JP3006218B2 - 半導体装置並びに半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物 - Google Patents

半導体装置並びに半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物

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JP3006218B2
JP3006218B2 JP3259521A JP25952191A JP3006218B2 JP 3006218 B2 JP3006218 B2 JP 3006218B2 JP 3259521 A JP3259521 A JP 3259521A JP 25952191 A JP25952191 A JP 25952191A JP 3006218 B2 JP3006218 B2 JP 3006218B2
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acid
general formula
interlayer insulating
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multilayer wiring
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正己 湯佐
信司 武田
康夫 宮寺
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Showa Denko Materials Co Ltd
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  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリベンゾオキサゾー
ルを多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜として
用いた半導体装置並びにそのための多層配線用層間絶縁
膜及び/又は表面保護膜用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイミド系樹脂が、化学気相成
長法等で形成した二酸化シリコン等の無機絶縁膜と比べ
て高平坦性を有することから、多層配線構造を有する半
導体素子の配線間の層間絶縁膜及び表面保護膜に広く用
いられている。例えば、特開平1−278561号公報
には、ポリイミドを用いた半導体装置が開示される。
【0003】しかしながら、従来よく知られているポリ
イミドでは、電子機器の高い密度化、高性能化に伴い要
求される耐湿性の向上、低誘電性を十分に満足させるこ
とができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決し、耐熱性とともに耐湿性に優
れ、低誘電性である樹脂膜を半導体の多層配線用層間絶
縁膜及び/又は表面保護膜としてなる半導体装置並びに
多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における半導体装
置は、化5〔一般式(I)〕
【化5】 〔ただし、一般式(I)中、Rfは−Cn2n-1(ここ
で、nは6〜12の整数である)を示し、ベンゼン環の
水素は置換されていてもよく、Xは芳香環を含む四価の
有機基を示し、2組のNとOはそれぞれ五員環を形成す
るようにX内の芳香環に互いにオルト位に結合してい
る〕で表わされる構成単位を含む含フツ素ポリベンゾオ
キサゾールを含有してなる樹脂膜を半導体の多層配線用
層間絶縁膜及び/又は表面保護膜として用いてなるもの
である。
【0006】一般式(I)において、ベンゼン環に結合
していてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等がある。
【0007】前記含フツ素ポリベンゾオキサゾールはさ
らに化6〔一般式(I′)〕
【化6】 〔ただし、一般式(I′)中、Zは、上記の一般式
(I)中の、化7〔一般式(α)〕
【化7】 で示される基以外の二価の有機基であり、X′は芳香環
を含む四価の有機基を示し、2組のNとOはそれぞれ五
員環を形成するようにX′内の芳香環に互いにオルト位
に結合している〕で表わされる構成単位を含んでいても
よい。
【0008】含フッ素ポリベンゾオキサゾールは、前記
一般式(I)で表わされる構成単位と前記一般式
(I′)で表わされる構成単位を後者/前者がモル比で
0/100〜95/5になるように含むのが好ましく、
特に0/100〜90/10になるように含むのが好ま
しい。前記一般式(I)で表わされる構成単位が少ない
含フッ素ポリベンゾオキサゾールは、耐吸湿性が低下
し、誘電率が高くなる傾向がある。
【0009】前記半導体装置のための多層配線用層間絶
縁膜及び/又は表面保護膜用組成物は、化8〔一般式
(II)〕
【化8】 〔ただし、一般式(II)中、Rf及びXはそれぞれに
一般式(I)同じであり、ベンゼン環の水素は低級アル
キル基、低級アルコキシ基又はハロゲンで置換されてい
てもよく、NHと−OHはX内の芳香環に互いにオルト
位に結合している〕で表わされる構成単位を含む含フツ
素ポリヒドロキシアミドを含有してなるものである。
【0010】上記含フツ素ポリヒドロキシアミドは、上
記一般式(II)で表わされる構成単位とともに化9
〔一般式(II′)〕
【化9】 〔ただし、一般式(II′)中、Z及びX′は、一般式
(I′)に同じであり、2組のNHとOHはそれぞれ
X′内の芳香環に互いにオルト位に結合している〕で表
わされる構成単位を含んでいてもよい。この場合、一般
式(II)で表わされる構成単位を5〜100モル%及
