JP3455424B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents
無段変速機の変速制御装置Info
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Description
スピン、スリップ等により車体速度に対して車輪速度が
急変したとき、この車輪速度を早期に復帰させる無段変
速機の変速制御装置に関する。
おいては、変速比をスロットル開度と、車速或いはエン
ジン回転数等の運転状態を示すパラメータに基づき、基
本変速特性マップを参照して目標プライマリプーリ回転
数を設定し、この目標プライマリプーリ回転数に実プラ
イマリプーリ回転数が収束するように追従制御すること
で、無段変速機における変速比をローからオーバドライ
ブまで連続的に設定している。
が標準重量で平地平坦路を最適に走行できるように、予
め実験などから求めて設定されている場合が多い。従っ
て、登坂路走行時に上記基本変速特性マップに基づいて
変速比を設定した場合には、トルク不足が生じて運転者
に違和感を与えてしまう。又、降坂路走行時には、最適
なエンジンブレーキ力を得ることができず、同様に違和
感を与えてしまう。
号公報、或いは特開平6−81932号公報には、エン
ジン駆動力から走行抵抗(空気抵抗、加速抵抗、転がり
抵抗、コーナリング抵抗等の総称)を減算して、登坂路
走行時の重量勾配抵抗を算出し、この重量勾配抵抗とス
ロットル開度とに基づき目標プライマリプーリ回転数補
正量をマップ参照により設定し、この目標プライマリプ
ーリ回転数補正量を、スロットル開度と車速とに基づき
基本変速特性マップを参照して設定した目標プライマリ
プーリ回転数に加算して、該目標プライマリプーリ回転
数を補正する技術が開示されている。
加速抵抗には車速から得られる車体加速抵抗が含まれて
おり、この車速は一般的には車輪速度を代用している。
従って、、低μ路走行等において、車輪がスピン或いは
スリップした場合には、車体速度と車輪速度とが相違す
るため、実際の車速(車体速度)を検出することはでき
ない。
ば、アクセル踏込みによりホイールスピンが発生したと
きは、車輪の急加速により、走行抵抗の減少、即ち降坂
路走行と誤判定され、その直後にアクセルペダルを戻し
た場合には、降坂路制御により変速比がダウンシフトさ
れてしまう。
ブレーキ作動時にスリップしたときは、車輪の急減速に
より、走行抵抗の増加、即ち登坂路走行と誤判定され、
変速比がダウンシフトされてしまう。
比変動が発生し運転者に違和感を与えてしまうばかり
か、ホイールスピン、或いはスリップが発生した後の車
輪速度の復帰が遅れてしまう等の問題がある。
速検出時の不要なダウンシフトを抑制することで変速比
変動を抑制して、運転者に与える違和感を軽減し、しか
も車輪速度を早期に復帰させることの可能な無段変速機
の変速制御装置を提供することを目的とする。
め、本発明による第1の無段変速機の変速制御装置は、
運転状態に基づき平地平坦路走行を基準とした走行抵抗
増加量を設定する走行抵抗増加量設定手段と、上記走行
抵抗増加量に基づき登降坂路走行を判定し、登降坂路走
行時には基本変速特性マップに格納されている基本変速
特性をダウンシフト側に補正する補正量を設定する補正
量設定手段と、補正後の基本変速特性に基づき目標変速
比を設定する目標変速比設定手段とを備え、更に車輪の
速度変化から車輪速変化量を算出する車輪速変化検出手
段と、上記車輪速変化量とアクセルペダル踏込み状態或
いはブレーキ踏込み状態とに基づき、制御モードが上記
車輪のスピン或いはスリップを検出したときの制御モー
ドである特殊制御モードか、通常制御モードかを判定す
る制御モード判定手段と、上記制御モード判定手段にて
特殊制御モードと判定された場合は上記走行抵抗増加量
を制御モード判定直前に設定した値に保持する走行抵抗
増加量ホールド指示手段と、上記制御モード判定手段に
て特殊制御モードと判定された場合は判定直前に設定し
た上記補正量と上記目標変速比との一方を段階的にアッ
プシフト側へ更新させるアップシフト指示手段とを備え
ることを特徴とする。
の無段変速機の変速制御において、前記アップシフト指
示手段では前記補正量が0になるまで段階的にアップシ
フト側へ更新させることを特徴とする。
の無段変速機の変速制御措置において、前記アップシフ
ト指示手段では前記補正量と前記目標変速比との一方を
段階的に上記アップシフトの限界値であるオーバドライ
ブ側へ更新させることを特徴とする。
〜第3の何れかの無段変速機の変速制御措置において、
前記アップシフト指示手段には、上記制御モードを上記
