
も大経の円筒状の本体部3bと、本体部3bの一方端側
に一体的に設けられた、絶縁体1の端面と接合される鍔
部3cと、本体部3bの他方端側に段部3aを介して一
体的に設けられた、導体ピン2が挿通されて接合される
筒状部3dとから成る。
因する大きな応力が発生し、その応力によって絶縁体に
クラックや割れ等が発生するという問題があった。 【解決手段】軸方向に貫通孔が形成された柱状の絶縁体
1と、貫通孔に両端を突出させて挿入された導体ピン2
と、絶縁体1の端面と導体ピン2とをそれぞれ気密に接
合する金属接合部材3と、絶縁体1の外周面に接合され
る金属スリーブ4とからなり、金属接合部材3の少なく
とも一方は、絶縁体1よりも小経でかつ導体ピン2より
も大経の円筒状の本体部3bと、本体部3bの一方端側
に一体的に設けられた、絶縁体1の端面と接合される鍔
部3cと、本体部3bの他方端側に段部3aを介して一
体的に設けられた、導体ピン2が挿通されて接合される
筒状部3dとから成る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気密端子に関し、特
に電子顕微鏡等の真空容器の内部及び外部に設置した各
種電気機器、電子装置間において電気信号の伝達を行う
のに使用される気密端子に関するものである。
に電子顕微鏡等の真空容器の内部及び外部に設置した各
種電気機器、電子装置間において電気信号の伝達を行う
のに使用される気密端子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子顕微鏡等の真空容器を備えた
理化学機器では、真空容器内の装置と真空容器外の装置
との間で電気信号を伝達するのに気密端子が用いられて
いる。この気密端子の基本構成を図3の断面図に示す。
図3において、1は絶縁体、2は導体ピン、4は金属ス
リーブ、5および6は金属層、7は金属ワッシャであ
り、主にこれらで気密端子は構成されている。
理化学機器では、真空容器内の装置と真空容器外の装置
との間で電気信号を伝達するのに気密端子が用いられて
いる。この気密端子の基本構成を図3の断面図に示す。
図3において、1は絶縁体、2は導体ピン、4は金属ス
リーブ、5および6は金属層、7は金属ワッシャであ
り、主にこれらで気密端子は構成されている。
【0003】この気密端子は、一般に、酸化アルミニウ
ム(Al2O3)質焼結体から成り、軸方向に貫通孔を有
する絶縁体1と、貫通孔に両端を突出させて挿入され
た、無酸素銅または鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コ
バルト(Co)合金等の金属材料からなる導体ピン2
と、絶縁体1の少なくとも一方の端面と導体ピン2とに
ロウ材を介してロウ付けされたFe−Ni−Co合金等
の金属材料からなる金属ワッシャ7と、絶縁体1の外周
面にロウ材を介して接合されたFe−Ni−Co合金等
の金属材料から成る筒状の金属スリーブ4とから構成さ
れている。
ム(Al2O3)質焼結体から成り、軸方向に貫通孔を有
する絶縁体1と、貫通孔に両端を突出させて挿入され
た、無酸素銅または鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コ
バルト(Co)合金等の金属材料からなる導体ピン2
と、絶縁体1の少なくとも一方の端面と導体ピン2とに
ロウ材を介してロウ付けされたFe−Ni−Co合金等
の金属材料からなる金属ワッシャ7と、絶縁体1の外周
面にロウ材を介して接合されたFe−Ni−Co合金等
の金属材料から成る筒状の金属スリーブ4とから構成さ
れている。
【0004】そして、真空容器に金属スリーブ4の外周
側を固定し、かつ真空容器内の装置と真空容器外の装置
の各々を導体ピン2の両端に電気的に接続させることに
よって、真空容器の内外に設置された装置は電気信号の
伝達が可能となる。
側を固定し、かつ真空容器内の装置と真空容器外の装置
の各々を導体ピン2の両端に電気的に接続させることに
よって、真空容器の内外に設置された装置は電気信号の
伝達が可能となる。
【0005】なお、金属ワッシャ7の絶縁体1へのロウ
付けは、絶縁体1の端面に予めモリブデン(Mo)−マ
ンガン(Mn)メタライズ層とNiメッキ層の2層構造
を有する金属層5を被着しておき、その金属層5と金属
ワッシャ7とをロウ材を介し接合させることによって行
われる。
