JP3458963B2 - 画像変換装置 - Google Patents

画像変換装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段（図２及び図５） 作用（図２及び図５） 実施例（図１〜図９） 発明の効果
【０００２】
【産業上の利用分野】本発明は画像変換装置に関し、例
えばビデオ信号に特殊効果を与える特殊効果装置に適用
して好適なものである。
【０００３】
【従来の技術】従来、この種の画像変換装置において
は、入力ビデオ信号をライトアドレス発生回路から出力
されるライトアドレスに基づいてフレームメモリの所定
領域に順次書き込むと共に、当該フレームメモリのデー
タをリードアドレス発生回路から入力されるリードアド
レスによつて読み出すことにより、ビデオ信号に種々の
特殊効果を与えて画像を変形させて表示するようになさ
れている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種のリー
ドアドレス制御方式の画像変換装置においては、例えば
星型又はハート型等の湾曲した変形画面を生成するよう
な特殊効果を付与することが困難であつた。
【０００５】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、画像を星型又はハート型等の湾曲した変形画面に変
換するようなレンズ効果を与えることができる画像変換
装置を提案しようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、入力ビデオ信号Ｓ１によつて形成
された画像をメモリ１１に記憶し、メモリ１１の入力ビ
デオ信号を所定のリードアドレス発生手段１３のリード
アドレスによつて読み出すことにより、画像に対して所
定の画像変換を施す画像変換装置１０において、直交座
標で表されるリードアドレスを極座標データに変換する
変換手段２３と、変換画像の曲率半径ｒを変換画像の中
心からの角度θに応じて当該中心からの距離ｒが変化す
るような関数（以下、「変換画像の形状を表す関数」と
いう。）Ｇで除した結果を、一次微分係数が単調増加を
示し所定のレベルから一定増加を示すような関数Ｆと
し、当該関数Ｆ及び変換画像の形状を表す関数Ｇを乗算
することにより入力されたリードアドレスに対する変換
演算を実行する演算手段２４、２５と、演算手段におい
て算出された演算結果を直交座標に変換する変換手段２
６、２７とを備え、直交座標データに変換されたリード
アドレスによつてメモリ１１からビデオ信号Ｓ１を読み
出すことにより、入力ビデオ信号Ｓ１によつて形成され
た画像に対してレンズ効果を与えるようにする。
【０００７】また本発明においては、演算手段２４、２
５は、入力されたリードアドレスに対する変換演算を次
の式で与えられるようにする。
【数３】 ここでｒは変換画像の曲率半径を表す。Ｇ（θ）は変換
画像の形状を表す。ただし、θは変換画像の中心からの
角度を表す。
【０００８】
【０００９】
【００１０】また本発明においては、演算手段２４、２
５は、入力されたリードアドレスに対する変換演算を次
の式で与えられるようにする。
【数４】 ここでθは変換画像の中心からの角度を表す。ＰＳは変
換画像のパターンの回転角を表す。Ｇ（θ）は変換画像
の形状を表す。Ｍ（θ）は変換画像の角度θの時のパタ
ーンの半径ＲＰを変換画像に対する外接円の半径Ｒ２で
除した値を表す。
【００１１】
【００１２】
【００１３】
【００１４】
【００１５】
【００１６】
【００１７】
【００１８】
【００１９】また本発明においては、リードアドレス発
生手段１３は、３次元変換マトリクスを介して入力され
たリードアドレスを演算処理することによつて算出され
るリードアドレスに基づいてメモリ１１のビデオ信号を
読み出すようにする。
【００２０】
【作用】変換画像の中心からの角度θに応じて当該中心
