JP3458098B2 - 波形等化制御装置、及び波形等化制御方法 - Google Patents

波形等化制御装置、及び波形等化制御方法

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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は、波形等化制御装置、及び波形等
化制御方法に関するものであり、特に、ディジタル放送
に用いられるディジタル信号の伝送路歪みを低減する波
形等化器のタップ係数の更新制御を行うものに関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】ディジタル放送は、当初衛星放送を主体に
行われてきたが、近年では地上波放送もディジタル化の
流れが押し寄せている。この地上波ディジタル放送にお
いて伝送路歪を低減する波形等化技術は必須なものであ
る。以下、地上波ディジタル放送における従来の波形等
化制御装置について、米国で採用されている8値VSB
(Vestigial Side Band:残留側波
帯)変調方式を用いたDTV(Digital Tel
evision)方式を例に説明する。
【0005】図19は、DTV方式の波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。図19において、従来
の波形等化制御装置は、入力信号100Sを入力とし、
波形等化処理を行った出力信号101Sを出力する波形
等化器101と、出力信号101Sの誤差を推定し、誤
差信号1901Sとして出力する誤差推定部1901
と、ステップサイズ104S、係数更新に用いるデータ
105S、及び誤差信号1901Sに基づいて、タップ
係数更新量106Sを計算する係数更新量計算部103
とを備える。誤差推定部1901は、さらに、出力信号
101Sを入力として、出力誤差信号1501Sを出力
する出力誤差推定部1502と、係数更新用誤差生成部
1902とを備える。
【0006】図20は、DTV方式の信号フォーマット
の構成を示す図である。図20に示すように、DTV方
式の信号フォーマットは、映像や音声などのデータ信号
3101を含む領域と、フィールド同期信号3102を
含む領域と、セグメント同期信号3103を含む領域か
らなる。
【0007】図21は、フィールド同期信号の構成を示
す図である。図21に示すようにフィールド同期信号3
102は、PN511信号3201と、3つのPN63
信号3202と、コントロール信号3203とを含む。
なお、フィールド同期信号#2とフィールド同期信号#
1との違いは、PN63信号3202の2番目の値が逆
になっているだけの違いである。また、図21におい
て、左側に記入している数値(+7、+5、+3、+
1、−1、−3、−5,−7)は8値VSB変調方式の
取る8通りの数値を示したものである。このDTV信号
は、1フレームあたり832シンボル、313セグメン
トである。また、PN511信号3201は、PN51
1=X^9 +X^7 +X^6 +X^4 +X^3
+X+1(生成多項式:式中の“^”はべき乗を表わ
す)で、Pre−load 010000000(初期
値のバイナリ表現)で表される。PN63信号3202
は、PN63=X^6 +X+1で、Pre−load
100111で表される。PN511信号3201は
511シンボル、PN63信号3202はそれぞれ63
シンボル、コントロール信号3203は128シンボル
であり、フィールド同期信号3102全体で828シン
ボルである。
【0008】次に、従来の波形等化制御装置の動作につ
いて図を用いて説明する。DTV方式の波形等化制御装
置は、図19に示すように、8値VSB変調されたDT
V信号を波形等化器101で波形等化により歪みを低減
しその出力信号101Sを生成し、出力誤差推定部15
02でこの出力信号101Sと8通りのシンボル値の最
も確からしいシンボル値との誤差を出力誤差信号150
1Sとして生成する。図22に出力誤差信号と誤差信号
との関係を示す。図22(a)に示す出力誤差信号15
01Sは、係数更新用誤差生成部1902で、Blind Eq
ualization andCarrier Recovery Using a “Stop-and-
Go”,Decision-Directed Algorithm IEEE TRANSACTION
S ON COMMUNICATIONS,VOL.COM35,NO.9,SEPTEMBER 198
7の pp.877-887に記載されているStop&Goアルゴ
リズムに基づき出力信号101Sの値に応じて図22
(b)に示すように誤差信号1901Sに変換される。
係数更新量計算部103は、誤差信号1901Sとステ
ップサイズ104Sと、係数更新用データ105Sとを
用いて、LMS(Least Mean Squar
e;最小2乗誤差)アルゴリズムに基づきタップ係数更
新量106Sを生成する。
【0009】LMSアルゴリズムは、下記の(式1)に
基づいて波形等化器101のトランスバーサルフィルタ
におけるタップiのタップ係数Ciのn回目の更新を行
なうアルゴリズムである。 Ci(n+1)=Ci(n)−α×e(n)×di(n) …(式1)
【0010】ここで、αはステップサイズ104Sを、
e(n)は誤差信号1901Sを、di(n)は係数更
新用データ105Sを示し、−α×e(n)×di
(n)がタップ係数更新量106Sを示す。なお、係数
更新用データ105Sとは、n回目の更新時のタップi
におけるデータのことである。
【0011】出力誤差推定部1502による出力誤差信
号1501Sの生成方法は2通りある。一方は、DTV
信号におけるフィールド同期信号3102に含まれてい
るPN511信号3201及びPN63信号3202を
取り込み、前記PN511信号3201及びPN63信
号3202の理想値と比較し、その誤差を出力誤差信号
1501Sとする方法である。
【0012】また他方は、DTV信号のデータ期間に挿
入されているデータ信号3101と最も値の近い8値V
SB変調の固定値とを比較し、その誤差を出力誤差信号
1501Sとする方法である。
【0013】DTV信号は、8値VSB変調方式を用い
ているため、図21に示されるように8通りの値(+
7,+5,+3,+1,−1,−3,−5,−7)を持
つが、一般的に8値VSB変調されたDTV信号を受信
する場合、10ビット程度の量子化を行う。例えば10
ビットに量子化されたDTV信号は歪みが全くない場合
において、10ビットで表現できる値(0ないし102
3)に対して8通りの固定値しか取りえない。出力誤差
推定部1502は、入力されたDTV信号のフィールド
同期信号3102に対しては、PN511信号3201
及びPN63信号3202の理想値からの誤差を算出
し、また、データ信号3101に対しては、前記8通り
の固定値からもっとも近い値との誤差を算出し、この誤
差を出力誤差信号1501Sとする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】従来の波形等化制御装置は上記のように構
成されており、該波形等化制御装置を用いることによ
り、波形等化器を制御し、歪みを低減したDTV信号を
得ることができる。即ち、入力信号の伝送路歪みを推定
し、これを相殺するように、波形等化器が有するトラン
スバーサルフィルタのタップ係数を、毎回ステップサイ
ズのきざみで更新するように学習制御を行うことによ
り、波形等化器の出力信号として、伝送路歪みを低減し
た信号を得ることができる。しかしながら、従来の波形
等化制御装置には、以下に示す問題点がある。
【0016】第1の問題点は、タップ係数の更新きざみ
であるステップサイズが固定であることである。一般に
ステップサイズを大きくすると歪みが変動した場合の追
従性や、初期動作時の収束速度が向上するが、反面、ノ
イズの影響を受けやすくなり低C/N時の安定性が低下
する。逆に、ステップサイズを小さくすると、ノイズの
影響を受けにくくなり、低C/N時の安定性は向上する
が、歪みが変動した場合のその変動に対する追従性や、
初期動作時の波形等化動作の収束速度が低下する。
【0017】第2の問題点は、1タップの係数更新量を
計算するために係数更新量計算部に2個の乗算器が必要
であり、回路規模が大きいという点である。
【0018】第3の問題点は、Stop&Goアルゴリ
ズムではStopと判定された場合、次のイタレーショ
ン(タップ係数の更新)まで係数更新量計算部の出力は
“0”となり係数更新量計算部が有効利用されず、か
つ、歪みが変動した場合の追従性や初期動作時の収束速
度が低下するという点である。
【0019】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、信号の歪みが変動した場合の追従性や初期
動作時の収束速度と低C/N時の安定性とを両立させ、
高性能かつ低コストな波形等化制御装置、及び波形等化
制御方法を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
【0021】上記目的を達成するため、本発明の請求
項1に係る波形等化制御装置は、入力信号の伝送路歪み
を低減する波形等化器においてそのタップ係数更新を制
御する波形等化制御装置であって、前記波形等化器の出
力信号より前記出力信号の誤差を推定し誤差信号として
出力する誤差推定部と、前記誤差信号ステップサイ
限値及びステップサイズ下限値を入力し、ステップサ
イズを出力するステップサイズ決定部と、前記誤差信
号、前記ステップサイズ及び当該タップのデータから当
該タップの係数更新量を計算する計数更新量計算部と、
を備えた波形等化制御装置において、前記ステップサイ
ズ決定部は、前記誤差信号を2乗して第1の2乗誤差を
生成する乗算器と、前回のタップ係数更新時に生成した
第2の2乗誤差を記憶し第3の2乗誤差として出力する
2乗誤差記憶部と、前記乗算器の出力する第1の2乗誤
差と前記第3の2乗誤差との差である2乗誤差の差を生
成する減算器と、前記第1の2乗誤差と第1の閾値とを
比較する第1の比較器と、前記第1の2乗誤差と第2の
閾値とを比較する第2の比較器と、前記2乗誤差の差の
絶対値と第3の閾値を比較する第3の比較器と、前回の
タップ係数更新時に使用した第1のステップサイズを記
憶するステップサイズ記憶部と、前記ステップサイズ記
憶部が記憶している第2のステップサイズと、前記第1
の比較器の出力と、前記第2の比較器の出力と、前記第
3の比較器の出力と、前記ステップサイズ上限値と、前
記ステップサイズ下限値と、を入力とし、前記ステップ
サイズ上限値以下かつ前記ステップサイズ下限値以上で
あり、今回のタップ係数更新に使用する第3のステップ
サイズを適応的に生成するステップサイズ増減部とを備
