JP3461696B2 - 微少量オンラインバイオセンサー及びその製造方法 - Google Patents

微少量オンラインバイオセンサー及びその製造方法

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JP3461696B2
JP3461696B2 JP25264297A JP25264297A JP3461696B2 JP 3461696 B2 JP3461696 B2 JP 3461696B2 JP 25264297 A JP25264297 A JP 25264297A JP 25264297 A JP25264297 A JP 25264297A JP 3461696 B2 JP3461696 B2 JP 3461696B2
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、培養細胞や生体内
の微小部分から微量の試料を採取し、それを連続的に定
量分析するためのバイオセンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】神経科学や分子生物学などの研究におい
て、生体内の微小領域に含まれる生理活性物質をリアル
タイムで計測しようという試みが数多くなされている。
その中で電気化学的な分析法は、(1)微少量の計測に
適している、(2)感度が比較的高い、(3)選択的な
膜や酵素などで電極を修飾することにより、高選択的な
測定が可能である、(4)簡便で低価格のセンサーを作
製することができるなどの特徴を有している。生体を生
かしたままで直接、電気化学的に生理活性物質を測定す
る試みとしては、炭素繊維電極などの微小電極を直接生
体内の特定領域に挿入して、その場計測を行うか、又は
マイクロダイヤリシスプローブと呼ばれる1〜5mm程
度の微小な透析膜を生体中に挿入し、ポンプにより透析
液を送って、生体に含まれる生理活性物質を膜を介して
サンプリングし、オンラインで電気化学センサーに送込
むことにより生体物質をリアルタイム計測している。セ
ンサーに目的物質と選択的に反応し電気化学的に活性な
物質を生成する酵素膜などを修飾した電極を用いること
により、グルコース、ラクトースなどの糖類、グルタミ
ン酸などの神経伝達物質がリアルタイムで計測されてい
る。一方、培養細胞などの計測では細胞一個の計測な
ど、超微少量の試料の測定が要求されている。微小電極
法では直径数μmの炭素繊維電極が容易に利用できるた
めに、カテコールアミンなど電極で直接電気化学反応し
て計測できる神経伝達物質などでは単一細胞レベルの計
測が行われている〔例えば、T.J.シュレーダー(T.
J.Schroeder)、J.A.ジャンコウスキー(J.A.Jankow
ski)、K.T.カワゴエ(K.T.Kawagoe)、R.M.ワイ
トマン(R.M.Wightman) 、C.レフロウ(C.Lefrou) 、
及びC.アマトア(C.Amatore)、アナリチカル ケミス
トリー(Analytical Chemistry) 、第64巻、第307
7〜3083頁(1992)〕。また、走査型電気化学
顕微鏡を利用してマイクロメータオーダーの微小領域で
の酵素反応や免疫反応の検出が試みられている〔例え
ば、H.シク(H.Shiku)、T.マツエ(T.Matsue) 、及
びI.ウチダ(I.Uchida) 、アナリチカル ケミストリ
ー、第68巻、第1276〜78頁(1996)〕。更
に、前述したオンライン型のセンサーにおいても微小な
ガラスキャピラリーあるいはマイクロダイヤリシスプロ
ーブと酵素修飾電極をセットした微少容量のフローセル
を組合せたセンサーが作製されている。また、更に微少
量のオンラインセンサーの作製法として、シリコンやガ
ラス基板上に、マイクロマシン技術、例えば異方性エッ
チングやドライエッチング法を用いて溝を作製し、薄膜
電極を有する基板と融着して微小流路を形成した後、内
部に酵素を固定化した微少容量のセンサーが報告されて
いる〔例えば、Y.ムラカミ(Y.Murakami) 、T.タケ
ウチ(T.Takeuchi) 、K.ヨコヤマ(K.Yokoyama) 、
E.タミヤ(E.Tamiya) 、及びI.カルベ(I.Karube)
、アナリチカル ケミストリー、第65巻、第273
1〜2735頁(1993)〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】単一細胞など生体試料
の微少量の物質を測定する場合、ファイバー型の微小電
極では、単一細胞レベルでのサイズまで容易に微小化で
き、電気化学反応を容易に起こす化合物については、極
めて微少量まで検出することができる。しかしながら、
電気化学反応を起こさず、酵素反応と電極反応を組合せ
て測定を行う系では微小電極上に固定化できる酵素量が
少なく、利用する酵素によっては長期安定性に劣る。ま
た、共存物質が存在する系では、その影響をすべて電極
