JP3458638B2 - 光偏向器 - Google Patents

光偏向器

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JP3458638B2
JP3458638B2 JP01414297A JP1414297A JP3458638B2 JP 3458638 B2 JP3458638 B2 JP 3458638B2 JP 01414297 A JP01414297 A JP 01414297A JP 1414297 A JP1414297 A JP 1414297A JP 3458638 B2 JP3458638 B2 JP 3458638B2
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康平 塩谷
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寛美 伊藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタ、
デジタル複写機、若しくはレーザファクシミリ等に用い
られる光走査装置等に適用することができ、光学部材を
動圧軸受を有する駆動モータで高速回転することができ
光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを記録媒体上に走査す
る光走査装置には、情報を含むビームを所定の方向へ偏
向し、走査させるため、例えば多面鏡、又はフォログラ
ムディスク等の光学部材、(以下多面鏡という)をコア
レスモータ等の駆動モータで高速回転させるようにした
光偏向器が使われている。
【0003】近時、レーザー・ビーム・プリンタやデジ
タル複写機の高速化、高画質化により光偏向器も10,
000〜30,000rpm以上の高速回転が必要とな
り、この光偏向器の駆動モータの軸受もその寿命等の観
点により従来のボール軸受から動圧軸受が採用されてい
る。
【0004】従来、このような光偏向器は、図37〜図
43に例示するように、ステータ10側のベース部材1
2に立設した固定軸14に多面鏡を設けたロータ16を
動圧軸受によって軸支し、ベース部材12に配置したコ
イル基板18上のコアレスコイルである駆動コイル20
を励磁切換え制御し、ロータ16側のメインマグネット
22との間に働く磁力によって、ロータ16を回動する
ように構成されている。
【0005】図38にも示す如く、ステータ10の、ベ
ース部材12の中央部には、固定軸14が立設されてい
る。この固定軸14の外周面部には、動圧軸受を構成す
るためのヘリンボーン溝24が形成されている。
【0006】ベース部材12の固定軸14を立設した側
の平面部上には、コイル基板18が配置されており、こ
のコイル基板18上には駆動コイル20が各所定位置に
6個配置されるとともに、この駆動コイル20用の図示
しない制御回路が構成されている。
【0007】また、コイル基板18の駆動コイル20と
反対側の対応位置(図37に向って駆動コイル20の下
側)には、駆動コイル20で発生したベース部材12側
へ向う磁力線をロータ16側へ向けるためのヨーク28
が、ベース部材12上に穿設した浅溝30内に納められ
て配置されている。
【0008】図37〜図39に示す如く、ベース部材1
2上には、スラストマグネットホルダ32が取り付けら
れてる。このホルダ32は、アルミニュウム製で、中央
に円形開口を設けた矩形状に形成され、その四隅部分に
それぞれ穿孔した通し孔36に締結部材34を通しベー
ス部材12上の所定位置に位置決めして配置されてい
る。このホルダ32の円形開口周部には、断面L字形に
切欠した段部が設けられ、この段部には断面矩形のリン
グ状に形成されたナイロン樹脂磁性材製のステータ側ス
ラストマグネット38が接着剤により貼着されている。
【0009】上述のように構成されたステータ10に装
着されるロータ16は、図37、図40〜図43に示す
ように構成されている。図37及び図40に示すよう
に、ロータ16の回転軸40は、中空円筒状に形成さ
れ、ステータ10の固定軸14に挿通され、回転軸40
が高速回転されることにより、固定軸14と回転軸40
との間に動圧軸受であるラジアル軸受を構成するように
されている。
【0010】この回転軸40の外周部所定位置には、リ
ング状のアルミニュウム製、フランジ42が焼き嵌めし
て固定されている。このフランジ42には、ミラー取付
部44が設けられ、このミラー取付部44の取付面46
上にポリゴンミラー48が固定されている。この取付面
46は回転軸40の軸芯に対し、高精度で垂直となるよ
うに加工されている。また、ポリゴンミラー48は、多
角形柱状に形成され、その側面部が鏡面に加工されてい
る。
【0011】またフランジ42のステータ10側の駆動
コイル20に対応した平面部にはナイロン樹脂磁性材製
駆動用メインマグネット22か接着剤で貼着されてい
る。図43にも示すように、メインマグネット22は、
全体がリング状で、その中央の穴部におけるステータ1
0寄りの部分には、内径を一段広げた開口とした段開口
周部52が形成されている。また、メインマグネット2
2は中心角45度づつに8等分した各区分に、相隣接す
る区分が異極となるようN極とS極とが着磁されてい
る。
【0012】図40にも示すように、回転軸40におけ
るフランジ42からステータ10側に突出した部分に
は、小円筒状のナイロン樹脂磁性材製の回転数検出パル
ス発生用FGマグネット54を、その一端面がフランジ
42の平面に付くよう接着剤で貼着する。このFGマグ
ネット54は、中心角45度づつに8等分した各区分
に、相隣接する区分が異極となるようN極とS極とが着
磁されている。
【0013】また、フランジ42の外周面部におけるス
テータ10と逆側の周角部を、断面矩形の環状に切欠し
て段付部56を形成し、この段付部56に、ナイロン樹
脂磁性材をリング状に形成したロータ側スラストマグネ
ット58が接着剤で貼着されている。
【0014】図1に示す如く、このロータ側スラストマ
グネット58は、ステータ側スラストマグネット38と
同芯となり、所定間隔を置いて隣接するよう配置されて
いる。そして、ロータ側スラストマグネット58の外周
面部と、ステータ側スラストマグネット38の内周面部
とは、吸引力が働くよう相互に異極に着磁され、スラス
ト磁気軸受が構成されている。このスラスト磁気軸受
は、2個のマグネット38、56の働く吸引力がロータ
16の回転軸40におけるスラスト方向(軸線方向)の
荷重に勝って、ロータ16全体を浮上させるように作用
する。
【0015】このため、ロータ16は、スラスト磁気軸
受によりスラスト方向に支受されるとともに、動圧軸受
によりラジアル方向(放射線方向)に支受されている。
これにより、コイル基板18の駆動回路によって6個の
駆動コイル20に交番電圧を印加するよう制御し、ロー
タ16を宙に浮いた状態で高速回転を可能とする。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述のような光偏向器
は、そのロータ16側においては、アルミニュウム製の
フランジ42に、これとは熱膨張率の異る材質であるナ
イロン樹脂磁性材製のメインマグネット22、FGマグ
ネット54、及びロータ側スラストマグネット58を貼
着した構造である。このため、光偏向器の使用時にロー
タを高速回転させたときロータ16が発熱すると、フラ
ンジ42と各マグネット22、54、58との間に下記
表1に示す如き熱応力が生ずる。
【0017】
【表1】
【0018】すなわち、アルミニュウム製フランジ42
の線膨張率は23.1×10-6であり、ナイロン樹脂製
の各マグネット22、54、58の線膨張率は50×1
-6であり、ロータ16を16000rpmの回転数で
回転したときの発熱により、フランジ42と、各メイン
マグネット22、FGマグネット54、又はロータ側ス
ラストマグネット58との各接着部分に働く熱応力は
0.01Kg/mm2 となる。
【0019】これと同時に、ロータ16が16000r
pmで回転するときの遠心力により、フランジ42と、
各メインマグネット22、FGマグネット54、又はロ
ータ側スラストマグネット58との各接着部分に遠心応
力0.062Kg/mm2 が働く。この結果、フランジ
42と、各メインマグネット22、FGマグネット5
4、又はロータ側スラストマグネット58との各接着部
分には、合計0.072Kg/mm2 の応力が働くこと
になり、長時間の使用により、接着部分が破壊され、各
マグネット22、54、58がフランジ42から剥離
し、ロータ16の回転に支障をきたす虞れがある。
【0020】また、ロータ16の組立製造に当っては、
フランジ42に対し、メインマグネット22、FGマグ
ネット54、ロータ側スラストマグネット58を各々接
着材を用いて接着する作業に、多くの作業工数と多くの
手間がかかるので製造コストが高くなる。
