JP3466090B2 - スプリング装着方法およびその装着装置 - Google Patents

スプリング装着方法およびその装着装置

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JP3466090B2
JP3466090B2 JP20128098A JP20128098A JP3466090B2 JP 3466090 B2 JP3466090 B2 JP 3466090B2 JP 20128098 A JP20128098 A JP 20128098A JP 20128098 A JP20128098 A JP 20128098A JP 3466090 B2 JP3466090 B2 JP 3466090B2
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亮子 北野
三邦 天羽
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北野エンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シェル(ケース)
内に記憶媒体が収容された、いわゆるジップと呼ばれる
記憶部材におけるシャッタ駆動用のスプリングをシェル
のスプリング装着部に装着するための方法および装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、この種の記憶部材の例を示し
ている。図において、シェル1は、一対のプラスチック
製シェルハーフ1aおよび1bを相互に重合してなり、
その内部に図示を省略したディスク状記憶媒体が収容さ
れる。シェル1の一端部には、ディスク状記憶媒体に対
するアクセス孔Sを開閉するためのシャッタ2が取り付
けられている。
【0003】シャッタ2は図の矢印のように一定ストロ
ークだけスライド可能になっており、一方のストローク
端に移動することによりアクセス孔Sを塞ぐことができ
る。また他方のストローク端に移動することによりアク
セス孔Sを開放することができる。すなわち、シェル1
のスプリング装着部には、シャッタ駆動用のスプリング
3が装着されており、このスプリング3の弾力によって
シャッタ2を閉鎖方向に付勢している。シャッタ2は、
スプリング3の弾力の抗して、スライドさせて開くこと
ができる。
【0004】ここでスプリング3は、後述するように巻
回部3aの両側へほぼ反対方向に延出する短脚3bと長
脚3cを有する(図2参照)。シェルハーフ1bの角部
にはスプリング3を装着するためのガイド溝4が設けら
れており、スプリング3は装着された場合、その両端が
ガイド溝4と係合するようになっている。長脚3cの先
端はシャッタ2の適所と結合しており、シャッタ2の開
閉時にはガイド溝4に沿って移動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この記憶装置の部品を
組み付ける際、特にシャッタ駆動用のスプリングを装着
するには、該スプリングが力を受けて撓み易い形状をし
ており、しかも極めて小さい部品であることから、手作
業で行うには慣れてないと装着ミスが生じ、極めて熟練
を要するものである。また、機械的に行おうとすると工
数が複雑になり過ぎる。
【0006】本発明はかかる実情に鑑み、この種の記憶
装置の組付工程又は組み付け装置において、特にシャッ
タ駆動用のスプリングをシェルのスプリング装着部に装
着するための簡単で的確な方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等
は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねて結果、
シャッタ駆動用のスプリング形状あるいは構造等を利用
して、これを効率的かつ的確に組み付けることができる
ことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成させ
たものである。
【0008】即ち本発明は、(1)、巻回部の両側へほ
ぼ反対方向に延出する短脚と長脚を有するスプリング
を、シェルのスプリング装着部に装着する方法であっ
て、挿入ユニットのスプリング収容部に前記スプリング
をセットする工程と、水平配置されたシェルのスプリン
グ装着部の開口に対向するように挿入ユニットを移動さ
せ、この開口とスプリング収容部を位置合わせする工程
と、挿入ユニットの第1のプッシャを前進させてスプリ
ングの短脚をスプリングの装着部の開口に対向させる工
程と、挿入ユニットの第1のプッシャを前進させてスプ
