JP3457439B2 - レーザ加工機 - Google Patents

レーザ加工機

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JP3457439B2
JP3457439B2 JP26995295A JP26995295A JP3457439B2 JP 3457439 B2 JP3457439 B2 JP 3457439B2 JP 26995295 A JP26995295 A JP 26995295A JP 26995295 A JP26995295 A JP 26995295A JP 3457439 B2 JP3457439 B2 JP 3457439B2
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健夫 小池
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Amada Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多数のワークを
効率よく加工できるようにしたレーザ加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ加工機において多数のワー
クを加工する場合には、ワークを加工テーブル上に載置
せしめた状態で、ワークまたは/およびワークの上方に
設けられたレーザ加工ヘッドを適宜移動せしめると共に
レーザ加工ヘッドからワークへ向けてレーザビームを照
射してワークに切断加工が行われる。
【0003】次に、この加工済のワークを加工テーブル
から取り外して搬出した後に、次の加工すべきワークを
加工テーブル上に載置して上述した要領でワークに切断
加工が行われる。このように加工すべきワークを加工テ
ーブル上に載置し、ワークをレーザ加工ヘッドにより加
工するという作業を繰り返すことで、多数のワークにレ
ーザ加工を行っていた。
【0004】しかし、上述した従来のレーザ加工方法で
は、加工テーブルを1個しか用いていないため、作業者
がワークをセットする時間および加工されたワークを加
工テーブルから取り除く時間の間はレーザ加工機は停止
状態にあり、生産性の向上が図られなかった。
【0005】生産性の向上を図るためには、段取り時間
を短縮するしかなく、作業者への負担が大きくなってし
まっていた。そして、作業者への負担を減らすためには
専用のローディング、アンローディング装置を取り付け
なければならない。そうすると、コスト的に高いものと
なってしまう。
【0006】そこで、レーザ加工を行っている間に、段
取りを行って生産性の向上を図るようにしたレーザ加工
機が、例えば特公平5−65273号公報などが知られ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した同
公報で知られているレーザ加工機は、固定ガイド手段上
に第1のテーブルを2位置間で移動自在に設けると共
に、昇降駆動自在に設けた移動ガイド手段上に第2のテ
ーブルを前記2位置間で移動自在に設け、さらに第1,
第2のテーブル間にテーブル駆動手段を設けたことを特
徴としているものである。
【0008】このレーザ加工機では、第1,第2のテー
ブルを設けて第1のテーブル上のワークにレーザ加工を
行っている間に、第2のテーブル上の加工済ワークを取
り外して、次ワークを取り付ける段取りを行って、生産
性の向上を図っているが、第2のテーブルを昇降せしめ
るのに移動ガイド手段を昇降せしめており、大容量の昇
降手段を用いなければならない。また、第1,第2のテ
ーブルを移動せしめるテーブル駆動手段が2組の駆動伝
達手段を用いており、複雑な機構を採用していると共
に、コスト高となっている。
【0009】この発明の目的は、加工を行っている間に
次加工ワークの段取りを行ってサイクルタイムを減少さ
せると共に、加工テーブルの移動および第2加工テーブ
ルの上下動における機構を簡素化し、また、作業者の段
取りを行う行動範囲をレーザ加工機の光線照射範囲の外
におくことにより、レーザビームからの作業者の安全も
確保できるようにしたレーザ加工機を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、フレーム内における
上下に上、下部ガイド手段を設け、この上部ガイド手段
上に加工位置と段取り位置の2位置間で移動自在な第1
加工テーブルを設けると共に、下部ガイド手段上に前記
2位置間で第2加工テーブルを上下動可能に備えた移動
