JP3462941B2 - 半導体基板の層間絶縁膜および/または表面保護膜用組成物ならびに半導体装置 - Google Patents

半導体基板の層間絶縁膜および/または表面保護膜用組成物ならびに半導体装置

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JP3462941B2
JP3462941B2 JP22759295A JP22759295A JP3462941B2 JP 3462941 B2 JP3462941 B2 JP 3462941B2 JP 22759295 A JP22759295 A JP 22759295A JP 22759295 A JP22759295 A JP 22759295A JP 3462941 B2 JP3462941 B2 JP 3462941B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板の層間絶
縁膜および/または表面保護膜用組成物ならびに導体層
間の層間絶縁膜および/または表面保護膜として好適な
ポリキノリン樹脂膜又はポリキノキサリン樹脂膜を用い
た多層配線構造の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイミド系樹脂は、化学気相成
長法等で形成した二酸化シリコン等の無機絶縁膜と比べ
て高平坦性を有することから、多層配線構造を有する半
導体の層間絶縁膜および表面保護膜に広く用いられてい
る。
【0003】しかしながら、ポリイミド樹脂は耐熱性が
低いこと、誘電率が高いこと、吸湿性であることなどの
問題があり、その用途は信頼性の上でバイポーラICな
どの一部の素子に限られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、耐熱性に優れ、低誘電率
で、かつ低吸湿性を示す半導体基板の層間絶縁膜および
/または表面保護膜用組成物ならびにこれを用いた耐湿
信頼性に優れた半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリキノリン
脂を含有してなる半導体基板の層間絶縁膜および/ま
たは表面保護用組成物に関する。また、本発明は、ポリ
キノリン樹脂を含む皮膜を半導体基板の層間絶縁膜およ
び/または表面保護膜として用いてなる半導体装置に関
する
【0006】
【発明の実施の態様】本発明におけるポリキノリン樹脂
又はポリキノキサリン樹脂は、繰り返し単位中にキノリ
ン環又はキノキサリン環を有する重合体である。本発明
におけるポリキノリン樹脂としては、例えば、米国特許
第4,000,187号明細書、米国特許第5,01
7,677号明細書、米国特許第5,247,050号
明細書、マクロモレキュールズ(Macromolecules)14巻(1
981年),870-880ページ(J.K.Stille)等に合成法と共に記
載されている。本発明におけるポリキノキサリン樹脂と
しては、例えば、J.Macromol.Sci.-Rev.Macromol.Chem.
1971,C6,1(P.M.Hergenrother)、Encyclopedia of Polym
er Science and Technology;Interscience:NewYork,196
9,vol.11p389(J.K.Stille)、Polymer Eng. and Sci.197
6,16,303 (P.M.Hergenrother)、特開平3−12212
4号公報、特開平5−295114号公報等に合成法と
共に記載されている。
【0007】また、ポリキノリン樹脂は、上記した方法
とは別に、キノリン環を有するジフルオロモノマ、ジオ
ールモノマ及び必要に応じて用いるモノフルオロモノヒ
ドロキシモノマ(通常、フルオロ基とヒドロキシ基と
が、ほぼ当量となるような使用割合で、各モノマを使用
する)と塩基とを、無水溶媒中で加熱し、共沸的に水を
除去することにより、製造することもできる。また、モ
ノフルオロモノヒドロキシモノマと塩基とを、無水溶媒
中で加熱し、共沸的に水を除去することにより、製造す
ることもできる。このときの、加熱条件は、使用する溶
媒の共沸温度/還流温度を考慮して、適宜決定される
が、通常、100〜250℃で、1〜24時間とされ
る。
【0008】キノリン環を有するジフルオロモノマとし
ては、例えば、2−(2−フルオロフェニル)−5−フ
ルオロ−4−フェニルキノリン、2−(4−フルオロフ
ェニル)−5−フルオロ−4−フェニルキノリン、4−
(2−フルオロフェニル)−5−フルオロ−2−フェニ
ルキノリン、2−(4−フルオロフェニル)−7−フル
オロ−4−フェニルキノリン、2,4−ジフルオロキノ
リン、2,7−ジフルオロキノリン、2,5−ジフルオ
