JP3455966B2 - 露光用マスク - Google Patents

露光用マスク

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JP3455966B2
JP3455966B2 JP07861894A JP7861894A JP3455966B2 JP 3455966 B2 JP3455966 B2 JP 3455966B2 JP 07861894 A JP07861894 A JP 07861894A JP 7861894 A JP7861894 A JP 7861894A JP 3455966 B2 JP3455966 B2 JP 3455966B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は露光用マスク、より詳
細には、屈折面と遮光膜のパターンとを有する露光用マ
スクに関する。
【0002】
【従来の技術】近時、透明な光学材料の平坦な面に形成
したフォトレジスト層に、マイクロレンズの形状をフォ
トリソグラフィによりパターニングして円柱状のフォト
レジスト層を得、これを加熱により「熱処理」して熱流
動と表面張力の作用により、フォトレジスト表面を凸曲
面化し、次いで「エッチング」により、上記凸曲面化し
たフォトレジストの表面形状を光学材料に「彫り写し」
て、正の屈折力を持つ微小な屈折面を形成し、マイクロ
レンズとするマイクロレンズ製造方法が提案されている
(特開平5−173003号公報)。
【0003】上記公報には、また、上記フォトレジスト
層に所定の強度分布を持った光を照射して、フォトレジ
スト層の表面を凹曲面化し、この凹曲面形状を異方性の
エッチングで光学材料に彫り写し、負の屈折力を持つ微
小な屈折面を形成し、負のマイクロレンズとすることも
提案されている。ところで、フォトレジスト層に光を照
射する場合、感光させることのできるフォトレジストの
厚さは、高だか数10μm程度である。このことは、上
記の方法で「円柱状のフォトレジスト層」を得る場合、
フォトレジストの円柱の高さは、数10μm程度が限度
であることを意味している。
【0004】このようにフォトレジストの円柱の高さが
低い場合、円柱の直径が大きくなると、熱処理によりフ
ォトレジストの表面を曲面化するのが難しく、従って、
屈折面の形状が大きくなると、屈折面の曲率も小さくな
り、「比較的に大きい屈折面で大きな屈折力を持つ」も
のを形成することが困難になる。
【0005】また、フォトレジスト層の表面を凹曲面化
する方法として、上記公報は、円形状のパターンをピン
トをぼかして照射するなどして、パターンの中央部から
周辺部へ光強度が次第に変化している光強度分布を実現
しているが、このような光強度による露光で、フォトレ
ジスト表面に所望の凹曲面形状を正確に形成することは
容易でない。
【0006】さらに、フォトレジスト層にパターニング
を行う際に、フォトリソグラフィでは通常、マスクを用
いて露光を行うが、マスクにおける開口パターンが小さ
く、或いは狭くなると、露光光束が開口部で回折し、開
口部以外の領域も露光してしまうため、正確なパターニ
ングが困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたもので、フォトレジスト層を、断面
形状が台形もしくは三角形状もしくは逆台形形状や逆三
角形形状となるようにパターニングを行いうる新規な露
光用マスクの提供を目的とする。
【0008】この発明の別の目的は、フォトレジスト層
の表面に所望の凹曲面形状を精度良くパターニングでき
る新規な露光用マスクの提供にある。
【0009】この発明の他の目的は、フォトレジスト層
の露光の際における前記回折の影響を有効に軽減できる
新規な露光用マスクの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の露光用マスク
は「デバイス材料の平坦な表面に形成されたフォトレジ
スト層にパターニング用の露光を行うための露光用マス
ク」である。デバイス材料は、フォトレジスト層に形成
される曲面形状を、エッチングにより彫り写されること
により、所望の曲面形状を形成される材料であり、エッ
チングが可能なものであれば特に制限無く用いることが
できる。デバイス材料に形成された「所望の曲面形状」
は、屈折面形状(デバイス材料が透明材料であるとき)
や、反射膜を形成して反射面形状として利用される。
【0011】この発明の露光用マスクは、「平行平板状
の透明基板の片面に1以上の正または負の屈折面が形成
され、上記片面もしくは他方の平坦な面に、光束を規制
する遮光膜のパターンが上記屈折面に対応して形成され
ており、一方の面の側から平行光束を入射させられる」
ことを特徴とする(請求項1)。
【0012】透明基板に形成される屈折面の形状として
は、種々のものが可能である。例えば、1以上の屈折面
を「一方向にのみパワーを持つ」ようにすることができ
る。このとき、光束を規制する遮光膜のパターンは「各
屈折面の光軸面を含むスリット状領域以外の部分を遮光
する(スリット状部分が開口部となる)」ように形成
ることもできるが、「各屈折面の光軸面を含むスリット
状領域を遮光する」ように形成してもよい(請求項
)。遮光膜は、請求項1記載の発明の場合には、屈折
面が形成されたのとは逆の側の面に形成する。