付けは、絶縁体1の端面に予めモリブデン(Mo)−マ
ンガン(Mn)メタライズ層とNiメッキ層の2層構造
を有する金属層5を被着しておき、その金属層5と金属
ワッシャ7とをロウ材を介し接合させることによって行
われる。
【0006】また、金属スリーブ4の絶縁体1へのロウ
付けは、金属ワッシャ7と同様に、絶縁体1の外周面の
所定の接合部に予めMo−Mnメタライズ層とNiメッ
キ層の2層構造を有する金属層6を被着しておき、その
金属層6に金属スリーブ4をロウ材を介し接合させるこ
とによって行われる。
付けは、金属ワッシャ7と同様に、絶縁体1の外周面の
所定の接合部に予めMo−Mnメタライズ層とNiメッ
キ層の2層構造を有する金属層6を被着しておき、その
金属層6に金属スリーブ4をロウ材を介し接合させるこ
とによって行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の気密端子においては、図3のように、絶縁体1の一
方の端面のみに金属ワッシャ7を介して導体ピン2を接
合した場合、金属ワッシャ7と接合されてない側の導体
ピン2に接続されるケーブル等を介して、金属ワッシャ
7と導体ピン2のロウ付け部に機械的な力がてこの原理
で集中するため、このロウ付け部において絶縁体1にク
ラックや割れ等が発生して気密維持ができなくなるとい
った問題点を有していた。
来の気密端子においては、図3のように、絶縁体1の一
方の端面のみに金属ワッシャ7を介して導体ピン2を接
合した場合、金属ワッシャ7と接合されてない側の導体
ピン2に接続されるケーブル等を介して、金属ワッシャ
7と導体ピン2のロウ付け部に機械的な力がてこの原理
で集中するため、このロウ付け部において絶縁体1にク
ラックや割れ等が発生して気密維持ができなくなるとい
った問題点を有していた。
【0008】そこで、上記問題点を解消するために、図
4に示すように絶縁体1の両端面にそれぞれ金属ワッシ
ャ7を介して導体ピン2をロウ付けすることが考えられ
る。
4に示すように絶縁体1の両端面にそれぞれ金属ワッシ
ャ7を介して導体ピン2をロウ付けすることが考えられ
る。
【0009】しかしながら、この場合、導体ピン2が無
酸素銅等の金属材料で、絶縁体1が酸化アルミニウム質
焼結体で形成されており、無酸素銅の熱膨張係数が約2
0×10-6/℃(室温〜800℃)、酸化アルミニウム
質焼結体の熱膨張係数が約8×10-6/℃(室温〜80
0℃)と相違すること、および絶縁体1の長さが長いこ
と等から、絶縁体1と導体ピン2との間に両者の熱膨張
係数の差に起因する大きな応力が発生し、その応力によ
って絶縁体1にクラックや割れ等が発生するという問題
点を有していた。
酸素銅等の金属材料で、絶縁体1が酸化アルミニウム質
焼結体で形成されており、無酸素銅の熱膨張係数が約2
0×10-6/℃(室温〜800℃)、酸化アルミニウム
質焼結体の熱膨張係数が約8×10-6/℃(室温〜80
0℃)と相違すること、および絶縁体1の長さが長いこ
と等から、絶縁体1と導体ピン2との間に両者の熱膨張
係数の差に起因する大きな応力が発生し、その応力によ
って絶縁体1にクラックや割れ等が発生するという問題
点を有していた。
【0010】本発明は、上記従来技術における問題点に
鑑み完成されたものであり、その目的は、絶縁体にクラ
ックや割れ等が発生するのを有効に防止しつつ、導体ピ
ンを強固に固定した高信頼性の気密端子を提供すること
にある。
鑑み完成されたものであり、その目的は、絶縁体にクラ
ックや割れ等が発生するのを有効に防止しつつ、導体ピ
ンを強固に固定した高信頼性の気密端子を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の気密端子は、軸
方向に貫通孔が形成された柱状の絶縁体と、貫通孔に両
端を突出させて挿入された導体ピンと、絶縁体の端面と
導体ピンとをそれぞれ気密に接合する金属接合部材と、
絶縁体の外周面に接合される金属スリーブとからなる気
密端子であって、金属接合部材の少なくとも一方は、絶
縁体よりも小経でかつ導体ピンよりも大経の円筒状の本
体部とその本体部の一方端側に一体的に設けられた絶縁
体の端面と接合される鍔部と本体部の他方端側に段部を
介して一体的に設けられた導体ピンが挿通されて接合さ
れる筒状部とから成ることを特徴とするものである。
方向に貫通孔が形成された柱状の絶縁体と、貫通孔に両