特殊制御モードと判定したときの運転状態に応じて複数
の制御モードが対応して設定されており、該各制御モー
ドには変速比をアップシフト側へ段階的に更新させるた
めの設定値が異なる値で設定されていることを特徴とす
る。
速制御装置では、運転状態に基づき設定した平地平坦路
走行を基準とした走行抵抗増加量に基づいて登降坂路走
行を判定し、登降坂路走行時には基本変速特性マップに
格納されている基本変速特性をダウンシフト側に補正す
る補正量を設定し、補正後の基本変速特性に基づき目標
変速比を設定する。このとき、車輪の速度変化から算出
した車輪速変化量とアクセルペダル踏込み状態或いはブ
レーキ踏込み状態とに基づき、制御モードが上記車輪の
スピン或いはスリップを検出したときの制御モードであ
る特殊制御モードか、通常制御モードかを判定し、特殊
制御モードと判定された場合は走行抵抗増加量を制御モ
ード判定直前に設定した値に保持することで、車輪のス
ピン或いはスリップによる走行抵抗急変による登降坂路
走行の誤判定を回避する。同時に補正量と目標変速比と
の一方を段階的にアップシフトさせて、車輪速度の復帰
を促す。
1の無段変速機の変速制御において、急加減速検出時に
前記補正量を0になるまで段階的にアップシフト側へ更
新させることで、車輪速度の復帰を一層促す。
1の無段変速機の変速制御措置において、前記補正量と
前記目標変速比との一方を段階的に上記アップシフトの
限界値であるオーバドライブ側へ更新させることで、車
輪速度の復帰を一層促す。
1〜第3の何れかの無段変速機の変速制御措置におい
て、特殊制御モードと判定したときの運転状態に応じて
複数の制御モードが対応して設定されており、各制御モ
ードには変速比をアップシフト側へ段階的に更新させる
ための設定値を異なる値で設定しておくことで、運転状
態毎に最適な速度でのアップシフトが可能となる。
実施の形態を説明する。図1〜図18に本発明の第1実
施の形態を示す。図1には無段変速機を含む駆動系の概
略図が示されている。
1の出力軸が電磁クラッチ、トルクコンバータ等の発進
クラッチ2を介して、シンクロメッシュ機構或いはプラ
ネタリギヤ等で構成された前後進切換装置3に連設され
ている。
のプライマリプーリ4aを軸支するプーリ入力軸4bに
連設され、このプーリ入力軸4bと平行に配設されてい
るプーリ出力軸4cにセカンダリプーリ4dが軸着さ
れ、この両プーリ4a,4d間に駆動ベルト4eが巻装
されている。
5を介してデファレンシャル装置6に連設され、このデ
ファレンシャル装置6に前輪或いは後輪の駆動輪7aを
軸着する駆動軸7が連設されている。
リ4aに設けたプライマリ油圧室4fに供給されるプラ
イマリ油圧により変速比が可変設定され、又、セカンダ
リプーリ4dに設けたセカンダリ油圧室4gに供給され
るセカンダリ油圧により、上記セカンダリプーリ4dに
対しトルク伝達に必要な張力を付与する。上記プライマ
リ油圧、及び上記セカンダリ油圧は後述するCVT制御
ユニット21においてエンジン運転状態に基づいて設定
され、両プーリ4a,4dの溝幅を反比例制御する。
コンピュータ等からなり、図2に示すように、入力ポー
トには、ブレーキペダル踏込み時にON動作するブレー
キスイッチ22、アクセルペダル踏込み時にON動作す
るアクセルスイッチ23、セレクトレバーのポジション
を検出するレンジ検出センサ24、スロットル開度セン
サ25、プライマリプーリ4aの回転数を検出するプラ
イマリプーリ回転数センサ26、セカンダリプーリ4d
の回転数を検出するセカンダリプーリ回転数センサ2
7、及びエンジン制御ユニット28等が接続され、この
エンジン制御ユニット28からクランク角センサ28の
出力信号に基づいて算出したエンジン回転数データ、及
び各種センサ29の出力信号等に基づいて算出した各種
演算データが入力される。
側が、ライン圧制御バルブ30を動作させる比例ソレノ
イド30a、及び変速制御バルブ31を動作させる比例
ソレノイド31aに接続されている。
速制御バルブ31に連通する油圧回路が、エンジン駆動
式オイルポンプ32に接続されており、上記ライン圧制
御バルブ30にて上記オイルポンプ32の吐出圧が変速
比に応じたライン圧PLに調圧され、このライン圧PL
がセカンダリ圧として上記セカンダリ油圧室4gに供給
される。一方、上記変速制御バルブ31では、上記ライ
ン圧PLを元圧として、プライマリ油圧室4fに供給す
るプライマリ油圧Ppを生成する。
について説明する。図3に示すように、CVT制御ユニ
ット21は、変速制御系として変速制御バルブ31に連
設する比例ソレノイド31aの動作量を制御するため
に、車速算出手段41、実変速比算出手段42、エンジ
