JP3464596B2 - 半導体装置の製造方法および製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および製造装置

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JP3464596B2 JP24549797A JP24549797A JP3464596B2 JP 3464596 B2 JP3464596 B2 JP 3464596B2 JP 24549797 A JP24549797 A JP 24549797A JP 24549797 A JP24549797 A JP 24549797A JP 3464596 B2 JP3464596 B2 JP 3464596B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に半導体装置の
製造に関し、特に紫外線硬化性接着剤層を担持する粘着
テープで保護し、半導体基板の裏面を研削する工程を含
む半導体装置の製造方法、および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多数の半導体装置が形成された半導体ウ
ェハを個々の半導体チップにダイシング工程により分割
する場合、一般に、ウェハ上の半導体装置に損傷が及ば
ないように、ダイシングは、半導体ウェハの半導体装置
が形成された側の表面を粘着テープにより覆った状態
で、ダイシング溝の深さがウェハの厚さを超えるように
(フルカット法)、あるいはダイシング溝の深さがウェ
ハの厚さよりも浅くなるように(セミフルカット法)実
行される。また、かかるダイシング工程の後、個々のチ
ップがテープから容易に離れるように、粘着テープとし
て、紫外線硬化性の接着剤層を塩化ビニル樹脂、あるい
はポリオレフィン樹脂よりなるベースフィルム上に塗布
したものが使われることが多い。
【0003】ダイシング工程に引き続いて、あるいはダ
イシング工程と同時に、ウェハの研削の結果生じた粉末
を除去するために、洗浄液を使った洗浄工程および洗浄
液を除去する1次乾燥工程が行われるが、その他に、従
来のダイシング工程では、特にフルカット法の場合、前
記ダイシング溝において露出している接着剤層から水分
を乾燥により除去する2次乾燥工程が必要である。
【0004】これは、ダイシング工程の結果形成される
ダイシング溝の部分では、露出している接着剤層が空気
あるいは残留している洗浄液や水等、酸素を含んだ媒体
に接触するが、紫外線硬化性樹脂を、このような酸素を
含む環境下で硬化させた場合、硬化が不完全になり接着
剤層に粘着性が残ってしまうためである。かかる2次乾
燥工程は、乾燥N2 中において30分以上行う必要があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方法
によって、例えば6インチ径のウェハを、各々一辺が5
mmの半導体チップに分割する場合、従来は、ダイシン
グ溝を形成するダイシング工程に約5分、洗浄水を吹き
付け、その後で後エアーにより洗浄液を乾燥させる洗浄
および1次乾燥工程に約1分、前記2次乾燥工程に30
分以上、また人手による紫外線照射装置への搬送に約1
分、さらに紫外線照射工程に約1分を要していた。ま
た、その他にも、前記ダイシングを終了したウェハを、
粘着テープと共に、紫外線照射装置にセットするのにも
余計な時間が必要であった。このため、従来の半導体装
置の製造方法では、製造スループットが低く、製造コス
トが上昇する問題があった。一方、2次乾燥工程を省略
した場合、未硬化の接着剤が半導体チップ表面に付着し
てしまい、後の工程で歩留まりが低下する等の問題が生
じる。
【0006】そこで、本発明は上記の課題を解決した、
新規で有用な半導体装置の製造方法および製造装置を提
供することを概括的課題とする。本発明のより具体的な
課題は、半導体ウェハをチップに分割するのに要する時
間を短縮し、半導体装置の製造コストを低減させること
にある。本発明の他の課題は、テープ被覆したウェハを
ダイシング工程の後で紫外線照射工程に搬送する際に、
チップの損傷による歩留まりの低下の問題を解消し、半
導体装置の製造コストを低減させることにある。
【0007】本発明は、上記の課題を、請求項1に記載