【0013】上記「一方向にのみパワーを持つ屈折面」
は、凸もしくは凹のシリンダ面であるが、シリンダ面の
断面形状は、円弧形状のみならず、所謂非球面形状を与
える円錐定数・非球面係数により特定される形状でもよ
い。
【0014】屈折面の形状としてはまた、「球面状もし
くは共軸非球面形状」とすることができる。この場合、
屈折面のパワーは正とすることも負とすることもできる
が、屈折面のパワーを正とする場合、「屈折面側から入
射する光束を透明基板の他方の面の位置に集光させる」
パワーとし、遮光膜は、屈折面とは反対側の面に形成
し、遮光膜のパターンを「屈折面の光軸との交差部にピ
ンホールを設けたパターン」とすることができる(請求
)。
【0015】屈折面の形状を「球面状もしくは共軸非球
面形状」とする場合、遮光膜のパターンは、「屈折面の
光軸との交差部を中心とする円形状の開口部もしくは遮
光部によるパターン」とすることもできる。
【0016】屈折面はまた、「互いに直交する2方向に
異なるパワーを持つ」ように、即ち「アナモフィック」
に形成してもよく、この場合、遮光膜のパターンは、
「屈折面の光軸との交差部を中心とする楕円形状の開口
部もしくは遮光部によるパターン」とすることもできる
(請求項2)。
【0017】上記請求項2記載の発明の場合、開口部を
もつ遮光膜は、透明基板のどちらの面に形成しても良い
が、遮光部によるパターンの遮光膜は、勿論、屈折面が
形成されたのとは逆の面に形成される。
【0018】請求項2記載の露光用マスクで、遮光膜と
屈折面とを、透明基板の互いに逆の面に形成する場合に
おいては、遮光膜のパターンが形成されている側の面の
「開口部によるパターンの部分」に、片側の面における
1以上の屈折面に対応して、正または負の屈折面を形成
することができる(請求項4)。即ち、遮光膜のパター
ンが、「透明基板の片側に形成された屈折面の光軸を含
む開口部のパターン」である場合には、この開口部にも
屈折面を形成し、上記片側の面の屈折面と合わせて、レ
ンズ作用を持たせることができる。
【0019】請求項記載の発明において透明基板に形
成される「1方向にのみパワーをもつ屈折面」は凸また
は凹のリンダ面であるが、このようなシリンダ面は、シ
リンダ面の無曲率方向である「直線に対して直交する方
向にパワーを持つ面」として表現できる。この表現を更
に一般化して、上記「線」が、直線に限らず、曲線や折
線である場合も可能であり、「所定の線に直交する方向
に正又は負の屈折力を持つ」屈折面というものが可能で
ある。
【0020】請求項3記載の発明の露光用マスクは、
「所定の線に直交する方向に正又は負の屈折力を持つ」
1以上の屈折面における「所定の線」が、リング状をな
しており、遮光膜は上記リングの内側の領域を遮光する
ように形成されていることを特徴とする。上記「リング
状」としては、円形状、楕円形状、矩形形状、多角形形
状等が可能である。
【0021】上記請求項1〜7記載の露光用マスクにお
いて、1以上の屈折面は「1方向に1列にアレイ配列」
したもの、あるいは「2次元的にアレイ配列」したもの
とすることができる(請求項)。
【0022】
【作用】上記の如く、この発明の露光用マスクでは、マ
スクの片側から平行光束が入射するが、入射した光束
は、屈折面による屈折作用と、遮光膜のパターンによる
遮光作用を受け、これら作用の組合せにより、フォトレ
ジスト層に、「斜めの光」や、「波面が球面状の光」を
照射できる。
【0023】
【実施例】以下、具体的な実施例を説明する。図1は、
請求項記載の露光用マスクの1実施例を用いて、シリ
ンダレンズアレイを製造する方法を略示している。
【0024】図1(a)において、符号1は透明なデバ
イス材料を示す。デバイス材料1の平坦な表面には「ポ
ジ型」のフォトレジスト2の層が形成されている。同図
に符号10を持って示す露光用マスクは、平行平板状の
透明基板11の片面に、1以上の「正」の屈折面10A
が形成され、他方の面には、光束を規制する遮光膜10
Bのパターンが、屈折面10Aに対応して形成されてお
り、屈折面10Aの形成された面の側から平行光束を入
射させられるようになっている(請求項6)。
【0025】1以上の屈折面10Aは、一方向(図の左
右方向)にのみ正のパワーを持ち、図面に直交する方向
にはパワーの無い「凸のシリンダ面」であり、図の左右
方向へ所定のピッチで1列にアレイ配列している。
【0026】遮光膜10Bのパターンは、各屈折面10
Aの光軸面(鎖線で示す光軸を図面に直交する方向へ連
ねた平面)を含む、図面に直交する方向へ長い「スリッ
ト状領域」以外の部分を遮光するように形成されてい
る。
【0027】露光用マスク10を、フォトレジスト2の
層の表面に、近接もしくは密接して配備し、屈折面10
Aの側から、均一な光強度を持つ平行光束を照射する
と、屈折面10Aに入射した光束部分が屈折面の作用に
より集光され、フォトレジスト2の層を「下すぼまりの
楔状」に露光する。
【0028】従って、露光後にフォトレジスト層2を現
像し、露光された部分を除去すれば、図1(b)に示す
ように、「断面が台形形状(図面に直交する方向へ同形
状)」のフォトレジスト2のアレイ配列が得られ、その
配列ピッチは、露光用マスク10における屈折面10A
の配列ピッチと同ピッチ(位相は90度ずれている)で
ある。
【0029】図1(b)の状態のフォトレジスト2の層