ロキノリン、2,7−ジフルオロ−6−フェニルキノリ
ン、4−(4−フルオロフェニル)−7−フルオロキノ
リン、6,6′−ビス〔2−(4−フルオロフェニル)
−4−フェニルキノリン〕、6,6′−ビス〔2−(2
−フルオロフェニル)−4−フェニルキノリン〕、6,
6′−ビス〔2−(4−フルオロフェニル)−4−tert
−ブチルキノリン〕、6,6′−ビス〔4−(4−フル
オロフェニル)−2フェニルキノリン〕、6,6′−ビ
ス−4−フルオロキノリン、6,6′−ビス〔4−(4
−フルオロフェニル)−2−(2−ピリジル)キノリ
ン〕、6,6′−ビス−2−フルオロキノリン、6,
6′−ビス〔4−(4−フルオロフェニル)−2−(メ
チル)キノリン〕、6,6′−ビス〔2−フルオロ−4
−フェニルキノリン〕、オキシ−6,6′−ビス〔2−
(4−フルオロフェニル)−4−フェニルキノリン〕、
1,4−ベンゼン−ビス−2,2−〔4−(4−フルオ
ロフェニル)キノリン〕、1,4−ベンゼン−ビス−
2,2−〔4−フルオロキノリン〕、1,4−ベンゼン
−ビス−4,4−〔2−(4−フルオロフェニル)キノ
リン〕、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソ
プロピリデン−ビス−〔(4−フェノキシ−4−フェニ
ル)−2−(4−フルオロキノリン)〕等が挙げられ
る。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使
用される。
【0009】ジオールモノマとしては、例えば、レゾル
シノール、ヒドロキノン、4,4′−ジヒドロキシビフ
ェニル、1,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレ
ン、3,4′−ジヒドロキシビフェニル、3,3′−ジ
ヒドロキシビフェニル、メチル−2,4−ジヒドロキシ
ベンゾエート、イソプロピリデンジフェノール(ビスフ
ェノールA)、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェ
ノール(ビスフェノールAF)、トリフルオロイソプロ
ピリデンジフェノール、フェノールフタレイン、フェノ
ールレッド、1,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、ジ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。これら
は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0010】モノフルオロモノヒドロキシモノマとして
は、例えば、2−(4−フルオロフェニル)−6−ヒド
ロキシ−4−フェニルキノリン、2−(2−フルオロフ
ェニル)−6−ヒドロキシ−4−フェニルキノリン、4
−(2−フルオロフェニル)−6−ヒドロキシ−2−フ
ェニルキノリン、2,3−ジフェニル−4−(2−フル
オロフェニル)−6−ヒドロキシキノリン、2,3−ジ
フェニル−4−(4−フルオロフェニル)−6−ヒドロ
キシキノリン、2,3−ジフェニル−6−(2−フルオ
ロフェニル)−4−ヒドロキシキノリン、2,3−ジフ
ェニル−6−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキ
シキノリン、7−フルオロ−2−ヒドロキシキノリン、
7−フルオロ−2−ヒドロキシ−4−フェニルキノリ
ン、7−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−
4−フェニルキノリン、7−フルオロ−4−ヒドロキシ
−4−フェニルキノリン、7−(4−フルオロフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−2−フェニルキノリン、2−
(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−フェ
ニルキノリン、2−(4−フルオロフェニル)−6−ヒ
ドロキシ−3−フェニルキノリン、2−(4−フルオロ
フェニル)−8−ヒドロキシ−3−フェニルキノリン、
2−(4−フルオロフェニル)−8−ヒドロキシキノリ
ン、2−(2−フルオロフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)キノリン等が挙げられる。これらは、単
独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0011】溶媒としては、例えば、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、テトラメチルウレア、ジメチルスルフ
ォキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン、トルエ
ン、ジクロロベンゼン等が挙げられる。これらは、単独
で又は2種類以上を組み合わせて使用される。塩基とし
ては、例えば、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウム、金属ハイドライド、金属
アマイド、ブチルリチウム等が挙げられる。これらは、
単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0012】ポリキノリン樹脂としては、取扱性、電気
特性、低温低吸湿性等の点から、下記の一般式(I)又
は一般式(II)
【化2】 〔式中、R1及びR2は、各々独立に、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリルオキシ基、ホルミル基
(−COH)、ケトン基(−COR3)、エステル基
(−CO24若しくは−OCOR5)、アミド基(−N
6COR7若しくは−CONR89)、ヘテロアリール
基、シアノ基又は2つがつながって形成される不飽和結
合を含んでいてもよい2価の炭化水素基を示し(但し、
3〜R9は、水素原子、アルキル基、アリール基又はヘ
テロアリール基を示す)、m及びnは、各々独立に0〜
5の整数であり、Xは、無し(化学結合)、
【化3】 (但し、qは1〜3の整数であり、Aは、−Ar1
(アリーレン基)、−Hr1−(ヘテロアリレン基)、
−Ar1−O−Ar1−、−Ar1−CO−Ar1−、−A
1−S−Ar1−、−Ar1−SO−Ar1−、−Ar1
−SO2−Ar1−又は−Ar1−Q−Ar1を示し、Qは
【化4】 (L1及びL2はメチル基、トリフルオロメチル基又は2
つがつながって形成される不飽和結合を含んでいてもよ
い2価の炭化水素基を示す)を示し、Z1及びZ2は、そ
れぞれ独立に、無し(化学結合)又はアリーレン基を示
し、Yは、−O−又は−O−A−O−を示す〕で表され
る繰り返し単位を有するポリキノリン樹脂が好ましい。
【0013】上記一般式(I)又は一般式(II)の定義
中で、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、ドコシル基等が挙げられる。アリール
基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、アントラセニル基、ジフェニルフェニル基等が
挙げられる。ヘテロアリール基としては、例えば、ピリ
ジル基、キノリニジル基、ピラジル基等が挙げられる。
【0014】R1が2つ、R2が2つ、並びにL1及びL2
がそれぞれ2つ、つながって形成される、不飽和結合を
含んでいてもよい2価の炭化水素基としては、例えば、
1,3−プロピレン基、1.4−ブチレン基、1,5−
ペンチレン基等のアルキレン基、
【化5】 などが挙げられる。
【0015】ポリキノキサリン樹脂としては、取扱性、
電気特性、低吸湿性等の点から、下記の一般式(III)
又は一般式(IV)
【化6】 〔式中、R1〜R9、X、Z1、Z2、Y、m及びnは、上
記一般式(I)、一般式(II)におけると同意義であ
る〕で表わされるポリキノキサリン樹脂が好ましい。
【0016】ポリキノリン樹脂及びポリキノキサリン樹
脂の分子量は、本発明の組成物を基体に均一な膜として
塗布することができる限り特に限定されないが、ゲルパ
ーミェーションクロマトグラフィ(GPC)により標準
ポリスチレンの検量線を使用して測定したときの重量平
均分子量が、通常10,000〜1,000,000で
あり、好ましくは20,000〜200,000であ
る。樹脂の分子量は、形成する硬化塗膜の膜厚、塗布方
法等の塗膜形成の目的や条件に応じて適宜選択すること
ができる。数平均分子量では、1,000〜400,0
00であることが好ましく、5,000〜200,00
0であることがより好ましい。
【0017】前記ポリキノリン樹脂及びポリキノキサリ
ン樹脂は有機溶剤に溶解して半導体基板の層間絶縁膜お
よび/または表面保護膜用組成物とされる。有機溶剤と
しては、本発明の組成物を溶解し、かつこれらの成分と
反応しないものであれば、特に限定されるものではな
い。具体例としては、フェノール、クレゾール等の芳香
族系溶剤;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテル等のエーテル系溶剤;γ−ブチロラクトン等のエ
ステル系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤等が挙
げられる。これらの溶剤のうち、ケトン系溶剤およびア
ミド系溶剤が好ましく、単独で、または、2種類以上を
混合して使用することができる。
【0018】これらの有機溶剤の配合量は、上記ポリキ