え、前記第1の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よ
りも小さければ、前記波形等化器の波形等化動作が収束
中か、収束完了かのどちらかの状態となる値であり、前
記第2の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも大
きければ、前記波形等化器の波形等化動作が発散傾向と
なる値であり、前記第3の閾値は、前記第1の2乗誤差
が、前記第1の閾値よりも小さい場合に、前記2乗誤差
の差の絶対値が前記第3の閾値よりも大きければ、前記
波形等化器の波形等化動作が収束中の状態となる値であ
り、前記第3の閾値以下であれば、前記波形等化器の波
形等化動作が収束完了の状態となる値である、ことを特
徴とするものである。
【0022】また、本発明の請求項2に係る波形等化制
御装置は、請求項1記載の波形等化制御装置において、
前記ステップサイズ増減部は、前記第1ないし第3の比
較器の比較結果より、前記第1の2乗誤差が前記第2の
閾値より大きい場合は、ステップサイズを一定量減少さ
せ、前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値より小さく、
かつ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値以下で
ある場合は、ステップサイズを一定量減少させ、前記第
1の2乗誤差が前記第1の閾値よりも小さく、かつ前記
2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値よりも大きい場
合は、ステップサイズを一定量増加させ、それ以外の場
合はステップサイズを変化させない、ことを特徴とする
ものである。
【0023】また、本発明の請求項3に係る波形等化制
御装置は、請求項記載の波形等化制御装置において
記ステップサイズ増減部は、前記第1ないし第3の比
較器の比較結果より、前記第1の2乗誤差が前記第2の
閾値より大きい場合は、ステップサイズを一定割合減少
させ、前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値より小さ
く、かつ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値以
下である場合は、ステップサイズを一定割合減少させ、
前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値よりも小さく、か
つ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値よりも大
きい場合は、ステップサイズを一定割合増加させ、それ
以外の場合はステップサイズを変化させない、ことを特
徴とするものである。
【0024】また、本発明の請求項4に係る波形等化制
方法は、入力信号の伝送路歪みをLMSアルゴリズム
に基づいて低減する波形等化器が有するフィルタのタッ
プ係数の更新を制御する波形等化制御方法であって、前
記波形等化器の出力信号より該出力信号の誤差を推定
し、誤差信号を生成する誤差推定ステップと、前記誤差
信号に基づいて、前記タップ係数の更新のきざみである
ステップサイズの上限値であるステップサイズ上限値以
下、かつ該ステップサイズの下限値であるステップサイ
ズ下限値以上の範囲でステップサイズを適応的に決定す
るステップサイズ決定ステップと、前記誤差信号と、前
記ステップサイズと、タップ係数更新に用いるデータと
に基づいてタップ係数更新量を計算する係数更新量計算
ステップとを備えた、波形等化制御方法において、前記
ステップサイズ決定ステップは、前記誤差信号を2乗し
て第1の2乗誤差を生成する乗算ステップと、前回のタ
ップ係数更新時に生成した第2の2乗誤差を記憶する2
乗誤差記憶ステップと、前記2乗誤差記憶ステップで記
憶した第2の2乗誤差を第3の2乗誤差として読み出す
2乗誤差読み出しステップと、前記乗算ステップで生成
した第1の2乗誤差と前記第3の2乗誤差との差である
2乗誤差の差を生成する減算ステップと、前記第1の2
乗誤差と第1の閾値とを比較する第1の比較ステップ
と、前記第1の2乗誤差と第2の閾値とを比較する第2
の比較ステップと、前記2乗誤差の差の絶対値と第3の
閾値とを比較する第3の比較ステップと、前回のタップ
係数更新時に使用した第1のステップサイズと、前記第
1の比較ステップでの比較結果と、前記第2の比較ステ
ップでの比較結果と、前記第3の比較ステップでの比較
結果と、前記ステップサイズ上限値と、前記ステップサ
イズ下限値とに基づいて、今回のタップ係数更新に使用
する第2のステップサイズを適応的に生成するステップ
サイズ生成ステップとをさらに備え、前記第1の閾値
は、前記第1の2乗誤差がその値よりも小さければ、前
記波形等化器の波形等化動作が収束中か、収束完了かの
どちらかの状態となる値であり、前記第2の閾値は、前
記第1の2乗誤差がその値よりも大きければ、前記波形
等化器の波形等化動作が発散傾向となる値であり、前記
第3の閾値は、前記第1の2乗誤差が、前記第1の閾値
よりも小さい場合に、前記2乗誤差の差の絶対値が前記
第3の閾値よりも大きければ、前記 波形等化器の波形等
化動作が収束中の状態となる値であり、前記第3の閾値
以下であれば、前記波形等化器の波形等化動作が収束完
了の状態となる値である、ことを特徴とするものであ
る。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【発明の実施の形態】
【0056】以下、本発明の実施の形態に係る波形等化
制御装置、及び波形等化制御方法について、図面を参照
しながら説明する。 (実施の形態1)本発明の実施の形態1による波形等化
制御装置の構成について図を用いて説明する。図1は、
本実施の形態1による波形等化制御装置の構成を示すブ
ロック図である。図1において、本実施の形態1による
波形等化制御装置は、入力信号100Sの伝送路歪み
を、LMSアルゴリズムに基づいて低減した出力信号1
01Sを出力する波形等化器101と、出力信号101
Sの誤差を推定し、誤差信号102Sとして出力する誤
差推定部102と、誤差信号102S、ステップサイズ
104S、及び係数更新に用いるデータ105Sに基づ
いて、タップ係数更新量106Sを計算する係数更新量
計算部103と、誤差信号102S、ステップサイズ上
限値107S、及びステップサイズ下限値108Sを入
力とし、ステップサイズ104Sを生成して出力するス
テップサイズ決定部104とを備える。
【0057】図2は、本実施の形態1による波形等化制
御装置が具備するステップサイズ決定部104の構成を
示すブロック図である。図2において、ステップサイズ
決定部104は、誤差信号102Sを2乗して2乗誤差
201Sを生成する乗算器201と、2乗誤差201S
を記憶する2乗誤差記憶部202と、乗算器201の出
力である2乗誤差201Sと2乗誤差記憶部202の記
憶する2乗誤差との差を計算し、それを2乗誤差の差2
02Sとして出力する減算器203と、2乗誤差201
Sと第1の閾値とを比較する第1の比較器204と、2
乗誤差201Sと第2の閾値とを比較する第2の比較器
205と、2乗誤差の差202Sの絶対値と第3の閾値
とを比較する第3の比較器206と、ステップサイズを
記憶するステップサイズ記憶部207と、ステップサイ
ズ増減部208とを備える。
【0058】次に、本実施の形態1による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。図23は、本
実施の形態1による波形等化制御装置の動作を示すフロ
ーチャートである。まず、伝送路からの信号は、図示し
ないチューナと、検波器とを介して、入力信号100S
として波形等化器101に入力される。誤差推定部10
2は、波形等化器101から出力された出力信号101
Sに基づいてタップ係数更新に用いるための誤差を推定
し、該推定した誤差に基づいて誤差信号102Sを生成
し、出力する(ステップS101)。なお、誤差推定部
102は、従来例の出力誤差推定部1502のように、
出力信号101Sが一つの値しかとらないものである場
合は、その値の理想値と出力信号101Sとの差を誤差
と推定し、その誤差の大きさに対応した誤差信号102
Sを生成し、出力する。一方、出力信号101Sが多値
をとる信号である場合は、その多値の理想値のうち、出
力信号101Sに最も近い理想値と出力信号101Sと
の差を誤差と推定し、その誤差の大きさに対応した誤差
信号102Sを生成し、出力する。但し、本実施の形態
1における入力信号100Sは、DTV信号に限定され
るものではない。
【0059】ステップサイズ決定部104は、誤差信号
102Sと、ステップサイズの上限を決定する値である
ステップサイズ上限値107Sと、ステップサイズの下
限を決定する値であるステップサイズ下限値108Sと
を入力とし、ステップサイズ下限値108S以上かつス
テップサイズ上限値107S以下の範囲内で、誤差信号
102Sに応じて値を変化させたステップサイズ104
Sを決定し、出力する(ステップS102)。係数更新
量計算部103は、誤差信号102Sとステップサイズ
104Sとデータ105Sとを入力とし、前述の(式
1)の右辺第2項で示されるように、これらの乗算を行
なって、タップ係数更新量106Sを出力する(ステッ
プS103)。そして、タップ係数更新量106Sは、
波形等化器101において、(式1)で示されるタップ
係数の更新のために用いられる。なお、ステップS10
1〜S103の処理と、波形等化器101におけるタッ
プ係数の更新とは、波形等化器101での波形等化処理
が行われる限り繰り返される。
【0060】ここで、係数更新に用いられるデータ10
5Sとしては、波形等化器101の有する図示しないデ
ータFIFOに格納されているデータを用いる。なお、
係数更新用のデータ105Sを格納するFIFOを、波
形等化制御装置が別途備えていてもよい。また、ステッ
プサイズの上限値107Sや、ステップサイズの下限値
108Sとしては、波形等化制御装置の備える図示しな
いレジスタに予め格納された値が用いられる。
【0061】次に、ステップサイズ決定部104の動作
について説明する。図24は、本実施の形態1によるス
テップサイズ決定部104の動作を示すフローチャート
である。乗算器201は誤差信号102Sを2乗し、2
乗誤差201Sを生成する(ステップS201)。2乗
誤差記憶部202は前回の係数更新時の2乗誤差を記憶
している。減算器203は2乗誤差201Sと、前記前
回の係数更新時の2乗誤差との差を計算し、それを2乗
誤差の差202Sとして出力する(ステップS20