に対して「熱処理」を行うと、図1(c)に示すよう
に、フォトレジスト2の表面が曲面化し、シリンダ面形
状になる。熱処理されるフォトレジスト2は、個々の部
分の断面形状が「台形形状」であるため、左右方向の幅
が大きくても、シリンダ面形状への曲面化が容易に生じ
る。もし、上記断面形状が「矩形形状」で、左右方向の
幅が大きいと、曲面化はするものの、フォトレジスト2
の表面形状は表面が平面状に「ひしゃげた」ような形状
になり、きれいなシリンダ面になりにくい。
【0030】図1(c)の状態から、デバイス材料1お
よびフォトレジスト2に対して「異方性のエッチング」
を行って、フォトレジスト2の「シリンダ面状の表面形
状」をデバイス材料1に彫り写せば、シリンダ面を一方
向にアレイ配列してなる、シリンダレンズアレイを得る
ことができる。あるいは、上記シリンダ面のアレイ配列
された面に反射膜を形成すれば、凸シリンダ面ミラーア
レイを実現することもできる。
【0031】図2は、請求項1記載の露光用マスクの1
実施例を説明するための図である。符号1,2は、図1
におけると同様、デバイス材料およびフォトレジストを
示す。
【0032】図2(a)において、露光用マスク20
は、平行平板状の透明基板21の片面に、「負」の屈折
面20Aが形成され、他方の面には、光束を規制する遮
光膜20Bのパターンが、屈折面20Aに対応して形成
されており、屈折面20Aの形成された面の側から平行
光束を入射させられるようになっている(請求項1)。
【0033】屈折面20Aは、一方向(図の左右方向)
にのみ負のパワーを持ち、図面に直交する方向にはパワ
ーの無い「凹のシリンダ面」である(請求項1)。
【0034】遮光膜20Bのパターンは、各屈折面20
Aの光軸面(鎖線で示す)を含む、図面に直交する方向
へ長い「スリット状領域」の部分を遮光するように形成
されている(請求項1)。
【0035】露光用マスク20を、フォトレジスト2の
層の表面に近接もしくは密接して配備し、屈折面20A
の側から、均一な光強度を持つ平行光束を照射すると、
屈折面20Aに入射した光束部分が屈折面の作用により
図の左右方向へ拡げられ、フォトレジスト2の層を「上
すぼまりの楔状」に露光する。
【0036】従って、露光後にフォトレジスト層2を現
像し、露光された部分を除去すれば、図2(b)に示す
ように、「断面が台形形状(図面に直交する方向へ同形
状)」のフォトレジスト2が得られる。
【0037】図2(b)の状態のフォトレジスト2の層
に対して「熱処理」を行うと、図1(c)に示すのと同
様に、フォトレジスト2の表面が容易に曲面化し、シリ
ンダ面形状になる。従って、図1の実施例と同様、表面
がシリンダ面形状に変形したフォトレジストとデバイス
材料に対して異方性のエッチングを行うことにより、デ
バイス材料の表面に所望のシリンダ面を形成できる。
【0038】露光用デバイス20における屈折面20A
と遮光膜20Bのパターンを、図の左右方向へ1列に配
列すれば、図1の実施例と同様の、シリンダレンズアレ
イやシリンダ面ミラーアレイを実現できることは言うま
でもない。
【0039】図3は、図1の実施例の変形例である。図
3(a)において、露光用マスク100は、平行平板状
の透明基板110の片面に、1以上の「正」の屈折面1
00Aが形成され、他方の面には、光束を規制する遮光
膜100Bのパターンが、屈折面100Aに対応して形
成されており、遮光膜100Bのパターンが形成された
面の側から平行光束を入射させられるようになってい
る。
【0040】1以上の屈折面100Aは、一方向(図の
左右方向)にのみ正のパワーを持ち、図面に直交する方
向にはパワーの無い凸のシリンダ面であり、図の左右方
向へ所定のピッチで1列にアレイ配列している。
【0041】遮光膜100Bのパターンは、各屈折面1
00Aの光軸面(鎖線で示す)を含む、図面に直交する
方向へ長い「スリット状領域(屈折面100Aの左右方
向の有効幅に等しい)」以外の部分を遮光するように形
成されている。
【0042】露光用マスク100の屈折面100Aの形
成されている側の面を、フォトレジスト2の層の表面に
近接して配備し、遮光膜100Bの形成された面の側か
ら、均一な光強度を持つ平行光束を照射すると、遮光膜
100Bのパターンにより分離され、屈折面100Aに
入射した光束部分が屈折作用により集光され、フォトレ
ジスト2の層を「下すぼまりの楔状」に露光する。
【0043】従って、露光後にフォトレジスト層2を現
像し、露光された部分を除去すれば、図3(b)に示す
ように、「断面が台形形状」のフォトレジスト2のアレ
イ配列が得られる。以下、図1の実施例と同様、熱処理
と異方性のエッチングを行うことにより、シリンダレン
ズアレイを得ることができる。
【0044】図4は、請求項記載の露光用マスクの1
実施例を説明するための図である。図4(a)におい
て、露光用マスク30は、平行平板状の透明基板31の
片面に、1以上の「正」の屈折面30Aが形成され、他
方の面には、光束を規制する遮光膜30Bのパターン
が、屈折面30Aに対応して形成されており、屈折面3
0Aの側から平行光束を入射させられるようになってい
る。
【0045】1以上の屈折面30Aは、凸球面状もしく
は凸の共軸非球面形状で、屈折面側から入射する光束を
透明基板の他方の面の位置に集光させる正のパワーを持