上で除く必要があるため、高い選択性を得るのが困難で
あるなどの欠点を有している。また、酵素反応に補酵素
などの物質が必要な場合測定を行う培養系にその物質を
加える必要があり、その生体試料への影響を常に考慮す
る必要があった。一方、オンライン型のセンサーでは、
従来の液体クロマトグラフィの電気化学検出器用フロー
セルを使用した場合、サンプリング速度を遅くすると、
サンプリングプローブ先端から電気化学検出器までの容
量が大きいため、遅れ時間が大きく、センサーの応答性
や時間分解能が低下する欠点があった。一方、マイクロ
マシン技術を利用して作製したセンサーでは、作製時に
微小流路に電極を配置して作製するが、流路の形状が小
さいため、電極面積も大きくすることが難しく、(1)
大きな電流を得ることができない、(2)流路中に多数
の電極を並列に配置するのが難しい、などの欠点があっ
た。ユーイング(Ewing)らは、マイクロマシンで薄膜型
の流路を作製し、その中に多数の並列型アレイ電極を配
置し、キャピラリー電気泳動の電気化学検出器として使
用している。しかしながらこの方法では、シリカキャピ
ラリーなどの細管と平面型の流路の構造が大きく異なる
ためにサンプリング用のキャピラリーと薄層流路を密閉
状態で、デッドボリュームを減らして接続するのは難し
い。また、センサーをマイクロマシン技術により作製す
る際に、通常、微小溝を形成した基板と電極を形成した
基板を張合せて作製するが、その際に比較的高い温度と
高電圧を必要とするため、酵素などの生体分子を2つの
基板を張合せる前に生体材料を固定化しておくと熱変成
などにより活性を失いセンサーの特性が低下する。本発
明の目的は、前記のような目的を達成するための微少量
オンラインバイオセンサー、及びそのセンサーの常温で
の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、微少量オンラインバイオセンサー
に関する発明であって、矩型の溝でなる微小流路が形成
された絶縁性基板と、別の基板上に形成された薄層電気
化学セルを張合せた構造を有し、前記微小流路にサンプ
リング用のキャピラリーあるいはマイクロダイヤリシス
プローブが接続されていることを特徴とする。また、本
発明の第2の発明は、微少量オンラインバイオセンサー
の製造方法に関する発明であって、矩型の溝でなる微小
流路を絶縁性の基板に形成し、該微小流路にサンプリン
グ用のキャピラリー、あるいはマイクロダイヤリシスプ
ローブを接続し、もう一方の基板に薄膜電極、及び薄層
流路を形成し、少なくとも一つの電極の上面を、触媒作
用を有する物質により修飾した後、微小流路を有する基
板と常温で張合せることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の第1の発明の微少量オンラインバイオセン
サーにおける具体的な実施の態様としては、下記のもの
が挙げられる。第1の発明において薄層電気化学セル
が、絶縁性基板上に形成された薄膜電極とその回りに形
成された薄層流路からなることを特徴とする。上記発明
において、少なくとも一つの電極の上面が、触媒作用を
有する物質により修飾されていることを特徴とする。上
記した触媒作用を有する物質の例としては、酵素やメデ
ィエータ等が挙げられる。
【0006】また、本発明の第2の発明の具体的な実施
の態様としては、当該常温で基板と張合せる工程を、光
硬化性接着剤、ポリマー薄膜を溶媒蒸気で溶解させたも
の、あるいは低融点ガラス薄膜を用いて張合せることに
より行うことを特徴とする微少量オンラインバイオセン
サーの製造方法が挙げられる。
【0007】本発明のオンラインバイオセンサーの1例
の構造を図1に見取図として示す。センサーはマイクロ
マシン技術で形成した矩型の溝を有する基板1と酵素な
どが修飾された薄膜電極2、及びそれを取り囲むように
形成された薄層型レジスト膜3を張合せた構造を有する
ために、センサー出入り口では、サンプリングのための
キャピラリー4やマイクロダイヤリシスプローブを容易
に接続することができる。また、電極部分は幅が広く、
厚みが薄い薄層セル中に形成されるため、電極面積をセ
ンサーの容積を著しく増大させることなく増加させたり
複数の電極を薄層流路中に並列に配置することができ
る。更に、薄層セルでは矩型のセルに比較し、分析対象
物質が電極表面と接触して反応する効率が増加する。そ
の結果高い感度を得ることができる。更に、溝を形成し
た基板と電極、及び薄層セルを形成した基板を常温で張
合せるために、酵素を電極上に先に固定することがで
き、流路を形成した後、酵素を充てんする方法に比較
し、製造が容易で、薄層電気化学セルの任意の場所に異
なる種類の酵素を選択的に固定化することができる利点
を有する。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を実施例により
更に具体的に説明する。なお本発明は以下の実施例のみ
