JP3460903B2 - 動力付き自転車の制動方法及びその制御装置 - Google Patents

動力付き自転車の制動方法及びその制御装置

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JP3460903B2 JP04042596A JP4042596A JP3460903B2 JP 3460903 B2 JP3460903 B2 JP 3460903B2 JP 04042596 A JP04042596 A JP 04042596A JP 4042596 A JP4042596 A JP 4042596A JP 3460903 B2 JP3460903 B2 JP 3460903B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力付き自転車の
制動方法及びその制御装置に関する。更に詳しくは、自
転車の後輪又は前輪を駆動する電動モータのロータを駆
動して発電制動するためのクラッチ機構を備えた動力付
き自転車の制動方法及びその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バッテリーを積み込み動力に電動モータ
を搭載した動力付き自転車が知られている。自転車はあ
くまでも人がペダルを漕ぐ力を動力とするものであり、
動力付き自転車は人が漕ぐ力を助けるための駆動機構を
備えた自転車である。この動力付き自転車の駆動装置は
種々提案されている。この中でハブに直流電動機を組み
込んだものも知られている(特開昭53−93515
号、特表平6−506891号等)。
【0003】一方、チェーン伝動の自転車のリアハブ
は、ペダルで駆動する場合のみ回転力が駆動車輪に正回
転だけ伝達させ、反対に駆動車輪の正回転力はペダルに
伝わらないようにしたフリーホイールを備えている。フ
リーホイールは、一方向の回転力のみを伝える機能、す
なわちワンウェイクラッチ機構を備えている。
【0004】通常フロントハブはこのフリーホイール機
構を備えていないので、フロントハブに電動モータを組
み込み、又は前フォーク等に電動モータを搭載して前輪
を駆動すると電動モータが作動していないとき、電動モ
ータのロータまでもペダル駆動することになりペダル操
作が重くなるという問題がある。
【0005】更に、動力付き自転車は、電動モータ、バ
ッテリーを搭載するので通常の自転車に比して車体が重
い。このため通常自転車で採用されている制動装置を搭
載すると、動力付き自転車はブレーキ性能がマッチング
しない問題がある。また、自転車の坂道等で下ると加速
度が付いて速度が大きくなることがある。従って、所望
の速度で安定して走ることができれば望ましい。
【0006】また、自転車を安定した状態で停止させる
には、一定の加速度で減速しながら停止するものが良
い。従来の動力付き自転車の構造、機能ではこれを実現
すること困難である。制動時の動力をバッテリーに戻す
回生制動制御を行うもの(特開昭57−114721
号)、危険な速度になると回生制動するものは提案され
ている(特開昭48−67934号)。しかしながら、
例えば坂道での走行下でもライダーの望む一定走行速度
に制御するものではない。本発明はこれらの問題を解決
するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
技術背景のもとになされたものであり、下記の目的を達
成する。
【0008】本発明の目的は、自転車を駆動する電動モ
ータの発電制動機能を利用して自転車を制動するための
動力付き自転車の制動方法及びその制動制御装置を提供
することにある。
【0009】本発明の他の目的は、動力付き自転車の制
動を円滑にするための自転車の制動方法及びその制動制
御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は次の手段を採る。
【0011】本発明の動力付き自転車の制動方法は、電
動モータの出力軸の回転出力が自転車の車輪のハブ体に
伝達されて前記車輪を駆動する動力付き自転車の制動方
法であって、制動開始を指示する信号によって、前記電
動モータの前記出力軸を前記自転車の現時点での走行速
度に対応する回転速度となるように駆動する同期駆動手
順と、前記同期駆動手順の後に、前記車輪の回転を前記
電動モータの前記出力軸に伝達して得られる発電電流を
流すことにより発電制動を行う手順とを有するものであ
る。
【0012】また、本発明の動力付き自転車の制動方法
は、電動モータの出力軸の回転出力が自転車の車輪のハ
ブ体に伝達されて前記車輪を駆動する動力付き自転車の
制動方法であって、前記車輪の回転を前記電動モータの
前記出力軸に伝達して得られる発電電流を流すことによ
り発電制動を行う手順と、前記自転車の制動時の走行速
度が一定となるように前記発電電流を流す量を制御する
手順とを有するものである。
【0013】また、本発明の動力付き自転車の制動方法
は、電動モータの出力軸の回転出力が自転車の車輪のハ
ブ体に伝達されて前記車輪を駆動する動力付き自転車の
制動方法であって、前記車輪の回転を前記電動モータの
前記出力軸に伝達して得られる発電電流を流すことによ
り発電制動を行う手順と、前記自転車を一定の制動トル
クで制動するように前記発電電流の制御を行う手順とを
有するものである。
【0014】また、本発明の動力付き自転車の制動制御
装置は、電動モータの出力軸の回転出力が自転車の車輪
のハブ体に伝達されて前記車輪を駆動する動力付き自転
車の制動制御装置であって、前記自転車の走行速度を検
