JPH1116620A - 気密端子 - Google Patents
気密端子Info
- Publication number
- JPH1116620A JPH1116620A JP16636297A JP16636297A JPH1116620A JP H1116620 A JPH1116620 A JP H1116620A JP 16636297 A JP16636297 A JP 16636297A JP 16636297 A JP16636297 A JP 16636297A JP H1116620 A JPH1116620 A JP H1116620A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hole
- insulating base
- metal layer
- lead pin
- brazing material
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Abstract
(57)【要約】
【課題】リードピンの固定強度が弱い。
【解決手段】貫通孔1aを有し、表面の貫通孔1a周辺
部から貫通孔1a内にかけて金属層6が被着されている
絶縁基体1と、前記絶縁基体1の外周部に取着される金
属スリーブ3と、前記絶縁基体1の貫通孔1a内に両端
を突出させた状態で挿入され、かつ前記金属層6にロウ
付けによって固定されているリードピン2とから成る気
密端子であって、前記金属層6の貫通孔内長さが200
μm〜5mmである。
部から貫通孔1a内にかけて金属層6が被着されている
絶縁基体1と、前記絶縁基体1の外周部に取着される金
属スリーブ3と、前記絶縁基体1の貫通孔1a内に両端
を突出させた状態で挿入され、かつ前記金属層6にロウ
付けによって固定されているリードピン2とから成る気
密端子であって、前記金属層6の貫通孔内長さが200
μm〜5mmである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気密端子に関し、特
に真空容器の内部及び外部に設置した装置間において電
気信号の伝達を行うのに使用される気密端子に関するも
のである。
に真空容器の内部及び外部に設置した装置間において電
気信号の伝達を行うのに使用される気密端子に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子顕微鏡のような真空容器を備
えた理化学機器では、真空容器内の装置と真空容器外の
装置との間で電気信号を伝達するのに気密端子が用いら
れている。
えた理化学機器では、真空容器内の装置と真空容器外の
装置との間で電気信号を伝達するのに気密端子が用いら
れている。
【0003】かかる気密端子は通常、酸化アルミニウム
質焼結体から成り、中心部に貫通孔を有する絶縁基体
と、前記絶縁基体の外周部にロウ材を介してロウ付けさ
れた鉄ーニッケルーコバルト合金等の金属材料から成る
筒状の金属スリーブと、前記絶縁基体の貫通孔内に両端
を突出するようにして挿入固定された鉄ーニッケルーコ
バルト合金等の金属材料から成るリードピンとから構成
されており、真空容器に金属スリーブの一端を固定し、
かつ真空容器内の装置と真空容器外の装置の各々をリー
ドピンの両端に電気的に接続させることによって真空容
器の内部及び外部に設置された装置はその両装置間にお
いて電気信号の伝達が可能となっている。
質焼結体から成り、中心部に貫通孔を有する絶縁基体
と、前記絶縁基体の外周部にロウ材を介してロウ付けさ
れた鉄ーニッケルーコバルト合金等の金属材料から成る
筒状の金属スリーブと、前記絶縁基体の貫通孔内に両端
を突出するようにして挿入固定された鉄ーニッケルーコ
バルト合金等の金属材料から成るリードピンとから構成
されており、真空容器に金属スリーブの一端を固定し、
かつ真空容器内の装置と真空容器外の装置の各々をリー
ドピンの両端に電気的に接続させることによって真空容
器の内部及び外部に設置された装置はその両装置間にお
いて電気信号の伝達が可能となっている。
【0004】なお、前記金属スリーブの絶縁基体へのロ
ウ付けは絶縁基体の外周部に予めモリブデンーマンガン
層とニッケルメッキ層の2層構造を有する金属層を被着
形成しておき、該金属層と金属スリーブとをロウ材を介
し接合させることによって行われ、また前記リードピン
の絶縁基体への固定は前記金属スリーブと同様、絶縁基
体の貫通孔内壁に予めモリブデンーマンガン層とニッケ
ルメッキ層の2層構造を有する金属層を被着形成してお
き、該金属層にリードピンをロウ材を介し接合させるこ
