JP3458845B2 - 水性エマルジョン及びその製造方法 - Google Patents

水性エマルジョン及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性エマルジョン及
びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、発
泡が少なく、塗膜強度等の性能においても極めて優れた
水性エマルジョンを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙塗工剤、水性コート剤、水性塗
料及び水性インキ等においては、耐水性、表面強度及び
印刷適性等の性能面から、いわゆる疎水性不飽和単量体
を主要成分とする各種アクリルエマルジョンまたはスチ
レン−アクリルエマルジョン等の水性エマルジョンが幅
広く用いられてきた。
【0003】しかしながら、疎水性不飽和単量体を乳化
重合するにあたっては、従来より、アニオン性界面活性
剤やノニオン性界面活性剤等の界面活性剤、ポリビニル
アルコール等の分散安定剤を単独或いはニ種以上混合し
て用いられてきた。しかし界面活性剤に起因する塗膜の
耐水性や強度の低下、あるいはこれらの水性エマルジョ
ンを基材に表面塗工する際、それ自体の発泡が多いた
め、泡による塗工液の粘度の上昇、流動性の変化や塗膜
の不均一化等の塗布工程でのトラブルとなり、これらを
改善するために、消泡剤の使用量を多くする必要があっ
た。その結果として塗工面でハジキをおこしたり、塗膜
性能を悪化させる等の問題があつた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明者らは、発泡が少なく、塗膜強度等の性能に優れた
水性エマルジョン及びその製造方法を提供するべく鋭意
研究の結果本発明を完成するに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記の構成を有する水性エマルジョン及びその製造方法に
関するものである。
【0006】本発明が提案する第1の発明は、澱粉類
(A)、及びカルボキシル基含有不飽和単量体(a)と
疎水性不飽和単量体(b)を重合して得られるアニオン
性共重合体(B)の共存下で、疎水性不飽和単量体
(C)を乳化重合させてなる水性エマルジョンという構
成からなる。
【0007】本発明が提案する第2の発明は、上記した
澱粉類(A)が酵素変性したカチオン化澱粉である水性
エマルジョンという構成からなる。
【0008】本発明が提案する第3の発明は、前記した
アニオン性共重合体(B)が、カルボキシル基含有不飽
和単量体(a)8〜60重量%及び疎水性不飽和単量体
(b)40〜92重量%を重合して得られる水性エマル
ジョンという構成からなる。
【0009】本発明が提案する第4の発明は、上記した
水性エマルジョンにおいて、澱粉類(A)と、アニオン
性共重合体(B)及び疎水性不飽和単量体(C)の重量
割合が(A)+[(B)+(C)]=5〜50:50〜
95重量%、かつ(B)と(C)の重量割合が(B):
(C)=10:5〜100である水性エマルジョンとい
う構成からなる。
【0010】本発明が提案する第の発明は、上記第1
乃至4において、澱粉類(A)の水溶液中で、疎水性不
飽和単量体(C)をアニオン性共重合体(B)を用いて
乳化せしめた乳化液を乳化重合する水性エマルジョンの
製造方法という構成からなる。
【0011】すなわち、本発明の構成により、発泡が少
なく、塗膜強度等の性能に優れた低発泡性エマルジョン
及びその製造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の技術的構成につい
て詳しく説明する。
【0013】本発明における澱粉類(A)としては、馬
鈴薯、さつまいも、タピオカなど各種植物の地下部から
得られる澱粉や小麦、米、とうもろこしなどの各種穀物
から得られる澱粉またはこれらの澱粉をアセチル化、エ
ステル化及びエーテル化した澱粉誘導体、これらの澱粉
や澱粉誘導体を3−クロローヒドロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライドやグリシジルトリメチルア
ンモニウムクロライド等のカチオン化剤とアルカリ触媒
の存在下で反応させることによって得られるカチオン性
及び両性澱粉、又は前記澱粉、澱粉誘導体、カチオン性
及び両性澱粉等を澱粉分解酵素を用いて低粘度化した酵
素変性澱粉、塩素、サラシ粉、次亜塩素塩、過酸化水
素、過マンガン酸カリ等の酸化剤で低粘度化した酸化澱