リングを短脚の先からスプリング装着部の開口に挿入
し、短脚先端をシェルのガイド溝の奥に当接する工程
と、さらに第2のプッシャを前進させてスプリングの長
脚を押入する工程と、該工程では、第2のプッシャの先
でスプリングの長脚の屈曲部をスプリング装着部の開口
に挿入させて該屈曲部をシェルの内壁に係止させ長脚を
スプリング装着部に装着するスプリング装着方法に存す
る。
【0009】そして、(2)、巻回部の両側へほぼ反対
方向に延出する短脚と長脚を有するスプリングを、シェ
ルのスプリング装着部に装着する装置であって、シェル
をほぼ水平に固定支持する保持部と、スプリングがセッ
トされるスプリング収容部を有するヘッドと、ヘッドに
対してスライド可能に装着されたプッシャと、ヘッドお
よびプッシャを所定タイミングで駆動制御する駆動部
と、を含む挿入ユニットと、を備え前記プッシャは、
スプリングの短脚をスプリング装着部の開口に対向さ
更に前記開口に挿入し、シェルのスプリング装着部
に挿入スライドさせて、短脚先端をシェルのガイド溝の
奥に当接するよう前進する第1のプッシャと、短脚を挿
入後、スプリングの長脚の屈曲部を前記開口に挿入させ
て屈曲部をシェル内壁に係止させ長脚をスプリング装着
部に装着する第2のプッシャとを含んでおり、スプリン
グ収納部に長脚の先端を案内するガイド溝を備えたスプ
リング装着装置に存する。
【0010】そしてまた、(3)、スプリング装着装置
を備えた記憶部材の組み付け装置に存する。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】本発明によれば、挿入ユニットのスプリン
グ収容部にスプリングをセットし、水平配置されたシェ
ルのスプリング装着部の開口に対向するように挿入ユニ
ットを移動させ、この開口とスプリング収容部を位置合
わせし、挿入ユニットのプッシャを前進させてスプリン
グをシェルのスプリング装着部に挿入することによりス
プリングを装着することができる。
【0019】この場合、スプリングをシェルのスプリン
グ装着部に挿入スライドさせる第1のプッシャと、挿入
されたスプリングをスプリング装着部に押入係止させる
第2のプッシャと、を所定タイミングで駆動制御するこ
とで円滑かつ的確に装着することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図9に基づき、本発
明によるスプリング装着方法および装着装置の好適な実
施の形態を説明する。この実施形態において、図10に
より説明した記憶部材の組付けに本発明を適用するもの
とし、特にシェル1のスプリング装着部にスプリング3
を装着するものとする。
【0021】図1は、本発明のスプリング装着装置の要
部構成を示している。本発明装置はシェル1をほぼ水平
に固定支持する保持部20と、スプリング3がセットさ
れる凹状のスプリング収容部12を有するヘッド11
と、ヘッド11に対してスライド可能に配設された(詳
しくは、凹状のスプリング収容部にスライド可能に配設
された)プッシャ13と、ヘッド11およびプッシャ1
3を所定タイミングで駆動制御する駆動部(図示せず)
と、を含む挿入ユニット10と、を備えている。
【0022】プッシャ13は、スプリング3をシェル1
のスプリング装着部にスライド挿入させる第1のプッシ
ャ14と、スプリング3の屈曲部3dをスプリング装着
部に押入係止させる第2のプッシャ15と、を含んでい
る。第1および第2のプッシャ14,15は矢印で示す
ようにスプリング収容部12の凹部に沿ってスライド駆
動される。なお、スプリング収納部の幅は、後述するス
プリング装着部の開口H、H1の開口長さに対応する長
さとなっている。
【0023】ここでスプリング3は、図2に示されるよ
うに巻回部3aの両側へほぼ反対方向に延出する短脚3
bと長脚3cを有する。長脚3cには、一定角度(略1
00°程度)に屈曲成形された「こし」と称する屈曲部
3dが形成されている。また短脚3bおよび長脚3cの
それぞれ先端は、図2(B)に示されるように互いに反
対方向に折曲されており、その一方は、U字状の返りを
持つ。スプリング収容部12には、スプリングの長脚3
cの先端をガイドするガイド溝12aが設けられてい
る。スプリング3は、図1或いは図3のような配設状態
でスプリング収容部12にセットされる。
【0024】ヘッド11の前部には図1或いは図3に示
すように、カバー16が被着しており、スプリング収容
部12を部分的に覆っている。このカバー16の裏側
(下側)には、この例では三角形の小片であるガイド1
7が付設されている。なお、このガイド17は、その面
をスプリング3が案内され易いように、手前(図1で右