したように、半導体基板の表面を、紫外線硬化性接着剤
層を担持する粘着テープで保護する工程と;前記粘着テ
ープで保護した半導体基板を分割するダイシング工程
と;前記粘着テープが前記半導体基板を保護した状態に
おいて、前記粘着テープに乾燥気体を作用させる乾燥工
程と;前記粘着テープが前記半導体基板を保護した状態
において、前記粘着テープに赤外線を照射して加熱する
加熱工程と;前記粘着テープが前記半導体基板を保護し
た状態において、前記粘着テープに紫外線を照射して前
記紫外線硬化性接着剤層を硬化させる硬化工程とを含む
半導体装置の製造方法において、前記乾燥工程と前記加
熱工程と前記硬化工程とは、前記ダイシング工程の後、
同時に実行され、 前記硬化工程はランプハウス中央部に
設けた紫外線光源により前記粘着テープに紫外線を照射
し、 前記加熱工程は該紫外線光源近傍に設けた赤外線光
源により前記粘着テープに赤外線を照射することを特徴
とする半導体装置の製造方法により、または請求項2に
記載したように、前記ダイシング工程の後、前記乾燥工
程の前に、前記半導体基板を洗浄液により洗浄する工程
を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製
造方法により、または請求項3に記載したように、前記
加熱工程は、前記粘着テープのうち、前記半導体ウェハ
を担持する側とは反対の側に赤外線を照射することによ
り実行されることを特徴とする請求項1記載の半導体装
置の製造方法により、または請求項4に記載したよう
に、前記乾燥工程は、前記乾燥気体を、前記粘着テープ
のうち、前記半導体ウェハを担持する側に吹き付けるこ
とにより実行されることを特徴とする請求項1〜3のう
ち、いずれか一項記載の半導体装置の製造方法により、
または請求項5に記載したように、前記硬化工程は、前
記粘着テープのうち、前記半導体ウェハを担持する側と
は反対の側に紫外線を照射することにより実行されるこ
とを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載
の半導体装置の製造方法により、または請求項6に記載
したように、前記ダイシング工程は、スクライブライン
に沿って、形成されるダイシング溝の深さがウェハの厚
さに等しくなるように実行されるフルカット工程である
ことを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項記
載の半導体装置の製造方法により、または請求項7に記
載したように、前記硬化工程は、前記粘着テープを90
°C〜140°Cの温度に加熱して実行されることを特
徴とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の半導
体装置の製造方法により、または請求項に記載したよ
うに、半導体基板の表面を、紫外線硬化性接着剤層を担
持する粘着テープで保護する工程と;前記粘着テープで
保護した半導体基板を、紫外線光源を含む光源本体の一
部に、前記粘着テープで保護された半導体基板を保持す
るように形成された開口部上に保持する工程と;前記光
源本体上において、前記粘着テープで保護した半導体基
板をダイシングする工程とよりなることを特徴とする半
導体装置の製造方法により、または請求項に記載した
ように、前記半導体基板を前記光源本体の開口部上に保
持する工程は、前記粘着テープで保護した半導体基板
を、前記開口部上に形成された、紫外線を透過させるチ
ャック上に配設し、前記光源本体を排気することにより
前記チャック上に形成された開口部を介して吸着する工
程を含むことを特徴とする請求項記載の半導体装置の
製造方法により、または請求項10に記載したように、
紫外線光源と、前記紫外線光源を囲むミラーを形成する
光源本体と、前記光源本体上に形成され、粘着テープで
保護された半導体基板を保持するように適合された開口
部とよりなる半導体装置の製造装置において;前記開口
部上に配設され、前記粘着テープで保護された半導体基
板を吸着・保持するように適合された真空保持台を含
み、前記真空保持台は、Al23で形成されていること
を特徴とする半導体装置の製造装置により、解決する。
【0008】請求項15に記載したように、前記真空保
持台は、セラミックにより形成されていることを特徴と