自在な移動部材を設け、前記第1加工テーブルと移動部
材とを駆動せしめる駆動手段を設けてり、前記加工位
置側におけるフレーム端にガイド部を設けると共に第1
加工テーブルまたは第2加工テーブルを引き込む引き込
みアームを設け、前記第1加工テーブルまたは第2加工
テーブルの端に前記ガイド部に係脱可能なセンタリング
ガイドを設けると共に前記引き込みアームに引っかけら
れる被引っかけ部を設けてなるものである
【0011】したがって、第1加工テーブルを加工位置
に移動せしめて第1テーブル上のワークにレーザ加工を
行っている間に、第2加工テーブルは段取り位置に移動
されて、ワークの段取りが行われる。また、第2加工テ
ーブルを加工位置に移動せしめて第2加工テーブル上の
ワークにレーザ加工を行っている間に、第1加工テーブ
ルは段取り位置に移動されて、加工済ワークの取り外し
および次ワークの取り付けなどの段取りが行われる。
【0012】而して、ワークにレーザ加工を行っている
間に加工済ワークの取り外しおよび次ワークの取り付け
などの段取りを行うことができるので、多数のワークに
レーザ加工を行うサイクルタイムが減少され、生産性の
向上が図られる。しかも、第1,第2加工テーブルの移
動機構および第2加工テーブルの上下動機構が従来に比
べて簡素化されると共にコストダウンが図られる。
【0013】また、本発明は、フレーム内における上下
に上、下部ガイド手段を設け、この上部ガイド手段上に
加工位置と段取り位置の2位置間で移動自在な第1加工
テーブルを設けると共に、下部ガイド手段上に前記2位
置間で第2加工テーブルを上下動可能に備えた移動自在
な移動部材を設け、前記第1加工テーブルと移動部材と
を駆動せしめる駆動手段を設けてなり、前記駆動手段
が、前記第1加工テーブル、移動部材を取り付け、かつ
巻回された駆動伝達部材と、この駆動伝達部材を駆動せ
しめる駆動モータとで構成され、第1加工テーブルと移
動部材とが同期して駆動される構成であり、前記加工位
置側におけるフレーム端にガイド部を設けると共に第1
加工テーブルまたは第2加工テーブルを引き込む引き込
みアームを設け、前記第1加工テーブルまたは第2加工
テーブルの端に前記ガイド部に係脱可能なセンタリング
ガイドを設けると共に前記引き込みアームに引っかけら
れる被引っかけ部を設けてなるものである
【0014】したがって、第1加工テーブルと移動部材
が巻回された駆動伝達部材に取り付けられているから、
駆動モータを駆動せしめることにより第1加工テーブル
または移動部材が加工位置側に位置決めされると共に、
移動部材または第1加工テーブルが段取り位置側に位置
決めされる。而して、第1加工テーブルと、第2加工テ
ーブルを備えた移動部材が同期して加工位置、段取り位
置側に、簡素化された機構で位置決めされる。
【0015】そして、前記レーザ加工機は、前記加工位
置側におけるフレーム端にガイド部を設けると共に第1
加工テーブルまたは第2加工テーブルを引き込む引き込
みアームを設け、前記第1加工テーブルまたは第2加工
テーブルの端に前記ガイド部に係脱可能なセンタリング
ガイドを設けると共に前記引き込みアームに引っかけら
れる被引っかけ部を設けてなるものである
【0016】したがって、第1加工テーブルまたは第2
加工テーブルが加工位置に位置決めされる場合には、第
1,第2加工テーブルの端部に設けられた被引っかけ部
が、フレームの加工位置側に設けられた引き込みアーム
により引っかけられて、第1,第2加工テーブルの端部
に設けられたセンタリングガイドがガイド部に係合され
て正確に位置決めが行われる。
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基いて詳細に説明する。図6および図7を参照
するに、レーザ加工機1は立設され箱形状のベースフレ
ーム3を備えており、このベースフレーム3上には詳細
を後述する加工テーブル5が設けられている。前記ベー
スフレーム3の一側(図6において上側にはコラム7が
立設されている。このコラム7の前側にはX軸方向(図
6,図7において左右方向)へ延伸したガイドレール9
が敷設されており、このガイドレール9に案内されてX
軸方向へ移動自在なX軸キャレッジ11がコラム7に対
して片持状態で設けられている。このX軸キャレッジ1
1はすでに公知のボールねじ、駆動モータの駆動手段で
X軸方向へ移動されるものである。
【0019】前記X軸キャレッジ11にはY軸方向(図
6において上下方向、図7において紙面に対して直交す