【0021】さらに、ロータ16は、フランジ42に各
々別体としてのメインマグネット22、FGマグネット
54、及びロータ側スラストマグネット58を組み付け
る構造なので、ロータ16全体のイナーシャが大きくな
るとともに、初期アンバランス量も大きくなる。
【0022】このためロータ16の組立完成までに、ロ
ータのバランスを修正する作業が不可欠となり、組立作
業の工程が増加し、製造コストが高くなる。
【0023】次に、光偏向器のステータ10側について
みると、ステータ10のアルミニュウム製ホルダ32
に、熱膨張率の異る材質であるナイロン樹脂磁性材製の
ステータ側スラストマグネット38を貼着した構造であ
る。このためロータ16回転時の熱を受けて、ホルダ3
2とステータ側スラストマグネット38との間の接着部
分に前述した表1に示すと同様に熱応力0.01Kg/
mm2 を受けて、この接着部分が破壊され、ステータ側
スラストマグネット38が剥離し、ロータ16の回転に
支障をきたす虞れがある。
【0024】また、ホルダ32にステータ側スラストマ
グネット38を貼着する作業に、多くの作業工程と多く
の手間がかかるので製造コストが高くなる。
【0025】さらに、スラスト軸受を構成するステータ
側スラストマグネット38と、ロータ側スラストマグネ
ット58との間隔を適正に保つため、ホルダ32をベー
ス部材12に固定する際、ステータ側スラストマグネッ
ト38と、ベース部材12の固定軸14とが同軸となる
よう高精度で位置決めせねばならず、その作業に多大な
手間がかかる。
【0026】次に光偏向器全体についてみると、その構
成部品として、各々別体であるフランジ42、メインマ
グネット22、FGマグネット54、ロータ側スラスト
マグネット58、ホルダ32、及びステータ側スラスト
マグネット38を用いるので、部品点数が増加し、製品
コストが高くなる。
【0027】これらの問題を解決するため、従来提案さ
れている特開平4−204625号、特開平6−165
460号、又は特開平6−123848号の手段を用い
ることが考えられる。この特開平4−204625号の
手段はフランジ部、メインマグネット、及びFG・マグ
ネットを一体成形することによりバランスを改善し、イ
ナーシャを小さくする手段である。特開平6−1654
60号の手段はメイン・マグネットとフランジ部を一体
的に成形することにより部品点数、組立て工数を削減し
さらにバランス修正作業を不用とする手段である。また
特開平6−123848号の手段はメイン・マグネット
とフランジ部を一体的に樹脂磁性材料により成形するこ
とにより部品点数、組立て工数を削減し、バランス修正
作業を1回で済ますようにした手段であある。
【0028】しかし、上述の提案されている手段は、い
ずれもロータの軸受としてころがり軸受を用いているた
め、動圧軸受に固有なスラスト磁気軸受を有する構成で
はない。よってスラスト磁気軸受を併有する動圧軸受を
具備する光偏向器固有のステータ側、又はロータ側スラ
ストマグネットの接着部分の剥離、又は組立工数が多大
で作業が困難なことから製造コストが高くなるという課
題を解決し得ない。
【0029】また、ころがり軸受を用いる光偏向器では
使用回転数が10,000rpm程度までであるため、
ロータを樹脂磁性材料による一体成形で構成しても遠心
力によるロータの変形は少ない。しかし、動圧軸受を用
いる光偏向器においては、10,000rpm〜30,
000rpm以上の回転数で用いられるので、樹脂磁性
材料のみの一体成形ロータでは遠心力によるロータ変形
によりポリゴンミラーの鏡面に歪みを生ずる恐れがあ
り、ころがり軸受を用いた光偏向器の構成を単純に応用
することはできない。
【0030】本発明は上記事実を考慮して、各マグネッ
トの接着部分の剥離によるロータの回転障害をなくし、
光偏向器の動作の信頼性を向上し、簡素な構造にして部
品点数を減じ、組立て工数を削減するとともに、多くの
手間が係るロータのバランス修正作業を削減し、又はロ
ータを10,000rpm〜30,000rpmで高速
回転させてもロータ及びポリゴンミラーに歪みがなく、
安定した光走査を実行可能な光偏向器を新たに提供する
ことを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光偏向器
は、光学部材を駆動モータで高速回転させるようにした
光偏向器であって、駆動モータのステータ側に設けられ
た固定軸に動圧軸受を構成するよう軸挿された回転軸を
介して、回転軸のラジアル方向に軸支されたロータと、
ロータに設けたロータ側スラストマグネットと、ステー
タ側ベース台部と、ステータ側ベース台部から突設され
たホルダ部と、ホルダ部に設けられたステータ側スラス
トマグネット部とを樹脂磁性材料によって一体成形する
と共に、そのステータ側スラストマグネット部に着磁し
てロータをステータに対して回転軸のスラスト方向に支
持するステータ側スラストマグネットを構成したステー
タとなるベース部と、を有することを特徴とする。
【0032】上述のように構成することにより、ステー
タ側ベース台部とホルダ部及びステータ側スラストマグ
ネット部とが一体に構成されているので、光偏向器の組
立製造に当り、このベース部に立設された固定軸とステ
ータ側スラストマグネット部との同軸度を高精度で組み
付け調製する必要がないので、組立を容易にでき、組立
作業工数を削減できるから、廉価な製品を提供できる。
【0033】請求項2記載の光偏向器は、光学部材を駆
動モータで高速回転させるようにした光偏向器であっ
て、駆動モータのステータ側に設けられた固定軸に動圧
軸受を構成するよう軸挿された回転軸を介して、回転軸
のラジアル方向に軸支されたロータと、ロータに設けた
ロータ側スラストマグネットと、ステータ側ベース台部
と、ステータ側ベース台部から突設されたホルダ部とを
非磁性の樹脂材料で形成すると共に、ホルダ部に設けら
れたステータ側スラストマグネット部を磁性を有する樹
脂材料によって形成し、非磁性の樹脂材料と磁性を有す
る樹脂材料とを、二色成形手段により一体成形すると共
に、ステータ側スラストマグネット部に着磁してロータ
をステータに対して回転軸のスラスト方向に支持するス
テータ側スラストマグネットを構成したステータとなる
ベース部と、を有することを特徴とする。
【0034】上述のように構成することにより、ベース
部を構成することにより、体積の大きなステータ側ベー
ス台部とホルダ部の部分に高価な樹脂磁性材料を使わな
いで済むので、樹脂磁性材料の使用量を極力少なくし
て、廉価な製品を提供可能とする。
【0035】請求項3記載の光偏向器は、光学部材を駆
動モータで高速回転させるようにした光偏向器であっ
て、駆動モータのステータ側に設けられた固定軸に動圧
軸受を構成するよう軸挿された回転軸を介して、回転軸
のラジアル方向に軸支されたロータと、ロータに設けた
ロータ側スラストマグネットと、ロータの回転軸に取付
けられ、樹脂磁性材料によって一体成形されると共に、
その各所定部所にメインマグネット部、回転数検出パル
ス発生用FGマグネット部、ロータ側スラストマグネッ
トとしてのロータ側スラストマグネット部とを、それぞ
れ着磁した回転本体部、又はロータの回転軸に取付けら
れ、樹脂磁性材料によって一体成形されると共に、その
各所定部所にメインマグネットと回転数検出パルス発生
用FGマグネットとを一体に構成したメイン兼FGマグ
ネット部と、ロータ側スラストマグネットとしてのロー
タ側スラストマグネット部とを、それぞれ着磁して構成
した回転本体部と、ステータ側ベース台部と、ステータ
側ベース台部から突設されたホルダ部と、ホルダ部に設
けられたステータ側スラストマグネット部とを樹脂磁性
材料によって一体成形すると共に、そのステータ側スラ
ストマグネット部に着磁してロータをステータに対して
回転軸のスラスト方向に支持するステータ側スラストマ
グネットを構成したステータとなるベース部、又はステ
ータ側ベース台部と、ステータ側ベース台部から突設さ
れたホルダ部とを非磁性の樹脂材料で形成すると共に、
ホルダ部に設けられたステータ側スラストマグネット部
を磁性を有する樹脂材料によって形成し、非磁性の樹脂
材料と磁性を有する樹脂材料とを、二色成形手段により
一体成形すると共に、ステータ側スラストマグネット部
に着磁してロータをステータに対して回転軸のスラスト
方向に支持するステータ側スラストマグネットを構成し
たステータとなるベース部と、を有することを特徴とす
る。
【0036】上述のように構成することにより、光偏向
器を組み合わせて構成したそれぞれのステータとロータ
とに係る効果が結合して、光偏向器の信頼性をより向上
できるとともに、より大幅な低コスト化を図ることがで
きる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【発明の実施の形態】本発明の光偏向器の第1実施の形
態を図1〜図3により説明する。
【0070】この光偏向器は多面鏡であるポリゴンミラ