2)。2乗誤差記憶部202は今回の2乗誤差201S
を記憶する。第1の比較器204は2乗誤差201Sと
第1の閾値を比較する(ステップS203)。第2の比
較器205は2乗誤差201Sと第2の閾値を比較する
(ステップS204)。第3の比較器206は2乗誤差
の差202Sの絶対値と第3の閾値を比較する(ステッ
プS205)。ステップサイズ増減部208には、第1
の比較器204の比較結果と第2の比較器205の比較
結果と第3の比較器206の比較結果とステップサイズ
記憶部207が記憶している前記前回の係数更新時のス
テップサイズとステップサイズ上限値107Sとステッ
プサイズ下限値108Sが入力される。
【0062】ここで、第2の閾値は、2乗誤差201S
がその値よりも大きければ、波形等化器101における
伝送路歪みを軽減する波形等化動作が制御不能な状態で
ある発散傾向となる値である。また、第1の閾値は、2
乗誤差201Sがその値よりも小さければ、波形等化器
101における波形等化動作が収束中か、収束完了かの
どちらかの状態となる値である。また、第3の閾値は、
2乗誤差201Sが第1の閾値よりも小さい場合に、2
乗誤差の差202Sの絶対値が第3の閾値以上であれ
ば、波形等化器101における波形等化動作が収束中の
状態となる値であり、第3の閾値以下であれば、波形等
化器101における波形等化動作が収束完了の状態とな
る値である。
【0063】実際には、これら第1ないし第3の閾値は
シミュレーションにより大体の値が設定され、さらに、
最終的には実動作の結果を検討することにより、設計者
の判断でそれぞれ設定される。即ち、第2の閾値は、2
乗誤差201Sがその値よりも大きければ、波形等化器
101における波形等化動作が発散傾向にあると、設計
者により判断される値に設定される。また、第1の閾値
は、2乗誤差201Sがその値よりも小さければ、波形
等化器101における波形等化動作が収束中か、収束完
了かのどちらかであると、設計者により判断される値に
設定される。また、第3の閾値は、2乗誤差201S
が、第1の閾値よりも小さい場合に、2乗誤差の差20
2Sの絶対値が第3の閾値以上であれば、波形等化器1
01における波形等化動作が収束中であると、設計者に
より判断され、第3の閾値以下であれば、波形等化器1
01における波形等化動作が収束完了であると、設計者
により判断される値に設定される。
【0064】次に、ステップサイズ増減部208の動作
について図を用いて説明する。図3は、本実施の形態1
による波形等化制御装置のステップサイズ増減部208
の動作を説明するための説明図である。まず、図3にお
いて、2乗誤差201Sが領域1の範囲にある場合、す
なわち、第2の比較器205により2乗誤差201Sが
第2の閾値よりも大きいと判定された場合には、波形等
化器101は発散傾向にあると判断されるので、ステッ
プサイズ増減部208は、ステップサイズ記憶部207
に記憶された前回のステップサイズから一定量減少させ
た新しいステップサイズを求める。
【0065】また、2乗誤差201Sが領域2の範囲に
ある場合、すなわち、第1の比較器204及び第2の比
較器205により2乗誤差201Sが第1の閾値以上か
つ第2の閾値以下であると判定された場合には、波形等
化器101は安定に動作中であると判断されるので、ス
テップサイズ増減部208は、ステップサイズ記憶部2
07に記憶された前回のステップサイズと同一のステッ
プサイズを新しいステップサイズとする。
【0066】また、2乗誤差201S及び2乗誤差の差
202Sが領域3、または領域5の範囲にある場合、す
なわち、第1の比較器204により2乗誤差201Sが
第1の閾値よりも小さいと判定され、さらに第3の比較
器206により2乗誤差の差202Sの絶対値が第3の
閾値以上であると判定された場合には、波形等化器10
1は収束中であると判断されるので、さらに収束速度を
速めるためにステップサイズ増減部208は、ステップ
サイズ記憶部207に記憶された前回のステップサイズ
から一定量増加させた新しいステップサイズを求める。
ここで、領域5の範囲においてステップサイズを増加さ
せるのは、ダイナミックゴースト、すなわち、時間的に
変化するゴーストにも適切に対応するためである。
【0067】また、2乗誤差201S及び2乗誤差の差
202Sが領域4の範囲にある場合、すなわち、第1の
比較器204及び第3の比較器206により2乗誤差2
01Sが第1の閾値よりも小さく、かつ、2乗誤差の差
202Sの絶対値が第3の閾値以下であると判定された
場合には、波形等化器101はほぼ収束が完了したと判
断されるので、低C/N時の安定性を確保するために、
ステップサイズ増減部208は、ステップサイズ記憶部
207に記憶された前回のステップサイズから一定量減
少させた新しいステップサイズを求める。
【0068】さらに、ステップサイズ増減部208は、
新しいステップサイズがステップサイズ上限値107S
以上の場合には、ステップサイズ上限値107Sをステ
ップサイズ104Sとして出力し、新しいステップサイ
ズがステップサイズ下限値108S以下の場合には、ス
テップサイズ下限値108Sをステップサイズ104S
として出力し、それ以外の場合は新しいステップサイズ
をステップサイズ104Sとして出力する(ステップS
206)。
【0069】このように、本実施の形態1による波形等
化制御装置、及び波形等化制御方法によれば、2乗誤差
201Sと、2乗誤差の差202Sとにより、波形等化
器101の状態を判断して、それに応じて適切なステッ
プサイズ104Sを増減して求めるステップサイズ決定
部104を備えたことで、収束速度が速く、かつ低C/
N時の安定性も高い波形等化制御装置を実現できるとい
う効果を有する。
【0070】なお、本実施の形態1では、ステップサイ
ズの増減の指標として2乗誤差を用いたが、ステップサ
イズの増減の指標は2乗誤差だけに限定されるものでは
なく、誤差のn乗(nは1、または3以上の整数)でも
同様の機能が達成できる。ここで、nが奇数のときに
は、誤差のn乗の絶対値をn乗誤差として、第1及び第
2の比較器204、205などで用いるとする。
【0071】また、本実施の形態1では、ステップサイ
ズ増減部208がステップサイズを増減する場合には、
前回のステップサイズに対して所定量を加減することに
より行うとしたが、ステップサイズの増減はこれに限定
されるものではなく、ステップサイズを増加させる場合
には、前回のステップサイズに1より大きい所定の値、
例えば、1.1を掛け、あるいは、ステップサイズを減
少させる場合には、前回のステップサイズに1より小さ
い所定の値、例えば、0.9を掛けるというように、前
回のステップサイズを所定の割合で増減させることによ
り行ってもよい。
【0072】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図4は、本実施の形態2による波形等化制御装置の
構成を示すブロック図である。図4において、本実施の
形態2による波形等化制御装置は、入力信号100Sの
伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減した
出力信号101Sを出力する波形等化器101と、出力
信号101Sの誤差を推定し、誤差信号102Sとして
出力する誤差推定部102と、誤差信号102S、ステ
ップサイズ104S、及び係数更新に用いるデータ10
5Sに基づいて、タップ係数更新量106Sを計算する
係数更新量計算部103と、判定信号401Sを出力す
る信号判定部401と、判定信号401Sに応じたステ
ップサイズ104Sを出力するステップサイズ決定部4
02とを備える。
【0073】次に、本実施の形態2による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。図25は、本
実施の形態2による波形等化制御装置の動作を示すフロ
ーチャートである。誤差推定部102は、出力信号10
1Sからタップ係数更新に用いるために誤差を推定し、
該推定した誤差に基づいて誤差信号102Sを生成し、
出力する(ステップS301)。信号判定部401は、
入力信号100Sに含まれる同期信号から、出力信号1
01Sの信号内容の種類を判定し、出力信号101Sに
対する誤差推定部102の誤差の判定誤り確率の大小を
判定信号401Sとして生成し、出力する(ステップS
302)。
【0074】以下、波形等化器101の入力がDTV信
号である場合を例にとって説明する。図5に、判定信号
401Sと出力信号101Sとの関係を示している。図
20、図21において、セグメント同期信号3103、
及びフィールド同期中のPN511信号3201、及び
PN63信号3202は予めシンボル値がわかっている
ため出力信号101Sに対する誤差推定部102の誤差
の判定誤りは発生しない。この場合は、誤差信号102
Sは常に正しい値を示すので、信号判定部401は、判
定信号401Sとして“0”を出力する。コントロール
信号3203は、8値のDTV信号にあって、2値しか
とり得ないため出力信号101Sに対する誤差推定部1
02の誤差の判定誤りが発生する確率は低い。この場合
は、誤差信号102Sはほぼ正しい値を示すので、信号
判定部401は、判定信号401Sとして“1”を出力
する。それ以外の信号は8値のDTV信号にあって、8
値全てを取り得るため出力信号101Sに対する誤差推
定部102の誤差の判定誤りが発生する確率は高い。こ
の場合は、誤差信号102Sは正しい値を示す確率が低
くなるため、信号判定部401は、判定信号401Sと
して“2”を出力する。
【0075】ステップサイズ決定部402は、判定信号
401Sの値によってあらかじめ設定されている3種類
のステップサイズから選択して、ステップサイズ104
Sを出力する。判定信号401Sが“0”の場合、最も
大きなステップサイズを、判定信号401Sが“1”の
場合、2番目に大きなステップサイズを、判定信号40
1Sが“2”の場合、最も小さなステップサイズを、ス
テップサイズ104Sとして出力する(ステップS30
3)。係数更新量計算部103は、誤差信号102Sと
ステップサイズ104Sとデータ105Sとを入力と
し、それらの乗算を行なって、タップ係数更新量106
Sを出力する(ステップS304)。そして、タップ係
数更新量106Sは、波形等化器101において、(式
1)で示されるタップ係数の更新のために用いられる。
なお、ステップS301〜S304の処理と、波形等化
器101におけるタップ係数の更新とは、波形等化器1
01での波形等化処理が行われる限り繰り返される。
【0076】このように、本実施の形態2による波形等
化制御装置、及び波形等化制御方法によれば、出力信号
101Sに対する誤差推定部102の誤差の判定誤りが