する請求項13記載の半導体装置の製造装置により、解
決する。 [作用]本発明によれば、半導体基板を粘着テープで保
護してダイシングする際に、前記ダイシングの結果形成
されるダイシング溝中に残留する水分を赤外線加熱によ
り除去する乾燥工程と、紫外線照射により粘着テープの
接着剤層を硬化させる工程とを同時に実行することによ
り、半導体装置の製造に要する時間を短縮できる。
【0009】また、半導体基板を粘着テープで保護して
ダイシングする際に、前記半導体基板を吸着・保持する
真空保持台を、紫外線を透過させる材料により形成し、
紫外線光源の開口部上に前記真空保持台を設け、ダイシ
ングをかかる真空保持台上において実行することによ
り、ダイシングの後、個々のチップに分割された半導体
基板を、粘着テープごと紫外線硬化装置に搬送する必要
がなくなり、かかる搬送の際に粘着テープがたるみ、テ
ープ上の半導体チップが相互に接触して損傷する危険が
回避される。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]図1は、本発明の第1実施例による半導
体ウェハのダイシング装置1の構成を示す。図1を参照
するに、ダイシング装置1は、粘着テープで保護された
半導体ウェハを切断するダイシング部2と粘着テープの
接着剤を紫外線照射により硬化させる硬化部3とにより
構成され、前記ダイシング部2は、粘着テープ6上に保
持された半導体ウェハ4を吸着・保持する真空チャック
7を含むダイシングテーブルと、前記真空チャック7上
の半導体ウェハ4を所定のダイシングラインに沿って研
削するカッターブレ−ド8と、前記真空チャック7上の
ウェハ4およびカッターブレード8に冷却水18を吹き
付ける冷却水ノズル17とを含んでいる。また、前記粘
着テープ6はフレ−ム5上に装着され、テープベース
6’とその上の紫外線硬化性接着剤層6”とより構成さ
れている。
【0011】前記ダイシング部2において、真空チャッ
ク7は、図1中に矢印で示したように回転軸周りで90
°回転可能であり、また所定のピッチで前後に移動可能
である。一方、カッターブレード8は高速回転し、前後
方向および左右方向に移動自在に形成されている。さら
に、冷却水18としては、純水あるいは希薄な炭酸水が
使われ、またテープベース6’としては、耐熱温度が1
40°C以上のポリオレフィン樹脂が使われる。かかる
構成により、前記ダイシング部2において、半導体ウェ
ハ4はカッタ−ブレード8の作用により、個々の半導体
チップに分割されるが、半導体ウェハ4が粘着テ−プ6
上に保持されているため、分割されたチップが飛散する
等の問題は生じない。また、前記冷却水18により、ダ
イシングで生じた粉は速やかに除去される。
【0012】一方、前記硬化部3は、紫外線12を放射
する紫外線ランプ13と、ランプ13を囲むミラーを形
成するランプ本体16とよりなり、前記フレ−ム5に装
着された粘着テープ6は、前記ダイシング部2における
半導体ウェハ4のダイシング工程の後、図示していない
キャリアにより、いったんダイシング装置1から取り出
される。取り出されたテ−プ6は、ダイシングされた半
導体ウェハ4を担持した状態で図示していないカセット
に収用された後、ロボットにより硬化部3に搬送され、
前記ランプ本体16上に形成された開口部上に装着され
る。図1中、前記開口部上に装着されたテープ6は、多
数のダイシング溝9により個々の半導体チップに分割さ
れた状態の半導体ウェハ4を担持している。
【0013】さらに、前記硬化部3では、前記ランプ本
体16中に、前記紫外線ランプ13と並んで、赤外線1
4を放射するハロゲンランプ等の赤外線ランプ15が形
成され、前記紫外線ランプ13を駆動すると同時に前記
赤外線ランプ15を駆動することにより、前記粘着テ−
プ6上の接着剤層6”を硬化させると同時に、前記テー
プ6自体を加熱し、特にダイシング溝9中の水分を乾燥
・除去する。
【0014】さらに、図1の構成では、前記ランプ本体
16の上方に、前記開口部に装着されたテ−プ6に対面
するようにノズル11が形成され、ノズル11は、好ま
しくはN2 等の不活性ガス、あるいは空気等、その他の
乾燥気体10を、前記テ−プ6の接着剤層6”が形成さ
れている側、および前記接着剤層6”によりテ−プ6上