ーがコアレスモータである駆動モータで回転駆動される
ように構成されている。
【0071】図1に示すように、光偏向器は、そのステ
ータ60側のベース61に取り付けた固定軸62に対し
ロータ64が回転駆動されるように装着されている。
【0072】(ステータの構成)ステータ60における
ベース61の中央部に立設された円柱状の固定軸62は
セラミック製で、その外周面部には動圧軸受を構成する
ためのヘリンボーン溝66が形成されている。
【0073】このベース61の固定軸14を立設した側
の平面上には、ロータ64の回転を制御するための電子
部品を実装した制御回路基板68が固定されている。こ
の制御回路基板上の固定軸62回りの各所定位置には6
個の駆動コイル70が配置されている。
【0074】また、制御回路基板68の駆動コイル70
と反対のベース側対応位置(図1に向って駆動コイル7
0の下側)には、この駆動コイル70で発生したベース
61側へ向う磁力線をロータ64側へ向けるためのヨー
ク72が、ベース61上に穿設した浅溝74内に納めら
れて配置されている。
【0075】図2にも示す如く、ロータ64のスラスト
軸受を構成するため、ベース61上には、スラストマグ
ネットホルダ76が取り付けられている。このホルダ7
6は、アルミニュウム製で、その中央に円形開口を設け
た矩形状に形成され、その四隅部分にそれぞれ貫通して
穿孔した通し孔78に締結部材80を通しベース61上
の所定位置に位置決めして配置されている。
【0076】このホルダ76の円形開口周部には、断面
L字形に切欠した段部82が設けられ、この段部82に
断面矩形のリング状に形成されたナイロン樹脂磁性材製
のステータ側スラストマグネット84が接着剤で貼着さ
れている。このステータ側スラストマグネット84の肉
厚方向の破線で示した中間線85よりステータ60側の
部分がS極に着磁され、ステータ60より離れる部分が
N極に着磁されている。
【0077】〔ロータの構成〕図1、及び図2に示すよ
うに、上述の如く構成されたステータ60に装着される
ロータ16には、セラミック製回転軸86が設けられて
いる。
【0078】この回転軸86は中空円筒状に形成され、
ステータ60の固定軸62に挿通され、回転軸86が高
速回転されることにより、固定軸62と回転軸86との
間に周囲の空気を取り込んで圧力を発生させるようにし
た動圧軸受であるラジアル軸受を構成するようにされて
いる。
【0079】この回転軸86は、回転本体部88の中央
に設けた透孔に圧入され、両者が一体に固定されてい
る。この回転本体部88は、例えばナイロンにフェライ
ト系磁性材料を混合した樹脂磁性材料で後に着磁するよ
う極異方性を有するように構成され、回転軸86の軸芯
を中心とした回転体形状に形成されている。すなわち、
回転本体部88は、回転軸86の周囲に位置する筒胴部
90と、これよりフランジ状に延出したメインマグネッ
ト部92と、最外周部に形成されたロータ側スラストマ
グネット部94とを有する。
【0080】この筒胴部90は、回転軸86の外周部に
嵌合された筒状部分であり、そのステータ側は肉薄筒状
に形成された回転数検出パルス発生用FGマグネット部
96に構成されている。
【0081】図3に示すように、このFGマグネツト部
96には、中心角45度づつに8等分した各区分に、相
隣接する区分が異極となるよう、N極とS極とが着磁さ
れている。
【0082】図1、及び図2に示すように、回転本体部
88のメインマグネット部92は、筒胴部90から、ス
テータ60上の駆動コイル70に接近する位置側へ近寄
るよう段状に延出されたリング状に形成され、図3に示
す如く、中心角45度づつに8等分した各区分に相隣接
する区分が異極となるようN極とS極とが着磁されてい
る。図1及び図2に示すようにメインマグネット部92
のFGマグネット部96近傍部分は、幅狭のスリット部
98の開放部分に段状に連続する幅広のスリット部10
0が形成され、メインマグネット部92の磁力線がFG
マグネットガ図示しない位置センサに向ける磁力線に影
響を及ぼさないように構成されている。
【0083】メインマグネット部92の外周側には、ス
テータ60側から段状に離間して外方へ延出した環状の
ロータ側スラストマグネット部94が一体に形成されて
いる。このロータ側スラストマグネット部94は断面矩
形のリング状部分であって、その肉厚方向の破線で示し
た中間線102よりステータ60側の部分かN極に着磁
され、ステータ60より離れる部分がS極に着磁されて
いる。
【0084】そして、前述したステータ60のホルダ7
6に固定されたステータ側スラストマグネット84と同
芯でかつ所定短間隔を置いてロータ側スラストマグネッ
ト部94が配置されることにより、これらの異極間に働
く吸引力によりロータ64のスラスト方向の全重量を支
持するスラスト軸受が構成されている。なお、このスラ
スト軸受の2個のマグネット84、94とは、両者間に
吸引力が働くようにする種々の着磁構成を取り得るもの
であり、各マグネット84、94のN極とS極を共に反
対にしても良く、また隣接する周面部が異極となるよう
に構成しても良い。
【0085】また、ロータ64における回転本体部88
の筒胴部のベース61との反対側の端面は、回転軸86
の軸芯に対し高精度で垂直な面となるように切削加工さ
れた取付面104とされている。この取付面104上に
は、その外周辺上の反射面が鏡面加工されたポリゴンミ
ラー106が固定されている。
【0086】上述のように構成された光偏向機は、その
ロータ64が固定軸62との回転軸86との間の動圧軸
受でラジアル方向に支受されるとともに、ステータ側ス
ラストマグネット84とロータ側スラストマグネット9
4とを用いて構成されたスラスト軸受によって支受され
ている。
【0087】これにより、制御回路基板68の制御回路
によって、6個の駆動コイル70を励磁切換制御して、
ロータ64を宙に浮いた状態で回動する。
【0088】上述のように構成された光偏向器は、例え
ば図15に示すような光学走査装置に組み付けられて使
用される。
【0089】この光学走査装置は、光学箱108に光偏
向器を取り付け、光学箱108の防塵カバーにより密閉
された空間内にポリゴンミラー106を臨ませるように
構成されている。そして、半導体レーザなどの光源11
0から出射したレーザビーム112を、ポリゴンミラー
106に当て、このポリゴンミラー106によって走査
(スキャニング)されたレーザビーム112が結像レン
ズ114を透過し、図示しない防塵ガラスを透過し、被
走査体116に適切な像を結ぶように構成され、一般に
用いられているゼログラフィー技術による静電潜像を作
り、又はフィルムを感光する。
【0090】本第1実施の形態における光偏向器は、一
体成形された回転本体部88の所定各部に所定通り磁極
を着磁して構成した一体構造とされている。よって従来
のもののように、別材料で別体に構成されたフランジと
マグネットとの接着構造がなく、光偏向器のモータ運転
中に発熱による熱応力やロータ64の高速回転による遠
心応力によって貼着した各マグネットが剥離する虞れを
全くなくすことができる。よって動圧軸受を有する光偏
向器の信頼性を向上することができる。
【0091】また、回転本体部88の一体構造によれ
ば、従来のアルミニウム製のフランジに各マグネットを
接着固定したロータの構造に比べイナーシャが小さくな
るため初期アンバランス量を小さくすることができる。
【0092】これは、本第1実施の形態に係る一体構造
の回転本体部88を有する光偏向器と、前述した図37
に示すフランジに各マグネットを貼着した光偏向器との
振動値の測定値を示す下記表2の結果からも確認でき
る。
【0093】
【表2】
【0094】この測定値は、ロータ64部分のバランス
無修正の状態で、15000rpmの回転数で回動した
ときの256HZの振動に対する振幅を測定したときの
値を示す。この値からも解るようにラジアル方向、及び
スラスト方向ともに、本第1実施の形態に係る光偏向器
の方の振幅が小さくなっていることが確認された。
【0095】よって、上記のように振動が低減されるの
で、回転数が低い場合には、ロータのバランス修正が不
要となるので、この場合には、組立製造時のバランス修
正作業工程を省略して、作業性を向上することができ
る。さらに、従来のフランジに各マグネットを貼着して
いたときの、接着剤の量管理等が困難なマグネット接着
工程が削減できるので、廉価な製品を提供できる。
【0096】また、ロータ64を10,000rpm〜
30,000rpm以上の回転数で回転しても振動やロ
ータ64の歪み等による光走査への悪影響が無く、安定
した光走査を実現できる。
【0097】次に、本発明の第2実施の形態を図4〜図
6によって説明する。この第2実施の形態では、ロータ
64の回転本体部のメインマグネット部とFGマグネッ
ト部とを一体に構成している。
【0098】ロータ64の回転本体部118におけるメ
イン兼FGマグネット部120は、その筒胴部90から
