JP3456104B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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- JP3456104B2 JP3456104B2 JP00923597A JP923597A JP3456104B2 JP 3456104 B2 JP3456104 B2 JP 3456104B2 JP 00923597 A JP00923597 A JP 00923597A JP 923597 A JP923597 A JP 923597A JP 3456104 B2 JP3456104 B2 JP 3456104B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂又はナイロン樹脂と、ガラス繊維と、ハ
ロゲン系難燃剤を含有してなる樹脂組成物に関する。
フタレート樹脂又はナイロン樹脂と、ガラス繊維と、ハ
ロゲン系難燃剤を含有してなる樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレート樹脂又はナ
イロン樹脂と、ガラス繊維と、ハロゲン系難燃剤を含有
してなる樹脂組成物は、難燃性が要求される各種の電子
部品等を製造する材料として使用されている。近年、環
境問題等の点からハロゲン系難燃剤の使用を削減するこ
とが求められると共に、性能改善の点から耐アーク性及
び耐トラッキング性が改善された成形品が得られる樹脂
組成物が求められている。
イロン樹脂と、ガラス繊維と、ハロゲン系難燃剤を含有
してなる樹脂組成物は、難燃性が要求される各種の電子
部品等を製造する材料として使用されている。近年、環
境問題等の点からハロゲン系難燃剤の使用を削減するこ
とが求められると共に、性能改善の点から耐アーク性及
び耐トラッキング性が改善された成形品が得られる樹脂
組成物が求められている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするとこ
ろは、ポリブチレンテレフタレート樹脂又はナイロン樹
脂と、ガラス繊維と、ハロゲン系難燃剤を含有してなる
樹脂組成物であって、ハロゲン系難燃剤の使用量を削減
しても所望の難燃性が得られ、且つ、耐アーク性及び耐
トラッキング性が改善された成形品が得られる樹脂組成
物を提供することにある。
鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするとこ
ろは、ポリブチレンテレフタレート樹脂又はナイロン樹
脂と、ガラス繊維と、ハロゲン系難燃剤を含有してなる
樹脂組成物であって、ハロゲン系難燃剤の使用量を削減
しても所望の難燃性が得られ、且つ、耐アーク性及び耐
トラッキング性が改善された成形品が得られる樹脂組成
物を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明の樹
脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂とガラス
繊維を含有してなる樹脂組成物において、樹脂組成物１
００重量部中にコレマナイトを１〜２５重量部含有して
いることを特徴とする。
脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂とガラス
繊維を含有してなる樹脂組成物において、樹脂組成物１
００重量部中にコレマナイトを１〜２５重量部含有して
いることを特徴とする。
【０００５】請求項２に係る発明の樹脂組成物は、ナイ
ロン樹脂とガラス繊維を含有してなる樹脂組成物におい
て、樹脂組成物１００重量部中にコレマナイトを１〜２
５重量部含有していることを特徴とする。
ロン樹脂とガラス繊維を含有してなる樹脂組成物におい
て、樹脂組成物１００重量部中にコレマナイトを１〜２
５重量部含有していることを特徴とする。
【０００６】請求項３に係る発明の樹脂組成物は、ハロ
ゲン系難燃剤をも含有してなる請求項１又は請求項２記
載の樹脂組成物である。
ゲン系難燃剤をも含有してなる請求項１又は請求項２記
載の樹脂組成物である。
【０００７】本発明では、樹脂組成物１００重量部中に
コレマナイトを１〜２５重量部含有している。コレマナ
イトは結晶水を有しているので、結晶水が離脱する時の
吸熱作用により、樹脂組成物に難燃性を付与する作用が
ある。また、コレマナイトを含有させると、樹脂組成物
の耐アーク性及び耐トラッキング性が向上する。
コレマナイトを１〜２５重量部含有している。コレマナ
イトは結晶水を有しているので、結晶水が離脱する時の
吸熱作用により、樹脂組成物に難燃性を付与する作用が
ある。また、コレマナイトを含有させると、樹脂組成物
の耐アーク性及び耐トラッキング性が向上する。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物は、主たる樹
脂として熱可塑性樹脂であるポリブチレンテレフタレー
ト樹脂又はナイロン樹脂を含有する。これらの特定の熱
可塑性樹脂を主たる樹脂として含有することにより、耐
熱性、電気特性等の性能が優れた成形品を得ることがで
きるようになる。また、本発明の樹脂組成物は、ガラス
繊維を含有しているので、寸法安定性の良好な成形品を
得ることができる。そして、本発明の樹脂組成物は、必
要な難燃性のレベルに応じて、ハロゲン系難燃剤をも含
有することができる。ハロゲン系難燃剤としては、Ｂｒ
化エポキシ樹脂等のＢｒ化化合物を例示できる。本発明
で用いるコレマナイトは、カルシウム系ほう酸鉱であ