に保持されている半導体ウェハ4に吹き付ける。
【0015】かかる構成の硬化部3では、前記ノズル1
1から乾燥N2 を10リットル/分の流量で吹き付け、
同時に紫外線ランプ13を、約450mW/cm2 の照
度が得られるように駆動し、さらに前記赤外線ランプ
を、前記テープ6およびその上の半導体ウェハ4が90
〜140°Cの温度に加熱されるように駆動することに
より、前記接着剤層6”の硬化を1〜5秒程度で完了さ
せることができる。また、その際、従来のような2次乾
燥工程は省略できる。
【0016】前記テ−プ6の加熱温度は、乾燥を促進す
るため90°C以上の温度で行うのが好ましいが、ポリ
オレフィン樹脂等のテープベース6’の耐熱温度を考え
ると、140°C以下に設定するのが好ましい。図1の
ダイシング装置1を使った場合、6インチの半導体ウェ
ハ4を一辺が5mmの半導体チップに分割する場合、ダ
イシング部2を使ったダイシングに約5分、ウェハ4を
ダイシング部2から硬化部3に搬送するのに数秒、さら
に硬化部3における硬化に数秒を要するのみであり、ダ
イシングが非常に短時間に完了する。もちろん、ダイシ
ング部2におけるダイシングの間、前記半導体ウェハ4
は粘着テープ6により保護されているため、半導体チッ
プが損傷する等の問題は生じない。 [第2実施例]図2は本発明の第2実施例によるダイシ
ング装置21の構成を示す。ただし、図2中、先に説明
した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0017】図2を参照するに、本実施例では、ダイシ
ング部2と硬化部3との間に、さらに洗浄部22を配設
する。洗浄部22は、前記ダイシング部2から搬送され
た、フレ−ム5上に装着され半導体ウェハ4を担持する
テ−プ6の裏面に係合してこれを支持する保持台23
と、前記保持台23上に保持されたテ−プ6およびその
上の半導体ウェハ4に洗浄液24を吹き付ける洗浄液ノ
ズル(図示せず)と、さらに前記半導体ウェハ4に空気
等の乾燥気体25を吹き付ける空気ノズル(図示せず)
とよりなる。
【0018】そこで、洗浄部22では、まず洗浄液24
により半導体ウェハ4が洗浄され、ダイシング2におけ
るダイシングの結果残留していた粉末等の不純物粒子が
除去される。さらに洗浄の後、前記乾燥気体25を吹き
付けることにより、残留している洗浄液24が除去され
る。ただし、洗浄部22における洗浄は乾燥気体25の
吹きつけだけなので、さらに硬化部3における乾燥が必
要になる。
【0019】図2に示すように、保持台23上の半導体
ウェハ4には、ダイシング部2におけるダイシングの結
果、ダイシング溝9が形成されている。また、ダイシン
グ部2から洗浄部22への搬送は、図示していないロボ
ット等により行われ、さらに洗浄部22から硬化部3へ
の搬送も、図示していないロボット等により行われる。
【0020】図3は、図1あるいは図2の硬化部3にお
いて、紫外線ランプ13の照射量を450mJ/cm2
に設定した場合に、ノズル11から噴射されるN2 ガス
10の流量を様々に変化させた場合の、チップに付着す
る未硬化接着剤の割合を示す図、また図4は、同じく紫
外線ランプ13の照射量を450mJ/cm2 に設定
し、ノズル11から噴射されるN2 ガス10の流量を変
化させた場合の、ウェハ4が、ダイシング溝9を含めて
完全に乾燥するのに要する時間を示す図である。
【0021】図3を参照するに、N2 ガス10の流量を
10リットル/分以上に設定することにより、半導体チ
ップに付着する未硬化接着剤をほとんどゼロにすること
ができるのがわかる。また、図4を参照するに、N2
ス10の流量を5リットル/分に設定した場合、ウェハ
4が完全に乾燥するのに15分程度を要するのに対し、
10リットル/分以上に設定した場合、1分以下で乾燥
が完了するのがわかる。 [第3実施例]ところで、図1の構成のダイシング装置
1あるいは図2の構成のダイシング装置21では、ダイ
シングされたウェハ4をダイシング部2から硬化部3
に、あるいはダイシング部2から洗浄部22に、またさ
らに洗浄部22から硬化部3に搬送する際に、図5
(A)に示すように、粘着テープ6が、フレ−ム5上に
張力を加えて装着されていても、チップ4の自重である
程度下方にたわむことが避けられない。このようなテ−