び一般式(II′)で表わされる構成単位を95〜0モ
ル%含むようにするのが好ましい。
【0011】前記半導体装置のための多層配線用層間絶
縁膜及び/又は表面保護膜用組成物は、化10〔一般式
(III)〕
【化10】 〔ただし、一般式(III)中、Rfは−Cn2n-1(こ
こで、nは6〜12の整数である)を示し、ベンゼン環
の水素は置換されていてもよい〕で表わされる芳香族ジ
カルボン酸又はそのアミド形成性誘導体を含む酸成分及
び化11〔一般式(IV)〕
【化11】 〔ただし、一般式(IV)中、R1,R2,R3及びR4
それぞれ独立に、水素又はトリアルキルシリル基を示
し、Xは芳香環を含む四価の有機基を示し、、−NH−
1と−O−R3及び−NH−R2と−O−R4はそれぞ
れ、X内の芳香族環にオルト位に結合している〕で表わ
されるビス(アミノフエノール)化合物を含むアミノフ
エノール成分を反応させることより得られる含フッ素ポ
リベンゾオキサゾール系樹脂を含有してなるものであ
る。
【0012】この方法は、一般式(III)で表わされ
る芳香族ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体を酸
成分とし、一般式(IV)で表わされるビス(アミノフ
エノール)化合物をその反応の相手(アミノフエノール
成分)とし、これらを縮合又は縮合・閉環反応させるも
のであり、酸成分としては、上記芳香族ジカルボン酸又
はそのアミド形成性誘導体以外に上記アミノフエノール
成分と反応性のジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導
体を併用してもよい。
【0013】一般式(III)で表わされるジカルボン
酸化合物としては、5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸、4−(パーフルオロノネニルオキ
シ)フタル酸、2−(パーフルオロノネニルオキシ)テ
レフタル酸、4−メチル−5−(パーフルオロノネニル
オキシ)イソフタル酸、4−メトキシ−5−(パーフル
オロノネニルオキシ)イソフタル酸、2,4,6−トリ
フルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフ
タル酸、4−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸、4−ブロモ−5−(パーフルオロノ
ネニルオキシ)イソフタル酸、4−メチル−5−(パー
フルオロノネニルオキシ)フタル酸、4−メトキシ−5
−(パーフルオロノネニル)フタル酸、3,4,6−ト
リフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)フタ
ル酸、4−クロロ−5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)フタル酸、4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)フタル酸、2−メチル−5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)テレフタル酸、4−メトキシ−5−
(パーフルオロノネニルオキシ)テレフタル酸、2,
3,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)テレフタル酸、2−クロロ−5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)テレフタル酸、2−ブロモ−5−(パ
ーフルオロノネニルオキシ)テレフタル酸、5−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、4−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)フタル酸、2−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)テレフタル酸、4−メチル−5
−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、4
−メトキシ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イ
ソフタル酸、2,4,6−トリフルオロ−5−(パーフ
ルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、4−クロロ−
5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸、
4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イ
ソフタル酸、4−メチル−5−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)フタル酸、4−メトキシ−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)フタル酸、3,4,6−トリフル
オロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)フタル
酸、4−クロロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキ
シ)フタル酸、4−ブロモ−5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)フタル酸、2−メチル−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)テレフタル酸、4−メトキシ−5
−(パーフルオロヘキセニルオキシ)テレフタル酸、
