JP3458157B2 - ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー及びその薄膜の製造方法 - Google Patents
ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー及びその薄膜の製造方法Info
- Publication number
- JP3458157B2 JP3458157B2 JP2001071162A JP2001071162A JP3458157B2 JP 3458157 B2 JP3458157 B2 JP 3458157B2 JP 2001071162 A JP2001071162 A JP 2001071162A JP 2001071162 A JP2001071162 A JP 2001071162A JP 3458157 B2 JP3458157 B2 JP 3458157B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- hydrogen atom
- general formula
- borazine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Silicon Polymers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐燃焼性、耐熱性等
のコーティング膜として有用な、新規なボラジン含有ケ
イ素系共重合ポリマー、及び該ボラジン含有ケイ素系共
重合ポリマーの薄膜の製造方法に関する。
のコーティング膜として有用な、新規なボラジン含有ケ
イ素系共重合ポリマー、及び該ボラジン含有ケイ素系共
重合ポリマーの薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ボラジン含有ケイ素系ポリマーは、空気
中でも優れた熱安定性を示し、耐燃焼性、耐熱性コーテ
ィング材料等への応用が期待されているが、薄膜の簡便
な製造例はまだ知られていなかった。また、通常のジイ
ンまたはトリイン化合物をモノマー成分として含み、ボ
ラジンモノマーの使用量を抑えることができる3元系の
ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマーも知られていなか
った。
中でも優れた熱安定性を示し、耐燃焼性、耐熱性コーテ
ィング材料等への応用が期待されているが、薄膜の簡便
な製造例はまだ知られていなかった。また、通常のジイ
ンまたはトリイン化合物をモノマー成分として含み、ボ
ラジンモノマーの使用量を抑えることができる3元系の
ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマーも知られていなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
通常のジインまたはトリイン化合物をモノマー成分とし
て含み、ボラジンモノマーの使用量を抑えることができ
る、新規な3元系のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマ
ー、及び該共重合ポリマーの耐燃焼性、耐熱性に優れた
薄膜の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
通常のジインまたはトリイン化合物をモノマー成分とし
て含み、ボラジンモノマーの使用量を抑えることができ
る、新規な3元系のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマ
ー、及び該共重合ポリマーの耐燃焼性、耐熱性に優れた
薄膜の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、B,B’,B”−ト
リアルキニルボラジン類と、ジイン又はトリイン化合物
を組み合わせて、2個以上のヒドロシリル基を有するケ
イ素化合物と白金含有触媒の存在下に混合し、その溶液
を塗布することによって、アルキニル基へのヒドロシリ
ル基の付加反応により、新規な3元系ボラジン含有ケイ
素系共重合ポリマーの薄膜が容易に得られるという新規
な事実を見い出し、本発明を完成させるにいたった。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、B,B’,B”−ト
リアルキニルボラジン類と、ジイン又はトリイン化合物
を組み合わせて、2個以上のヒドロシリル基を有するケ
イ素化合物と白金含有触媒の存在下に混合し、その溶液
を塗布することによって、アルキニル基へのヒドロシリ
ル基の付加反応により、新規な3元系ボラジン含有ケイ
素系共重合ポリマーの薄膜が容易に得られるという新規
な事実を見い出し、本発明を完成させるにいたった。
【0005】すなわち、本発明は次のような構成をとる
ものである。 1.一般式(1)
ものである。 1.一般式(1)
【0006】
【化7】
【0007】(式中、R1はアルキル基、アリール基、
アラルキル基または水素原子を示し、R2はアルキル
基、アリール基、アラルキル基または水素原子を示す)
で表されるB,B’,B”−トリアルキニルボラジン類
と、一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) (式中、R7はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R8は、置換基を有していても
良い芳香族または脂肪族の2価または3価の基を示し、
mはR8が2価の基では2、R8が3価の基では3であ
る)で表されるジイン又はトリイン化合物をともに用い
て、それらを一般式(3)
アラルキル基または水素原子を示し、R2はアルキル
基、アリール基、アラルキル基または水素原子を示す)
で表されるB,B’,B”−トリアルキニルボラジン類
と、一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) (式中、R7はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R8は、置換基を有していても
良い芳香族または脂肪族の2価または3価の基を示し、
mはR8が2価の基では2、R8が3価の基では3であ
る)で表されるジイン又はトリイン化合物をともに用い
て、それらを一般式(3)
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R3およびR4はアルキル基、ア
リール基、アラルキル基または水素原子の中から選ばれ
る同一あるいは相異なる1価の基を示し、R5は置換基
を有していても良い芳香族の2価の基)で表される少な