に限定されるものではない。
【0009】実施例1 図2は、本発明によるオンラインバイオセンサーの一実
施例によるセンサーの製造工程を示す。製造工程は、矩
型流路を有する基板と、薄層流路及び電極を有する基板
の作製工程に分けて示す。なお、図2において、符号1
1はスライドガラス、12は矩型の溝、13はヒューズ
ドシリカキャピラリー、14はガラス基板、15はカー
ボン薄膜、16はレジスト、17はグルタミン酸酸化酵
素膜、18は西洋ワサビペルオキシターゼを含むオスミ
ウムポリビニルピリジン膜、19は銀を意味する。ま
ず、矩型流路を有する基板では、スライドガラスをダイ
シングソー(ディスコ社製)を用いて角幅10mm、長
さ26mmに切断し、短い辺と平行に同じくダイシング
ソーにより17mm間隔を開けて、2本の矩型流路を形
成した。矩型流路の幅、深さ共に400μmとした。溝
にサンプリング用のキャピラリー(内径75μm、外径
375μm)とシリンジポンプに接続するためのキャピ
ラリー(内径150μm、外径375μm)を接続し、
瞬間接着剤(アロンアルファ、登録商標、以下同じ)に
より仮止めした。また、サンプリング用キャピラリー及
びシリンジポンプに接続したキャピラリーを接続した矩
型の溝の反対側の出口は内部を接着剤で満たしたキャピ
ラリーを接着し埋めた。
【0010】図3にキャピラリーを取付けた基板の見取
図を示す。なお、図3において、符号21はサンプリン
グキャピラリー、22は矩型流路を形成したガラス基
板、23はアウトレット用ヒューズドシリカキャピラリ
ー、24は内部を塞いだキャピラリーを意味する。図3
中、符号21で表されるサンプリングキャピラリー部分
は、外径0.375mm、内径25μmのヒューズドシ
リカキャピラリー(GLサイエンス社製)の先端をフッ
酸40%水溶液に浸漬し、内部を加圧して外部のみをエ
ッチングして先端を細くしたものである。次に、石英ウ
エハ上に熱CVD法により炭素薄膜(膜厚100nm)
を形成した。CVD法は石英基板をガラス管内において
1000℃に加熱し、出発物質としてフタロシアニンを
用い、400℃で昇華、ウエハ上で熱分解させる方法を
用いた。炭素膜が形成されたウエハ上にシリコン系酸素
ドライエッチング(RIE)用フォトレジスト(NTT
−AT社製)をスピナー(ミカサ社製)により4000
回転で塗布した。その後、フォトマスクをウエハに重
ね、マスクアライナーPLA−501(キャノン)を用
いて3電極のパタンを露光した。露光時間は15秒と
し、露光後、ウエハをアルカリ現像液中で30秒間現像
し、水洗、乾燥を行った。現像後のウエハでは、電極パ
タンの部分のみがレジストパタンに覆われているので、
このレジスト付き基板を反応性イオンエッチング装置
(DEM−451、アネルバ製)に入れ、レジストパタ
ンをマスクにして酸素プラズマによりレジストに覆われ
ていない部分の炭素膜をエッチングした。エッチング条
件は、酸素流量100SCCM、パワー:70W、圧
力:2パスカル、時間:25分とした。電極パタンを形
成した基板上に更に厚膜形成用ポジ型フォトレジスト
(JSR製)をスピンコートし、フォトマスクを重ねて
マスクアライナーにより露光、続いてアルカリ現像を行
い3つの電極部分を取囲むように幅3mm、長さ16m
mの薄層流路部分と、パッド部分を露出させた。
【0011】電極基板の見取図を図4に示す。なお、図
4において、符号31は作用電極(HRPを含むポリビ
ニルピリジン誘導体膜、及びグルタミン酸酸化酵素を固
定化した牛血清アルブミン膜で修飾)、32は参照電極
(銀をメッキ)、33は対向電極、34は薄層流路のた
めのレジストパタン、35はパッドを意味する。図4に
示すように、薄膜電極は上から作用電極31、参照電極
32、対向電極用薄膜33に分かれ、作用電極上には西
洋ワサビペルオキシターゼ(HRP)を含むオスミウム
−ポリビニルピリジン誘導体(Os−ポリマー)膜〔バ
イオアナリチカル システムズ(Bioanalytical system
s)社製〕、及びグルタミン酸酸化酵素を牛血清アルブミ
ンと混合し、グルタルアルデヒドで架橋した膜により順
に修飾した。また参照電極用基板上には参照物質として
銀をメッキした。また、図中34は薄層流路のためのレ
ジストパタン、35は端子取り出しのためのパッドを示
す。点線は矩型の流路が重なる位置を示す。その後、キ
ャピラリーを接続した矩型流路を有する基板と電極及び
薄層流路を形成した基板を両方の流路が向い合うように
押し当て位置合せ後、光硬化性の接着剤を回りから浸込
ませた。接着剤が流路の直前まで浸込んだ時、キセノン
ランプを用いて光を照射し、基板を接着した。作製した
センサーを図1に示すようにシリンジポンプに接続し
た。また、ポテンシオスタットLC4Cの端子はそれぞ
れ、センサーの、参照、対向の各電極パッドの部分に接
続した。測定は、シリンジポンプを用いてサンプリング
用のキャピラリーから溶液を吸引しながら、作用電極に