とによって行われている。
ウ付けは絶縁基体の外周部に予めモリブデンーマンガン
層とニッケルメッキ層の2層構造を有する金属層を被着
形成しておき、該金属層と金属スリーブとをロウ材を介
し接合させることによって行われ、また前記リードピン
の絶縁基体への固定は前記金属スリーブと同様、絶縁基
体の貫通孔内壁に予めモリブデンーマンガン層とニッケ
ルメッキ層の2層構造を有する金属層を被着形成してお
き、該金属層にリードピンをロウ材を介し接合させるこ
とによって行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の気密端子においては、リードピンが鉄ーニッケルー
コバルト合金等の金属材料で、絶縁基体が酸化アルミニ
ウム質焼結体で形成されており、その各々の熱膨張係数
が約10×10-6/℃(鉄ーニッケルーコバルト合金:
室温〜800℃)、約8×10-6/℃(酸化アルミニウ
ム質焼結体:室温〜800℃)と相違すること、及び貫
通孔内壁に被着形成されている金属層の長さが約10m
mと長いこと等から絶縁基体の貫通孔内壁に被着させた
金属層にリードピンをロウ材を介し接合させることによ
って絶縁基体にリードピンを固定する際、リードピンと
絶縁基体との間の両者の熱膨張係数の相違に起因する大
きな応力が発生するとともに該応力によって絶縁基体に
クラックや割れ等が発生してしまうという欠点を有して
いた。
来の気密端子においては、リードピンが鉄ーニッケルー
コバルト合金等の金属材料で、絶縁基体が酸化アルミニ
ウム質焼結体で形成されており、その各々の熱膨張係数
が約10×10-6/℃(鉄ーニッケルーコバルト合金:
室温〜800℃)、約8×10-6/℃(酸化アルミニウ
ム質焼結体:室温〜800℃)と相違すること、及び貫
通孔内壁に被着形成されている金属層の長さが約10m
mと長いこと等から絶縁基体の貫通孔内壁に被着させた
金属層にリードピンをロウ材を介し接合させることによ
って絶縁基体にリードピンを固定する際、リードピンと
絶縁基体との間の両者の熱膨張係数の相違に起因する大
きな応力が発生するとともに該応力によって絶縁基体に
クラックや割れ等が発生してしまうという欠点を有して
いた。
【0006】そこで上記欠点を解消するためにリードピ
ンに鍔部を設けるとともに絶縁基体表面の貫通孔周辺に
金属層を被着させておき、リードピンの鍔部を絶縁基体
に被着させた金属層にロウ材を介し接合させることによ
ってリードピンを絶縁基体に固定させることが考えられ
る。
ンに鍔部を設けるとともに絶縁基体表面の貫通孔周辺に
金属層を被着させておき、リードピンの鍔部を絶縁基体
に被着させた金属層にロウ材を介し接合させることによ
ってリードピンを絶縁基体に固定させることが考えられ
る。
【0007】しかしながら、この場合、リードピンの絶
縁基体への接合固定がリードピンの長さ方向に対し直交
する方向であるためリードピンの両端に真空容器の内部
及び外部に設置されている装置を電気的に接続させる
際、リードピンに対して該リードピンの長さ方向に沿っ
た外力が作用すると、該外力によって絶縁基体に被着さ
せた金属層が剥離してしまい、その結果、リードピンが
金属層とともに絶縁基体より外れ、リードピンの絶縁基
体に対する固定が破れるという欠点を誘発してしまう。
縁基体への接合固定がリードピンの長さ方向に対し直交
する方向であるためリードピンの両端に真空容器の内部
及び外部に設置されている装置を電気的に接続させる
際、リードピンに対して該リードピンの長さ方向に沿っ
た外力が作用すると、該外力によって絶縁基体に被着さ
せた金属層が剥離してしまい、その結果、リードピンが
金属層とともに絶縁基体より外れ、リードピンの絶縁基
体に対する固定が破れるという欠点を誘発してしまう。
【0008】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は絶縁基体にクラックや割れ等が発生する
のを有効に防止しつつリードピンを絶縁基体に強固に固
定した高信頼性の気密端子を提供することにある。
で、その目的は絶縁基体にクラックや割れ等が発生する
のを有効に防止しつつリードピンを絶縁基体に強固に固
定した高信頼性の気密端子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、貫通孔を有
し、表面の貫通孔周辺部から貫通孔内にかけて金属層が
被着されている絶縁基体と、前記絶縁基体の外周部に取
着される金属スリーブと、前記絶縁基体の貫通孔内に両
端を突出させた状態で挿入され、かつ前記金属層にロウ
付けによって固定されているリードピンとから成る気密
