JP3457371B2 - 積層インダクタンス素子及びインダクタンス調整方法 - Google Patents

積層インダクタンス素子及びインダクタンス調整方法

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JP3457371B2 JP33242693A JP33242693A JP3457371B2 JP 3457371 B2 JP3457371 B2 JP 3457371B2 JP 33242693 A JP33242693 A JP 33242693A JP 33242693 A JP33242693 A JP 33242693A JP 3457371 B2 JP3457371 B2 JP 3457371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インダクタンス調整に
有用な積層インダクタンス素子とインダクタンス調整方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積層チップインダクタ等のインダ
クタンス調整方法として、磁性体材料から成る積層チッ
プの一部をサンドブラストやレーザ光照射等の方法で削
り取って磁束の通る断面積を減少させる方法(特開昭5
6−164509号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の調整方法で
は、母材である積層チップそのものを削り取るため剛性
及び強度等が低下し易く、また削り取り精度の問題から
調整が難しい問題点がある。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは積層チップを削り取ること
なくインダクタンスの調整が行える積層インダクタンス
素子及びインダクタンス調整方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、積層チップ内にコイル導体を備
えた閉磁路型の積層インダクタンス素子において、積層
チップ内にコイル導体と磁路を共有し且つ該コイル導体
の磁束を打ち消す様に電流が流れるループ導体を設け、
該ループ導体を電気抵抗材で短絡させて閉ループ化した
ことを特徴としている。
【0006】請求項2の発明は、積層チップ内にコイル
導体を備えた閉磁路型積層インダクタンス素子のインダ
クタンス調整方法において、積層チップ内にコイル導体
と磁路を共有し且つ該コイル導体の磁束を打ち消す様に
電流が流れるループ導体を設け、該ループ導体を電気抵
抗材で短絡させて閉ループ化し、該電気抵抗材をトリミ
ングすることにでインダクタンスを調整するようにした
ことを特徴としている。
【0007】
【0008】
【0009】
【作用】請求項1の発明は、コイル導体と磁路を共有す
るループ導体に該コイル導体の磁束を打ち消す様に電流
が流れることを利用したもので、ループ導体に流れる電
流を電気抵抗材の抵抗値により制御することで磁束の打
ち消し量を変化させてインダクタンスを調整することが
できる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1のループ導体
に流れる電流を最初に設けられた電気抵抗材を適宜トリ
ミングすることで制御するようにしたものであり、電気
抵抗材の導通寸法を適宜減少させて抵抗値を高めること
でループ導体に流れる電流、即ち磁束の打ち消し量を減
少させることができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【実施例】図1には本発明を適用した閉磁路型の積層チ
ップインダクタの斜視図を、図2には同中央断面図を夫
々示してある。
【0014】同図に示した積層チップインダクタは、高
μ磁性体材料から成る角柱状の積層チップC内に所定周
回のコイル導体L1と該コイル導体L1と磁路を共有す
るループ導体L2を備えている。また、積層チップCの
両端面にコイル導体L1の端部と導通する一対の端子電
極D1を、一側面から上面にかけてループ導体L2の端
部と導通する一対の引出電極D2を夫々有し、該引出電
極D2の両端を短絡する矩形状の抵抗膜Rをチップ上面
に有している。
【0015】ここで上記積層チップインダクタの一製造
手順について説明する。まず、図3に示すように、引出
電極D2の一部を構成する導体パターン1aを形成した
磁性体グリーンシート1と、パターンを有しない磁性体