プ6のたわみが生じると、図5(B)に示すように、一
のチップ4Aと隣接するチップ4Bとが接触し、損傷す
る危険が生じる。ただし、図5(A),5(B)中、先
に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略
する。
【0022】従来の半導体ウェハでは、ダイシング溝9
の幅が150μm程度と比較的大きかったため、かかる
テ−プのたわみによるチップの損傷はあまり問題になら
なかったが、最近の半導体ウェハでは、一枚のウェハか
ら得られるチップの数を増やすため、ダイシング溝9の
幅が90μm程度まで減少されており、その結果、図5
(B)に示すチップの相互接触およびそれに伴う損傷の
問題が、実質的な問題となりつつある。特に、最近の8
インチあるいは12インチ径のウェハでは、テ−プ6の
たわみが特に大きく、1.5〜2mm程度に達し、前記
チップの損傷の確率が高くなっている。
【0023】従来より、この問題点を解決すべく、半導
体ウェハ4を搬送する際に、フレ−ム5を真空で吸着
し、その際真空引きにより、テ−プ6を上に凸に反らせ
て図5(B)のような、チップ相互の干渉を回避する方
法が提案されている。かかる方法では、確かにチップ相
互の干渉はなくなるが、チップのテ−プ6に接着されて
いる側の面、すなわち半導体素子や配線等が形成されて
いる側の面に引っ張り応力が加わり、チップの肝要な部
分が損傷する可能性がある。また、損傷の結果生じた破
片が真空引きによりテープ6の背面を浮遊し、チップに
衝突して損傷を生じる可能性もある。
【0024】これに対し、本実施例では、図6に示すよ
うに、紫外線ランプ本体16の開口部上に、紫外線透過
性の材料、例えばアクリル樹脂よりなる真空チャック3
1を形成し、その上に前記半導体ウェハ4を担持した粘
着テ−プ6を、フレ−ム5と共に装着する。真空チャッ
ク31を構成するアクリル板は、例えば全体の厚さが1
5〜20mmで、多数の小穴31Aが形成されたものを
使い、さらに前記ランプ本体16に真空引きのための吸
引ポート16A,16Bを形成する。
【0025】かかる構成では、前記真空チャック31上
に保持された半導体ウェハ4に対してカッタ−ブレ−ド
8を作用させ、図1あるいは2の装置ではダイシング部
2でなされていたダイシングを、前記ランプ本体16上
において行う。その際、カッタ−ブレード8を冷却する
のに冷却水の代わりに、前記真空チャック31上に設け
られたエアノズル32からN2 あるいは冷却空気を吹き
付け、さらに、前記真空チャック31上に、ダイシング
の際に生じる粉塵を回収する集塵器33を設ける。
【0026】このように、図6はウェハ4のダイシング
工程を示すが、かかるダイシング工程では、前記紫外線
ランプ13は駆動されない。図6のダイシング工程がが
終了すると、次にカッタ−ブレード8、エアノズル32
および集塵器33は真空チャック31上の空間から、形
成された個々のチップをロボットによりピックアップす
る作業に邪魔にならない位置に移動され、紫外線ランプ
13が駆動されて、前記接着剤層6”が、紫外線12に
より硬化される。
【0027】かかる構成では、ダイシング工程と硬化工
程で、半導体ウェハ4を移動させる必要がなく、このた
め、図5(B)で説明した、チップ相互の干渉によるチ
ップの損傷、およびこれに伴う製造歩留まりの低下の問
題が回避される。図6,7の実施例中、真空チャック3
1はアクリル板である必要はなく、紫外線を透過させる
他の材料、例えばAl2 3 より構成されてもよい。
【0028】図8は、Al2 3 の光吸収特性を示す。
図8を参照するに、Al2 3 は約400nm以上の可
視光帯域で吸収が少なく、約280nm以下の紫外光帯
域では吸収が急増するが、約400nmから前記約28
0nmの紫外光帯域では吸収は小さく、かなりの割合で
紫外光を透過させることがわかる。Al2 3 は多孔質
であり、特に小穴31Aを設けなくても粘着テープ6を
吸着することができる。
【0029】8インチ径のSiウェハにおいて、図6,
7の装置によりダイシングを行い、一辺が1mmのチッ
プを切り出した場合について、干渉を生じたチップの個
数を調査したところ、スクライブラインの幅を30μm
あるいは15μmまで狭めても、干渉するチップは皆無