からの距離ｒが変化するような関数Ｇを用いて変換画像
を形成するようにしたことにより、種々の形状のレンズ
効果を得ることができる。
【００２１】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【００２２】図１において１０は全体として画像変換装
置を示し、デイジタル化された入力ビデオ信号Ｓ１を、
シーケンシヤルライトアドレスカウンタ１２から送出さ
れるライトアドレス信号Ｓ２に基づいてフレームメモリ
１１に画像を変形させない状態で書き込む。
【００２３】またフレームメモリ１１から画像データを
読み出すためのリードアドレスを発生するリードアドレ
スジエネレータ１３は、シーケンシヤルなリードアドレ
ス信号Ｓ３を入力し、当該シーケンシヤルなリードアド
レスを加工し、当該加工されたリードアドレスをリード
アドレス信号Ｓ４としてフレームメモリ１１に送出する
ことにより、当該リードアドレスに基づいてフレームメ
モリ１１から読み出された出力ビデオ信号Ｓ５は、入力
ビデオ信号Ｓ１に対して所定の変形を加えた画像を形成
する。
【００２４】ここで図２はリードアドレスジエネレータ
１３におけるレンズ効果リードアドレス生成処理手順を
示し、リードアドレスジエネレータ１３はステツプＳＰ
１から当該処理手順に入ると、続くステツプＳＰ２にお
いて直交座標系（ｘ、ｙ）で指定されるシーケンシヤル
リードアドレスをリードアドレス信号Ｓ３によつて入力
し、続くステツプＳＰ３に移る。
【００２５】リードアドレスジエネレータ１３はステツ
プＳＰ３において効果の中心ｘC（＝ｘ−ＸC）及びｙC
（＝ｙ−ＹC）を求め、続くステツプＳＰ４において直
交座標（ｘ、ｙ）を次式、
【数５】
【数６】 によつて極座標（ｒ、θ）に変換する。
【００２６】さらにリードアドレスジエネレータ１３は
続くステツプＳＰ５において次式、
【数７】
【数８】 によつてレンズ効果の処理を施す。
【００２７】ここで（１５）式において関数Ｇ（θ）は
レンズの形を規定するパターン関数で、図３に示すよう
なパターンＡを生成する場合、基準円Ｓの半径をＲＳ、
角度θの時のパターンＡの半径をＲＰとすると関数Ｇ
（θ）は次式、
【数９】 によつて表される周期関数となる。
【００２８】この周期関数を用いれば、例えば図４
（Ａ）及び（Ｂ）に示すような星型のパターンＢ及びハ
ート型のパターンＣを形成することができる。また当該
周期関数は、次式、
【数１０】 のように変形することによつて図５に示すようなレンズ
パターンＤの回転角ＰＳ及びパターンのアスペクト比Ａ
Ｓによる制御が可能となる。
【００２９】但し図５において内接円ＳＩＮの半径をＲ
１、外接円ＳＯＵＴの半径をＲ２としてθの関数Ｍ
（θ）は次式、
【数１１】
【数１２】 を満足するものである。
【００３０】また関数Ｆ（ｒ）はレンズを通して見たと
きの画像の見え方を規定する関数であり、レンズの曲率
をＤS 、レンズの半径をＲS とすると図６（Ａ）及び
（Ｂ）に示すように曲率ＤS1及びＤS2によつて制御する
ことができる。
【００３１】このようにして図２のステツプＳＰ５にお
いてレンズ効果の処理が終了すると、リードアドレスジ
エネレータ１３は続くステツプＳＰ６に移つて極座標
（ｒ′、θ′）を次式、
【数１３】
【数１４】 によつて直交座標（Ｘ、Ｙ）に変換し、続くステツプＳ
Ｐ７において直交座標（Ｘ、Ｙ）に効果の中心（ＸC、
ＹC）をそれぞれ加算すると共に、ステツプＳＰ８にお
いてレンズ効果を発生したリードアドレスＸC及びＹCを
得、かくしてステツプＳＰ９において当該処理を終了す
る。
【００３２】ここでリードアドレスジエネレータ１３は
図７に示すように、シーケンシヤルなリードアドレスｘ
をＲＡＭ２８及び減算回路３１に送出する。ＲＡＭ２８
は効果の中心ＸC が記憶されており、リードアドレスｘ
を当該中心データＸC に変換して減算回路３１に送出す