る方向)へ移動自在なY軸キャレッジ13が設けられて
いる。このY軸キャレッジ13の下部には、先端にレー
ザノズル15を備えたレーザ加工ヘッド17が装着され
ている。前記Y軸キャレッジ13はすでに公知のボール
ねじ、駆動モータの駆動手段でY軸方向へ移動されるも
のである。
【0020】前記コラム7の図6,図7において左側に
は、レーザ加工機1を制御せしめるためのNC制御盤1
9が配置されている。また、前記コラム7上の図6にお
いて右側にはレーザ発振器21が備えられている。さら
に前記コラム7の図6において上側にはそれぞれ集塵機
23、チラー25が配置されている。前記ベースフレー
ム3上の図6においてK位置が加工位置で、T位置が段
取り位置となっている。前記集塵機23には集塵パイプ
27の一端が取付けられていると共に、集塵パイプ27
の他端は前記ベースフレーム3に取付けられている。し
かも、図6の前側には詳細を後述する加工テーブル5を
制御せしめるテーブル操作盤29が配置されている。
【0021】上記構成により、加工すべきワークを加工
テーブル5上に載置せしめ、加工テーブル5を加工位置
Kに移動せしめる。この状態において、X軸キャレッジ
11をX軸方向へ、Y軸キャレッジ13をY軸方向へ移
動せしめると共に、レーザ発振器21から発振されたレ
ーザビームを図示省略のレーザ保護管内を通ってレーザ
加工ヘッド17の上部に備えられたベンドミラーで下方
へ折曲げられた後、集光レンズで集光されてレーザノズ
ル15からワークへ向けて照射せしめることにより、ワ
ークに所望のレーザ加工が行われることになる。レーザ
加工時に発生したスパッタや粉塵などは、前記ベースフ
レーム3内から集塵パイプ27を経て集塵機23に排出
されることになる。
【0022】前記加工テーブル5の構成について図1を
用いて詳細に説明すると、前記ベースフレーム3内の上
下には上部、下部ガイド手段としての上、下部ガイドレ
ール31U,31DがX軸方向へ延伸して設けられてい
る。また、前記ベースフレーム3の左右における外側の
前後には、軸受33A,33B;35A,35Bが設け
られている。この軸受33Aと33Bとにはシャフト3
7が、軸受35Aと35Bとにはシャフト39がそれぞ
れ回転自在に支承されている。
【0023】前記シャフト37の前後には駆動伝達手段
としてのスプロケット41A,41Bが、シャフト39
の前後にはスプロケット43A,43Bが装着されてい
る。しかも、このスプロケット41Aと43Aとにはチ
ェン45Aが、スプロケット41Bと43Bとにはチェ
ン45Bがそれぞれ巻回されている。
【0024】前記ベースフレーム3における右側の前部
にはモータベース47が取り付けられていると共に、こ
のモータベース47には駆動モータ49が設けられてい
る。この駆動モータ49の出力軸51には駆動スプロケ
ット53が装着されている。しかも、前記シャフト39
の前部には従動スプロケット55が装着されている。こ
の従動スプロケット55と前記駆動スプロケット53と
にはチェン57が巻回されている。
【0025】上記構成により、駆動モータ49を駆動せ
しめると、出力軸51を介して駆動スプロケット53が
回転される。この駆動スプロケット53の回転により、
チェン57、従動スプロケット55を介してシャフト3
9が回転されて、スプロケット43A,43Bが回転さ
れる。このスプロケット43A,43Bの回転により、
チェン45A,45Bがスプロケット41A,41Bと
43A,43Bに巻回されているから、X軸方向へ走行
回転されることになる。
【0026】前記チェン45A,45Bにはそれぞれ加
工テーブル5の1つを構成する第1パレット59と、移
動部材61が取り付けられている。前記第1パレット5
9における左右の前後の下部には回転自在な車輪63が
支承されていると共に、この各車輪63は前記上部ガイ
ドレール31U上に乗せられている。
【0027】図2も併せて参照するに、前記移動部材6
1における左右の前後の下部には回転自在な車輪65が
支承されていると共に、この各車輪65は前記下部ガイ
ドレール31D上に乗せられている。前記移動部材61
における左右の前後にはエアシリンダ67が取り付けら
れていると共に、各エアシリンダ67に装着されたピス
トンロッド69の先端には加工テーブル5の1つを構成
する第2パレット71が取り付けられている。
【0028】この第2パレット71における左右の前後
の下部には下方へ向けてガイド部材72が設けられてい
ると共に、この各ガイド部材72は前記移動部材61に
装着されている。前記第2パレット71には図2に示さ