ントルク演算手段43、走行抵抗増加量演算手段44、
目標駆動力設定手段45、変速比補正量設定手段46、
変速特性補正手段47、目標変速比算出手段48、車輪
速変化検出手段49、制御モード判定手段50、走行抵
抗増加量ホールド指示手段51、アップシフト指示手段
52、変速速度算出手段53、ソレノイド電流設定手段
54、駆動手段55の各機能手段を備えており、又、ラ
イン圧制御系としてライン圧制御バルブ30に連設する
比例ソレノイド30aの動作量を制御するために、必要
ライン圧設定手段56、目標ライン圧算出手段57、ソ
レノイド電流設定手段58、駆動手段59の各機能手段
を備える。
平坦路を走行基準とした走行抵抗増加量ΔRを演算し、
この走行抵抗増加量ΔRにより登坂路走行時、或いは降
坂路走行時の目標駆動力Ftrgtを算出し、この目標
駆動力Ftrgtと、現在の車速での登坂路走行におけ
るスロットル全開時の駆動力F(t)、或いは降坂路走行
におけるスロットル全閉時の駆動力F(t)とを比較し、
その偏差が所定範囲内に収束させる変速比補正量Δrを
設定し、この変速比補正量Δrにより目標プライマリプ
ーリ回転数NPを補正して、登坂路走行時、或いは降坂
路走行時の最終的な基本変速特性である目標変速比is
を設定し、実際の変速比iが目標変速比isに近づくよ
うに、プライマリプーリ4aに設けたプライマリ油圧室
4fに供給するプライマリ油圧Ppを制御する。
たときは、スピン或いはスリップ検出直前の走行抵抗増
加量ΔRを保持することで、走行抵抗急変による登降坂
路走行の誤判定が防止され、更に変速比補正量Δrを徐
々に減算することで、急激な変速比変動が抑制し、且つ
アップシフトさせることで車輪速度の復帰が促される。
ーリ回転数センサ27の出力信号に基づいて算出した実
セカンダリプーリ回転数NSoと、無段変速機4以降の
固定減速比、及び駆動輪7aの径から車速(車輪速)V
を算出する。
リ回転数センサ26の出力信号に基づいて算出した実プ
ライマリプーリ回転数NPiと上記実セカンダリプーリ
回転数NSoとの比から、実変速比iを算出する(i=
NPi/NSo)。
角センサ28の出力信号に基づきエンジン制御ユニット
28において算出したエンジン回転数Neを読込み、こ
のエンジン回転数Neとスロットル開度THoとに基づ
きエンジントルクマップを補間計算付きで参照してエン
ジントルクTを設定する。
スイッチ22がOFFのブレーキペダル未踏時における
走行抵抗増加量ΔRを、駆動輪7aの駆動力である発生
駆動力Foと走行抵抗Rとの差から求める。
増加量ΔR分の余裕駆動力を、登坂路走行及び降坂路走
行においても、平地平坦路走行と同様に得られるよう
に、登坂路走行においてはスロットル全開時において走
行抵抗増加量ΔR分の余裕駆動力を得ることのできる目
標駆動力Ftrgtを設定し、又、降坂路走行時におい
てはスロットル全閉時において上記走行抵抗増加量ΔR
分だけ余計にエンジンブレーキ力を働かせることの可能
な目標駆動力Ftrgtを設定する。
速Vにおける登坂路走行時にはスロットル全開の、降坂
路走行時にはスロットル全閉の達成駆動力F(t)を上記
目標駆動力Ftrgtに対して所定範囲内に収束させる
ために、スロットル全開或いは全閉時の目標変速比rs
を補正する変速比補正量Δrを設定する。
して基本変速特性マップに格納されている目標プライマ
リプーリ回転数NP全体を、上記変速比補正量Δr分だ
けダウンシフト側へシフトさせる。これにより、登坂路
走行或いは降坂路走行において、車速Vとスロットル開
度THoとに基づき上記基本変速特性マップを補間計算
付きで参照して目標プライマリプーリ回転数NPを平地
平坦路走行と同様に設定した場合であっても、登坂路走
行時には走行抵抗増加量ΔR分の余裕駆動力を得ること
が可能となり、一方、降坂路走行時にはエンジンブレー
キを有効に働かせることが可能となる。
イマリプーリ回転数NPと実セカンダリプーリ回転数N
Soとの比から目標変速比is(is=NP/NSo)
を算出する。
41で算出した今回の車速V2と前回の車速V1との差
から車輪速変化量(車輪加減速度)ΔVを算出する(Δ
V=V2−V1)。
化量ΔVと、特殊制御モード判定値である急加速ホイー
ルスピンモード判定値DVaccl、アクセル開放スリ
ップモード判定値DVdec1h、急減速スリップモー
ド判定値DVdec2hとをそれぞれ比較し、車輪速変
化量ΔVが急加速ホイールスピンモード判定値DVac
cl以上で、且つアクセルスイッチ23がONのアクセ
ルペダル踏込み状態が設定時間Tacch以上継続して
いるとき、急加速ホイールスピンモードと判定する。
又、上記車輪速変化量ΔVがアクセル開放スリップモー