る。減算回路３１はリードアドレスｘ及び中心データＸ
C の減算値を求め、これを座標変換回路２３に送出す
る。
【００３３】またシーケンシヤルなリードアドレスｙは
ＲＡＭ２９及び減算回路３２に送出される。ＲＡＭ２９
は効果の中心ＹC が記憶されており、リードアドレスｙ
を当該中心データＹC に変換して減算回路３２に送出す
る。減算回路３２はリードアドレスｙ及び中心データＹ
C の減算値を求め、これを座標変換回路２３に送出す
る。
【００３４】座標変換回路２３は直交座標（ｘ、ｙ）を
極座標（Ｒ、θ）に変換し、距離データＲを乗算回路３
３に送出する。また角度データθはＲＡＭ２５、２６及
び２７に入力される。
【００３５】ＲＡＭ２５、２６及び２７は角度データθ
によつて参照されるテーブルであり、ＲＡＭ２５にはｒ
´´＝１／（Ｇ（θ））のデータがＣＰＵ３９によつて
設定されており、ＲＡＭ２６にはＧ（θ）×ｃｏｓ（θ
´）＝Ｇ（θ）×ｃｏｓ（θ）のデータがＣＰＵ３９に
よつて設定され、かつＲＡＭ２７にはＧ（θ）×ｓｉｎ
（θ´）＝Ｇ（θ）×ｓｉｎ（θ）のデータがＣＰＵ３
９によつて設定されている。
【００３６】またＲＡＭ２５の出力は乗算回路３３に送
出されて座標変換回路２３から出力される距離データＲ
と乗算され、ＲＡＭ２４に入力される。ＲＡＭ２４はｒ
´＝Ｆ（ｒ）のデータがＣＰＵ３９によつて設定されて
いる。このＲＡＭ２４の出力は加算回路３４及び３５に
入力され、加算回路３４においてＲＡＭ２６の出力に加
算されると共に、加算回路３５においてＲＡＭ２７の出
力に加算される。
【００３７】また加算回路３４の出力は続く加算回路３
６に入力され、ＲＡＭ２８の出力に加算された後、リー
ドアドレスＸC として出力される。また加算回路３５の
出力は続く加算回路３７に入力され、ＲＡＭ２９の出力
に加算された後、リードアドレスＹC として出力され
る。
【００３８】以上の構成によれば、リードアドレスを算
出する際に基準円Ｓの半径ＲS及びレンズパターンＤの
角度θの時の半径ＲPによつて決定される関数Ｇ（θ）
に関する処理を付加したことにより、レンズの形を円形
以外の例えば星型、ハート型等に変形することができ
る。
【００３９】なお上述の実施例においては、１画面内に
１つのレンズパターンを形成した場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば図８に示すようなレ
ンズ中心（ＸC 、ＹC ）及びＲＡＭ２８及び２９のテー
ブルの関係から、図９に示すようにレンズの繰り返し幅
をＷx 、Ｗy として複数のレンズパターンを形成するこ
とができる。
【００４０】また上述の実施例においては、２次元平面
上において爆発効果を得るようにした場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、リードアドレスジエネレ
ータ１３に入力されるシーケンシヤルなリードアドレス
（ｘ、ｙ）を３次元マトリクスを通したものとしても良
い。
【００４１】すなわち３次元マトリクスを通したリード
アドレスをｘ３Ｄ及びｙ３Ｄ、ａ１１〜ａ３３を３次元
変換マトリクスとして次式、
【数１５】
【数１６】 によつて表されるリードアドレス（ｘ３Ｄ、ｙ３Ｄ）を
リードアドレスジエネレータ１３に入力するようにすれ
ば良い。
【００４２】なお本発明によるレンズ効果の実際の画像
として、円形のレンズ効果による画像を参考図面１に示
し、星型のレンズ効果による画像を参考図面２に示し、
複数レンズを並べる効果を参考図面３に示す。
【００４３】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、変換画像
の中心からの角度に応じて当該中心からの距離が変化す
るような関数を用いて変換画像を形成するようにしたこ
とにより、種々の形状のレンズ効果を得ることができる