0mVの電位を印加して行った。図5はセンサーのグル
タミン酸に対する応答を示す。流速2μl/minで溶
液を吸引し、試料溶液が5μMの濃度になるようにグル
タミン酸溶液を加えると、グルタミン酸注入30秒後
(遅れ時間)に還元電流が増加し始め、40秒後に定常
状態の応答の1/2の値に達した。図6にはセンサーが
応答し始めるまでの時間の流速依存性を示す。なお、図
6において、縦軸は応答時間(sec)、横軸は流速
(μl min-1)を示す。図6に示すように、センサーの
遅れ時間は流速の増加と共に減少し、4μl/min以
下では10秒以下の応答が得られている。同じ流速で通
常のフローセルを用いた場合、遅れ時間は3分以上かか
っており本センサーの応答が素早いことが分かる。ま
た、矩型流路のみでセンサーを構成した場合、センサー
の応答は2nA/10μMであるのに対し、本発明のセ
ンサーでは18nA/10μMと10倍近い感度の向上
が観測された。これは、本発明のセンサーでは電極部分
の薄層セルの膜厚が20μmと薄いため(矩型流路は1
50μm)、サンプリングされたグルタミン酸が電極上
の酵素膜に接触して反応する率が低いことによる。ま
た、このセンサーは光硬化性接着剤を用いて作製し従来
法(例えば陽極接合)のように、加熱する必要がないた
め基板を張合せた後、酵素を固定する必要がなく生産性
に優れていることが分かった。更に光硬化性接着剤では
適当な時期に光を照射することにより薄層流路中への接
着剤の流れ込みを抑制することができ歩留りも向上し
た。
【0012】実施例2 実施例1と同様な方法により矩型流路を有する基板、及
び炭素薄膜電極(3電極)と薄層電気化学セルを有する
基板を作製した。また矩型流路を有する基板には、実施
例1と同様にキャピラリーを接続した。炭素薄膜電極を
有する基板上に図7に示すように酵素や銀を修飾した。
なお図7において、符号41は作用電極、42は参照電
極(銀メッキ)、43は対向電極、44はHRPを含む
ポリビニルピリジン誘導体膜、及びコリン酸化酵素、ア
セチルコリンエステラーゼを固定化した牛血清アルブミ
ン膜、45は銀、46はコリン酸化酵素、及びカタラー
ゼを固定したアルブミン膜を意味する。図7中、対向電
極上にはコリンオキシターゼとカタラーゼを作用電極上
にはアセチルコリンエステラーゼとコリンオキシターゼ
膜、及びHRPを含むオスミウム−ポリビニルピリジン
膜により修飾した。また、参照電極上には銀をメッキし
た。その後、基板を実施例1と同様な方法により張合せ
微小なオンラインセンサーを作製した。試料としてアセ
チルコリン1μMあるいはコリン10μM、アセチルコ
リン/コリン両方を含むリン酸緩衝生理食塩水を用い、
シリンジポンプで溶液を吸引して測定を行った。作用電
極電位は0mV、流速は2μl/分とした。1μMのア
セチルコリン溶液をセンサーに導入すると還元電流が流
れ、5nA/μMの感度が得られた。しかしながら、1
0μMのコリンを導入しても、応答は全く得られなかっ
た。これは、上流側のコリンオキシターゼ膜により、コ
リンが酸化され、発生した過酸化水素がカタラーゼによ
り消費されることによる。これに対してアセチルコリン
は上流の酵素膜では反応せず、作用電極上のアセチルコ
リンエステラーゼ/コリンオキシターゼ膜により酸化さ
れ、還元電流が得られる。また、アセチルコリンとコリ
ンを同時に導入してもアセチルコリンだけを導入した場
合と大きな感度の差は観測されなかった。センサーが薄
層流路部分を有するために、コリンが対向電極上に固定
化されたコリン酸化酵素と発生した過酸化水素が同様に
カタラーゼ膜と効率良く反応し、高い選択が得られたも
のと推定される。
【0013】実施例3 図8は、本発明によるオンラインバイオセンサーの一実
施例によるセンサーの製造工程を示す。製造工程は、矩
型流路を有する基板と、薄層流路及び電極を有する基板
の作製工程に分けて示す。なお、図8において、符号5
1はスライドガラス、52はポリスチレン膜、53は矩
型の溝、54はマイクロダイヤリシスプローブ、55は
ガラス基板、56はレジストパタン、57は白金/チタ
ン積層膜、58は薄層流路を構成するレジストパタン、
59は酵素膜、60は銀を意味する。図8に示すよう
に、まず、矩型流路を有する基板では、スライドガラス
上にポリスチレン膜をスピンコートした。膜厚は約5μ
mとした。次にダイシングソー(ディスコ社製)を用い
て角幅10mm、長さ26mmに切断し、図8に示すよ
うに2本の矩型流路を形成した。矩型流路の幅、深さ共
に400μmとした。溝に微小透析用プローブ(内径7
5μm、外径375μm)と出口側のキャピラリー(内
径150μm、外径375μm)を接続し、瞬間接着剤
(アロンアルファ)により仮止めした。一方、薄膜電
極、及び薄層流路を有する基板は、図2と同様な方法で
作製したが、カーボン膜の代りにリフトオフ法を用いて
白金薄膜電極を形成した。白金薄膜電極の具体的作製法