ノリン樹脂又はポリキノキサリン樹脂100重量部に対
して100〜3500重量部であることが好ましく、2
00〜1500重量部がより好ましい。有機溶剤の配合
量が少なすぎると固形分の比率が高いため、塗布性が悪
く、塗膜面の厚みを一定に保つことが困難となる。ま
た、有機溶剤が多すぎるとと、粘度が低いために安定し
た塗膜を得ることが困難となる。
【0019】本発明の半導体装置の製造工程の一例を以
下に説明する。第1図は、多層配線構造の半導体装置の
製造工程図である。図において、回路素子を有するSi
基板、ガラス板、金属板などの半導体基板1は、回路素
子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被
覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成され
ている。該半導体基板上に前述したキノリン樹脂がスピ
ナー法などで塗布され、熱処理により溶媒の除去が行わ
れ、層間絶縁膜としてのポリイミド樹脂膜4が形成され
る(工程(a))。
【0020】次に塩化ゴム系またはフェノールノボラッ
ク系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピナー
法によって形成され、公知の写真食刻技術によって所定
部分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられ
る(工程(b))。
【0021】該窓6Aの層間絶縁膜4は、酸素、四フッ
化炭素等のガスを用いるドライエッチング手段によって
選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられる。次いで
窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく感
光樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用い
て感光樹脂層5が完全に除去される(工程(c))。
【0022】さらに公知の金属膜形成法および写真食刻
技術を用いて第2導体層7を形成させ、第1導体層3と
の電気的接続が完全に行われる(工程(d))。
【0023】3層以上の多層配線構造体を形成する場合
は、上記の工程を繰り返して行い各層を形成する。すな
わち導体層の上に絶縁層となる層間絶縁膜を形成する工
程(a)、この被膜の所定の場所を選択的に除去し窓を
開口して下部に存する導体層を露出させる工程(b)、
(c)および上記被膜上に延在し、下部に存する導体層
の所定部分と接続された上部の導体を形成する工程
(d)を繰り返すことになる。
【0024】次に表面保護膜8が形成される。該保護膜
8は、前述のポリアミド酸を多層配線構造の半導体装置
の最上部の導体層上に同様に塗布されたのち所定部分に
窓6Cを形成して作製される(工程(e))。この表面
保護膜8によって導体層を外部からの水分、異物などか
ら保護することができる。
【0025】なお、本発明の半導体装置においては、前
述のポリキノリン樹脂膜又はポリキノキサリン樹脂膜を
半導体装置の層間絶縁または表面保護のいずれかのみに
用いても半導体装置の層間絶縁および表面保護の両者に
用いてもよい。また、上記ポリキノリン樹脂膜又はポリ
キノキサリン樹脂膜は、半導体装置のバッファーコート
膜として使用してもよく、これは例えば、上記表面保護
膜8の上に形成され、これと同様の方法により、膜が形
成される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0027】合成例1〔6−クロロ−2−(4″−フル
オロフェニル)−4−フェニルキノリン)の合成〕 温度計、撹拌器、塩化カルシウム管及び水分除去のため
のディーンスターク管を付けた水冷式の冷却管並びに乾
燥窒素導入管を備えた2リットルの3つロフラスコに、
2−アミノ−5−クロロベンゾフェノン695.0g
(3.00モル)、4−フルオロアセトフェノン45
6.0g(3.30モル)、p−トルエンスルホン酸4
7.62g(0.25モル)を仕込み、窒素下で165
℃で44時間加熱しながら撹拌した。加熱中、水と共に
留出してくる黄色の4−フルオロアセトフェノンを水と
分離し反応系に戻した。さらに、190℃で2時間加熱
し、次いで120℃に冷却し、反応混合物を、10リッ
トルの95%エタノールを激しく撹拌させている中に投
入し、次いで、濾過により採取した粗製物を1リットル
のエタノールで洗浄した。得られた固体を真空乾燥器に
より80℃で16時間乾燥させ目的化合物である6−ク
ロロ−2−(4″−フルオロフェニル)−4−フェニル
キノリン)(mp141.0〜142.1℃)を969
g(収率97%)得た。