端子であって、前記金属層の貫通孔内長さが200μm
〜5mmであることを特徴とするものである。
し、表面の貫通孔周辺部から貫通孔内にかけて金属層が
被着されている絶縁基体と、前記絶縁基体の外周部に取
着される金属スリーブと、前記絶縁基体の貫通孔内に両
端を突出させた状態で挿入され、かつ前記金属層にロウ
付けによって固定されているリードピンとから成る気密
端子であって、前記金属層の貫通孔内長さが200μm
〜5mmであることを特徴とするものである。
【0010】本発明の気密端子によれば、リードピンが
ロウ付けされる金属層を絶縁基体の表面の貫通孔周辺部
から貫通孔内にかけて被着形成したことからリードピン
の絶縁基体に対するロウ材を介しての接合固定はリード
ピンの長さ方向と、該長さ方向に対し直交する方向の2
方向となり、その結果、リードピンの両端に真空容器の
内部及び外部に設置されている装置を電気的に接続させ
る際、リードピンに対し、該リードピンの長さ方向に沿
った外力が作用したとしても、該外力によってリードピ
ンが絶縁基体より外れることはなく、リードピンを絶縁
基体に極めて強固に固定させ、気密端子としての信頼性
を極めて高いものとなすことが可能となる。
ロウ付けされる金属層を絶縁基体の表面の貫通孔周辺部
から貫通孔内にかけて被着形成したことからリードピン
の絶縁基体に対するロウ材を介しての接合固定はリード
ピンの長さ方向と、該長さ方向に対し直交する方向の2
方向となり、その結果、リードピンの両端に真空容器の
内部及び外部に設置されている装置を電気的に接続させ
る際、リードピンに対し、該リードピンの長さ方向に沿
った外力が作用したとしても、該外力によってリードピ
ンが絶縁基体より外れることはなく、リードピンを絶縁
基体に極めて強固に固定させ、気密端子としての信頼性
を極めて高いものとなすことが可能となる。
【0011】また本発明の気密端子によれば、絶縁基体
表面の貫通孔周辺部から貫通孔内にかけて被着されてい
る金属層のうち貫通孔内に被着されている金属層の長さ
を200μm〜5mmの短いものにしたことから絶縁基
体に被着させた金属層にリードピンをロウ材を介し接合
させる際、リードピンと絶縁基体との間には両者の熱膨
張係数の相違に起因する大きな応力が発生することはな
く、該応力によって絶縁基体にクラックや割れ等が発生
することもない。
表面の貫通孔周辺部から貫通孔内にかけて被着されてい
る金属層のうち貫通孔内に被着されている金属層の長さ
を200μm〜5mmの短いものにしたことから絶縁基
体に被着させた金属層にリードピンをロウ材を介し接合
させる際、リードピンと絶縁基体との間には両者の熱膨
張係数の相違に起因する大きな応力が発生することはな
く、該応力によって絶縁基体にクラックや割れ等が発生
することもない。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明を添付図面に基づき詳
細に説明する。図1は本発明の気密端子の一実施例を示
す断面図であり、図中、1は絶縁基体、2はリードピ
ン、3は金属製スリーブである。
細に説明する。図1は本発明の気密端子の一実施例を示
す断面図であり、図中、1は絶縁基体、2はリードピ
ン、3は金属製スリーブである。
【0013】前記絶縁基体1は中心部に貫通孔1aが形
成されているとともに外周部に金属層4が被着形成され
ており、貫通孔1aにはリードピン2がその両端を突出
させた状態で挿入固定され、また外周部に被着させた金
属層4には筒状の金属製スリーブ3がロウ材5を介して
ロウ付けされる。
成されているとともに外周部に金属層4が被着形成され
ており、貫通孔1aにはリードピン2がその両端を突出
させた状態で挿入固定され、また外周部に被着させた金
属層4には筒状の金属製スリーブ3がロウ材5を介して
ロウ付けされる。
【0014】前記絶縁基体1はリードピン2を電気的絶
縁をもって保持する作用を為し、酸化アルミニウム質焼
結体等の電気絶縁材料で形成されている。
縁をもって保持する作用を為し、酸化アルミニウム質焼
結体等の電気絶縁材料で形成されている。
【0015】前記酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶
縁材料から成る絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニウ
ム(Al2 O3 )、酸化珪素(SiO2 )、酸化マグネ
シウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)等の原料
粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して原料粉末を
調整し、次に前記調整された原料粉末を所定形状のプレ
ス型内に充填するとともにこれを所定圧力で押圧して成
形し、成形体を得、最後に前記成形体を約1600℃の
温度で焼成することによって製作される。
縁材料から成る絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニウ
ム(Al2 O3 )、酸化珪素(SiO2 )、酸化マグネ
シウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)等の原料
粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して原料粉末を
調整し、次に前記調整された原料粉末を所定形状のプレ
ス型内に充填するとともにこれを所定圧力で押圧して成
形し、成形体を得、最後に前記成形体を約1600℃の
温度で焼成することによって製作される。
【0016】また前記絶縁基体1はその表面で貫通孔1
a周辺部から貫通孔1a内壁にかけて金属層6が被着形
成されており、該金属層6には貫通孔1a内に挿入され
たリードピン2の外表面の一部が銀ロウ等のロウ材7を
介して接合され、これによって絶縁基体1の貫通孔1a
内にリードピン2が固定される。
a周辺部から貫通孔1a内壁にかけて金属層6が被着形
成されており、該金属層6には貫通孔1a内に挿入され
たリードピン2の外表面の一部が銀ロウ等のロウ材7を
介して接合され、これによって絶縁基体1の貫通孔1a
内にリードピン2が固定される。
【0017】前記絶縁基体1表面の貫通孔1a周辺部か
ら貫通孔1a内壁にかけて被着形成される金属層6は絶
縁基体1にリードピン2をロウ付けする際の下地金属層
として作用し、モリブデンーマンガンで形成されてい
る。
ら貫通孔1a内壁にかけて被着形成される金属層6は絶
縁基体1にリードピン2をロウ付けする際の下地金属層
として作用し、モリブデンーマンガンで形成されてい
る。
【0018】前記モリブデンーマンガンから成る金属層
6は、例えば、モリブデン粉末とマンガン粉末に適当な
有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属ペーストを絶縁
基体1表面の貫通孔1a周辺から貫通孔1aの内壁にか
けてスクリーン印刷法等、従来周知の厚膜形成技術によ
り所定厚み(10μm〜100μm)に塗布するととも
にこれを約1500℃の温度で焼き付けることによって
絶縁基体1表面の貫通孔1a周辺から貫通孔1a内にか
けて所定パターンに被着形成される。
6は、例えば、モリブデン粉末とマンガン粉末に適当な
有機溶剤、溶媒を添加混合して得た金属ペーストを絶縁
基体1表面の貫通孔1a周辺から貫通孔1aの内壁にか
けてスクリーン印刷法等、従来周知の厚膜形成技術によ
り所定厚み(10μm〜100μm)に塗布するととも
にこれを約1500℃の温度で焼き付けることによって
絶縁基体1表面の貫通孔1a周辺から貫通孔1a内にか
けて所定パターンに被着形成される。
【0019】なお前記金属層6はその表面にロウ材に対
して濡れ性が良いニッケルを電解もしくは無電解メッキ
法により厚さ1μm〜10μmに被着させておくと、金
属層6に対するロウ材7の濡れ性が大幅に改善され、金
属層6とリードピン2の外表面とをロウ材7を介してロ
ウ付けする際、ロウ材7が金属層6の全体に広がって金
属層6とリードピン2とを強固に接合させることが可能
となる。従って、前記金属層6はその表面にロウ材に対
して濡れ性が良いニッケルをメッキ法により厚さ1μm
〜10μmに被着させておくことが好ましい。
して濡れ性が良いニッケルを電解もしくは無電解メッキ
法により厚さ1μm〜10μmに被着させておくと、金
属層6に対するロウ材7の濡れ性が大幅に改善され、金
属層6とリードピン2の外表面とをロウ材7を介してロ
ウ付けする際、ロウ材7が金属層6の全体に広がって金
属層6とリードピン2とを強固に接合させることが可能
となる。従って、前記金属層6はその表面にロウ材に対
して濡れ性が良いニッケルをメッキ法により厚さ1μm
〜10μmに被着させておくことが好ましい。
【0020】前記金属層6の表面に電解メッキ法により
ニッケルを被着させる場合の具体的な方法としては、例
えば、硫酸ニッケル330グラム/リットル、塩化ニッ
ケル45グラム/リットル、ホウ酸38グラム/リット
ルから成るニッケルメッキ液を準備し、次に前記ニッケ
ルメッキ液中に金属層6を浸漬させるとともに金属層6