であった。これに対し、従来の方法でダイシングを行う
と、テープの中央部において3%程度のチップが接触し
ていた。すなわち、本実施例は、半導体製造の歩留まり
を向上させるのに有用である。また、本実施例では、ダ
イシング部2から硬化部3へウェハを搬送する工程が不
要になるので、製造のスループットが向上する。
【0030】以上、本発明を好ましい実施例について説
明したが、本発明は、かかる特定の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨内において様々な変形・変
更が可能である。
【0031】
【発明の効果】請求項1〜記載の本発明の特徴によれ
ば、半導体基板を粘着テープで保護してダイシングする
際に、前記ダイシングの結果形成されるダイシング溝中
に残留する水分を赤外線加熱により除去する乾燥工程
と、紫外線照射により粘着テープの接着剤層を硬化させ
る工程とを同時に実行することにより、半導体装置の製
造に要する時間を短縮できる。
【0032】また、請求項8〜10記載の本発明の特徴
によれば、半導体基板を粘着テープで保護してダイシン
グする際に、前記半導体基板を吸着・保持する真空保持
台を、紫外線を透過させる材料により形成し、紫外線光
源の開口部上に前記真空保持台を設け、ダイシングをか
かる真空保持台上において実行することにより、ダイシ
ングの後、個々のチップに分割された半導体基板を、粘
着テープごと紫外線硬化装置に搬送する必要がなくな
り、かかる搬送の際に粘着テープがたるみ、テープ上の
半導体チップが相互に接触して損傷する危険が回避され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による半導体ウェハのダイ
シング装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例による半導体ウェハのダイ
シング装置の構成を示す図である。
【図3】N2 ガス流量と、半導体チップ上への未硬化接
着剤の付着量との関係を示す図である。
【図4】N2 ガス流量と、半導体ウェハの乾燥時間との
関係を示す図である。
【図5】(A),(B)は、従来の半導体装置の製造工
程において生じていた問題点を説明する図である。
【図6】本発明の第3実施例による半導体ウェハのダイ
シング装置の構成を示す図(その1)である。
【図7】本発明の第3実施例による半導体ウェハのダイ
シング装置の構成を示す図(その2)である。
【図8】Al2 3 の紫外線吸収特性を示す図である。
【符号の説明】
1,21,30 ダイシング装置 2 ダイシング部 3 光硬化部 4 半導体ウェハ 5 テ−プ装着フレーム 6 粘着テープ 6’テープベース 6”紫外線硬化性接着剤層 7,31 真空チャック 8 カッターブレード 9 ダイシング溝 10 乾燥気体 11,32 エアノズル 12 紫外線 13 紫外線ランプ 14 赤外線 15 赤外線ランプ 16 ランプ本体 16A 吸引ポート 18 冷却水 22 洗浄部 24 洗浄液 25 空気 33 集塵器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−1037(JP,A) 特開 平8−316177(JP,A) 特開 平8−107088(JP,A) 特開 平7−283179(JP,A) 特開 平5−90405(JP,A) 特開 平4−212422(JP,A) 特開 平2−238648(JP,A) 実開 昭63−119243(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/301

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面を、紫外線硬化性接着
    剤層を担持する粘着テープで保護する工程と; 前記粘着テープで保護した半導体基板を分割するダイシ
    ング工程と; 前記粘着テープが前記半導体基板を保護した状態におい
    て、前記粘着テープに乾燥気体を作用させる乾燥工程
    と; 前記粘着テープが前記半導体基板を保護した状態におい
    て、前記粘着テープに赤外線を照射して加熱する加熱工
    程と; 前記粘着テープが前記半導体基板を保護した状態におい
    て、前記粘着テープに紫外線を照射して前記紫外線硬化