ド判定値DVdec1h以下で、且つブレーキスイッチ
OFFのブレーキ開放状態が設定時間Tdec1h以上
継続しているとき、アクセル開放スリップモードと判定
する。更に、上記車輪速変化量ΔVが急減速スリップモ
ード判定値DVdec2h以下で、且つブレーキスイッ
チONのブレーキ踏込み状態が設定時間Tdec2h以
上継続しているとき、急減速スリップモードと判定し、
それ以外は通常制御モードと判定する。
上記制御モード判定手段50で、制御モードが急加速ホ
イールスピンモード、アクセル開放スリップモード、急
減速スリップモードの何れかと判定された場合、判定直
前に設定した走行抵抗増加量ΔRを保持する。
ード判定手段50で、制御モードが急加速ホイールスピ
ンモード、アクセル開放スリップモード、急減速スリッ
プモードの何れかと判定された場合、判定直前に設定し
た変速比補正量Δrを徐々に減算し、変速比を緩やかに
アップシフトさせる。
記目標変速比isに収束させる際の変速速度di/dt
を次式から算出する。 di/dt=K(is−i) K:係数 尚、この変速速度di/dtの正、負の符号によりアッ
プシフトとダウンシフトが決定される。
速度di/dtに対応するソレノイド電流Is、即ち、
上記変速速度di/dtに応じたプライマリ油圧Ppを
得ることのできるソレノイド電流Isを設定する。
段55を介して比例ソレノイド31aに出力され、この
比例ソレノイド31aが変速制御バルブ31の開口面積
を変化させて、上記変速速度di/dtに対応したプラ
イマリ油圧Ppを生成し、プライマリ油圧室4fに供給
する。
ライン圧制御系では、セカンダリプーリ4dに設けたセ
カンダリ油圧室4gに供給するセカンダリ圧であるライ
ン圧PLを設定して、トルク伝達に必要な張力をセカン
ダリプーリ4dに付与する。
速比iに基づき単位トルク当たりの必要ライン圧PLU
を、テーブル検索、或いは演算により設定する。
イン圧PLUにエンジントルクTを乗算して目標ライン
圧PLを算出する。 PL=PLU・T
ライン圧PLに対応する電流値Ipを設定し、駆動手段
59を介してライン圧制御バルブ30に連設する比例ソ
レノイド30aに出力する。
りライン圧制御バルブ30の開口面積が設定され、上記
セカンダリ油圧室4gに目標ライン圧PLと同等のライ
ン圧PLが供給され、セカンダリプーリ4dに対して運
転状態に応じた張力が付与される。尚、ライン圧制御系
の動作については、本出願人による特開平7−3178
63号公報等により周知であり、詳細な説明は省略す
る。
よる変速制御処理は、具体的には、図4〜図15のフロ
ーチャートに示す各ルーチンにより実現される。まず最
初に、図4に示すスピン/スリップモード時変速比補正
量設定ルーチンについて説明する。先ず、ステップS1
では、制御モード判定処理を行う。この制御モード判定
処理は、図5に示す制御モード判定サブルーチンで行わ
れる。このサブルーチンでは、先ず、ステップS11
で、今回算出した車速(車輪速)V2から前回算出した
車速(車輪速)V1を減算して車輪速変化量(車輪加減
速度)ΔVを算出する(ΔV=V2−V1)。
ッチ23の状態を調べ、アクセルスイッチONのアクセ
ルペダル踏込み状態のときはステップS13へ進み、
又、アクセルスイッチOFFのアクセルペダル開放のと
きはステップS20へ分岐する。
プモード判定フラグFdec1と急減速スリップモード
判定フラグFdec2とを共にクリアし、ステップS1
4へ進み、アクセル開放スリップモードタイマtdec
1と急減速スリップモードタイマtdec2との双方を
クリアする。
スイッチ22の状態を調べ、ブレーキスイッチOFFの
ときは、ステップS16へ進み、急加速ホイールスピン
モード判定処理を実行し、ルーチンを抜ける。
ッチ22がON、即ち、アクセルペダルとブレーキペダ
ルの双方を踏み込んだ、特殊な運転状況のときは、ステ
ップS17へ分岐し、変速比補正量Δrを固定し、ステ
ップS18,S19で急加速ホイールスピンモード判定
フラグFaccと急加速ホイールスピンモードタイマt
accとを共にクリアした後、ルーチンを抜ける。
の双方を踏み込んだ特殊な運転状況のときは、各制御モ
ード判定フラグFacc,Fdec1,Fdec2、及
び、各制御モードタイマtacc,tdec1,tde
c2の全てをクリアすることで、通常制御モードへ強制
的に移行させる。
チOFFと判定されてステップS20へ分岐すると、ス
テップS20、ステップS21で上記急加速ホイールス
ピンモード判定フラグFaccと急加速ホイールスピン
モードタイマtaccとを共にクリアし、ステップS2
2で、ブレーキスイッチ22の状態を調べる。