直ちに、ステータ60上の駆動コイル70に接近する位
置まで段状に延出された幅広のリング状に形成され、図
6に示す如く中心角45度づつに8等分した各区分が異
極となるようメインマグネットの極と、FGマグネット
の極とを兼ねるN極とS極とが着磁されている。また図
4及び図5に示す如く、メイン兼FGマグネット部12
0には、回転軸86との間に幅狭スリット部が形成され
ている。
【0099】上述のように構成することにより、回転本
体部118の構成を簡素化し、成形型の形状を単純化し
て安価に製造可能とし、その成形時の初期アンバランス
量を低減し、その剛性を向上することができる。
【0100】なお、本第2実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用、及び効果は前述した第1実施の
形態と同様であるので、図1〜図3に示す部材と同一部
材には同一符号を付すこととし、その詳細な説明を省略
する。
【0101】次に本発明の第3実施の形態につき、図
7、及び図8により説明する。この第3実施の形態で
は、ベースとホルダ及びステータ側スラストマグネット
とを一体構造としたベース部122を用いている。
【0102】(ステータの構成)このステータ60のベ
ース部122は、ナイロンにフェライト系磁性材料を混
合した樹脂磁性材料で極異方性を有するように一体に成
形されている。このベース部122は、矩形台状のステ
ータ側ベース台部124の平面部に筒状のホルダ部12
6を一体に立設し、その先端部にリング状のステータ側
スラストマグネット部128が一体に形成されている。
さらにステータ側スラストマグネット部128には、直
接着時を施して、磁石が構成されている。
【0103】また、ステータ側ベース台部124におけ
るホルダ部126の中心部位にはセラミック製の円柱状
固定軸62が立設されている。このベース台部124の
ホルダ部126を設けた側の平面部には、駆動コイル7
0及びロータ64の回転を制御するための電子部品を実
装した制御回路基板68が配置され、ステータ60が構
成されている。
【0104】(ロータの構成)上述のステータ60に回
動可能に装着されるロータ64は、中空円筒状の回転軸
86を有する。
【0105】この回転軸86は、中空穴内にステータ6
0の固定軸62が挿通され、回転軸86が高速回転され
ることにより、固定軸62と回転軸86との間に動圧軸
受であるラジアル軸受を構成するようにされている。
【0106】この回転軸86の外周部所定位置には、リ
ング状のアルミニュウム製フランジ130が焼き嵌めし
て固定されている。このフランジ130には、ミラー取
付部132が設けられ、このミラー取付部132の取付
面134上にポリゴンミラー106が固定が固定されて
いる。この取付面134は回転軸86の軸芯に対し、高
精度で垂直となるように加工されている。また、ポリゴ
ンミラー106は、多角形柱状に形成され、その側面部
が鏡面に加工されている。
【0107】またフランジ130のステータ60側の駆
動コイル70に対応した平面部にはナイロン樹脂磁性材
製駆動用メインマグネット136が接着剤で貼着されて
いる。前述した図22に例示したと同様に、メインマグ
ネット136は、全体がリング状で、図7、図8にも示
すようにその中央の穴部におけるステータ60寄りの部
分には、内径を一段広げた開口とした段開口周部138
が形成されている。また、メインマグネット136は、
中心角45度づつに8等分した各区分に、相隣接する区
分が異極となるようN極とS極とが着磁されている。
【0108】回転軸86におけるフランジ130からス
テータ60側に突出した部分には、小円筒状のナイロン
樹脂磁性材製の回転数検出パルス発生用FGマグネット
140を、その一端面がフランジ130の平面に付くよ
う接着剤で貼着する。このFGマグネット140は、中
心角45度づつに8等分した各区分に、相隣接する区分
が異極となるようN極とS極とが着磁されている。
【0109】また、フランジ130の外周面部における
ステータ60と逆側の周角部を、断面矩形の環状に切欠
して段付部142を形成し、この段付部142に、ナイ
ロン樹脂磁性材をリング状に形成したロータ側スラスト
マグネット144が接着剤で貼着されている。
【0110】図7に示す如く、このロータ側スラストマ
グネット144は、ステータ側スラストマグネット12
8と同芯となり、所定間隔を置いて隣接するように配置
されている。そして、ロータ側スラストマグネット14
4の外周面部と、ステータ側スラストマグネット128
の内周面部とは、吸引力が働くよう相互に異極に着磁さ
れ、スラスト磁気軸受が構成されている。このスラスト
磁気軸受は、2個のマグネット128、144の働く吸
引力がロータ64の回転軸86におけるスラスト方向
(軸線方向)の荷重に勝って、ロータ64全体を浮上さ
せるように作用する。
【0111】このため、ロータ64は、スラスト磁気軸
受によりスラスト方向に支受されるとともに、動圧軸受
によりラジアル方向(放射線方向)に支受されている。
これにより、制御回路基板68の駆動回路によって6個
の駆動コイル70を励時切換制御し、ロータ64を宙に
浮いた状態で高速回転可能とする。
【0112】上述のように本第3実施の形態によれば、
ステータ側ベース台部124と、ホルダ部126と、ス
テータ側スラストマグネット部128とを一体に形成し
たベース部122を用いているので、従来のように別体
に構成されたホルダとステータ側スラストマグネットと
を接着材で貼着した接着剤部がないので、光偏向器のモ
ータの運転中の発熱による熱応力によって、その接着部
が剥離してロータの回転を妨げるような虞れが全くな
い。よって動圧軸受を有する光偏向器の信頼性を向上で
きる。
【0113】また、本第3実施の形態では、ベース台部
124とホルダ部126及びステータ側スラストマグネ
ット部128とが一体に構成されているので、光偏向器
の組立製造に当り、このベース部122に立設された固
定軸62とステータ側スラストマグネット部128との
同軸度を高精度で組み付け調製する必要がないので、組
立を容易にでき、組立作業工数を削減できるから、廉価
な製品を提供できる。
【0114】なお、本第3実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用及び効果は前述した第1実施の形
態と同様であるので、図1〜図3に示す部材と同一部材
には同一符号を付すこととし、その詳細な説明を省略す
る。
【0115】次に本発明の第4実施の形態につき、図
9、及び図10により説明する。この第4実施の形態で
は、ステータ60のベース部が、1個の金型若しくはダ
イを共有する二色射出成形機、あるいは二色押出機等に
より、2色一体成形品を成形する2色成形手段により一
体成形されている。すなわち、ステータ側ベース台部1
24とホルダ126との部分を非磁性の樹脂材料で形成
するとともに、ステータ側スラストマグネット部128
の部分をナイロンにフェライト系磁性材料を混合した樹
脂磁性材料で形成するよう二色成形手段により全体が一
体のベース部122を成形する。また、このステータ側
スラストマグネット部128は、極異方性を有するよう
に成形され、この後、この部分に直接着磁を施すことに
より構成されている。
【0116】このようにベース部122を構成すること
により、体積の大きなステータ側ベース台部124とホ
ルダ部126の部分に高価な樹脂磁性材料を使わないで
済むので、樹脂磁性材料の使用量を極力少なくして、廉
価な製品を提供可能とする。なお、本第4実施の形態に
おける以上説明した以外の構成、作用、及び効果は前述
した第1実施の形態又は第3実施の形態と同様であるの
で、図1〜図3又は図7及び図8に示す部材と同一部材
には同一符号を付すことにより、その詳細な説明を省略
する。
【0117】次に、本発明の第1〜第4実施の形態の構
成を組み合わせた構成例につき、説明する。図11に示
す構成例では、第1実施の形態におけるロータ64の構
成と、第3実施の形態におけるステータ60の構成とを
組み合わせて光偏向器が構成されている。
【0118】図12に示す構成例では、第1実施の形態
におけるロータ64の構成と、第4実施の形態における
ステータ60の構成とを組み合わせて光偏向器が構成さ
れている。
【0119】図13に示す構成例では、第2実施の形態
におけるロータ64の構成と、第3実施の形態における
ステータ60の構成とを組み合わせて光偏向器が構成さ
れている。
【0120】図14に示す構成例では、第2実施の形態
におけるロータ64の構成と、第4実施の形態における
ステータ60の構成とを組み合わせて光偏向器が構成さ
れている。
【0121】上述のように組み合わせて構成された光偏
向器は、それぞれステータ60とロータ64とに係る効
果が結合して、光偏向器の信頼性をより向上できるとと
もに、より大幅な低コスト化を図ることができる。
【0122】次に、本発明の第5実施の形態について説