粉などの澱粉類があげられ、このなかでも好ましくは低
発泡性の点で酵素変性したカチオン性澱粉が好ましい。
【0014】本発明に係る水溶性共重合体(B)におけ
るカルボキシル基含有不飽和単量体(a)としては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマ
ル酸などが挙げられ、これらのカルボキシル基含有不飽
和単量体は単独又は2種以上を併用してもよい、これら
のなかでもアクリル酸あるいはメタクリル酸が好まし
い。
【0015】本発明に係るアニオン性共重合体(B)に
おける疎水性不飽和単量体(b)としては、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン類、
炭素数1〜18のアルキル基の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル、エステル基が2−ヒドロキシエチル基、
2−ヒドロキシプロピル基等ヒドロキシアルキル基、ベ
ンジル基、アリル基等の各種(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルニトリル、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステル類やアルキルビニルエス
テル類、イソブチレン等のα−オレフィン類が挙げら
れ、これらの疎水性不飽和単量体は単独又は2種以上を
併用してもよく、これらのなかでもスチレン類の使用が
好ましい、
【0016】本発明に係るアニオン性共重合体(B)に
おいては前記(a)及び(b)と共重合しうる不飽和単
量体を、疎水性不飽和単量体(C)の乳化性を損わない
限度において使用することができる。例えば、アクリル
アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等のノニオン性
不飽和単量体、2−アクリルアミド2−メチルプロパン
スルフォン酸、ビニルスルフォン酸等のスルホン酸基含
有アニオン性不飽和単量体またはそのアルカリ塩、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、アリールアミン、ジアリール
アミンなどの第三級アミノ基を有する単量体またはそれ
らの塩類や第四級アンモニウム塩などのカチオン性不飽
和単量体等を挙げることができる。
【0017】尚、本発明に係るアニオン性共重合体
(B)は、エマルジョンを調製する重合系で前記疎水性
不飽和単量体(C)を水に分散せしめる乳化剤として使
用され、同時に塗膜の耐水性、強度等の性能向上にも寄
与するものである。
【0018】本発明のアニオン性共重合体(B)におけ
るカルボキシル基含有不飽和単量体(a)と疎水性不飽和
単量体(b)の重量割合は、単量体(a)8〜60重量%
及び疎水性不飽和単量体(b)40〜92重量%、好ま
しくは単量体(a)25〜40重量%及び疎水性不飽和単
量体(b)60〜75重量%である。単量体(a)が8重
量%未満では親水性が弱いために疎水性不飽和単量体
(C)の乳化性が低下し、凝集物が発生する傾向があ
り、また単量体(a)が60重量%を越える場合は、重合
中に凝集物が発生し、本発明の効果が十分発揮されな
い。
【0019】本発明に係るアニオン性共重合体(B)の
製造方法としては、従来公知の方法でよい、例えば、撹
拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管を備えた反
応容器にカルボキシル基含有不飽和単量体(a)、疎水性
不飽和単量体(b)及び溶剤を仕込み重合開始剤を加え
て重合する方法や、単量体(a)と単量体(b)及び溶
剤の混合物と、重合開始剤とを同時に反応容器に滴下し
て重合する方法等が挙げられる。通常、重合温度40〜
150℃、反応時間1〜10時間程度である。前記溶剤
としては水、イソプロピルアルコール、エチルアルコー
ル等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン
類、酢酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテル
アセテート等の有機溶剤を単独もしくは適宜組み合わせ
て使用することができる。有機溶剤を使用した場合には
適宜有機溶剤を減圧蒸留で除去し、カルボキシル基に対
して80〜100モル%のアルカリ物質で中和して水溶
液とする。該アルカリ物質が80モル%未満では、水性
エマルジョンの安定性に欠け異物が発生する傾向にあ