出するための走行速度計測手段と、前記電動モータの駆
動電流および発電電流の制御を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、制動開始を指示する信号によって、前
記電動モータの前記出力軸を前記自転車の走行速度に対
応する回転速度となるように駆動する同期駆動手順と、
前記同期駆動手順の後に、前記車輪の回転を前記電動モ
ータの前記出力軸に伝達して得られる発電電流を流すこ
とにより発電制動を行う手順とを実行するものである。
【0015】また、本発明の動力付き自転車の制動制御
装置は、電動モータの出力軸の回転出力が自転車の車輪
のハブ体に伝達されて前記車輪を駆動する動力付き自転
車の制動制御装置であって、前記自転車の走行速度を検
出するための走行速度計測手段と、前記電動モータの駆
動電流および発電電流の制御を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記車輪の回転を前記電動モータの前
記出力軸に伝達して得られる発電電流を流すことにより
発電制動を行う手順と、前記自転車の走行速度が一定と
なるように前記発電電流を流す量を制御する手順とを実
行するものである。
【0016】また、本発明の動力付き自転車の制動制御
装置は、電動モータの出力軸の回転出力が自転車の車輪
のハブ体に伝達されて前記車輪を駆動する動力付き自転
車の制動制御装置であって、前記電動モータの制動トル
クを検出する制動トルク検出手段と、前記電動モータの
駆動電流および発電電流の制御を行う制御手段とを有
し、前記制御手段は、前記車輪の回転を前記電動モータ
の前記出力軸に伝達して得られる発電電流を流すことに
より発電制動を行う手順と、前記自転車を一定の制動ト
ルクで制動するように前記発電電流の制御を行う手順と
を実行するものである。
【0017】また、上記の動力付き自転車の制動制御装
置において、前記自転車の後輪をチェーンを介して駆動
する前ギヤ板と、前記前ギヤ板を駆動するペダルのトル
クを受け止め変位する受圧バネ機構と、前記受圧バネ機
構の変位を検出するセンサーとを備え、前記ペダルの踏
力トルクを検出する踏力トルク検出手段を有することが
好ましい。
【0018】また、上記の動力付き自転車の制動制御装
置において、前記踏力トルク検出手段は、前記受圧バネ
機構の変位を前記前ギヤ板の軸線方向の変位に変換する
軸線方向変位変換機構を備えたものであることが好まし
い。
【0019】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図
面に従って説明する。図1は、本発明の自転車の制動装
置を搭載した自転車の正面図である。図2は自転車の前
ハブの断面図である。自転車のフレームであるシートパ
イプ1にバッテリー2が搭載されている。バッテリー2
は後記する電動モータ15に電力を供給するための蓄電
池である。バッテリー2の下部位置にはコントローラー
3が配置されている。コントローラ3は、電動モータ1
5を制御するためのものである。
【0020】前ハブ4内には電動モータ15が内蔵さ
れ、前車輪5を駆動する。チェーンを駆動する前ギヤ板
6には右クランク7が固定されている。前ギヤ板6と右
クランク7との間には、後記するトルクセンサー8が介
在されている。トルクセンサー8はペダルを踏む力であ
るトルクを検知するための機構である。後ハブ9の構造
は従来の構造と変わることはないのでここでは詳記しな
い。以下、前ハブ4内の詳細な構造について詳記する。
【0021】ハブ軸10は、中空のシャフトであり、両
端にはオネジ11,12が形成されている。オネジ1
1,12には、ナット13がねじ込まれており、ナット
13は前ホーク14の爪を挿入して爪をハブ軸10に固
定する。前ハブ4の中心部には電動モータ15が配置さ
れている。ハブ軸10の外周には中空の出力軸16が配
置されている。出力軸16の両端は、軸受17,17に
より電動モータ15のケーシング18に回転自在に支持
されている。
【0022】出力軸16の外周には電機子19が固定さ
れている。電機子19は電機子鉄心20及び電機子巻線
21から構成されている。電機子19の外周には界磁極
22である永久磁石(フェライトマグネット)が配置さ
れ、固定されている。界磁極22は、ケーシング18の
内周面25に固定されている。ケーシング18の一端面
は、円板状の蓋部材26が固定されている。蓋部材26
には更に固定部材27がボルト28で固定されている。
【0023】固定部材27は、ハブ軸10に前ホーク1
4の爪と共にナット(図示せず)で固定されている。結
局、ケーシング18はハブ軸10に固定されていること
になる。出力軸16の他端には、第1ピニオン30が一
体に形成されている。第1ピニオン30は、遊星ギヤ3
1に噛み合っている。ケーシング18の外周には、鋼球
35が転動する内輪34が機械的な固定方法により固定
されている。ケーシング18の外周には鋼球35を介し
てハブ体36が回転自在に支持されている。
【0024】遊星ギヤ31は、第1ピニオン30の外周
等角度位置に3個配置されている。遊星ギヤ31の軸3
2はギヤ枠33の軸受部34に回転自在に支持されてい
る。
【0025】従って、ギヤ枠33は概略環状の形をした
ものであり、3個の遊星ギヤ31を支持するための空間
を有し、ハブ軸10の周りを回転可能に配置されている
ことになる。3個の遊星ギヤ31の外周には、第1リン
グギヤ40が配置されている。第1リングギヤ40の最
外周面には、スプライン41が形成されている。スプラ
イン41は、ケーシング18にボルト43で固定された