端を突出させて挿入された導体ピンと、絶縁体の端面と
導体ピンとをそれぞれ気密に接合する金属接合部材と、
絶縁体の外周面に接合される金属スリーブとからなる気
密端子であって、金属接合部材の少なくとも一方は、絶
縁体よりも小経でかつ導体ピンよりも大経の円筒状の本
体部とその本体部の一方端側に一体的に設けられた絶縁
体の端面と接合される鍔部と本体部の他方端側に段部を
介して一体的に設けられた導体ピンが挿通されて接合さ
れる筒状部とから成ることを特徴とするものである。
【0012】本発明は、上記の構成により、絶縁体と導
体ピンとの熱膨張係数の相違に起因する大きな応力が発
生しても、これを金属接合部材により緩和することがで
き、応力によって絶縁体にクラックや割れ等が発生する
ことが有効に抑えられる。また、導体ピンに接続される
ケーブル等を介して作用する機械的な力が、金属接合部
材と導体ピンのロウ付け部の一方にのみに集中すること
がないため、極めて信頼性の高い気密端子とすることが
できるという作用効果を有する。
体ピンとの熱膨張係数の相違に起因する大きな応力が発
生しても、これを金属接合部材により緩和することがで
き、応力によって絶縁体にクラックや割れ等が発生する
ことが有効に抑えられる。また、導体ピンに接続される
ケーブル等を介して作用する機械的な力が、金属接合部
材と導体ピンのロウ付け部の一方にのみに集中すること
がないため、極めて信頼性の高い気密端子とすることが
できるという作用効果を有する。
【0013】また、本発明において好ましくは、絶縁体
の両端面の間隔が20mm以上であることを特徴とするも
のである。
の両端面の間隔が20mm以上であることを特徴とするも
のである。
【0014】上記の構成により、絶縁体と導体ピンとの
熱膨張係数の相違の影響が大きくなる場合においても、
絶縁体と導体ピンとの熱膨張係数の相違に起因する大き
な応力を金属接合部材の段部の弾性的変形により緩和
し、応力によって絶縁体にクラックや割れ等が発生する
のを抑えられる。従って、信頼性の高い気密端子とする
ことができるという作用効果を有する。
熱膨張係数の相違の影響が大きくなる場合においても、
絶縁体と導体ピンとの熱膨張係数の相違に起因する大き
な応力を金属接合部材の段部の弾性的変形により緩和
し、応力によって絶縁体にクラックや割れ等が発生する
のを抑えられる。従って、信頼性の高い気密端子とする
ことができるという作用効果を有する。
【0015】さらに、本発明において好ましくは、前記
金属接合部材は、前記筒状部の内周面から前記鍔部の外
周までの幅に対して前記鍔部の前記絶縁体の端面との接
合部の幅が20%以上50%未満であり、かつ前記鍔部
の前記絶縁体との接合面から前記本体部の外側に向かっ
て設けた前記筒状部の先端までの長さに対して前記筒状
部の接合部の長さが20%〜80%であることを特徴と
する。
金属接合部材は、前記筒状部の内周面から前記鍔部の外
周までの幅に対して前記鍔部の前記絶縁体の端面との接
合部の幅が20%以上50%未満であり、かつ前記鍔部
の前記絶縁体との接合面から前記本体部の外側に向かっ
て設けた前記筒状部の先端までの長さに対して前記筒状
部の接合部の長さが20%〜80%であることを特徴と
する。
【0016】上記の構成により、絶縁体と導体ピンとの
熱膨張係数の相違に起因する大きな応力を最適に緩和で
きるため、従来のように応力によって絶縁体にクラック
や割れ等が発生することが抑制され、信頼性の高い気密
端子とすることができる。
熱膨張係数の相違に起因する大きな応力を最適に緩和で
きるため、従来のように応力によって絶縁体にクラック
や割れ等が発生することが抑制され、信頼性の高い気密
端子とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の気密端子を以下に詳細に
説明する。
説明する。
【0018】図1は本発明の気密端子を示し、実施の形
態の一例の断面図である。図1において、1は絶縁体、
2は導体ピン、3は金属接合部材、4は金属スリーブ、
5および6は金属層であり、主にこれらで気密端子は構
成されている。なお、図1において、図3と同じ部分に
は同じ符号を付している。
態の一例の断面図である。図1において、1は絶縁体、
2は導体ピン、3は金属接合部材、4は金属スリーブ、
5および6は金属層であり、主にこれらで気密端子は構
成されている。なお、図1において、図3と同じ部分に