る。アルカリ物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の無機アルカリ、アンモニア、モノメチルアミ
ン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、アニリン等の有機アミンが挙げられ、この
なかでもアンモニアを用いるのが好ましい。前記重合開
始剤としては過酸化水素、過硫酸アンモニウム、ベンゾ
イルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の過酸
化触媒、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチ
ル−2.2−アゾビスイソブチレイト等のアゾ系触媒等
を適宜選択して使用でき、使用量は総不飽和単量体10
0重量部に対して0.01〜5重量部程度である。
【0020】本発明に係る疎水性不飽和単量体(C)と
しては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン等のスチレン類、炭素数1〜18のアルキル基の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、エステル基が2−ヒ
ドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基等のヒド
ロキシアルキル基、ベンジル基、アリル基等の各種(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類
やアルキルビニルエーテル類が挙げられ、これらの疎水
性不飽和単量体は単独又は2種以上を併用してもよく、
エマルジョンの使用される用途によつて適宜選択され
る。
【0021】本発明に係る水性エマルジョンにおいて、
澱粉類(A)と、アニオン性共重合体(B)及び疎水性
不飽和単量体(C)の重量割合が(A):[(B)+
(C)]=5〜50:50〜95重量%、好ましくは
(A):[(B)+(C)]=10〜30:70〜90
重量%であり、(A)成分が5重量%未満の場合は、エ
マルジョン使用時塗工液の泡の抑制効果が低下し、
(A)成分が50重量%を越える場合は、塗膜の耐水性
がもうひとつである。
【0022】本発明に係る水性エマルジョンにおいて、
アニオン性共重合体(B)と疎水性不飽和単量体(C)
の重量割合が(B):(C)=10:5〜100、好ま
しくは(B):(C)=10:10〜25であり、
(B)成分10に対して(C)成分が1未満の場合は塗
膜性能の低下、例えば水性インキ用バインダーとして用
いた場合は乾燥性が低下するなど実用的でなく、(B)
成分10に対して(C)成分が100を越える場合は、
疎水性不飽和単量体(C)の乳化性が低下し、重合物中
に凝集物が発生する傾向にある。
【0023】本発明に係る水性エマルジョンの製造方法
としては、特に制限がないが、例えば、下記の方法で製
造した水性エマルジョンの安定な製品が得られる点で好
ましい。すなわち、撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素
ガス導入管を備えた反応容器に澱粉類(A)及び水を仕
込み加温し、次いで、別にアニオン性共重合体(B)と
疎水性不飽和単量体(C)及び水を乳化機にて乳化させ
て調製した乳化液を全量仕込むか、あるいは連続添加
し、重合開始剤として過酸化水素、過硫酸アンモニウ
ム、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイ
ド等の過酸化物、又はそれらの過酸化触媒と重亜硫酸塩
等の還元剤とのレドックス開始剤、2,2−アゾビス
(2−アミジノプロパン)塩酸塩等の水溶性アゾ系開始
剤等を加え、また必要に応じてイソプロピルアルコー
ル、アリルアルコール、アリルスルホン酸ナトリウム、
メタアリルスルホン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウ
ム、メルカプトエタノール、チオグリコール等の重合調
製剤又は連鎖移動剤を適宜使用し、温度40〜95℃、
1〜5時間反応してエマルジョンが得られる。前記アニ
オン性共重合体(B)で疎水性不飽和単量体(C)を乳
化させる乳化機としては、CLEARMIX(エム・テ
クニック(株)社製)などが挙げられる。
【0024】その他の水性エマルジョンの製造方法とし
ては、例えば前記(A)成分、前記(B)成分及び前記
(C)成分を同時に反応容器に仕込み重合触媒を加えて
