JP3456091B2 - 青果物の食味特性測定用トレイ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、メロン、スイカ、
カボチャ等青果物の糖度、熟度等の食味特性を一個体ず
つ非破壊的にかつ連続して測定可能な非破壊食味特性測
定装置に用いられる青果物の食味特性測定用トレイに係
り、特に、青果物の食味特性を高速かつ高精度に測定で
きる食味特性測定用トレイの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、桃、柑橘類、葡萄類、メロン、ト
マト等の青果物に対し光を照射し青果物から出射された
光の糖における光吸収測定により青果物の糖度を非破壊
的に測定できる装置が開発されている（特開平１−３０
１１４７号公報参照）。

【０００３】ところで、この装置を用いてメロン、スイ
カ等青果物の糖度を非破壊的に測定しようとした場合、
メロン、スイカ等は上記葡萄類や柑橘類等と較べてその
外果皮が厚く、かつ、サイズも大きいため、レーザ等の
照射光をメロン、スイカ等の奥深くまで浸透させたり、
充分な強度の検出光（すなわちメロン、スイカ等青果物
から出射される光）を得ることが困難であった。そし
て、照射光がメロン、スイカ等青果物の奥深くまで浸透
しないと一個の青果物の平均的糖度が適正に得られず、
また、検出光が弱いと測定精度が低下する。尚、適正か
つ高精度に糖度を測定するために、メロン、スイカ等の
青果物に対するレーザのパワーを増大させる方法も考え
られるが、強度アップに起因してメロン、スイカ等青果
物表面が焼けてしまい非破壊検査が困難となる。

【０００４】そこで、従来においては青果物の外周面に
少なくとも一対の筒体を圧接し、かつ、一方の筒体を介
し青果物へ光照射することにより青果物内部へ漏れなく
光を入射させると共に、青果物からの出射光だけを他方
の筒体を介し検出器へ入射させる方法が検討されてい
る。

【０００５】ところで、これ等の筒体を用いたメロン等
青果物の糖度測定を実際に行う場合、搬送中の青果物に
対しこれ等筒体を圧接配置させるには、上記青果物の搬
送に合わせて筒体も移動させることを要する。このた
め、これ等筒体の移動機構を非破壊糖度測定装置に組込
む必要が生じ、その分、測定装置の構造が複雑化する問
題があった。

【０００６】尚、青果物の糖度を測定する際、青果物の
搬送を一旦停止する機構を装置内に組込むことにより上
記筒体の移動機構を省略することは可能である。

【０００７】しかし、この様な構成にした場合、青果物
の糖度を連続的に測定することは機構上できなくなるた
め測定速度の低下を引起こす問題があった。

【０００８】この様な技術的背景の下、本発明者等は測
定装置の構造を複雑化させることなくかつメロン、スイ
カ等青果物の糖度に加えてその熟度等も高速、高精度に
測定できる非破壊食味特性測定装置を既に提案してい
る。

【０００９】すなわち、この非破壊食味特性測定装置
は、図１１に示すように被測定用の青果物が載置される
受部ｃを有しかつ搬送路上を移動する食味特性測定用ト
レイｄとこの食味特性測定用トレイｄを搬送路に沿って
案内するガイドｅと上記食味特性測定用トレイｄを移動
させるローラーコンベア（他にベルトコンベア等の任意
な駆動手段が適用できる）ｆとで搬送系の主要部が構成
され、上記食味特性測定用トレイｄの受部ｃには図１２
に示すようにその厚み方向に沿って一方の開口端が青果
物Ｍの外周面に接触し他方が食味特性測定用トレイｄの
底面側から露出する少なくとも一対のトレイ側光通路部
ｇ，ｈを設けると共に、搬送路内における食味特性測定
用トレイｄの底面側と対向する部位には一方の開口端が
トレイ側光通路部ｇ，ｈの開口端と位置整合された少な
くとも一対の測定側光通路部ｉ，ｊを備える測定部ｋを
配設し、この測定部ｋにおいて一方の測定側光通路部ｉ
とこれに位置整合されたトレイ側光通路部ｇを介し青果
物Ｍへ光を照射すると共に、青果物Ｍから出射された光
を他方のトレイ側光通路部ｈとこれに位置整合された測
定側光通路部ｊを介し検出器（図示せず）へ入射させる
ようにしたことを特徴とするものであった。

【００１０】そして、この非破壊食味特性測定装置によ
れば、図１２に示すようにメロン等の青果物Ｍが載置さ
れる食味特性測定用トレイｄの受部ｃに設けられたトレ
イ側光通路部ｇと搬送路内の上記食味特性測定用トレイ
ｄの底面側と対向する部位に配設された測定部ｋの測定
側光通路部ｉを介して青果物Ｍへ光が照射されると共
に、青果物Ｍからの出射光については上記食味特性測定
用トレイｄの受部ｃに設けられた他のトレイ側光通路部
ｈと同じく測定部ｋの他の測定側光通路部ｊを介して検
出器（図示せず）に入射されるため、光照射時並びに光
検出時における漏れ光が防止されて青果物Ｍ内部へ効率
よく光が入射されると共に青果物Ｍからの出射光も効率
よく検出器へ入射させることが可能となる。