くとも2個以上のヒドロシリル基を有するケイ素化合物
と反応させて得られるボラジン含有ケイ素系共重合ポリ
マー。 2.次の、一般式(4)
リール基、アラルキル基または水素原子の中から選ばれ
る同一あるいは相異なる1価の基を示し、R5は置換基
を有していても良い芳香族の2価の基)で表される少な
くとも2個以上のヒドロシリル基を有するケイ素化合物
と反応させて得られるボラジン含有ケイ素系共重合ポリ
マー。 2.次の、一般式(4)
【0010】
【化9】
【0011】又は一般式(5)
【0012】
【化10】
【0013】(これら式中、R1、R2、R3、R4、
R5、R7およびR8は、前記一般式(1)、(2)お
よび(3)中のものと同じであり、c、d、e、f、
g、hおよびiは0以上の整数で、式(4)ではc+d
≧1およびe≧1、また式(5)ではf+g≧1および
h+i≧1である)で表される繰り返し単位を有するこ
とを特徴とする1に記載のボラジン含有ケイ素系共重合
ポリマー。 3.空気中での5%重量減温度が、200℃以上である
ことを特徴とする1又は2に記載のボラジン含有ケイ素
系共重合ポリマー。 4.一般式(1)
R5、R7およびR8は、前記一般式(1)、(2)お
よび(3)中のものと同じであり、c、d、e、f、
g、hおよびiは0以上の整数で、式(4)ではc+d
≧1およびe≧1、また式(5)ではf+g≧1および
h+i≧1である)で表される繰り返し単位を有するこ
とを特徴とする1に記載のボラジン含有ケイ素系共重合
ポリマー。 3.空気中での5%重量減温度が、200℃以上である
ことを特徴とする1又は2に記載のボラジン含有ケイ素
系共重合ポリマー。 4.一般式(1)
【0014】
【化11】
【0015】(式中、R1はアルキル基、アリール基、
アラルキル基または水素原子を示し、R2はアルキル
基、アリール基、アラルキル基または水素原子を示す)
で表されるB,B’,B”−トリアルキニルボラジン類
と、一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) (式中、R7はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R8は、置換基を有していても
良い芳香族または脂肪族の2価または3価の基を示し、
mはR8が2価の基では2、R8が3価の基では3であ
る)で表されるジインまたはトリイン化合物をともに用
いて、それらを一般式(3)
アラルキル基または水素原子を示し、R2はアルキル
基、アリール基、アラルキル基または水素原子を示す)
で表されるB,B’,B”−トリアルキニルボラジン類
と、一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) (式中、R7はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R8は、置換基を有していても
良い芳香族または脂肪族の2価または3価の基を示し、
mはR8が2価の基では2、R8が3価の基では3であ
る)で表されるジインまたはトリイン化合物をともに用
いて、それらを一般式(3)
【0016】
【化12】
【0017】(式中、R3およびR4はアルキル基、ア
リール基、アラルキル基または水素原子の中から選ばれ
る同一あるいは相異なる1価の基を示し、R5は置換基
を有していても良い芳香族の2価の基)で表される2個
のヒドロシリル基を有するケイ素化合物と、白金触媒存
在下で混合し、その溶液を塗布することを特徴とするボ
ラジン含有ケイ素系共重合ポリマーの薄膜の製造方法。
リール基、アラルキル基または水素原子の中から選ばれ
る同一あるいは相異なる1価の基を示し、R5は置換基
を有していても良い芳香族の2価の基)で表される2個
のヒドロシリル基を有するケイ素化合物と、白金触媒存
在下で混合し、その溶液を塗布することを特徴とするボ
ラジン含有ケイ素系共重合ポリマーの薄膜の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、R2
はアルキル基、アリール基、アラルキル基または水素原
子を示す。アルキル基の炭素数は1〜24、好ましくは
1〜12である。アリール基の炭素数は6〜20、好ま
しくは6〜10である。アラルキル基の炭素数は7〜2
4、好ましくは7〜12である。前記R2を例示する
と、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル
基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル
基、ビフェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェネ
チル基等のアラルキル基、水素原子等が挙げられる。
はアルキル基、アリール基、アラルキル基または水素原
子を示す。アルキル基の炭素数は1〜24、好ましくは
1〜12である。アリール基の炭素数は6〜20、好ま
しくは6〜10である。アラルキル基の炭素数は7〜2
4、好ましくは7〜12である。前記R2を例示する
と、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル
基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル
基、ビフェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェネ
チル基等のアラルキル基、水素原子等が挙げられる。
【0019】これらの置換基を有し、一般式(1)で表
されるB,B’,B”−トリアルキニルボラジン化合物
の具体例としては、B,B’,B”−トリエチニルボラ
ジン、B,B’,B”−トリエチニル−N,N’,N”
−トリメチルボラジン、B,B’,B”−トリ(1−プ
ロピニル)ボラジン、B,B’,B”−トリ(フェニル
エチニル)ボラジン、B,B’,B”−トリ(フェニル
エチニル)−N,N’,N”−トリメチルボラジン、
B,B’,B”−トリエチニル−N,N’,N”−トリ
フェニルボラジン、B,B’,B”−トリ(フェニルエ
チニル)−N,N’,N”−トリフェニルボラジン、
B,B’,B”−エチニル−N,N’,N”−トリベン
ジルボラジン等が挙げられるが、これに限定されるもの
ではない。また、1種類のB,B’,B”−トリアルキ
ニルボラジン化合物を単独で用いることもできるが、2
種類以上のB,B’,B”−トリアルキニルボラジン化
合物を合わせて用いることも、本発明の有利な態様に含
まれる。
されるB,B’,B”−トリアルキニルボラジン化合物
の具体例としては、B,B’,B”−トリエチニルボラ