方向)に行くにしたがって厚みが薄くなるように形成さ
れている。また、ヘッド11の前端上部には、図1に示
すように、シェル1とヘッド11とを位置合わせするた
め、すなわち、スプリング装着部の開口Hとスプリング
収容部12とを位置合わせするためのガイド突片18を
有する。
【0025】次に、図4、図5、及び図6を使って、本
発明方法を工程順に説明する〔尚、図5(A)に示すガ
イド突片18は、図5(A)、図6では省略した〕。図
4(A)において、挿入ユニット10のスプリング収容
部12にスプリング3がセットされる。このときシェル
1は、保持部20によりほぼ水平に固定支持されてい
る。なお、ここでまだシャッター2の組付けがなされて
いないシェル1が組み付けの対象となる。
【0026】図4(B)において、挿入ユニット10全
体がシェル1に向かって前進し、シェル先端に密着す
る。ガイド突片18をシェル1に当接することで位置合
わせが行われ、シェル1のスプリング装着部の開口H,
H1とスプリング収容部12が相対するように位置決め
される。
【0027】図4(C)において、第1のプッシャ14
が移動して、スプリング3を押し出し、その先端をシェ
ル1のスプリング装着部の開口Hに対向させる。この
時、第2のプッシャ14を同時に移動しても又はしなく
てもよい。この時、スプリング収容部12内のスプリン
グ3は、カバー16およびガイド17によって適宜案内
されることで(図1、図3参照)、所定姿勢を保ちなが
らスライドすることができる。なお、第1のプッシャ1
4の先端には引掛け部14Aが設けられており、この引
掛け部14Aにスプリング3の先端e1を引っ掛けて、
適切に移動することができる。
【0028】次に、図5(A)のように、第1のプッシ
ャ14を前進させ、スプリング3を後ろから押して移動
させる。この場合、第1のプッシャ14のみを前進させ
ても、第2のプッシャ15を同時に前進させてもどちら
でもよい。そしてスプリング3の短脚3bの先e2を、
シェル1のスプリング装着部の開口Hに対向させる〔図
5(A)参照〕。
【0029】更に、第1のプッシャ14を前進させる
と、スプリング3の短脚3bの先e2は、開口Hを介し
てガイド溝に入りそれに沿って案内される。そして、ス
プリング3の短脚3bの先がガイド溝4の奥の突き当た
りに当接する〔図5(B)参照〕。この時、スプリング
3の長脚3cの先e1は、シェル1のスプリング装着部
の開口H1の端部に対向される。スプリング3の短脚3
bを上記のように挿入後、今度は、第2のプッシャ15
を前進させ、スプリング3の長脚3cの屈曲部3dを開
口Hの位置まで押圧していく。
【0030】そして、第2のプッシャ15の先で屈曲部
を押圧しながら僅かに開口Hに挿入する。すると、スプ
リング3の長脚3cはガイド溝4に装着され、同時に屈
曲部3dがシェル1の内壁に係止(掛止)される〔図6
(A)、(B)参照〕。図7及び図8は、スプリング3
の長脚3cがガイド溝4に装着される際、その長脚3c
の屈曲部3dがシェル1の内壁に係止される作動態様を
示したものである。図7は、スプリング3の係止される
寸前を示し、(A)は平面図で(B)は断面図である。
図8は、スプリング3が係止された後を示し(A)は平
面図で(B)は断面図である。
【0031】また、図9は、スプリング3の移動過程を
示したものである(尚、ガイド突片18は省略した)。
以上のように、本発明では、第1のプッシャ14だけで
はスプリング3をシェル1のスプリング装着部に挿入し
切ることができないが、第2のプッシャ15を使用する
ことにより、スプリング3をシェル1のスプリング装着
部に完全に挿入することができる。すわなち、第1のプ
ッシャ14によってスプリング3をシェル1のスプリン
グ装着部の開口Hまでスライドさせ、その後、第2のプ
ッシャ15によって屈曲部3d付近を押すことによりシ
ェル1の内壁に押入係止させて、円滑かつ的確に装着す
ることができたのである。
【0032】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から
逸脱しない範囲で、他の種々な変形例が可能であること
は言うまでもない。たとえば、スプリング3の具体的形
状等については、図示例のみに限定されるものではな
く、また第1あるいは第2のプッシャ14,15の形状
もスプリング3の形状との関係で適宜変更可能である。
また、ヘッドや各プッシャを所定のタイミングで駆動制
御するための駆動装置は、公知の種々のシーケンス制御
装置が採用されてよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
の種の記憶装置の組付工程において手間のかかる作業を