【0028】合成例2〔6,6′−ビス(2−(4″−
フルオロフェニル)−4−フェニルキノリン)の合成〕 温度計、撹拌器、塩化カルシウム管及び水分除去のため
のディーンスターク管を付けた水冷式の冷却管並びに乾
燥窒素導入管を備えた1リットルの3つロフラスコに、
6−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−4−フェ
ニルキノリン100.0g(0.3モル)、ビス(トリ
フェニルフオスフィン)ニッケルジクロライト2.72
79(4.16ミリモル)、ヨウ化ナトリウム5.60
g(37.48ミリモル)、トリフェニルフオスフィン
32.76g(133.2ミリモル)、活性亜鉛粉末1
2.52g(191.6ミリモル)及びN−メチル−2
−ピロリドン(344ミリリットル)を仕込み、窒素下
で70℃で16時間加熱しながら撹拌した。次いで、N
−メチル−2−ピロリドン(40ミリリットル)を加え
170℃に昇温し、反応混合物をセライトを通して濾過
した。母液を−20℃に冷却し、生成物を濾過により採
取した黄色の固体を冷エタノール/メチレンクロライト
(重量比3/1)で洗浄し、真空乾燥器により100℃
で乾燥させ目的化合物である6,6′−ビス(2−
(4″−フルオロフェニル)−4−フェニルキノリン)
(mp280〜282℃)を76.3g(収率85
%)。
【0029】合成例3(ポリキノリンの合成) 6,6′−ビス(2−(4″−フルオロフェニル)−4
−フェニルキノリン)74.3g(0.124モル、
1.03当量)、4、4′−(1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロ−2,2−プロピリデン)ビスフェノ
ール40.6g(0.121モル、1.00当量)、無
水炭酸カリウム25g(0.181モル、1.5当量)
を1リットルのステンレスフラスコに加え、溶媒として
N−メチル−2−ピロリドン450ミリリットル、トル
エン90ミリリットルをさらに加えた。塩化カルシウム
管、および水分除去のためのディーンスターク管をつけ
た水冷式の冷却管、乾燥窒素導入管、メカニカルスター
ラ、温度計を設置した。オイルバスを使用し、24時間
加熱環流し、さらに24時間トルエンとともに系中の水
分を留去した。溶液は最初は黄色であったが、段々茶褐
色に変わり、この段階で黒色になった。さらに反応温度
を200℃まで上げ、6時間反応させた。反応溶液は黒
色から粘度の上昇とともに深青色に変わっていった。N
−メチル−2−ピロリドン650ミリリットルを加えて
希釈し冷却することによって反応を停止した。得られた
ポリマー溶液を精製するために、水中へ投入し沈殿させ
た。引き続いて、50℃の水中で2時間撹拌し洗浄する
ことを3度繰り返したのち、ポリマーをろ別し、60℃
の真空乾燥機で一昼夜乾燥させた。ポリマーの収量は1
01.1g(89.0%)であった。このものの重量平
均分子量は、ポリスチレン換算で87,000であっ
た。
【0030】得られたポリマーは、下記式(V)の繰り
返し単位を有するものである。
【化7】
【0031】合成例4(ポリキノリンの合成) メカニカルスターラ、凝縮器と窒素導入管を付けたディ
ーンスターク管並びに温度計を備え付けた2リットルの
丸底三ツ口フラスコに、6,6′−ビス(2−(4″−
フルオロフェニル)−4−フェニルキノリン)114.
75g(0.9225モル、1.03当量)、9,9−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン66.04
72g(0.18848モル、1.00当量)、炭酸カ
リウム39.1g(0.28モル、1.5当量)、N−
メチル−ピロリドン705ミリリットル、トルエン42
1ミリリットルを仕込んだ。反応混合物は窒素雰囲気下
で15時間加熱された。トルエンがディーンスターク管
によって除かれ、反応混合物はさらに200℃で12時
間加熱された。ついで、反応混合物はN−メチル−ピロ
リドンで希釈され、室温まで冷却された。得られたポリ
マー溶液を3倍容量のアセトンにゆっくり注ぐことによ
りポリマーを凝縮された。ポリマーを濾過して集め、N
−メチル−ピロリドンに溶解し、三倍容量の水で凝縮し
た。また、ポリマーが集められ真空下130℃で12時
間乾燥した。ポリマーの収量は170g(99%)であ
った。このものの数平均分子量は、ポリスチレン換算で
46,900、ガラス転移点は約306℃であった。
【0032】得られたポリマーは、下記式(VI)の繰
り返し単位を有するものである。
【化8】
【0033】実施例1 合成例3で得られたポリキノリン樹脂100重量部に対
し、シクロペンタノン680重量部を加えて室温で均一
に混合、溶解させ、ポリキノリン樹脂溶液を得た。この
溶液を、第1図の工程(a)においてシリコン酸化膜2