【００１１】従って、メロン等青果物に対する照射光の
パワーを増大させることなく適正かつ高精度に青果物の
糖度や熟度等その食味特性を測定することが可能とな
る。

【００１２】また、上述した従来の筒体に相当するトレ
イ側光通路部ｇ，ｈが食味特性測定用トレイｄの受部ｃ
に設けられ、これにより青果物の搬送に合わせて移動さ
せる筒体の移動機構を設ける必要がないため、測定装置
の構造を複雑化させることなく青果物の食味特性を高速
かつ高精度に測定することが可能になる。

【００１３】尚、この非破壊食味特性測定装置において
は、ローラーコンベアｆにより搬送される食味特性測定
用トレイｄの受部ｃに設けられたトレイ側光通路部ｇ，
ｈの測定部ｋ側の開口端と、上記測定部ｋに設けられた
測定側光通路部ｉ，ｊの食味特性測定用トレイｄ側の開
口端との位置が合致した時点において光を照射させる照
射タイミング制御手段が必要となる。そこで、この装置
においては、上記食味特性測定用トレイｄの側面に光反
射皮膜等の被検知部材を設け、この被検知部材と、上記
測定部ｋの近傍位置に配設されトレイ側光通路部の開口
端と測定側光通路部の開口端の位置が合致した時に上記
食味特性測定用トレイｄの被検知部材を検知するセンサ
と、このセンサからの検知信号に基づき光照射手段とし
ての光源（図示せず）をＯＮ，ＯＦＦ動作させる電源、
スイッチング手段にて上記照射タイミング制御手段を構
成している。

【００１４】また、上記非破壊食味特性測定装置におい
ては、図１１〜図１２に示すように測定部ｋの上面側中
央部位に設けられた凸條ｍと食味特性測定用トレイｄの
底面側略中央部に設けられ凸條ｍを摺動可能に遊嵌させ
る凹條ｎとで構成される光漏れ防止手段が設けら、この
光漏れ防止手段により測定側光通路部ｉを通過するレー
ザ等光の測定側光通路部ｊ内への入り込みが防止される
構造となっている。

【００１５】また、この非破壊食味特性測定装置により
青果物の糖度を測定する場合、少なくとも３種類の波長
の光を用いて糖度を求めている。すなわち、３つの波長
の内の１つの波長は、糖による吸収波長である９００ｎ
ｍ〜９２０ｎｍの範囲に、他の２つの波長は、糖の吸収
に無関係な８６０ｎｍ〜８９０ｎｍ及び９２０ｎｍ〜９
６０ｎｍ（９２０ｎｍは含まれない）の範囲の波長の光
から１波長づつ選択されている。これは、この様に選択
された波長の光を用いることで、糖の吸収波長の両側の
波長の光により上記９００ｎｍ〜９２０ｎｍの波長の光
の吸収から波長依存性のあるバックグランドの影響を正
確に取り除くことができ、糖度を正確に求めることがで
きるようになるからである。すなわち、実際の糖度との
相関係数が０．９以上、つまり±１．０°ブリックスの
精度で青果物の糖度が求められるようになる。

【００１６】従って、この非破壊食味特性測定装置にお
いては、図１３に示すように搬送路内に３か所の測定部
ｋ１〜ｋ３が設けられ、かつ、３種類の光源ｐ１〜ｐ３
から光ファイバｗを介してそれぞれの測定部へ対応する
レーザ等の光が供給されるよう構成されている。尚、各
測定部ｋ１〜ｋ３における青果物Ｍの糖度等その食味特
性の測定は、図１３に示すように暗室において行われる
ようになっている。

【００１７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、図１１に示
された非破壊食味特性測定装置に組込まれる食味特性測
定用トレイとして、そのトレイ側光通路部ｇ、ｈにおけ
る開口端の断面形状が円形若しくは略円形状である食味
特性測定用トレイｄを適用した場合、以下に示す理由か
ら測定誤差を引き起こし易い問題点を有していた。

【００１８】すなわち、食味特性測定用トレイｄに載置
された青果物Ｍへの光照射は上述したように測定部ｋの
測定側光通路部ｉと食味特性測定用トレイｄのトレイ側
光通路部ｇを介してなされる（図１２参照）が、これを
より詳細に説明すると、図１４（Ａ）に示すように上記
測定側光通路部ｉ内に設けられた光ファイバｗの端面か
らスポット状にレーザ光がまず照射され、このレーザ光
が上記測定側光通路部ｉと位置整合されたトレイ側光通
路部ｇ内に導入された後、このトレイ側光通路部ｇの開
口端を介してこれに接触されている青果物Ｍへ入射され
る。他方、青果物Ｍ内に入射されたレーザ光は青果物Ｍ
内で拡散されて青果物Ｍから出射されるが、この出射光
を青果物Ｍにその開口端側が接触されたトレイ側光通路
部ｈ内に導入しかつ測定側光通路部ｊを介して検出器ｙ
へ入射させる。尚、上記光ファイバｗや検出器ｙの大き
さは、食味特性測定用トレイｄの横揺れ等を考慮してト
レイ側光通路部及び測定側光通路部の開口面積より小さ
く設定されている。

