JP3466446B2 - サーマルヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビデオプリンタやフ
ァクシミリ等の印画デバイスとして組み込まれるサーマ
ルヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックカードのような曲げ
ることが困難な硬質の記録媒体等に対しても感熱記録を
良好に行うために、記録媒体と接するサーマルヘッドの
表面を出来るだけ平坦になす試みがなされている。
【0003】このような従来のサーマルヘッドとして
は、例えば、断面円弧状のグレーズ層が部分的に被着さ
れているアルミナセラミックス製のセラミック基板に、
前記グレーズ層から所定の距離だけ離れた位置にグレー
ズ層と略平行に貫通穴を形成するとともに、この貫通穴
内に上面に端子を有した矩形状のドライバーICを埋設
させ、前記グレーズ層上に複数個の発熱抵抗体を、また
前記グレーズ層上からセラミック基板の上面を介してド
ライバーICの端子上にかけて所定の薄膜回路パターン
を被着させた構造のものが知られている。
【0004】かかるサーマルヘッドによれば、ドライバ
ーICをセラミック基板の貫通穴内に埋設させたことで
サーマルヘッドの表面より大きく突出するものがなくな
ることから、プラスチックカードのような硬質の記録媒
体に感熱記録を行う場合であっても記録媒体をフラット
な形状のまま発熱抵抗体上に搬送すること、即ち、記録
媒体のフラットパスが可能となっていた。
【0005】尚、前述のサーマルヘッドにおけるセラミ
ック基板の貫通穴は、薄膜回路パターン等をセラミック
基板の上面に被着・形成する前に、セラミック基板にレ
ーザー加工を施して穴明けすることにより形成されてい
た。具体的には、図4に示す如く、セラミック基板11
の上面に、CO2 レーザーもしくはYAGレーザーを、
セラミック基板上面の貫通穴を形成したい領域の輪郭に
沿って環状に照射させ、該照射したレーザー光によりセ
ラミック基板11を溶断することによって所定の貫通穴
が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のサーマルヘッドにおいては、セラミック基板
11に貫通穴を形成する際、レーザー光がセラミック基
板11の上面に直に照射されることから、レーザー光の
照射によってセラミック基板11の上面近傍より溶融・
飛散したアルミナ等の粒子がセラミック基板11の表面
に再び付着して突起物(径:10〜100μm)を形成
していた。このような突起物は溶融固着物であるために
除去することが難しく、そのため、後の工程においてセ
ラミック基板11の上面に従来周知のフォトリソグラフ
ィー技術によって薄膜回路パターンを形成しようとする
と、前述の突起物が形成されている部位とそれ以外の部
位とでフォトレジストの塗布厚みにバラツキを生じ、そ
の結果、薄膜回路パターンに断線や短絡が多発してサー
マルヘッドの量産性が著しく低下する欠点を有してい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点に鑑み
案出されたもので、本発明のサーマルヘッドの製造方法
は、上面にグレーズ層が被着されているセラミック基板
に対してグレーズ層側よりガスを吹き付けながらレーザ
ー光をグレーズ層側から照射し、グレーズ層の一部を蒸
発させるとともにセラミック基板を溶断してセラミック
基板の所定箇所に貫通穴を形成する工程と、前記貫通穴
内に、上面に端子を有するドライバーICを埋設させる
工程と、前記グレーズ層上に、複数個の発熱抵抗体及び
薄膜回路パターンを該パターンの一部がドライバーIC
上面の端子上まで延在するようにして被着させる工程
と、を含むことを特徴とするものである。また本発明の
サーマルヘッドの製造方法は、前記ドライバーICの埋
設が、ドライバーICを粘着テープを用いて貫通穴に仮
留めした状態で貫通穴にワニスを充填するとともに該ワ
ニスを熱硬化させ、粘着テープを取り外すことによって
行われることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。 〔第1形態〕図1は本発明の第1形態によって製作され
るサーマルヘッドの断面図であり、1はセラミック基
板、1aは貫通穴、2はグレーズ層、3は発熱抵抗体、
4は薄膜回路パターン、5はドライバーIC、5aはド
ライバーIC5の端子である。前記セラミック基板1は
厚み0.5 〜1.5 mmのアルミナセラミックス等から成
り、その中央には貫通穴1aが設けられ、上面でグレー
ズ層2や発熱抵抗体3,薄膜回路パターン4等を、貫通
穴1a内でドライバーIC5を支持するための支持母材
として機能する。
【0009】また前記セラミック基板1上のグレーズ層
2は、基板1の上面全体にわたって一部が断面円弧状に
突出するように形成されている。前記グレーズ層2は高
融点ガラス等の低熱伝導性材料から成り、その上面に被
着される発熱抵抗体3を突出部2aによって上方に突出
させ記録媒体に対する印圧を有効に高めるとともに、発
熱抵抗体3の発する熱を突出部2aの部分で適当な温度
となるように蓄積及び放散しサーマルヘッドの熱応答特
性を良好に維持する蓄熱層としての作用を為す。
【0010】尚、前記グレーズ層2を、発熱抵抗体3の
直下のみならずセラミック基板1の上面全体にわたって
被着させておくのは、セラミック基板1に従来周知のレ
ーザー加工法によって貫通穴1aを形成する際に、レー
ザー光の照射によって溶融するアルミナ等の粒子がセラ
ミック基板1の上面に再付着することのないようにする
ためである。
【0011】また、このようなグレーズ層2の突出部2
a上には、発熱抵抗体3と薄膜回路パターン4とが該パ
ターン4の一部が後述するドライバーIC5の端子5a
上まで延在するようにして被着される。
【0012】前記発熱抵抗体3は、その各々がTaSi
OやTiSiO,TaN等の電気抵抗材料により形成さ
れているため、薄膜回路パターン4を介して外部電源か
らの電力が印加されると個々に選択的にジュール発熱を
起こし、記録媒体に印画を形成するのに必要な温度、例
えば150 〜250 ℃の温度に発熱する作用を為す。
【0013】また前記薄膜回路パターン4は、発熱抵抗
体3やドライバーIC5の端子5aに電気的に接続され
て発熱抵抗体3やドライバーIC5に外部電源からの電
力を印加したり、或いは、ドライバーIC5に外部から
の印画信号等を供給する作用を為す。
【0014】一方、セラミック基板1の貫通穴1a内に
埋設されるドライバーIC5は、外部からの印画信号に
基づいて発熱抵抗体3に印加される電力のオン・オフを
制御するためのものであり、端子5aからの出力を前述
の薄膜回路パターン4を介して発熱抵抗体3に印加し、
発熱抵抗体3を個々に選択的にジュール発熱させるよう
になっている。
【0015】ここで前記ドライバーIC5をセラミック
基板1の貫通穴1a内に埋設させておくのは、ドライバ
ーIC5の上面がサーマルヘッドの表面よりも上方に大
きく突出しないようにするためであり、これによって記
録媒体のフラットパス、即ち、記録媒体をフラットな形
状のまま発熱抵抗体3上に搬送し得るようになってい
る。
【0016】尚、このようなドライバーIC5はエポキ
シ樹脂やポリイミド樹脂,ポリエーテルアミド等の接着
剤6によって貫通穴1a内の所定位置に固定される。
【0017】そして、前述のような絶縁基板1上の発熱
抵抗体3や薄膜回路パターン4,ドライバーIC5等の
上面には更に、窒化珪素等から成る保護膜7が被着さ
れ、この保護膜7によって発熱抵抗体3や薄膜回路パタ
ーン4等を記録媒体の摺接による磨耗や大気中に含まれ
ている水分等の接触による腐食等から保護するようにな
っている。
【0018】かくして上述したサーマルヘッドは、例え
ば、インクリボンを用いて印画する場合、ドライバーI
C5の駆動に伴い、発熱抵抗体3に外部からの印画信号
に基づいて薄膜回路パターン4を介して所定の電力を印
加し、発熱抵抗体3を個々に選択的にジュール発熱させ
るとともに、該発熱した熱によってインクリボンのイン
クを加熱・溶融させ、これを外部のプラテン等を用いて
記録媒体に転写させることによって記録媒体に所定の印
画を形成する。