れているように、複数のスキット73を備えたスキット
板75がX軸方向へ適宜な間隔で設けられている。前記
スキット73上に加工すべきワークWが載置されてレー
ザ加工されるものである。また、第2パレット71の右
端にはワークWをクランプする複数のワーククランプ7
7が設けられている。前記第1パレット59も図示され
ていないが、第2パレット71と同様にスキット73A
を備えたスキット板75およびワーククランプ77は設
けられているものである。
【0029】上記構成により、チェン45A,45Bが
X軸方向へ走行回転されることにより、第1パレット5
9の車輪63が上部ガイドレール31Uに案内されて移
動されると共に、移動部材61の車輪65も下部ガイド
レール31Dに案内されて移動されるから、第1パレッ
ト59と移動部材61はそれぞれX軸方向において相反
する方向へ移動されることになる。したがって、第1パ
レット59が加工位置Kまたは段取り位置T側に移動し
たときには、移動部材61は段取り位置Tまたは加工位
置K側に移動されることとなる。
【0030】エアシリンダ67を作動せしめてピストン
ロッド69を上方向へ突出せしめると、第2パレット7
1がガイド部材72に案内されて上昇して図1に示され
ているように、第1パレット59と同じ高さ位置に位置
決めされることになる。また、ピストンロッド69を下
方向へ縮めると、第2パレット71はガイド部材72に
案内されて下降して移動部材61上に位置決めされるこ
とになる。
【0031】図2に示されているように、加工位置K側
の前記ベースフレーム3の外側には複数のブラケット7
9を介して回動用エアシリンダ81が取り付けられてい
る。この回動用エアシリンダ81に装着されたピストン
ロッド83の先端には前記ベースフレーム3にピン85
で回転可能に設けられたパレット引き込みアーム87の
後端が取り付けられている。このパレット引き込みアー
ム87の先端には引き込み部材89が設けられている。
また、前記ベースフレーム3の内側にはセンタリング用
位置決めボール91が設けられている。
【0032】一方、第2パレット71の左端には前記引
き込み部材89により引き込まれる被引っかけ部93が
設けられていると共に、前記センタリング用位置決めボ
ール91に係脱されるセンタリングガイド95が前記第
2パレット71の側面に設けられている。また、第2パ
レット71の側面における上、下部には突当て部材97
が設けられている。また、前記第1パレット59の側面
には、図示省略されているが、第2パレット71と同様
に、被引っかけ部93、センタリングガイド95および
突当て部材97が設けられている。
【0033】上記構成により、第1パレット59または
第2パレット71がチェン45A,45Bの走行回転に
より、加工位置K側へ移動されて停止した後、回動用シ
リンダ81を作動せしめると、ピストンロッド83が伸
長すると、ピン85を支点としてパレット引き込みアー
ム87が回動して引き込み部材89で被引っかけ部93
に引っかかって第1パレット59または第2パレット7
1が図2において左方向へ移動し、センタリングガイド
95がセンタリング用位置決めボール91に係合すると
共に突当て部材97がベースフレーム3の内側面に突当
って正確に第1パレット59または第2パレット71を
加工位置Kに位置決めすることができる。すなわち、第
1パレット59または第2パレット71の停止位置精度
を保証することができる。
【0034】次に、多数のワークにレーザ加工を行う際
のワークの動作を説明すると、まず図3(A)はワーク
A を載置した第1パレット59が加工位置Kに移動位
置決めされ、しかもレーザ加工ヘッド17がX軸、Y軸
方向へ移動すると共に、レーザビームがレーザノズル1
5からワークWA へ向けて照射されてレーザ加工を行っ
ている状態を示している。ワークWA にレーザ加工を行
っている間、段取り位置Tでは第2パレット71上に次
ワークWB を搬入すると共に載置し所定の位置でワーク
クランプ77でクランプせしめる。ワークWB が第2パ
レット71上に載置固定されたら、エアシリンダ67を
作動せしめて第2パレット71を下降せしめて、図3
(B)に示すように、移動部材61上に位置決めせしめ
る。
【0035】この状態でワークWA にレーザ加工が終了
するのを待ち、レーザ加工が終了すると、駆動モータ4
9を駆動せしめて、図4(A)に示すように、第1パレ
ット59を加工位置Kから段取り位置T側へ、第2パレ
ット71を載せた移動部材61を段取り位置Tから加工