【００１９】また、上記光ファイバｗ端面からの光照射
は、上述した照射タイミング制御手段によりトレイ側光
通路部の開口端と測定側光通路部の開口端の位置が合致
したときになされるよう設定されているが、若干の位置
ずれ等を考慮して上記開口端の位置が合致する直前から
照射が開始され、上記合致が解かれるまで照射が継続さ
れるように調整されている。

【００２０】従って、上記トレイ側光通路部ｇ、ｈの開
口端と測定側光通路部ｉ、ｊの開口端の位置が合致する
直前の照射においては、図１４（Ｂ）の上側の破線と中
間の実線で示すように各開口端が重合して形成される一
対の重複開放部ｚの対向する側の縁部が各開口端の縁部
より外側（すなわち食味特性測定用トレイｄが案内され
る各ガイド側）にくるため、上記重複開放部ｚについて
その対向する側の縁部間距離α1 が大きくなり、光ファ
イバｗの端面から照射されたレーザ光の検出器ｙまでの
光路長が長くなって、その分、上記トレイ側光通路部ｈ
内に導入される青果物Ｍからの出射光量は小さくなる。

【００２１】他方、上記トレイ側光通路部ｇ、ｈの開口
端と測定側光通路部ｉ、ｊの開口端の位置が完全合致し
た際の照射においては、図１４（Ｂ）の中間の実線で示
すように各開口端が重合して形成される重複開放部の縁
部と各開口端の縁部が一致するため、上記重複開放部に
ついてその対向する側の縁部間距離α2 が小さくなって
上記光路長は短くなり、トレイ側光通路部ｈ内に導入さ
れる青果物Ｍからの出射光量は大きくなる。

【００２２】また、上記トレイ側光通路部ｇ、ｈの開口
端と測定側光通路部ｉ、ｊの開口端の位置の合致が解か
れる直前の照射においては、各開口端の位置が合致する
直前の場合と同様、図１４（Ｂ）の中間の実線と下側の
破線で示すように上記重複開放部ｚについてその対向す
る側の縁部間距離α3 が大きくなるため、上記光路長が
長くなってトレイ側光通路部ｈ内に導入される青果物Ｍ
からの出射光量は小さくなる。

【００２３】この様に上記トレイ側光通路部における開
口端の断面形状が円形状等である食味特性測定用トレイ
を適用すると、上記検出器ｙに入射される青果物Ｍから
の出射光量が、測定部ｋ上を搬送される食味特性測定用
トレイｄの移動経過に従って急激に変動するため、検出
器ｙからのデータをそのまま用いて青果物の糖度等その
食味特性を求めた場合、大きな測定誤差を引き起こす問
題点を有していた。

【００２４】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、上記光路長の変動
に起因して生ずる測定誤差が起こり難い食味特性測定用
トレイを提供することにある。

【００２５】

【課題を解決するための手段】すなわち、請求項１に係
る発明は、被測定用青果物が載置される受部を有しかつ
搬送路に沿って搬送されると共に、搬送路中に設けられ
た測定部において上記青果物に光を照射し青果物から出
射された光を測定することにより青果物の食味特性が測
定され、かつ、搬送手段に固定されていない青果物の食
味特性測定用トレイを前提とし、上記受部に光測定に供
される２のトレイ側光通路部を有し、これ等トレイ側光
通路部の青果物載置側で相対向する側の開口縁形状が互
いに平行でかつトレイの搬送方向に対しても平行な直線
形状であると共に、２方向対称性を具備していることを
特徴とするものである。

【００２６】そして、この請求項１記載の発明に係る食
味特性測定用トレイによれば、受部に設けられた２のト
レイ側光通路部の相対向する側の開口縁形状が互いに平
行でかつトレイの搬送方向に対しても平行な直線形状で
あることから、これ等トレイ側光通路部の開口端と測定
側光通路部の開口端の位置が合致する直前からこの合致
が解かれるまでの間、トレイ側光通路部と測定側光通路
部の各開口端が重合して形成される重複開放部の内側縁
部（すなわち一対の重複開放部の互いに対向する側の縁
部）と、各トレイ側光通路部の内側縁部（すなわち各ト
レイ側光通路部の互いに対向する側の直線形状の開口縁
部）とが略一致するため、一対の上記重複開放部につい
てその対向する側の縁部間距離が食味特性測定用トレイ
の移動経過に拘らず略一定となる。

【００２７】従って、トレイ側光通路部の開口端と測定
側光通路部の開口端の位置が合致する直前からこの合致
が解かれるまでの間、光ファイバの端面から照射された
レーザ光の検出器までの光路長を略一定に保つことがで
きるため、上記検出器に入射される青果物からの出射光
量が食味特性測定用トレイの移動経過に従って変動する
現象を防止することが可能となる。

【００２８】また、請求項１記載の発明に係る食味特性
測定用トレイにおいては２方向対称性を具備しているた
め、青果物が載置されたトレイを搬送部内に手作業ある
いは機械等により搬入する際、その搬送方向に対するト
レイの向きを考慮せずに搬入操作を行うことが可能とな
る。