ち、2次元的にアレイ配列するように形成されている。
遮光膜30Bのパターンは、各屈折面30Aの光軸(鎖
線で示す)との交差部に「ピンホール」を設けたパター
ンである。
【0046】図4(a)に示すように、屈折面30Aの
側から平行光束を照射すると、光束は、各屈折面30A
により、遮光膜30Bのパターンにおけるピンホールの
位置に集光され、同ピンホールから球面波として射出す
る。
【0047】図のように、デバイス材料1上に形成され
たフォトレジスト2の層の表面と、露光用マスク30の
間隔を適宜に定めて露光を行えば、フォトレジスト2の
層は球面波により露光される。従って、露光後にフォト
レジスト2を現像すれば、図4(b)に示すように、球
面形状の凹面の2次元配列アレイがフォトレジスト2の
層の表面形状として形成される。
【0048】以下、フォトレジスト2とデバイス材料1
に対して、「異方性のエッチング」を行い、フォトレジ
スト2の「球面状の表面形状」をデバイス材料1に彫り
写せば、球状凹面を2次元的にアレイ配列してなる、凹
レンズアレイを得ることができる。あるいは、上記球状
凹面をアレイ配列させた面に反射膜を形成すれば、凹面
鏡アレイを実現することもきる。
【0049】なお、図4(a)における屈折面30Aの
形状を、図面に直交する方向に無曲率なシリンダ面と
し、ピンホールを、図面に直交する方向に長い「線状の
スリット」とすれば(これは、図1の実施例において、
遮光膜10Bの開口部を線状スリットとし、屈折面10
Aの焦点面を遮光膜10Bの面に一致させた場合と等価
である)、上記のようにして、凹シリンダレンズアレイ
や凹シリンダミラーアレイを実現できることは容易に理
解されるであろう。
【0050】図5は、請求項6記載の露光用マスクの1
実施例を説明するための図である。図5(a)におい
て、露光用マスク40は、平行平板状の透明基板41の
片面に、「正」の屈折面40Aが形成され、他方の面に
は、光束を規制する遮光膜40Bのパターンが、屈折面
40Aに対応して形成されており、屈折面40Aの側か
ら平行光束を入射させられるようになっている。
【0051】屈折面40Aは、凸球面状もしくは凸の共
軸非球面形状で、屈折面側から入射する光束を透明基板
の外側の位置に集光させる正のパワーを持つ。遮光膜4
0Bのパターンは、各屈折面40Aの光軸(鎖線で示
す)との交差部を中心とする円形状の開口部のパターン
である。
【0052】図5(a)に示すように、屈折面40Aの
側から平行光束を照射すると、光束は、各屈折面40A
により集光され、遮光膜40Bのパターンにより規制さ
れつつ射出する。図のように、デバイス材料1上に形成
されたフォトレジスト2の層の表面と、露光用マスク4
0の間隔を適宜に定めて露光を行えば、フォトレジスト
2の層は集光光束により「逆円錐状」に露光される。
【0053】従って、露光後にフォトレジスト2を現像
すれば、図5(b)に示すように、デバイス材料1の表
面を底部とする「逆截頭円錐面」状の形状が形成され
る。
【0054】以下、フォトレジスト2とデバイス材料1
に対して「等方性のエッチング」を行うと、凹球面状の
凹面形状をデバイス材料1の表面形状として形成でき
る。屈折面40Aをアレイ配列すれば、凹レンズアレイ
を得ることができる。あるいは、上記凹面形状をアレイ
配列させた面に反射膜を形成すれば、凹面鏡アレイを実
現することもきる。
【0055】図5(a)における屈折面40Aの形状を
「図面に直交する方向を長軸方向とする楕円形状」と
し、遮光膜40Bのパターンを「屈折面の光軸との交点
を中心とし、図面に直交する方向を長軸方向とする楕円
形状」の開口部のパターンとすると、露光・現像の結
果、フォトレジスト2の層に、図5(b)に示すよう
な、「逆截頭楕円錐面」状の形状即ち、断面形状が逆台
形状の面を形成できる。
【0056】フォトレジスト2とデバイス材料1に対し
て、「等方性のエッチング」を行うと、回転楕円面状の
凹面形状をデバイス材料1の表面形状として形成でき
る。屈折面40Aをアレイ配列すれば、凹レンズアレイ
を得ることができる。この凹レンズあるいは凹レンズア
レイにおける、各凹レンズは、互いに直交する方向(図
5(a)で左右方向と図面に直交する方向に対応)にお
いて、負のパワーの異なるアナモフィックなレンズであ
る。勿論、上記凹面形状に反射膜を形成して、アナモフ
ィックな凹面鏡もしくは凹面鏡アレイを実現することも
できる。
【0057】なお、図5の実施例の露光用マスクは、平
行光束を、遮光膜40Bのパターンの形成された側の面
から入射させるようにしてもよい。
【0058】図6は、請求項2記載の露光用マスクの1
実施例を説明するための図である。図6(a)におい
て、露光用マスク50は、平行平板状の透明基板51の
片面に「負」の屈折面50Aが形成され、他方の面に
は、光束を規制する遮光膜50Bのパターンが、屈折面
50Aに対応して形成されており、屈折面50Aの側か
ら平行光束を入射させられるようになっている。
【0059】屈折面50Aは、凹球面状もしくは凹の共
軸非球面形状で、屈折面側から入射する光束を発散させ
る負のパワーを持つ。遮光膜50Bのパターンは、各屈
折面50Aの光軸(鎖線で示す)との交差部を中心とす
る円形状の遮光部のパターンである。
【0060】図6(a)に示すように、屈折面50Aの
側から平行光束を照射すると、光束は屈折面50Aによ