環状のスプライン孔42に噛み合っている。結局、第1
リングギヤ40は、ケーシング18に固定され、かつハ
ブ軸10に相対回転不能に連結固定されていることにな
る。
【0026】ハブ体36のハブ軸10に近い他端には転
動面45が形成されている。転動面45には、鋼球46
が転動している。鋼球46は、玉押し47の転動面48
にも同時に転動しているので、結局これらは軸受を構成
していることになる。ハブ体36には、2枚のつば48
が平行に一体に設けられている。つば48は、スポーク
(図示せず)の一端がスポーク穴49に引っかけられて
固定される。
【0027】結局、鋼球35,46は、ハブ体36をハ
ブ軸10に回転自在に支持していることになる。遊星ギ
ヤ31は、第1リングギヤ40に形成された環状の内歯
歯車である第1内周歯44に噛み合っている。第1リン
グギヤ40には、3個の第2ピニオン51が配置されて
いる。第2ピニオン51の軸52は、第1リングギヤ4
0に支持され、軸52には第2ピニオン51が回転自在
に支持されている。
【0028】第2ピニオン51は、ギヤ枠33に設けら
れた外周歯53に噛み合っている。同時に、第2ピニオ
ン51は、第2リングギヤ55の第2内周歯54に噛み
合っている。第2ピニオン51は、公転しないのでギヤ
枠33の公転により、外周歯53により回転駆動される
ことになる。第2ピニオン51の回転により第2内周歯
54を介して第2リングギヤ55が回転駆動される。
【0029】図3にその詳細を示したように、第2リン
グギヤ55の外周には、一方向クラッチ60、すなわち
ラチェット機構が配置されている。図4に一方向クラッ
チの噛み合いを示す詳細な断面図を示す。一方向クラッ
チ60の爪61は、ハブ体36の内周面に形成されたラ
チェット歯62に噛み合っている。
【0030】爪61は、バネ係止部64が形成されてい
る。このバネ係止部64には円形のバネ63が係合さ
れ、外周から中心方向にバネ力で爪63を締め付けてい
る。この締め付けにより、爪61は常時起き上がる方向
に付勢されることになるのでラチェット歯62に噛み合
うことになる。爪61は、合計2種類のものが用意され
ている。他の1種類はバネ係止部64が爪61の反対側
面に配置された勝手違いのものである(図3参照)。
【0031】他の種類の爪61は角度を置いて配置され
ている。この2種類の爪61と180度角度を置いて、
同一方向同一位相に同種の爪61が2個配置されてい
る。結局、合計4個の爪61が配置されている。これ
は、電動モータ15の動力を伝達する関係で伝達トルク
が増大しても強度が不足しないようにするためである。
【0032】一方向クラッチ60は一方向の回転力のみ
を伝える機能、すなわちワンウェイクラッチ機構である
ので、電動モータ15の動力のみを車輪に伝えることが
できる。一方向クラッチ60を備えていないと、電動モ
ータ15を止めたとき電動モータ15の電機子19も駆
動することになりペダルが重くなる。また、制動時に電
機子19の慣性モーメントを遮断できる利点がある。
【0033】前記一方向クラッチ60は、作動の停止又
は解除はできない。本実施の形態では更にクラッチ70
を備えている。クラッチ70の爪71は、第2リングギ
ヤ55に180度間隔で2ヶ所に配置されたスリット7
2に配置されている(図3参照)。爪71には、軸孔7
5が形成されている。軸孔75には爪ピン74が挿入さ
れている。爪ピン74は、第2リングギヤ55に形成さ
れた爪ピン孔75に挿入されている。
【0034】爪ピン74は、爪ピン孔75から抜けない
ように円環状の爪ピン止めバネ76により止められてい
る(図1参照)。爪71はコイルバネである爪バネ77
で付勢され、ハブ体36の内周面に形成されたラチェッ
ト歯62に常時噛み合っている。一方、ハブ軸10のス
プライン軸86には、クラッチ解除カム80が軸線方向
に移動自在に設けられている。クラッチ解除カム80
は、コイルスプリング81により常時ハブ軸1の軸線方
向に付勢されている。
【0035】図6に示すようにクラッチ解除カム80の
側面には角度θ、本例では約角度40度(接触面C)の
角度位置に爪接触面82が形成されている。爪接触面8
2は、3つの接触面A,B,Cが形成されている。接触
面A,B,Cは、外周角度位置により角度θが異なる。
接触面A,B,Cの傾斜角度θが異なるので、クラッチ
解除カム80を駆動し爪71に接触すると接触位置によ
り楔力が異なる。
【0036】このためベルクランク機構90(後述す
る。)により、レバー操作されるときレバー操作が滑ら
かになる。また、爪71は傾斜した接触面78を有して
おり、この接触面78にクラッチ解除カム80が接触す
ると、爪71が爪ピン74を中心に揺動されて、爪71
とラチェット歯62との噛み合いが解除される。
【0037】クラッチ解除カム80は、半円弧のピン孔
83が形成されており、この中にピン85がハブ軸10
を貫通して挿入されているので、クラッチ解除カム80
とハブ軸10とが一体に連結されている。ピン85はハ
ブ軸10内に直径方向に穿孔されたキー孔84に挿入さ
れており、このキー孔84内を一定距離だけ移動可能で
ある。ハブ軸10の中心穴にはプッシュロッド86が軸
線方向に移動自在に設けられている。結局、プッシュロ
ッド86はクラッチ解除カム80に連結されていること
になる。
【0038】プッシュロッド86の他端はベルクランク
機構90に連結されている。ベルクランクの機構90
は、クラッチコントロールワイヤ93で駆動される。ク
ラッチコントロールワイヤ93のインナ92により、ベ
ルクランク91を駆動してプッシュロッド86を駆動す