【００２９】この様な技術的手段において上記受部に２
のトレイ側光通路部を設ける方法としては、この受部に
トレイ側光通路部用開口を直接設けてもよいし、あるい
は上記受部に開口を設けこの開口部にトレイ側光通路部
用の筒体を嵌着させて設けてもよく任意である。そし
て、トレイ側光通路部の対向する側の開口縁形状が互い
に平行でかつトレイの搬送方向に対しても直線形状に設
定するには、上記トレイ側光通路部用開口又はトレイ側
光通路部用筒体の断面形状を正方形若しくは略正方形に
する方法が挙げられる。また、上記トレイ側光通路部用
開口又はトレイ側光通路部用筒体の断面形状が従来同様
に略円形状の場合には、上記該当場所の内壁面に蒲鉾状
の充填体を嵌着させて円弧形状の上記開口縁形状を直線
形状に変更させることも可能である。また、上記トレイ
側光通路部用開口又はトレイ側光通路部用筒体の断面形
状を略半円形状としその直線部において上記開口縁形状
が直線形状になるように設定してもよい。

【００３０】次に、請求項２に係る発明は４方向対称性
を具備させた食味特性測定用トレイに関するものであ
る。

【００３１】すなわち、請求項２に係る発明は、被測定
用青果物が載置される受部を有しかつ搬送路に沿って搬
送されると共に、搬送路中に設けられた測定部において
上記青果物に光を照射し青果物から出射された光を測定
することにより青果物の食味特性が測定され、かつ、搬
送手段に固定されていない青果物の食味特性測定用トレ
イを前提とし、上記受部に光測定に供される４のトレイ
側光通路部を有し、各トレイ側光通路部における青果物
載置側の開口端の中心を結んで形成される四角形が正方
形を構成し、かつ、この正方形の対角線の方向にトレイ
の搬送方向が設定されると共に、上記対角線方向に対峙
する２組のトレイ側光通路部の相対向する側の開口縁形
状が互いに平行でかつ上記対角線方向に対し垂直な直線
形状であり、かつ、４方向対称性を具備していることを
特徴とするものである。

【００３２】そして、この請求項２記載の発明に係る食
味特性測定用トレイによれば、受部に設けられた４のト
レイ側光通路部における青果物載置側の開口端の中心を
結んで形成される四角形が正方形を構成し、かつ、この
正方形の対角線の方向にトレイの搬送方向が設定される
と共に、上記対角線方向に対峙する２組のトレイ側光通
路部の相対向する側の開口縁形状が互いに平行でかつ上
記対角線方向に対し垂直な直線形状であることから、請
求項１に係る食味特性測定用トレイと同様に、トレイ側
光通路部の開口端と測定側光通路部の開口端の位置が合
致する直前からこの合致が解かれるまでの間、光ファイ
バの端面から照射されたレーザ光の検出器までの光路長
を略一定に保つことができるため、上記検出器に入射さ
れる青果物からの出射光量が食味特性測定用トレイの移
動経過に従って変動する現象を防止することが可能とな
り、更に、この食味特性測定用トレイは４方向対称性を
具備しているため、青果物が載置されたトレイを搬送部
内に手作業あるいは機械等により搬入する際、その搬送
方向に対するトレイの向きを考慮せずに搬入操作を行う
ことが可能となる。

【００３３】尚、これ等食味特性測定用トレイが適用さ
れる非破壊食味特性測定装置においては、メロン、スイ
カ、カボチャ等の青果物の糖度と熟度をそれぞれ測定す
ることが可能である。この場合、メロン等の青果物に光
を照射しその青果物から出射された光を測定する際、そ
の測定データの処理方式の違いにより糖度と熟度をそれ
ぞれ選択的に求めることができる。

【００３４】

【発明の実施の形態】以下、本発明をメロンの糖度等食
味特性測定用トレイに適用した実施の形態について図面
を参照して詳細に説明する。

【００３５】［第一実施の形態］すなわち、この食味特
性測定用トレイ１は、図１、図２（Ａ）及び図３に示す
ように黒色のＡＢＳ（アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン）樹脂から成り、円柱状のトレイ下側部１１
と、このトレイ下側部１１から上方側へ突出しその一部
を切り欠いて形成された一対の基準面１００を有する略
円柱状のトレイ上側部１２とでその主要部が構成され、
かつ、上記トレイ上側部１２は２方向対称性を具備する
ようにその中心が上記トレイ下側部１１の中心と重なる
ように配設されている。

【００３６】また、上記トレイ上側部１２の上面にはす
り鉢状の受部１３が設けられ、この受部１３の２方向対
称性を具備する位置に断面略円形状の２つのトレイ側光
通路部１４、１５が設けられていると共に、一対の上記
基準面１００の各上方部には光反射テープから成る被検
知部材１０が設けられ、かつ、トレイ下側部１１の底面
側略中央部には以下に述べる非破壊食味特性測定装置
（図５参照）の測定部４、５、６の上面に設けられた凸
條９０を摺動可能に遊嵌させる凹條１６が設けられてい
る。尚、この食味特性測定用トレイ１全体の色は、黒色
でかつ不透明状態となっている。

