JPH11129518A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH11129518A
JPH11129518A JP30096697A JP30096697A JPH11129518A JP H11129518 A JPH11129518 A JP H11129518A JP 30096697 A JP30096697 A JP 30096697A JP 30096697 A JP30096697 A JP 30096697A JP H11129518 A JPH11129518 A JP H11129518A
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JP
Japan
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driver
resin adhesive
substrate
thermal head
bump electrode
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Application number
JP30096697A
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English (en)
Inventor
Takuji Hashiguchi
拓二 橋口
Yoshio Shimoaka
善男 下赤
Toshiaki Michihiro
利昭 道廣
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドライバーICの上面に被着される導体層がロ
ジック回路とショートを起こしたり、断線する等してサ
ーマルヘッドの良品率を大きく低下させていた。 【解決手段】発熱抵抗体3及び導体層4bを有する基板
1に穴部1aを設けるとともに、該穴部1a内に、上面
に前記発熱抵抗体3の発熱を制御するロジック回路と前
記導体層4bに電気的に接続されるバンプ電極5aとが
形成されているドライバーIC5を樹脂製接着材6を介
して埋設固定してなるサーマルヘッドであって、前記ド
ライバーIC5の上面を、バンプ電極5aの少なくとも
一部が露出するようにして樹脂製接着材6で被覆し、か
つ、前記導体層4bを基板1の上面から前記樹脂製接着
材6の上面を介してバンプ電極5a上まで延在させてバ
ンプ電極5aと導体層4bとを電気的に接続させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオプリンタや
ファクシミリ等のプリンタ機構として組み込まれるサー
マルヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックカードのような曲げ
ることが困難な硬質の記録媒体に感熱記録を行うため
に、記録媒体と接するサーマルヘッドの表面を出来るだ
け平坦になす試みがなされている。
【0003】このような従来のサーマルヘッドとして
は、例えば図4に示す如く、発熱抵抗体13及び導体層
14を有するセラミック製の基板11に穴部11aを設
けるとともに、該穴部11a内に発熱抵抗体13の発熱
を制御するためのドライバーIC15を埋設させた構造
のものが知られており、かかるサーマルヘッドによれば
ドライバーIC15を基板11の穴部11a内に埋設し
たことでサーマルヘッド表面から上方に大きく突出する
ものがなくなることから、プラスチックカードのような
曲げることが困難な硬質の記録媒体に感熱記録を行う場
合であっても記録媒体をフラットパスすること、即ち、
記録媒体の形状をフラットに維持したまま発熱抵抗体1
3上に搬送することが可能である。
【0004】また前記ドライバーIC15の上面には、
基板11上の導体層14に電気的に接続される端子電極
15aと、発熱抵抗体13の発熱を制御するロジック回
路(図示せず)と、このロジック回路を被覆して保護す
るための厚み1μm程度のパッシベーション膜とが形成
されている。前記ドライバーIC15は、通常、従来周
知の半導体製造技術によって、ロジック回路,端子電極
15a,パッシベーション膜等が形成されている1枚の
半導体ウエハーを分割することによって同時に複数個製
作されており、かかるドライバーIC15を基板11の
穴部11a内に配置させてIC側面と穴部壁面とを樹脂
製接着材16で接着することによってドライバーIC1
5を穴部11a内に固定する。尚、前記樹脂製接着材1
6は、その上面が基板上面やドライバーIC上面と面一
になるように穴部11a内に充填されており、導体層1
4を基板11の上面から前記樹脂製接着材16の上面を
介してドライバーIC15の上面まで延在させることに
よって導体層14と端子電極15aとが電気的に接続さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のサーマルヘッドは、半導体ウエハーを分割し