は同じ符号を付している。
【0019】絶縁体1は、軸方向、好ましくは中心軸に
貫通孔が形成された、断面形状が円形または四角形,六
角形等の多角形のものである。その貫通孔には導体ピン
2が両端を突出させた状態で挿入され、絶縁体1の端面
でキャップ状の金属接合部材3を介して固定されてい
る。また、絶縁体1の外周面には金属スリーブ4が接合
されている。
貫通孔が形成された、断面形状が円形または四角形,六
角形等の多角形のものである。その貫通孔には導体ピン
2が両端を突出させた状態で挿入され、絶縁体1の端面
でキャップ状の金属接合部材3を介して固定されてい
る。また、絶縁体1の外周面には金属スリーブ4が接合
されている。
【0020】そして、絶縁体1は、導体ピン2を電気的
絶縁をもって保持する作用を為し、酸化アルミニウム質
焼結体等の電気絶縁材料で形成されている。
絶縁をもって保持する作用を為し、酸化アルミニウム質
焼結体等の電気絶縁材料で形成されている。
【0021】この絶縁体1は、それぞれの端面に金属層
5が被着形成されており、金属層5には導体ピン2を絶
縁体1に取り付けるための金属接合部材3が銀ロウ等の
ロウ材を介して接合される。
5が被着形成されており、金属層5には導体ピン2を絶
縁体1に取り付けるための金属接合部材3が銀ロウ等の
ロウ材を介して接合される。
【0022】本発明において、絶縁体1の両端面の間隔
が20mm以上の場合に本発明の構成を採ることがよく、
20mm未満では、絶縁体1と導体ピン2との熱膨張係
数の相違に起因する応力の影響は小さいため、応力によ
り絶縁体1にクラックや割れ等が発生する可能性はほと
んどなくなる。
が20mm以上の場合に本発明の構成を採ることがよく、
20mm未満では、絶縁体1と導体ピン2との熱膨張係
数の相違に起因する応力の影響は小さいため、応力によ
り絶縁体1にクラックや割れ等が発生する可能性はほと
んどなくなる。
【0023】金属層5は、絶縁体1に金属接合部材3を
ロウ付けする際の下地金属層として作用し、Mo−Mn
等のメタライズ層と、好ましくはその表面にロウ材との
濡れ性に優れるNi等の金属をメッキ法により1〜10
μm程度の厚みに被着させたメッキ層とから成るもので
ある。これにより、金属層5に金属接合部材3を強固に
ロウ付けすることができる。
ロウ付けする際の下地金属層として作用し、Mo−Mn
等のメタライズ層と、好ましくはその表面にロウ材との
濡れ性に優れるNi等の金属をメッキ法により1〜10
μm程度の厚みに被着させたメッキ層とから成るもので
ある。これにより、金属層5に金属接合部材3を強固に
ロウ付けすることができる。
【0024】また一方、絶縁体1は、その外周面の金属
スリーブ4との接合部には金属層6が被着されており、
その金属層6には金属スリーブ4が銀ロウ等のロウ材を
介して取着される。絶縁体1の外周面に被着された金属
層6は、絶縁体1に金属スリーブ4をロウ付けする際の
下地金属層として作用し、Mo−Mn等のメタライズ層
により形成されている。
スリーブ4との接合部には金属層6が被着されており、
その金属層6には金属スリーブ4が銀ロウ等のロウ材を
介して取着される。絶縁体1の外周面に被着された金属
層6は、絶縁体1に金属スリーブ4をロウ付けする際の
下地金属層として作用し、Mo−Mn等のメタライズ層
により形成されている。
【0025】なお、金属層6は、好ましくはその表面に
ロウ材との濡れ性に優れるNi等の金属をメッキ法によ
り1〜10μm程度の厚みに被着させておくのがよく、
金属層6に金属スリーブ4を強固にロウ付けすることが
できる。
ロウ材との濡れ性に優れるNi等の金属をメッキ法によ
り1〜10μm程度の厚みに被着させておくのがよく、
金属層6に金属スリーブ4を強固にロウ付けすることが
できる。
【0026】さらに、金属層6にロウ付けされる金属ス
リーブ4は気密端子を理化学機器の真空容器に取着する
作用を為し、例えばFe−Ni−Co合金等の金属材料
から成る。
リーブ4は気密端子を理化学機器の真空容器に取着する
作用を為し、例えばFe−Ni−Co合金等の金属材料
から成る。
【0027】また、金属スリーブ4は、円筒状の本体部
とその本体部の一方端側に一体的に設けられた鍔部から
なる形状を為し、その本体部の内周面を絶縁体1の外周
面に被着させた金属層6に銀ロウ等のロウ材により接合
させることによって絶縁体1に取着される。