ジン、B,B’,B”−トリエチニル−N,N’,N”
−トリメチルボラジン、B,B’,B”−トリ(1−プ
ロピニル)ボラジン、B,B’,B”−トリ(フェニル
エチニル)ボラジン、B,B’,B”−トリ(フェニル
エチニル)−N,N’,N”−トリメチルボラジン、
B,B’,B”−トリエチニル−N,N’,N”−トリ
フェニルボラジン、B,B’,B”−トリ(フェニルエ
チニル)−N,N’,N”−トリフェニルボラジン、
B,B’,B”−エチニル−N,N’,N”−トリベン
ジルボラジン等が挙げられるが、これに限定されるもの
ではない。また、1種類のB,B’,B”−トリアルキ
ニルボラジン化合物を単独で用いることもできるが、2
種類以上のB,B’,B”−トリアルキニルボラジン化
合物を合わせて用いることも、本発明の有利な態様に含
まれる。
【0020】本発明で、B,B’,B”−トリアルキニ
ルボラジン化合物とともに、2個以上のヒドロシリル基
を有するケイ素化合物と反応させるジインもしくはトリ
イン化合物は、一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) で表される。式中、R7はアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基または水素原子を示す。アルキル基の炭素数
は1〜24、好ましくは1〜12である。アリール基の
炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。アラル
キル基の炭素数は7〜24、好ましくは7〜16であ
る。
ルボラジン化合物とともに、2個以上のヒドロシリル基
を有するケイ素化合物と反応させるジインもしくはトリ
イン化合物は、一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) で表される。式中、R7はアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基または水素原子を示す。アルキル基の炭素数
は1〜24、好ましくは1〜12である。アリール基の
炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。アラル
キル基の炭素数は7〜24、好ましくは7〜16であ
る。
【0021】前記R1を例示すると、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、オクチル基等のア
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の
アリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル
基、水素原子等が挙げられる。また、R8は、置換基を
有していても良い芳香族または脂肪族の2価または3価
の基を示す。mは、R8が2価の基では2、R8が3価
の基では3である。芳香族の2価または3価の基の炭素
数は、6〜20、好ましくは6〜14である。また脂肪
族の2価または3価の基の炭素数は2〜20、好ましく
は3〜16である。前記R8を例示すると、フェニレン
基、ベンゼントリイル基、ナフチレン基、ナフタレント
リイル基、アントリレン基、ビフェニレン基、テルフェ
ニレン基、エチレン基、トリメチレン基、ペンタメチレ
ン基、オクタメチレン基、ドデカメチレン基、ヘキサデ
カメチレン基等が挙げられる。
基、イソプロピル基、t−ブチル基、オクチル基等のア
ルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の
アリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル
基、水素原子等が挙げられる。また、R8は、置換基を
有していても良い芳香族または脂肪族の2価または3価
の基を示す。mは、R8が2価の基では2、R8が3価
の基では3である。芳香族の2価または3価の基の炭素
数は、6〜20、好ましくは6〜14である。また脂肪
族の2価または3価の基の炭素数は2〜20、好ましく
は3〜16である。前記R8を例示すると、フェニレン
基、ベンゼントリイル基、ナフチレン基、ナフタレント
リイル基、アントリレン基、ビフェニレン基、テルフェ
ニレン基、エチレン基、トリメチレン基、ペンタメチレ
ン基、オクタメチレン基、ドデカメチレン基、ヘキサデ
カメチレン基等が挙げられる。
【0022】これらジインもしくはトリイン化合物を例
示すると、p−およびm−ジエチニルベンゼン、1,
3,5−および1,2,4−トリエチニルベンゼン、p
−およびm−ジ(1−プロピニル)ベンゼン、1,3,
5−および1,2,4−トリ(1−プロピニル)ベンゼ
ン、p−およびm−ジ(フェニルエチニル)ベンゼン、
p−およびm−ジ(3−フェニル−1−プロピニル)ベ
ンゼン、1,3,5−および1,2,4−トリ(フェニ
ルエチニル)ベンゼン、1,4−および1,5−ジエチ
ニルナフタレン、9,10−ジエチニルアントラセン、
4,4’−ジエチニルビフェニル、1,5−ヘキサジイ
ン、1,6−ヘプタジイン、1,8−ノナジイン、1,
11−ドデカジイン、1,15−ヘキサデカジイン、
1,19−エイコサジイン等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。ジインもしくはトリイン化合
物は、1種類を単独で用いることもできるが、2種類以
上を併用することも、本発明の有利な態様に含まれる。
示すると、p−およびm−ジエチニルベンゼン、1,
3,5−および1,2,4−トリエチニルベンゼン、p
−およびm−ジ(1−プロピニル)ベンゼン、1,3,
5−および1,2,4−トリ(1−プロピニル)ベンゼ
ン、p−およびm−ジ(フェニルエチニル)ベンゼン、
p−およびm−ジ(3−フェニル−1−プロピニル)ベ
ンゼン、1,3,5−および1,2,4−トリ(フェニ
ルエチニル)ベンゼン、1,4−および1,5−ジエチ
ニルナフタレン、9,10−ジエチニルアントラセン、
4,4’−ジエチニルビフェニル、1,5−ヘキサジイ
ン、1,6−ヘプタジイン、1,8−ノナジイン、1,
11−ドデカジイン、1,15−ヘキサデカジイン、
1,19−エイコサジイン等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。ジインもしくはトリイン化合
物は、1種類を単独で用いることもできるが、2種類以
上を併用することも、本発明の有利な態様に含まれる。
【0023】本発明で用いる2個以上のヒドロシリル基
を有するケイ素化合物としては、一般式(3)で表され
るものが使用される。
を有するケイ素化合物としては、一般式(3)で表され
るものが使用される。
【0024】