【００３７】また、上記トレイ側光通路部１４、１５は
受部１３に設けられた２つの開口１４’１５’と、これ
等開口１４’１５’内に嵌着されその上端側が斜め方向
にカットされた略円筒形状の筒体（図４Ａ参照）１４”
１５”と、これ等筒体１４”１５”の内壁面に嵌着され
た蒲鉾状の充填体２４、２５とでその主要部が構成され
ており、図２（Ａ）に示すように各トレイ側光通路部１
４、１５の対向する側に上記充填体２４、２５を配置さ
せて、各トレイ側光通路部１４、１５の対向する側の開
口縁形状が互いに平行でかつトレイの搬送方向（図２Ａ
において矢印で示す）に対しても平行な直線形状となる
ように設定している。

【００３８】尚、蒲鉾状の上記充填体２４、２５につい
ては、上記筒体１４”１５”内壁面の長さ方向に亘って
必ずしも一様に伸びる構造である必要はなく、例えば、
図４（Ｂ）に示すように上記筒体１４”１５”内壁面の
長さ方向の途中まで伸びる構造のものでもよい。更に、
上記充填体２４、２５を嵌着させる手法に代えて、上記
筒体１４”１５”自体の断面形状が、図４（Ｃ）に示す
ような半円形状である筒体を適用してもよい。

【００３９】次に、この食味特性測定用トレイ１が組込
まれる非破壊食味特性測定装置は、図３及び図５に示す
ように上記食味特性測定用トレイ１を搬送路に沿って案
内するガイド２と、食味特性測定用トレイ１を例えば４
０ｃｍ／秒の速度で搬送路上を移動させる駆動手段とし
てのローラーコンベア３と、上記搬送路内に適宜間隔を
介して配置された３つのボックス状測定部４、５、６
と、各測定部４、５、６の近傍に配置され食味特性測定
用トレイ１上の青果物Ｍの有無を判定する青果物有無判
定器（図示せず）と、同じく各測定部４、５、６の近傍
に配置され上記食味特性測定用トレイ１に設けられた被
検知部材１０を検知して食味特性測定用トレイ１と測定
部４、５、６との位置整合時点を検出するセンサ（図示
せず）と、各測定部４、５、６において青果物Ｍに対し
光照射する半導体レーザ（図示せず）と、各測定部４、
５、６において青果物Ｍからの出射光が入射される検出
器（図示せず）とでその主要部が構成されている。

【００４０】また、各測定部４、５、６にはその上面側
中央部位に上記凸條９０が設けられ、かつ、上記トレイ
側光通路部１４、１５の測定部側開口端と位置整合され
た２つの円筒体から成る測定側光通路部４１、４２が設
けられていると共に、その一方の測定側光通路部４１の
開口端に上記半導体レーザからのレーザ光を伝送する光
ファイバ（図示せず）が配置され（測定部４については
その測定側光通路部４１の開口端に半導体レーザからの
レーザ光を伝送する光ファイバが配置される。他の測定
部においても同様に他の半導体レーザからのレーザ光を
伝送する光ファイバが配置される）、他方の測定側光通
路部４２の開口端に検出器（図示せず）が配置されてい
る。尚、上記測定部４の上面側に設けられた凸條９０の
作用は、図３に示すようにこの凸條９０が食味特性測定
用トレイ１と測定部４との隙間（この例では１〜５ｍｍ
程度に設定されている）を遮断するため、測定側光通路
部４１を通過する半導体レーザからのレーザ光の測定側
光通路部４２内への入り込みを防止する。このため、測
定側光通路部４２の開口端側に配置された図示外の検出
器へは青果物Ｍからの出射光のみが入射されることにな
り、半導体レーザからのレーザ光の漏れ光に起因した糖
度等食味特性の測定誤差を回避することができる。

【００４１】また、上記青果物有無判定器とセンサから
の検知信号は上記半導体レーザの電源に入力されるよう
になっており、青果物有無判定器からの信号が入力され
かつセンサからの検知信号が入力された場合には電源が
作動して半導体レーザからレーザ光が照射されるように
なっている。また、青果物有無判定器からの信号が入力
されないか（すなわち食味特性測定用トレイ１に青果物
Ｍが存在しない場合）、センサからの検知信号が入力さ
れない場合には電源がＯＦＦとなり上記半導体レーザか
らレーザ光が照射されないように設定されている。

【００４２】更に、この非破壊食味特性測定装置には、
３つの測定部４、５、６が連設された上記搬送路内に食
味特性測定用トレイ１を搬入する際、食味特性測定用ト
レイ１の向きを適正方向へ揃える方向制御機構が付設さ
れている。すなわち、この方向制御機構８は、図６に示
すように上記測定部４、５、６が連設された搬送路直前
の導入路に設けられており、この導入路の略中央部に配
置されかつ上記測定部４、５、６に形成された凸條９０
に連続する凸條導入部８１と、上記導入路の両側縁部に
設けられかつ搬送速度が互いに異なる一対の搬送ベルト
８２、８３とで構成されている。尚、上記食味特性測定
用トレイ１が凸條導入部８１に容易に乗り上げられるよ
うにするため、図６に示すように凸條導入部８１の入り
口側の高さ寸法は上記凸條９０より低く設定され、か
つ、導入路内に入るに従ってその高さ寸法が徐々に高く
なり、最終的には上記凸條９０と同一高さになるよう設
定されている。また、上記導入路内における食味特性測
定用トレイ１の搬送は上記搬送ベルト８２、８３により
なされる関係上、導入部内のローラは駆動力を要しない
ため自由回転するローラで構成されている。また、上記
搬送ベルト８２、８３の送り速度は、一方が４５ｃｍ／
秒、他方が３５ｃｍ／秒に設定されている。