るものである。このベルクランク機構90の構造は周知
でありその説明は省略する。結局、クラッチコントロー
ルワイヤ93でプッシュロッド86が駆動されると、プ
ッシュロッド86が軸線方向に駆動されてクラッチ爪解
除カム80を駆動し、その爪接触面82が爪71の接触
面78に接触して爪71とラチェット歯62との係合を
解除する。
【0039】この解除により、電動モータ15の駆動系
と切り離すことができるので通常の自転車のような運転
が可能になる。逆に、この爪71とラチェット歯62と
が係合しているとハブ体36の駆動がラチェット歯62
から爪71に伝達されて、最終的に電動モータ15の電
機子19を駆動することになる。
【0040】前記説明から理解されるように、電動モー
タ15の出力である第1ピニオン30の回転は、遊星ギ
ヤ51、公転されるギヤ枠33及び固定されたリングギ
ヤである第1内周歯44は、遊星歯車機構を構成し、差
動歯車機構を成す。言い換えると、この差動歯車機構は
電動モータ15の出力回転である第1ピニオン30の回
転を減速する第1減速機構を構成することになる。
【0041】第1減速機構の出力は、ギヤ枠33の外周
歯53の回転として出力される。減速された電動モータ
15の出力は、第2ピニオン51を回転駆動する。第2
ピニオン51は、リングギヤである第2内周歯54を回
転駆動することになる。第2ピニオン51の歯数は第2
内周歯54の歯数より少ないのでここで更に減速される
ことになる。この遊星歯車機構は、差動歯車機構を構成
しないが第2減速機構を構成することになる。減速され
た回転は、一方向クラッチ60を介してハブ体36を回
転駆動することになる。
【0042】(機構部分の作動)次に、前記実施の形態
の動作を説明する。前記説明から理解されるように、電
動モータ15である出力軸16の第1ピニオン30、遊
星ギヤ31、公転される回転腕33及び固定された第1
内周歯44は、遊星歯車機構を構成し、差動歯車機構を
成す。言い換えると、この差動歯車機構は、電動モータ
15の出力回転である第1ピニオン30の回転を減速す
るための第1減速機構を構成することになる。
【0043】第1減速機構の出力は、回転腕33の外周
歯53の回転として出力される。減速された電動モータ
15の出力は、第2ピニオン51を回転駆動する。第2
ピニオン51は、第2内周歯54を回転駆動することに
なる。第2ピニオン51の歯数は第2内周歯54の歯数
より少ないので、ここで更に電動モータ15の回転が減
速されることになる。
【0044】この遊星歯車機構は差動歯車機構を構成し
ないが第2減速機構を構成することになる。減速された
回転は、一方向クラッチ60を介してハブ体36を回転
駆動することになる。一方向クラッチ60は、ペダルを
停止させても電動モータ15の動力のみを車輪に伝える
ことができる。クラッチコントロールワイヤ93でプッ
シュロッド86が駆動されると、プッシュロッド86が
軸線方向に移動しクラッチ爪解除カム80を駆動し、そ
の爪接触面82が爪71の接触面78に接触して爪71
とラチェット歯62との係合を解除する。
【0045】この解除により、電動モータ15の駆動系
と切り離すことができるので通常の自転車のようなペダ
ル操作による運転が可能になる。逆に、この爪71とラ
チェット歯62とが係合しているとハブ体36の駆動が
ラチェット歯62から爪71に伝達されて、最終的に電
動モータ15の電機子19を駆動することになり発電制
動する。
【0046】(トルクセンサー8)図7、8、9は、ト
ルクセンサー8の詳細を示す図であり、図7は前ギヤ板
に組み込んだトルクセンサーの正面図、図8(a)は図
7のVIII−VIII線で切断した断面図、図8
(b)は図7のVIIIb−VIIIb線で切断した断
面図、図9(a)は図7のIXa−IXa線で切断した
断面図、図9(b)は図7の矢印IXbで見たときの図
である。
【0047】前ギヤ板6には、トルクセンサー8が取り
付けられている。前ギヤ板6は、中心部に位置された中
心ギヤ板6aと、この外周に環状に配置された外周ギヤ
板6bとからなる。中心ギヤ板6aの中心には、クラン
ク軸101を挿入し固定するクランク取付孔102が設
けられている。中心ギヤ板6aの外周には、両側から環
状の内輪外側軌道溝板103及び内輪内側軌道溝板13
0がボルト104で挟んで固定されている。
【0048】一方、外周ギヤ板6bの最内周の両側面に
は、環状の外輪外側軌道溝板105及び外輪内側軌道溝
板106がボルト107で固定されている。中心ギヤ板
6aの内輪内側軌道溝板130及び内輪外側軌道溝板1
03の外周には鋼球が転動する軌道溝が形成され、ま
た、外周ギヤ板6bの外輪外側軌道溝板105の内孔の
周面にも鋼球108が転動する軌道溝が形成されており
鋼球108を転動させる。
【0049】結局、中心ギヤ板6aの内輪内側軌道溝板
130及び内輪外側軌道溝板103が内輪を構成し、外
周ギヤ板6bの外輪外側軌道溝板105及び外輪内側軌
道溝板106が外輪を構成し、鋼球108が転動体を構
成して、全体でボールベアリングを構成することにな
る。
【0050】中心ギヤ板6の外周の3ヶ所の等角度位置
には、半径方向に延長部110が一体に形成されてい
る。3ヶ所の第1延長部110には、L字状の押圧部材
111がボルト112で固定されている。第1延長部1
10にはこれに連続するように3ヶ所のそれぞれに第2
延長部131が設けられている。第1延長部110及び
第2延長部131は、外周ギヤ板6bに開けられた開口
132に位置している。
【0051】(受圧バネ機構113)第2延長部131
は、外周ギヤ板6bに開けられた開口132を貫通して