【0019】次に上述したサーマルヘッドの製造方法に
ついて図2(a)〜(d)を用いて説明する。 (1)まず、図2(a)に示す如く、上面の略全体にわ
たってグレーズ層2が被着されているセラミック基板1
を準備し、次に図2(b)に示す如く、前記セラミック
基板1にグレーズ層2上よりレーザー光を照射して貫通
穴1aの穴明けを行う。
【0020】前記セラミック基板1は、例えばアルミナ
セラミックスから成る場合、Al2O3 (アルミナ),S
iO2 (シリカ),MgO(マグネシア)等のセラミッ
クス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥
漿状に成すとともにこれを従来周知のドクターブレード
法を採用することによってセラミックグリーンシートを
形成し、しかる後、前記セラミックグリーンシートを所
定形状に打ち抜き加工を施して高温(約1600℃)で焼成
することによって例えば、0.5 〜 1.5mmの厚みをもっ
て製作される。
【0021】またセラミック基板上面のグレーズ層2
は、セラミック基板1の上面に、例えば、高融点ガラス
の粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合して得たガ
ラスペーストを従来周知のスクリーン印刷法等によって
一部が突出するように印刷・塗布し、これを高温(1000
℃〜1200℃)で焼き付けることによって形成され、これ
によってグレーズ層2の一部に断面円弧状の突出部2a
が形成される。尚、前記突出部2aは、ガラスペースト
を部分的に2重,3重に塗布したり、或いは、突出部2
a以外の部位をエッチングする等して表面形状を加工す
ることにより形成され、このようなグレーズ層2は、例
えば、突出部2aで50〜250μm、それ以外の部位
で20〜100μmの厚みとなる。
【0022】そして、前述したセラミック基板1の穴明
け加工は、セラミック基板1にグレーズ層2上より、O
2 (酸素)やN2 (窒素)等のアシストガスを上方より
2〜10kgf/cm2 の強さで吹きつけながら、CO
2 レーザー(50W〜150W)もしくはYAGレーザ
ー(50W〜150W)を、貫通穴1aを形成する領域
の輪郭に沿って環状に照射させるとともに、該照射した
レーザー光によりグレーズ層2の一部を蒸発させるとと
もにセラミック基板1を溶断することによって貫通穴1
aが形成される。
【0023】この場合、レーザー光が照射されるセラミ
ック基板1の上面にはグレーズ層2が被着されているた
め、その表面近傍においてセラミック基板1を形成する
アルミナ等の粒子が溶けて飛び散ることはなく、またこ
のレーザー加工によって溶融するアルミナ等の粒子は前
述のアシストガスによってセラミック基板1の下面側に
放出されることから、溶融したアルミナ粒子等がセラミ
ック基板1の上面に再付着することはなく、しかもレー
ザー光の照射によって蒸発するグレーズ層2の一部はそ
の後、冷却されて凝固しても従来例におけるアルミナ粒
子のようにセラミック基板1の表面に強固に付着するの
ではなく、霧状のガラス微粒子となってセラミック基板
1の表面にただ単に積もるだけであるため、これらはブ
ラシ洗浄や超音波洗浄によって極めて簡単に除去するこ
とができ、薄膜回路パターン4等が被着・形成されるグ
レーズ層2の表面を極めて平滑になすことができる。
【0024】尚、前記グレーズ層2は、その一部(突出
部2a)が蓄熱層として作用するものであって、このよ
うな蓄熱層としてのグレーズ層を形成する際に突出部以
外の部位も同時に形成することができるのであるから、
従来の製造方法等と比べて工程数が増加するようなこと
はない。
【0025】(2)次に、図2(c)に示す如く、前述
したセラミック基板1の貫通穴1a内にドライバーIC
5を埋設させる。
【0026】前記ドライバーIC5は、その上面に設け
られている複数個の端子5aがセラミック基板1上に被
着されているグレーズ層2の上面と略等しい高さ(±3
0μm以内)に位置設定されるように真空吸着コレット
を用いて貫通穴1a内に埋設する。
【0027】また、前記ドライバーIC5のセラミック