とその本体部の一方端側に一体的に設けられた鍔部から
なる形状を為し、その本体部の内周面を絶縁体1の外周
面に被着させた金属層6に銀ロウ等のロウ材により接合
させることによって絶縁体1に取着される。
【0028】金属スリーブ4は、例えば真空容器の容器
壁に穴を形成しておき、その穴に外周の鍔部を溶接する
ことによって真空容器に取着される。
壁に穴を形成しておき、その穴に外周の鍔部を溶接する
ことによって真空容器に取着される。
【0029】金属層5にロウ付けされた金属接合部材3
は、例えばFe−Ni−Co合金等の金属からなり、図
1に示すように、その少なくとも一方は、絶縁体1より
も小径でかつ導体ピン2よりも大径の円筒状の本体部3
bの一方端側に一体的に設けられた鍔部3cと、本体部
3bの他方端側に段部3aを介して一体的に設けられた
筒状部3dとから成る。この鍔部3cは絶縁体1の端面
とロウ付けされ、筒状部3dは導体ピン2とロウ付けさ
れている。
は、例えばFe−Ni−Co合金等の金属からなり、図
1に示すように、その少なくとも一方は、絶縁体1より
も小径でかつ導体ピン2よりも大径の円筒状の本体部3
bの一方端側に一体的に設けられた鍔部3cと、本体部
3bの他方端側に段部3aを介して一体的に設けられた
筒状部3dとから成る。この鍔部3cは絶縁体1の端面
とロウ付けされ、筒状部3dは導体ピン2とロウ付けさ
れている。
【0030】この金属接合部材3は、絶縁体1と導体ピ
ン2との間で両者の熱膨張係数の差に起因して発生する
応力を段部3aの弾性的変形により吸収緩和する作用を
なす。
ン2との間で両者の熱膨張係数の差に起因して発生する
応力を段部3aの弾性的変形により吸収緩和する作用を
なす。
【0031】そして、金属接合部材3は、図1に示すよ
うに、その筒状部3dの内周面から鍔部3cの外周まで
の幅D1に対して鍔部3cの絶縁体1の端面との接合部
の幅D2が20%以上50%未満であり、かつ鍔部3c
の絶縁体1との接合面から本体部3bの外側に向かって
設けた筒状部3dの先端までの長さL1に対して筒状部
3dの接合部の長さL2が20%〜80%であることが
好ましい。
うに、その筒状部3dの内周面から鍔部3cの外周まで
の幅D1に対して鍔部3cの絶縁体1の端面との接合部
の幅D2が20%以上50%未満であり、かつ鍔部3c
の絶縁体1との接合面から本体部3bの外側に向かって
設けた筒状部3dの先端までの長さL1に対して筒状部
3dの接合部の長さL2が20%〜80%であることが
好ましい。
【0032】幅D2が幅D1の20%未満では、絶縁体
1と金属接合部材3の鍔部3cとの接合面積が小さくな
り、絶縁体1と金属接合部材3の接合強度が低くなり易
く、幅D2が幅D1の50%以上では、絶縁体1と導体
ピン2との熱膨張係数の相違に起因する大きな応力を金
属接合部材3により緩和することが困難となり、応力に
よって絶縁体1にクラックや割れ等が発生し易くなる。
1と金属接合部材3の鍔部3cとの接合面積が小さくな
り、絶縁体1と金属接合部材3の接合強度が低くなり易
く、幅D2が幅D1の50%以上では、絶縁体1と導体
ピン2との熱膨張係数の相違に起因する大きな応力を金
属接合部材3により緩和することが困難となり、応力に
よって絶縁体1にクラックや割れ等が発生し易くなる。
【0033】長さL2が長さL1の20%未満では、導
体ピン2と金属接合部材3の筒状部3dとの接合面積が
小さくなり、導体ピン2と金属接合部材3の接合強度が
低くなり、長さL2が長さL1の80%を超えると、絶
縁体1と導体ピン2との熱膨張係数の相違に起因する大
きな応力を金属接合部材3により緩和することが困難と
なり、応力によって絶縁体1にクラックや割れ等が発生
し易くなる。
体ピン2と金属接合部材3の筒状部3dとの接合面積が
小さくなり、導体ピン2と金属接合部材3の接合強度が
低くなり、長さL2が長さL1の80%を超えると、絶
縁体1と導体ピン2との熱膨張係数の相違に起因する大
きな応力を金属接合部材3により緩和することが困難と
なり、応力によって絶縁体1にクラックや割れ等が発生
し易くなる。
【0034】金属接合部材3にロウ付けされた導体ピン
2は、例えば無酸素銅、Fe−Ni−Co合金等の良導
電性の金属から成る円柱状または多角柱状のものであ
り、金属接合部材3の筒状部3dの内周面および絶縁体
1の貫通孔内に、その両端が金属接合部材3および絶縁