重合する方法、また前記(A)成分及び前記(B)成分
を反応容器に仕込み、次いで前記(C)成分及び重合触
媒を連続添加して重合する方法があり、この方法で得た
エマルジョンも低発泡性に優れているが、エマルジョン
の安定性がもうひとつである。
【0025】このようにして得られた本発明の水性エマ
ルジョンは、そのまま、あるいは従来公知の添加剤を添
加して各種用途に使用される。例えば紙用塗工剤、水性
コート剤、水性塗料及び水性インキ等と広範な用途に利
用される。
【0026】
【実施例】以下に、調製例、実施例及び比較例を挙げて
本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものでない。尚、部及び%は特記しないか
ぎりすべて重量基準である。
【0027】<澱粉類(A)の調製>[調製例A−1]
撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた反応容器に酸化澱
粉(商品名MS3800;日本食品化工(株)製)70
部、水900部を仕込み加温して糊化し、次いで水を加
えて固形分調整し、固形分7%、粘度20cps(25
℃)の酸化澱粉水溶液を得た。
【0028】[調製例A−2]調製例A−1において、
酸化澱粉をカチオン化タピオカ澱粉(商品名タピスター
GSM;N値0.33、星光化学工業(株)製)50部
に代えた以外は調製例A−1と同様の方法で、固形分5
%、粘度700cps(25℃)、pH4.8のカチオ
ン化タピオカ澱粉水溶液を得た。
【0029】調製例A−3]撹拌機、温度計、還流冷却
器を備えた反応容器にカチオン化タピオカ澱粉(商品名
タピスターGSM;N値0.33、星光化学工業(株)
製)100部に水200部を仕込みスラリーとした後、
pH6に調整、α−アミラーゼを添加して除々に加温し
て酵素変性を行い、固形分25%、pH3.5の酵素変
性カチオン化澱粉水溶液を得た。
【0030】[調製例A−4]調製例A−1において、
酸化澱粉を生コーン澱粉に代えた以外は調製例A−1と
同様の方法で、固形分7%、粘度83cps(25
℃)、pH5.2の生コーン澱粉水溶液を得た。
【0031】[調製例A−5]調製例A−1において、
酸化澱粉を両性澱粉(商品名CATO3210;日本エ
ヌエスシー(株)品)に代えた以外は調製例A−1と同
様の方法で、固形分5%、粘度600cps(25
℃)、pH6.7の両性澱粉水溶液を得た。
【0032】<アニオン性共重合体(B)の調製> [調製例B−1]撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた
四つ口フラスコにプロピレングリコールメチルエーテル
アセテート60部を仕込み、温度145℃まで加温す
る。次いで重合開始剤としてジ−tブチルパーオキサイ
ド2部、アクリル酸11.4部及びスチレン48.6部
を3時間かけて連続添加し、更に4時間反応した後、溶
剤を減圧蒸留して除去し、25%アンモニア水10.2
部と水を加えて固形分を調整して、固形分20%、pH
9.3、粘度63cps(25℃)のアニオン性共重合
体を得た。
【0033】[調製例B−2]調製例B−1においてア
クリル酸、スチレン及び25%アンモニア水を、アクリ
ル酸12.6部、スチレン47.4部、25%アンモニ
ア水11.3部に代えた以外は、調製例B−1と同様の
方法で固形分20%、pH9.4、粘度63cps(2
5℃)のアニオン性共重合体を得た。
【0034】[調製例B−3]調製例B−1においてア
クリル酸、スチレン及び25%アンモニア水を、アクリ
ル酸20部、スチレン40部、25%アンモニア水1
7.9部に代えた以外は、調製例B−1と同様の方法で
固形分20%、pH9.0、粘度6cps(25℃)の
アニオン性共重合体を得た。
【0035】<水性エマルジョンの調製> [実施例1]撹拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導
入管を備えた反応容器に、前記調製例A−1の酸化澱粉
水溶液85.7部、水14.3部を仕込み、温度70℃
まで加温する。重合開始剤として過硫酸アンモニウム
0.3部を加え、別に前記調製B−1のアニオン性共重
合体120部とメタクリル酸n−ブチル12部及びアク
リル酸2−エチルヘキシル18部及び水50部を乳化機
にて乳化させて調製した乳化液を、窒素気流下にて2時
間かけて連続添加し、更に3時間反応して水性エマルジ
ョンを得た。その製品性状を表1に示す。
【0036】[実施例2〜8]実施例1において、澱粉