【００４３】この方向制御機構８においては、導入路の
両側縁部に送り速度の異なる一対の搬送ベルト８２、８
３が設けられているため、導入路内に搬入された食味特
性測定用トレイ１は送り速度の違いから図６の矢印で示
すように回転しながら搬送される一方、導入路内の凸條
導入部８１と食味特性測定用トレイ１の凹條１６が嵌合
した後においては回転が停止し、以後、食味特性測定用
トレイ１の向きを適正方向へ揃えた状態で測定部４、
５、６が連設された上記搬送路内に搬入されることにな
る。

【００４４】そして、青果物Ｍを載置しかつ適正方向へ
揃えられた食味特性測定用トレイ１が、この非破壊食味
特性測定装置の各測定部４，５，６を通過する度に上記
電源がＯＮ動作し、測定部４においては９３０ｎｍのレ
ーザ光が２０ミリ秒間照射しこのレーザ光が測定側光通
路部４１と移動台側光通路部１４を介して青果物Ｍへ照
射されると共に、青果物Ｍからの出射光が移動台側光通
路部１５と測定側光通路部４２を介して図示外の検出器
に入射され、以下、同様にして測定部５においては９１
０ｎｍのレーザ光が２０ミリ秒間、測定部６においては
８８０ｎｍのレーザ光が２０ミリ秒間照射され、かつ、
青果物Ｍからの出射光が各検出器（図示せず）に入射さ
れて青果物Ｍの糖度等その食味特性が測定される。尚、
これ等測定は暗室内において行われるようになっている
（図１３参照）。

【００４５】ここで、この非破壊食味特性測定装置に組
込まれた実施の形態に係る食味特性測定用トレイ１は、
上述したように各トレイ側光通路部１４、１５の対向す
る側に蒲鉾状の充填体２４、２５を配置させて、各トレ
イ側光通路部１４、１５の対向する側の開口縁形状が互
いに平行でかつトレイの搬送方向に対しても平行な直線
形状となるように設定しているため、これ等トレイ側光
通路部１４、１５の開口端と測定側光通路部４１、４２
の開口端の位置が合致する直前からこの合致が解かれる
までの間、図２（Ｂ）の上側の破線、中間の実線、下側
の破線で示すようにトレイ側光通路部１４、１５と測定
側光通路部４１、４２の各開口端が重合して形成される
重複開放部ｚの内側縁部と、各トレイ側光通路部１４、
１５の内側縁部とが略一致するため、一対の上記重複開
放部ｚについてその対向する側の縁部間距離αが食味特
性測定用トレイ１の移動経過に拘らず略一定となる。

【００４６】従って、トレイ側光通路部１４、１５の開
口端と測定側光通路部４１、４２の開口端の位置が合致
する直前からこの合致が解かれるまでの間、光ファイバ
ｗの端面から照射されたレーザ光の検出器ｙまでの光路
長を略一定に保つことができるため、上記検出器ｙに入
射される青果物Ｍからの出射光量が食味特性測定用トレ
イ１の移動経過に従って変動する現象を防止でき、これ
により上記光路長の変動に起因して生ずる食味特性測定
における測定誤差を最小限に抑えることが可能となる利
点を有する。

【００４７】また、この食味特性測定用トレイ１におい
ては２方向対称性を具備しているため、青果物Ｍが載置
された食味特性測定用トレイ１を搬送部内に手作業ある
いは機械等により搬入する際、その搬送方向に対する食
味特性測定用トレイ１の向きを考慮せずに搬入操作を行
える利点を有している。

【００４８】［第二実施の形態］この実施の形態に係る
食味特性測定用トレイ１は、図７（Ａ）〜（Ｂ）、図８
（Ａ）〜（Ｃ）及び図９に示すように円柱状のトレイ下
側部１１と、このトレイ下側部１１から上方側へ突出し
上記トレイ下側部１１の円周縁から外方へはみ出ない略
四角柱状のトレイ上側部１２とでその主要部が構成さ
れ、かつ、上記トレイ上側部１２は４方向対称性を具備
するようその中心が上記円柱状トレイ下側部１１の中心
と重なるように配設されている。