2,3,6−トリフルオロ−5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)テレフタル酸、2−クロロ−5−(パーフ
ルオロヘキセニルオキシ)テレフタル酸、2−ブロモ−
5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)テレフタル酸等
がある。
【0014】パーフルオロノネニル基としては、例え
ば、化12〔式(A)〕
【化12】 の基があり、パーフルオロヘキセニル基としては、例え
ば化13〔式(B)〕
【化13】 の基がある。
【0015】一般式(III)で表わされる芳香族ジカ
ルボン酸のうちパーフルオロアルケニルオキシイソフタ
ル酸は、例えば、特開昭60−51146号公報に記載
されているp−パーフルオロアルケニルオキシ安息香酸
の製造法に準拠して調製することができる。例えば、5
−ヒドロキシイソフタル酸とヘキサフルオロプロペン二
量体もしくは三量体を過剰のアミンの存在下で反応させ
ることによつて製造することができ、他のものもこれと
同様に対応するジカルボン酸とパーフルオロアルケンを
使用して製造することができる。
【0016】また、前記一般式(III)で表わされる
芳香族ジカルボン酸は、例えば、特開昭50−1212
43号公報に記載の方法に準じて、ヒドロキシ−ジカル
ボキシベンゼンのジフエニルエステル,ジベンジルエス
テル等のエステルとフルオロプロペン3量体,テトラフ
ルオロエチレン5量体等のフルオロアルケンのオリゴマ
ーをプロトン受容体の存在下、非プロトン性有機溶媒
中、室温附近又はそれ以下で塩基触媒の存在下に反応さ
せた後、反応生成物を単離し、該反応生成物を水酸化ナ
トリウム,水酸化カリウム等の塩基性化合物の存在下、
加水分解し、さらに適宜塩酸等の酸で処理することによ
り製造することができる。上記反応生成物及び最終生成
物は、適宜、洗浄,再結晶等の手段で精製される。
【0017】前記一般式(III)で表わされる芳香族
ジカルボン酸のアミド形成性誘導体とは、前記一般式
(IV)で表わされるビス(アミノフエノール)と反応
してアミド結合を形成し得る誘導体であり、上記芳香族
ジカルボン酸のジクロライド、ジブロマイド等の酸ハロ
ゲン化物、該酸のジメチルエステル、ジエチルエステル
等のジアルキルエステル等がある。
【0018】上記ジクロライドは、例えば、前記一般式
(III)で表わされる芳香族ジカルボン酸に塩化チオ
ニルを反応させることによつて高収率で得ることができ
る。
【0019】上記ジメチルエステル、ジエチルエステル
等のジアルキルエステルは、酸の存在下、それぞれメタ
ノール、エタノール等のアルコールを前記一般式(II
I)で表わされる芳香族ジカルボン酸に反応させること
により、得ることができる。
【0020】前記一般式(III)で表わされる芳香族
ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体と併用しても
よいジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体として
は、化14〔一般式(III′)〕
【化14】 〔ただし、式中、Zは化5中の化7で示されるものと同
じである〕で表わされるジカルボン酸又はそのアミド形
成性誘導体があり、化12中のZが、芳香環を含む2価
の有機基であるジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導
体が、得られる重合体の耐熱性の点で好ましい。
【0021】芳香環を含む2価の有機基としては、化1
5〔一般式(a)〕
【化15】 で表わされる基、化16〔一般式(b)〕
【化16】 〔ここで、Z′は、結合、−O−、−S−、−SO
2−、−C(=O)−、−CH2−、−C(CH32−、
−CF2−、−C(CF32−等を示す〕で表わされる
基、化17〔一般式(c)〕
【化17】 (ここで、Z′は前記と同様のものを示し、2個のZ′
は同一でも異なつていてもよい)で表わされる基又は化
18〔一般式(d)〕
【化18】 (ここで、Z′は前記と同様のものを示し、3個のZ′
は同一でも異なつていてもよい)で表わされる基などが
あり、これらの基は、適宜、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、塩素、臭素、フツ素等のハロゲンなどで置換
されていてもよい。これらの基は、一般式(I′)及び
一般式(II′)のZでもある。
【0022】一般式(III′)で表される芳香族ジカ
ルボン酸の例としては、シユウ酸,マロン酸,コハク
酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン
酸,アゼライン酸,セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸,フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸,3,3′
−ジカルボキシルジフエニルエーテル、3,4′−ジカ
ルボキシルジフエニルエーテル、4,4′−ジカルボキ
シルジフエニルエーテル、3,3′−ジカルボキシルジ
フエニルメタン、3,4′−ジカルボキシルジフエニル
メタン、4,4′−ジカルボキシルジフエニルメタン、
3,3′−ジカルボキシルジフエニルジフルオロメタ
ン、3,4′−ジカルボキシルジフエニルジフルオロメ
タン、4,4′−ジカルボキシルジフエニルジフルオロ
メタン、3,3′−ジカルボキシルジフエニルスルホ
ン、3,4′−ジカルボキシルジフエニルスルホン、
4,4′−ジカルボキシルジフエニルスルホン、3,
3′−ジカルボキシルジフエニルスルフイド、3,4′
−ジカルボキシルジフエニルスルフイド、4,4′−ジ
カルボキシルジフエニルスルフイド、3,3′−ジカル