り発散され、デバイス材料1上に形成されたフォトレジ
スト2の層を円錐状に露光する。従って、露光後にフォ
トレジスト2を現像すれば、図6(b)に示すように、
「截頭円錐」状のフォトレジスト形状を形成できる。
【0061】以下、フォトレジスト2を熱処理して表面
形状を曲面化し、デバイス材料1とフォトレジスト2と
に対して「異方性のエッチング」を行うと、凸球面状を
デバイス材料1の表面形状として形成できる。屈折面5
0Aをアレイ配列すれば、凸レンズアレイを得ることが
できる。あるいは、上記凹面形状をアレイ配列させた面
に反射膜を形成すれば、凸面鏡アレイを実現することも
きる。
【0062】図6(a)における屈折面50Aの形状
が、図面に直交する方向を長軸方向とする楕円形状と
し、遮光膜50Bのパターンを、屈折面の光軸との交点
を中心とし、図面に直交する方向を長軸方向とする楕円
形状の遮光部のパターンとすると(請求項2)、露光・現
像の結果、フォトレジスト2の層に、図6(c)に示す
ような「截頭楕円錐」状の形状を形成でき、フォトレジ
スト2とデバイス材料1に対して「異方性のエッチン
グ」を行うと、回転楕円面状の凸面形状をデバイス材料
1の表面形状として形成できる。
【0063】屈折面50Aをアレイ配列すれば、凸レン
ズアレイを得ることができる。この凸レンズあるいは凸
レンズアレイにおける、各凸レンズは、互いに直交する
方向(図5(a)で左右方向と図面に直交する方向に対
応)において、凸のパワーの異なる「アナモフィック」
なレンズである。勿論、上記凸面形状に反射膜を形成し
て、アナモフィックな凸面鏡もしくは凸面鏡アレイを実
現することもできる。
【0064】なお、上記図2および図6の実施例におい
て、遮光膜のパターンを、丁度、ネガポジを反転させる
ように、遮光部を開口部に、開口部を遮光部に代え、フ
ォトレジスト2として、「ネガ型」のフォトレジストを
用いても、図2および図6の実施例と同様、断面形状が
台形形状のフォトレジストを透明基板上に得ることがで
きる。
【0065】図7は、露光用マスクの参考例を説明する
ための図である。図7において、符号60で示す透明基
板の、片側(上側)の面には、1以上の「正」の屈折面
60Aが形成され、他方の面には、光束を規制する遮光
膜60Bのパターンが、屈折面60Aに対応して形成さ
れており、遮光膜60Bのパターンにおける開口部によ
る部分には、片側の面における1以上の屈折面60Aに
対応して、正の屈折面60Cが形成されている。露光用
光束は、屈折面60Aの形成された面の側から入射させ
られる。
【0066】1以上の屈折面60Aは、一方向(図の左
右方向)にのみ正のパワーを持ち、図面に直交する方向
にはパワーの無い凸のシリンダ面であり、図の左右方向
へ所定のピッチで1列にアレイ配列している。遮光膜6
0Bのパターンは、屈折面60Aの光軸面を含む部分を
スリット状の開口部とするパターンであり、このスリッ
ト状の開口部によるパターンの部分に、片側の面におけ
る1以上の屈折面60Aに対応して、図の左右方向へ正
のパワーを持つ、シリンダ面である屈折面60Cが形成
されているのである。
【0067】露光用マスク60を、フォトレジスト2の
層の表面に近接もしくは密接して配備し、屈折面60A
の側から、均一な光強度を持つ平行光束を照射すると、
屈折面60Aに入射した光束部分が屈折面60A,60
Cの作用により集光され、フォトレジスト2の層を「下
すぼまりの楔状」に露光する。
【0068】従って、露光後にフォトレジスト層2を現
像し、露光された部分を除去すれば、図1の実施例にお
ける図1(b)と同様に、「断面が台形状」のフォトレ
ジスト2のアレイ配列が得られ、その配列ピッチは、露
光用マスク60における屈折面の配列ピッチと同ピッチ
である。
【0069】図7において、屈折面60Cのパワーを
「負」とすることもでき、この場合には、露光用マスク
から射出する光束の収束性が緩くなり、露光・現像後の
フォトレジストの断面形状における台形の斜面の傾きが
より「急峻」になる。
【0070】勿論、図7の実施例の変形として、屈折面
60A,60Bを球面や共軸非球面、回転楕円面等と
し、配列を1次元もしくは2次元のアレイ配列とするこ
とができる。
【0071】図1,図2,図3,図5,図6に示す実施
例では、屈折面と遮光膜とが、透明基板の、互いに逆の
側の面に形成されている場合を説明したが、屈折面と遮
光膜とは、透明基板の同じ側の面に形成することもでき
る。
【0072】図8(a)を参照すると、符号10’で示
す露光用マスクは、図1における透明基板11の片面
に、屈折面10Aのアレイが配列形成され、この屈折面
10Aが形成されたのと同じ面に、遮光膜10Cが形成
されている。
【0073】遮光膜10Cは屈折面の光軸を含むスリッ
ト状の開口部を有し、屈折面により屈折される光束を規
制している。このようにしても、図1の露光用マスク1
0と同様の露光効果を実現できることは容易に理解され
るであろう。この、図8(a)の実施例の場合も、図の
上下を逆にして、透明基板10の平坦な面の側から光束
を入射させることにより、図3の実施例と同様の露光状
況を実現できる。図5に示す実施例の場合にも、遮光膜
を屈折面40Aと同じ側に形成しても良いことは、図8
(a)の実施例と、図1の実施例との類似性から明らか
である。