は、まず基板上にポジ型フォトレジスト(富士ハント社
製)を1μmの厚みにスピンコートし、マスクアライナ
ーで露光、アルカリ現像により電極パタンを形成した。
その後、マグネトロンスパッタ装置(日本シード社製)
にレジストパタンを有する基板を取付け、チタン、白金
を順にスパッタした後、レジストをメチルエチルケトン
中で超音波かけながらはく離し、白金電極パタンを形成
した。更に、厚膜形成用のレジストを20μmの厚みに
スピンコートし、マスクアライナーを用いて露光し、薄
層流路用パタンを形成した。その後、基板を200℃で
30分熱処理しレジストを硬化させた。図9に上面から
の基板の見取図を示す。なお、図9において、符号61
はグルコース酸化酵素で修飾した白金薄膜作用電極、6
2はラクトース酸化酵素で修飾した白金薄膜作用電極、
63は参照電極(銀をメッキ)、64は対向電極、65
は薄層流路のためのレジストパタンを意味する。図9に
示すように、作用電極は流れに平行に2つ形成し、一方
の薄膜電極上にグルコース酸化酵素を、もう一方にラク
トース酸化酵素を固定化した。固定化は牛血清アルブミ
ン2%水溶液に各酵素を250ユニット/mlになるよ
うに溶解させ、電極上に1μlずつキャストしたのちグ
ルタルアルデヒド蒸気により架橋した。また、参照電極
上には銀をメッキした。次に、ポリスチレン膜をコート
した矩型流路を有する基板にエアブラシ(田宮社製)を
用いてテトラヒドロフラン(THF)を吹付けた。表面
のポリスチレンがわずかに溶解した時電極パタンを有す
る基板を押付け、そのままクリップで固定して乾燥させ
た。乾燥後、エポキシ樹脂を接合面に塗り接着の強化、
及び接合面からの液漏れ防止を行った。測定溶液とし
て、リン酸緩衝生理食塩水を用い、マイクロダイヤリシ
スプローブを液に浸したのち、還流液として同じリン酸
緩衝生理食塩水をシリンジポンプにより流速:2μl/
minで送液した。各酵素修飾薄膜電極の電位を500
mVとし、マイクロダイヤリシスプローブをグルコース
1mM、ラクトース100μMを含む生理食塩水を入れ
ると、50秒後に2つの作用電極で還元電流が増加し
た。定常状態での値はグルコース酸化酵素を固定化した
電極では120nA、ラクトース酸化酵素を固定化した
電極では11.5nAの定常状態の電流が得られた。ま
た、グルコースのみ、あるいはラクトースのみを含む溶
液を送液するとそれぞれ、一方の電流しか応答せず、こ
れらの結果よりグルコース、ラクトースを独立に測定で
きていることが確かめられた。また、センサーを試料の
すぐ近傍に配置することができるため、従来の機械加工
で作製したフローセルを用いるセンサーに比較し、速い
応答が得られる。
【0014】実施例4 実施例1と同様な方法を用いて矩型流路を有する基板を
作製した。また、実施例1と同様な方法を用いて白金薄
膜電極と薄層流路を有する基板を作製した。電極を酵素
や参照物質で修飾した後、実施例1と同様な方法で張合
せグルタミン酸検出用のセンサーを作製した。センサー
の上面図を図10に示す。なお、図10において、符号
71は作用電極、72は参照電極(銀をメッキ)、73
は対向電極、74は薄層流路のためのレジストパタン、
75はサンプリング用キャピラリー、76は電気浸透流
発生のための薄膜電極、77は高電圧源、78は出口用
キャピラリーを意味する。図10に示すように、薄膜電
極は上から、作用電極71、参照電極72、対向電極用
薄膜73に分かれ、作用電極上にはグルタミン酸酸化酵
素を牛血清アルブミンと混合し、グルタルアルデヒドで
架橋して修飾した。また参照電極用基板上には参照物質
として銀をメッキした。また、図中74は薄層流路のた
めのレジストパタン、また薄層流路の入口側、及び出口
側にはサンプリング用キャピラリー75、及び出口用キ
ャピラリー78が接続されている。一方76に示す薄膜
電極は高圧電源(松定プレシジョン製)77に接続し、
その間に電圧を印加し電気浸透流を起こすことにより溶
液を駆動する。センサー内部をリン酸緩衝溶液で満たし
た後、サンプリング用キャピラリーをリン酸緩衝生理食
塩水溶液に差込み、高電圧源に200Vの電圧を印加し
た。残りの3つの電極はポテンシオスタットに接続し、
作用電極に500mVの電位を印加した。試料溶液のサ
ンプリングキャピラリー先端近傍に10μMのグルタミ
ン酸100μlをガラスキャピラリーにて放出すると、
30秒後に酸化電流が観測され、1分以内に5.2nA
のピークが得られた後減少した。一方、流路をすべてキ
ャピラリーが挿入可能な矩型流路で形成して測定を行う
と、電流の立上りは90秒後に、ピーク電流の絶対値は
1.1nAであった。
【0015】実施例5 面方位が(110)で、500nm厚の酸化膜付きシリ
コン基板にポジ型レジスト(東京応化製:TSMR−V
3)をスピンコートにより塗布し、90℃で2分間ホッ
トプレート上でベーキングした後、マスクアライナー
(キャノン製:PLA−600)により図11に示す流