右クランク7側に突き出されている。押圧部材111に
対向し、かつ前記外周ギヤ板6aの等角度位置には受圧
バネ機構113が配置されている。受圧バネ機構113
は、右クランク7及び左クランク(図示せず)で駆動さ
れる内輪外側軌道溝板103と一体の押圧部材111の
トルクを受け止めるものである。
【0052】図9に示すように、外周ギヤ板6bにはバ
ネ受け115の固定部116がボルト117で固定され
ている。バネ受け115の円筒部118の外周には円筒
状のコイルバネ119が配置されている。バネ受け11
5の中心には、止まり穴である円孔のガイド穴120が
形成されている。ガイド穴120には可動バネ受け12
1のガイド軸122が挿入され、摺動自在に案内されて
いる。
【0053】結局、受圧バネ機構113は、中心ギヤ板
6aと外周ギヤ板6bとの間にトルクが生じると、押圧
部材111が可動バネ受け121をし、コイルバネ11
9が圧縮され相対回転運動を生じさせる機構、言い換え
るとトルクを前ギヤ板6の接線方向の変位に置き換える
機構を構成することになる。
【0054】(軸線方向変位変換機構150)この接線
方向の変位は更に、次の軸線方向変位変換機構150で
軸線方向の変位に変換される。第2延長部131は、外
周ギヤ板6bに開けられた開口132を貫通して右クラ
ンク7側に突き出されている。第2延長部131には、
斜面133が形成されている。斜面133は、中心ギヤ
板6aを含む面と角度θを成している。一方、外輪内側
軌道溝板106の外周には、後記するようにスライド板
140がその軸線方向に移動自在に設けられている。
【0055】外輪内側軌道溝板106は、概略環状の形
をしており、鍔136とこれより小径の円筒部137を
備えている。鍔136の外周には半径方向で等角度位置
の3ヶ所に切欠き138が形成されている。また、鍔1
36にはボルト107をねじ込むためのネジ穴が9個形
成されている(図7参照)。外輪内側軌道溝板106の
円筒部137には、スライド板140がその軸線方向に
移動自在に挿入されている。
【0056】スライド板140は、軸線方向に移動して
ペダルのトルクを検知するためのものである。スライド
板140は概略環状の形をしたものであり、半径方向等
角度位置の3ヶ所には延長部141及び円筒部143を
備えている。円筒部143から延長部141は軸線方向
に若干突起している。延長部141は、外輪内側軌道溝
板106の切欠き138にその軸線方向にのみ移動自在
に挿入されている。3ヶ所の延長部141には、ボルト
142がねじ込まれている。
【0057】ボルト142の先端は、中心ギヤ板6aの
斜面133に接している。外輪内側軌道溝板106の円
筒部137にはコイルスプリング144が巻かれてい
る。コイルスプリング144は、一端がバネ止145で
止められているので、その他端でスライド板140を外
輪内側軌道溝板106上で軸線方向に押していることに
なる。
【0058】したがって、ボルト142の先端は、中心
ギヤ板6aの斜面133にコイルスプリング144の力
で押されていることになる。スライド板140の円筒部
143の外周には、測定板146(図7で省略した。)
がボルト148で固定されている。測定板146の側面
147でその移動量を測定するためのものである。この
測定板146の移動量は、センサー149で検知され
る。この移動量は、ペダルで踏まれるトルクに比例す
る。
【0059】(モータ駆動及び制動制御回路150)図
10は、電動モータ15の駆動と発電制動のためのモー
タ駆動及び制動制御回路150を示す。マイクロコンピ
ュータ及びインターフェイス(以下、マイコンとい
う。)151は、プリント基板上に中央演算処理装置、
メモリ、インターフェイス等のチップが搭載されたもの
である。この詳細な構造、機能は公知であり、その説明
は省略する。三角波発生回路152は、周波数15〜2
0KHZの三角波を発生させるためのものである。
【0060】発生された三角波は、コンパレータ153
に入力される。他方コンパレータ153にはマイコン1
51からアナログ信号であるデューティ出力信号168
が出されている。コンパレータ153は、デューティ比
に応じてパルスをANDゲイト154に出力する。AN
Dゲイト154にはマイコン151から回生制動のため
の回生指令信号155が入力される。
【0061】ANDゲイト154にコンパレータ153
からのパルスの出力と、マイコン151からの回生指令
信号155が出力されるとFET(電界効果トランジス
タ)ドライバ156にパルスを出力する。このパルス出
力をFET157のゲートとソース間に逆バイアス電圧
として印加すれば、ドレイン電流IDが制御される。ド
レイン電流IDは、電流検出用の抵抗158の端子A,
B間で検出される。
【0062】回生制動の指令が出されると、ドレン電流
が流れデューティ比に応じて内部抵抗で熱として消費さ
れることになる。FET157がOFFのとき、電動モ
ータ15はその電流をバッテリー2にダイオード158
を介して戻すことになる。電動モータ15を回転駆動さ
せるときはモータ駆動指令信号159がANDゲイト1
60に出力される。
【0063】他方ANDゲイト160には、コンパレー
タ153からデューティ比に応じてパルスが出力されて
いる。ANDゲイト160にコンパレータ153からの
パルスの出力と、マイコン151からの電動モータ15
を駆動するための力行信号159が出力されるとFET
(電界効果トランジスタ)ドライバ161にパルスを出
力する。このパルス出力をFET162のゲートとソー
ス間に逆バイアス電圧として印加すれば、ドレイン電流