ボキシルジフエニルケトン、3,4′−ジカルボキシル
ジフエニルケトン、4,4′−ジカルボキシルジフエニ
ルケトン、2,2−ビス(3−カルボキシルフエニル)
プロパン、2,2−(3,4′−ジカルボキシルジフエ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシルフエ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシルフエ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4′−
ジカルボキシルジフエニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(4−カルボキシルフエニル)ヘキサフル
オロプロパン、1,3−ビス(3−カルボキシルフエノ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−カルボキシルフエ
ノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−カルボキシルフ
エノキシ)ベンゼン、3,3′−(1,4−フエニレン
ビス(1−メチルエチリデン))ビス安息香酸、3,
4′−(1,4−フエニレンビス(1−メチルエチリデ
ン))ビス安息香酸、4,4′−(1,4−フエニレンビ
ス(1−メチルエチリデン))ビス安息香酸、2,2−
ビス(4−(3−カルボキシルフエノキシ)フエニル)
プロパン、2,2−ビス(4−(4−カルボキシルフエ
ノキシ)フエニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3
−カルボキシルフエノキシ)フエニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(4−(4−カルボキシルフエ
ノキシ)フエニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4
−(3−カルボキシルフエノキシ)フエニル)スルフイ
ド、ビス(4−(4−カルボキシルフエノキシ)フエニ
ル)スルフイド、ビス(4−(3−カルボキシルフエノ
キシ)フエニル)スルホン、ビス(4−(4−カルボキ
シルフエノキシ)フエニル)スルホン等の芳香族ジカル
ボン酸がある。
【0023】前記一般式(III′)で表わされるジカ
ルボン酸のアミド形成性誘導体としては、該ジカルボン
酸のジクロライド、ジブロマイド等の酸ハロゲン化物、
該ジカルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステル
等のジアルキルエステル等がある。
【0024】前記酸成分としては、一般式(III)で
表わされる芳香族ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘
導体を酸成分中、5〜100モル%、特に10〜100
モル%使用するのが好ましい。
【0025】一般式(IV)で表わされるビス(アミノ
フエノール)化合物のうちR1,R2,R3,R4がトリア
ルキルシリル基で表わされるトリアルキルシリル化ジア
ミンは、マクロモレキユールズ(Macromolec
ules)第21巻2305頁(1988年)以下に示
されるような3,3′−ビス(トリメチルシロキシ)−
4,4′−ビス(トリメチルシリルアミノ)ビフエニル
の製造法に準拠して調整することができる。例えば、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジヒドロキシビフエニ
ルのテトラヒドロフラン溶液中でトリエチルアミンの存
在下、トリアルキルシリルクロライドを反応させて、
3,3′−ビス(トリアルキルシロキシ)−4,4′−
ビス(トリアルキルシリルアミノ)ビフエニルを得るこ
とができる。
【0026】一般式(IV)で表わされるビス(アミノ
フエノール)化合物としては、より高分子量のベンゾオ
キサゾール系重合体を得るためには、少なくともR1
びR2がトリアルキルシリル基であるものが好ましい。
トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基等がある。
【0027】一般式(IV)中のXとしては、例えば化
19〔一般式(a′)〕
【化19】 で表わされる基、化20〔一般式(b′)〕
【化20】 〔ただし、式中、Yは結合、−O−,−S−,−SO2
−,−C−,−CH2−,−C(CH32−,−CF
2−,−C(CF32−又は−Rf′−(ORf′)m
(ここでRf′は2価のフルオロカーボンを示し、nは
1〜5の整数であり、複数個のRf′は同一でも異なつ
ていてもよい)〕で表わされる基、化21〔一般式
(c′)〕
【化21】 〔ただし、式中、Yは一般式(b′)に同じであり、2
個のYは同一でも異なつていてもよい〕で表わされる基
又は化22〔一般式(d′)〕
【化22】 〔ただし、式中、Yは一般式(b′)に同じであり、3
個のYは同一でも異なつていてもよい〕で表わされる基
等があり、これらの基中のベンゼン環が適宜、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、ハロゲンなどで置換されて
いてもよい。これらの基は、一般式(I)のX及び一般
式(I′)のX′でもある。
【0028】一般式(IV)で表わされるビス(アミノ
フエノール)化合物としては3,4−ジアミノ−1,5
−ベンゼンジオール、3,3′−ジヒトロキシ−4,
4′−ジアミノビフエニル、3,3′−ジアミノ−4,
4′−ジヒドロキシビフエニル、2,2′−ビス(3−
アミノ−4−ヒドロキシフエニル)ケトン、2,2−ビ
ス(3−アミノ−4−ヒドロキシフエニル)スルフイ