てドライバーIC15を製作する際、個々のドライバー
IC15のエッジでパッシベーション膜に“チッピン
グ”を生じたり、或いはドライバーIC15のエッジに
“バリ”を形成することが多い。パッシベーション膜に
“チッピング”がある場合、その下のロジック回路が一
部露出され、該ロジック回路とドライバーIC15上の
導体層14とがショートを起こしたり、またドライバー
IC15のエッジに“バリ”がある場合、導体層14が
“バリ”の形成されている箇所で断線したりすることが
あり、いずれの場合もサーマルヘッドの良品率を大きく
低下させる原因となっていた。
【0006】また前記ドライバーIC15のパッシベー
ション膜は、一般に、スパッタリング法によって形成さ
れるため、その厚みは約1μmと極めて薄い上に、ピン
ホール等の膜欠陥も多数形成されている。このため、基
板11の上面からドライバーIC15の上面にかけて導
体層14を連続的に形成する際、基板11を導体層14
のパターニングのために、穴部11a内にドライバーI
C15を埋設させた状態でエッチング液に浸漬させる
と、エッチング液がパッシベーション膜のピンホールを
介してロジック回路に接触し、ロジック回路を腐蝕させ
てしまうことがあった。この場合、ロジック回路が正常
に機能しなくなり、ドライバーIC15が使用不可とな
る欠点が誘発される。
【0007】更に上述のサーマルヘッドにおいては、印
画に際して、プラスチックカード等の硬質の記録媒体を
サーマルヘッドの表面に沿って搬送させると、この硬質
の記録媒体とドライバーIC上面のロジック回路との間
に静電気等の作用によって大きな塵が噛み込まれること
があり、この場合、塵の押圧によってロジック回路が破
損する欠点も誘発される。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点に鑑み
案出されたもので、本発明のサーマルヘッドは、発熱抵
抗体及び導体層を有する基板に穴部を設けるとともに、
該穴部内に、上面に前記発熱抵抗体の発熱を制御するロ
ジック回路と前記導体層に電気的に接続されるバンプ電
極とが形成されているドライバーICを樹脂製接着材を
介して埋設固定してなるサーマルヘッドであって、前記
ドライバーICの上面を、バンプ電極の少なくとも一部
が露出するようにして樹脂製接着材で被覆し、かつ、前
記導体層を基板の上面から前記樹脂製接着材の上面を介
してバンプ電極上まで延在させてバンプ電極と導体層と
を電気的に接続させたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明のサーマルヘッドの一
形態を示す平面図、図2は図1のX−X線断面図であ
り、1は基板、1aは基板1の穴部、3は発熱抵抗体、
4a〜4cは導体層、5はドライバーIC、5aはバン
プ電極、6は樹脂製接着材である。
【0010】前記基板1はその上面で後述する複数個の
発熱抵抗体3や導体層4a〜4cを支持するための支持
母材として機能し、厚み0.5〜1.5mmのアルミナ
セラミックスやガラス等の電気絶縁材料により長尺状を
なすように形成される。
【0011】この基板1は、例えば、アルミナセラミッ
クスから成る場合、アルミナ、シリカ、マグネシア等の
セラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混
合して泥漿状に成すとともにこれを従来周知のドクター
ブレード法やカレンダーロール法等を採用することによ
ってセラミックグリーンシートを形成し、しかる後、前
記セラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜き加工
するとともにこれを高温で焼成することによって製作さ
れる。
【0012】また前記基板1の上面には、断面山状の帯
状グレーズ層2と、複数の発熱抵抗体3と、所定パター
ンの導体層4a〜4cとが夫々、被着される。前記部分
グレーズ層2はガラス等の低熱伝導性材料により前記穴
部1aと略平行に20〜200μmの厚みをもって形成
され、その頂部付近に被着される複数の発熱抵抗体3を
上方に突出させて記録媒体に対する発熱抵抗体3の押圧
力(印圧)を有効に高めるとともに、これら発熱抵抗体
3の発する熱を適当な温度となるように蓄積及び放散し
てサーマルヘッドの熱応答特性を良好に維持する作用を
為す。
【0013】また前記発熱抵抗体3はグレーズ層2の頂
部付近に該グレーズ層2の長さ方向に沿って一定のピッ
チで被着・配列される。前記発熱抵抗体3はその各々が
窒化タンタル等の電気抵抗材料により形成されているた
め、後述する導体層4a,4bを介して外部からの電力
が印加されると個々に選択的にジュール発熱を起こし、
記録媒体に印画を形成するのに必要な温度、例えば15
0〜250℃の温度に発熱する作用を為す。
【0014】また前記導体層4a〜4cは、発熱抵抗体