【００４９】また、上記トレイ上側部１２の上面にはす
り鉢状の受部１３が設けられ、この受部１３の４方向対
称性を具備する位置に断面略正方形状の４のトレイ側光
通路部９０３、９０４、９０５、９０６が設けられてい
ると共に、上記トレイ上側部１２の４隅部は丸加工さ
れ、かつ、トレイ上側部１２の４の基準面１００には光
反射テープから成る被検知部材１０がそれぞれ貼着され
ている。更に、この食味特性測定用トレイ１のトレイ下
側部１１における裏面側には、図８（Ｃ）に示すように
井桁状の凹溝９０７が設けられており、この凹溝９０７
が以下に述べる非破壊食味特性測定装置（図１０参照）
の搬送路内に設けられた２本の凸條９０１、９０２を摺
動可能に遊嵌させるようになっている。

【００５０】また、上記トレイ側光通路部９０３、９０
４、９０５、９０６は受部１３に設けられた４つの開口
９０３’、９０４’、９０５’、９０６’と、これ等の
開口９０３’、９０４’、９０５’、９０６’内に嵌着
されその上端側が斜め方向にカットされた略正方形状の
筒体９０３”、９０４”、９０５”、９０６”とでその
主要部が構成されており、図７（Ｂ）に示すように各ト
レイ側光通路部９０３、９０４、９０５、９０６におけ
る青果物載置側の開口端の中心を結んで形成される四角
形が正方形を構成し、かつ、この正方形の一対の対角線
β、γの方向にトレイの搬送方向が設定されると共に、
上記対角線β、γ方向に対峙する２組のトレイ側光通路
部９０４と９０６及び９０３と９０５の相対向する側の
開口縁形状が互いに平行でかつ上記対角線β、γ方向に
対し垂直な直線形状となるように設定されている。尚、
この食味特性測定用トレイ１全体の色も、第一実施の形
態と同様、黒色でかつ不透明状態となっている。

【００５１】この様にこの実施の形態に係る食味特性測
定用トレイ１においては、各トレイ側光通路部９０３、
９０４、９０５、９０６における青果物載置側の開口端
の中心を結んで形成される四角形が正方形を構成し、か
つ、この正方形の一対の対角線β、γの方向にトレイの
搬送方向が設定されると共に、上記対角線β、γ方向に
対峙する２組のトレイ側光通路部９０４と９０６及び９
０３と９０５の相対向する側の開口縁形状が互いに平行
でかつ上記対角線β、γ方向に対し垂直な直線形状であ
ることから第一実施の形態に係る食味特性測定用トレイ
と同様に、トレイ側光通路部９０３と９０５及び９０４
と９０６の開口端と測定側光通路部４１、４２の開口端
の位置が合致する直前からこの合致が解かれるまでの
間、光ファイバの端面から照射されたレーザ光の検出器
までの光路長を略一定に保つことができるため、上記検
出器に入射される青果物Ｍからの出射光量が食味特性測
定用トレイ１の移動経過に従って変動する現象を防止す
ることが可能となり、更に、この食味特性測定用トレイ
は４方向対称性を具備しているため、青果物Ｍが載置さ
れたトレイを搬送部内に手作業あるいは機械等により搬
入する際、その搬送方向に対するトレイの向きを考慮せ
ずに搬入操作を行える利点を有している。

【００５２】

【発明の効果】請求項１記載の発明に係る青果物の食味
特性測定用トレイによれば、受部に設けられた２のトレ
イ側光通路部の対向する側の開口縁形状が互いに平行で
かつトレイの搬送方向に対しても平行な直線形状である
ことから、これ等トレイ側光通路部の開口端と測定側光
通路部の開口端の位置が合致する直前からこの合致が解
かれるまでの間、トレイ側光通路部と測定側光通路部の
各開口端が重合して形成される重複開放部の内側縁部と
各トレイ側光通路部の内側縁部とが略一致するため、一
対の上記重複開放部についてその対向する側の縁部間距
離が食味特性測定用トレイの移動経過に拘らず略一定と
なる。

【００５３】従って、トレイ側光通路部の開口端と測定
側光通路部の開口端の位置が合致する直前からこの合致
が解かれるまでの間、光ファイバの端面から照射された
レーザ光の検出器までの光路長を略一定に保つことがで
きるため、上記検出器に入射される青果物からの出射光
量が食味特性測定用トレイの移動経過に従って変動する
現象を防止でき、これにより上記光路長の変動に起因し
て生ずる食味特性測定の誤差を最小限に抑えることが可
能となる。

【００５４】また、この食味特性測定用トレイは２方向
対称性を具備しているため、青果物が載置されたトレイ
を搬送部内に搬入する際、その搬送方向に対するトレイ
の向きを考慮せずに搬入操作を行うことが可能となる。

【００５５】次に、請求項２記載の発明に係る食味特性
測定用トレイによれば、受部に設けられた４のトレイ側
光通路部における青果物載置側の開口端の中心を結んで
形成される四角形が正方形を構成し、かつ、この正方形
の対角線の方向にトレイの搬送方向が設定されると共
に、上記対角線方向に対峙する２組のトレイ側光通路部
の相対向する側の開口縁形状が互いに平行でかつ上記対
角線方向に対し垂直な直線形状であることから、請求項
１に係る食味特性測定用トレイと同様に、トレイ側光通
路部の開口端と測定側光通路部の開口端の位置が合致す
る直前からこの合致が解かれるまでの間、光ファイバの
端面から照射されたレーザ光の検出器までの光路長を略
一定に保つことができ、これにより上記検出器に入射さ
れる青果物からの出射光量が食味特性測定用トレイの移
動経過に従って変動する現象を防止できるため、上記光
路長の変動に起因して生ずる食味特性測定の誤差を最小
限に抑えることが可能となり、更に、この食味特性測定
用トレイは４方向対称性を具備しているため、青果物が
載置されたトレイを搬送部内に搬入する際、その搬送方
向に対するトレイの向きを考慮せずに搬入操作を行うこ
とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一実施の形態に係る食味特性測定用トレイの
概略斜視図。