は、ステップS23へ進み、アクセル開放スリップモー
ド判定処理を実行し、ルーチンを抜ける。
チONと判定されたときはステップS24へ進み、急減
速スリップモード判定処理を実行した後、ルーチンを抜
ける。
ールスピンモード判定処理は、図6に示す急加速ホイー
ルスピンモード判定サブルーチンに従って行われる。
又、ステップS23で行われるアクセル開放スリップモ
ード判定処理は、図7に示すアクセル開放スリップモー
ド判定サブルーチンに従って行われる。更に、ステップ
S24で行われる急減速スリップモード判定処理は、図
8に示す急減速スリップモード判定サブルーチンに従っ
て行われる。
判定サブルーチンについて説明する。ステップS31で
は、急加速ホイールスピンモード判定フラグFaccの
値を調べ、Facc=0の急加速ホイールスピンモード
解除のときは、ステップS32へ進み、又、Facc=
1の急加速ホイールスピンモードのときは、ステップS
37へ分岐する。
Vと急加速ホイールスピンモード判定値DVacchと
を比較する。この急加速ホイールスピンモード判定値D
Vacchは、図16に示すように、アクセルペダルを
踏み込んだとき(アクセルスイッチON)、車両の通常
の加速能力が、同図(a)に実線で示す状態である場
合、一点鎖線で示すように、明らかに大きすぎる加速度
が検出された場合には、これをホイールスピンと判断す
るための閾値であり、走行試験などから求める。
イールスピンしていないか、或いはホイールスピンの程
度が低いと推定されるため、ステップS36へジャンプ
し、急加速ホイールスピンモードタイマtaccをクリ
アしてルーチンを抜ける。一方、ΔV≧DVacchの
ときは、ホイールスピン発生と推定されるため、ステッ
プS33へ進む。
スピンモードタイマtaccの計測時間と設定時間Ta
cchとを比較し、tacc<Tacchの設定時間以
内のときは、ステップS34へ進み、急加速ホイールス
ピンモードタイマtaccをインクリメントしてルーチ
ンを抜ける。そして、tacc≧Tacch、即ち、ホ
イールスピンの状態が設定時間Tacch以上継続して
いるときは、ステップS35へ進み、急加速ホイールス
ピンモード判定フラグFaccをセットし、ステップS
36で、急加速ホイールスピンモードタイマtaccを
クリアしてルーチンを抜ける。
グFaccがFacc=1であり、ステップS31から
ステップS37へ進むと、車輪速変化量ΔVとホイール
スピンモード解除判定値DVacclとを比較する。こ
のホイールスピンモード解除判定値DVacclは、図
16に実線で示す車両の通常の加速能力のピーク値より
もやや高い値に設定されている。
テップS36へ戻り、急加速ホイールスピンモードタイ
マtaccをクリアしてルーチンを抜ける。一方、ΔV
≦DVacclのときは、ステップS38へ進み、急加
速ホイールスピンモードタイマtaccの計測時間と設
定時間Tacclとを比較し、tacc<Tacclの
設定時間以内のときは、ステップS34へ進み、急加速
ホイールスピンモードタイマtaccをインクリメント
してルーチンを抜ける。そして、tacc≧Tacc
l、即ち、ホイールスピン解除状態が設定時間Tacc
l以上継続しているときは、ステップS39へ進み、急
加速ホイールスピンモード判定フラグFaccをクリア
し、ステップS36へ戻り、急加速ホイールスピンモー
ドタイマtaccをクリアしてルーチンを抜ける。
判定サブルーチンでは、アクセルペダル踏込み時の車輪
速変化量ΔVが急加速ホイールスピンモード判定値DV
acch以上で、且つその状態が設定時間Tacch以
上継続しているときは、急加速ホイールスピンモードと
判定し、又、アクセルペダルが踏み込まれていても上記
車輪速変化量ΔVがホイールスピンモード解除判定値D
Vaccl以下で、且つその状態が設定時間Taccl
以上継続しているときは急加速ホイールスピンモード解
除と判定する。
判定サブルーチンについて説明する。先ず、ステップS
41では、アクセル開放スリップモード判定フラグFd
ec1の値を調べ、Fdec1=0のアクセル開放スリ
ップモード解除のときは、ステップS42へ進み、又、
Fdec1=1のアクセル開放スリップモードのとき
は、ステップS48へ分岐する。
Vとアクセル開放スリップモード判定値DVdec1h
とを比較する。このアクセル開放スリップモード判定値
DVdec1hは、図17に実線で示すアクセルペダル
を開放したときに発生する通常のエンジンブレーキによ
る減速度に対し、同図に一点鎖線で示すように、明らか
に減速度が速すぎる場合には、これをスリップと判断す
るための閾値であり、走行試験などから求める。
スリップしていないか、或いはスリップの程度が低いと