【化13】
【0025】式中、R3およびR4はアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基または水素原子の中から選ばれる
同一あるいは相異なる1価の基を示す。アルキル基の炭
素数は1〜24、好ましくは1〜12である。アリール
基の炭素数は6〜20、好ましくは6〜10である。ア
ラルキル基の炭素数は7〜24、好ましくは7〜12で
ある。前記R3およびR4を例示すると、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t−ブチル基、オクチル基等
のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基
等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラル
キル基、水素原子等が挙げられる。
ール基、アラルキル基または水素原子の中から選ばれる
同一あるいは相異なる1価の基を示す。アルキル基の炭
素数は1〜24、好ましくは1〜12である。アリール
基の炭素数は6〜20、好ましくは6〜10である。ア
ラルキル基の炭素数は7〜24、好ましくは7〜12で
ある。前記R3およびR4を例示すると、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t−ブチル基、オクチル基等
のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基
等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラル
キル基、水素原子等が挙げられる。
【0026】また、前記一般式(3)において、R5は
置換基を有していても良い芳香族の2価の基を示す。芳
香族の2価の基の炭素数は6〜24、好ましくは6〜1
2である。芳香族の2価の基としては、2価芳香族炭化
水素基(アリーレン基等)の他、酸素等のヘテロ原子を
連結基として含むアリーレン基等が含まれる。また前記
芳香族の2価の基に結合していても良い置換基として
は、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が含まれ
る。このような芳香族の2価の基としては、例えばフェ
ニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリーレ
ン基、ジフェニルエーテル基等の置換アリーレン基等が
挙げられる。
置換基を有していても良い芳香族の2価の基を示す。芳
香族の2価の基の炭素数は6〜24、好ましくは6〜1
2である。芳香族の2価の基としては、2価芳香族炭化
水素基(アリーレン基等)の他、酸素等のヘテロ原子を
連結基として含むアリーレン基等が含まれる。また前記
芳香族の2価の基に結合していても良い置換基として
は、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が含まれ
る。このような芳香族の2価の基としては、例えばフェ
ニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリーレ
ン基、ジフェニルエーテル基等の置換アリーレン基等が
挙げられる。
【0027】これらの置換基を有し、一般式(3)で表
されるビス(ヒドロシラン)化合物にはビス(モノヒド
ロシラン)類、ビス(ジヒドロシラン)類、ビス(トリ
ヒドロシラン)類が含まれる。これらビス(ヒドロシラ
ン)化合物の具体例としては、m−ビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(ジメチルシリル)ナフタレン、1,5−
ビス(ジメチルシリル)ナフタレン、m−ビス(メチル
エチルシリル)ベンゼン、m−ビス(メチルフェニルシ
リル)ベンゼン、p−ビス(メチルオクチルシリル)ベ
ンゼン、4,4’−ビス(メチルベンジルシリル)ビフ
ェニル、4,4’−ビス(メチルフェネチルシリル)ジ
フェニルエーテル、m−ビス(メチルシリル)ベンゼ
ン、m−ジシリルベンゼン等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
されるビス(ヒドロシラン)化合物にはビス(モノヒド
ロシラン)類、ビス(ジヒドロシラン)類、ビス(トリ
ヒドロシラン)類が含まれる。これらビス(ヒドロシラ
ン)化合物の具体例としては、m−ビス(ジメチルシリ
ル)ベンゼン、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(ジメチルシリル)ナフタレン、1,5−
ビス(ジメチルシリル)ナフタレン、m−ビス(メチル
エチルシリル)ベンゼン、m−ビス(メチルフェニルシ
リル)ベンゼン、p−ビス(メチルオクチルシリル)ベ
ンゼン、4,4’−ビス(メチルベンジルシリル)ビフ
ェニル、4,4’−ビス(メチルフェネチルシリル)ジ
フェニルエーテル、m−ビス(メチルシリル)ベンゼ
ン、m−ジシリルベンゼン等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0028】本発明の反応における原料化合物の量関係
は、一般式(1)のB,B’,B”−トリアルキニルボ
ラジン化合物に対して、任意のモル比の一般式(2)の
ジイン又はトリイン化合物を使用することができるが、
一般的には、そのモル比は0.01〜200、好ましく
は0.03〜 150、より好ましくは0.05〜10
0の範囲である。 B,B’,B”−トリアルキニルボ
ラジン化合物(1)とジインまたはトリイン化合物
(2)を合わせたモル量に対する、一般式(3)の2個
のヒドロシリル基を有するケイ素化合物のモル量の比
は、一般的には0.1〜10、好ましくは0.2〜5の
範囲である。
は、一般式(1)のB,B’,B”−トリアルキニルボ
ラジン化合物に対して、任意のモル比の一般式(2)の
ジイン又はトリイン化合物を使用することができるが、
一般的には、そのモル比は0.01〜200、好ましく
は0.03〜 150、より好ましくは0.05〜10
0の範囲である。 B,B’,B”−トリアルキニルボ
ラジン化合物(1)とジインまたはトリイン化合物
(2)を合わせたモル量に対する、一般式(3)の2個
のヒドロシリル基を有するケイ素化合物のモル量の比
は、一般的には0.1〜10、好ましくは0.2〜5の
範囲である。
【0029】本発明では、これらのモノマーを通常は白
金含有触媒の存在下に反応させることによって、次の、
一般式(4)
金含有触媒の存在下に反応させることによって、次の、
一般式(4)
【0030】
【化14】
【0031】又は一般式(5)
【0032】
【化15】