【図２】図２（Ａ）はこの食味特性測定用トレイが測定
部上に搬入された状態を示す概略平面図、図２（Ｂ）は
搬送中における食味特性測定用トレイのトレイ側光通路
部と測定側光通路部の各開口端が重合して形成される一
対の重複開放部を示す説明図。

【図３】上記食味特性測定用トレイ上の青果物が測定さ
れる際の食味特性測定用トレイと非破壊食味特性測定装
置の測定部との関係を示す説明図。

【図４】図４（Ａ）〜（Ｃ）は上記食味特性測定用トレ
イにおけるトレイ側光通路部の主要部を構成する筒体の
概略斜視図。

【図５】第一実施の形態に係る食味特性測定用トレイが
適用される非破壊食味特性測定装置の概略斜視図。

【図６】上記非破壊食味特性測定装置に組込まれた方向
制御機構を示す概略斜視図。

【図７】図７（Ａ）は第二実施の形態に係る食味特性測
定用トレイの概略斜視図、図７（Ｂ）はこの概略平面
図。

【図８】図８（Ａ）は第二実施の形態に係る食味特性測
定用トレイの概略平面図、図８（Ｂ）は図８（Ａ）のＢ
−Ｂ面断面図、図８（Ｃ）はこの食味特性測定用トレイ
の概略底面図。

【図９】第二実施の形態に係る食味特性測定用トレイ上
の青果物が測定される際の食味特性測定用トレイと非破
壊食味特性測定装置の測定部との関係を示す説明図。

【図１０】第二実施の形態に係る食味特性測定用トレイ
が適用される非破壊食味特性測定装置の概略斜視図。

【図１１】非破壊食味特性測定装置の主要部を示す概略
斜視図。

【図１２】この非破壊食味特性測定装置の測定時におけ
る食味特性測定用トレイと測定部の断面図。

【図１３】非破壊食味特性測定装置の全体の構成を示す
説明図。

【図１４】図１４（Ａ）は従来の食味特性測定用トレイ
が測定部上に搬入された状態を示す概略平面図、図１４
（Ｂ）は搬送中におけるこの食味特性測定用トレイのト
レイ側光通路部と測定側光通路部の各開口端が重合して
形成される一対の重複開放部を示す説明図。

【符号の説明】

１ 食味特性測定用トレイ １１ トレイ下側部 １２ トレイ上側部 １３ 受部 １４ トレイ側光通路部 １５ トレイ側光通路部 ２４ 充填体 ２５ 充填体 ４１ 測定側光通路部 ４２ 測定側光通路部 ｚ 重複開放部

フロントページの続き (72)発明者 前田 一夫 千葉県市川市中国分３丁目18番５号 住 友金属鉱山株式会社 中央研究所内 (72)発明者 鈴木 修司 千葉県市川市中国分３丁目18番５号 住 友金属鉱山株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平４−322778（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−253397（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−234430（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−240763（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−318548（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01N 21/84 - 21/958 G01N 21/17 - 21/61

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被測定用青果物が載置される受部を有しか
   つ搬送路に沿って搬送されると共に、搬送路中に設けら
   れた測定部において上記青果物に光を照射し青果物から
   出射された光を測定することにより青果物の食味特性が
   測定され、かつ、搬送手段に固定されていない青果物の
   食味特性測定用トレイにおいて、 上記受部に光測定に供される２のトレイ側光通路部を有
   し、これ等トレイ側光通路部の青果物載置側で相対向す
   る側の開口縁形状が互いに平行でかつトレイの搬送方向
   に対しても平行な直線形状であると共に、２方向対称性
   を具備していることを特徴とする青果物の食味特性測定
   用トレイ。
2. 【請求項２】被測定用青果物が載置される受部を有しか
   つ搬送路に沿って搬送されると共に、搬送路中に設けら
   れた測定部において上記青果物に光を照射し青果物から
   出射された光を測定することにより青果物の食味特性が
   測定され、かつ、搬送手段に固定されていない青果物の
   食味特性測定用トレイにおいて、 上記受部に光測定に供される４のトレイ側光通路部を有
   し、各トレイ側光通路部における青果物載置側の開口端
   の中心を結んで形成される四角形が正方形を構成し、か
   つ、この正方形の対角線の方向にトレイの搬送方向が設
   定されると共に、上記対角線方向に対峙する２組のトレ
   イ側光通路部の相対向する側の開口縁形状が互いに平行
   でかつ上記対角線方向に対し垂直な直線形状であり、か
   つ、４方向対称性を具備していることを特徴とする青果
   物の食味特性測定用トレイ。