JP2986488B2 - 等化器 - Google Patents
等化器Info
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- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Noise Elimination (AREA)
Description
特性を補償する等化器に関する。本発明は、特に、携帯
無線機などの移動無線に利用するに適する。
相関行列修正形と誤差ベクトル形との二つの適応アルゴ
リズムを切り替えて使用することにより、伝送路の特性
変動が緩やかなときには低電力のアルゴリズムを利用
し、特性変動が激しいときには誤差の小さいアルゴリズ
ムを利用するものである。
ために、従来から等化器が用いられる。歪の状態は時間
的に変化するので、等化器の状態を適応型に変化させる
必要がある。
は等化処理回路2に入力される。
れ、N段接続された遅延回路21、各タップに設けられた
N+1個の乗算器22および各乗算器22の出力を加算する
加算器23を備える。遅延回路21は、入力信号をそれぞれ
Tずつ遅延させる。時刻nにおける入力信号をx(n)
とすると、遅延回路21の各遅延出力はx(n−1)…x
(n−N)となる。入力信号x(n)および遅延出力x
(n−1)…x(n−N)は、乗算器22によりそれぞれ
タップ係数C0(n)…CN(n)が乗算され、加算器23で
加算される。これにより、等化信号Y(n)が得られ
る。等化信号Y(n)は、 Y(n)=C0(n)x(t)+C1x(n−1)+… +CN(n)x(n−N) で表される。
判定信号Z(n)に変換される。判定誤りがなければ、
判定信号Z(n)は、歪や雑音などによる劣化のない理
想受信波形とみなされる。
もに、スイッチ回路5を介して誤差演算回路6に供給さ
れる。誤差演算回路6は、 e(n)=Z(n)−Y(n) により等化信号Y(n)の誤差e(n)を算出する。こ
のようにして求めた誤差e(n)と、入力信号x(n)
および遅延出力x(n−1)…x(n−N)を用いて、
適応処理回路7によりタップ係数C0(n)…CN(n)を
更新する。
る初期においては、タップ係数は正しい値には設定され
ていない。このため、加算器23の出力を判定回路3に入
力しても、判定信号Z(n)は正しい信号とはならな
い。そこで、初期状態を設定するために、送信側と受信
側とで取り決めたトレーニング信号を送信側から送信
し、受信側では、スイッチ回路5を切り替え、トレーニ
ング信号発生回路8からの信号を誤差演算回路6に入力
する。これにより誤差演算回路6は、等化信号Y(n)
とトレーニング信号とを比較し、正確な誤差を求める。
このようなトレーニング過程により、等化器の内部状態
を高速に設定できる。
誤差ベクトル形と相関行列修正形とがよく知られてい
る。
(n)と、各乗算器22の入力信号とを乗算し、その積を
その時点におけるタップ係数値に加算してその係数を更
新する。このアルゴリズムでは、その時点における誤差
e(n)と、入力信号x(n)および遅延出力x(n−
1)…x(n−N)とを用いて、タップ係数更新分の計
算を行う。この計算には他の信号は不要である。
1)…x(n−N)を入力ベクトル、タップ係数値を係
数ベクトルでそれぞれ表し、これらを用いてベクトル演
算を行う。このとき誤差ベクトル形のアルゴリズムで
は、誤差を二乗した評価関数Jを係数ベクトルで偏微分
し、これにより得られる評価関数Jの最大勾配方向に等
化器の状態を推移させる。
は、最小平均二乗法(Least Mean Squares、以下「LSM
法」という)が知られている。実用的には、計算を簡単
にするため誤差を量子化するなどの変形法が用いられて
いる。
信号x(n)と遅延出力x(n−1)…x(n−N)と
を用いて入力信号の自己相関行列またはその逆行列を算
出し、この行列を逐次更新しながらタップ係数を更新す
る。
なわち遅延回路21から出力される信号より以前の信号を
も考慮して、誤差e(n)が最小になるように最小二乗
法を逐次的に適用する。したがって、誤差ベクトル形と
異なり、その時点における誤差e(n)と、入力信号x
(n)および遅延出力x(n−1)…x(n−N)とか
らだけでは、係数更新分の計算はできない。さらに、自
己相関行列またはその逆行列を必要とする。この行列を
信号系列の平均処理で求めるために、トレーニング過程
が必要である。
は、逐次最小二乗法(Recursive Least Squares、以下
「RLS法」という)が知られている。また、この他に、
適当な時定数を導入した指数重み付けRLS法、計算量を
削減した高速RLS法、ラティス法などが知られている。
詳しくは、オルファニディス著マグロウヒル社刊「オプ