グリーンシート2〜4及び11〜13と、スルーホール
及びコイル用導体パターン5a〜9aを形成した磁性体
グリーンシート5〜9と、ループ導体L2を構成する導
体パターン10aを形成した磁性体グリーンシート10
とを夫々用意し、これらを同図右側に示す所定の順序で
積層して熱圧着する。図面では説明上1部品に対応する
ものを示してあるが、実際の各シートは多数の部品に対
応する大きさを有し、導体パターン等も部品取得個数分
だけ形成されている。
【0016】次いで、積層,圧着後の積層体を部品寸法
に切断して焼成する。そして、図4に2点鎖線で示すよ
うに、焼成後の積層チップCの両端面に端子電極D1と
なる導電ペーストを、一側面に引出電極D2の残部を構
成する導電ペーストを夫々塗布し、更に抵抗膜Rとなる
抵抗材ペーストを塗布して焼き付ける。抵抗膜用の抵抗
材ペーストとしては酸化ルテニウム等の抵抗材粉末にバ
インダーを混合して調製したものが使用される。
【0017】上記積層チップインダクタのインダクタ調
整は、図5に示すように、レーザ光LDの照射によって
チップ上面の抵抗膜Rをトリミング、具体的には抵抗膜
Rに切れ目を入れて導通寸法を減少させることによって
行われる。本実施例におけるインダクタンス調整は、コ
イル導体L1と磁路を共有するループ導体L2に該コイ
ル導体L1の磁束を打ち消す様に電流が流れることを利
用したもので、図6に等価回路を示すようにループ導体
L2に流れる電流を抵抗膜Rの抵抗値により制御、詳し
くは抵抗膜Rの導通寸法を適宜減少させて抵抗値を高め
ることでループ導体L2に流れる電流、即ち磁束の打ち
消し量を減少させてインダクタンスを調整することがで
きる。
【0018】ちなみに実験では、4Ωの抵抗値を持つ抵
抗膜Rを上記のレーザトリミングによって8Ω,16
Ω,32Ω,∞と変化させたところ、当初4.4μHで
あったインダクタンスを4.6μH,4.8μH,5.
0μH,5.2μHに変化させることができた。
【0019】尚、上述の実施例では抵抗膜を厚膜法によ
って形成したものを示したが、同様の抵抗材をスパッタ
リングや蒸着等の薄膜法によって形成したり、別途形成
した所定形状の抵抗片を張り付けることで形成するよう
にしてもよい。また、抵抗膜のトリミングにレーザ光を
利用したが該トリミングにはサンドブラスト等の他の手
法を採用してもよい。
【0020】更に、抵抗膜の導通寸法をトリミングによ
り変化させることでインダクタンス調整を行うようにし
たが、所定の抵抗値を持つ何種類かの抵抗膜を用意しこ
れらを選択的に張り付けることでも上記同様の調整を行
うことができる。
【0021】図7には本発明を適用した開磁路型の積層
チップインダクタの斜視図を、図8には同中央断面図を
夫々示してある。尚、本実施例では先の実施例と名称を
同じくする部分に同一符号を用いてある。
【0022】同図に示した積層チップインダクタは、低
μ磁性体材料もしくは非磁性体から成る角柱状の積層チ
ップC内に所定周回のコイル導体L1を備えている。ま
た、積層チップCの両端面にコイル導体L1の端部と導
通する一対の端子電極D1を有し、該チップ上面中央に
矩形状の導電膜Kを有している。
【0023】ここで上記積層チップインダクタの一製造
手順について説明する。まず、図9に示すように、パタ
ーンを有しない磁性体グリーンシート11〜14及び2
0〜22と、スルーホール及びコイル用導体パターン1
5a〜19aを形成した磁性体グリーンシート15〜1
9とを夫々用意し、これらを同図右側に示す所定の順序
で積層して熱圧着する。図面では説明上1部品に対応す
るものを示してあるが、実際の各シートは多数の部品に
対応する大きさを有し、導体パターン等も部品取得個数
分だけ形成されている。
【0024】次いで、積層,圧着後の積層体を部品寸法
に切断して焼成する。そして、図10に2点鎖線で示す
ように、焼成後の積層チップCの両端面に端子電極D1
となる導電ペーストを塗布し、更に導電膜Kとなる導電
材ペーストを塗布して焼き付ける。導電膜用の導電材ペ
ーストとしては、端子電極用のものと同様、銀等の金属
材粉末にバインダーを混合して調製したものが使用され
る。
【0025】上記積層チップインダクタのインダクタ調
整は、図11に示すように、レーザ光LDのスキャンに
よってチップ上面の導電膜Kをトリミング、具体的には
導電膜Kを部分的に除去しての面積を減少させることに
よって行われる。本実施例におけるインダクタンス調整