【0074】図8(b)を参照すると、符号20’で示
す露光用マスクは、図2における透明基板21の片面
に、屈折面20Aのアレイが配列形成され、屈折面20
Aが形成されたのと同じ面に、遮光膜20Cが形成され
ている。
【0075】遮光膜20Cは屈折面20Aの光軸を含む
スリット状の開口部を有し、屈折面により屈折される光
束を規制している。このようにしても、図2の露光用マ
スク20と同様の露光効果を実現できることは容易に理
解されるであろう。図6に示す実施例の場合にも、遮光
膜を屈折面50Aと同じ側に形成しても良いことは、図
8(b)の実施例と、図2の実施例との類似性から明ら
かである。
【0076】図9は、請求項3記載の発明の露光用マス
クの1実施例を説明するための図である。露光用マスク
70は、透明基板71の片面に、円形状のリングをなす
「所定の線」に直交する方向に正の屈折力を持つ屈折面
70Aが形成されている。屈折面70Aは簡単に言え
ば、リングドーナツ形状をその中心軸に直交する面で切
断したような形状である。
【0077】このような屈折面70Aの内側の部分(図
で破線のハッチを施した部分)は遮光膜70Bで遮光さ
れている。この実施例ではまた、屈折面の外側の領域
も、遮光膜が形成されている。
【0078】このような露光用マスク70を用いて、ポ
ジ型のフォトレジスト(光学デバイスの平坦な表面に層
状に形成されている)を露光して、現像すると、図9
(b)及び、そのC−C’断面を示す図9(c)に示さ
れたように、フォトレジスト2の層に、円形状のV字溝
を形成できる。従って、図6(b)に示すと同様の形状
をフォトレジストに形成できる。屈折面のリング形状を
楕円形状にすれば、図6(c)に示すような形状をフォ
トレジストに形成できる。
【0079】リング状の屈折面は、これを1次元もしく
は2次元にアレイ配列できることは言うまでもない。
【0080】請求項4記載の発明は、図5の実施例や、
図6の実施例において、遮光膜のパターンの開口部と遮
光部を反転させたもの等にも適用できることはいうまで
もない。この場合、透明基板の片面に形成された屈折面
40Aや50A等に対応して、遮光膜のパターンの開口
部に形成される屈折面の形状は、上記開口部の形状に応
じたものとなる。
【0081】上に説明した各実施例は、特に断らなかっ
たが、デバイス材料表面に形成する曲面形状が小さい場
合、即ち、マイクロレンズやマイクロレンズアレイ、マ
イクロシリンダレンズやマイクロシリンダレンズアレイ
あるいは、マイクロミラーやマイクロミラーアレイの製
造に特に適している。
【0082】最後に、図3及び図7に即して説明した各
実施例の具体的な例を説明する。初めに説明する具体例
は、図3に即して説明した実施例の具体例である。従っ
て、符号は、図3に於けると同一のものを用いる。
【0083】厚さ:0.09インチ、屈折率:1.48
の石英による平行平板状の透明基板110の片面に、フ
ォトレジストをスピンコートし、プリベイクして厚さ:
3.5μmのフォトレジスト層とした。フォトリソグラ
フィにより、このフォトレジスト層をパターニングし、
断面形状が、幅:20μm、高さ:3.5μmの矩形形
状であるストライプ状のフォトレジストが、ピッチ:4
0μmで格子状に配列するようにした。
【0084】このフォトレジストのパターンを熱処理
し、各ストライプ状フォトレジストの表面形状をシリン
ダ面に変形し、このシリンダ面形状を、ECRエッチン
グ装置による選択比:1の異方性エッチングにより透明
基板110の表面に彫り写すことにより、レンズ幅:2
0μm、レンズ面の高さ:4.0μm、ピッチ:40μ
mの、1次元格子状に配列したシリンダ面による屈折面
100Aを形成した。屈折面100Aの焦点距離は15
μmである。
【0085】透明基板100の他方の面にフォトレジス
トを塗布し、上記屈折面のパターンと対応するストライ
プ状パターンをパターニングし、その上から金属薄膜を
蒸着し、フォトレジストを除去すると、フォトレジスト
上の金属膜がリフトオフされる。この方法で、図3
(a)に示すように、幅20μm(屈折面100Aの幅
に等しい)の開口部が40μmピッチで配列した、金属
膜による遮光膜100Bのパターンを得た。
【0086】このようにして形成された露光用マスク1
00の、遮光膜100Bのパターンの形成された側から
平行光束を入射させると、射出する光束は、およそ2
7.8度の角をなして収束した。
【0087】透明ガラス(屈折率:1.83)をデバイ
ス材料1とし、その上に厚さ:10μmにフォトレジス
ト2の層を設け、上記露光用マスクをフォトレジスト層
表面に載置して、露光を行ったところ、図3(b)に示
すような、断面形状が台形形状のフォトレジストのパタ
ーンを得ることができた。上記断面の台形形状は、上辺
の幅が21.2μm、下辺の幅が33.6μmで、斜面
の角度は略32度であり、露光用マスクから射出する光
束の収束角(前記略27.8度)より若干大きいが、こ
れは、遮光膜端部における回折の影響と考えれれる。
【0088】上記フォトレジストを200度Cで30分
間熱処理し、表面形状をシリンダ面とし、その後、異方
性のエッチングによりフォトレジスト表面形状をガラス
表面に彫り写すことにより、屈折面の幅が33μmで、
ピッチ:40μmのマイクロシリンダレンズアレイを得
た。各マイクロシリンダレンズの焦点距離は、略20.