明する。本実施の形態では、樹脂材料で一体成形された
ステータ60のベース部122と、ロータ64の回転本
体部88、118との強度がそれぞれ向上されている。
すなわち、これらベース部122、回転本体部88、1
88を一体成形する樹脂材料に、耐熱性を持たせるとと
もに、その剛性及び強度を向上するために、この樹脂材
料に例えばグラスファイバー等の補強材を所要量混入す
る。これにより、ロータ64が高速回転することにより
発熱しても、ベース部122、又は回転体本部88、1
88の変形、破壊を防止できる。これとともに、ロータ
64の回転本体部88、188に高速回転による大きな
遠心力が作用しても、その変形を低減し、破壊を防止で
きるので、光偏向器の信頼性をより向上できる。なお、
本第5実施の形態における以上説明した以外の構成、作
用、及び効果は前述した第1〜第4実施の形態と同様で
あるので、その詳細な説明を省略する。
【0123】次に本発明の第6実施の形態を図16及び
図17によって説明する。この第6実施の形態では、ロ
ータ64の回転本体部をアルミニュウム製のフランジ部
を用いて構成している。このため、ロータ64が、回転
軸86と、ポリゴンミラー106と、フランジ部200
と、複合一体化した回転体本部202とを用いて構成さ
れている。
【0124】この回転軸86は、セラミック製の円筒形
のスリーブ状で、高精度で所定形状に加工されている。
ポリゴンミラー106は、その外周辺部に反射面が設け
られている。
【0125】また、フランジ部200は、アルミニュウ
ム製で、軸固定部204と、フランジ状のフランジ体2
06とが一体に形成されている。この軸固定部204
は、円筒状で、回転軸86の外周部に焼嵌めして固着さ
れる。さらにフランジ体206は、断面厚肉矩形の円環
状で、そのポリゴンミラー106側の平面部に断面矩形
状の凹部208を形成し、重量を軽くするよう構成され
ている。これとともに、フランジ体206の外周部にお
けるポリゴンミラー106側の端部には、つば状の突片
部210が一体に設けられている。
【0126】回転本体部202は、全体が略厚肉円環状
で、そのフランジ部200側に向いた平面部には、フラ
ンジ体206の部分を収める凹部212が形成されてい
る。また、その凹部212より外周に当る円環状部分に
は、スラストマグネット84が構成されている。さら
に、回転本体部202の中央に穿設された円孔状の孔部
214における、フランジ体206側と反対側の部分に
は、FGマグネット部96が設けられている。
【0127】このFGマグネット部96の外周側には、
円環状の磁力線の影響を防止するための細溝部216が
形成され、さらにその外周側には、メインマグネット部
92が構成されている。
【0128】このように構成された回転本体部202
は、その孔部214に軸固定部204を嵌挿し、その凹
部212内にフランジ体206を嵌め込み、そのスラス
トマグネット84の上に突片部210を載せる状態で、
両者が一体となるよう接着剤で接着する等の手段により
固着されている。
【0129】上述の如くロータ64を構成した場合に
は、フランジ部200の剛性が高く、しかも加工精度を
向上できるので、組立精度を向上してロータのバランス
を良くでき、しかも、剛性が高いので長期間高速回転し
て使用しても歪が生じないようにでき、動作の信頼性を
向上できる。
【0130】なお、本第6実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用、及び効果は前述した第1〜第5
実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0131】次に本発明の第7実施の形態につき、図1
8〜図25により説明する。この第7実施の形態は、ロ
ータ64の回転本体部88を、インサート射出成形法で
製造する方法に係る。すなわち、成形金型の上型218
と、下型220と、中子222とを用い、製造に当って
は、まず下型220のキャビティ224の内部中央に回
転軸86を入れ、この回転軸86の筒穴内に中子222
を挿入し、次に下型220の上に上型218を被せて、
この下型220のキャビティ224と上型218のキャ
ビティ226とが合体して回転本体部88の外形に沿っ
た射出成形用空間が形成される。次に、これらキャビテ
ィ224、226の空間内に例えばナイロン12にフェ
ライト系磁性材料を混合した樹脂磁性材料を充填し、回
転軸86に対し回転本体部88を射出一体成形する。
【0132】このような製造方法を用いれば、回転軸8
6と回転本体部88との高精度の位置決めを、射出成形
金型218、220の金型精度を向上することにより対
応し、これら両者を高精度で一体化できるため、これら
一体化された製品のバランス調整作業工程を削減でき、
さらに回転軸86と回転本体部88との接着工程を削減
でき、しかも接着剤等の不安定な材料を用いないので、
安定した品質の製品を容易かつ安価に製造できる。
【0133】さらに、一体成形時の成形圧力と、樹脂磁
性材料の収縮により、回転軸86と回転本体部88の樹
脂磁性材料とを強固に接合させることができる。しか
も、ポリゴンミラー106を配置するための取付面10
4も高精度で形成できる。
【0134】また、本第7実施の形態による製造方法で
は、回転軸86と回転本体部88との接合強化を図るた
め、回転軸86の外周面部に、溝228を設けることが
望ましい。この溝228は、回転軸86と回転本体部8
8との接合部分に形成される。溝228の構成は、回転
軸86の周囲にリング状に形成されたものを、単数、又
は複数配設して構成される。例えば、図19、及び図2
0に示す如く、断面矩形のリング状溝228が2本形成
され、若しくは、図21に示すように断面V字状の溝2
28が2本形成され、又は図22に示すように断面矩形
のリング状溝228が3本形成されたものであっても良
い。さらに、円周上に溝が断続的に形成され、若しく
は、溝が傾斜して形成され、又は複数の溝が交差するよ
うに形成されても良い。
【0135】このように回転軸86に形成される溝22
8は、図25に示す如く溝228の深さaが深いほど結
合を強くする効果が大きく、溝の幅bは比較的広い方が
結合が強化される。ここで、溝228の深さaと幅bと
の関係は、(b/a)<3の関係を満すよう設定するこ
とが有効である。
【0136】さらに、複数の溝228を設ける場合、こ
れらの溝228の間隔Cを狭くして、多数の溝228を
配設する方が結合を強化できる。以上の条件から、回転
軸86と、回転本体部88を形成する樹脂磁性材料との
各々の強度特性、及び加工容易性等を考慮し、溝228
の具体的に最適な形状、及び寸法が決定される。
【0137】例えば、図20に示す如き2本の溝228
を設けた回転軸86に、回転本体部88を一体射出成形
した場合の接合部は、図25に示す如く、溝228部分
における回転本体部88の樹脂磁性材料が熱膨張したと
きに生ずる回転軸86のラジアル方向の引き剥がし力F
1と、この樹脂磁性材料の回転軸86の軸芯方向への膨
張力F2とにより、溝228と樹脂磁性材料との接合力
が発生する。このため、溝228がない場合に比べて、
回転軸86と回転本体部88の樹脂磁性材料とが強固に
接合され、これら両者の回転軸芯に対するラジアル方向
の接合強度が向上され、特に高温下において高速回転す
る使用状況下に置かれるロータ64部分の信頼性を向上
できる。
【0138】また、図23、及び図24に示すように各
溝228の一部に突部状の強化部としてのキー部230
を、例えば直径方向の2箇所に設けた場合には、回転軸
86の周回り方向における回転本体部88との接合強度
を強化し、よりロータ64部分の信頼性を向上できる。
【0139】なお、本第7実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用及び効果は前述した第1〜第6実
施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0140】次に本発明の第8実施の形態につき、図2
6〜図31により説明する。この第8実施の形態は、ロ
ータ64の回転軸86に回転本体部88を、磁場中射出
成形法によりインサート成形して、製造する方法に係
る。このため、インサート成形用の上型218と下型2
20には、それぞれ回転本体部88を相互に平行に挟む
ように、リング状の永久磁石部232、234が配設さ
れている。
【0141】これら永久磁石部232、234は、磁力
の高い永久磁石(例えばネオジ等の永久磁石)で形成さ
れ、回転本体部88に、図26に示す如き回転軸86の
軸線と平行な磁力線を通すように構成されている。
【0142】上述のような永久磁石232、234を設
けた上型218と下型220とを用いて磁場中射出成形
する場合には、これらのキャビティ224、226内に
回転軸86をセットし、樹脂磁性材料(例えばナイロン
12にフェライト系磁性材料を混合した材料等)を約2