は、コイル導体L1の磁路と交差する位置に設けられた
導電膜Kに該コイル導体L1の磁束を打ち消す様に環電
流が生じることを利用したもので、導電膜Kに生じる環
電流をその面積で制御、詳しくは導電膜Kの面積を適宜
減少させることで該導電膜Kに生じる環電流、即ち磁束
の打ち消し量を減少させてインダクタンスを調整するこ
とができる。
【0026】ちなみに実験では、導体膜Kの除去率を1
/8,2/8,3/8,4/8,5/8,6/8,7/
8,8/8と変化させたところ、除去率0で12.5n
Hのインダクタンスを12.7nH,12.9nH,1
3.1nH,13.3nH,13.5nH,13.7n
H,13.9nH,14.1nHに変化させることがで
きた。
【0027】尚、上述の実施例では導電膜を厚膜法によ
って形成したものを示したが、同様の導電材をスパッタ
リングや蒸着等の薄膜法によって形成したり、別途形成
した所定形状の導電片を張り付けることで形成するよう
にしてもよい。また、導電膜のトリミングにレーザ光を
利用したが該トリミングにはサンドブラスト等の他の手
法を採用してもよい。
【0028】更に、導電膜の面積をトリミングにより変
化させることでインダクタンス調整を行うようにした
が、所定の面積を持つ何種類かの導電膜或いは材質が異
なる何種類かの導電膜を用意しこれらを選択的に張り付
けることでも上記同様の調整を行うことができる。
【0029】以上、本発明は実施例に例示した積層チッ
プインダクタに限らず、積層トランスやLC複合部品等
のインダクタンス部品に広く適用でき同様の効果を得る
ことができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、積層チップの剛性及び強度等を保持したまま、
電気抵抗材の抵抗値によりインダクタンスを微調整でき
る利点がある。
【0031】請求項2の発明によれば、最初に設けられ
た電気抵抗材を適宜トリミングするようにしているの
で、積層チップの剛性及び強度等を保持したまま、簡単
なトリミングでインダクタンスを微調整できる利点があ
る。
【0032】
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した閉磁路型の積層チップインダ
クタの斜視図
【図2】同中央断面図
【図3】製造手順の説明図
【図4】製造手順の説明図
【図5】インダクタンス調整方法の説明図
【図6】等価回路を示す図
【図7】本発明を適用した開磁路型の積層チップインダ
クタの斜視図
【図8】同中央断面図
【図9】製造手順の説明図
【図10】製造手順の説明図
【図11】インダクタンス調整方法の説明図
【符号の説明】
C…積層チップ、D1…端子電極、D2…引出電極、R
…抵抗膜、L1…コイル導体、L2…ループ導体、LD
…レーザ光、K…導電膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/00 H01C 17/242 H01F 41/00 H01F 41/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層チップ内にコイル導体を備えた閉磁
    路型の積層インダクタンス素子において、 積層チップ内にコイル導体と磁路を共有し且つ該コイル
    導体の磁束を打ち消す様に電流が流れるループ導体を設
    け、該ループ導体を電気抵抗材で短絡させて閉ループ化
    した、 ことを特徴とする積層インダクタンス素子。
  2. 【請求項2】 積層チップ内にコイル導体を備えた閉磁
    路型積層インダクタンス素子のインダクタンス調整方法
    において、 積層チップ内にコイル導体と磁路を共有し且つ該コイル
    導体の磁束を打ち消す様に電流が流れるループ導体を設
    け、該ループ導体を電気抵抗材で短絡させて閉ループ化
    し、該電気抵抗材をトリミングすることにでインダクタ
    ンスを調整するようにした、 ことを特徴とするインダクタンス調整方法。
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JP2007123785A (ja) * 2005-10-31 2007-05-17 Taiyo Yuden Co Ltd 可変インダクタ及びそれを利用したアンテナ装置

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