簡単に効率よく、しかも的確に行うことができ、生産性
を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるスプリング装着装置の実
施形態における挿入ユニットの要部構成を示す平面図で
ある。
【図2】図2は、本発明に係るスプリングの平面図及び
側面図である。
【図3】図3は、本発明によるスプリング装着装置の実
施形態における挿入ユニットの断面図である。
【図4】図4は、本発明方法における挿入ユニットがシ
ェルに対して離反した状態及び密接した状態におけるプ
ッシャの動きを示すそれぞれの平面図である。
【図5】図5は、本発明方法における第1のプッシャに
よるスプリング押入時の様子を示すそれぞれの斜視図で
ある。
【図6】図6は、本発明方法における第2のプッシャに
よるスプリング押入時の様子を示す斜視図及び側面図で
ある。
【図7】図7は、スプリング3の係止される寸前を示し
(A)は平面図で(B)は断面図である。
【図8】図8は、スプリング3が係止された後を示し
(A)は平面図で(B)は断面図である。
【図9】図9は、スプリングの移動過程を示した図であ
る。
【図10】図10は、この種の記憶装置の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…シェル 2…シャッタ 3…シャッタ駆動用スプリング 3a…巻回部 3b…短脚 3c…長脚 10…挿入ユニット 11…ヘッド 12…スプリング収容部 13…プッシャ 14…第1のプッシャ 15…第2のプッシャ 16…カバー 17…ガイド 18…ガイド突片 20…保持部 H,H1…開口 S…アクセス孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−135540(JP,A) 特開 平4−11373(JP,A) 特開 平1−196779(JP,A) 特開 平10−74374(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 23/033

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻回部の両側へほぼ反対方向に延出する
    短脚と長脚を有するスプリングを、シェルのスプリング
    装着部に装着する方法であって、 挿入ユニットのスプリング収容部に前記スプリングをセ
    ットする工程と、 水平配置されたシェルのスプリング装着部の開口に対向
    するように挿入ユニットを移動させ、この開口とスプリ
    ング収容部を位置合わせする工程と、 挿入ユニットの第1のプッシャを前進させてスプリング
    の短脚をスプリングの装着部の開口に対向させる工程
    と、 挿入ユニットの第1のプッシャを前進させてスプリング
    を短脚の先からスプリング装着部の開口に挿入し、短脚
    先端をシェルのガイド溝の奥に当接する工程と、 さらに第2のプッシャを前進させてスプリングの長脚を
    押入する工程と、 該工程では、第2のプッシャの先でスプリングの長脚の
    屈曲部をスプリング装着部の開口に挿入させて該屈曲部
    をシェルの内壁に係止させ長脚をスプリング装着部に装
    着することを特徴とするスプリング装着方法。
  2. 【請求項2】 巻回部の両側へほぼ反対方向に延出する
    短脚と長脚を有するスプリングを、シェルのスプリング
    装着部に装着する装置であって、 シェルをほぼ水平に固定支持する保持部と、 スプリングがセットされるスプリング収容部を有するヘ
    ッドと、ヘッドに対してスライド可能に装着されたプッ
    シャと、ヘッドおよびプッシャを所定タイミングで駆動
    制御する駆動部と、を含む挿入ユニットと、 を備え 前記プッシャは、スプリングの短脚をスプリング装着部
    の開口に対向させ 更に前記開口に挿入し、シェルのス
    プリング装着部に挿入スライドさせて、短脚先端をシェ
    ルのガイド溝の奥に当接するよう前進する第1のプッシ
    ャと、短脚を挿入後、スプリングの長脚の屈曲部を前記
    開口に挿入させて屈曲部をシェル内壁に係止させ長脚を
    スプリング装着部に装着する第2のプッシャとを含んで
    おり、 スプリング収納部に長脚の先端を案内するガイド溝を備
    えたことを特徴とするスプリング装着装置。
  3. 【請求項3】 請求項2のスプリング装着装置を備えた
    ことを特徴とする記憶部材の組み付け装置。
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