ド、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフエニ
ル)エーテル、2,2−ビス(3−ヒドロキシ−4−ア
ミノフエニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−
4−ヒドロキシフエニル)プロパン、2,2−ビス(3
−ヒドロキシ−4−アミノフエニル)プロパン、2,2
−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフエニル)メタ
ン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフエニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−ヒド
ロキシ−4−アミノフエニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフ エ
ニル)ジフルオロメタン、下記化23、化24、化2
5、化26等及びこれらのトリアルキルシリル化物があ
る。
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【0029】前記酸成分とアミノフエノール成分を適当
な温度で反応させることにより含フツ素ポリベンゾオキ
サゾール及び含フツ素ポリヒドロキシアミド(ヒドロキ
シル基が前記したようにトリアルキルシリル化されてい
るものを含む。以下同じ)を製造することができる。こ
の反応に際し、適当な条件を選定することにより、閉環
の度合を適宜調整することができる。例えば、前記酸成
分と前記アミノフエノール成分を溶融させて(好ましく
は200℃以上の温度で)、無溶媒で反応させる方法、
前記酸成分と前記アミノフエノール成分を有機溶媒中又
はポリリン酸中、150℃以上で反応させる方法により
ほとんど又は完全に閉環したポリベンゾオキサゾールを
製造することができ、前記酸成分(時にジハライド)と
前記アミノフエノール成分を有機溶媒中、80℃以下、
特に50℃以下で反応させることにより、ポリベンゾオ
キサゾールの前駆体であつてほとんど又は全く閉環して
いないポリヒドロキシアミドを製造することができる。
【0030】また、ポリベンゾオキサゾール前駆体〔上
記ポリヒドロキシアミド又は閉環が部分的に進行したポ
リヒドロキシアミド〕は、さらに100℃以上、特に1
50℃以上で必要に応じ無水酢酸、無水プロピオン酸、
無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド等のカルボジイミド等の閉環剤、さらに必要に応
じてピリジン,イソキノリン、トリメチルアミン、アミ
ノピリジン、イミダゾール等の閉環触媒を添加して、化
学閉環させ(閉環剤及び閉環触媒は、それぞれ酸成分1
モルに対して1〜8モルの範囲内で使用するのが好まし
い)、閉環がほとんど又は完全に完結したポリベンゾオ
キサゾールを製造することができる。これらの反応は、
有機溶剤の存在下で行うことが好ましい。
【0031】上記において使用できる有機溶媒として
は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、フエノー
ル、m−クレゾール、クロルベンゼンなどの有機極性溶
媒があり、互いに相溶すれば2種類以上を混合して用い
ても良い。また、これらの有機極性溶媒とともに、トル
エン、キシレン、セロソルブアセテート、メチルセロソ
ルブなどの汎用溶媒をポリベンゾオキサゾール又はその
前駆体の溶解性を低下させない範囲で併用することがで
きる。
【0032】上記した反応のいずれにおいても、酸成分
としてジハライドを使用する場合、反応を適宜ハロゲン
化水素トラツプ剤の存在下に行なうことができる。ハロ
ゲン化水素トラツプ剤としては、ピリジン、トリエチル
アミン、ジメチルアニリン等の三級アミンがある。
【0033】前記酸成分とビス(アミノフエノール)成
分の反応は等モル又はほぼ等モルで行なうのが好まし
く、各成分の添加順序は任意である。
【0034】以上の反応において、一般式(IV)で表
わされるビス(アミノフエノール)化合物の基−NH−
1 又は基−NH−R2 は、基−O−R3 又は基−O−
4に優先して反応する。
【0035】また、一般式(IV)で表わされるビス
(アミノフエノール)化合物として、式中のR3又はR4
がトリアルキルシリル基であるものを用い、含フツ素ポ
リベンゾオキサゾールの前駆体を前記した方法で生成さ
せた場合、得られる重合体は化9中、OH基の少なくと
も一方がトリアルキルシロキシ基である構成単位を含む
が、この重合体は、反応液をそのまま又は単離してメタ
ノール又は水に添加することにより、トリアルキルシロ
キシ基をOH基に転換することができる。
【0036】前記の含フツ素ポリベンゾオキサゾール、
含フツ素ポリヒドロキシアミド等のポリベンゾオキサゾ
ール系樹脂は、それぞれ、ジメチルアセトアミド(DM
Ac)に溶解するものは、該溶媒に0.1g/dl の濃
度で溶解し、30℃で測定した還元粘度が0.01dl/
g 以上、特に0.3dl/g 以上のものが好ましい。前
記ポリヒドロキシアミドは、DMAcに溶解する。
【0037】本発明における半導体装置は、上記のポリ
ベンゾオキサゾール系樹脂膜を多層配線用層間絶縁膜及
び/又は表面保護膜として用いてなるものである。この
半導体装置の製造工程の一例を以下に説明する。
【0038】図1は、多層配線構造の半導体装置の製造
工程図である。図1において、回路素子を有するSi基
板、ガラス板、金属板などの半導体基板1は、回路素子
の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆
され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されて
いる。該半導体基板上に前述したポリヒドロキシアミド
等のポリベンゾオキサゾール系樹脂がスピナー法などで
塗布され、熱処理により溶媒の除去及びポリヒドロキシ
アミド等のポリベンゾオキサゾールの前駆体の場合は脱
水閉環が行われ、層間絶縁膜4としてのポリベンゾオキ
サゾールの樹脂膜が形成される(工程(a))。
【0039】次に環化ゴム系又はフェノールノボラック
系の感光性樹脂層5が前記層間絶縁膜4上にスピナー法
によって形成され、公知の写真食刻技術によって所定部
分の層間絶縁膜4が露出するように窓6Aが設けられる
(工程(b))。
【0040】該窓6Aの層間絶縁膜4は、ヒドラジン、
ヒドラジンとポリアミンの混合液、水酸化テトラメチル
アンモニウム溶液等の有機アルカリ溶液を食刻液とした
化学的エッチング手段によって選択的にエッチングさ
れ、窓6Bがあけられる。次いで窓6Bから露出した第
1導体層3を腐食することなく感光樹脂層5のみを腐食
するようなエッチング溶液を用いて感光樹脂層5が完全
に除去される(工程(c))。
【0041】さらに公知の金属膜形成法及び写真食刻技
術を用いて第2導体層7を形成させ、第1導体層3との
電気的接続が完全に行われる(工程(d))。3層以上
の多層配線構造体を形成する場合は、上記の工程を繰り
返して行い各層を形成する。すなわち導体層の上に絶縁
層となる層間絶縁膜を形成する工程(a)、この被膜の
所定の場所を選択的に除去し窓を開口して下部に存する
導体層を露出させる工程(b)、(c)、及び上記被膜
上に延在し、下部に存する導体層の所定部分と接続され
た上部の導体を形成する工程(d)を繰り返すことにな
る。
【0042】次に表面保護膜8が形成される。該保護膜
8は、前述のポリベンゾオキサゾール系樹脂を多層配線
構造の半導体装置の最上部の導体層上に、層間絶縁膜4
の形成と同様に塗布し、ポリベンゾオキサゾールの樹脂
膜とした後、所定部分に窓6Cを形成して作製される
(工程(e))。この表面保護膜8によって導体層を外
部からの水分、異物などから保護することができる。
【0043】なお、本発明の半導体装置においては、前
述のポリベンゾオキサゾールの樹脂膜を半導体装置の層
間絶縁又は表面保護のいずれかのみに用いても半導体装
置の層間絶縁及び表面保護の両者に用いてもよい。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明の範囲は、これらの実施例によって限定されるもの
ではない。以下において使用した5−(パーフルオロノ
ネニルオキシ)イソフタル酸ジクロライドは、下記化2
7の化合物である。
【化27】
【0045】合成例1 かくはん装置,窒素導入管,乾燥管を備えた反応容器
に、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフ
エニル2.16g(0.01モル),ピリジン1.74g
(0.022モル),ジメチルアセトアミド12.3gを
入れ氷水浴で冷却した。3,3′−ジヒドロキシ−4,
4′−ジアミノビフエニルが溶解したら、5−パーフル
オロノネニルオキシイソフタル酸ジクロライド6.49
g(0.01モル)を少量ずつ加える。かくはんを5時間
行つた後に、反応溶液を多量のメタノール中に注ぎポリ
マーを沈でんさせた。沈でんしたポリマーをろ別、メタ
ノールで洗浄後、乾燥を行い、ポリヒドロキシアミドを
得た。
【0046】合成例2 かくはん装置,窒素導入管,乾燥管を備えた反応容器
に、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフエニ
ル)ヘキサフルオロプロパン3.66g(0.01モ
ル),ピリジン1.74g(0.022モル),ジメチルア
セトアミド15.2gを入れ氷水浴で冷却した。2,2
−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ヘキサフルオロ
プロパンが溶解したら、5−パーフルオロノネニルオキ
シイソフタル酸ジクロライド6.49g(0.01モル)
を少量ずつ加える。かくはんを5時間行つた後、反応溶
液を多量のメタノール中に注ぎ、ポリマーを沈でんさせ
た。沈でんしたポリマーをろ別、メタノールで洗浄後、
乾燥を行いポリヒドロキシアミドを得た。
【0047】合成例3 かくはん装置,窒素導入管,乾燥管を備えた反応容器
に、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフ
エニル2.16g(0.01モル),ピリジン1.74g
(0.022モル),ジメチルアセトアミド9.65gを
入れ氷水浴で冷却した。3,3′−ジヒドロキシ−4,
4′−ジアミノビフエニルが溶解したら、5−パーフル
オロノネニルオキシイソフタル酸ジクロライド3.25
g(0.005モル)とイソフタル酸ジクロライド1.0
2g(0.005モル)を少量ずつ添加する。かくはんを
5時間行つた後、反応溶液を多量のメタノール中に注ぎ
ポリマーを沈でんさせた。沈でんしたポリマーをろ別、
メタノールで洗浄後、乾燥を行い、ポリヒドロキシアミ
ドを得た。
【0048】合成例4 かくはん装置,窒素導入管,乾燥管を備えた反応容器
に、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフエニ
ル)ヘキサフルオロプロパン3.66g(0.01モ
ル),ピリジン1.74g(0.022モル),ジメチルア
セトアミド9.2gを入れ氷水浴中で冷却した。2,2
−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフエニル)ヘキサ
フルオロパロパンが溶解したら、5−パーフルオロノネ
ニルオキシイソフタル酸ジクロライド0.65g(0.0
01モル),イソフタル酸ジクロライド1.83g(0.