と第1導体層3としてアルミニウムを用いたガラス板の
半導体基板1上に回転数4000rpmでスピナー塗布し
た後、次いで熱風循環式オーブンにて130〜140℃
で30分熱処理を行い層間絶縁膜層4を形成した。次に
該絶縁膜層4の所定部分のみを選択的に除去するため、
該層4上にフェノールノボラック樹脂系の感光性樹脂
(ポジ型ホトレジスト、AZ−1350Jヘキスト社
製)層5を回転数3000rpmのスピナー塗布して形成
し、公知の写真食刻技術によって露光した後、水酸化テ
トラメチルアンモニウム水溶液系の現像液(NMD−
3、東京応化(株)製)でレジストを現像し、窓6Aをあ
け、ついで公知のドライエッチング技術で、前記絶縁膜
層4を選択的にエッチングし、窓6Bをあけ、第1導体
層3をこの部分で露出させた。しかるのち第1導体層3
を腐食することなく感光樹脂層5のみを食刻するレジス
ト剥離液(アセトン)を用いて室温下で2分間浸漬処理
し、感光樹脂層5を完全に除去した。
【0034】次に層間絶縁膜層4を後熱処理として23
0℃で60分処理して完全に硬化した膜厚約3μmのポ
リキノリン樹脂膜を得た。さらに公知の真空蒸着法、ス
パッタ法および写真食刻技術を用いてアルミニウムの第
2導体層7を形成し、第1導体層3との電気的接続を完
全に行った。さらに得られた多層配線構造体上にポリキ
ノリン樹脂溶液を第2導体層7の上に回転数4000rp
mでスピナー塗布し、層間絶縁膜層4を形成したと同じ
方法で表面保護膜層8を形成し、半導体装置を作製し
た。なお、表面保護膜層8は、第1図の工程(e)に示
すような窓あけ(ポリキノリン樹脂膜の選択的エッチン
グ)処理はしていないため、第2導体層7は露出してい
ない。また、その後に半導体基板の封止(パッケージ)
処理も行っていない。
【0035】実施例2 合成例3で得られたポリキノリン樹脂の代わりに合成例
4で得られたポリキノリン樹脂を用いたこと以外は実施
例1に準じて半導体装置を作成した。
【0036】〈試験例〉実施例1〜2で作製した半導体
装置を試料として耐湿試験を行った。この試験は、試料
を121℃、蒸気圧2気圧の状態下で放置し、各々の試
料について導体層であるアルミニウム配線層の腐食進行
状況を時間を追って顕微鏡で観察して行った。その結
果、 A:半導体装置内でアルミニウム配線の腐食がなかっ
た。 B:腐食が約5〜10%あった。 C:腐食が約30〜50%あった。 D:半導体装置内全域で腐食がみられた。 E:アルミニウム配線層が溶解した。 の判定基準で、実施例1〜2における半導体装置は、評
価がAであり、優れた耐湿性を有することが示される。
また以上の実施例では半導体装置の導体層としてアルミ
ニウムを用いたが、本発明においてはアルミニウムに限
定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】請求項1におけるに半導体基板の層間絶
縁膜および/または表面保護膜用組成物よれば、耐湿性
に優れた高信頼性の多層配線構造を有する半導体装置を
得ることができ、従って、モノリシックIC、LSIの
Siウエーハの半導体基板以外にa−SiやGa、As
等の化合物半導体等が内造された半導体基板への適用が
可能である。上記組成物から得られる樹脂皮膜は低誘電
率であり、耐熱性にも優れる。請求項2における半導体
装置は、耐湿性に優れ、高信頼性である。
【図面の簡単な説明】
【図】多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…保護膜 3…第1導体層 4…層間絶縁膜層 5…感光樹脂層 6A、6B、6C…窓 7…第2導体層 8…表面保護膜層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I)又は一般式(II) 【化1】 〔式中、R 1 及びR 2 は、各々独立に、フェニル基で、m
    及びnは1で、Xは、無し(化学結合)で、Yが−O−
    A−O−で(但し、Aは、−Ar 1 −Q−Ar 1 −を示
    し、Qはビス(トリフロオロメチル)メチレン基又は
    9,9−フルオレニリデン基であり、Ar 1 はフェニレ
    ン基である)、Z 1 及びZ 2 は、フェニレン基である〕で
    表される繰り返し単位を有するポリキノリン樹脂を含有
    してなる半導体基板の層間絶縁膜および/または表面保
    護膜用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリキノリン樹脂を含む
    皮膜を半導体基板の層間絶縁膜および/または表面保護
    膜として用いてなる半導体装置。
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