    性接着剤層を硬化させる硬化工程とを含む半導体装置の
    製造方法において、 前記乾燥工程と前記加熱工程と前記硬化工程とは、前記
    ダイシング工程の後、同時に実行され、 前記硬化工程はランプハウス中央部に設けた紫外線光源
    により前記粘着テープに紫外線を照射し、 前記加熱工程は、該紫外線光源近傍に設けた赤外線光源
    により前記粘着テープに赤外線を照射する ことを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ダイシング工程の後、前記乾燥工程
    の前に、前記半導体基板を洗浄液により洗浄する工程を
    含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱工程は、前記粘着テープのう
    ち、前記半導体ウェハを担持する側とは反対の側に赤外
    線を照射することにより実行されることを特徴とする請
    求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記乾燥工程は、前記乾燥気体を、前記
    粘着テープのうち、前記半導体ウェハを担持する側に吹
    き付けることにより実行されることを特徴とする請求項
    1〜3のうち、いずれか一項記載の半導体装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記硬化工程は、前記粘着テープのう
    ち、前記半導体ウェハを担持する側とは反対の側に紫外
    線を照射することにより実行されることを特徴とする請
    求項1〜4のうち、いずれか一項記載の半導体装置の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記ダイシング工程は、スクライブライ
    ンに沿って、形成されるダイシング溝の深さがウェハの
    厚さに等しくなるように実行されるフルカット工程であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のうち、いずれか一項
    記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記硬化工程は、前記粘着テープを90
    °C〜140°Cの温度に加熱して実行されることを特
    徴とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の半導
    体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板の表面を、紫外線硬化性接着
    剤層を担持する粘着テープで保護する工程と; 前記粘着テープで保護した半導体基板を、紫外線光源を
    含む光源本体の一部に、前記粘着テープで保護された半
    導体基板を保持するように形成された開口部上に保持す
    る工程と; 前記光源本体上において、前記粘着テープで保護した半
    導体基板をダイシングする工程とよりなることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記半導体基板を前記光源本体の開口部
    上に保持する工程は、前記粘着テープで保護した半導体
    基板を、前記開口部上に形成された、紫外線を透過させ
    るチャック上に配設し、前記光源本体を排気することに
    より前記チャック上に形成された開口部を介して吸着す
    る工程を含むことを特徴とする請求項記載の半導体装
    置の製造方法。
  10. 【請求項10】 紫外線光源と、前記紫外線光源を囲む
    ミラーを形成する光源本体と、前記光源本体上に形成さ
    れ、粘着テープで保護された半導体基板を保持するよう
    に適合された開口部とよりなる半導体装置の製造装置に
    おいて; 前記開口部上に配設され、前記粘着テープで保護された
    半導体基板を吸着・保持するように適合された真空保持
    台を含み、 前記真空保持台は、Al23で形成されていることを特
    徴とする半導体装置の製造装置。
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