009モル)を少量ずつ加える。かくはんを5時間行つ
た後、反応溶液を多量のメタノール中に注ぎ、ポリマー
を沈でんさせた。沈でんしたポリマーをろ別、メタノー
ルで洗浄後、乾燥を行いポリヒドロキシアミドを得た。
【0049】合成例5 かくはん装置,窒素導入管,球入り冷却管を備えた反応
容器に、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノ
ビフエニル2.16g(0.01モル),ポリリン酸10
0gを入れ200℃に加熱する。5−パーフルオロノネ
ニルオキシイソフタル酸6.12g(0.01モル)を加
え、200℃で4時間反応させる。反応液を水中に注ぎ
ポリマーを沈でんさせた。沈でんしたポリマーをろ別、
水、炭酸水素ナトリウムの希薄水溶液、水、メタノール
で洗浄後乾燥し、ポリベンゾオキサゾールを得た。
【0050】合成例6 かくはん装置,窒素導入管,乾燥管を備えた反応容器
に、3,3′−ビス(トリメチルシロキシ)−4,4′
−ビス(トリメチルシリルアミノ)−ビフエニル5.0
5g(0.01モル),ジメチルアセトアミド17.3g
を入れ氷水浴で冷却した。5−パーフルオロノネニル
オキシイソフタル酸ジクロライド6.49g(0.01モ
ル)を少量ずつ加える。かくはんを5時間行つた後、反
応溶液を多量のメタノール中に注ぎ、ポリマーを沈でん
させた。沈でんしたポリマーをろ別、メタノールで洗浄
後、乾燥を行いポリヒドロキシアミドを得た。
【0051】合成例7 かくはん装置,窒素導入管,乾燥管を備えた反応容器
に、2,2−ビス(4−(トリメチルシロキシ)−3
(トリメチルシリルアミノ)ヘキサフルオロプロパン
6.55g(0.01モル),ジメチルアセトアミド1
9.5gを入れ氷水浴中で冷却した。5−パーフルオロ
ノネニルオキシイソフタル酸ジクロライド6.49g
(0.01モル)を少量ずつ加える。かくはんを5時間
行つた後、反応溶液を多量のメタノール中に注ぎ、ポリ
マーを沈でんさせた。沈でんしたポリマーをろ別、メタ
ノールで洗浄後、乾燥しポリヒドロキシアミドを得た。
【0052】合成例8 合成例1で示した5−パーフルオロノネニルオキシイソ
フタル酸ジクロライド6.49gの代わりに、イソフタ
ル酸ジクロライド2.03g(0.01モル)を用いて合
成例1と同様にポリヒドロキシアミドを得た。
【0053】合成例9 合成例7の5−パーフルオロノネニルオキシイソフタル
酸ジクロライド6.49gの代わりに、イソフタル酸ジ
クロライド2.03g(0.01モル)を用いて合成例7
と同様にポリヒドロキシアミドを得た。
【0054】実施例1〜7及び比較例1〜2 合成例1〜9で得られたポリマーをそれぞれジメチルア
セトアミドで濃度約20重量%になるように溶解した。
【0055】得られた溶液をそれぞれ図1の工程(a)
においてシリコン酸化膜2と第1導体層3としてアルミ
ニウムを用いたガラス板の半導体基板1上に回転数40
00rpmでスピナー塗布した後、次いで熱風循環式オ
ーブンにて130〜140℃で30分熱処理を行い層間
絶縁膜層4を形成した。次に該絶縁膜層4の所定部分の
みを選択的に除去するため、該層4上にフェノールボラ
ック樹脂系の感光性樹脂(ポジ型ホトレジスト、AZ−
1350Jヘキスト社製)層5を回転数3000rpm
のスピナー塗布して形成し、公知の写真食刻技術によっ
て露光した後、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液
系の現像液(NMD−3、東京応化工業株式会社製)で
レジストを現像し、さらにこの溶液を食刻液に用いて2
5℃で2分エッチング処理し、前記絶縁膜層4を選択的
にエッチングし、窓6Bをあけ、第1導体層3をこの部
分で露出させた。しかるのち第1導体層3を腐食するこ
となく感光樹脂層5のみを食刻するレジスト剥離液(ア
セトン)を用いて室温下で2分間浸漬処理し、感光樹脂
層5を完全に除去した。
【0056】次に層間絶縁層4を後熱処理として230
℃で60分処理して完全に硬化した膜厚約3μmのポリ
ベンゾオキサゾール系樹脂膜を得た。さらに公知の真空
蒸着法、スパッタ法及び写真食刻技術を用いてアルミニ
ウムの第2導体層7を形成し、第1導体層3との電気的
接続を完全に行った。さらに得られた多層配線構造体上
にポリアミド酸溶液を第2導体層7の上に回転数400
0rpmでスピナー塗布し、層間絶縁膜層4を形成した
と同じ方法で表面保護膜層8を形成し、半導体装置を作
製した。なお、表面保護層8は、図1の工程(e)に示
すような窓あけ(ポリベンゾオキサゾール系樹脂膜の選
択的エッチング)処理はしていないため、第2導体層7
は露出していない。また、その後に半導体基板の封止
(パッケージ)処理も行っていない。
【0057】試験例1 実施例1〜7及び比較例1で作製した半導体装置を試料
として耐湿試験を行った。この試験は、試料を121
℃、蒸気圧2気圧の状態下で放置し、各々の試料につい
て導体層であるアルミニウム配線層の腐食進行状況を時
間を追って顕微鏡で観察して行った。その結果を表1に
示す。
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表1 耐湿試験結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例又は 時 間(hr) 比較例 0 5 10 20 30 50 100 ──────────────────────────────── 実施例1 A A A A A A A 実施例2 A A A A A A A 実施例3 A A A A A A A 実施例4 A A A A A A A 実施例5 A A A A A A A 実施例6 A A A A A A A 実施例7 A A A A A A A 比較例1 A A B B C D E 比較例2 A A A B C C D ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表1中、腐食進行状況の評価は次のようにした。 A:半導体装置内でアルミニウム配線の腐食がなかっ