り、一般に２ＣａＯ・３Ｂ2 Ｏ3 ・５Ｈ2 Ｏと表わすこ
とができる。このコレマナイトを、樹脂組成物１００重
量部中に１〜２５重量部含有していることが本発明では
重要である。１重量部未満では、難燃性の付与や、耐ア
ーク性及び耐トラッキング性を向上する効果が不十分と
なり、２５重量部を越えると耐衝撃性等の機械的性質が
低下する傾向が生じるからである。
脂として熱可塑性樹脂であるポリブチレンテレフタレー
ト樹脂又はナイロン樹脂を含有する。これらの特定の熱
可塑性樹脂を主たる樹脂として含有することにより、耐
熱性、電気特性等の性能が優れた成形品を得ることがで
きるようになる。また、本発明の樹脂組成物は、ガラス
繊維を含有しているので、寸法安定性の良好な成形品を
得ることができる。そして、本発明の樹脂組成物は、必
要な難燃性のレベルに応じて、ハロゲン系難燃剤をも含
有することができる。ハロゲン系難燃剤としては、Ｂｒ
化エポキシ樹脂等のＢｒ化化合物を例示できる。本発明
で用いるコレマナイトは、カルシウム系ほう酸鉱であ
り、一般に２ＣａＯ・３Ｂ2 Ｏ3 ・５Ｈ2 Ｏと表わすこ
とができる。このコレマナイトを、樹脂組成物１００重
量部中に１〜２５重量部含有していることが本発明では
重要である。１重量部未満では、難燃性の付与や、耐ア
ーク性及び耐トラッキング性を向上する効果が不十分と
なり、２５重量部を越えると耐衝撃性等の機械的性質が
低下する傾向が生じるからである。
【０００９】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
顔料、無機充填材等の各種材料を適宜配合することがで
きる。
顔料、無機充填材等の各種材料を適宜配合することがで
きる。
【００１０】また、本発明の樹脂組成物の製造方法につ
いては特に限定はなく、例えば各種原料を混合した後、
押出機を用いて混練押出しし、ペレット化する等の方法
で製造することができる。
いては特に限定はなく、例えば各種原料を混合した後、
押出機を用いて混練押出しし、ペレット化する等の方法
で製造することができる。
【００１１】
（実施例１及び比較例１）表１に示す配合比率で、合計
仕込み量を３０ｋｇとして、５分間タンブラー混合した
（タンブラー容積１５０リットル）。得られた混合品を
２軸押出機を用いて混練押出しし、ペレット化した。２
軸押出機の混練条件はバレル温度２２０〜２５０℃、ス
クリュー回転速度１００ｒｐｍ、吐出量８０ｋｇ／時間
とした。次いで、得られたペレットを用いて成形し、試
験片を作製し、燃焼試験、耐アーク試験及び耐トラッキ
ング試験を下記の方法で行い、得られた結果を表１に示
した。
仕込み量を３０ｋｇとして、５分間タンブラー混合した
（タンブラー容積１５０リットル）。得られた混合品を
２軸押出機を用いて混練押出しし、ペレット化した。２
軸押出機の混練条件はバレル温度２２０〜２５０℃、ス
クリュー回転速度１００ｒｐｍ、吐出量８０ｋｇ／時間
とした。次いで、得られたペレットを用いて成形し、試
験片を作製し、燃焼試験、耐アーク試験及び耐トラッキ
ング試験を下記の方法で行い、得られた結果を表１に示
した。
【００１２】燃焼試験は、ＵＬ９４の垂直燃焼試験法で
行い、Ｖ−２レベルに合格するかどうかを評価した。耐
アーク試験は、０．３φの細線で接続されている対向す
るＷ電極間（間隔２０ｍｍ）に２６５Ｖ、５ｋＡの条件
で通電し、アークを発生させ、このＷ電極の周囲に隣接
して配置した試験片の表面状態を観察して、試験片の表
面が黒化しているかどうかで耐アーク性を評価した。ま
た、耐トラッキング試験はＩＥＣ法に基づいて行った。
行い、Ｖ−２レベルに合格するかどうかを評価した。耐
アーク試験は、０．３φの細線で接続されている対向す
るＷ電極間（間隔２０ｍｍ）に２６５Ｖ、５ｋＡの条件
で通電し、アークを発生させ、このＷ電極の周囲に隣接
して配置した試験片の表面状態を観察して、試験片の表
面が黒化しているかどうかで耐アーク性を評価した。ま
た、耐トラッキング試験はＩＥＣ法に基づいて行った。
【００１３】表１の結果から、本発明の実施例では比較
例に比べ、ハロゲン系難燃剤（Ｂｒ化エポキシ樹脂）の
使用量が少なくても比較例と同レベルの難燃性が得ら
れ、且つ、耐アーク性及び耐トラッキング性が改善され
た成形品が得られていることが確認された。
例に比べ、ハロゲン系難燃剤（Ｂｒ化エポキシ樹脂）の
使用量が少なくても比較例と同レベルの難燃性が得ら
れ、且つ、耐アーク性及び耐トラッキング性が改善され
た成形品が得られていることが確認された。
【００１４】
【表１】
【００１５】（実施例２及び比較例２）表２に示す配合
比率で、合計仕込み量を３０ｋｇとして、５分間タンブ
ラー混合した（タンブラー容積１５０リットル）。得ら
れた混合品を２軸押出機を用いて混練押出しし、ペレッ
ト化した。２軸押出機の混練条件はバレル温度２２０〜
２５０℃、スクリュー回転速度１００ｒｐｍ、吐出量８
０ｋｇ／時間とした。次いで、得られたペレットを用い
て成形し、試験片を作製し、燃焼試験、耐アーク試験及
び耐トラッキング試験を下記の方法で行い、得られた結
果を表２に示した。
比率で、合計仕込み量を３０ｋｇとして、５分間タンブ
ラー混合した（タンブラー容積１５０リットル）。得ら
れた混合品を２軸押出機を用いて混練押出しし、ペレッ
ト化した。２軸押出機の混練条件はバレル温度２２０〜
２５０℃、スクリュー回転速度１００ｒｐｍ、吐出量８
０ｋｇ／時間とした。次いで、得られたペレットを用い
て成形し、試験片を作製し、燃焼試験、耐アーク試験及
び耐トラッキング試験を下記の方法で行い、得られた結
果を表２に示した。
【００１６】燃焼試験は、ＵＬ９４の垂直燃焼試験法で