15μmである。
【0089】また、上記と同じ露光用マスク100を用
い、屈折率:1.48の透明ガラスをデバイス材料1と
し、その上にフォトレジスト2の層を厚さ:2μmに設
け、上記と同様の工程を実行したところ、露光後に、フ
ォトレジスト2により形成された断面の台形形状は、上
辺の幅:21.2μm、下辺の幅:23.6μm、斜面
の角度:略32度であり、露光用マスク100から射出
する光束の収束角(前記略27.8度)より若干大きい
が、熱処理とエッチング後、屈折面の幅:23μmで、
ピッチ:40μmのマイクロシリンダレンズアレイが得
られた。各マイクロシリンダレンズの焦点距離は略5
9.9μmであった。
【0090】次に、図7の実施例の具体例を説明する。
符号は図7におけるものを用いる。屈折率:1.78の
SF60材料による,厚さ:0.5mmの平行平板状の
透明基板61の片面に、ポジ型のフォトレジストをスピ
ンコートし、プリベイクして厚さ:10.68μmの層
とした。このフォトレジストの層をパターニングして、
幅:200μmのストライプ状のフォトレジスト(断面
矩形状)が250μmピッチで、一方向へ配列したパタ
ーンをなすようにし、続いて、200度Cで30分間、
フォトレジストの熱処理を行って、各ストライプ状のフ
ォトレジストの表面を凸シリンダ面に変形させた。変形
により形成された凸シリンダ面の高さは15.91μm
であった。
【0091】選択比:0.85の異方性のドライエッチ
ングを行い、上記シリンダ面形状の配列を、SF60材
料の透明基板の表面に彫り写して、図7における屈折面
60Aとした。この屈折面は幅:200μm、曲率半
径:0.31mm、焦点距離が0.397mmである。
【0092】透明基板の他方の面(裏面)にフォトレジ
ストを厚さ:2.7μmに塗布し、フォトリソグラフィ
により、上記屈折面の光軸面と上記他方の面との交差部
を中央とする幅:70μmのストライプ状のフォトレジ
スト(断面矩形状)を250μmピッチで形成し、次い
で、200度Cで30分間、フォトレジストの熱処理を
行い、各ストライプ状のフォトレジストの表面を凸シリ
ンダ面に変形させた。このとき形成された、フォトレジ
ストによる凸シリンダ面の高さは3.55μmであっ
た。
【0093】選択比:0.59の異方性のドライエッチ
ングを行い、上記シリンダ面形状の配列を透明基板の裏
面に彫り写して、図7における屈折面60Cとした。こ
の屈折面は幅が70μm、曲率半径が−0.80mm、
平凸形状で換算した焦点距離が1.026mmである。
【0094】この屈折面60Cの部分を開口部とするよ
うにして、遮光膜60Bのパターンを形成して、露光用
マスク60を得た。遮光膜60Bは、金属膜で、フォト
リソグラフィとスパッタリングを用いて形成した。
【0095】このようにして形成された露光用マスク6
0の、屈折面60Aの形成された側から平行光束を入射
させた場合、射出する光束は、光軸に対して、およそ1
8度の角をなして収束し、その収束位置は、屈折面60
Cの外側0.105mmの位置であった。
【0096】透明な合成石英材料(屈折率:1.48)
をデバイス材料1とし、その上に40μmの厚さにフォ
トレジスト2の層を設け、上記露光用マスク60をフォ
トレジスト層表面に対し、アライメント量(露光用マス
ク50の屈折面60Cの頂部とフォトレジスト2の層の
表面との距離で、露光装置の性能により10μmのオー
ダーで制御できる。マスク50と屈折面60Cが接触す
る場合を、アライメント量:0とする)を40μmとし
て露光を行ったところ、断面形状が台形形状のフォトレ
ジストのパターンを得ることができた。上記断面の台形
形状は、上辺の幅が208μm、下辺の幅が234μm
である。
【0097】上記フォトレジストを2度露光した後に、
200度Cで30分間熱処理して、その表面形状を、高
さ:54.2μmのシリンダ面とし、その後、選択比:
0.50の異方性のエッチングにより、フォトレジスト
表面形状をデバイス材料表面に彫り写すことにより、屈
折面の幅が230μmで、ピッチ:250μm、シリン
ダ面の高さ:27.1μmのマイクロシリンダレンズア
レイを得た。各マイクロシリンダレンズの焦点距離は略
0.357μmである。
【0098】上記高さ:54.2μmのシリンダ面とな
ったフォトレジストの表面形状を、選択比:1の異方性
のエッチングにより、デバイス材料表面に彫り写すと、
屈折面の幅:230μm、ピッチ:250μm、シリン
ダ面の高さ:54.2μmのマイクロシリンダレンズア
レイが得られた。各マイクロシリンダレンズの焦点距離
は略0.304μmであった。
【0099】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な、露光用マスクを提供することができる。この
発明は、上記の如き構成となっているから、フォトレジ
ストの層をパターニングする際、パターニングすべきパ
ターンに応じて、適当な光(発散性や収束性、あるいは
球面波等)で露光を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2記載の発明の実施例を説明するた
めの図である。
【図2】請求項1,3記載の発明の実施例を説明するた
めの図である。
【図3】図1の実施例の変形例を説明するための図であ
る。
【図4】請求項4記載の発明の実施例を説明するための
図である。
【図5】請求項5,6記載の発明の実施例を説明するた
めの図である。
【図6】請求項5,6記載の発明の実施例を説明するた
めの図である。