に所定の電気を流し、金属層6表面にニッケルを析出さ
せることによって行われる。
ニッケルを被着させる場合の具体的な方法としては、例
えば、硫酸ニッケル330グラム/リットル、塩化ニッ
ケル45グラム/リットル、ホウ酸38グラム/リット
ルから成るニッケルメッキ液を準備し、次に前記ニッケ
ルメッキ液中に金属層6を浸漬させるとともに金属層6
に所定の電気を流し、金属層6表面にニッケルを析出さ
せることによって行われる。
【0021】また前記金属層6にロウ材7を介して接合
されるリードピン2は真空容器の内部及び外部に設置さ
れている装置の各々を電気的に接続させる作用をなし、
両端に真空容器の内部及び外部に設置されている装置の
各々が所定の配線導体を介して接続される。
されるリードピン2は真空容器の内部及び外部に設置さ
れている装置の各々を電気的に接続させる作用をなし、
両端に真空容器の内部及び外部に設置されている装置の
各々が所定の配線導体を介して接続される。
【0022】前記リードピン2は鉄ーニッケルーコバル
ト合金等の金属材料で形成されており、鉄ーニッケルー
コバルト合金等に従来周知の金属加工法を施すことによ
って所定の棒状に形成される。
ト合金等の金属材料で形成されており、鉄ーニッケルー
コバルト合金等に従来周知の金属加工法を施すことによ
って所定の棒状に形成される。
【0023】前記リードピン2の絶縁基体1へのロウ付
けによる固定は、まず絶縁基体1の貫通孔1a内にリー
ドピン2をその両端が突出するようにして挿入させ、次
にこのリードピン2に銀ロウから成るリング状のロウ材
7と鉄ーニッケルーコバルト合金から成るリング状のワ
ッシャー8を、該ワッシャー8が間にリング状のロウ材
7を挟んで絶縁基体1の表面で貫通孔1a周辺部に被着
されている金属層6と対向するように挿通配置させ、し
かる後、これを約900℃の温度に加熱し、ロウ材7を
溶融させ、溶融したロウ材をワッシャー8と絶縁基体1
の表面で貫通孔1a周辺部に被着されている金属層6と
リードピン2の外表面との間及び貫通孔1a内壁に被着
されている金属層6とリードピン2の外表面との間に流
出させることによって行われる。この場合、リードピン
2がロウ付けされる金属層6は絶縁基体1の表面の貫通
孔1a周辺部から貫通孔1a内にかけて被着形成されて
いることからリードピン2の絶縁基体1に対するロウ材
7を介しての接合固定はリードピン2の長さ方向と、該
長さ方向に対し直交する方向の2方向となり、その結
果、リードピン2の両端に真空容器の内部及び外部に設
置されている装置を電気的に接続させる際、リードピン
2に対し、リードピン2の長さ方向に沿った外力が作用
したとしても、該外力によってリードピン2は金属層6
とともに絶縁基体1より外れることはなく、リードピン
2を絶縁基体1に極めて強固に固定させることができ、
気密端子としての信頼性が極めて高いものとなる。
けによる固定は、まず絶縁基体1の貫通孔1a内にリー
ドピン2をその両端が突出するようにして挿入させ、次
にこのリードピン2に銀ロウから成るリング状のロウ材
7と鉄ーニッケルーコバルト合金から成るリング状のワ
ッシャー8を、該ワッシャー8が間にリング状のロウ材
7を挟んで絶縁基体1の表面で貫通孔1a周辺部に被着
されている金属層6と対向するように挿通配置させ、し
かる後、これを約900℃の温度に加熱し、ロウ材7を
溶融させ、溶融したロウ材をワッシャー8と絶縁基体1
の表面で貫通孔1a周辺部に被着されている金属層6と
リードピン2の外表面との間及び貫通孔1a内壁に被着
されている金属層6とリードピン2の外表面との間に流
出させることによって行われる。この場合、リードピン
2がロウ付けされる金属層6は絶縁基体1の表面の貫通
孔1a周辺部から貫通孔1a内にかけて被着形成されて
いることからリードピン2の絶縁基体1に対するロウ材
7を介しての接合固定はリードピン2の長さ方向と、該
長さ方向に対し直交する方向の2方向となり、その結
果、リードピン2の両端に真空容器の内部及び外部に設
置されている装置を電気的に接続させる際、リードピン
2に対し、リードピン2の長さ方向に沿った外力が作用
したとしても、該外力によってリードピン2は金属層6
とともに絶縁基体1より外れることはなく、リードピン
2を絶縁基体1に極めて強固に固定させることができ、
気密端子としての信頼性が極めて高いものとなる。
【0024】更に前記リードピン2がロウ材7を介して
固定される金属層6は絶縁基体1の貫通孔1a内に被着
されている領域の長さが開口部より200μm〜5mm
の短いものとなっており、そのため絶縁基体1に被着さ