行い、Ｖ−２レベルに合格するかどうかを評価した。耐
アーク試験は、０．３φの細線で接続されている対向す
るＷ電極間（間隔２０ｍｍ）に２６５Ｖ、５ｋＡの条件
で通電し、アークを発生させ、このＷ電極の周囲に隣接
して配置した試験片の表面状態を観察して、試験片の表
面が黒化しているかどうかで耐アーク性を評価した。ま
た、耐トラッキング試験はＩＥＣ法に基づいて行った。
行い、Ｖ−２レベルに合格するかどうかを評価した。耐
アーク試験は、０．３φの細線で接続されている対向す
るＷ電極間（間隔２０ｍｍ）に２６５Ｖ、５ｋＡの条件
で通電し、アークを発生させ、このＷ電極の周囲に隣接
して配置した試験片の表面状態を観察して、試験片の表
面が黒化しているかどうかで耐アーク性を評価した。ま
た、耐トラッキング試験はＩＥＣ法に基づいて行った。
【００１７】表２の結果から、本発明の実施例では比較
例に比べ、ハロゲン系難燃剤（Ｂｒ化エポキシ樹脂）の
使用量が少なくても比較例と同レベルの難燃性が得ら
れ、且つ、耐アーク性及び耐トラッキング性が改善され
た成形品が得られていることが確認された。
例に比べ、ハロゲン系難燃剤（Ｂｒ化エポキシ樹脂）の
使用量が少なくても比較例と同レベルの難燃性が得ら
れ、且つ、耐アーク性及び耐トラッキング性が改善され
た成形品が得られていることが確認された。
【００１８】
【表２】
【００１９】
【発明の効果】請求項１〜請求項３に係る発明の樹脂組
成物は、樹脂組成物１００重量部中にコレマナイトを１
〜２５重量部含有しているので、ハロゲン系難燃剤の使
用量が少なくてもすぐれた難燃性を有し、且つ、耐アー
ク性及び耐トラッキング性が改善された成形品を得るこ
とができる樹脂組成物となる。
成物は、樹脂組成物１００重量部中にコレマナイトを１
〜２５重量部含有しているので、ハロゲン系難燃剤の使
用量が少なくてもすぐれた難燃性を有し、且つ、耐アー
ク性及び耐トラッキング性が改善された成形品を得るこ
とができる樹脂組成物となる。
Claims (3)
- 【請求項１】 ポリブチレンテレフタレート樹脂とガラ
ス繊維を含有してなる熱可塑性樹脂組成物において、熱
可塑性樹脂組成物１００重量部中にコレマナイトを１〜
２５重量部含有していることを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項２】 ナイロン樹脂とガラス繊維を含有してな
る熱可塑性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂組成物１
００重量部中にコレマナイトを１〜２５重量部含有して
いることを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項３】 ハロゲン系難燃剤をも含有してなる請求
項１又は請求項２記載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00923597A JP3456104B2 (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00923597A JP3456104B2 (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10204269A JPH10204269A (ja) | 1998-08-04 |
| JP3456104B2 true JP3456104B2 (ja) | 2003-10-14 |
Family
ID=11714750
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00923597A Expired - Fee Related JP3456104B2 (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3456104B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010010691A1 (ja) | 2008-07-23 | 2010-01-28 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012025931A (ja) * | 2010-06-24 | 2012-02-09 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物と絶縁部品 |
| JP2013249361A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Tosoh Corp | 耐トラッキング性改良剤 |
| WO2015037592A1 (ja) * | 2013-09-10 | 2015-03-19 | ウィンテックポリマー株式会社 | 難燃性ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 |
-
1997
- 1997-01-22 JP JP00923597A patent/JP3456104B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010010691A1 (ja) | 2008-07-23 | 2010-01-28 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10204269A (ja) | 1998-08-04 |
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