163が制御される。
【0064】モータ駆動指令信号159が出力される
と、バッテリー2から電動モータ15にドレイン電流1
63が流れて電動モータ15を回転駆動させる。マイコ
ン151に接続されたソレノイド165は、回生制動を
かけるときベルクランク機構90を作動させるクラッチ
コントロールワイヤ93のインナ92を引っ張ってO
N、OFFの作動をさせるためのものである。
【0065】オペアンプ166は、電動モータ15に流
れる電流検出のためのものである。前記した抵抗の端子
A,Bの出力電圧はオペアンプ166に接続されてお
り、この電圧は増幅されてモータ電流167としてマイ
コン151に入力され、デジタル変換されその大きさは
読みとられる。ブレーキセレクトスイッチ170は、ブ
レーキ制動するときのスイッチであり、ブレーキ力を
高、低を選択するときに手動でONされる。
【0066】近接スイッチ171は車速をもとめるため
のものであり、車輪等に設けられたドッグを検知し、単
位時間当たりのパルスとして検出するものである。ポテ
ンションメータ172は、前記したトルクセンサー8で
検知されたトルク、すなわちペダル7を踏むトルクを検
知するものである。
【0067】(回生制動動作)以下、前記したモータ駆
動及び制動制御回路150の制動時の制御動作の概略に
ついて述べる。ブレーキセレクトスイッチ170がON
(S1)は、発電制動を行う指示である。単位時間に近
接スイッチ171から発せられるパルス数をカウント
し、現在の車速を求める(S2)。求められた車速が、
予め決められた設定最高速度Smax(例えば25Km/H)
であるか否かを判断する。最高速度以上であれば、電動
モータ15の設計速度を越えているのでこれ以上のステ
ップに進むことなく回生ブレーキを作動させない。
【0068】設定最高速度以下であれば、現在の車速と
電動モータ15の回転駆動による速度とが同期する速度
を求め、これに対応するデューティ比Dを求める(S
4)。この後、力行信号159が出力される(S5)。
このためFETドライバ161が出力しFET162を
駆動することになる。次に、デューティ比Dに対応した
デューティ出力信号168がマイコン151から出力さ
れる(S6)。
【0069】この結果、バッテリー2から電動モータ1
5にドレイン電流163が流れて電動モータ15を0.
5秒間だけ設定速度になるように待つ(S7)。次にソ
レノイド165をオン、すなわちソレノイド165に電
流を遮断する。この電流の遮断により、プッシュロッド
86がコイルスプリング81により軸線方向に押されて
いるので、爪71とラチェット歯62とが係合してい
る。
【0070】この爪71とラチェット歯62との係合に
より、前輪の駆動が電動モータ15の駆動系とが連結さ
れている状態となる。すなわち、爪71とラチェット歯
62とが係合しているとハブ体36の駆動がラチェット
歯62から爪71に伝達されて、最終的に電動モータ1
5の電機子19を駆動することになり発電制動できる状
態となる(S8)。
【0071】この指令の後、前記した各機構が指令され
た状態になるように暫く待つ(S9)。この時間が経過
すると、電動モータ15の回転速度をリニアーになるよ
うに一定時間(本例では0.5秒間)だけ制御して減速
する。この減速は後記する回生制動による急な減速に伴
う加速度を小さくするためである。次に、力行信号15
9をOFFに、電動モータ15の駆動を止め(S1
1)。
【0072】次に、回生制動信号155が出力される
と、電動モータ15の電機子19が回転駆動されている
速度に応じたデューティ比Dで回生制動される。回転駆
動される電動モータ15は、電気を発電しダイオード1
58を通ってバッテリー2に電流を流し、充電すること
になる。以上のように、回生制動を行う前に一端電動モ
ータ15を起動して、現在の車速まで電動モータ15の
回転速度を上げてから回生制動動作を行うので、急激な
ブレーキによるショック、すなわちマイナスの加速を防
ぐことができる。
【0073】(定速ブレーキ動作)前記した回生制動は
単に発電して制動するための動作であった。次に説明す
るものは、自転車の走行速度が一定速度になるように回
生制動するためのものである。図13及び図14は定速
回生制動のフロー図である。前記した回生制動(図12
のS12)で坂道の下り坂等を走行するとき、定速回生
制動が選択されると最初にタイマーtが起動される(S
1)。
【0074】自転車の現在の車速と電動モータ15の回
転速度が一致するためのデューティ比を求めこれをデュ
ーティ出力信号168として出力し、0.5秒間待つ
(S2,S3)。0.5秒経過すると、回生制動信号1
55が出力される(S4)。次に、ブレーキセレクトス
イッチ170のスイッチの状態、すなわちHか又はLの
何れかの状態であるか否かを読む(S5)。
【0075】ブレーキセレクトスイッチ170が状態H
を選択していれば、常に設定速度10Km/Hになるよ
うに回生制動する。ブレーキセレクトスイッチ170が
状態Lを選択していれば、常に設定速度7Km/Hを所
定のメモリに記憶する。次に、現在の自転車の車速Sを
求める(S9)。車速Sが設定速度の1.2倍以下(=
も含む)で、かつ0.95以上(=も含む)のときは
(S10,S11,S13)、前回のデューティ比を
0.8パーセント増加させる(S13)。
【0076】車速Sが設定速度の1.2倍以上(=も含
む)の場合、前回のデューティ比を1.7パーセント増
加させる。車速Sが設定速度の1.2倍以下(=も含
む)の場合で、かつ0.8以下(=も含む)のときは
(S10,S11,S14)、前回のデューティ比を