3の各一端に共通接続される共通電極としての導体層4
aと、発熱抵抗体3の各他端と後述するドライバーIC
5のバンプ電極5aとを接続する個別電極としての導体
層4bと、ドライバーIC5のバンプ電極5bに接続さ
れて基板1の後端側のエッジ付近まで導出される信号配
線としての導体層4cとで構成される。これらの導体層
4a〜4cはアルミニウムや銅等の金属から成り、導体
層4a,4bは前述の発熱抵抗体3に外部電源からの電
力を印加する作用を、また導体層4cは外部からの印画
信号等をドライバーIC5に供給する作用を為す。
【0015】尚、前記部分グレーズ層2は、所定のガラ
ス粉末に適当な有機溶剤、有機溶媒を添加・混合して得
たガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によっ
て帯状に印刷・塗布し、これを約1000℃〜1200
℃の温度で焼き付けることによって基板1の上面に帯状
に被着・形成され、前記発熱抵抗体3及び導体層4a〜
4cは、従来周知のスパッタリング法及びフォトリソグ
ラフィー技術等の薄膜形成技術を採用することによって
所定厚み、所定パターンをなすように被着・形成され
る。
【0016】そして前記基板1には帯状の穴部1aが形
成される。前記穴部1aは後述するドライバーIC5の
厚みと略等しい深さで基板1の長さ方向と略平行に形成
され、その内部にドライバーIC5を埋設させることに
よってドライバーIC5の上面がサーマルヘッド表面か
ら大きく突出しないようになし、これによって記録媒体
のフラットパス、即ち、記録媒体をフラットな形状に維
持したまま発熱抵抗体3上に搬送できるようにしてい
る。
【0017】また前記穴部1a内のドライバーIC5
は、その上面に導体層4b,4cに電気的に接続される
アルミニウム,銅,ニッケル等の金属から成る複数のバ
ンプ電極5a,5bとスイッチングトランジスタ等のロ
ジック回路(図示せず)と、このロジック回路を被覆し
て保護するための厚み0.5 〜2.0 μmのパッシベーショ
ン膜(図示せず)とを有しており、導体層4cを介して
前記ロジック回路に外部からの印画信号等が供給される
と、これらの信号に基づいて前記ロジック回路が駆動
し、導体層4a,4b等を介して発熱抵抗体3に印加さ
れる電力のオン・オフを制御するようになっている。
【0018】尚、前記ドライバーIC5は、まず1枚の
半導体ウエハーに従来周知の半導体製造技術によって複
数個のドライバーIC5に相当するロジック回路,端子
電極15a,パッシベーション膜等を形成し、これを各
ドライバーIC毎に分割することによって複数個、同時
に製作される。
【0019】また前記穴部1aは、基板1の上面に所定
強度のレーザー光を照射し、基板1の一部を溶融・飛散
させることによって形成される。
【0020】そして、このようなドライバーIC5はそ
の上面がバンプ電極5aの少なくとも一部を露出するよ
うにして樹脂製接着材6で被覆され、前記導体層4b,
4cを基板1の上面から樹脂製接着材6の上面を介して
バンプ電極5a,5b上まで延在させることによって導
体層4b,4cをバンプ電極5a,5bに電気的に接続
させている。
【0021】前記樹脂製接着材6は、その上面がなだら
かな曲面状をなすように基板1の上面より2〜20μm
だけ突出し、この突出面とバンプ電極5a,5bの上面
とを略等しい高さに位置させるようにしている。
【0022】この場合、導体層4b,4cはドライバー
IC上面に直に被着されることなくバンプ電極5a,5
bと電気的に接続されることから、ドライバーIC5の
エッジでパッシベーション膜に“チッピング”を生じて
いる場合であっても、導体層4b,4cとロジック回路
との間には樹脂製接着材6が介在されるのでこの両者が
ショートを起こすことはなく、またドライバーIC5の
エッジに“バリ”が形成されている場合であっても、樹
脂製接着材6が“バリ”を良好に被覆するので導体層4
b,4cが“バリ”によって断線してしまうことはな
く、これによってサーマルヘッドの良品率が大幅に向上
する。
【0023】またこの場合、導体層4b,4cを前述の
フォトリソグラフィー技術によってパターニングするに
あたってドライバーIC5を基板1ごとエッチング液に
浸漬しても、ドライバーIC5の上面は樹脂製接着材6
で被覆されているのでエッチング液がドライバーIC上
面のパッシベーション膜中の膜欠陥を介してロジック回
路等に接触することはなく、従ってロジック回路の腐食
等を確実に防止してドライバーIC5を良好な状態に保
つことができる。
【0024】更に前記樹脂製接着材6はバンプ電極5a
の一部を露出させるようにしてドライバーIC5の上面
に被着されることから、導体層4b,4cを前述の薄膜
形成技術等によって形成する際、導体層4b,4cの一
端を樹脂製接着材6の上面より露出するバンプ電極5a
に被着させておくだけで両者の接続を簡単かつ確実に行
うことができるメリットもある。