路パタンを露光後、現像、水洗した。露光の際に流路の
方向と(112)面が垂直になるようにアライメントし
た。次に該基板を緩衝フッ酸液(40%NH4 Fと46
%HF溶液を容量比85:15で混合)に5分間浸漬し
て酸化膜をエッチングした。水洗後、該基板をレジスト
リムーバー液に浸漬し、レジストをはく離した。次に該
基板を温度100℃、50wt%のKOH水溶液に50
分間浸漬し、幅と深さが約400μmのキャピラリーを
埋込むための2つの溝を得た。次に該基板に溝を作製し
たのと同様の方法で、溝と溝を連結するように幅2m
m、長さ17mm、深さ20μmの凹面部分を作製した
(図12)。次に熱酸化炉(東京エレクトロン製)に入
れ、エッチングにより露出したシリコンを酸化し、表面
を500nm厚の酸化膜で覆った。次に該基板をスパッ
タ装置(日本シード製)に入れ、低融点ガラス(いわき
製:#7570)を真空度5mTorr、RFパワー5
00Wの条件で膜厚が0.5μmになるまでスパッタ堆
積させた。一方、薄膜電極が形成された基板はパイレッ
クス(登録商標、以下同じ)ガラスを基板として用い、
実施例3の方法で作製した。基板上にポジ型レジスト
(東京応化製:TSMR−V3)でパタンを形成し、ス
パッタ法により白金薄膜を堆積させ、レジストをはく離
することにより電極パタンを得た。次に、実施例3とは
異なり、厚膜形成用ポジ型フォトレジストでのパタンは
形成せずに直接、一方の薄膜電極上にグルコース酸化酵
素を、もう一方にラクトース酸化酵素を実施例3の方法
で固定化した。陽極接合装置(ユニオン光学製:SIG
−2)に該溝付き基板と薄膜電極基板をサンプリング用
及び吸引用のキャピラリーと共にセットし、薄膜電極基
板がマイナスになるようにして50Vの電圧を室温で1
0分間印加した。その後、キャピラリーと溝の隙間を紫
外線硬化性接着剤でふさいだ。各酵素修飾薄膜電極の電
位を0mVとし、キャピラリーのサンプリングプローブ
をグルコース0.2mM、ラクトース50μMを含む生
理食塩水に入れ、センサーをシリンジポンプで吸引する
と、15秒後に2つの電極でほぼ同時に電流が増加し始
めた。定常状態の電流は、グルコース酸化酵素を固定化
した電極で370nA、ラクトース酸化酵素を固定化下
電極で77nAの値が得られた。また、ラクトース濃度
を3倍にするとラクトース酸化酵素を固定化した電極の
み還元電流が2倍に増加し、グルコース酸化酵素を固定
化した電極では変化が全く見られなかった。また、セン
サーは、他の糖類やアミノ酸へは全く応答が見られなか
った。一方、10μMのL−アスコルビン酸をセンサー
に導入すると、3nAの酸化電流が観測された。しかし
ながら各酵素電極の表面にナフィオン膜をコートし、測
定電位を−100mVにすることにより、電流値は1/
10以下に低下した。その結果、グルコース0.2m
M、ラクトース50μMを含む生理食塩水にL−アスコ
ルビン酸100μM加えて測定を行っても、電流値の低
下は5%未満で影響を抑えることができた。ナフィオン
膜の代りにセルロースアセテート膜をセンサー表面に形
成しても同様の結果が得られた。
【0016】実施例6 厚さ1mm、大きさ50mm×52mmのパイレックス
ガラス上にスパッタ装置(日本シード研究所製)により
圧力5mTorr、RFパワー500Wの条件で、厚さ
100nmのシリコン薄膜を堆積した。次に該基板に5
0μm厚のドライフィルムを加熱ローラーを用いて密着
させ、マスクを通して紫外線を照射し、現像、水洗して
2mm×17mm角の部分が抜けたパタンを2行5列に
等間隔に整列させて形成した。該基板をまずシリコンエ
ッチング液(フッ酸:硝酸:酢酸=1:4:3の混合
液)に浸漬して表面のシリコン薄膜をエッチングした
後、フッ酸緩衝液に浸漬し、方形部分のガラスを20μ
mエッチングし、ドライフィルムをリムーバーではく離
した。次に、該基板をダイシングソーにて方形部分が中
心になるように10mm×26mmの大きさに切断する
と共に、チョッパーカットにて図12と同様の形状にな
るように、深さ0.4mm、幅0.4mmの溝を方形部
分とエッジが接続するように形成した。次に、該基板を
四隅の1ヵ所を1mm角程度マスクしてスパッタ装置に
装着し、実施例5と同様の条件にて低融点ガラスを1μ
mスパッタした。一方、薄膜電極基板は実施例5と同様
の方法で作製し、陽極接合装置(ユニオン光学製:SI
G−2)に該溝付き基板と薄膜電極基板をサンプリング
用及び吸引用のキャピラリーと共にセットした。溝付き
基板において、低融点ガラスのスパッタ時にマスクで覆
われていてシリコン薄膜が露出している部分と陽極接合
装置の負極を銅箔にて導通させ、溝付き基板がマイナス
になるようにして50Vの電圧を室温で10分間印加し
て2つの基板を接合させた。その後、キャピラリーと溝
の隙間を紫外線硬化性接着剤でふさいだ。実施例5と同
様にグルコースとラクトースに対する応答を測定し、同
様の結果を得た。