体1から外部に突出するようにして嵌入されるととも
に、金属接合部材3の筒状部3dの内周面にロウ付け固
定されることにより、絶縁体1の貫通孔内に挿入固定さ
れる。なお、導体ピン2は絶縁体1の中心軸に限らず、
軸方向に設けられていれば良い。また、導体ピン2は複
数あっても良い。
2は、例えば無酸素銅、Fe−Ni−Co合金等の良導
電性の金属から成る円柱状または多角柱状のものであ
り、金属接合部材3の筒状部3dの内周面および絶縁体
1の貫通孔内に、その両端が金属接合部材3および絶縁
体1から外部に突出するようにして嵌入されるととも
に、金属接合部材3の筒状部3dの内周面にロウ付け固
定されることにより、絶縁体1の貫通孔内に挿入固定さ
れる。なお、導体ピン2は絶縁体1の中心軸に限らず、
軸方向に設けられていれば良い。また、導体ピン2は複
数あっても良い。
【0035】この導体ピン2は真空容器の内外に電気を
入出力するための導電路として作用し、導体ピン2には
真空容器の内外に入出力される電気が流される。
入出力するための導電路として作用し、導体ピン2には
真空容器の内外に入出力される電気が流される。
【0036】かくして、本発明の気密端子は金属スリー
ブ4を理化学機器の真空容器に取着し、導体ピン2の突
出する両端に真空容器内部の装置と真空容器外部の装置
をそれぞれ電気的に接続させれば、真空容器内外の装置
間に電気信号を伝達させる端子として機能する。
ブ4を理化学機器の真空容器に取着し、導体ピン2の突
出する両端に真空容器内部の装置と真空容器外部の装置
をそれぞれ電気的に接続させれば、真空容器内外の装置
間に電気信号を伝達させる端子として機能する。
【0037】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
種々の変更を行うことは何ら差し支えない。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
種々の変更を行うことは何ら差し支えない。
【0038】例えば、図2は本発明の気密端子について
実施の形態の他の例を示す断面図であるが、同図に示す
ように、図1の気密端子において絶縁体1の一方の端面
に設ける金属接合部材3を金属ワッシャ7に変えた構成
とすることもできる。
実施の形態の他の例を示す断面図であるが、同図に示す
ように、図1の気密端子において絶縁体1の一方の端面
に設ける金属接合部材3を金属ワッシャ7に変えた構成
とすることもできる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、絶縁体の端面と導体ピンとを
それぞれ接合する金属接合部材を絶縁体よりも小経でか
つ導体ピンよりも大経の円筒状の本体部とその本体部の
一方端側に一体的に設けられた絶縁体の端面と接合され
る鍔部と本体部の他方端側に段部を介して一体的に設け
られた導体ピンが挿通されて接合される筒状部とから成
る構造としたことにより、絶縁体と導体ピンとの熱膨張
係数の相違に起因する大きな応力を金属接合部材により
緩和することができ、応力によって絶縁体にクラックや
割れ等が発生することを抑えることができる。また、導
体ピンに接続されるケーブル等を介して作用する機械的
な力が、金属接合部材と導体ピンのロウ付け部の一方に
のみ集中することがないため、極めて信頼性の高い気密
端子とすることができる。
それぞれ接合する金属接合部材を絶縁体よりも小経でか
つ導体ピンよりも大経の円筒状の本体部とその本体部の
一方端側に一体的に設けられた絶縁体の端面と接合され
る鍔部と本体部の他方端側に段部を介して一体的に設け
られた導体ピンが挿通されて接合される筒状部とから成
る構造としたことにより、絶縁体と導体ピンとの熱膨張
係数の相違に起因する大きな応力を金属接合部材により
緩和することができ、応力によって絶縁体にクラックや
割れ等が発生することを抑えることができる。また、導
体ピンに接続されるケーブル等を介して作用する機械的
な力が、金属接合部材と導体ピンのロウ付け部の一方に
のみ集中することがないため、極めて信頼性の高い気密
端子とすることができる。
【0040】また、絶縁体の両端面の間隔が20mm以上
であることにより、絶縁体と導体ピンとの熱膨張係数の
相違の影響が大きくなる場合においても、絶縁体と導体
ピンとの熱膨張係数の相違に起因する大きな応力を緩和
することができ、応力によって絶縁体にクラックや割れ