【0033】(これら式中、R1、R2、R3、R4、
R5、R7およびR8は、前記一般式(1)、(2)お
よび(3)中のものと同じであり、c、d、e、f、
g、hおよびiは0以上の整数で、式(4)ではc+d
≧1およびe≧1、また式(5)ではf+g≧1および
h+i≧1である)で表される繰り返し単位を有する、
新規な3元系のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマーを
得ることができる。式中、Z21、Z31、Z41は原
料化合物に由来する1価の有機基であり、例えば置換基
を有していてもよいビニル基や水素原子等である。これ
らポリマーにおける末端部の基は、ヒドロシリル基また
はエチニル基等である。
R5、R7およびR8は、前記一般式(1)、(2)お
よび(3)中のものと同じであり、c、d、e、f、
g、hおよびiは0以上の整数で、式(4)ではc+d
≧1およびe≧1、また式(5)ではf+g≧1および
h+i≧1である)で表される繰り返し単位を有する、
新規な3元系のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマーを
得ることができる。式中、Z21、Z31、Z41は原
料化合物に由来する1価の有機基であり、例えば置換基
を有していてもよいビニル基や水素原子等である。これ
らポリマーにおける末端部の基は、ヒドロシリル基また
はエチニル基等である。
【0034】また、前記一般式(4)又は(5)におけ
る下記の式(6)で表される部分は、下記の式(7)に
示す4通りの結合状態を含むことを意味する。
る下記の式(6)で表される部分は、下記の式(7)に
示す4通りの結合状態を含むことを意味する。
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】本発明で用いる白金含有触媒は、従来ヒド
ロシリル化に使用されているものを用いることができ
る。これを例示すると、白金ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン、白金環状ジビニルメチルシロキサン、塩化白
金酸、ジクロロ白金、白金カーボン、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二白金、ビス(エチレン)テトラクロ
ロ二白金、シクロオクタジエンジクロロ白金、ビス(シ
クロオクタジエン)白金、シクロオクタジエンジメチル
白金、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロ白金、
テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金等が挙げら
れるが、これに限定されるものではない。
ロシリル化に使用されているものを用いることができ
る。これを例示すると、白金ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン、白金環状ジビニルメチルシロキサン、塩化白
金酸、ジクロロ白金、白金カーボン、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二白金、ビス(エチレン)テトラクロ
ロ二白金、シクロオクタジエンジクロロ白金、ビス(シ
クロオクタジエン)白金、シクロオクタジエンジメチル
白金、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロ白金、
テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金等が挙げら
れるが、これに限定されるものではない。
【0038】これら白金含有触媒は、B,B’,B”−
トリアルキニルボラジン化合物(1)とジイン又はトリ
イン化合物(2)の合計量、もしくはビス(ヒドロシラ
ン)化合物(3)のうちモル量の少ない原料に対する金
属原子のモル比で0.000001〜0.5の範囲で使
用される。本発明のポリマーの製造において、反応はほ
ぼ定量的に進行するため、減圧下または常圧下で溶媒を
除去する等の方法で容易に目的ポリマーが得られる。ま
た、再沈殿、ゲル浸透クロマトグラフィー等の方法で分
取することもできる。
トリアルキニルボラジン化合物(1)とジイン又はトリ
イン化合物(2)の合計量、もしくはビス(ヒドロシラ
ン)化合物(3)のうちモル量の少ない原料に対する金
属原子のモル比で0.000001〜0.5の範囲で使
用される。本発明のポリマーの製造において、反応はほ
ぼ定量的に進行するため、減圧下または常圧下で溶媒を
除去する等の方法で容易に目的ポリマーが得られる。ま
た、再沈殿、ゲル浸透クロマトグラフィー等の方法で分
取することもできる。
【0039】本発明は、溶媒の有無にかかわらず実施で
きるが、溶媒を用いる場合には、原料と反応するものを
除いた種々の溶媒を用いることができる。それら溶媒と
しては、芳香族炭化水素系、飽和炭化水素系、脂肪族エ
ーテル系、芳香族エーテル系等の溶媒が挙げられ、より
具体的には、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル等が挙げ
られる。
きるが、溶媒を用いる場合には、原料と反応するものを
除いた種々の溶媒を用いることができる。それら溶媒と
しては、芳香族炭化水素系、飽和炭化水素系、脂肪族エ
ーテル系、芳香族エーテル系等の溶媒が挙げられ、より
具体的には、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル等が挙げ
られる。
【0040】本発明では、これらの溶媒と白金含有触媒
の存在下に反応を行い、得られる溶液を基材等に塗布す
ることによって、耐燃焼性、耐熱性等の優れたボラジン
含有ケイ素系共重合ポリマーの薄膜を得ることができ
る。本発明のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマーの薄
膜を形成する際、基材上への溶液の塗布方法は特に制限
はなく、刷毛による塗布、スプレー塗布、スピンコート
法による塗布などいずれの方法をとることもできる。本
発明で塗布する溶液を調製する温度としては、一般的に
は室温でよいが、原料物質の構造により、好ましい速度
を達するために−20℃から200℃の範囲で冷却また
は加熱することもできる。好ましい温度としては0℃か
ら150℃、より好ましくは0℃から100℃の範囲で
実施される。
の存在下に反応を行い、得られる溶液を基材等に塗布す
ることによって、耐燃焼性、耐熱性等の優れたボラジン
含有ケイ素系共重合ポリマーの薄膜を得ることができ
る。本発明のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマーの薄