発生する確率に応じた判定信号401Sを出力する信号
判定部401と、判定信号401Sに対応したあらかじ
め設定されたステップサイズを出力するステップサイズ
決定部402とを備えたことで、出力信号101Sに対
する誤差推定の判定誤り確率に応じてステップサイズ1
04Sの値を切換えることができ、誤差信号102Sが
正しい場合にはタップ係数更新量106Sが大きくなる
ため、収束速度を向上させることが可能となり、収束速
度が速く、かつ低C/N時の安定性も高い波形等化制御
装置を実現できるという効果を有する。
【0077】なお、本実施の形態2では、入力信号10
0SがDTV信号である場合について説明したが、入力
はDTV信号だけに限られるものではない。また、判定
信号401Sを3段階に設定したが、これに限るもので
はなく2段階でも4段階以上でもよい。また、判定信号
401Sの信号値も“0”、“1”、“2”に限られる
ものではない。さらに、選択されるステップサイズ10
4Sも3通りに限られるものではなく、2通りでも4通
り以上でもよい。
【0078】また、本実施の形態2では、信号判定部4
01が入力信号100Sに含まれる同期信号を用いて判
定信号401Sを生成する場合について説明したが、信
号判定部401は、出力信号101Sに含まれる同期信
号を用いて判定信号401Sを生成してもよい。
【0079】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図6は、本実施の形態3による波形等化制御装置の
構成を示すブロック図である。図6において、本実施の
形態3による波形等化制御装置は、入力信号100Sの
伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減した
出力信号101Sを出力する波形等化器101と、出力
信号101Sの誤差を推定し、誤差信号102Sとして
出力する誤差推定部102と、誤差信号102S、ステ
ップサイズ104S、及び係数更新に用いるデータ10
5Sに基づいて、タップ係数更新量106Sを計算する
係数更新量計算部103と、誤差信号102S、閾値6
01S、第1のステップサイズ設定値602S、及び第
2のステップサイズ設定値603Sを入力とし、ステッ
プサイズ104Sを生成して出力するステップサイズ決
定部601とを備える。ステップサイズ決定部601
は、さらに、比較器602と、セレクタ603とを備え
る。
【0080】次に、本実施の形態3による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。図26は、本
実施の形態3による波形等化制御装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0081】波形等化器101から出力された出力信号
101Sに基づいて誤差推定部102はタップ係数更新
に用いるために誤差を推定し、該推定した誤差を誤差信
号102Sとして出力する(ステップS401)。比較
器602は、誤差信号102Sの絶対値と閾値601S
とを比較する(ステップS402)。比較器602の比
較結果より、誤差信号102Sの絶対値が閾値601S
以下の場合、セレクタ603は第1のステップサイズ設
定値602Sを選択し、ステップサイズ104Sとして
出力する。比較器602の比較結果より、誤差信号10
2Sの絶対値が閾値601Sを超える場合、セレクタ6
03は第1のステップサイズ設定値602Sより大きい
ステップサイズである第2のステップサイズ設定値60
3Sを選択し、ステップサイズ104Sとして出力する
(ステップS403)。このように、ステップS402
及びS403において、誤差信号102Sと、閾値60
1Sと、第1のステップサイズ設定値602Sと、第2
のステップサイズ設定値603Sとに基づいて、ステッ
プサイズ104Sが決定される。係数更新量計算部10
3は、誤差信号102Sとステップサイズ104Sとデ
ータ105Sとを入力とし、それらの乗算を行なって、
タップ係数更新量106Sを出力する(ステップS40
4)。そして、タップ係数更新量106Sは、波形等化
器101において、(式1)で示されるタップ係数の更
新のために用いられる。なお、ステップS401〜S4
04の処理と、波形等化器101におけるタップ係数の
更新とは、波形等化器101での波形等化処理が行われ
る限り繰り返される。閾値601Sの値は、誤差信号1
02Sの絶対値が閾値601S以下の場合は波形等化器
101がほぼ収束した状態であるような値とする。
【0082】このように、本実施の形態3による波形等
化制御装置、及び波形等化制御方法によれば、誤差信号
102Sの大小によって、ステップサイズ104Sの大
きさを切換えるステップサイズ決定部601を備えたこ
とで、誤差が大きい、すなわち未だ波形等化器101が
収束していない段階では大きなステップサイズを用いる
ことにより収束速度を向上させ、誤差が小さい、すなわ
ち波形等化器101がほぼ収束した段階では小さなステ
ップサイズを用いることにより低C/N時の安定性を確
保でき、収束速度が速く、かつ低C/N時の安定性も高
い波形等化制御装置を実現できるという効果を有する。
なお、本実施の形態3では、2段階にステップサイズを
切換えたが、閾値を比較器602に複数入力し、その比
較結果に応じて3段階以上のステップサイズをセレクタ
603で選択してもよい。
【0083】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図7は、本実施の形態4による波形等化制御装置の
構成を示すブロック図である。図7において、本実施の
形態4による波形等化制御装置は、入力信号100Sの
伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減した
出力信号101Sを出力する波形等化器101と、出力
信号101Sの誤差を推定し、誤差信号102Sとして
出力する誤差推定部102と、誤差信号102Sを2の
べき乗の値を持つ量子化誤差信号701Sに変換して出
力する誤差量子化部701と、量子化誤差信号701
S、ステップサイズ104S、及び係数更新に用いるデ
ータ105Sに基づいて、タップ係数更新量106Sを
計算する係数更新量計算部702とを備える。
【0084】次に、本実施の形態4による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。波形等化器1
01から出力された出力信号101Sに基づいて誤差推
定部102はタップ係数更新に用いるために誤差を推定
し、該推定した誤差を誤差信号102Sとして出力す
る。誤差量子化部701は、誤差信号102Sを2のべ
き乗のうち、102Sと同符号かつ絶対値が102S以
下の最大の絶対値を持つ量子化誤差信号701Sに変換
して出力する。図8に、誤差信号102Sとそれを変換
した量子化誤差信号701Sとの関係を示している。な
お、102Sが“0”の場合は、701Sも“0”とす
る。係数更新量計算部702は、量子化誤差信号701
Sとステップサイズ104Sとデータ105Sとを入力
とし、従来は2回の乗算で行なっていた処理を、2のべ
き乗の値または“0”しかとらない量子化誤差信号70
1Sを用いることにより、誤差を乗算する処理がシフト
演算で代用可能となるため、1回の乗算と1回のシフト
演算でこれを代用し、タップ係数更新量106Sを出力
する。
【0085】このように、本実施の形態4による波形等
化制御装置によれば、誤差量子化部701において誤差
信号102Sを2のべき乗の値を持つ量子化誤差信号7
01Sに変換し、量子化誤差信号701Sを用いてタッ
プ係数更新量106Sを求めることとしたので、係数更
新量計算部702において乗算をシフト演算に置換する
ことができ、1タップの係数更新量を計算するための乗
算器を1個にできることにより、回路規模の削減を達成
できる効果が得られる。
【0086】なお、本実施の形態4では、誤差信号10
2Sを量子化誤差信号701Sに変換する際、図8に示
すような変換を行なったが、誤差信号102Sを2のべ
き乗のうち、誤差信号102Sと同符号で絶対値が誤差
信号102Sの絶対値以上の最小の絶対値を持つ量子化
誤差信号701Sに変換してもよく、あるいは、誤差信
号102Sを2のべき乗のうち、誤差信号102Sと同
符号で絶対値が誤差信号102Sの絶対値に最も近い絶
対値を持つ量子化誤差信号701Sに変換してもよい。
【0087】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図9は、本実施の形態5による波形等化制御装置の
構成を示す図である。図9において、本実施の形態5に
よる波形等化制御装置は、入力信号100Sの伝送路歪
みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減した出力信号
101Sを出力する波形等化器101と、出力信号10
1Sの誤差を推定し、誤差信号102Sとして出力する
誤差推定部102と、係数更新に用いるデータ105S
を2のべき乗の値を持つ量子化データ901Sに変換し
て出力するデータ量子化部901と、誤差信号102
S、ステップサイズ104S、及び量子化データ901
Sに基づいて、タップ係数更新量106Sを計算する係
数更新量計算部902とを備える。
【0088】次に、本実施の形態5による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。波形等化器1
01から出力された出力信号101Sに基づいて誤差推
定部102はタップ係数更新に用いるために誤差を推定
し、該推定した誤差を誤差信号102Sとして出力す
る。データ量子化部901は、データ105Sを2のべ
き乗のうち、105Sと同符号で絶対値がデータ105
S以下の最大の絶対値を持つ量子化データ901Sに変
換して出力する。図10に、データ105Sとそれを変
換した量子化データ901Sとの関係を示している。な
お、データ105Sが“0”の場合は、901Sも
“0”とする。係数更新量計算部902は、誤差信号1
02Sとステップサイズ104Sと量子化データ901
Sとを入力とし、従来2回の乗算で行なっていた処理
を、2のべき乗の値または“0”しかとらない量子化デ
ータ901Sを用いることにより、誤差を乗算する処理
がシフト演算で代用可能となるため、1回の乗算と1回
のシフト演算でこれを代用し、タップ係数更新量106
Sを出力する。
【0089】このように、本実施の形態5による波形等
化制御装置によれば、データ量子化部901において係
数更新に用いるデータ105Sを2のべき乗の値を持つ
量子化データ901Sに変換し、量子化データ901S
を用いてタップ係数更新量106Sを求めることとした