等が発生するのを抑えることができる。従って、信頼性
の高い気密端子とすることができる。
であることにより、絶縁体と導体ピンとの熱膨張係数の
相違の影響が大きくなる場合においても、絶縁体と導体
ピンとの熱膨張係数の相違に起因する大きな応力を緩和
することができ、応力によって絶縁体にクラックや割れ
等が発生するのを抑えることができる。従って、信頼性
の高い気密端子とすることができる。
【0041】また、金属接合部材が、筒状部の内周面か
ら鍔部の外周までの幅に対して鍔部の絶縁体の端面との
接合部の幅が20%以上50%未満であり、かつ鍔部の
絶縁体との接合面から本体部の外側に向かって設けた筒
状部の先端までに対する筒状部の接合部の長さが20%
〜80%としたことにより、絶縁体と導体ピンとの熱膨
張係数の相違に起因する大きな応力を最適に緩和できる
ため、応力によって絶縁体にクラックや割れ等が発生す
るのを抑えることができ、信頼性の高い気密端子とする
ことができる。
ら鍔部の外周までの幅に対して鍔部の絶縁体の端面との
接合部の幅が20%以上50%未満であり、かつ鍔部の
絶縁体との接合面から本体部の外側に向かって設けた筒
状部の先端までに対する筒状部の接合部の長さが20%
〜80%としたことにより、絶縁体と導体ピンとの熱膨
張係数の相違に起因する大きな応力を最適に緩和できる
ため、応力によって絶縁体にクラックや割れ等が発生す
るのを抑えることができ、信頼性の高い気密端子とする
ことができる。
【図1】本発明の気密端子を示し、実施の形態の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】本発明の気密端子を示し、実施の形態の他の例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】従来の気密端子の一例を示す断面図である。
【図4】従来の気密端子の他の例を示す断面図である。
1:絶縁体 2:導体ピン 3:金属接合部材 3a:段部 3b:本体部 3c:鍔部 3d:筒状部 4:金属スリーブ 5,6:金属層 7:金属ワッシャ
Claims (3)
- 【請求項1】軸方向に貫通孔が形成された柱状の絶縁体
と、前記貫通孔に両端を突出させて挿入された導体ピン
と、前記絶縁体の端面と前記導体ピンとをそれぞれ気密
に接合する金属接合部材と、前記絶縁体の外周面に接合
される金属スリーブとからなる気密端子であって、前記
金属接合部材の少なくとも一方は、前記絶縁体よりも小
径でかつ前記導体ピンよりも大径の円筒状の本体部と、
該本体部の一方端側に一体的に設けられた、前記絶縁体
の端面と接合される鍔部と、前記本体部の他方端側に段
部を介して一体的に設けられた、前記導体ピンが挿通さ
れて接合される筒状部とから成ることを特徴とする気密
端子。 - 【請求項2】前記絶縁体の両端面の間隔が20mm以上で
あることを特徴とする請求項1記載の気密端子。 - 【請求項3】前記金属接合部材は、前記筒状部の内周面
から前記鍔部の外周までの幅に対して前記鍔部の前記絶
縁体の端面との接合部の幅が20%以上50%未満であ
り、かつ前記鍔部の前記絶縁体との接合面から前記本体
部の外側に向かって設けた前記筒状部の先端までの長さ
に対して前記筒状部の接合部の長さが20%〜80%で
あることを特徴とする請求項1または請求項2記載の気
密端子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000230915A JP2002042920A (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 気密端子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000230915A JP2002042920A (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 気密端子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002042920A true JP2002042920A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18723810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000230915A