た。 B:腐食が約5〜10%あった。 C:腐食が約30〜50%あった。 D:半導体装置内全域で腐食がみられた。 E:アルミニウム配線層が溶解した。
【0058】試験例2 合成例1〜9で得られたポリマーをそれぞれジメチルア
セトアミドで濃度約20重量%になるように溶解し、得
られた溶液をガラス板にスピナー塗布した後、150
℃、200℃、250℃、300℃及び350℃で順次
30分間づつ加熱し、ポリベンゾオキサゾールの皮膜を
作成した。ついで、この皮膜をガラス他から剥離し、皮
膜の両側に電極を蒸着して周波数1MHzで誘電率を測
定した。合成例1〜9に対応して得られた皮膜の誘電率
を表2に示す。
【表2】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 表2 誘電率測定結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 使用したポリマー ポリベンゾオキサゾール皮膜の誘電率 ──────────────────────────────────── 合成例1(実施例1で使用) 2.4 合成例2(実施例2で使用) 2.3 合成例3(実施例3で使用) 2.6 合成例4(実施例4で使用) 2.9 合成例5(実施例5で使用) 2.4 合成例6(実施例6で使用) 2.4 合成例7(実施例7で使用) 2.3 合成例8(比較例1で使用) 3.4 合成例9(比較例2で使用) 3.12 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0059】これらの結果から、実施例1〜7における
本発明の半導体装置は、比較例1〜2の半導体装置と比
較して優れた耐湿性を有することが示される。
【0060】
【発明の効果】請求項1又は請求項4における半導体装
置は、耐湿性に優れ、低誘電率の層間絶縁膜又は表面保
護膜を有する。請求項2又は請求項3における組成物
は、耐湿性に優れ、低誘電率の半導体用層間絶縁膜又は
表面保護膜を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板 2…保護膜 3…第1導体層 4…層間絶縁膜層 5…感光樹脂層 6A,6B,6C…窓 7…第2導体層 8…表面保護膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−314730(JP,A) 特開 平4−224824(JP,A) 特開 平2−207553(JP,A) 特開 昭59−76451(JP,A) 特開 平2−291151(JP,A) 特開 平3−290435(JP,A) 特開 平3−290434(JP,A) 特開 平3−221527(JP,A) 特開 昭62−283127(JP,A) 特開 昭58−129417(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/22 H01L 21/312 - 21/32 H01L 21/47 - 21/475 C08G 69/26 - 69/34 C08G 73/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化1〔一般式(I)〕 【化1】 〔ただし、一般式(I)中、Rfは−Cn2n-1(ここ
    で、nは6〜12の整数である)を示し、ベンゼン環の
    水素は置換されていてもよく、Xは芳香環を含む四価の
    有機基を示し、2組のNとOはそれぞれ五員環を形成す
    るようにX内の芳香環に互いにオルト位に結合してい
    る〕で表わされる構成単位を含む含フツ素ポリベンゾオ
    キサゾールを含有してなる樹脂膜を半導体の多層配線用
    層間絶縁膜及び/又は表面保護膜として用いてなる半導
    体装置。
  2. 【請求項2】化2〔一般式(II)〕 【化2】 〔ただし、一般式(II)中、Rfは−Cn2n-1(ここ
    で、nは6〜12の整数である)を示し、ベンゼン環の
    水素は置換されていてもよく、Xは芳香環を含む四価の
    有機基を示し、NHとOHはX内の芳香環に互いにオル
    ト位に結合している〕で表わされる構成単位を含む含フ
    ツ素ポリヒドロキシアミドを含有してなる半導体の多層
    配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物。
  3. 【請求項3】 化3〔一般式(III)〕 【化3】 〔ただし、〔一般式(III)〕中、Rfは−Cn
    2n-1(ここで、nは6〜12の整数である)を示し、ベ
    ンゼン環の水素は置換されていてもよい〕で表わされる
    芳香族ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体を含む
    酸成分及び化4〔一般式(IV)〕 【化4】 〔ただし、一般式(IV)中、R1,R2,R3及びR4
    それぞれ独立に、水素又はトリアルキルシリル基を示
    し、Xは芳香環を含む四価の有機基を示し、、−NH−
    1 と−O−R3 及び−NH−R2 と−O−R4 はそれ
    ぞれ、X内の芳香族環にオルト位に結合している〕で表
    わされるビス(アミノフエノール)化合物を含むアミノ
    フエノール成分を反応させることより得られる含フツ素
    ポリベンゾオキサゾール系樹脂を含有してなる半導体の
    多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の組成物を加熱乾燥させて
    得られる樹脂膜を半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/
    又は表面保護膜として用いてなる半導体装置。
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