ので、係数更新量計算部902において乗算をシフト演
算に置換することができ、1タップの係数更新量を計算
するための乗算器を1個にできることにより、回路規模
の削減を達成できる効果が得られる。
【0090】なお、本実施の形態5では、係数更新に用
いるデータ105Sを量子化データ901Sに変換する
際、図10に示すような変換を行なったが、データ10
5Sを2のべき乗のうち、データ105Sと同符号で絶
対値がデータ105Sの絶対値以上の最小の絶対値を持
つ量子化データ901Sに変換してもよく、あるいは、
データ105Sを2のべき乗のうち、データ105Sと
同符号で絶対値がデータ105Sの絶対値に最も近い絶
対値を持つ量子化データ901Sに変換してもよい。
【0091】(実施の形態6)本発明の実施の形態6に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図11は、本実施の形態6による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。図11において、本実
施の形態6による波形等化制御装置は、入力信号100
Sの伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減
した出力信号101Sを出力する波形等化器101と、
出力信号101Sの誤差を推定し、誤差信号102Sと
して出力する誤差推定部102と、ステップサイズ10
4Sを2のべき乗の値を持つ量子化ステップサイズ11
01Sに変換して出力するステップサイズ量子化部11
01と、誤差信号102S、量子化ステップサイズ11
01S、及び係数更新に用いるデータ105Sに基づい
て、タップ係数更新量106Sを計算する係数更新量計
算部1102とを備える。
【0092】次に、本実施の形態6による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。波形等化器1
01から出力された出力信号101Sに基づき誤差推定
部102はタップ係数更新に用いるために誤差を推定
し、該推定した誤差を誤差信号102Sとして出力す
る。ステップサイズ量子化部1101は、ステップサイ
ズ104Sを2のべき乗のうち、104S以下の最大の
値を持つ量子化ステップサイズ1101Sに変換して出
力する。図12に、ステップサイズ104Sとそれを変
換した量子化ステップサイズとの関係を示している。な
お、104Sが“0”の場合は、1101Sも“0”と
する。係数更新量計算部1102は、誤差信号102S
と量子化ステップサイズ1101Sとデータ105Sと
を入力とし、従来2回の乗算で行なっていた処理を、2
のべき乗の値または“0”しかとらない量子化ステップ
サイズ1101Sを用いることにより、誤差を乗算する
処理がシフト演算で代用可能となるため、1回の乗算と
1回のシフト演算で代用し、タップ係数更新量106S
を出力する。
【0093】このように、本実施の形態6による波形等
化制御装置によれば、ステップサイズ量子化部1101
においてステップサイズ104Sを2のべき乗の値を持
つ量子化ステップサイズ1101Sに変換し、量子化ス
テップサイズ1101Sを用いてタップ係数更新量10
6Sを求めることとしたので、係数更新量計算部110
2において乗算をシフト演算に置換することができ、1
タップの係数更新量を計算するための乗算器を1個にで
きることにより、回路規模の削減を達成できる効果が得
られる。
【0094】なお、本実施の形態6では、ステップサイ
ズ104Sを量子化ステップサイズ1101Sに変換す
る際、図12に示すような変換を行なったが、ステップ
サイズ104Sを2のべき乗のうち、ステップサイズ1
04S以上の最小の値を持つ量子化ステップサイズ11
01Sに変換してもよく、あるいは、ステップサイズ1
04Sを2のべき乗のうち、ステップサイズ104Sに
最も近い値を持つ量子化ステップサイズ1101Sに変
換してもよい。
【0095】(実施の形態7)本発明の実施の形態7に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図13は、本実施の形態7による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。図13において、本実
施の形態7による波形等化制御装置は、入力信号100
Sの伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減
した出力信号101Sを出力する波形等化器101と、
出力信号101Sの誤差を推定し、推定した誤差のう
ち、前記出力信号の所定の範囲に対応する誤差を0とし
た誤差信号102Sを出力する誤差推定部1303と、
誤差信号102Sを入力とし、タップの係数更新量を計
算するタイミングを制御する更新タイミング信号130
1Sを出力する係数更新タイミング制御部1301と、
誤差信号102S、更新タイミング信号1301S、ス
テップサイズ104S、及び係数更新に用いるデータ1
05Sに基づいて、タップ係数更新量106Sを計算す
る係数更新量計算部1302とを備える。
【0096】次に、本実施の形態7による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。図27は、本
実施の形態7による波形等化制御装置の動作を示すフロ
ーチャートである。また、図14は、本実施の形態7に
よる波形等化制御装置のタップ係数更新のタイミングを
説明するための図である。
【0097】波形等化器101から出力された出力信号
101Sに基づき誤差推定部1303はタップ係数更新
に用いるために誤差を推定し、該推定した誤差に基づい
て誤差信号102Sを生成し、出力する(ステップS5
01)。ここで、誤差推定部1303は、Stop&G
oアルゴリズムに基づいて、誤差信号102Sを作成す
る。係数更新タイミング制御部1301は図14(d)
に示すように前回の係数更新タイミングから一定のシン
ボル間隔(ここではnシンボルとしている。但しnは1
以上の整数とする)以上経過し、かつ、誤差信号102
Sが“0”でない最初のシンボルで更新タイミング信号
1301SをONにする。それ以外のシンボルでは更新
タイミング信号1301SをOFFにする(ステップS
502)。係数更新量計算部1302は更新タイミング
信号1301SがONの時のみ、誤差信号102Sとス
テップサイズ104Sとデータ105Sとを入力とし、
それらの乗算を行なって、タップ係数更新量106Sを
出力する(ステップS503)。そして、タップ係数更
新量106Sは、波形等化器101において、(式1)
で示されるタップ係数の更新のために用いられる。な
お、ステップS501〜S503の処理と、波形等化器
101におけるタップ係数の更新とは、波形等化器10
1での波形等化処理が行われる限り繰り返される。
【0098】従来の波形等化制御装置は図14(b)に
示すように一定のシンボル間隔(ここではnシンボルと
している。但しnは1以上の整数とする)で係数更新量
計算部がタップ係数更新量106Sを出力していた。S
top&Goアルゴリズムを用いて誤差信号102Sを
生成している場合は、図22(b)に示すように誤差推
定部1303の出力である誤差信号102Sは約1/2
の確率で“0”となる。タップ係数更新量106Sは−
α×e(n)×di(n)なので、誤差信号102Sが
“0”、すなわち、e(n)=0であると、タップ係数
更新量106Sは“0”となる。すなわち、係数更新量
計算部はnシンボルに1回、タップ係数更新量106S
を出力するが、その約半数は“0”であり、実質的な係
数更新間隔は図14(c)に示すように2nシンボルで
あった。これに対し、本実施の形態7の例では、図14
(d)に示す通り、実質的な係数更新間隔は(n+1)
シンボル程度であり、従来の約半分に短縮できている。
【0099】このように、本実施の形態7による波形等
化制御装置、及び波形等化制御方法によれば、係数更新
量計算部1302がタップ係数更新量106Sを計算す
るタイミングを制御する係数更新タイミング制御部13
01を備えたことで、実質的な係数更新間隔を大幅に短
縮し、波形等化器101の収束速度を向上させることが
可能となる効果を有する。
【0100】なお、本実施の形態7では、Stop&G
oアルゴリズムを用いた波形等化制御装置について説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば、入出力信号の状態によって、誤差信号102Sを0
とする、すなわち、係数更新動作を停止する場合がある
波形等化制御装置についても本発明を用いることが可能
である。
【0101】また、本実施の形態7に係る係数更新タイ
ミング制御部1301は、前回の係数更新タイミングか
らnシンボル以上経過し、かつ、誤差信号102Sが
“0”でない最初のシンボルで更新タイミング信号13
01SをONにするものに限定されない。例えば、前回
の係数更新タイミングから、nシンボル以上経過し、か
つ、誤差信号102Sが“0”でない2番目のシンボル
で更新タイミング信号1301SをONにする係数更新
タイミング制御部など、誤差信号102Sを監視するこ
とにより、更新タイミング信号1301SをONにする
ものは、本発明の範囲に含まれる。
【0102】また、本実施の形態7では、更新タイミン
グ信号1301SをON、あるいはOFFとすることに
より、係数更新のタイミングを制御するとしたが、本発
明はこれに限定されるものではない。例えば、更新タイ
ミング信号1301Sに含まれる識別子の種類を変える
ことにより、タップ係数の更新タイミングを制御するよ
うにしてもよい。なお、“更新タイミング信号1301
Sを生成する”とは、更新タイミング信号1301Sを
ON、あるいはOFFとすることも含む広い概念であ
る。
【0103】(実施の形態8)本発明の実施の形態8に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図15は、本実施の形態8による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。図15において、本実
施の形態8による波形等化制御装置は、入力信号100
Sの伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減
した出力信号101Sを出力する波形等化器101と、
出力信号101Sの誤差を推定し、誤差信号1502S
として出力する誤差推定部1501と、誤差信号150
2S、ステップサイズ104S、及び係数更新に用いる
データ105Sに基づいて、タップ係数更新量106S
を計算する係数更新量計算部103とを備える。誤差推
定部1501は、さらに、出力信号101Sを入力とし