推定されるため、ステップS47へジャンプし、アクセ
ル開放スリップモードタイマtdec1をクリアしてル
ーチンを抜ける。一方、ΔV≦DVdec1hのとき
は、スリップ発生と推定されるため、ステップS43へ
進む。
放スリップモードタイマtdec1の計測時間と設定時
間Tdec1hとを比較し、tdec1<Tdechの
設定時間以内のときは、ステップS44へ進み、アクセ
ル開放スリップモードタイマtdec1をインクリメン
トしてルーチンを抜ける。そして、tdec1≧Tde
c1hの設定時間を越えたときは、ステップS45へ進
み、アクセル開放スリップモード判定フラグFdec1
をセットし、ステップS46で、急減速スリップモード
判定フラグFdec2をクリアし、ステップS47で、
アクセル開放スリップモードタイマtdec1をクリア
してルーチンを抜ける。
グFdec1がFdec1=1であり、上記ステップS
41からステップS48へ分岐すると、車輪速変化量Δ
Vとアクセル開放スリップモード解除判定値DVdec
1lとを比較する。このアクセル開放スリップモード解
除判定値DVdec1lは、図17に実線で示す通常の
エンジンブレーキによる減速度のピーク値よりもやや低
い値に設定されており、走行試験などから求める。
ステップS47へ戻り、アクセル開放スリップモードタ
イマtdec1をクリアしてルーチンを抜ける。一方、
ΔV≧DVdec1lのときは、ステップS49へ進
み、アクセル開放スリップモードタイマtdec1の計
測時間と設定時間Tdec1lとを比較し、tacc<
Tdec1lの設定時間以内のときは、ステップS44
へ進み、アクセル開放スリップモードタイマtdec1
をインクリメントしてルーチンを抜ける。
時間を越えたときは、ステップS50へ進み、アクセル
開放スリップモード判定フラグFdec1をクリアし、
ステップS47へ戻り、アクセル開放スリップモードタ
イマtdec1をクリアしてルーチンを抜ける。
判定サブルーチンでは、アクセル開放時の車輪速変化量
ΔVがアクセル開放スリップモード判定値dec1h
(負の値)以下で、且つその状態が設定時間Tdec1
h以上継続しているときは、アクセル開放スリップモー
ドと判定し、又、アクセル開放状態にあっても、上記車
輪速変化量ΔVがアクセル開放スリップモード解除判定
値DVdec1l(負の値)以上で、且つその状態が設
定時間Tdec1l以上継続しているときは、アクセル
開放スリップモード解除と判定する。
ブルーチンについて説明する。先ず、ステップS51
で、急減速スリップモード判定フラグFdec2の値を
調べ、Fdec2=0の急減速スリップモードが解除さ
れているときは、ステップS52へ進み、Fdec2=
1の急減速スリップモードのときはステップS58へ分
岐する。
Vと急減速スリップモード判定値DVdec2hとを比
較する。この急減速スリップモード判定値DVdec2
hは、図18(b)に実線で示すアクセルペダルを開放
し、且つブレーキ操作時に発生する通常の減速度に対
し、同図に一点鎖線で示すように、車輪がロックする域
まで急減速したとき、これをスリップと判断するための
閾値であり、走行試験などから求める。
急減速スリップしていないか、或いはスリップの程度が
低いと推定されるため、ステップS57へジャンプし、
急減速スリップモードタイマtdec2をクリアしてル
ーチンを抜ける。一方、ΔV≦DVdec2hのとき
は、スリップ発生と推定されるため、ステップS53へ
進む。
ップモードタイマtdec2の計測時間と設定時間Td
ec2hとを比較し、tdec2<Tdec2hの設定
時間以内のときは、ステップS54へ進み、急減速スリ
ップモードタイマtdec2をインクリメントしてルー
チンを抜ける。そして、tdec2≧Tdec2hの設
定時間を越えたときは、ステップS55へ進み、急減速
スリップモード判定フラグFdec2をセットし、ステ
ップS46で、アクセル開放スリップモード判定フラグ
Fdec1をクリアし、ステップS57で、急減速スリ
ップモードタイマtdec2をクリアしてルーチンを抜
ける。
ec2がFdec2=1であり、上記ステップS51か
らステップS58へ分岐すると、車輪速変化量ΔVと急
減速スリップモード解除判定値DVdec2lとを比較
する。この急減速スリップモード解除判定値DVdec
2lは、図18に実線で示す通常のアクセル開放且つブ
レーキ操作時の減速度のピーク値よりもやや低い値に設
定されており、走行試験などから求める。
ステップS57へ戻り、急減速スリップモードタイマt
dec2をクリアしてルーチンを抜ける。一方、ΔV≧
DVdec2lのときは、ステップS59へ進み、急減