せた金属層6にリードピン2をロウ材7を介して接合さ
せる際、リードピン2と絶縁基体1との間に両者の熱膨
張係数の相違に起因する応力が発生するもののその応力
を極めて小さなものとなすことができ、その結果、前記
応力によって絶縁基体1にクラックや割れ等が発生する
ことは殆どなくなる。
固定される金属層6は絶縁基体1の貫通孔1a内に被着
されている領域の長さが開口部より200μm〜5mm
の短いものとなっており、そのため絶縁基体1に被着さ
せた金属層6にリードピン2をロウ材7を介して接合さ
せる際、リードピン2と絶縁基体1との間に両者の熱膨
張係数の相違に起因する応力が発生するもののその応力
を極めて小さなものとなすことができ、その結果、前記
応力によって絶縁基体1にクラックや割れ等が発生する
ことは殆どなくなる。
【0025】前記絶縁基体1の貫通孔1a内壁に被着さ
れている金属層6は開口部からの長さが200μm未満
となると絶縁基体1とリードピン2との接合強度が弱い
ものとなり、リードピン2と真空容器の内部及び外部に
設置されている装置とを配線導体を介して接続させる
際、リードピン2に外力が印加されると該外力によって
リードピン2が金属層6とともに外れてしまい、また5
mmを超えると絶縁基体1に被着させた金属層6にリー
ドピン2をロウ材7を介して接合させる際、リードピン
2と絶縁基体1との間に両者の熱膨張係数の相違に起因
して大きな応力が発生し、該応力によって絶縁基体1に
クラックや割れ等を発生してしまう。従って、前記絶縁
基体1の貫通孔1a内壁に被着されている金属層6は開
口部からの長さが200μm乃至5mmの範囲に特定さ
れる。
れている金属層6は開口部からの長さが200μm未満
となると絶縁基体1とリードピン2との接合強度が弱い
ものとなり、リードピン2と真空容器の内部及び外部に
設置されている装置とを配線導体を介して接続させる
際、リードピン2に外力が印加されると該外力によって
リードピン2が金属層6とともに外れてしまい、また5
mmを超えると絶縁基体1に被着させた金属層6にリー
ドピン2をロウ材7を介して接合させる際、リードピン
2と絶縁基体1との間に両者の熱膨張係数の相違に起因
して大きな応力が発生し、該応力によって絶縁基体1に
クラックや割れ等を発生してしまう。従って、前記絶縁
基体1の貫通孔1a内壁に被着されている金属層6は開
口部からの長さが200μm乃至5mmの範囲に特定さ
れる。
【0026】また一方、前記絶縁基体1はその外周部に
金属層4が被着されており、該金属層4には金属製スリ
ーブ3が銀ロウ等のロウ材5を介してロウ付けされ、こ
れによって金属製スリーブ3が絶縁基体1の外周部に取
着される。
金属層4が被着されており、該金属層4には金属製スリ
ーブ3が銀ロウ等のロウ材5を介してロウ付けされ、こ
れによって金属製スリーブ3が絶縁基体1の外周部に取
着される。
【0027】前記絶縁基体1の外周部に被着させた金属
層4は絶縁基体1に金属製スリーブ3をロウ付け取着す
る際の下地金属層として作用し、モリブデンーマンガン
により形成されている。
層4は絶縁基体1に金属製スリーブ3をロウ付け取着す
る際の下地金属層として作用し、モリブデンーマンガン
により形成されている。
【0028】前記金属層4は前述した金属層6と同様、
モリブデン粉末とマンガン粉末に適当な有機溶剤、溶媒
を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体1の外周部
にスクリーン印刷法等、従来周知の厚膜形成技術により
所定厚み(10μm〜100μm)に塗布するとともに
これを約1500℃の温度で焼き付けることによって絶
縁基体1の外周部に被着される。
モリブデン粉末とマンガン粉末に適当な有機溶剤、溶媒
を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体1の外周部
にスクリーン印刷法等、従来周知の厚膜形成技術により
所定厚み(10μm〜100μm)に塗布するとともに
これを約1500℃の温度で焼き付けることによって絶
縁基体1の外周部に被着される。
【0029】なお、前記金属層4はその表面にロウ材に
対して濡れ性が良いニッケルを電解もしくは無電解メッ
キ法により厚さ1μm〜10μmに被着させておくと、
金属層4に対するロウ材5の濡れ性が大幅に改善され、
金属層4と金属性スリーブ3とをロウ材5を介してロウ
付けする際、ロウ材5が金属層4の全体に広がって金属
層4と金属製スリーブ3とを強固に接合させることが可
能となる。従って、前記金属層4はその表面にロウ材に