【0017】実施例7 石英基板上に炭素薄膜電極を実施例1と同様の方法で作
製したのち、該基板上にプラズマCVD法により酸化膜
を500nm堆積した。次に、該基板上にスパッタ法に
よりシリコンを100nm堆積した後、低融点ガラスを
500nm堆積した。その後、該基板にレジスト(東京
応化製:TSMR−V3)を塗布し、パッド部分の反対
側の隅を1mm角程度と電極部分とパッド部分がエッチ
ングにより露出するようにレジストをパターニングし
た。次に、フッ酸緩衝液で低融点ガラスをエッチング
し、隅の1mm角の部分にレジストを滴下、乾燥したの
ち、フッ酸:硝酸:酢酸=1:4:3の混合液に浸漬し
てシリコンをエッチングし、再びフッ酸の緩衝液に浸漬
して炭素薄膜の電極部分とパッド部分を露出させた。次
に実施例1と同様の方法でグルタミン酸酸化酵素などを
電極上に固定した。一方、溝付き基板はパイレックス基
板にレジストを塗布し、2mm×17mm角の部分が抜
けたパタンを形成した後、フッ酸緩衝液で20μmエッ
チングし、レジストをはく離後、方形部分とエッジが接
続するようにダイシングソーでチョッパカットして深さ
0.4mm、幅0.4mmの溝を形成した。次に、陽極
接合装置(ユニオン光学製:SIG−2)に該溝付き基
板と薄膜電極基板をサンプリング用及び吸引用のキャピ
ラリーと共にセットした。薄膜電極基板において、シリ
コン薄膜が露出している部分と陽極接合装置の負極を銅
箔にて導通させ、薄膜電極基板がマイナスになるように
して50Vの電圧を室温で10分間印加して2つの基板
を接合させた。その後、キャピラリーと溝の隙間を紫外
線硬化性接着剤でふさいだ。実施例1と同様にグルタミ
ン酸に対する応答を測定し、同様の選択性を得た。
【0018】比較例1 実施例7において酵素を固定化せず、低融点ガラスをつ
けていない薄膜電極基板を用意し、溝付き基板との接合
を通常の陽極接合の条件で試みた。基板温度を450℃
にし、薄膜電極基板のシリコン薄膜がプラスになるよう
にして10分間印加して2つの基板を接合させた。その
結果、基板は接合されたが、基板が冷却されるに従い、
パイレックスと石英の膨張係数の違いからひずみがかか
り、パイレックスに多数のひびが入ってしまった。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による
矩形の溝でなる微小流路が形成された絶縁性基板と、別
基板上に形成された薄層電気化学セルを張合せた構造
を有し、前記微小流路にサンプリング用のキャピラリー
あるいはマイクロダイヤリシスプローブが接続されてい
ることを特徴とする微少量オンラインバイオセンサー
は、 1.矩型流路と薄層流路を有するために、センサー出入
口では、サンプリングのためのキャピラリーやマイクロ
ダイヤリシスプローブを容易に接続することができる。
また、電極部分は幅が広く、厚みが薄い薄層セル中に形
成されるため、電極面積をセンサーの容積を著しく増大
させることなく増加させたり複数の電極を薄層流路中に
並列に配置することができる。更に、薄層セルでは矩型
のセルに比較し、分析対象物質が電極表面と接触して反
応する効率が増加する。その結果高い感度を得ることが
できる。 2.溝を形成した基板と電極、及び薄層セルを形成した
基板を常温で張合せるために、酵素を電極上に先に固定
することができ、流路を形成した後、酵素を充てんする
方法に比較し、製造が容易で、薄層電気化学セルの任意
の場所に異なる種類の酵素を選択的に固定化することが
できる。 3.フッ酸によるウェットエッチングやドライエッチン
グ装置など、危険な試薬、あるいは高価な装置と長いエ
ッチング時間をかけずに微小なセンサーを形成すること
などの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオンラインバイオセンサーの1例の見
取図である。
【図2】実施例1に示すセンサーの工程図である。
【図3】実施例1に示した矩型流路を有する基板とキャ
ピラリーの詳細図である。
【図4】実施例1に示した電極基板の見取図である。
【図5】本発明の実施例1に示したセンサーのグルタミ
ン酸に対する応答を示す図である。
【図6】本発明の実施例1に示したセンサーの応答速度
の流速依存性を示す図である。
【図7】本発明の実施例2に示したアセチルコリンセン
サーの電極の模式図である。
【図8】実施例3に示すセンサーの工程図である。
【図9】実施例3に示した薄膜電極と薄層流路を有する
基板の構造の見取図である。
【図10】実施例4に示した薄膜電極と薄層流路を有す
る基板の構造の見取図である。
【図11】実施例5に示した2つの溝と凹面部を有する
基板において溝のみのレジストパタンを示す図である。
【図12】実施例5に示した2つの溝と凹面部を有する
基板において、溝及び凹面部を形成した後の基板の構造
を示す図である。
【符号の説明】
1:矩型流路を有する基板、2:炭素薄膜電極、3:薄
層セルを構成するレジスト膜、4:サンプリング用キャ