位置K側へ移動せしめる。次いで、図4(A)の状態に
おいて、エアシリンダ67を作動せしめて第2パレット
71を上昇せしめて図4(B)に示すように、第1パレ
ット59の高さ位置と同じ高さ位置で停止せしめる。そ
して、図2に示した回動用シリンダ81を作動せしめる
ことにより、第2パレット71を所望の位置に正確に位
置決めした後、ワークWB に上述した要領でレーザ加工
が開始される。
【0036】ワークWB にレーザ加工を行っている間
に、段取り位置Tでは加工されたワークWA を取り外し
た後、次ワークWを第1パレット59上に搬入すると共
に載置固定せしめて、ワークWB にレーザ加工が終了す
るのを待つ。ワークWB にレーザ加工が終了すると、エ
アシリンダ67を作動せしめて第2パレット71を図4
(A)に示すように下降せしめて移動部材61上に載せ
た後、図3(B)に示すように、第2パレット71を段
取り位置T側へ、第1パレット59を加工位置K側へ移
動せしめる。
【0037】エアシリンダ67を作動せしめて第2パレ
ット71を図3(A)に示すように第1パレット59と
同じ高さ位置に位置決めせしめる。なお、第1パレット
59が加工位置K側へ移動されたときに回動用シリンダ
81を作動せしめて第1パレット59を上述した要領で
所望の位置に位置決めされる。
【0038】加工位置Kに位置決めされた次ワークにレ
ーザ加工が開始された後、上述した要領を繰り返して多
数のワークにレーザ加工が行われる。このように多数の
ワークをレーザ加工を行う際に、加工位置Kで各ワーク
にレーザ加工を行っている間に、次ワークを段取り位置
Tで段取りを済ませているので、生産性の向上を図るこ
とができる。すなわち、図5(B)は従来のレーザ加工
方法を、図5(A)は本実施の例によるレーザ加工方法
を行ったときの作業時間を示したように、本実施の例が
従来に比してサイクルタイムを減少させることができ大
幅に生産効率の向上を図ることができる。
【0039】また、第1パレット59、第2パレット7
1を移動せしめる駆動手段としては、スプロケット41
A,41Bと43A,43Bとに巻回されたチェン45
A,45Bで行うようにした。また第2パレット71は
移動部材61に対してエアシリンダ67で上下動せしめ
るようにした。その結果、本実施の例の駆動機構は、従
来の駆動機構に比べて簡素化されると共にコストダウン
を図ることができる。
【0040】また、従来、レーザ加工範囲(加工位置K
側)内に素材搬入出補助用の自在ボールを設けることは
レーザビームから自在ボールを守るための機構が必要で
あったり、集塵機構との同居が困難であったりしたが、
本発明ではレーザ加工位置Kと段取り位置Tを分けてい
るため、段取り位置T側フレーム内に昇降自在なボール
73もしくはローラを埋め込むことにより容易に素材搬
入出補助装置が取付け可能となっている。
【0041】なお、この発明は、前述した実施の形態の
例に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形
態の例では、ワークを加工位置に固定し、レーザ加工ヘ
ッド17をX軸、Y軸方向へ移動せしめるタイプのレー
ザ加工機1で説明し、しかもこのタイプのレーザ加工機
1で行うのが有効的であるが、それ以外のタイプのレー
ザ加工機でも必要によっては対応可能である。
【0042】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、本発明によれば、第1加工テーブルを加工
位置に移動せしめて第1テーブル上のワークにレーザ加
工を行っている間に、第2加工テーブルは段取り位置に
移動されて、ワークの段取りが行われる。また、第2加
工テーブルを加工位置に移動せしめて第2加工テーブル
上のワークにレーザ加工を行っている間に、第1加工テ
ーブルは段取り位置に移動されて、加工済ワークの取り
外しおよび次ワークの取り付けなどの段取りが行われ
る。
【0043】而して、ワークにレーザ加工を行っている
間に加工済ワークの取り外しおよび次ワークの取り付け
などの段取りを行うことができるので、多数のワークに
レーザ加工を行うサイクルタイムを減少させることがで
き、生産性の向上を図ることができる。しかも、第1,
第2加工テーブルの移動機構および第2加工テーブルの
上下動機構が従来に比べて簡素化されると共にコストダ
ウンを図ることができる。また、作業者への段取りを行
う行動範囲をレーザ加工機の光線照射範囲の外におくこ
とにより、レーザビームからの作業者の安全も確保する