【図7】参考例を説明するための図である。
【図8】図1,2記載の実施例の変形例を説明するため
の図である。
【図9】請求項7記載の発明の1実施例を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 デバイス材料 2 フォトレジスト 10 露光用マスク 10A 屈折面 10B 遮光膜
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−20733(JP,A) 特開 昭63−71851(JP,A) 特開 平5−224396(JP,A) 特開 平1−298337(JP,A) 特開 昭58−37629(JP,A) 特開 平6−250378(JP,A) 特開 平6−148861(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デバイス材料の平坦な表面に形成されたフ
    ォトレジスト層にパターニング用の露光を行うための露
    光用マスクであって、 平行平板状の透明基板の片面に、1以上の正または負の
    屈折面が形成され、上記片面または他方の面に、光束を
    規制する遮光膜のパターンが上記屈折面に対応して形成
    されており、一方の面の側から平行光束を入射させら
    れ、 上記1以上の屈折面は、一方向にのみパワーを持ち、 上記遮光膜は、透明基板の、上記屈折面の形成された面
    とは逆側の面に形成され、上記遮光膜のパターンは、上
    記各屈折面の光軸面を含むスリット状領域を遮光するよ
    うに形成されていることを特徴とする露光用マスク。
  2. 【請求項2】デバイス材料の平坦な表面に形成されたフ
    ォトレジスト層にパターニング用の露光を行うための露
    光用マスクであって、 平行平板状の透明基板の片面に、1以上の正または負の
    屈折面が形成され、上記片面または他方の面に、光束を
    規制する遮光膜のパターンが上記屈折面に対応して形成
    されており、一方の面の側から平行光束を入射させら
    れ、 上記1以上の屈折面は、互いに直交する2方向に異なる
    パワーを持ち、 上記遮光膜のパターンは、上記屈折面の光軸との交差部
    を中心とする楕円形状の開口部もしくは遮光部によるパ
    ターンであることを特徴とする露光用マスク。
  3. 【請求項3】デバイス材料の平坦な表面に形成されたフ
    ォトレジスト層にパターニング用の露光を行うための露
    光用マスクであって、 平行平板状の透明基板の片面に、1以上の正または負の
    屈折面が形成され、上記片面または他方の面に、光束を
    規制する遮光膜のパターンが上記屈折面に対応して形成
    されており、一方の面の側から平行光束を入射させら
    れ、 上記1以上の屈折面は、所定の線に直交する方向に正又
    は負の屈折力をもち、且つ上記所定の線はリング状をな
    しており、 上記遮光膜は上記リングの内側の領域を遮光するように
    形成されていることを特徴とする露光用マスク。
  4. 【請求項4】請求項2記載の露光用マスクにおいて、 遮光膜が、透明基板の、1以上の屈折面の形成された面
    とは逆側の面に形成され、 上記透明基板の、上記遮光膜のパターンが形成されてい
    る側の面の、開口部によるパターンの部分に、片側の面
    における1以上の上記屈折面に対応して、正または負の
    屈折面が形成されていることを特徴とする露光用マス
    ク。
  5. 【請求項5】請求項1または2または3または4記載の
    露光用マスクにおいて、 1以上の屈折面は1方向に1列アレイ配列されるか、も
    しくは2次元的にアレイ配列されていることを特徴とす
    る露光用マスク。
  6. 【請求項6】デバイス材料の平坦な表面に形成されたフ
    ォトレジスト層にパターニング用の露光を行うための露
    光用マスクであって、 平行平板状の透明基板の片面に、1以上の正または負の
    屈折面が形成され、上記片面または他方の面に、光束を
    規制する遮光膜のパターンが上記屈折面に対応して形成
    されており、一方の面の側から平行光束を入射させら
    れ、 上記屈折面による屈折作用と、上記遮光膜のパターンに
    よる遮光作用を受け、これら作用の組合せにより、フォ
    トレジスト層に、斜めの光や、波面が球面状の光を照射
    できることを特徴とする露光用マスク。
  7. 【請求項7】デバイス材料の平坦な表面に形成されたフ
    ォトレジスト層にパターニング用の露光を行うための露
    光用マスクであって、 平行平板状の透明基板の片面に、1以上の正または負の
    屈折面が形成され、上記片面または他方の面に、光束を
    規制する遮光膜のパターンが上記屈折面に対応して形成
    されており、一方の面の側から平行光束を入射させら
    れ、 上記1以上の屈折面は、凸球面状もしくは凸の共軸非球
    面形状で、屈折面側から入射する光束を透明基板の他方
    の面の位置に集光させる正のパワーを持ち、 上記遮光膜は、上記透明基板の、上記屈折面の形成され
    た面とは逆側の面に形成され、 上記遮光膜のパターンは、上記屈折面の光軸との交差部
    にピンホールを設けたパターンであり、上記ピンホール
    から光を球面波として射出させることを特徴とする露光
    用マスク。
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