【0025】また更に前記樹脂製接着材6の上面はなだ
らかな曲面状をなすように形成されることから、その上
に被着される導体層4b,4cのパターニングも極めて
良好かつ簡単に行うことができ、この点においてもサー
マルヘッドの良品率向上に供する。
【0026】更にまた前記ドライバーIC5の上面はバ
ンプ電極5a,5bの一部を除く全領域が接着材6によ
って完全に被覆されることから、プラスチックカード等
の硬質の記録媒体をサーマルヘッドの表面に沿って搬送
させて印画を行う際、静電気等の作用によって記録媒体
とドライバーIC5との間に大きな塵が噛み込まれて
も、樹脂製接着材6がクッションとして作用するので塵
による押圧力が緩和され、これによって塵の噛み込みに
起因するロジック回路の破損が有効に防止される。
【0027】また更に前記基板1の穴部周縁部を樹脂製
接着材6の一部で被覆するようにしておけば、穴部1a
をレーザー光の照射等によって形成する際に穴部1aの
周縁部に“チッピング”が生じても、この部分を樹脂製
接着材6で良好に被覆しておくことができるため、導体
層4b,4c等を基板1の上面から樹脂製接着材6の上
面にかけて良好な連続膜として形成することができる。
【0028】更にまた前記樹脂製接着材6の上面をグレ
ーズ層2と略等しい高さ(±10μm以内)に位置させて
おけば、導体層4b,4cをフォトリソグラフィー技術
によってパターニングする際、発熱抵抗体3の近傍とド
ライバーIC5のバンプ電極5a近傍で露光条件を略等
しくなすことができるので、導体層4b,4cの微細加
工が容易になる。従って前記接着材6の上面はグレーズ
層2と略等しい高さに位置させておくことが好ましい。
【0029】尚、前記樹脂製接着材6は、例えば、エポ
キシ樹脂やポリイミド樹脂,ポリエーテルアミド等によ
って形成される。このような樹脂材の中でも、特に、シ
ョアー硬度95以下の軟質樹脂を用いるようにすれば前
述の押圧力緩和作用をより有効に発揮させることができ
る。
【0030】また、このような樹脂製接着材6をバンプ
電極5aの上面を露出させた状態でドライバーIC5の
上面に被着させるには、まずドライバーIC5の各バン
プ電極5aの先端部を粘着テープ等で覆ったうえ、この
状態でドライバーIC5を基板1の穴部1a内に配置さ
せ、次にエポキシ樹脂等のワニスをディスペンサー等を
用いてドライバーIC5と穴部1aとの隙間に充填する
とともにドライバーIC5の上面に塗布し、次に前記粘
着テープ等をバンプ電極5aより剥離させることによっ
てバンプ電極5aの一部を露出させ、しかる後、前記ワ
ニスに約150℃で熱を印加し、ワニスを熱硬化させる
ことによって形成される。このとき、基板1の穴部壁面
とドライバーIC5の側面との間の距離を200 〜600 μ
mに保っておけば、接着材6を充填するにあたり、穴部
壁面とIC側面との間に気泡が発生しにくく、また縮重
合の際の収縮に伴う位置ずれの発生が低減される。
【0031】また、前記導体層4b,4cとバンプ電極
5aの電気的接続は、ドライバーIC5の上面に前述の
ようにして樹脂製接着材6を被着させた後、導体層4
b,4cを前述の薄膜形成技術、具体的には、従来周知
のスパッタリング法及びフォトリソグラフィー技術等に
よって基板1の上面から樹脂製接着材6の上面を介して
バンプ電極5a上まで延在するようにパターニングする
ことによって行われる。尚、前述のような基板1上の発
熱抵抗体3や導体層4a〜4c,接着材6等の上面には
窒化珪素等から成る保護膜7が被着され、該保護膜7に
よって発熱抵抗体3等を記録媒体の摺接による磨耗や大
気中に含まれている水分等の接触による腐食等から保護
するようになっている。
【0032】かくして上述した本発明のサーマルヘッド
は、記録媒体をサーマルヘッドの表面に沿って(ドライ
バーIC5上を経て発熱抵抗体3上に)搬送しながら、
ドライバーIC5の駆動に伴い導体層4a,4bを介し
て発熱抵抗体3に電力を印加し、発熱抵抗体3を個々に
選択的にジュール発熱させるとともに、該発熱した熱を
記録媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印画を形成する
ことによってサーマルヘッドとして機能する。
【0033】尚、本発明は上述の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の変更、改良等が可能である。
【0034】例えば、上述の形態では樹脂製接着材6の
上面をなだらかな曲面状をなすように突出させて形成し
たが、これに代えて、図3に示す如く、樹脂製接着材
6’の上面を基板1の上面と面一になるように平面状に
形成しても構わない。この場合、ドライバーIC5の上
面は基板1の上面よりも下方に位置することとなる。
【0035】また上述の形態ではバンプ電極5a,5b
の上面を樹脂製接着材6の上面と略等しい高さに位置さ