膜を形成する際、基材上への溶液の塗布方法は特に制限
はなく、刷毛による塗布、スプレー塗布、スピンコート
法による塗布などいずれの方法をとることもできる。本
発明で塗布する溶液を調製する温度としては、一般的に
は室温でよいが、原料物質の構造により、好ましい速度
を達するために−20℃から200℃の範囲で冷却また
は加熱することもできる。好ましい温度としては0℃か
ら150℃、より好ましくは0℃から100℃の範囲で
実施される。
【0041】溶液を塗布した後は、空気中、不活性雰囲
気下、または真空中で乾燥させることにより、ボラジン
含有ケイ素系共重合ポリマーの薄膜を得ることができ
る。本発明においてボラジン含有ケイ素系共重合ポリマ
ーの薄膜とは、その厚さを特に制限する意味ではなく、
塊状などの樹脂ではなく、膜状に形成したものを意味す
る。特に本発明方法によればμm単位の薄い膜から比較
的厚いmmオーダーの膜までの範囲で膜を形成すること
ができることが特徴であり、膜の厚さの上限は特にな
い。
気下、または真空中で乾燥させることにより、ボラジン
含有ケイ素系共重合ポリマーの薄膜を得ることができ
る。本発明においてボラジン含有ケイ素系共重合ポリマ
ーの薄膜とは、その厚さを特に制限する意味ではなく、
塊状などの樹脂ではなく、膜状に形成したものを意味す
る。特に本発明方法によればμm単位の薄い膜から比較
的厚いmmオーダーの膜までの範囲で膜を形成すること
ができることが特徴であり、膜の厚さの上限は特にな
い。
【0042】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1)B,B’,B”−トリエチニル−N,
N’,N”−トリメチルボラジン(0.125mmo
l)、m−ジエチニルベンゼン(0.125mmo
l)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン(0.25
mmol)をトルエン(5ml)に溶解し、白金ジビニ
ルテトラメチルジシロキサンの白金2%キシレン溶液
(0.00025mmol白金)を加え、窒素下室温で
4日間撹拌した。この溶液の0.1mlをガラス基板上
に塗布し、空気中で乾燥させることにより、無色透明の
薄膜を得た。タリステップを用いて測定した薄膜の膜厚
は2μmであった。この膜のポリマーの熱安定性を熱重
量分析で測定した結果、5%重量減温度は、320℃
(窒素下)および360℃(空気中)であった。1 H-NMR (C6D6, δ, ppm) 8.1-7.9 (m, 0.7H), 7.8-7.6
(m, 3.4H), 7.5-7.1 (m,0.7H), 6.9-6.7 (m, 0.9H), 6.
6-6.4 (m, 0.8H), 6.2-5.7 (m, 1.5H), 3.5-2.5(m, 5H)
, 0.6-0.2 (br s, 12H). IR (KBr disk, cm-1) 2072 (w), 1578, 1446, 1396, 12
49, 1133, 1104, 1019,839, 774.
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1)B,B’,B”−トリエチニル−N,
N’,N”−トリメチルボラジン(0.125mmo
l)、m−ジエチニルベンゼン(0.125mmo
l)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン(0.25
mmol)をトルエン(5ml)に溶解し、白金ジビニ
ルテトラメチルジシロキサンの白金2%キシレン溶液
(0.00025mmol白金)を加え、窒素下室温で
4日間撹拌した。この溶液の0.1mlをガラス基板上
に塗布し、空気中で乾燥させることにより、無色透明の
薄膜を得た。タリステップを用いて測定した薄膜の膜厚
は2μmであった。この膜のポリマーの熱安定性を熱重
量分析で測定した結果、5%重量減温度は、320℃
(窒素下)および360℃(空気中)であった。1 H-NMR (C6D6, δ, ppm) 8.1-7.9 (m, 0.7H), 7.8-7.6
(m, 3.4H), 7.5-7.1 (m,0.7H), 6.9-6.7 (m, 0.9H), 6.
6-6.4 (m, 0.8H), 6.2-5.7 (m, 1.5H), 3.5-2.5(m, 5H)
, 0.6-0.2 (br s, 12H). IR (KBr disk, cm-1) 2072 (w), 1578, 1446, 1396, 12
49, 1133, 1104, 1019,839, 774.
【0043】(実施例2)B,B’,B”−トリエチニ
ル−N,N’,N”−トリメチルボラジン(0.125
mmol)、1,3,5−トリエチニルベンゼン(0.
125mmol)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼ
ン(0.25mmol)をトルエン(5ml)に溶解
し、白金ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金2%
キシレン溶液(0.00025mmol白金)を加え、
窒素下室温で4日間撹拌した。この溶液の0.1mlを
ガラス基板上に塗布し、空気中で乾燥させることによ
り、無色透明の薄膜を得た。タリステップを用いて測定
した薄膜の膜厚は3μmであった。この膜のポリマーの
熱安定性を熱重量分析で測定した結果、5%重量減温度
は、320℃(窒素下)および380℃(空気中)であ
った。 IR (KBr disk, cm-1) 2120, 2074, 1578, 1448, 1381,
1251, 1135, 988, 880,820.
ル−N,N’,N”−トリメチルボラジン(0.125
mmol)、1,3,5−トリエチニルベンゼン(0.
125mmol)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼ
ン(0.25mmol)をトルエン(5ml)に溶解
し、白金ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金2%
キシレン溶液(0.00025mmol白金)を加え、
窒素下室温で4日間撹拌した。この溶液の0.1mlを
ガラス基板上に塗布し、空気中で乾燥させることによ
り、無色透明の薄膜を得た。タリステップを用いて測定
した薄膜の膜厚は3μmであった。この膜のポリマーの
熱安定性を熱重量分析で測定した結果、5%重量減温度
は、320℃(窒素下)および380℃(空気中)であ
った。 IR (KBr disk, cm-1) 2120, 2074, 1578, 1448, 1381,
1251, 1135, 988, 880,820.