1.7パーセント減少させる。すなわち、車体の速度S
が設定された速度より低いので回生制動を緩和する(S
16)。
【0077】車速Sが設定速度の1.2倍以下(=も含
む)の場合で、かつ0.95以下(=も含む)のときは
(S10,S11,S14,S15)、前回のデューテ
ィ比を0.8パーセント減少させる。すなわち、車体の
速度Sが設定された速度より低いので回生制動を緩和す
る(S17)。以上のステップが終了すると、デューテ
ィ比を0.2から99の範囲になるように制限する。
【0078】結局、車速Sを限りなく設定速度7又は1
0Km/Hを定速になるように速度制御することにな
る。この定速制御は坂道の下り等の場合に良い。
【0079】(定ブレーキ力制御)図15は、定力ブレ
ーキ制御動作の概要を示すフロー図である。ステップS
6まで前記定速ブレーキ動作と同一であるから、その詳
細は省略する。ブレーキセレクトスイッチ170が状態
Hを選択していれば、電動モータ15が発電する電流1
5アンペアになるように回生制動する。ブレーキセレク
トスイッチ170が状態Lを選択していれば、20アン
ペアを所定のメモリに記憶する。
【0080】次に、現在の電動モータ(この状態は発電
機)15の電流Iを求める(S9)。電流Iが設定速度
の1.2倍以下(=も含む)で、かつ1.05以上(=
も含む)のときは(S10,S11,S13)、前回の
デューティ比を0.8パーセント増加させる(S1
3)。すなわち、電動モータ15の電流Iを0.8パー
セント減少させることになるので、制動力が減少するこ
とになる。
【0081】電流Iが設定速度の1.2倍以上(=も含
む)の場合、前回のデューティ比を1.7パーセント増
加させる。電流Iが設定速度の1.2倍以下(=も含
む)の場合で、かつ0.8以下(=も含む)のときは
(S10,S11,S14)、前回のデューティ比を
1.7パーセント減少させる。すなわち、電動モータ1
5の発電する電流Iが設定された電流より低いので回生
制動を緩和する(S16)。
【0082】電流Iが設定速度の1.2倍以下(=も含
む)の場合で、かつ0.95以下(=も含む)のときは
(S10,S11,S14,S15)、前回のデューテ
ィ比を0.8パーセント減少させる。すなわち、電流I
が設定された速度より低いので回生制動を緩和する(S
17)。以上のステップが終了すると、デューティ比を
0.2から99の範囲になるように制限する。
【0083】結局、電動モータ15の電流を限りなく2
0アンペア又は15アンペアになるように定ブレーキ力
で制御することになる。この定ブレーキ制御は、加速度
を一定にして制動して停止させたいときに良い。加速度
が一定であるから、円滑に停止できる。なお、手動ブレ
ーキを併用すると、所望の位置に正確に止めることもで
きる。
【0084】(その他の実施の形態)前記実施の形態
は、ハブ内に電動モータ15を組み込んだものであった
が、ハンドルステム、前フォーク等に搭載しベルト駆動
により動力を伝達するものであっても良く、更に公知の
技術のように前記以外の他の位置に配置しても良い。
【0085】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明は電動モー
タにより発電制動するので効果的に制動できた。また、
クラッチ機構を組み込んだので、発電制動の解除もでき
る。更に電動モータの動力をペダルの操作と関係なく車
輪に伝達出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の動力付き自転車の制動制御装
置を装備した自転車の正面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態を示すハブの断面
図である。
【図3】図3(a),(b)は、第2リングギヤの詳細
を示す断面図である。
【図4】図4は、爪とラチェット爪との噛み合いを示す
断面図である。
【図5】図5(a),(b),(c)は、クラッチの爪
の詳細を示す図である。
【図6】図6(a),(b),(c)は、クラッチ解除
カムの詳細を示す図である。
【図7】図7は、前ギヤ板に組み込んだトルクセンサー
の正面図である。
【図8】図8(a)は図7のVIII−VIII線で切断した断
面図、図8(b)は図7のVIIIb−VIIIb線で切断した断
面図である。
【図9】図9(a)は図7のIXa−IXa線で切断した断面
図、図9(b)は図7の矢印IXbで見たときの図であ
る。
【図10】図10は、電動モータ15の駆動と発電制動
のためのモータ駆動及び制動制御回路150を示す。
【図11】図11は、モータ駆動及び制動制御回路によ
る回生制動動作の概要を示す図である。
【図12】図12は、モータ駆動及び制動制御回路によ
る回生制動動作の概要を示す図である。
【図13】図13は、モータ駆動及び制動制御回路によ
る定速回生制動動作の概要を示す図である。
【図14】図14は、モータ駆動及び制動制御回路によ
る定速回生制動動作の概要を示す図である。
【図15】図15は、モータ駆動及び制動制御回路によ
る定力回生制動動作の概要を示す図である。
【符号の説明】10 …ハブ軸15…電動モータ 16…出力軸 31…遊星ギヤ 33…ギヤ枠 36…ハブ体 40…第1リングギヤ 41…第2ピニオン60 …一方向クラッチ61 …爪80 …クラッチ解除カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62L 3/00 B62L 3/00 Z F16D 65/34 F16D 65/34 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62M 23/02 B60K 7/00 B60L 3/08 B60L 7/04 B60T 7/12 B62L 3/00 F16D 65/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動モータ(15)の出力軸(16)の回