ティマム・シグナル・プロセッシング」第2版(S.J.Or
fanidis:Optimum Signal Processing,2nd edition MacG
raw−Hill)に説明されている。
形についてはLMS法、相関行列修正形についてはRLS法を
例に説明する。
ト状態から等化器の誤差が変化するようすの概略を示
す。
く簡易な方法であるが、RLS法に比べると、等化および
適応の性能が劣っている。第4図に示した例を参照する
と、RLS法では誤差が収束するまでの時間がtRであるの
に対し、LMS法ではtLの時間を要する。ただし、tLの値
はtRの数十倍である。また、LMS法の定常誤差εLもRLS
法の定常誤差εRより大きい。
るので、歪の状態が不規則に変化しているときや変動が
速いときにはRLS法、変動が緩やかなときにはLMS法を用
いることがよい。特に機器の低消費電力化が要求される
場合には、アルゴリズムが簡単なLMS法が望ましいが、
変動が激しい場合にはRLS法を使用せざるをえない。そ
こで、LMS法とRLS法とを切り替えて等化処理を行うこと
が望ましい。しかし、等化処理の途中で適応アルゴリズ
ムを切り替える方法は、従来知られていなかった。
の適応等化アルゴリズムを切り替え可能な等化器を提供
することを目的とする。
入力信号の波形歪を補償する等化処理回路と、この等化
処理回路の出力する等化信号からその信号の表す符号を
判定して出力する判定回路と、この判定回路の判定出力
に対する上記等化信号の誤差が小さくなるように上記等
化処理回路の特性を適応的に設定する適応処理手段とを
備えた等化器において、上記等化処理回路に時系列に入
力された信号とそれに対する上記判定回路の判定出力と
を順次蓄える記憶手段を備え、上記適応処理手段は、上
記等化処理回路の入力信号からその自己相関行列または
その逆行列を算出して上記適応処理手段に対する設定値
を求める相関行列修正形の適応等化アルゴリズムと、上
記等化処理回路の入力信号と上記判定回路の判定出力と
から誤差ベクトルを算出して上記適応処理手段に対する
設定値を求める誤差ベクトル形の適応等化アルゴリズム
とを切り替えて実行する手段と、適応等化アルゴリズム
を誤差ベクトル形から相関行列修正形に切り替えるとき
に、上記記憶手段に蓄えられた判定出力を送信側からの
トレーニングのための信号とみなし、その判定出力が得
られたときの上記等化処理回路の入力信号を再び上記等
化処理回路に入力して、相関行列修正形の適応等化アル
ゴリズムを初期化する手段とを含むことを特徴とする。
リズムを切り替えるときに、誤差ベクトル形で等化した
ときに得た再生信号を基準信号とし、この基準信号を用
いて相関行列修正形アルゴリズムのトレーニングを行
う。これにより、従来のように単一のアルゴリズムを使
用するのではなく、異なる適応等化アルゴリズムを切り
替えて使用することができる。
る。
等化処理回路2と、この等化処理回路2の出力する等化
信号から入力信号の符号を判定する判定回路3と、この
判定回路3の判定出力と等化信号との差が小さくなるよ
うに等化処理回路2の特性を適応的に設定する適応処理
手段として誤差演算回路6および適応処理回路7とを備
える。
定出力とをそれぞれ蓄えるバッファメモリ10およびメモ
リ回路11を備え、適応処理回路7は、相関行列修正形と
誤差ベクトル形との二つの適応等化アルゴリズムを切り
替えて実行する手段と、誤差ベクトル形から相関行列修
正形に切り替えるときにバッファメモリ10およびメモリ
回路11に蓄えられた信号により相関行列修正形のトレー
ニングを行う手段とを含むことにある。
信号はバッファメモリ10に蓄積される。等化処理回路2
はバッファメモリ10から入力信号x(n)を読み出し、
等化信号Y(n)を出力する。判定回路4はこの等化信
号Y(n)をディジタル判定信号Z(n)に変換し、出
力端子4に出力する。
きには判定信号Y(n)を選択し、これを誤差演算回路
6に接続する。誤差演算回路6はスイッチ回路5から供
給される信号の波形を理想波形とみなし、等化信号Y
(n)との誤差e(n)を算出する。適応処理回路7
は、この誤差e(n)の値に基づいて等化処理回路2の
各タップ係数を設定する。
合を例に本実施例の動作を説明する。
ニング信号がフレームの先頭に配置されている。このト
レーニング信号に対して適応処理回路7は、収束性能の
よいRLS法で等化処理回路2のタップ係数を設定する。
このときスイッチ回路5は、トレーニング信号発生回路
8からの信号を選択し、これを誤差演算回路6に接続す
る。トレーニング終了後は、スイッチ回路5を切り替え
て、判定回路3の判定出力Z(n)を誤差演算回路6に
接続する。
理回路7がその適応等化アルゴリズムをRLS法からLMS法
に切り替える。このときには、RLS法で決定されたタッ
プ係数を初期値とし、単純にLMS法で係数を更新する。
値が徐々に増加したので、V2の時点で適応等化アルゴリ
ズムをRLS法に切り替えるとする。RLS法を実行するとき
には、自己相関マトリクスが必要である。しかし、V2の
時点だけではその値を求めることができない。そこで、
この場合に必要なトレーニング時間T1だけさかのぼって
再びトレーニングを行う。
のぼって取り出し、これを等化処理回路2に入力する。
たV2の時点の値を初期値とする。
算回路6に接続し、メモリ回路11に蓄積された既判定出
力値を基準信号としてトレーニングを行う。
を得ることができる。したがって、V2の時点からRLS法
による等化を連続的に行うことができる。
化アルゴリズムを誤差ベクトル形と相関行列修正形とで
切り替えることができる。これにより、 (i)誤差ベクトル形の簡易アルゴリズムで十分なとき
には、相関行列修正形の適応処理を実行する回路を休止
状態とすることができる。したがって、CMOS回路で構成
すれば、低消費電力化が可能となる。
のアルゴリズムを適用できるので、等化誤差を小さくす
ることができ、伝送特性の劣化を小さく抑えることがで
きる。
くその変化が速い移動通信の携帯無線機に本発明を使用
することにより、非常に大きな効果が得られる。
路、4……出力端子、5……スイッチ回路、6……誤差
演算回路、7……適応処理回路、8……トレーニング信
号発生回路、10……バッファメモリ、11……メモリ回
路、21……遅延回路、22……乗算器、23……加算器。
Claims (1)
- 【請求項1】伝送路の伝送特性によって生じた入力信号
の波形歪を補償する等化処理回路と、 この等化処理回路の出力する等化信号からその信号の表
す符号を判定して出力する判定回路と、 この判定回路の判定出力に対する上記等化信号の誤差が
小さくなるように上記等化処理回路の特性を適応的に設
定する適応処理手段と を備えた等化器において、 上記等化処理回路に時系列に入力された信号とそれに対
する上記判定回路の判定出力とを順次蓄える記憶手段を
備え、 上記適応処理手段は、 上記等化処理回路の入力信号からその自己相関行列また
はその逆行列を算出して上記適応処理手段に対する設定
値を求める相関行列修正形の適応等化アルゴリズムと、
上記等化処理回路の入力信号と上記判定回路の判定出力
とから誤差ベクトルを算出して上記適応処理手段に対す
る設定値を求める誤差ベクトル形の適応等化アルゴリズ
ムとを切り替えて実行する手段と、 適応等化アルゴリズムを誤差ベクトル形から相関行列修
正形に切り替えるときに、上記記憶手段に蓄えられた判
定出力を送信側からのトレーニングのための信号とみな
し、その判定出力が得られたときの上記等化処理回路の
入力信号を再び上記等化処理回路に入力して、相関行列
修正形の適応等化アルゴリズムを初期化する手段と を含む ことを特徴とする等化器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1271063A JP2986488B2 (ja) | 1989-10-17 | 1989-10-17 | 等化器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1271063A JP2986488B2 (ja) | 1989-10-17 | 1989-10-17 | 等化器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03132104A JPH03132104A (ja) | 1991-06-05 |
JP2986488B2 true JP2986488B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=17494880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1271063A Expired - Lifetime JP2986488B2 (ja) | 1989-10-17 | 1989-10-17 | 等化器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2986488B2 (ja) |
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-
1989
- 1989-10-17 JP JP1271063A patent/JP2986488B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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