て出力誤差信号1501Sを出力する出力誤差推定部1
502と、出力誤差信号1501S、及び出力信号10
1Sを入力とし、出力誤差信号1501Sの一部区間を
所定の割合で減じて、誤差信号1502Sを出力する係
数更新用誤差生成部1503とを備える。
【0104】次に、本実施の形態8による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。ここでは、波
形等化器の入力がDTV信号である場合を例に取ってい
る。図28は、本実施の形態8による波形等化制御装置
の動作を示すフローチャートである。
【0105】波形等化器101の出力である出力信号1
01Sに基づき出力誤差推定部1502で最も確からし
いシンボル値との誤差である出力誤差を推定し、出力誤
差信号1501Sを生成する(ステップS601)。係
数更新用誤差生成部1503は出力誤差信号1501S
と出力信号101Sとを入力とし、図22(b)に示す
ようにStop&Goアルゴリズムでは“0”を出力し
ていた出力誤差信号1501Sについて、出力誤差信号
1501Sの25%の値を誤差信号1502Sとして生
成し、出力するようにする(ステップS602)。図1
6に出力誤差信号1501Sと誤差信号1502Sとの
関係を示す。係数更新量計算部103は、誤差信号15
02Sとステップサイズ104Sとデータ105Sとを
入力とし、それらの乗算を行なって、タップ係数更新量
106Sを出力する(ステップS603)。そして、タ
ップ係数更新量106Sは、波形等化器101におい
て、(式1)で示されるタップ係数の更新のために用い
られる。なお、ステップS601〜S603の処理と、
波形等化器101におけるタップ係数の更新とは、波形
等化器101での波形等化処理が行われる限り繰り返さ
れる。
【0106】このように、本実施の形態8による波形等
化制御装置、及び波形等化制御方法によれば、Stop
&Goアルゴリズムでは係数更新用誤差生成部が出力誤
差信号を“0”に変換して誤差信号として出力していた
ものを、出力誤差信号1501Sの25%の値に変換し
て誤差信号1502Sとして出力する係数更新用誤差生
成部1503を備えたことで、タップ係数の更新に使え
る誤差信号が多くなり、波形等化器101の収束速度を
向上させることが可能となる効果を有する。
【0107】なお、本実施の形態8では、入力がDTV
信号である場合について説明したが、入力はDTV信号
だけに限られるものではない。また、係数更新用誤差生
成部1503で変換する際に用いる比率である25%
は、この値に限られるものではない。
【0108】(実施の形態9)本発明の実施の形態9に
よる波形等化制御装置の構成について図を用いて説明す
る。図17は、本実施の形態9による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。図17において、本実
施の形態9による波形等化制御装置は、入力信号100
Sの伝送路歪みを、LMSアルゴリズムに基づいて低減
した出力信号101Sを出力する波形等化器101と、
出力信号101Sの誤差を推定し、誤差信号1701S
として出力する誤差推定部1701と、誤差信号170
1S、ステップサイズ104S、及び係数更新に用いる
データ105Sに基づいて、タップ係数更新量106S
を計算する係数更新量計算部103と、出力信号101
Sから、データの誤り率を測定し、その誤り率をエラー
信号1702Sとして出力する誤り率測定回路1703
とを備える。誤差推定部1701は、さらに、出力信号
101Sを入力として出力誤差信号1501Sを出力す
る出力誤差推定部1502と、出力誤差信号1501
S、出力信号101S、及びエラー信号1702Sを入
力とし、誤差信号1701Sを出力する係数更新用誤差
生成部1702とを備える。
【0109】次に、本実施の形態9による波形等化制御
装置の動作について図を用いて説明する。ここでは、波
形等化器101の入力がDTV信号である場合を例に取
っている。図29は、本実施の形態9による波形等化制
御装置の動作を示すフローチャートである。
【0110】波形等化器101の出力である出力信号1
01Sから出力誤差推定部1502で最も確からしいシ
ンボル値との誤差である出力誤差を推定し、出力誤差信
号1501Sを生成する(ステップS701)。誤り率
測定回路1703は、波形等化器101の出力信号10
1Sに含まれる誤りの割合を示す誤り率が所定の値、例
えば10%以上になった場合には、エラー信号1702
SをONとし、それ以外の場合には、エラー信号170
2SをOFFとする(ステップS702)。ここで、誤
り率測定回路1703は、出力信号101Sに含まれる
ECC用データ、あるいはECC用ビットなどを用いて
誤り率の測定を行う。
【0111】係数更新用誤差生成部1702は、出力誤
差信号1501Sと出力信号101Sとエラー信号17
02Sとを入力とし、エラー信号1702SがONの場
合は、従来通りStop&Goアルゴリズムに基づき図
22(b)に示す誤差信号と同様の信号を出力する。一
方、エラー信号1702SがOFFの場合は、出力誤差
信号1501Sはほとんど正しい値を示しているため、
Stop&Goアルゴリズムに基づく変換をやめ、出力
誤差信号1501Sのそのままの値を誤差信号1701
Sとして生成し、出力する(ステップS703)。図1
8にエラー信号1702SがOFFの場合の出力誤差信
号1501Sと誤差信号1701Sとの関係を示す。係
数更新量計算部103は、誤差信号1701Sとステッ
プサイズ104Sとデータ105Sとを入力とし、それ
らの乗算を行なって、タップ係数更新量106Sを出力
する(ステップS704)。そして、タップ係数更新量
106Sは、波形等化器101において、(式1)で示
されるタップ係数の更新のために用いられる。なお、ス
テップS701〜S704の処理と、波形等化器101
におけるタップ係数の更新とは、波形等化器101での
波形等化処理が行われる限り繰り返される。
【0112】このように、本実施の形態9による波形等
化制御装置、及び波形等化制御方法によれば、Stop
&Goアルゴリズムにおいて、出力信号101Sの誤り
率に応じてエラー信号1702SをONとするか、ある
いはOFFとする誤り率測定回路1703と、エラー信
号1702SがONのときには、出力誤差信号1501
Sの一部を“0”に変換して誤差信号1701Sとして
出力し、エラー信号がOFFのときには、“0”に変換
するのをやめて出力誤差信号1501Sをそのまま出力
する係数更新用誤差生成部1702とを備えたことで、
タップの係数更新に使える誤差信号1701Sが多くな
り、波形等化器101の収束速度を向上させることが可
能となる効果を有する。
【0113】なお、本実施の形態9では、入力がDTV
信号である場合について説明したが、入力はDTV信号
だけに限られるものではない。また、誤り率測定回路1
703が、エラー信号1702SのONとOFFを切替
える誤り率の閾値を10%としたが、この値に限られる
ものではない。
【0114】また、エラー信号1702SがONのとき
には、係数更新用誤差生成部1702がStop&Go
アルゴリズムによって誤差信号1701Sを生成すると
したが、本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば、エラー信号1702SがONのときに、係数更新用
誤差生成部が実施の形態8の図16(b)で示される誤
差信号1502Sを出力してもよく、エラー信号170
2SがONのときに係数更新用誤差生成部1702の出
力する誤差信号1701Sが、出力誤差信号1501S
と同一でない、すなわち、出力誤差信号1501Sを所
定の範囲、あるいは割合で減衰させた、または0とした
ようなものであれば、本発明の範囲に含まれる。
【0115】また、本実施の形態9では、エラー信号1
702Sが誤り率測定回路1703によりONかOFF
として生成されると説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。例えば、エラー信号1702Sに含
まれる識別子の種類を変えることにより、誤り率が所定
の値以上であるか否かを示すようにしてもよい。なお、
“エラー信号1702Sを生成する”とは、エラー信号
1702SをON、あるいはOFFとすることも含む広
い概念である。
【0116】また、波形等化器101の出力信号101
Sが図示しない誤り訂正部(Forward Erro
r Correction Unit)に入力される場
合には、その誤り訂正部に含まれる誤り率測定回路を、
本実施の形態9による誤り率測定回路1703として用
いてもよい。
【0117】
【発明の効果】
【0118】以上のように、本発明の請求項1に係る波
形等化制御装置によれば、入力信号の伝送路歪みを低減
する波形等化器においてそのタップ係数更新を制御する
波形等化制御装置であって、前記波形等化器の出力信号
より前記出力信号の誤差を推定し誤差信号として出力す
る誤差推定部と、前記誤差信号、ステップサイズ上限値
及びステップサイズ下限値を入力し、ステップサイズを
出力するステップサイズ決定部と、前記誤差信号、前記
ステップサイズ及び当該タップのデータから当該タップ
の係数更新量を計算する計数更新量計算部と、を備えた
波形等化制御装置において、前記ステップサイズ決定部
は、前記誤差信号を2乗して第1の2乗誤差を生成する
乗算器と、前回のタップ係数更新時に生成した第2の2
乗誤差を記憶し第3の2乗誤差として出力する2乗誤差
記憶部と、前記乗算器の出力する第1の2乗誤差と前記
第3の2乗誤差との差である2乗誤差の差を生成する減
算器と、前記第1の2乗誤差と第1の閾値とを比較する
第1の比較器と、前記第1の2乗誤差と第2の閾値とを
比較する第2の比較器と、前記2乗誤差の差の絶対値と
第3の閾値を比較する第3の比較器と、前回のタップ係
数更新時に使用した第1のステップサイズを記憶するス
テップサイズ記憶部と、前記ステップサイズ記憶部が記
憶している第2のステップサイズと、前記第1の比較器
の出力と、前記第2の比較器の出力と、前記第3の比較
器の出力と、前記ステップサイズ上限値と、前記ステッ
プサイズ下限値と、を入力とし、前記ステップサイズ上
限値以下かつ前記ステップサイズ下限値以上であり、今
回のタップ係数更新に使用する第3のステップサイズを
適応的に生成するステップサイズ増減部とを備え、前記
第1の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも小さ
ければ、前記波形等化器の波形等化動作が収束中か、収
束完了かのどちらかの状態となる値であり、前記第2の
閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも大きけれ