90℃で溶融した状態において充填する。その後、充填
圧力を制御しながら冷却して回転軸86に回転本体部8
8を一体化したインサート成形品を得る。この射出成形
の際、樹脂磁性材料内の磁性体は、上型218と下型2
20とのキャビティ224、226内を通る磁力線によ
って、樹脂が固化する前に図27に示すように一定方向
に整列される。ここで、キャビティ224、226内を
通る磁力線は、このキャビティ224、226内全体に
渡って回転軸86の軸線に平行な直線であるため、樹脂
磁性材料内の磁性体は、後に着磁を効率良く行える方向
に均一に配向され整列される。この状態で樹脂を固化す
ることにより、図27に示すような磁性体が良好に着磁
されるよう配向された回転本体部の素材が構成される。
【0143】上述のように構成された回転本体部の素材
に対し、前述した図3に示すパターンで所定の磁力をも
つよう着磁して回転本体部88を完成させる。
【0144】また、上述のように射出成形金型である上
型218と下型220とに、永久磁石を配置して磁場中
射出成形を行う場合には、樹脂磁性材料中の磁性体の異
方化に対して全く電力を必要としないので低コストで製
造可能とされる。さらに異方化する作業の際、永久磁石
が発熱しないので、成形金型が加熱されることもないか
ら、図27に示すように、回転本体部88を構成する樹
脂磁性材料を異方化し、後の加工工程で効率良く着磁処
理して、複雑な磁力パターンをもつ回転本体部を容易に
構成できる。
【0145】次に、磁場中射出成形法を、成形金型の周
囲にコイルを巻装して行う場合について説明する。この
場合には、図28に示すように上型218と下型220
との外周部に、広範にコイル236を巻装し、この上型
218と下型220とのキャビティ224、226の内
部全体をコイル236により発生した磁力線が回転軸8
6の軸線と平行で直線となる状態で通過するように構成
し、前述した図26、及び図27に示したものと同様に
磁場中射出成形を行う。
【0146】なお、このコイルを用いた磁場中射出成形
を行う場合、コイルの巻装状態によっては、例えば図2
9に示すように、このコイル238で発生した磁力線が
回転軸86の軸線と平行とならず、また曲線となると、
樹脂磁性材料内の磁性体240が、図30、及び図31
にモデルで示す如く、回転本体部88の各位置により、
その配向方向が異なった状態(磁化容易軸242に対し
傾いた配向状態)に構成されてしまう。
【0147】この図30に示す磁性体240の配向状態
では、回転本体部88のメインマグネット部92とFG
マグネット部96の付近では直線状の磁力線によりほぼ
所定の方向に整列されるが、スラストマグネット部94
付近では磁力線が曲がるため、磁性体の配向が所定方向
に配設したものとならず完全に異方化されていない状態
となる場合がある。
【0148】このような完全に極異方性を有するように
一体成形されていない状態のまま、後の加工工程にて前
述した図3に示すパターンで着磁を行うと、樹脂磁性材
料の持つ性能を十分に引き出すことができず、特にスラ
ストマグネット部94の磁力が弱くなってしまうことが
ある。このような場合、ロータ64が十分に浮上しなか
ったり、ロータ64の回転ムラを発生することがある。
【0149】よって、このように着磁部分の磁力が所定
の値より弱くなるのを防止するよう、キャビティ22
4、226内を通過する磁力線は回転軸86の軸線と平
行で直線となるようにコイル236を配置構成し、樹脂
磁性材料を極異方性を有するように一体成形する。
【0150】なお、本第8実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用及び効果は前述した第1〜第7実
施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0151】次に本発明の第9実施の形態につき、図
3、及び図27を参照しながら説明する。
【0152】この第9実施の形態は、回転本体部88に
対する、メインマグネット部92、スラストマグネット
部94、及びFGマグネット部96を着磁する方法に係
る。
【0153】一体成形された回転本体部88に、図3に
示すようなパターンで着磁を行う際、まず第1の工程
で、メインマグネット部92とFGマグネット部96と
を着磁する。次の第2の工程で、スラストマグネット部
94を着磁し、回転本体部88の適性な着磁を完了す
る。
【0154】このようにするのは、次の理由による。ま
ず、モータを小形に構成するため、回転本体部88にお
けるメインマグネット部92とスラストマグネット部9
4との距離が接近してしまうので、回転本体部88に、
メインマグネット部92とスラストマグネット部94と
を同時に着磁すると、メインマグネット部92の磁力の
影響で、スラストマグネット部94が分極してしまい、
このスラストマグネット部94の浮上用の磁力が低下
し、ロータを十分に浮上させることができなくなること
があり、さらに、スラストマグネット部94の磁力の影
響でメインマグネット部92の極パターンの形成不良を
起すことがある。そこで、このようなことを防止するた
め、メインマグネット部92とスラストマグネット部9
4とを順番に着磁する。
【0155】また、メインマグネット部92は、スラス
トマグネット部94に比べて大きく、このメインマグネ
ット部92の着磁の影響がスラストマグネット部94に
発生し易いので、スラストマグネット部94を先に着磁
し、後にメインマグネット部92を着磁すると、メイン
マグネット部92の磁力の影響を受けてスラストマグネ
ット部94の分極が大きくなってしまう。そこで、これ
を防止するため、メインマグネット部92を着磁した
後、スラストマグネット部94を着磁するという順番で
着磁することにより、磁力干渉を抑え、メインクマグネ
ット部92とスラストマグネット部94とが必要とする
磁力を確実に得ることができ、さらにメインマグネット
部92とスラストマグネット部94とを一体成形された
回転本体部88における接近した位置に配置し、着磁す
ることができ、小形で高磁力特性をもつ回転本体部88
を作成することができる。
【0156】なお、本第9実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用及び効果は前述した第1〜第8実
施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0157】次に本発明の第10実施の形態につき、図
32〜図36により説明する。この第10実施の形態
は、回転本体部88に着磁するための着磁治具に係る。
【0158】図32に示すように、回転本体部88のメ
インマグネット部92とFGマグネット部96とを着磁
するための着磁治具244は、回転本体部88の片側、
本実施の形態ではポリゴンミラー106と逆側の底面下
部位置(図32で回転本体部88の下側位置)側にのみ
配置されている。
【0159】この着磁治具244は、図33に示すよう
に全体がリング状に形成され、その中心角を8等分して
区切って8個の各極用の着磁ヨーク246が形成され、
さらに各着磁ヨーク246には、着磁ヨークコイル24
8が巻装されている。
【0160】この各極の着磁ヨーク246に巻装される
着磁ヨークコイルは、全ての極に渡り、1本のコイル線
を引き回して構成することにより着磁タイミングのずれ
をなくし、各極の磁力レベルが均一になるよう構成され
ている。
【0161】このように構成された着磁治具244の着
磁ヨークコイル248へ着磁電流が流れると、着磁ヨー
ク246から、図34、及び図35に示すように磁界が
発生し、メインマグネット部92とFGマグネット部9
6とに、図3に示すパターンで着磁する。この着磁の
際、各着磁ヨーク246で発生する磁界は、それぞれ隣
接する各極の着磁ヨーク246間に渡って発生され、そ
の漏洩磁束がスラストマグネット部94へ漏洩して磁力
干渉を起すことを極力抑える。なお、例えば図36に示
す如く、回転本体部88の両側から挟むように着磁ヨー
ク250を配置して着磁する場合には、これら一対の着
磁ヨーク250の間で発生する磁界が、その構造上スラ
ストマグネット部94側へ漏れる量が多くなるために、
スラストマグネット部94を着磁する作業の前に、メイ
ンマグネット部92を着磁するときの影響が残った磁力
干渉によって、スラストマグネット部94を十分に良好
な状態で着磁できなくなるから図32、及び図33に示
す如き着磁治具244を用いて着磁することが有効であ
る。
【0162】図32に示すように、回転本体部88のス
ラストマグネット部94へ着磁するための着磁治具25
2は、着磁ヨーク254と、着磁ヨークコイル256と
を用いて構成されている。
【0163】この着磁ヨーク254は、全体リング状の
磁性体で形成したヨークであって、回転本体部88のス
ラストマグネット部94の周囲を取り囲むように配置さ
れている。着磁ヨーク254の内周面部におけるスラス