基板1への固定は、ドライバーIC5を粘着テープ等を
用いて貫通穴1a内の所定箇所に仮留めした状態で、ド
ライバIC5の側面と穴部1aの内壁との間にエポキシ
樹脂等のワニスをディスペンサー等を用いて充填し、し
かる後、前記ワニスを熱硬化させるとともに粘着テープ
を取り外すことによって行われる。
【0028】(3)そして最後に、図2(d)に示す如
く、セラミック基板上面のグレーズ層2上に、TaSi
O等から成る複数個の発熱抵抗体3と、Al(アルミニ
ウム)等から成る薄膜回路パターン4とを、該回路パタ
ーン4の一部がドライバーIC上面の端子5a上まで延
在するようにして被着させ、更にこれらを保護膜7でも
って被覆する。
【0029】前記発熱抵抗体3及び薄膜回路パターン4
は、まず貫通穴1a内にドライバーIC5が埋設されて
いるセラミック基板1の上面全域にわたってTaSiO
とAlとを従来周知のスパッタリング法によって順次、
被着させるとともに、これらを従来周知のフォトリソグ
ラフィー技術によって所定パターンに加工することによ
って形成される。また薄膜回路パターン4と端子5aと
の電気的接続は、薄膜回路パターン4を前述のフォトリ
ソグラフィー技術等によってグレーズ層2の上面に被着
させる際に、薄膜回路パターン4の一部をドライバーI
C上面の端子5a上まで延在させておくことにより行わ
れる。
【0030】このとき、グレーズ層2の上面には、前述
したように、極めて平滑であることから、フォトレジス
トの塗布厚みに大きなバラツキが生じることはなく、こ
れによって断線や短絡のない良好な薄膜回路パターン4
を比較的簡単に形成することができるようになり、サー
マルヘッドの量産性も著しく向上される。
【0031】尚、前記保護膜7はセラミック基板1上
に、Si3 4 (窒化珪素)等を従来周知のスパッタリ
ング法によって発熱抵抗体3や薄膜回路パターン4,ド
ライバーIC5等の上面を被覆するように被着させるこ
とによって形成され、これによって製品としてのサーマ
ルヘッドが完成する。
【0032】〔第2形態〕次に本発明の第2形態を図3
(a)〜(d)を用いて説明する。但し、前述の第1形
態と重複する内容については説明を省略し、第1形態と
相違する点についてのみ説明を付加することとする。
【0033】この第2形態においては、以下の(1)〜
(3)の工程によりサーマルヘッドを製造する。
【0034】(1)まず、図3(a)に示す如く、上面
に第1グレーズ層2Aと第2グレーズ層2Bとが間に所
定の間隔を空けて被着されているセラミック基板1を準
備し、このセラミック基板1の第2グレーズ層2B上よ
り、アシストガスを吹きつけながら、所定のレーザー光
を環状に照射し、図3(b)に示す如く、第2グレーズ
層2Bを蒸発させるとともにセラミック基板1を溶断す
ることによってセラミック基板1の所要箇所に貫通穴1
aを形成する。
【0035】前記第1グレーズ層2A,第2グレーズ層
2Bは、前述した第1形態のグレーズ層2と同様に、セ
ラミック基板1の上面にガラスペーストを印刷し、これ
を焼き付けることによってセラミック基板1の上面に同
時に形成される。
【0036】(2)次に図3(c)に示す如く、前述し
たセラミック基板1の貫通穴1a内に、上面に端子5a
を有するドライバーIC5を埋設させる。
【0037】(3)そして最後に、セラミック基板1上
の第1グレーズ層2A上に、複数個の発熱抵抗体3及び
薄膜回路パターン4を該パターン4の一部がセラミック
基板1の上面及び第2グレーズ層2Bの上面を介してド
ライバーIC5の端子5a上まで延在するようにして被
着させる。
【0038】かかる第2形態の製造方法は、グレーズ層
2をセラミック基板1の上面全体に形成した第1形態と
異なり、グレーズ層2A,2Bを必要な箇所にのみ部分
的に形成するようにしたものであるが、かかる製法にお
いても、レーザー光が照射されるセラミック基板1の上
面にはグレーズ層2Bが被着されており、その表面近傍
ではセラミック基板1を形成するアルミナ等の粒子が溶
けて飛び散ることはなく、またこのレーザー加工によっ
て溶融するアルミナ等の粒子は前述のアシストガスによ