ば、前記波形等化器の波形等化動作が発散傾向となる値
であり、前記第3の閾値は、前記第1の2乗誤差が、前
記第1の閾値よりも小さい場合に、前記2乗誤差の差の
絶対値が前記第3の閾値よりも大きければ、前記波形等
化器の波形等化動作が収束中の状態となる値であり、前
記第3の閾値以下であれば、前記波形等化器の波形等化
動作が収束完了の状態となる値であるようにしたので、
入力信号の伝送路歪みが変動した場合の追従性や初期動
作時の収束速度が速く、かつ、ノイズの影響を受けにく
く、低C/N時の安定性も高い波形等化制御装置を実現
できる効果が得られる。
【0119】また、本発明の請求項2に係る波形等化制
御装置によれば、請求項1記載の波形等化制御装置にお
いて、前記ステップサイズ増減部は、前記第1ないし第
3の比較器の比較結果より、前記第1の2乗誤差が前記
第2の閾値より大きい場合は、ステップサイズを一定量
減少させ、前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値より小
さく、かつ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値
以下である場合は、ステップサイズを一定量減少させ、
前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値よりも小さく、か
つ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値よりも大
きい場合は、ステップサイズを一定量増加させ、それ以
外の場合はステップサイズを変化させないことで、波形
等化器の状態に応じて適切なステップサイズとすること
により、入力信号の伝送路歪みが変動した場合の追従性
や初期動作時の収束速度が速く、かつ、ノイズの影響を
受けにくく、低C/N時の安定性も高い波形等化制御装
置を実現できる効果が得られる。
【0120】また、本発明の請求項3に係る波形等化制
御装置によれば、請求項記載の波形等化制御装置にお
いて、前記ステップサイズ増減部は、前記第1ないし第
3の比較器の比較結果より、前記第1の2乗誤差が前記
第2の閾値より大きい場合は、ステップサイズを一定
減少させ、前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値より
小さく、かつ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾
値以下である場合は、ステップサイズを一定割合減少さ
せ、前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値よりも小さ
く、かつ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値よ
りも大きい場合は、ステップサイズを一定割合増加さ
せ、それ以外の場合はステップサイズを変化させないこ
とで、波形等化器の状態に応じて適切なステップサイズ
とすることにより、入力信号の伝送路歪みが変動した場
合の追従性や初期動作時の収束速度が速く、かつ、ノイ
ズの影響を受けにくく、低C/N時の安定性も高い波形
等化制御装置を実現できる効果が得られる。
【0121】また、本発明の請求項4に係る波形等化制
方法によれば、入力信号の伝送路歪みをLMSアルゴ
リズムに基づいて低減する波形等化器が有するフィルタ
のタップ係数の更新を制御する波形等化制御方法であっ
て、前記波形等化器の出力信号より該出力信号の誤差を
推定し、誤差信号を生成する誤差推定ステップと、前記
誤差信号に基づいて、前記タップ係数の更新のきざみで
あるステップサイズの上限値であるステップサイズ上限
値以下、かつ該ステップサイズの下限値であるステップ
サイズ下限値以上の範囲でステップサイズを適応的に決
定するステップサイズ決定ステップと、前記誤差信号
と、前記ステップサイズと、タップ係数更新に用いるデ
ータとに基づいてタップ係数更新量を計算する係数更新
量計算ステップとを備えた、波形等化制御方法におい
て、前記ステップサイズ決定ステップは、前記誤差信号
を2乗して第1の2乗誤差を生成する乗算ステップと、
前回のタップ係数更新時に生成した第2の2乗誤差を記
憶する2乗誤差記憶ステップと、前記2乗誤差記憶ステ
ップで記憶した第2の2乗誤差を第3の2乗誤差として
読み出す2乗誤差読み出しステップと、前記乗算ステッ
プで生成した第1の2乗誤差と前記第3の2乗誤差との
差である2乗誤差の差を生成する減算ステップと、前記
第1の2乗誤差と第1の閾値とを比較する第1の比較ス
テップと、前記第1の2乗誤差と第2の閾値とを比較す
る第2の比較ステップと、前記2乗誤差の差の絶対値と
第3の閾値とを比較する第3の比較ステップと、前回の
タップ係数更新時に使用した第1のステップサイズと、
前記第1の比較ステップでの比較結果と、前記第2の比
較ステップでの比較結果と、前記第3の比較ステップで
の比較結果と、前記ステップサイズ上限値と、前記ステ
ップサイズ下限値とに基づいて、今回のタップ係数更新
に使用する第2のステップサイズを適応的に生成するス
テップサイズ生成ステップとをさらに備え、前記第1の
閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも小さけれ
ば、前記波形等化器の波形等化動作が収束中か、収束完
了かのどちらかの状態となる値であり、前記第2の閾値
は、前記第1の2乗誤差がその値よりも大きければ、前
記波形等化器の波形等化動作が発散傾向となる値であ
り、前記第3の閾値は、前記第1の2乗誤差が、前記第
1の閾値よりも小さい場合に、前記2乗誤差の差の絶対
値が前記第3の閾値よりも大きければ、前記波形等化器
の波形等化動作が収束中の状態となる値であり、前記第
3の閾値以下であれば、前記波形等化器の波形等化動作
が収束完了の状態となる値であるようにしたので、入力
信号の伝送路歪みが変動した場合の追従性や初期動作時
の収束速度が速く、かつ、ノイズの影響を受けにくく、
低C/N時の安定性も高い波形等化制御方法を実現でき
る効果が得られる。
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
【0131】
【0132】
【0133】
【0134】
【0135】
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【0151】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1によるステップサイズ決
定部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1によるステップサイズ増
減部の動作を説明するための説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2による波形等化制御装置
の判定信号と出力信号との関係を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態3による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態4による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態4による波形等化制御装置
の誤差信号と量子化誤差信号の関係を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態5による波形等化制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態5による波形等化制御装
置のデータと量子化データとの関係を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態6による波形等化制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態6による波形等化制御装
置のステップサイズと量子化ステップサイズとの関係を
示す図である。
【図13】本発明の実施の形態7による波形等化制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態7による波形等化制御装
置のタップ係数更新のタイミングを説明するための説明
図である。
【図15】本発明の実施の形態8による波形等化制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態8による波形等化制御装
置の動作を説明するための説明図である。
【図17】本発明の実施の形態9による波形等化制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の実施の形態9による波形等化制御装
置の動作を説明するための説明図である。
【図19】従来の波形等化制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図20】DTV信号形式の構成を示す図である。
【図21】DTV信号中のフィールド同期信号形式の構
成を示す図である。
【図22】従来の波形等化制御装置の動作を説明するた
めの説明図である。
【図23】本発明の実施の形態1による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施の形態1による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【図25】本発明の実施の形態2による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施の形態3による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態7による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【図28】本発明の実施の形態8による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【図29】本発明の実施の形態9による波形等化制御装
置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 波形等化器 102、1303、1501、1701、1901 誤
差推定部 103、702、902、1102、1302 係数更