トマグネット部94と対向する部位には、断面略C字形
状の凹部258が形成されている。この凹部258の開
口の両周端部には、それぞれ小突周片状のヨーク先端部
260が突設されている。図32に示す如く、これらヨ
ーク先端部260は、なるべく小さくなるよう形成さ
れ、かつ各先端と、スラストマグネット部94の表面と
の間隔が極力小さくなるよう形成し、メインマグネット
部92側へ磁束が漏洩しないように構成されている。こ
の凹部258内には、着磁ヨークコイル256が配置さ
れている。
【0164】着磁治具252を用いてスラストマグネッ
ト部94へ着磁する作業を行う場合には、図32に示す
如く、回転本体部88に対して着磁治具252をセット
した状態で、着磁ヨークコイル256へメインマグネッ
ト部92の着磁電圧の10分の1程度の着磁電圧を印加
して行う。これにより、着磁コイル256によって発生
した磁界は着磁ヨーク254の中を通り、スラストマグ
ネット部94部分に集中して発生する。よって、メイン
マグネット部92側への漏洩磁束を抑え、磁力干渉を極
力抑えて、効率良く着磁することができ、スラストマグ
ネット部94が必要な磁力を十分に得ることができる。
このため、メインマグネット部92とスラストマグネッ
ト部94とを接近させて構成できるから、小形で磁力特
性の優れたモータ用ロータを構成することができる。
【0165】なお、本第10実施の形態における以上説
明した以外の構成、作用及び効果は前述した第1〜第9
実施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0166】本発明の前述した第1〜第10実施の形態
では、ロータの回転本体部88におけるメインマグネッ
ト部92とスラストマグネット部94とを別体として構
成したものについて説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、メインマグネット部92にスラスト
マグネット部94が含まれる如く一体的に構成しても良
い。
【0167】また、本発明では、前述した第1〜第10
実施の形態に示したように、これらの構成及び製造方法
を複合し、選択的に用いることによりロータの回転本体
部を、回転用メインマグネット部92と、回転数検出信
号発生用FGマグネット部96と、動圧軸受としてのス
ラスト磁気軸受用の回転側スラストマグネット部94を
ポリゴンミラー106装着用の台座となる取付面104
と共に一体的に成形し、着磁することによって製作する
ことができる。よって、これまで各マグネット部材や軸
部材等を接着や焼きばめして製造していた部分をすべて
無くす事ができる。これによりマグネット剥がれ等の可
能性を皆無とし、光偏向器の信頼性を向上させることが
できる。さらにロータ部分の部品点数、組立て工数を削
減することができ、ロータ回転時の振動も少なく抑える
ことができるので、多大な工数を必要とするロータのバ
ランス修正作業を削減することができ、10,000r
pm〜30,000rpm以上の回転数においてもポリ
ゴンミラーの振動等による光走査への悪影響が無くな
り、安定した光走査を実現する光偏向器とその製造方法
を提供することができる。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光偏向器
によれば、各マグネットの接着部分の剥離によるロータ
の回転障害をなくし、光偏向器の動作の信頼性を向上
し、簡素な構造にして部品点数を減じ、組立て工数を削
減するとともに、多くの手間が係るロータのバランス修
正作業を削減し、又はロータを10,000rpm〜3
0,000rpmで高速回転させてもロータ及びポリゴ
ンミラーに歪みが生じないようにし、安定した光走査を
実行可能とするという優れた効果を有する。
【0169】また、ロータの回転本体部にメインマグネ
ット部と、スラストマグネット部とを容易かつ適切に着
磁して製造できる。
【0170】さらに、メインマグネットとスラストマグ
ネットを接近して形成できるので光偏向器の小型化を行
うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係わる光偏向器を示
す縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係わる光偏向器のス
テータ側とロータ側とを分解して示す縦断面図である。
【図3】本発明の第1実施の形態と第9実施の形態とに
係わる光偏向器におけるロータ側のメインマグネット
と、FGマグネットとの部分を示す底面図である。
【図4】本発明の第2実施の形態に係わる光偏向器を示
す縦断面図である。
【図5】本発明の第2実施の形態に係わる光偏向器のス
テータ側とロータ側とを分解して示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2実施の形態に係わる光偏向器にお
けるロータ側のメイン兼FGマグネット部の部分を示す
底面図である。
【図7】本発明の第3実施の形態に係わる光偏向器を示
す縦断面図である。
【図8】本発明の第3実施の形態に係わる光偏向器のス
テータ側とロータ側とを分解して示す縦断面図である。
【図9】本発明の第4実施の形態に係わる光偏向器を示
す縦断面図である。
【図10】本発明の第4実施の形態に係わる光偏向器の
ステータ側とロータ側とを分解して示す縦断面図であ
る。
【図11】本発明の第1実施の形態に係わるロータの構
成と第3実施の形態に係わるステータの構成とを組み合
わせた光偏向器を示す縦断面図である。
【図12】本発明の第1実施の形態に係わるロータの構
成と第4実施の形態に係わるステータの構成とを組み合
わせた光偏向器を示す縦断面図である。
【図13】本発明の第2実施の形態に係わるロータの構
成と第3実施の形態に係わるステータの構成とを組み合
わせた光偏向器を示す縦断面図である。
【図14】本発明の第2実施の形態に係わるロータの構
成と第4実施の形態に係わるステータの構成とを組み合
わせた光偏向器を示す縦断面図である。
【図15】本発明の光偏向器を光学走査装置に装着した
使用状態を示す平面図である。
【図16】本発明の第6実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分を分解して示す縦断面図である。
【図17】本発明の第6実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の底面図である。
【図18】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転本体部を、インサート射出成形法で製
造する方法を例示する縦断面図である。
【図19】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分を取り出して示す縦断面図である。
【図20】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸における回転本体部との接合部分に
形成される溝の構成を例示する縦断面図である。
【図21】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸における回転本体部との接合部分に
形成される溝の他の構成を例示する縦断面図である。
【図22】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸における回転本体部との接合部分に
形成される溝の他の構成を例示する縦断面図である。
【図23】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸における回転本体部との接合部分に
形成される溝の一部に設けられる突部状のキー部の構成
を例示する縦断面図である。
【図24】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸における回転本体部との接合部分に
形成される溝の一部に設けられる突部状のキー部の構成
を例示する図23のXXIV−XXIV線による断面図
である。
【図25】本発明の第7実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸における溝と樹脂磁性材料との接合
力について説明するための要部拡大縦断面図である。
【図26】本発明の第8実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分の回転軸回転本体部を、磁場中射出成形法に
よりインサート成形して、製造する方法を例示する縦断
面図である。
【図27】本発明の第8実施の形態と、第9実施の形態
に係わる光偏向器のロータ部分における回転本体部に、
メインマグネット部、スラストマグネット部、及びFG
マグネット部を着磁するための製造方法を例示する縦断
面説明図である。