対して濡れ性が良いニッケルをメッキ法により厚さ1μ
m〜10μmに被着させておくことが好ましい。
対して濡れ性が良いニッケルを電解もしくは無電解メッ
キ法により厚さ1μm〜10μmに被着させておくと、
金属層4に対するロウ材5の濡れ性が大幅に改善され、
金属層4と金属性スリーブ3とをロウ材5を介してロウ
付けする際、ロウ材5が金属層4の全体に広がって金属
層4と金属製スリーブ3とを強固に接合させることが可
能となる。従って、前記金属層4はその表面にロウ材に
対して濡れ性が良いニッケルをメッキ法により厚さ1μ
m〜10μmに被着させておくことが好ましい。
【0030】更に前記金属層4にロウ付けされる金属製
スリーブ3は気密端子を理化学機器の真空容器(不図
示)に取着する作用を為し、例えば、鉄ーニッケルーコ
バルト合金等の金属材料で形成されている。
スリーブ3は気密端子を理化学機器の真空容器(不図
示)に取着する作用を為し、例えば、鉄ーニッケルーコ
バルト合金等の金属材料で形成されている。
【0031】前記金属製スリーブ3は筒状をなし、その
内周の一部を絶縁基体1の外周部に被着させた金属層4
に銀ロウ等のロウ材5で接合させることによって絶縁基
体1に取着される。
内周の一部を絶縁基体1の外周部に被着させた金属層4
に銀ロウ等のロウ材5で接合させることによって絶縁基
体1に取着される。
【0032】前記金属製スリーブ3は、例えば、真空容
器の容器壁に穴を形成しておき、該穴に外周をロウ付け
することによって真空容器に取着される。
器の容器壁に穴を形成しておき、該穴に外周をロウ付け
することによって真空容器に取着される。
【0033】なお、前記金属製スリーブ3は、鉄ーニッ
ケルーコバルト合金等のインゴット(塊)を圧延加工法
及び打ち抜き加工法を採用することによって所定厚み、
所定寸法の板状に成形し、しかる後、前記板状体に折り
曲げ加工を施すとともに両端を接合させることによって
所定の筒状に形成される。
ケルーコバルト合金等のインゴット(塊)を圧延加工法
及び打ち抜き加工法を採用することによって所定厚み、
所定寸法の板状に成形し、しかる後、前記板状体に折り
曲げ加工を施すとともに両端を接合させることによって
所定の筒状に形成される。
【0034】かくして本発明の気密端子によれば金属製
スリーブ3を理化学機器の真空容器に取着し、リードピ
ン2の突出する両端に真空容器の内部に設置されている
装置と真空容易の外部に設置されている装置をそれぞれ
電気的に接続させれば、真空容器内外の装置間に電気信
号を伝達させる端子として機能する。
スリーブ3を理化学機器の真空容器に取着し、リードピ
ン2の突出する両端に真空容器の内部に設置されている
装置と真空容易の外部に設置されている装置をそれぞれ
電気的に接続させれば、真空容器内外の装置間に電気信
号を伝達させる端子として機能する。
【0035】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能である。
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明の気密端子によれば、リードピン
がロウ付けされる金属層を絶縁基体の表面の貫通孔周辺
部から貫通孔内にかけて被着形成したことからリードピ
ンの絶縁基体に対するロウ材を介しての接合固定はリー
ドピンの長さ方向と、該長さ方向に対し直交する方向の
2方向となり、その結果、リードピンの両端に真空容器
の内部及び外部に設置されている装置を電気的に接続さ
せる際、リードピンに対し、該リードピンの長さ方向に
沿った外力が作用したとしても、該外力によってリード
ピンが絶縁基体より外れることはなく、リードピンを絶
縁基体に極めて強固に固定させ、気密端子としての信頼
性を極めて高いものとなすことが可能となる。
がロウ付けされる金属層を絶縁基体の表面の貫通孔周辺
部から貫通孔内にかけて被着形成したことからリードピ
ンの絶縁基体に対するロウ材を介しての接合固定はリー
ドピンの長さ方向と、該長さ方向に対し直交する方向の
2方向となり、その結果、リードピンの両端に真空容器
の内部及び外部に設置されている装置を電気的に接続さ
せる際、リードピンに対し、該リードピンの長さ方向に
沿った外力が作用したとしても、該外力によってリード
ピンが絶縁基体より外れることはなく、リードピンを絶
縁基体に極めて強固に固定させ、気密端子としての信頼
性を極めて高いものとなすことが可能となる。
【0037】また本発明の気密端子によれば、絶縁基体
表面の貫通孔周辺部から貫通孔内にかけて被着されてい
る金属層のうち貫通孔内に被着されている金属層の長さ