新量計算部 104、402、601 ステップサイズ決定部 201 乗算器 202 2乗誤差記憶部 203 減算器 204 第1の比較器 205 第2の比較器 206 第3の比較器 207 ステップサイズ記憶部 208 ステップサイズ増減部 401 信号判定部 602 比較器 603 セレクタ 701 誤差量子化部 901 データ量子化部 1101 ステップサイズ量子化部 1301 係数更新タイミング制御部 1502 出力誤差推定部 1503、1702、1902 係数更新用誤差生成部 1703 誤り率測定回路 3101 データ信号 3102 フィールド同期 3103 セグメント同期 3201 PN511信号 3203 PN63信号 3203 コントロール信号 101S 出力信号 102S、1502S、1701S、1901S 誤差
信号 104S ステップサイズ 105S データ 106S タップ係数更新量 107S ステップサイズ上限値 108S ステップサイズ下限値 201S 2乗誤差 202S 2乗誤差の差 401S 判定信号 601S 閾値 602S 第1のステップサイズ設定値 603S 第2のステップサイズ設定値 701S 量子化誤差信号 901S 量子化データ 1101S 量子化ステップサイズ 1301S 更新タイミング信号 1501S 出力誤差信号 1702S エラー信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−116434(JP,A) 特開 平8−125587(JP,A) 特開 平11−261452(JP,A) 特開 平5−75498(JP,A) 特開 平11−203607(JP,A) 特開 平7−176991(JP,A) 特開 平1−194614(JP,A) Jaeho SHIN, Jin−S oo LEE, Eun−Tae KI M,Chee−Sun WON and Jae−Kong KIM,“An Improved Stop−and− Go Algorithm for B lind Equalizatio n”,IEICE Transacti ons on Fundamental s,1996年 6月,Vol.E79−A, No.6,pp.784−789 岩田 信宏, 神林 紀嘉,“適応ス テップアルゴリズムを用いた適応フィル タの収束特性の改善”,電子情報通信学 会論文誌,1991年 5月25日,Vol. J74−A, No.5,pp.805−807 徳永 尚哉 他,“波形等化性能を向 上したVSB復調のLSIの開発”,電 子情報通信学会技術研究報告,2000年 7月21日,Vol.100, No.238, pp.9−14,(ICD2000−42) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/76 H04B 3/00 H04B 7/00 H03H 17/00 H04L 25/00 G11B 20/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の伝送路歪みを低減する波形等
    化器においてそのタップ係数の更新を制御する波形等化
    制御装置であって、前記波形等化器の出力信号より前記
    出力信号の誤差を推定し誤差信号として出力する誤差推
    定部と、前記誤差信号、ステップサイズ上限値及びステ
    ップサイズ下限値を入力し、ステップサイズを出力する
    ステップサイズ決定部と、前記誤差信号、前記ステップ
    サイズ及び当該タップのデータから当該タップの係数更
    新量を計算する計数更新量計算部と、を備えた波形等化
    制御装置において、 前記ステップサイズ決定部は、 前記誤差信号を2乗して第1の2乗誤差を生成する乗算
    器と、 前回のタップ係数更新時に生成した第2の2乗誤差を記
    憶し第3の2乗誤差として出力する2乗誤差記憶部と、 前記乗算器の出力する第1の2乗誤差と前記第3の2乗
    誤差との差である2乗誤差の差を生成する減算器と、 前記第1の2乗誤差と第1の閾値とを比較する第1の比
    較器と、 前記第1の2乗誤差と第2の閾値とを比較する第2の比
    較器と、 前記2乗誤差の差の絶対値と第3の閾値を比較する第3
    の比較器と、 前回のタップ係数更新時に使用した第1のステップサイ
    ズを記憶するステップサイズ記憶部と、 前記ステップサイズ記憶部が記憶している第2のステッ
    プサイズと、前記第1の比較器の出力と、前記第2の比
    較器の出力と、前記第3の比較器の出力と、前記ステッ
    プサイズ上限値と、前記ステップサイズ下限値と、を入
    力とし、前記ステップサイズ上限値以下かつ前記ステッ
    プサイズ下限値以上であり、今回のタップ係数更新に使
    用する第3のステップサイズを適応的に生成するステッ
    プサイズ増減部とを備え、 前記第1の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも
    小さければ、前記波形等化器の波形等化動作が収束中
    か、収束完了かのどちらかの状態となる値であり、 前記第2の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも
    大きければ、前記波形 等化器の波形等化動作が発散傾向
    となる値であり、 前記第3の閾値は、前記第1の2乗誤差が、前記第1の
    閾値よりも小さい場合に、前記2乗誤差の差の絶対値が
    前記第3の閾値よりも大きければ、前記波形等化器の波
    形等化動作が収束中の状態となる値であり、前記第3の
    閾値以下であれば、前記波形等化器の波形等化動作が収
    束完了の状態となる値である、 ことを特徴とする波形等化制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の波形等化制御装置におい
    て、 前記ステップサイズ増減部は、前記第1ないし第3の比
    較器の比較結果より、前記第1の2乗誤差が前記第2の
    閾値より大きい場合は、ステップサイズを一定量減少さ
    せ、 前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値より小さく、かつ
    前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値以下である
    場合は、ステップサイズを一定量減少させ、 前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値よりも小さく、か
    つ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値よりも大
    きい場合は、ステップサイズを一定量増加させ、 それ以外の場合はステップサイズを変化させない、 ことを特徴とする波形等化制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項記載の波形等化制御装置におい
    て、 前記ステップサイズ増減部は、前記第1ないし第3の比
    較器の比較結果より、前記第1の2乗誤差が前記第2の
    閾値より大きい場合は、ステップサイズを一定割合減少
    させ、 前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値より小さく、かつ
    前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値以下である
    場合は、ステップサイズを一定割合減少させ、 前記第1の2乗誤差が前記第1の閾値よりも小さく、か
    つ前記2乗誤差の差の絶対値が前記第3の閾値よりも大
    きい場合は、ステップサイズを一定割合増加させ、 それ以外の場合はステップサイズを変化させない、 ことを特徴とする波形等化制御装置。
  4. 【請求項4】 入力信号の伝送路歪みをLMSアルゴリ
    ズムに基づいて低減 する波形等化器が有するフィルタの
    タップ係数の更新を制御する波形等化制御方法であっ
    て、前記波形等化器の出力信号より該出力信号の誤差を
    推定し、誤差信号を生成する誤差推定ステップと、前記
    誤差信号に基づいて、前記タップ係数の更新のきざみで
    あるステップサイズの上限値であるステップサイズ上限
    値以下、かつ該ステップサイズの下限値であるステップ
    サイズ下限値以上の範囲でステップサイズを適応的に決
    定するステップサイズ決定ステップと、前記誤差信号
    と、前記ステップサイズと、タップ係数更新に用いるデ
    ータとに基づいてタップ係数更新量を計算する係数更新
    量計算ステップとを備えた、波形等化制御方法におい
    て、 前記ステップサイズ決定ステップは、 前記誤差信号を2乗して第1の2乗誤差を生成する乗算
    ステップと、 前回のタップ係数更新時に生成した第2の2乗誤差を記
    憶する2乗誤差記憶ステップと、前記2乗誤差記憶ステ
    ップで記憶した第2の2乗誤差を第3の2乗誤差として
    読み出す2乗誤差読み出しステップと、 前記乗算ステップで生成した第1の2乗誤差と前記第3
    の2乗誤差との差である2乗誤差の差を生成する減算ス
    テップと、 前記第1の2乗誤差と第1の閾値とを比較する第1の比
    較ステップと、 前記第1の2乗誤差と第2の閾値とを比較する第2の比
    較ステップと、 前記2乗誤差の差の絶対値と第3の閾値とを比較する第
    3の比較ステップと、 前回のタップ係数更新時に使用した第1のステップサイ
    ズと、 前記第1の比較ステップでの比較結果と、前記第2の比
    較ステップでの比較結果と、前記第3の比較ステップで
    の比較結果と、前記ステップサイズ上限値と、前記ステ
    ップサイズ下限値とに基づいて、今回のタップ係数更新
    に使用する第2のステップサイズを適応的に生成するス
    テップサイズ生成ステップとをさらに備え、 前記第1の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも
    小さければ、前記波形等化器の波形等化動作が収束中
    か、収束完了かのどちらかの状態となる値であり、 前記第2の閾値は、前記第1の2乗誤差がその値よりも
    大きければ、前記波形等化器の波形等化動作が発散傾向
    となる値であり 記第3の閾値は、前記第1の2乗誤差が、前記第1の
    閾値よりも小さい場合に、前記2乗誤差の差の絶対値が
    前記第3の閾値よりも大きければ、前記波形等化器の波
    形等化動作が収束中の状態となる値であり、前記第3の
    閾値以下であれば、前記波形等化器の波形等化動作が収
    束完了の状態となる値である、 ことを特徴とする波形等化制御方法
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