【図28】本発明の第8実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分における回転本体部を異方化するため成形金
型の周囲にコイルを巻装して行う磁場中射出成形法によ
る製造方法を例示する縦断面説明図である。
【図29】本発明の第8実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分における回転本体部を異方化するため成形金
型の周囲にコイルを巻装して行う磁場中射出成形法によ
る不都合を生じる製造方法を例示する縦断面説明図であ
る。
【図30】本発明の第8実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分における回転本体部に、メインマグネット
部、スラストマグネット部、及びFGマグネット部を着
磁するとき不都合を生じることがある回転本体部の構成
を例示する縦断面説明図である。
【図31】本発明の第8実施の形態に係わる光偏向器の
ロータ部分における回転本体部の磁性体が適正に異方化
されていない状態をモデル化して例示する概略視斜視図
である。
【図32】本発明の第10実施の形態に係わる光偏向器
のロータ部分における回転本体部に着磁治具を用いて着
磁する状態を示す縦断面図である。
【図33】本発明の第10実施の形態に係わる光偏向器
のロータ部分における回転本体部に着磁する着磁治具の
正面図である。
【図34】本発明の第10実施の形態に係わる光偏向器
のロータ部分における回転本体部に着磁する着磁治具に
よる磁力線の発生状態を例示する概略正面説明図であ
る。
【図35】本発明の第10実施の形態に係わる光偏向器
のロータ部分における回転本体部に着磁する着磁治具に
よる磁力線の発生状態を例示する概略縦断面説明図であ
る。
【図36】本発明の第10実施の形態に係わる光偏向器
のロータ部分における回転本体部に着磁する着磁治具を
説明するための、漏洩磁束が多くなる状態を例示する概
略縦断面説明図である。
【図37】従来の光偏向器の構成を例示する縦断面図で
ある。
【図38】従来の光偏向器のステータ部分の構成を分解
して例示する縦断面図である。
【図39】従来の光偏向器のステータのホルダと、ステ
ータ側スラストマグネットとの部分の構成を例示する平
面図である。
【図40】従来の光偏向器のロータ部分の構成を分解し
て例示する縦断面図である。
【図41】従来の光偏向器の内側スラストマグネットを
取り出して例示する平面図である。
【図42】従来の光偏向器のFGマグネットを取り出し
て例示する底面図である。
【図43】従来の光偏向器のメインマグネットを取り出
して例示する底面図である。
【符号の説明】
60 ステータ 61 ベース 62 固定軸 64 ロータ 76 ホルダ 84 ステータ側スラストマグネット 86 回転軸 88 回転本体部 92 メインマグネット部 94 ロータ側スラストマグネット部 96 FGマグネット部 118 回転本体部 120 メイン兼FGマグネット部 122 ベース部 124 ベース台部 126 ホルダ部 128 ステータ側スラストマグネット部 200 フランジ部 202 回転本体部 204 軸固定部 206 フランジ体 208 凹部 210 突片部 212 凹部 214 孔部 216 細溝部 218 上型 220 下型 222 中子 224 キャビティ 226 キャビティ 228 溝 230 キー部 (強化部) 232 永久磁石部 234 永久磁石部 236 コイル 238 コイル 244 着磁治具 252 着磁治具 254 着磁ヨーク 256 着磁ヨークコイル 258 凹部 260 ヨーク先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02K 7/14 H02K 7/14 C 15/03 15/03 C G 29/14 29/14 (72)発明者 加藤 誠一郎 三重県鈴鹿市伊船町1900番地鈴鹿富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−133494(JP,A) 特開 昭64−79968(JP,A) 特開 平2−26256(JP,A) 特開 平4−204625(JP,A) 特開 昭62−176103(JP,A) 実開 平3−77265(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 21/24 G02B 26/10 102 H02K 1/27 503 H02K 7/08 H02K 7/09 H02K 7/14 H02K 15/03 H02K 29/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部材を駆動モータで高速回転させる
    ようにした光偏向器であって、前記駆動モータのステータ側に設けられた固定軸に動圧
    軸受を構成するよう軸挿された回転軸を介して、前記回
    転軸のラジアル方向に軸支されたロータと、 前記ロータに設けたロータ側スラストマグネットと、 ステータ側ベース台部と、前記ステータ側ベース台部か
    ら突設されたホルダ部と、前記ホルダ部に設けられたス
    テータ側スラストマグネット部とを樹脂磁性材料によっ
    て一体成形すると共に、その前記ステータ側スラストマ
    グネット部に着磁して前記ロータを前記ステータに対し
    て前記回転軸のスラスト方向に支持する前記ステータ側
    スラストマグネットを構成した前記ステータとなるベー
    ス部と、 を有することを特徴とする光偏向器。
  2. 【請求項2】 光学部材を駆動モータで高速回転させる
    ようにした光偏向器であって、前記駆動モータのステータ側に設けられた固定軸に動圧
    軸受を構成するよう軸挿された回転軸を介して、前記回
    転軸のラジアル方向に軸支されたロータと、 前記ロータに設けたロータ側スラストマグネットと、 ステータ側ベース台部と、前記ステータ側ベース台部か
    ら突設されたホルダ部とを非磁性の樹脂材料で形成する
    と共に、前記ホルダ部に設けられたステータ側スラスト
    マグネット部を磁性を有する樹脂材料によって形成し、
    前記非磁性の樹脂材料と前記磁性を有する樹脂材料と
    を、二色成形手段により一体成形すると共に、前記ステ
    ータ側スラストマグネット部に着磁して前記ロータを前
    記ステータに対して前記回転軸のスラスト方向に支持す
    る前記ステータ側スラストマグネットを構成した前記ス
    テータとなるベース部と、 を有することを特徴とする光偏向器。
  3. 【請求項3】 光学部材を駆動モータで高速回転させる
    ようにした光偏向器であって、前記駆動モータのステータ側に設けられた固定軸に動圧
    軸受を構成するよう軸挿された回転軸を介して、前記回
    転軸のラジアル方向に軸支されたロータと、 前記ロータに設けたロータ側スラストマグネットと、 前記ロータの前記回転軸に取付けられ、樹脂磁性材料に
    よって一体成形されると共に、その各所定部所にメイン
    マグネット部、回転数検出パルス発生用FGマグネット
    部、前記ロータ側スラストマグネットとしてのロータ側
    スラストマグネット部とを、それぞれ着磁した回転本体
    部、又は前記ロータの前記回転軸に取付けられ、樹脂磁
    性材料によって一体成形されると共に、その各所定部所
    にメインマグネットと回転数検出パルス発生用FGマグ
    ネットとを一体に構成したメイン兼FGマグネット部
    と、前記ロータ側スラストマグネットとしてのロータ側
    スラストマグネット部とを、それぞれ着磁して構成した
    回転本体部と、 ステータ側ベース台部と、前記ステータ側ベース台部か
    ら突設されたホルダ部と、前記ホルダ部に設けられたス
    テータ側スラストマグネット部とを樹脂磁性材料によっ
    て一体成形すると共に、その前記ステータ側スラストマ
    グネット部に着磁して前記ロータを前記ステータに対し
    て前記回転軸のスラスト方向に支持する前記ステータ側
    スラストマグネットを構成した前記ステータとなるベー
    ス部、又はステータ側ベース台部と、前記ステータ側ベ
    ース台部から突設されたホルダ部とを非磁性の樹脂材料
    で形成すると共に、前記ホルダ部に設けられたステータ
    側スラストマグネット部を磁性を有する樹脂材料によっ
    て形成し、前記非磁性の樹脂材料と前記磁性を有する樹
    脂材料とを、二色成形手段により一体成形すると共に、
    前記ステータ側スラストマグネット部に着磁して前記ロ
    ータを前記ステータに対して前記回転軸のスラスト方向
    に支持する前記ステータ側スラストマグネットを構成し
    た前記ステータとなるベース部と、 を有することを特徴とする光偏向器。
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