【0044】(実施例3)B,B’,B”−トリエチニ
ル−N,N’,N”−トリメチルボラジン(0.125
mmol)、m−ジエチニルベンゼン(0.125mm
ol)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン(0.2
5mmol)を、トルエン(0.5ml)に溶解し、白
金ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金2%キシレ
ン溶液(0.00025mmol白金)を加え、窒素
下、室温で5日間撹拌した結果、ゲル状溶液が得られ
た。反応溶液を減圧下、加熱濃縮し、粉末状のボラジン
含有ケイ素系共重合ポリマー(4a)をほぼ定量的な収
率で得た。このポリマーは、実施例1のポリマーと同じ
構造を有する。 熱重量分析(窒素中) Td5(5%重量減温度) 321℃ 63%残(985℃) 熱重量分析(空気中) Td5(5%重量減温度) 362℃ 59%残(985℃)
ル−N,N’,N”−トリメチルボラジン(0.125
mmol)、m−ジエチニルベンゼン(0.125mm
ol)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン(0.2
5mmol)を、トルエン(0.5ml)に溶解し、白
金ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金2%キシレ
ン溶液(0.00025mmol白金)を加え、窒素
下、室温で5日間撹拌した結果、ゲル状溶液が得られ
た。反応溶液を減圧下、加熱濃縮し、粉末状のボラジン
含有ケイ素系共重合ポリマー(4a)をほぼ定量的な収
率で得た。このポリマーは、実施例1のポリマーと同じ
構造を有する。 熱重量分析(窒素中) Td5(5%重量減温度) 321℃ 63%残(985℃) 熱重量分析(空気中) Td5(5%重量減温度) 362℃ 59%残(985℃)
【0045】(実施例4)B,B’,B”−トリエチニ
ル−N,N’,N”−トリメチルボラジン(0.125
mmol)、1,3,5−トリエチニルベンゼン(0.
125mmol)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼ
ン(0.25mmol)を、トルエン(0.5ml)に
溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金
2%キシレン溶液(0.00025mmol白金)を加
え、窒素下、室温で6日間撹拌した結果、ゲル状溶液が
得られた。反応溶液を減圧下、加熱濃縮し、粉末状のボ
ラジン含有ケイ素系共重合ポリマー(5a)をほぼ定量
的な収率で得た。このポリマーは、実施例2のポリマー
と同じ構造を有する。 熱重量分析(窒素中) Td5(5%重量減温度) 322℃ 75%残(985℃) 熱重量分析(空気中) Td5(5%重量減温度) 382℃66%残(985
℃)
ル−N,N’,N”−トリメチルボラジン(0.125
mmol)、1,3,5−トリエチニルベンゼン(0.
125mmol)、p−ビス(ジメチルシリル)ベンゼ
ン(0.25mmol)を、トルエン(0.5ml)に
溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキサンの白金
2%キシレン溶液(0.00025mmol白金)を加
え、窒素下、室温で6日間撹拌した結果、ゲル状溶液が
得られた。反応溶液を減圧下、加熱濃縮し、粉末状のボ
ラジン含有ケイ素系共重合ポリマー(5a)をほぼ定量
的な収率で得た。このポリマーは、実施例2のポリマー
と同じ構造を有する。 熱重量分析(窒素中) Td5(5%重量減温度) 322℃ 75%残(985℃) 熱重量分析(空気中) Td5(5%重量減温度) 382℃66%残(985
℃)
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、B,B’,B”−トリ
アルキニルボラジン化合物(1)及び通常のジインまた
はトリイン化合物(2)を、少なくとも2個のヒドロシ
リル基を有するケイ素化合物(3)と反応させることに
よって、高価なボラジンモノマーの使用量を抑えた新規
な3元系のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー、及び
該共重合ポリマーの耐燃焼性、耐熱性に優れた薄膜を、
簡便かつ安全に製造することができる。従って本発明の
産業的意義は多大である。
アルキニルボラジン化合物(1)及び通常のジインまた
はトリイン化合物(2)を、少なくとも2個のヒドロシ
リル基を有するケイ素化合物(3)と反応させることに
よって、高価なボラジンモノマーの使用量を抑えた新規
な3元系のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー、及び
該共重合ポリマーの耐燃焼性、耐熱性に優れた薄膜を、
簡便かつ安全に製造することができる。従って本発明の
産業的意義は多大である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08G 77/00 - 77/62
CAPLUS(STN)
REGISTRY(STN)
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R2はアルキル基、アリール
基、アラルキル基または水素原子を示す)で表される
B,B’,B”−トリアルキニルボラジン類と、 一般式(2) (R7C≡C)mR8 (2) (式中、R7はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R8は、置換基を有していても
良い芳香族または脂肪族の2価または3価の基を示し、
mはR8が2価の基では2、R8が3価の基では3であ
る)で表されるジイン又はトリイン化合物をともに用い
て、それらを一般式(3) 【化2】 (式中、R3およびR4はアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基または水素原子の中から選ばれる同一あるい
は相異なる1価の基を示し、R5は置換基を有していて
も良い芳香族の2価の基)で表される少なくとも2個以
上のヒドロシリル基を有するケイ素化合物と反応させて
得られるボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー。 - 【請求項2】 次の、一般式(4) 【化3】 又は一般式(5) 【化4】 (これら式中、R1、R2、R3、R4、R5、R7お
よびR8は、前記一般式(1)、(2)および(3)中
のものと同じであり、c、d、e、f、g、hおよびi
は0以上の整数で、式(4)ではc+d≧1およびe≧
1、また式(5)ではf+g≧1およびh+i≧1であ
る)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする
請求項1に記載のボラジン含有ケイ素系共重合ポリマ
ー。 - 【請求項3】 空気中での5%重量減温度が、200℃
以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボ
ラジン含有ケイ素系共重合ポリマー。 - 【請求項4】 一般式(1) 【化5】 (式中、R1はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R2はアルキル基、アリール
基、アラルキル基または水素原子を示す)で表される
B,B’,B”−トリアルキニルボラジン類と、一般式
(2) (R7C≡C)mR8 (2) (式中、R7はアルキル基、アリール基、アラルキル基
または水素原子を示し、R8は、置換基を有していても
良い芳香族または脂肪族の2価または3価の基を示し、
mはR8が2価の基では2、R8が3価の基では3であ
る)で表されるジインまたはトリイン化合物をともに用
いて、それらを一般式(3) 【化6】 (式中、R3およびR4はアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基または水素原子の中から選ばれる同一あるい
は相異なる1価の基を示し、R5は置換基を有していて
も良い芳香族の2価の基)で表される2個のヒドロシリ
ル基を有するケイ素化合物と、白金触媒存在下で混合
し、その溶液を塗布することを特徴とするボラジン含有