ことができる。
【0044】また、本発明によれば、第1加工テーブル
と移動部材が巻回された駆動伝達部材に取り付けられて
いるから、駆動モータを駆動せしめることにより第1加
工テーブルまたは移動部材が加工位置側に位置決めされ
ると共に、移動部材または第1加工テーブルが段取り位
置側に位置決めされる。而して、第1加工テーブルと、
第2加工テーブルを備えた移動部材が同期して加工位
置、段取り位置側に、簡素化された機構で位置決めを行
うことができる。
【0045】また、本発明によれば、第1加工テーブル
または第2加工テーブルが加工位置に位置決めされる場
合には、第1,第2加工テーブルの端部に設けられた被
引っかけ部が、フレームの加工位置側に設けられた引き
込みアームにより引っかけられて、第1,第2加工テー
ブルの端部に設けられたセンタリングガイドがガイド部
に係合されて正確に位置決めを行うことができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の主要部を示し、加工テーブル部分の
拡大正面図である。
【図2】移動部材上の第2パレットが加工位置側のベー
スフレーム側に移動された状態の平面図である。
【図3】この発明のレーザ加工の動作を説明する説明図
である。
【図4】この発明のレーザ加工の動作を説明する説明図
である。
【図5】この発明と従来の加工サイクル時間を比較した
説明図である。
【図6】この発明を実施する一実施の形態のレーザ加工
機の平面図である。
【図7】図6における正面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機 3 ベースフレーム(フレーム) 5 加工テーブル 15 レーザノズル 17 レーザ加工ヘッド 31U,31D 上、下部ガイドレール(上、下部ガイ
ド手段) 41A,41B スプロケット(駆動伝達手段) 43A,43B スプロケット(駆動伝達手段) 45A,45B チェン(駆動伝達手段) 49 駆動モータ 59 第1パレット 61 移動部材 67 エアシリンダ 71 第2パレット 81 回動用シリンダ 85 ピン 87 パレット引き込みアーム 89 引き込み部材 91 センタリング用位置決めボール 93 被引っかけ部 95 センタリングガイド 97 突当て部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム内における上下に上、下部ガイ
    ド手段を設け、この上部ガイド手段上に加工位置と段取
    り位置の2位置間で移動自在な第1加工テーブルを設け
    ると共に、下部ガイド手段上に前記2位置間で第2加工
    テーブルを上下動可能に備えた移動自在な移動部材を設
    け、前記第1加工テーブルと移動部材とを駆動せしめる
    駆動手段を設けてなり、前記加工位置側におけるフレー
    ム端にガイド部を設けると共に第1加工テーブルまたは
    第2加工テーブルを引き込む引き込みアームを設け、前
    記第1加工テーブルまたは第2加工テーブルの端に前記
    ガイド部に係脱可能なセンタリングガイドを設けると共
    に前記引き込みアームに引っかけられる被引っかけ部を
    設けてなることを特徴とするレーザ加工機。
  2. 【請求項2】 フレーム内における上下に上、下部ガイ
    ド手段を設け、この上部ガイド手段上に加工位置と段取
    り位置の2位置間で移動自在な第1加工テーブルを設け
    ると共に、下部ガイド手段上に前記2位置間で第2加工
    テーブルを上下動可能に備えた移動自在な移動部材を設
    け、前記第1加工テーブルと移動部材とを駆動せしめる
    駆動手段を設けてなり、前記駆動手段が、前記第1加工
    テーブル、移動部材を取り付け、かつ巻回された駆動伝
    達部材と、この駆動伝達部材を駆動せしめる駆動モータ
    とで構成され、第1加工テーブルと移動部材とが同期し
    て駆動される構成であり、前記加工位置側におけるフレ
    ーム端にガイド部を設けると共に第1加工テーブルまた
    は第2加工テーブルを引き込む引き込みアームを設け、
    前記第1加工テーブルまたは第2加工テーブルの端に前
    記ガイド部に係脱可能なセンタリングガイドを設けると
    共に前記引き込みアームに引っかけられる被引っかけ部
    を設けてなることを特徴とするレーザ加工機。
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