(A)、アニオン性共重合体(B)及び疎水性不飽和
単量体(C)の種類と使用量を表2の通りに代えた以外
は実施例1と同様の方法で実施例2〜8の水性エマルジ
ョンを得た。その製品性状を表1に示す。
【0037】[比較例1〜4]実施例1において、澱粉
(A)を用いずにアニオン性共重合体(B)及び疎水
性不飽和単量体(C)の種類と使用量を表2の通りに代
えた以外は実施例1と同様の方法で比較例1〜4の水性
エマルジョンを得た。その製品性状を表1に示す。
【0038】[比較例5]撹拌機を備えた反応容器に、
前記調製例A−3の酵素変性カチオン化澱粉水溶液40
部と前記比較例3の水性エマルジョン474部を仕込
み、撹拌して混合液を得た。その製品性状を表1に示す
【0039】<水性エマルジョンの泡試験方法>固形分
換算で0.5%水性エマルジョン試験液500gを50
℃に調整した後、ミキサー(TM94;テスコム株式会
社製)に採り、スライダックス(SK105;株式会社
東芝製)50Vの条件で、ミキシングし、3分後の泡の
発生量(ml)を測定した。またミキシング3分後静
止、1分後、3分後の泡の体積量(ml)を測定した。
尚、ここでいう泡の発生量(体積量)とは、水性エマル
ジョン試験液をミキサーに入れた時の液面からミキシン
グして泡発生後の泡の上面までの体積量を水で換算した
値である。その結果を表2に示す。
【0040】<塗膜表面強度試験方法> (1)試験片の調製 坪量370g/mの原紙に、バーコーター(No.
3)を用いて、固形分20%の水性エマエルジョンを1
0g/m の付着量(固形分換算:2g/m )と
なるように塗布し、その後、熱風乾燥機(110℃、1
分間)乾燥し試験片を作成した。 (2)塗膜表面強度試験 ・ワックスピック試験法:JISP−8129に準ず
る。 ・RI印刷強度:RI印刷試験機((株)明製作所製)
を用いてインク量(インクタック15)1ccの条件下
にて、塗布面が膨れるまでの回数を測定。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の水性エマルジョンは、発泡性が
少なく、塗膜強度等の性能においても極めて優れたもの
である。本発明の水性エマルジョンはそのまま、あるい
は従来公知の添加剤を配合して、紙用塗工剤、水性コー
ト剤、水性塗料及び水性インキ等の用途に使用される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−12050(JP,A) 特開 昭56−109214(JP,A) 特開 平11−240906(JP,A) 特開2002−285493(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 2/60 C09D 5/02,151/00,151/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉類(A)、及びカルボキシル基含有不
    飽和単量体(a)と疎水性不飽和単量体(b)を重合し
    て得られるアニオン性共重合体(B)の共存下で、疎水
    性不飽和単量体(C)を乳化重合させてなることを特徴
    とする水性エマルジョン。
  2. 【請求項2】澱粉類(A)が酵素変性したカチオン化澱
    粉である請求項1に記載の水性エマルジョン。
  3. 【請求項3】アニオン性共重合体(B)が、カルボキシ
    ル基含有不飽和単量体(a)8〜60重量%及び疎水性
    不飽和単量体(b)40〜92重量%を重合して得られ
    る重合体である請求項1又は2に記載の水性エマルジョ
    ン。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3に記載の水性エマルジョン
    において、澱粉類(A)と、アニオン性共重合体(B)
    及び疎水性不飽和単量体(C)の重量割合が(A):
    [(B)+(C)]=5〜50:50〜95重量%、か
    つ(B)と(C)の重量割合が(B):(C)=10:
    5〜100である水性エマルジョン。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4において、澱粉類(A)の
    水溶液中で、疎水性不飽和単量体(C)をアニオン性共
    重合体(B)を用いて乳化せしめた乳化液を乳化重合す
    ることを特徴とする水性エマルジョンの製造方法。
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