を200μm〜5mmの短いものにしたことから絶縁基
体に被着させた金属層にリードピンをロウ材を介し接合
させる際、リードピンと絶縁基体との間には両者の熱膨
張係数の相違に起因する大きな応力が発生することはな
く、該応力によって絶縁基体にクラックや割れ等が発生
することもない。
表面の貫通孔周辺部から貫通孔内にかけて被着されてい
る金属層のうち貫通孔内に被着されている金属層の長さ
を200μm〜5mmの短いものにしたことから絶縁基
体に被着させた金属層にリードピンをロウ材を介し接合
させる際、リードピンと絶縁基体との間には両者の熱膨
張係数の相違に起因する大きな応力が発生することはな
く、該応力によって絶縁基体にクラックや割れ等が発生
することもない。
【図1】本発明の気密端子の一実施例を示す断面図であ
る。
る。
. 1・・・・・・絶縁基体 1a・・・・・貫通孔 2・・・・・・リードピン 3・・・・・・金属製スリーブ 4、6・・・・金属層 5、7・・・・ロウ材
Claims (1)
- 【請求項1】貫通孔を有し、表面の貫通孔周辺部から貫
通孔内にかけて金属層が被着されている絶縁基体と、前
記絶縁基体の外周部に取着される金属スリーブと、前記
絶縁基体の貫通孔内に両端を突出させた状態で挿入さ
れ、かつ前記金属層にロウ付けによって固定されている
リードピンとから成る気密端子であって、前記金属層の
貫通孔内長さが200μm〜5mmであることを特徴と
する気密端子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16636297A JPH1116620A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 気密端子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16636297A JPH1116620A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 気密端子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1116620A true JPH1116620A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15829997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16636297A Pending JPH1116620A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 気密端子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1116620A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6152725A (en) * | 1999-09-14 | 2000-11-28 | Win Corporation Ltd | Turbo jet lighter |
JP2021144835A (ja) * | 2020-03-11 | 2021-09-24 | 京セラ株式会社 | 気密端子 |
WO2023054529A1 (ja) * | 2021-09-29 | 2023-04-06 | 京セラ株式会社 | 気密端子 |
WO2023054512A1 (ja) | 2021-09-29 | 2023-04-06 | 京セラ株式会社 | 気密端子 |
-
1997
- 1997-06-23 JP JP16636297A patent/JPH1116620A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6152725A (en) * | 1999-09-14 | 2000-11-28 | Win Corporation Ltd | Turbo jet lighter |
JP2021144835A (ja) * | 2020-03-11 | 2021-09-24 | 京セラ株式会社 | 気密端子 |
WO2023054529A1 (ja) * | 2021-09-29 | 2023-04-06 | 京セラ株式会社 | 気密端子 |
WO2023054512A1 (ja) | 2021-09-29 | 2023-04-06 | 京セラ株式会社 | 気密端子 |
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