ってセラミック基板1の下面側に放出されることから、
溶融したアルミナ粒子等がセラミック基板1の上面に再
付着することはなく、しかもレーザー光の照射によって
蒸発する第2グレーズ層2Bの一部はその後、冷却され
て凝固しても従来例におけるアルミナ粒子のように大き
な突起物となってセラミック基板1の表面に強固に付着
するのではなく、霧状のガラス微粒子となってセラミッ
ク基板1の表面にただ単に積もるだけであるため、これ
らはブラシ洗浄や超音波洗浄によって極めて簡単に除去
することができ、薄膜回路パターン4等が被着・形成さ
れるセラミック基板1等の表面を極めて平滑になすこと
ができる。従って薄膜回路パターン4等を従来周知のフ
ォトリソグラフィー技術によって形成する際に、フォト
レジストの塗布厚みに大きなバラツキが生じることはな
く、断線や短絡のない良好な薄膜回路パターン4を比較
的簡単に形成することができるようになる。
【0039】尚、本発明の製造方法は上述の第1,第2
形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、セラミック基板の表面
近傍においてセラミック基板を形成するアルミナ等の粒
子が溶けて飛び散ることはなく、またこのレーザー加工
によって溶融するアルミナ等の粒子はガスによってセラ
ミック基板の下面側に放出されることから、溶融したア
ルミナ粒子等がセラミック基板の上面に再付着すること
はなく、しかもレーザー光の照射によって蒸発するグレ
ーズ層の一部はその後、冷却されて凝固しても従来例に
おけるアルミナ粒子のようにセラミック基板の表面に強
固に付着するのではなく、霧状のガラス微粒子となって
セラミック基板の表面にただ単に積もるだけであるた
め、これらはブラシ洗浄や超音波洗浄によって極めて簡
単に除去することができ、薄膜回路パターン等が被着・
形成されるグレーズ層の表面を極めて平滑になすことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態によって製作されるサーマル
ヘッドの断面図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明のサーマルヘッドの製
造方法の第1形態を説明するための工程毎の断面図であ
る。
【図3】(a)〜(d)は本発明のサーマルヘッドの製
造方法の第2形態を説明するための工程毎の断面図であ
る。
【図4】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・セラミック基板 1a・・貫通穴 2・・・ガラスグレーズ層 3・・・発熱抵抗体 4・・・薄膜回路パターン 5・・・ドライバーIC 5a・・端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面にグレーズ層が被着されているセラミ
    ック基板に対してグレーズ層側よりガスを吹き付けなが
    レーザー光をグレーズ層側から照射し、グレーズ層の
    一部を蒸発させるとともにセラミック基板を溶断してセ
    ラミック基板の所定箇所に貫通穴を形成する工程と、 前記貫通穴内に、上面に端子を有するドライバーICを
    埋設させる工程と、 前記グレーズ層上に、複数個の発熱抵抗体及び薄膜回路
    パターンを該パターンの一部がドライバーIC上面の端
    子上まで延在するようにして被着させる工程と、を含む
    サーマルヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】前記ドライバーICの埋設は、ドライバー
    ICを粘着テープを用いて貫通穴に仮留めした状態で貫
    通穴にワニスを充填するとともに該ワニスを熱硬化さ
    せ、粘着テープを取り外すことによって行われることを
    特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッドの製造方
    法。
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