速スリップモードタイマtdec2の計測時間と設定時
間Tdec2lとを比較し、tacc<Tdec2lの
設定時間以内のときは、ステップS54へ進み、急減速
スリップモードタイマtdec2をインクリメントして
ルーチンを抜ける。
時間を越えたときは、ステップS60へ進み、急減速ス
リップモード判定フラグFdec2をクリアし、ステッ
プS57へ戻り、急減速スリップモードタイマtdec
2をクリアしてルーチンを抜ける。
ブルーチンでは、アクセル開放且つブレーキ操作時の車
輪速変化量ΔV(負の値)が急減速スリップモード判定
値dec2h(負の値)以下で、且つその状態が設定時
間Tdec2h以上継続しているときは、急減速スリッ
プモードと判定し、又、アクセル開放且つブレーキ操作
状態にあっても、上記車輪速変化量ΔVが急減速スリッ
プモード解除判定値DVdec2l(負の値)以上で、
且つその状態が設定時間Tdec2l以上継続している
ときは、急減速スリップモード解除と判定する。
cl,DVdec1h,DVdec1l,DVdec2
h,DVdec2lは固定値として与えるのではなく、
駆動輪7aの駆動力(発生駆動力)Fo、空気抵抗R
a、転がり抵抗Rrを用いて下式より算出するようにし
ても良い。 DVx=(Fo−Ra−Rr)・S/W ここで、DVxは各判定値の総称、Sは各判定値毎に設
定される余裕度、Wは車重である。
と、プログラムは、図4に示すスピン/スリップモード
時変速比補正量設定ルーチンのステップS2へ進み、ス
テップS2〜S4において、各モード判定フラグFac
c,Fdec1,Fdec2の値を調べて、制御モード
を判別する。
ピンモードのときは、ステップS5へ進み、平坦路走行
に対応する基本変速特性をダウンシフト側へ補正するた
めの変速比補正量Δr(t-1)を設定値rdec1により
減算(アップシフト処理)し、その値で今回の変速比補
正量Δr(t)を更新し(Δr(t)←Δr(t-1)−rdec
1)、ステップS8へ進む。
プモードのときは、ステップS6へ進み、上記変速比補
正量Δr(t-1)を設定値rdec2で減算(アップシフ
ト処理)し、その値で今回の変速比補正量Δr(t)を更
新し(Δr(t)←Δr(t-1)−rdec2)、ステップS
8へ進む。
ドのときは、ステップS7へ進み、上記変速比補正量Δ
r(t-1)を設定値rdec3で減算(アップシフト処
理)し、その値で今回の変速比補正量Δr(t)を更新し
(Δr(t)←Δr(t-1)−rdec3)、ステップS8へ
進む。
c,Fdec1,Fdec2の全てがクリアされている
通常制御モードのときは、そのままルーチンを抜ける。
2,rdec3は、上記変速比変化量Δrを演算周期毎
に段階的にアップシフト方向へ補正するための固定値で
あり、予め実験などから求める。
7からステップS8へ進むと、上記変速比補正量Δr
(t)と限界値rxとを比較し、Δr(t)≧rxのときは、
ステップS10へジャンプする。そして、Δr(t)<r
xとなったときステップS9へ進み、上記変速比補正量
Δr(t)を上記限界値rxで設定して、ステップS10
へ進む。尚、上記限界値rxは、0であっても、マイナ
ス側に設定されている値であっても良い。
補正量Δr(t)によって、変速比補正量Δr(t-1)を更新
し、ルーチンを抜ける。
速比補正量設定ルーチンでは、制御モードが、急加速ホ
イールスピンモード、アクセル開放スリップモード、急
減速スリップモードの何れかに該当しているときは、そ
の直前に演算された変速比補正量Δr(t-1)を、各モー
ド毎に設定されている設定値rdec1,rdec2,
rdec3で、限界値rxに達するまで演算周期毎に減
算することで、変速比が所定の速度でアップシフトされ
るため、急激な変速比変動が抑制され、運転者に与える
違和感が軽減される。又、変速比をアップシフト側へシ
フトすることで、車輪速を早期に復帰させることができ
る。
することで、変速比がオーバドライブ側へ更にアップシ
フトされるため、急加速ホイールスピンモードではトラ
クションが確保され、又アクセル開放スリップモード或
いは急減速スリップモードでは、車輪速の復帰を一層早
期化させることが可能となる。
補正量Δrを用い、この変速比補正量Δrを減算するこ
とでアップシフトするようにしているが、この変速比補
正量Δrに代えて目標プライマリプーリ回転数NPを用
い、この目標プライマリブーリ回転数を所定変化率で演
算周期毎に減算することで、アップシフトさせるように
しても良い。
ックを防止するためのシフトホールド制御が併設されて
いる場合には、シフトホールド制御時は上記変速比補正
量Δr、各制御モード判定フラグFacc,Fdec