ピラリー、11:スライドガラス、12:矩型の溝、1
3:ヒューズドシリカキャピラリー、14:ガラス基
板、15:カーボン薄膜、16:レジスト、17:グル
タミン酸酸化酵素膜、18:西洋ワサビペルオキシター
ゼを含むオスミウムポリビニルピリジン膜、19:銀、
21:サンプリングキャピラリー、22:矩型流路を形
成したガラス基板、23:アウトレット用ヒューズドシ
リカキャピラリー、24:内部を塞いだキャピラリー、
31:作用電極、32:参照電極、33:対向電極、3
4:薄層流路のためのレジストパタン、35:パッド、
41:作用電極、42:参照電極、43:対向電極、4
4:HRPを含むポリビニルピリジン誘導体膜、及びコ
リン酸化酵素、アセチルコリンエステラーゼを固定化し
た牛血清アルブミン膜、45:銀、46:コリン酸化酵
素、及びカタラーゼを固定したアルブミン膜、51:ス
ライドガラス、52:ポリスチレン膜、53:矩型の
溝、54:マイクロダイヤリシスプローブ、55:ガラ
ス基板、56:レジストパタン、57:白金/チタン積
層膜、58:薄層流路を構成するレジストパタン、5
9:酵素膜、60:銀、61:グルコース酸化酵素で修
飾した白金薄膜作用電極、62:ラクトース酸化酵素で
修飾した白金薄膜作用電極、63:参照電極、64:対
向電極、65:薄層流路のためのレジストパタン、7
1:作用電極、72:参照電極、73:対向電極、7
4:薄層流路のためのレジストパタン、75:サンプリ
ング用キャピラリー、76:電気浸透流発生のための薄
膜電極、77:高電圧源、78:出口用キャピラリー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥光 慶一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 森田 雅夫 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 田部井 久男 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロ ジ株式会社内 (72)発明者 佐久間 綾子 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロ ジ株式会社内 (72)発明者 栗田 僚二 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロ ジ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−279153(JP,A) 特開 昭56−40748(JP,A) 特開 平10−38844(JP,A) 特開 平1−223335(JP,A) 特開 平4−318451(JP,A) 実開 昭59−191638(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/26 - 27/49 C12Q 1/00 - 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩型の溝でなる微小流路が形成された絶
    縁性基板と、別の基板上に形成された薄層電気化学セル
    を張合せた構造を有し、前記微小流路にサンプリング用
    のキャピラリーあるいはマイクロダイヤリシスプローブ
    が接続されていることを特徴とする微少量オンラインバ
    イオセンサー。
  2. 【請求項2】 請求項1において薄層電気化学セルが、
    絶縁性基板上に形成された薄膜電極とその回りに形成さ
    れた薄層流路からなることを特徴とする微少量オンライ
    ンバイオセンサー。
  3. 【請求項3】 請求項2において、少なくとも一つの電
    極の上面が、触媒作用を有する物質により修飾されてい
    ることを特徴とする微少量オンラインバイオセンサー。
  4. 【請求項4】 矩型の溝でなる微小流路を絶縁性の基板
    に形成し、該微小流路にサンプリング用のキャピラリ
    ー、あるいはマイクロダイヤリシスプローブを接続し、
    もう一方の基板に薄膜電極、及び薄層流路を形成し、少
    なくとも一つの電極の上面を、触媒作用を有する物質に
    より修飾した後、微小流路を有する基板と常温で張合せ
    ることを特徴とする微少量オンラインバイオセンサーの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法において、常温で
    基板と張合せる工程を、光硬化性接着剤、ポリマー薄膜
    を溶媒蒸気で溶解させたもの、あるいは低融点ガラス薄
    膜を用いて張合せることにより行うことを特徴とする微
    少量オンラインバイオセンサーの製造方法。
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