せたが、これに代えて、図3に示す如く、バンプ電極5
a,5bの上面を樹脂製接着材6の上面よりも上方に位
置させても良い。
【0036】更に上述の形態において樹脂製接着材6の
表面粗さを中心線平均粗さRaで2,000 〜40,000Åの範
囲に成しておけば、その表面に導体層4b,4cをアン
カ効果によって極めて強固に被着させることができるの
で、この部分に記録媒体が強く摺接されても導体層4
b,4cは剥離しにくく、サーマルヘッドの信頼性が更
に向上される。
【0037】また更に上述の形態において樹脂製接着材
6を2種類の材料により形成しても良い。例えば、ドラ
イバーIC5の側面と穴部壁面との間に充填される樹脂
製接着材とドライバーIC5の上面に被着される樹脂製
接着材を異なる樹脂材で形成しても構わない。
【0038】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッドによれば、導体
層がドライバーICの上面に直に被着されることなくバ
ンプ電極と電気的に接続されるため、ドライバーICの
エッジでパッシベーション膜に“チッピング”が生じて
いても、導体層とロジック回路の間には樹脂製接着材が
介在されるのでこの両者がショートを起こすことはな
く、またドライバーICのエッジに“バリ”が形成され
ていても、樹脂製接着材が“バリ”を良好に被覆するの
で導体層が“バリ”によって断線してしまうことはな
く、これによってサーマルヘッドの良品率が大幅に向上
する。
【0039】また本発明のサーマルヘッドによれば、導
体層をフォトリソグラフィー技術によってパターニング
するにあたりドライバーICを基板ごとエッチング液に
浸漬しても、ドライバーICの上面は樹脂製接着材で被
覆されているのでエッチング液がドライバーIC上面の
パッシベーション膜中の膜欠陥を介してロジック回路等
に接触することはなく、従ってロジック回路の腐食等を
確実に防止してドライバーICを良好な状態に保つこと
ができる。
【0040】更に本発明のサーマルヘッドによれば、前
記樹脂製接着材はバンプ電極の一部を露出させるように
してドライバーICの上面に被着されることから、導体
層を薄膜形成技術等によって形成する際、導体層の一端
を樹脂製接着材の上面より露出するバンプ電極に被着さ
せておくだけで両者の接続を簡単かつ確実に行うことが
できるメリットもある。
【0041】また更に本発明のサーマルヘッドによれ
ば、静電気等の作用によって記録媒体とドライバーIC
との間に大きな塵が噛み込まれても、樹脂製接着材がク
ッションとして作用するので塵による押圧力が緩和さ
れ、これによって塵の噛み込みに起因するロジック回路
の破損が有効に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドの一形態を示す平面図
である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】本発明のサーマルヘッドの他の形態を示す断面
図である。
【図4】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・基板 1a・・・・・・・・穴部 3・・・・・・・・・発熱抵抗体 4b,4c・・・・・導体層 5・・・・・・・・・ドライバーIC 5a・・・・・・・・バンプ電極 6・・・・・・・・・樹脂製接着材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱抵抗体及び導体層を有する基板に穴部
    を設けるとともに、該穴部内に、上面に前記発熱抵抗体
    の発熱を制御するロジック回路と前記導体層に電気的に
    接続されるバンプ電極とが形成されているドライバーI
    Cを樹脂製接着材を介して埋設固定してなるサーマルヘ
    ッドであって、前記ドライバーICの上面を、バンプ電
    極の少なくとも一部が露出するようにして樹脂製接着材
    で被覆し、かつ、前記導体層を基板の上面から前記樹脂
    製接着材の上面を介してバンプ電極上まで延在させてバ
    ンプ電極と導体層とを電気的に接続させたことを特徴と
    するサーマルヘッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106773194A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 深圳市华星光电技术有限公司 一种电路基板以及显示设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106773194A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 深圳市华星光电技术有限公司 一种电路基板以及显示设备

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