画像変換装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による画像変換装置の一実施例を示すブ
ロツク図である。
【図２】本発明によるレンズ効果リードアドレス生成処
理手順を示すフローチヤートである。
【図３】Ｇ（θ）関数を示す曲線図である。
【図４】星形及びハート形の変換画像を示す略線図であ
る。
【図５】アスペクト比関数Ｍ（θ）の概要を示す略線図
である。
【図６】Ｆ（ｒ）関数及び出力される変換画像を示す略
線図である。
【図７】リードアドレスジエネレータの構成を示すブロ
ツク図である。
【図８】レンズ中心をオフセツトさせた場合の動作の説
明に供する略線図である。
【図９】レンズ効果のマルチ化の状態を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
１０……画像変換装置、１１……フレームメモリ、１３
……リードアドレスジエネレータ、２３……座標変換回
路、２５、２６、２７、２８、２９……ＲＡＭ、３９…
…ＣＰＵ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H04N 5/262 - 5/28 G06T 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】入力ビデオ信号によつて形成された画像を
    メモリに記憶し、上記メモリの上記入力ビデオ信号を所
    定のリードアドレス発生手段のリードアドレスによつて
    読み出すことにより、上記画像に対して所定の画像変換
    を施す画像変換装置において、 直交座標で表される上記リードアドレスを極座標データ
    に変換する変換手段と、 変換画像の曲率半径を変換画像の中心からの角度に応じ
    て当該中心からの距離が変化するような関数（以下、変
    換画像の形状を表す関数という。）で除した結果を、一
    次微分係数が単調増加を示し所定のレベルから一定増加
    を示すような関数とし、当該関数及び上記変換画像の形
    状を表す関数を乗算することにより上記入力されたリー
    ドアドレスに対する変換演算を実行する演算手段と、 上記演算手段において算出された演算結果を直交座標に
    変換する変換手段とを具え、上記直交座標データに変換
    された上記リードアドレスによつて上記メモリから上記
    ビデオ信号を読み出すことにより、上記入力ビデオ信号
    によつて形成された画像に対してレンズ効果を与えるよ
    うにしたことを特徴とする画像変換装置。
  2. 【請求項２】上記演算手段は、上記入力されたリードア
    ドレスに対する変換演算を次の式で与えられるようにし
    たことを特徴とする請求項１に記載の画像変換装置。 【数１】 ここでｒは変換画像の曲率半径を表す。Ｇ（θ）は変換
    画像の形状を表す。ただし、θは変換画像の中心からの
    角度を表す。
  3. 【請求項３】上記演算手段は、上記（１）式中のＧ
    （θ）を次の式のＧ′（θ）に置き換えた変換演算をす
    るようにしたことを特徴とする請求項２に記載の画像変
    換装置。 【数２】 ここでθは変換画像の中心からの角度を表す。ＰＳは変
    換画像のパターンの回転角を表す。Ｇ（θ）は変換画像
    の形状を表す。Ｍ（θ）は変換画像の角度θの時のパタ
    ーンの半径ＲＰを変換画像に対する外接円の半径Ｒ2で
    除した値を表す。
  4. 【請求項４】上記リードアドレス発生手段は、３次元変
    換マトリクスを介して入力されたリードアドレスを演算
    処理することによつて算出されるリードアドレスに基づ
    いて上記メモリの上記ビデオ信号を読み出すようにした
    ことを特徴とする請求項１に記載の画像変換装置。
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