    転出力が自転車の車輪のハブ体(36)に伝達されて前
    記車輪を駆動する動力付き自転車の制動方法であって、 制動開始を指示する信号によって、前記電動モータ(1
    5)の前記出力軸(16)を前記自転車の現時点での走
    行速度に対応する回転速度となるように駆動する同期駆
    動手順と、 前記同期駆動手順の後に、前記車輪の回転を前記電動モ
    ータ(15)の前記出力軸(16)に伝達して得られる
    発電電流を流すことにより発電制動を行う手順とを有す
    動力付き自転車の制動方法。
  2. 【請求項2】電動モータ(15)の出力軸(16)の回
    転出力が自転車の車輪のハブ体(36)に伝達されて前
    記車輪を駆動する動力付き自転車の制動方法であって、 前記車輪の回転を前記電動モータ(15)の前記出力軸
    (16)に伝達して得られる発電電流を流すことにより
    発電制動を行う手順と、 前記自転車の制動時の走行速度が一定となるように前記
    発電電流を流す量を制御する手順とを有する 動力付き自
    転車の制動方法。
  3. 【請求項3】電動モータ(15)の出力軸(16)の回
    転出力が自転車の車輪のハブ体(36)に伝達されて前
    記車輪を駆動する動力付き自転車の制動方法であって、 前記車輪の回転を前記電動モータ(15)の前記出力軸
    (16)に伝達して得られる発電電流を流すことにより
    発電制動を行う手順と、 前記自転車を一定の制動トルクで制動するように前記発
    電電流の制御を行う手順とを有する 動力付き自転車の制
    動方法。
  4. 【請求項4】電動モータ(15)の出力軸(16)の回
    転出力が自転車の車輪のハブ体(36)に伝達されて前
    記車輪を駆動する動力付き自転車の制動制御装置であっ
    て、 前記自転車の走行速度を検出するための走行速度計測手
    段と、 前記電動モータ(15)の駆動電流および発電電流の制
    御を行う制御手段(1 50)とを有し、 前記制御手段(150)は、 制動開始を指示する信号によって、前記電動モータ(1
    5)の前記出力軸(16)を前記自転車の走行速度に対
    応する回転速度となるように駆動する同期駆動手順と、 前記同期駆動手順の後に、前記車輪の回転を前記電動モ
    ータ(15)の前記出力軸(16)に伝達して得られる
    発電電流を流すことにより発電制動を行う手順とを実行
    するものである 動力付き自転車の制動制御装置。
  5. 【請求項5】電動モータ(15)の出力軸(16)の回
    転出力が自転車の車輪のハブ体(36)に伝達されて前
    記車輪を駆動する動力付き自転車の制動制御装置であっ
    て、 前記自転車の走行速度を検出するための走行速度計測手
    段と、 前記電動モータ(15)の駆動電流および発電電流の制
    御を行う制御手段(150)とを有し、 前記制御手段(150)は、 前記車輪の回転を前記電動モータ(15)の前記出力軸
    (16)に伝達して得られる発電電流を流すことにより
    発電制動を行う手順と、 前記自転車の走行速度が一定となるように前記発電電流
    を流す量を制御する手順とを実行するものである 動力付
    き自転車の制動制御装置。
  6. 【請求項6】電動モータ(15)の出力軸(16)の回
    転出力が自転車の車輪のハブ体(36)に伝達されて前
    記車輪を駆動する動力付き自転車の制動制御装置であっ
    て、 前記電動モータ(15)の制動トルクを検出する制動ト
    ルク検出手段と、 前記電動モータ(15)の駆動電流および発電電流の制
    御を行う制御手段(150)とを有し、 前記制御手段(150)は、 前記車輪の回転を前記電動モータ(15)の前記出力軸
    (16)に伝達して得られる発電電流を流すことにより
    発電制動を行う手順と、 前記自転車を一定の制動トルクで制動するように前記発
    電電流の制御を行う手 順とを実行するものである 動力付
    き自転車の制動制御装置。
  7. 【請求項7】請求項4〜6のいずれか1項に記載した動
    力付き自転車の制動制御装置であって、 前記自転車の後輪をチェーンを介して駆動する前ギヤ板
    (6)と、前記前ギヤ板(6)を駆動するペダルのトル
    クを受け止め変位する受圧バネ機構(113)と、前記
    受圧バネ機構(113)の変位を検出するセンサー(1
    49)とを備え、前記ペダルの踏力トルクを検出する踏
    力トルク検出手段(8)を有する 動力付き自転車の制動
    制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載した動力付き自転車の制動
    制御装置であって、 前記踏力トルク検出手段(8)は、前記受圧バネ機構
    (113)の変位を前記前ギヤ板(6)の軸線方向の変
    位に変換する軸線方向変位変換機構を備えたものである
    動力付き自転車の制動制御装置。
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