ケイ素系共重合ポリマーの薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001071162A JP3458157B2 (ja) | 2000-09-07 | 2001-03-13 | ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー及びその薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-272093 | 2000-09-07 | ||
JP2000272093 | 2000-09-07 | ||
JP2001071162A JP3458157B2 (ja) | 2000-09-07 | 2001-03-13 | ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー及びその薄膜の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001068771A Division JP3459985B2 (ja) | 2000-09-07 | 2001-03-12 | ボラジン含有ケイ素系ポリマーの薄膜の製造方法及びボラジン含有ケイ素ポリマー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002155144A JP2002155144A (ja) | 2002-05-28 |
JP3458157B2 true JP3458157B2 (ja) | 2003-10-20 |
Family
ID=26599467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001071162A Expired - Lifetime JP3458157B2 (ja) | 2000-09-07 | 2001-03-13 | ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー及びその薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3458157B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4730724B2 (ja) * | 2002-09-26 | 2011-07-20 | 日立化成工業株式会社 | ボラジン系樹脂の製造方法 |
US7625642B2 (en) | 2002-09-26 | 2009-12-01 | Hitachi Chemical Co., Ltd | Borazine-based resin, and method for production thereof, borazine based resin composition, insulating coating and method for formation thereof, and electronic parts having the insulating coating |
JP5540416B2 (ja) * | 2002-09-26 | 2014-07-02 | 日立化成株式会社 | ボラジン系樹脂組成物及びその製造方法、絶縁被膜及びその形成方法、並びに電子部品 |
JP5550118B2 (ja) * | 2002-09-26 | 2014-07-16 | 日立化成株式会社 | ボラジン系樹脂組成物、絶縁被膜及びその形成方法 |
JP4730723B2 (ja) * | 2002-09-26 | 2011-07-20 | 日立化成工業株式会社 | ボラジン系樹脂の製造方法 |
EP1802732B1 (en) * | 2004-10-22 | 2012-07-11 | The Regents of The University of Michigan | Covalently linked organic frameworks and polyhedra |
CN101641152B (zh) * | 2007-01-24 | 2014-04-23 | 加利福尼亚大学董事会 | 结晶的3d-和2d-共价有机构架 |
-
2001
- 2001-03-13 JP JP2001071162A patent/JP3458157B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002155144A (ja) | 2002-05-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6225247B1 (en) | Polymer precursor composition, crosslinked polymers, thermosets and ceramics made with silyl and siloxyl substituted carboranes with unsaturated organic end groups | |
JP3458157B2 (ja) | ボラジン含有ケイ素系共重合ポリマー及びその薄膜の製造方法 | |
JP2735463B2 (ja) | ポリカルボランシロキサンを用いた結合方法 | |
JP3459985B2 (ja) | ボラジン含有ケイ素系ポリマーの薄膜の製造方法及びボラジン含有ケイ素ポリマー | |
US5021585A (en) | Aromatic polyimide silanol compounds, precursors and polymers thereof | |
JP3041424B1 (ja) | カルボシランボラジン系ポリマ―およびその製造方法 | |
US6291623B1 (en) | Fluoroalkylsubstituted cyclotrisiloxanes, their use for preparation of new polymers and novel polymers | |
US5420238A (en) | Poly(silyleneethynylene phenyleneethynylenes), method for preparing same and hardened product thereof | |
US5286890A (en) | Aromatic amine terminated silicone monomers, oligomers, and polymers therefrom | |
EP0585590B1 (en) | (Alpha, omega) phenylethynyl siloxane monomers, oligomers, and polymers thereof | |
JP2884073B2 (ja) | 新しい含シルセスキオキサンポリマーとその製造方法、およびハードコート膜、耐熱性素材 | |
JP3564536B2 (ja) | シリレン基を有するポリカルボシランの製造方法 | |
US5075475A (en) | Aromatic polyimide silanol compounds, precursors and polymers thereof | |
JP7559530B2 (ja) | シロキサンポリマー | |
US5081201A (en) | Aromatic polyimide silanol compounds, precursors and polymers thereof | |
JP5252761B2 (ja) | ジアセチレン系ポリオルガノシロキサン、その中間体およびその硬化組成物 | |
Attanayake | Study of different routes to develop asymmetric double decker silsesquioxane (DDSQ) | |
JP3636904B2 (ja) | カルボラン含有ケイ素系重合体及びその製造方法 | |
JPH04252228A (ja) | シリコーン含有エポキシ化合物及びその製法 | |
JP2751568B2 (ja) | シラン化合物 | |
JP3089416B1 (ja) | ポリカルボシランおよびその製造方法 | |
JP2576312B2 (ja) | ポリシランフィルム組成物及び架橋ポリシランフィルム | |
JP3713536B2 (ja) | カルボシランボラジン系共重合ポリマー及びその製造方法 | |
JP2003261682A (ja) | カルボシラン系共重合ポリマー | |
JPH09296044A (ja) | 新規含シルセスキオキサンポリマーとその製造法および耐熱性素材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3458157 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |