JP2000091965A - 等化器及び等化方法 - Google Patents

等化器及び等化方法

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JP2000091965A
JP2000091965A JP10252990A JP25299098A JP2000091965A JP 2000091965 A JP2000091965 A JP 2000091965A JP 10252990 A JP10252990 A JP 10252990A JP 25299098 A JP25299098 A JP 25299098A JP 2000091965 A JP2000091965 A JP 2000091965A
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JP
Japan
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error signal
algorithm
equalizer
signal
threshold value
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Pending
Application number
JP10252990A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sudo
浩章 須藤
Mitsuru Uesugi
充 上杉
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 等化処理において、収束速度を維持しな
がら、しかも、タップ係数更新の演算量を削減し、回線
の変動に追従する。 【解決手段】 判定器116にて、減算器113から出
力された誤差信号が閾値t1より大きいか否かを判定す
る。そして、判定の結果、誤差信号が閾値t1より大き
い場合、係数更新部119にてRLSアルゴリズムによ
りタップ係数更新演算を行い、誤差信号が閾値t1より
小さい場合、係数更新部120にてLMSアルゴリズム
によりタップ係数更新演算を行うように、判定器116
は、切替スイッチ114及び切替スイッチ117を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル移動体
通信システムに用いられる等化器及び等化方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムにおいて、送信機から
送信された信号は、反射や散乱を繰り返した波の合成波
として受信機に受信される。各波の到来時間は伝搬経路
の長さによって異なるため、無線伝送路では、信号同士
が互いに干渉を起こす。
【0003】高速ディジタル伝送を行うディジタル移動
体通信では、信号同士が互いに干渉を起こすと、受信側
の復号処理における信号の判定が困難になり、データの
誤り率が著しく増加する。このため、受信側では、等化
器により受信信号の波形を整形して信号間干渉の影響を
低減する。
【0004】以下、従来の等化器の構成及び動作につい
て、判定帰還型等化器を例に説明する。図7は、従来の
等化器の構成を示すブロック図である。
【0005】図7に示す等化器の入力信号は、遅延器
1、遅延器2、遅延器3をそれぞれ通過することにより
1サンプリング周期ずつ遅延される。
【0006】また、入力信号は、ディジタル乗算器4に
て、タップ係数信号k1を乗算される。同様に、1サン
プリング周期遅延した入力信号は、ディジタル乗算器5
にて、タップ係数信号k2を乗算され、2サンプリング
周期遅延した入力信号は、ディジタル乗算器6にて、タ
ップ係数信号k3を乗算され、3サンプリング周期遅延
した入力信号は、ディジタル乗算器7にて、タップ係数
信号k4を乗算される。
【0007】タップ係数信号を乗算された各信号は、デ
ィジタル加算器8にて加算され、加算された信号(以
下、「加算信号」という)は、判定器9及びディジタル
減算器13に出力される。そして、判定器9にて、加算
信号の電力値により、送信機から送信された信号が推定
される。推定された信号(以下、「推定信号」という)
は、他の機器に出力されるとともに、遅延器10を通過
して1サンプリング周期遅延させられた後、ディジタル
乗算器11にて、タップ係数信号k5を乗算させられ、
ディジタル加算器8に入力される。
【0008】ここで、一般に、移動体通信の送信機は、
送信信号のメッセージの前に既知のトレーニング信号系
列を挿入する。一方、受信機内の等化器は、伝送路特性
に適応させるため、トレーニング信号系列と同じトレー
ニング用参照信号系列を記憶し、トレーニング信号系列
を受信している間、トレーニング用参照信号系列を用い
て等化処理を行う。以下、トレーニング信号系列を受信
している期間をトレーニング期間と呼び、メッセージを
受信している期間をメッセージ期間と呼ぶ。
【0009】制御信号c1にて切替スイッチ12を切替
え制御することにより、トレーニング期間のときにトレ
ーニング用参照信号がディジタル減算器13に入力さ
れ、メッセージ期間のときに推定信号がディジタル減算
器13に入力される。
【0010】そして、ディジタル減算器13にて、加算
信号からトレーニング用参照信号又は推定信号が減算さ
れて判定誤差を表す信号(以下、「誤差信号」という)
が算出され、係数更新部14に出力される。
【0011】そして、係数更新部14にて、RLS(Re
cursive Least Square)アルゴリズム等の所定のアルゴ
リズムを用いて、入力信号、誤差信号及びメモリ15に
記憶された1シンボル周期前のタップ係数から、タップ
係数信号が算出され、更新されたタップ係数信号k1〜
k5が各乗算器及びメモリ15に出力される。
【0012】このように、従来の等化装置は、所定のア
ルゴリズムを用いてタップ係数信号を算出してタップ係
数を更新することにより、回線の変動に追従して等化処
理を行っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ここで、RLSアルゴ
リズムは、タップ係数の精度、収束速度が優れている
が、タップ係数更新の演算量が多い。一方、LMS(Le
ast Mean Square)アルゴリズムは、演算量が少ないが
収束速度が遅い。
【0014】従来の等化器は、予め決められた1つのア
ルゴリズムを使用して、タップ係数を更新するため、収
束速度を維持と演算量の削減の両立を図ることができな
かった。
【0015】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、収束速度を維持しながら、しかも、タップ係数更
新の演算量を削減し、回線の変動に追従することができ
る等化器及び等化方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、誤差の大きさ等を判定し、判定結果に基
づいて、タップ係数更新演算のアルゴリズムを選択す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様における等化
器は、互いに異なるアルゴリズムによりタップ係数更新
演算を行う複数の係数更新手段と、アルゴリズムを変更
する必要があるか否かを判定する判定手段と、この判定
手段の判定結果に基づいて前記係数更新手段のいづれか
を選択するアルゴリズム制御手段とを具備する構成を採
る。
【0018】本発明の第2の態様は、第1の態様の等化
器において、RLSアルゴリズムにてタップ係数更新演
算を行う第1係数更新手段と、LMSアルゴリズムにて
タップ係数更新演算を行う第2係数更新手段とを具備
し、アルゴリズム制御手段は、判定手段にてアルゴリズ
ムを変更する必要があると判定されるまで第1係数更新
手段を選択し、判定手段にてアルゴリズムを変更する必
要があると判定されると第2係数更新手段を選択する構
成を採る。
【0019】これらの構成により、誤差信号が閾値より
高い場合にRLSアルゴリズムによってタップ係数を算
出し、誤差信号が閾値より低い場合にLMSアルゴリズ
ムによってタップ係数を算出することができるので、収
束速度を維持しながら、しかも、タップ係数更新の演算
量を削減し、回線の変動に追従することができる。
【0020】本発明の第3の態様は、第2の態様の等化
器において、第1係数更新手段に入力する忘却係数を複
数の候補から選択する忘却係数切替手段を具備する構成
を採る。
【0021】この構成により、忘却係数を切替えること
ができるので、忘却係数を固定した場合に比べ収束を速
くすることができ、RLSアルゴリズムを用いる区間を
短くすることができる。
【0022】本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第
3の態様のいずれかの等化器において、判定手段は、誤
差信号が第1閾値を越えた場合にアルゴリズムを変更す
る必要があると判定する構成を採る。
【0023】この構成により、誤差信号が閾値より大き
いか否かにより、タップ係数の更新に使用するアルゴリ
ズムを切替えることができるので、複雑な回路を必要と
せず、収束速度の高速化と演算量削減の両立を図ること
ができ、誤り率特性を向上することができる。
【0024】本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第
3の態様のいずれかの等化器において、誤差信号が第2
閾値より小さい回数をカウントするカウント手段を具備
し、判定手段は、前記カウント手段がカウントした回数
が第1閾値を越えた場合にアルゴリズムを変更する必要
があると判定する構成を採る。
【0025】この構成により、誤差信号が閾値より大き
いと判定された回数に基づいて、タップ係数の更新に使
用するアルゴリズムを切替えることができるので、第4
の態様より、さらに収束速度の高速化と演算量削減の両
立を図ることができ、誤り率特性を向上することができ
る。
【0026】本発明の第6の態様は、第1の態様乃至第
3の態様のいずれかの等化器において、誤差信号を積算
する積算手段を具備し、判定手段は、前記積算手段から
出力された誤差信号の積算値が第1閾値を越えた場合に
アルゴリズムを変更する必要があると判定する構成を採
る。
【0027】この構成により、誤差信号の積算値に基づ
いて、タップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替
えることができるので、第4の態様より、さらに収束速
度の高速化と演算量削減の両立を図ることができ、誤り
率特性を向上することができる。
【0028】本発明の第7の態様は、第1の態様乃至第
6の態様のいずれかの等化器において、誤差信号が第3
閾値を越えるか否かにより、複数の閾値から第1閾値を
選択する閾値切替手段を具備する構成を採る。
【0029】この構成により、誤差信号に基づいて、タ
ップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替えるか否
かの判定基準となる閾値を制御することができるので、
第4の態様より、さらに収束速度の高速化と演算量削減
の両立を図ることができ、誤り率特性を向上することが
できる。
【0030】本発明の第8の態様は、第1の態様乃至第
6の態様のいずれかの等化器において、判定手段は、前
回の誤差信号を第1閾値とする構成を採る。
【0031】この構成により、前回の誤差信号を閾値と
して、タップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替
えるか否かを判定することができるので、第4の態様よ
り、さらに収束速度の高速化と演算量削減の両立を図る
ことができ、誤り率特性を向上することができる。
【0032】本発明の第9の態様における通信端末装置
は、第1の態様乃至第8の態様のいずれかの等化器を搭
載し、前記等化器を用いて受信信号の波形を整形する構
成を採る。
【0033】本発明の第10の態様における基地局装置
は、第1の態様乃至第8の態様のいずれかの等化器を搭
載し、前記等化器を用いて受信信号の波形を整形する構
成を採る。
【0034】本発明の第11の態様における無線通信シ
ステムは、移動局装置又は基地局装置の少なくとも一方
に第1の態様乃至第8の態様のいずれかの等化器を搭載
し、無線通信を行う構成を採る。
【0035】本発明の第12の態様における等化方法
は、タップ係数更新演算を行うためのアルゴリズムを変
更する必要があるか否かを判定し、この判定結果に基づ
いて使用するアルゴリズムを選択する方法を採る。
【0036】本発明の第13の態様は、第12の態様の
等化方法において、アルゴリズムを変更する必要がある
と判定されるまでRLSアルゴリズムにてタップ係数更
新演算を行い、アルゴリズムを変更する必要があると判
定されるとLMSアルゴリズムにてタップ係数更新演算
を行う方法を採る。
【0037】これらの方法により、誤差信号が閾値より
高い場合にRLSアルゴリズムによってタップ係数を算
出し、誤差信号が閾値より低い場合にLMSアルゴリズ
ムによってタップ係数を算出することができるので、収
束速度を維持しながら、しかも、タップ係数更新の演算
量を削減し、回線の変動に追従することができる。
【0038】本発明の第14の態様は、第13の態様の
等化方法において、RLSアルゴリズムに用いる忘却係
数を複数の候補から選択する方法を採る。
【0039】この方法により、忘却係数を切替えること
ができるので、忘却係数を固定した場合に比べ収束を速
くすることができ、RLSアルゴリズムを用いる区間を
短くすることができる。
【0040】本発明の第15の態様は、第12の態様乃
至第14の態様のいずれかの等化方法において、誤差信
号が第1閾値を越えた場合にアルゴリズムを変更する必
要があると判定する方法を採る。
【0041】この方法により、誤差信号が閾値より大き
いか否かにより、タップ係数の更新に使用するアルゴリ
ズムを切替えることができるので、複雑な回路を必要と
せず、収束速度の高速化と演算量削減の両立を図ること
ができ、誤り率特性を向上することができる。
【0042】本発明の第16の態様は、第12の態様乃
至第14の態様のいずれかの等化方法において、誤差信
号が第2閾値より小さい回数をカウントし、カウントし
た回数が第1閾値を越えた場合にアルゴリズムを変更す
る必要があると判定する方法を採る。
【0043】この方法により、誤差信号が閾値より大き
いと判定された回数に基づいて、タップ係数の更新に使
用するアルゴリズムを切替えることができるので、第1
5の態様より、さらに収束速度の高速化と演算量削減の
両立を図ることができ、誤り率特性を向上することがで
きる。
【0044】本発明の第17の態様は、第12の態様乃
至第14の態様のいずれかの等化方法において、誤差信
号を積算し、誤差信号の積算値が第1閾値を越えた場合
にアルゴリズムを変更する必要があると判定する方法を
採る。
【0045】この方法により、誤差信号の積算値に基づ
いて、タップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替
えることができるので、第15の態様より、さらに収束
速度の高速化と演算量削減の両立を図ることができ、誤
り率特性を向上することができる。
【0046】本発明の第18の態様は、第12の態様乃
至第17の態様のいずれかの等化方法において、誤差信
号が第3閾値を越えるか否かにより、複数の閾値から第
1閾値を選択する方法を採る。
【0047】この方法により、誤差信号に基づいて、タ
ップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替えるか否
かの判定基準となる閾値を制御することができるので、
第15の態様より、さらに収束速度の高速化と演算量削
減の両立を図ることができ、誤り率特性を向上すること
ができる。
【0048】本発明の第19の態様は、第12の態様乃
至第17の態様のいずれかの等化方法において、前回の
誤差信号を第1閾値とする方法を採る。
【0049】この方法により、前回の誤差信号を閾値と
して、タップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替
えるか否かを判定することができるので、第15の態様
より、さらに収束速度の高速化と演算量削減の両立を図
ることができ、誤り率特性を向上することができる。
【0050】以下、本発明の実施の形態について、添付
図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明で
は、等化器として判定帰還型等化器を用いる。また、以
下の説明における各制御信号及び各閾値は、ユーザー等
により予め設定され、各図に示されない制御部から等化
器に出力される。
【0051】また、以下の説明では、係数更新アルゴリ
ズムとしてRLSアルゴリズム及びLMSアルゴリズム
を用いる。
【0052】RLSアルゴリズムにおける更新タップ係
数W(n)は、入力信号X(n)、誤差信号e(n)、忘却係
数λ、自然数nを用いて以下に示す式(1)にて求めら
れる 。W(n)=W(n-1)+K(n)e(n) K(n)=T(n)/{1+X(n)T(n)} T(n)=P(n-1)X(n)/λ P(n)=P(n-1)/λ−K(n)T(n) (1) LMSアルゴリズムにおける更新タップ係数W(n)は、
入力信号X(n)、誤差信号e(n)、修正係数u(0<u
<1)、自然数nを用いて以下に示す式(2)にて求め
られる。
【0053】 W(n)=W(n-1)+uX(n)e(n) (2) (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1におけ
る等化器の構成を示すブロック図である。
【0054】図1に示す等化器において、遅延器10
1、遅延器102及び遅延器103は、入力信号を1サ
ンプル周期遅延させる。ディジタル乗算器104は、入
力信号にタップ係数信号k1を乗算する。ディジタル乗
算器105は、1サンプル周期遅延の入力信号にタップ
係数信号k2を乗算する。ディジタル乗算器106は、
2サンプル周期遅延の入力信号にタップ係数信号k3を
乗算する。ディジタル乗算器107は、3サンプル周期
遅延の入力信号にタップ係数信号k4を乗算する。
【0055】ディジタル加算器108は、各タップ係数
信号を乗算された複数の信号を加算した信号(以下、
「加算信号」という)を出力する。
【0056】判定器109は、加算信号の電力値等によ
り、送信機から送信された信号を推定し、推定した信号
(以下、「推定信号」という)を出力する。
【0057】遅延器110は、推定信号を1サンプル周
期遅延させ、ディジタル乗算器111は、1サンプル周
期遅延した推定信号にタップ係数信号k5を乗算し、加
算器108に出力する。
【0058】切替スイッチ112は、制御信号c1によ
り、トレーニング期間のときにトレーニング用参照信号
を選択し、メッセージ期間のときに推定信号を選択し、
選択した信号をディジタル減算器113に出力する。
【0059】ディジタル減算器113は、加算信号から
トレーニング用参照信号あるいは推定信号を減算し、判
定誤差を表す信号(以下、「誤差信号」という)を算出
し、切替スイッチ114及びディジタル減算器115に
出力する。
【0060】ディジタル減算器115は、誤差信号から
閾値t1を減算した信号を判定器116に出力する。判
定器116は、誤差信号が閾値t1より高いか否かを判
定し、判定結果に基づく制御信号(以下、「判定制御信
号」という)を切替スイッチ117に出力する。なお、
ディジタル減算器115を用いず、誤差信号及び閾値t
1を判定器116に入力し、判定器116にて誤差信号
と閾値t1の大小を判定してもよい。
【0061】切替スイッチ117は、トレーニング期間
の最初から一定期間、判定器116から入力した判定制
御信号を切替スイッチ114に出力する。また、切替ス
イッチ117は、遅延器118を経由して判定制御信号
をフィードバックし、自ら切替制御を行う。遅延器11
8は、判定制御信号を1サンプル周期遅延させる。
【0062】係数更新部119は、入力信号、誤差信号
及び忘却係数を入力し、RLSアルゴリズムにてタップ
係数を算出し、タップ係数信号k1〜k5を各乗算器に
出力する。
【0063】係数更新部120は、入力信号、誤差信号
及び修正係数を入力し、LMSアルゴリズムにてタップ
係数を算出し、タップ係数信号k1〜k5を各乗算器に
出力する。
【0064】次に、実施の形態1における等化器の等化
処理について説明する。等化器に入力された入力信号
は、遅延器101、遅延器102、遅延器103をそれ
ぞれ通過することにより1サンプリング周期ずつ遅延さ
せられる。
【0065】また、入力信号は、ディジタル乗算器10
4にて、タップ係数信号k1を乗算される。同様に、1
サンプリング周期遅延した入力信号は、ディジタル乗算
器105にて、タップ係数信号k2を乗算され、2サン
プリング周期遅延した入力信号は、ディジタル乗算器1
06にて、タップ係数信号k3を乗算され、3サンプリ
ング周期遅延した入力信号は、ディジタル乗算器107
にて、タップ係数信号k4を乗算される。
【0066】タップ係数信号を乗算された各信号はディ
ジタル加算器108にて加算され、加算信号が判定器1
09及びディジタル減算器113に出力される。
【0067】そして、判定器109にて、加算信号の電
力値により、送信機から送信された信号が推定され、推
定信号が他の機器に出力されるとともに、遅延器110
を通過して1サンプリング周期遅延させられた後、ディ
ジタル乗算器111にてタップ係数信号k5を乗算さ
れ、ディジタル加算器108に出力される。
【0068】また、制御信号c1にて切替スイッチ11
2を切替え制御することにより、トレーニング期間のと
きにトレーニング用参照信号がディジタル減算器113
に出力され、メッセージ期間のときに推定信号がディジ
タル減算器113に出力される。そして、ディジタル減
算器113にて、加算信号からトレーニング用参照信号
又は推定信号が減算されて誤差信号が算出され、切替ス
イッチ114及びディジタル減算器115に出力され
る。
【0069】ディジタル減算器115に入力された誤差
信号は、閾値t1を減算され判定器116に出力され
る。そして、判定器116にて、誤差信号が閾値t1よ
り高いか否か判定され、その判定結果に基づく判定制御
信号が切替スイッチ117及び遅延器118に出力され
る。
【0070】判定制御信号にて切替スイッチ114を制
御することにより、誤差信号が閾値t1より高い場
合、、誤差信号が係数更新器119に入力され、誤差信
号が閾値t1より低い場合、誤差信号が係数更新器12
0に入力される。
【0071】そして、係数更新部119にて、入力信
号、誤差信号及び忘却係数λを用いて、RLSアルゴリ
ズムによってタップ係数が算出され、更新されたタップ
係数信号k1〜k5が各乗算器に出力される。
【0072】また、係数更新部120にて、入力信号、
誤差信号及び修正係数uを用いて、LMSアルゴリズム
によってタップ係数が算出され、更新されたタップ係数
信号k1〜k5が各乗算器に出力される。
【0073】なお、一旦、誤差信号が閾値t1より低く
なると、遅延回路118を通過した誤差判定信号が、切
替スイッチ117を制御され、メッセージ期間が終了す
るまで誤差信号が係数更新器120に入力される。
【0074】このように、誤差信号が閾値より高い場合
にRLSアルゴリズムによってタップ係数を算出し、誤
差信号が閾値より低い場合にLMSアルゴリズムによっ
てタップ係数を算出することにより、収束速度を維持し
ながら、しかも、タップ係数更新の演算量を削減し、回
線の変動に追従することができる。
【0075】(実施の形態2)図2は、実施の形態2に
おける等化器の構成を示すブロック図である。なお、図
2に示す等化器において、図1に示す等化器と共通する
部分については、図1と同一符号を付して説明を省略す
る。
【0076】図2に示す等化器は、図1の等化器にディ
ジタル減算器121と、判定器122と、カウンタ12
3とを追加した構成を採る。
【0077】ディジタル減算器113は、誤差信号を切
替スイッチ114及びディジタル減算器121に出力す
る。ディジタル減算器121は、誤差信号から閾値t2
を減算した信号を判定器122に出力する。判定器12
2は、誤差信号が閾値t2より小さいか否かを判定し、
カウンタ123は、誤差信号が閾値t2より小さい回数
をカウントする。
【0078】ディジタル減算器115は、カウンタ12
3のカウント数から閾値t1を減算した信号を判定器1
16に出力する。判定器116は、カウンタ123のカ
ウント数が閾値t1を越えると、誤差信号が係数更新器
120に入力されるように切替スイッチ114を制御す
る。
【0079】このように、誤差信号が閾値より大きいと
判定された回数に基づいて、タップ係数の更新に使用す
るアルゴリズムを切替えることにより、図1に示す等化
器より、収束速度の高速化と演算量削減の両立を図るこ
とができ、誤り率特性を向上することができる。
【0080】(実施の形態3)図3は、実施の形態3に
おける等化器の構成を示すブロック図である。なお、図
3に示す等化器において、図1に示す等化器と共通する
部分については、図1と同一符号を付して説明を省略す
る。
【0081】図3に示す等化器は、図1の等化器に積算
器131を追加した構成を採る。ディジタル減算器11
3は、誤差信号を接続スイッチ114及び積算器131
に出力する。積算器131は、誤差信号を積算し、その
積算値をディジタル減算器115に出力する。ディジタ
ル減算器115は、誤差信号の積算値から閾値t1を減
算した信号を判定器116に出力する。判定器116
は、誤差信号の積算値が閾値t1を越えると、誤差信号
が係数更新器120に入力されるように切替スイッチ1
14を制御する。
【0082】このように、誤差信号の積算値に基づい
て、タップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替え
ることにより、図1に示す等化器より、収束速度の高速
化と演算量削減の両立を図ることができ、誤り率特性を
向上することができる。
【0083】(実施の形態4)図4は、実施の形態4に
おける等化器の構成を示すブロック図である。なお、図
4に示す等化器において、図1に示す等化器と共通する
部分については、図1と同一符号を付して説明を省略す
る。
【0084】図4に示す等化器は、図1の等化器にディ
ジタル減算器141と、判定器142と、切替スイッチ
143とを追加した構成を採る。ディジタル減算器11
3は、誤差信号を切替スイッチ114、ディジタル減算
器115及びディジタル減算器141に出力する。ディ
ジタル減算器141は、誤差信号から閾値t3を減算し
た信号を判定器142に出力する。判定器142は、誤
差信号が閾値t3を越えるか否かにより切替スイッチ1
43の切替制御を行い、判定器116の判定に用いる閾
値として、閾値t1−1と閾値t1−2のどちらを用い
るかを選択する。
【0085】このように、誤差信号に基づいて、タップ
係数の更新に使用するアルゴリズムを切替えるか否かの
判定基準となる閾値を制御することにより、図1に示す
等化器より、収束速度の高速化と演算量削減の両立を図
ることができ、誤り率特性を向上することができる。
【0086】(実施の形態5)図5は、実施の形態5に
おける等化器の構成を示すブロック図である。なお、図
5に示す等化器において、図1に示す等化器と共通する
部分については、図1と同一符号を付して説明を省略す
る。
【0087】図5に示す等化器は、図1の等化器に接続
スイッチ151と、メモリ152とを追加した構成を採
る。ディジタル減算器113は、誤差信号を切替スイッ
チ114、ディジタル減算器115及び接続スイッチ1
51に出力する。接続スイッチ151は、判定器116
から出力される判定制御信号により接続して誤差信号を
メモリ152に出力し、接続後1バースト期間経過する
と切断する。メモリ152は、入力した誤差信号を一時
的に記憶し、新たに誤差信号を入力したとき記憶してい
る前回の誤差信号を判定器116に出力する。判定器1
16は前回の誤差信号を閾値として判定を行う。
【0088】このように、前回の誤差信号を閾値とし
て、タップ係数の更新に使用するアルゴリズムを切替え
るか否かを判定することにより、図1に示す等化器よ
り、収束速度の高速化と演算量削減の両立を図ることが
でき、誤り率特性を向上することができる。
【0089】(実施の形態6)図6は、実施の形態6に
おける等化器の構成を示すブロック図である。なお、図
6に示す等化器において、図1に示す等化器と共通する
部分については、図1と同一符号を付して説明を省略す
る。
【0090】図6に示す等化器は、図1の等化器に切替
スイッチ161を追加した構成を採る。切替スイッチ1
61は、制御信号c2により、トレーニング期間の最初
から一定期間において忘却係数λ1を係数更新部119
に出力し、この一定期間を過ぎれば忘却係数λ2を係数
更新部119に出力する。
【0091】RLSアルゴリズムは、忘却係数が大きい
ほうが、収束速度が速いので、例えば、忘却係数λ1を
0.7に設定し、忘却係数λ2を0.9に設定し、切替
スイッチ161は、トレーニング期間の3シンボル目ま
で忘却係数λ1を選択し、それ以降忘却係数λ1を選択
するというように、忘却係数を切替えることにより、忘
却係数を固定した場合に比べ収束を速くすることがで
き、RLSアルゴリズムを用いる区間を短くすることが
できる。
【0092】なお、上記に説明した各実施の形態におい
て、LMSアルゴリズムの修正係数uとして異なる値を
設定し、誤差信号に基づいて修正係数uを切替えること
も可能である。これにより、さらなる収束速度の高速化
と演算量削減の両立を図ることができ、誤り率特性を向
上することができる。
【0093】また、本発明は、各実施の形態を適宜組み
合わせて等化器を構成することも可能であり、遅延器及
び乗算器の個数を変更するして等化器を構成すること、
乗算器の代りにビットシフト回路を用いることも可能で
ある。
【0094】また、上記各実施の形態において、等化器
として判定帰還型等化器を用いて説明したが、本発明は
これに限るものではなく、最尤系列推定型等化器を用い
ても同様の効果を得ることができる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の等化器及
び等化方法によれば、収束速度を維持しながら、しか
も、タップ係数更新の演算量を削減し、回線の変動に追
従することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における等化器の構成を
示すブロック図
【図2】実施の形態2における等化器の構成を示すブロ
ック図
【図3】実施の形態3における等化器の構成を示すブロ
ック図
【図4】実施の形態4における等化器の構成を示すブロ
ック図
【図5】実施の形態5における等化器の構成を示すブロ
ック図
【図6】実施の形態6における等化器の構成を示すブロ
ック図
【図7】従来の等化器の構成を示すブロック図
【符号の説明】
101、102、103、110 遅延器 104、105、106、107、111 ディジタル
乗算器 108 ディジタル加算器 109 判定器 112 切替スイッチ 113 ディジタル減算器 114 切替スイッチ 115 ディジタル減算器 116 判定器 121 ディジタル減算器 122 判定器 123 カウンタ 131 積算器 141 ディジタル減算器 142 判定器 143 切替スイッチ 151 接続スイッチ 152 メモリ 161 切替スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J023 AA01 AB03 AB06 AB08 AC02 AC08 AD05 AD06 5K046 AA05 BB05 EE02 EE06 EE10 EE47 EF11 EF15 EF17

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なるアルゴリズムによりタップ
    係数更新演算を行う複数の係数更新手段と、アルゴリズ
    ムを変更する必要があるか否かを判定する判定手段と、
    この判定手段の判定結果に基づいて前記係数更新手段の
    いづれかを選択するアルゴリズム制御手段とを具備する
    ことを特徴とする等化器。
  2. 【請求項2】 RLSアルゴリズムにてタップ係数更新
    演算を行う第1係数更新手段と、LMSアルゴリズムに
    てタップ係数更新演算を行う第2係数更新手段とを具備
    し、アルゴリズム制御手段は、判定手段にてアルゴリズ
    ムを変更する必要があると判定されるまで第1係数更新
    手段を選択し、判定手段にてアルゴリズムを変更する必
    要があると判定されると第2係数更新手段を選択するこ
    とを特徴とする請求項1記載の等化器。
  3. 【請求項3】 第1係数更新手段に入力する忘却係数を
    複数の候補から選択する忘却係数切替手段を具備するこ
    とを特徴とする請求項2記載の等化器。
  4. 【請求項4】 判定手段は、誤差信号が第1閾値を越え
    た場合にアルゴリズムを変更する必要があると判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の等化器。
  5. 【請求項5】 誤差信号が第2閾値より小さい回数をカ
    ウントするカウント手段を具備し、判定手段は、前記カ
    ウント手段がカウントした回数が第1閾値を越えた場合
    にアルゴリズムを変更する必要があると判定することを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の等
    化器。
  6. 【請求項6】 誤差信号を積算する積算手段を具備し、
    判定手段は、前記積算手段から出力された誤差信号の積
    算値が第1閾値を越えた場合にアルゴリズムを変更する
    必要があると判定することを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の等化器。
  7. 【請求項7】 誤差信号が第3閾値を越えるか否かによ
    り、複数の閾値から第1閾値を選択する閾値切替手段を
    具備することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいず
    れかに記載の等化器。
  8. 【請求項8】 判定手段は、前回の誤差信号を第1閾値
    とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれ
    かに記載の等化器。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の等化器を搭載し、前記等化器を用いて受信信号の波形
    を整形することを特徴とする通信端末装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記
    載の等化器を搭載し、前記等化器を用いて受信信号の波
    形を整形することを特徴とする基地局装置。
  11. 【請求項11】 移動局装置又は基地局装置の少なくと
    も一方に請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の等化
    器を搭載し、無線通信を行うことを特徴とする無線通信
    システム。
  12. 【請求項12】 タップ係数更新演算を行うためのアル
    ゴリズムを変更する必要があるか否かを判定し、この判
    定結果に基づいて使用するアルゴリズムを選択すること
    を特徴とする等化方法。
  13. 【請求項13】 アルゴリズムを変更する必要があると
    判定されるまでRLSアルゴリズムにてタップ係数更新
    演算を行い、アルゴリズムを変更する必要があると判定
    されるとLMSアルゴリズムにてタップ係数更新演算を
    行うことを特徴とする請求項12記載の等化方法。
  14. 【請求項14】 RLSアルゴリズムに用いる忘却係数
    を複数の候補から選択することを特徴とする請求項13
    記載の等化方法。
  15. 【請求項15】 誤差信号が第1閾値を越えた場合にア
    ルゴリズムを変更する必要があると判定することを特徴
    とする請求項12乃至請求項14のいずれかに記載の等
    化方法。
  16. 【請求項16】 誤差信号が第2閾値より小さい回数を
    カウントし、カウントした回数が第1閾値を越えた場合
    にアルゴリズムを変更する必要があると判定することを
    特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれかに記載
    の等化方法。
  17. 【請求項17】 誤差信号を積算し、誤差信号の積算値
    が第1閾値を越えた場合にアルゴリズムを変更する必要
    があると判定することを特徴とする請求項12乃至請求
    項14のいずれかに記載の等化方法。
  18. 【請求項18】 誤差信号が第3閾値を越えるか否かに
    より、複数の閾値から第1閾値を選択することを特徴と
    する請求項12乃至請求項17のいずれかに記載の等化
    方法。
  19. 【請求項19】 前回の誤差信号を第1閾値とすること
    を特徴とする請求項12乃至請求項17のいずれかに記
    載の等化方法。
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