Pending JP2002042920A (ja) | 2000-07-31 | 2000-07-31 | 気密端子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002042920A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008084709A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Kyocera Corp | 気密端子およびこれを用いた電気装置 |
JP2017054643A (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | キヤノン株式会社 | 電流導入端子、該電流導入端子を備えた電子銃、該電子銃を備えたx線発生管及び該x線発生管を備えたx線撮影装置 |
-
2000
- 2000-07-31 JP JP2000230915A patent/JP2002042920A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008084709A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Kyocera Corp | 気密端子およびこれを用いた電気装置 |
JP2017054643A (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | キヤノン株式会社 | 電流導入端子、該電流導入端子を備えた電子銃、該電子銃を備えたx線発生管及び該x線発生管を備えたx線撮影装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000068719A (ja) | ミリメ―トル波セラミック金属フィ―ドスル― | |
US6111198A (en) | Duplex feedthrough and method therefor | |
JP2002042920A (ja) | 気密端子 | |
JP2010080562A (ja) | 電子部品収納用パッケージ | |
JP4789766B2 (ja) | 気密端子およびこれを用いた電気装置 | |
US6476464B1 (en) | Low resistance hermetic lead structure | |
JP3012082B2 (ja) | 気密端子 | |
JP5235612B2 (ja) | パッケージ及び電子装置 | |
JP6094882B2 (ja) | サージアブソーバ | |
JP4116872B2 (ja) | 真空端子 | |
JP3990646B2 (ja) | 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置 | |
JP4384520B2 (ja) | 加速管 | |
JP3466509B2 (ja) | 高周波用同軸コネクタ | |
JP2009048842A (ja) | 真空スイッチおよびその製造方法 | |
JP2004259609A (ja) | 半導体素子収納用パッケージ | |
JPH1116620A (ja) | 気密端子 | |
JP6167681B2 (ja) | サージアブソーバ | |
JP3752424B2 (ja) | 絶縁継手 | |
JPH044352Y2 (ja) | ||
JP2005135727A (ja) | 真空端子 | |
JP2902891B2 (ja) | 真空端子 | |
JP2002352739A (ja) | マグネトロン | |
JP2005216641A (ja) | 気密端子 | |
JP4511385B2 (ja) | セラミック部材の接合構造ならびにこれを用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置 | |
JP2002290114A (ja) | 高周波同軸コネクタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050809 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060117 |