1,Fdec2、及び、各制御モードタイマtacc,
tdec1,tdec2の全てをクリアして、シフトホ
ールド制御を優先する。
量設定ルーチンで算出した変速比補正量Δrは、図9〜
図12に示す変速特性補正ルーチンで読込まれる。以
下、この変速特性補正ルーチンについて説明する。
ードが通常制御モードか否かを、各モード判定フラグF
acc,Fdec1,Fdec2の値に基づき判定す
る。そして、各モード判定フラグFacc,Fdec
1,Fdec2が全てクリアされているときは、通常制
御モードであるため、ステップS102へ進み、又、上
記各モード判定フラグFacc,Fdec1,Fdec
2の何れかがセットされているときは、今回の走行抵抗
増加量ΔRの更新を行わず、前回の走行抵抗増加量ΔR
を保持して、ステップS136へジャンプする。
1,Fdec2の何れかがセットされている状態は、例
えば、平地平坦路走行であっても路面が低μ路であるた
めに車輪がスピン或いはスリップを発生している状態で
あり、このような走行抵抗が急変する状態のときには、
走行抵抗増加量ΔRを算出せず、通常制御モードにおい
て、後述するステップS103で算出した最新の走行抵
抗増加量ΔRを保持することで、平地平坦路走行を登坂
路走行、或いは降坂路走行との誤判定されてしまうのを
防止することができる。
ンモード、アクセル開放スリップモード、急減速スリッ
プモードの何れかと判定されて、ステップS136へジ
ャンプすると、上述のスピン/スリップモード時変速比
補正量設定ルーチンで算出した変速比補正量Δr(t-1)
を読み込み、この変速比補正量Δr(t-1)を一次遅れ処
理する。この一次遅れ処理によって変速比補正量Δrの
急激な変動を遅らせて、変速比変動を滑らかにし、走行
フィーリングを向上させる。
速特性マップに格納されている目標プライマリプーリ回
転数NPの基本変速特性全体を、スロットル全開時の目
標プライマリプーリ回転数を上限として、変速比補正量
Δr分だけダウンシフト側へシフト処理した後、ルーチ
ンを抜ける。
シフト側へシフト処理された基本変速特性マップを、車
速Vとスロットル開度THoとに基づいて補間計算付き
で参照し、目標プライマリプーリ回転数NPを設定し、
この目標プライマリプーリ回転数NPと実セカンダリプ
ーリ回転数NSoとの比から目標変速比isを算出し
(is=NP/NSo)、目標変速比isと実変速比i
(=NPi/NSo;NPiは実プライマリプーリ回転
数)との差に係数Kを乗算して、実変速比iを目標変速
比isへ収束させるための変速速度di/dtを算出す
る(di/dt=K(is−i))。
ンモード、アクセル開放スリップモード、急減速スリッ
プモードの何れかである場合、走行抵抗増加量ΔRは演
算せず、通常制御モード時の最新の値が保持されるた
め、車輪のスピン或いはスリップによる走行抵抗増加量
ΔRの急変による登坂路走行、降坂路走行の誤判定が回
避される。しかもそのときの変速比補正量Δr(t-1)
が、上述したスピン/スリップモード時変速比補正量設
定ルーチンにおいて、設定値rxに達するまで減算され
るため、上記基本変速特性マップに格納されている目標
プライマリプーリ回転数NPの基本変速特性全体が徐々
にアップシフトされ、従って、車輪速を早期に復帰させ
ることができる。
御モードが通常制御モードであると判定したときは、ス
テップS102へ進み、急加減速走行か否かを判定す
る。この場合、急加速か否かは、アクセルペダル或いは
スロットル開度の変化量に基づいて判断し、又、急減速
か否かはブレーキスイッチ22がONか否かで判断す
る。
03へ進み、走行抵抗増加量ΔRを次式から算出して、
ステップS104へ進む。 ΔR=Fo−Ra−Rr−Rh …(1.1) ここで、ΔRは登坂路或いは降坂路走行時の重量勾配抵
抗に相当する値、Rhは加速抵抗、走行抵抗は各抵抗R
a,Rr,Rhの総和で表される。
7aの半径であり、総減速比Gearは、 Gear=i・ir …(1.3) から求める。ここで、iは無段変速機4の実変速比(i
=NPi/Nso)、irは減速歯車列5、デファレン
シャル装置6等、無段変速機4以降の減速比を示す定数
(固定値)である。尚、本実施の形態では、上記空気抵
抗Raは、空気抵抗係数及び車速に基づいて算出し、上
記転がり抵抗Rrは、舗装路面走行を基準に定数として
与え、上記加速抵抗Rhは、車速Vから得られる車体加
速抵抗と、動力伝達系慣性モーメント及び角加速度に基
づいて算出した回転抵抗との合計で与える。
速或いは急減速と判定されたときは、走行抵抗増加量Δ
Rを算出せずに前回の値を保持し、ステップS104へ
ジャンプする。
走行時には、上記走行抵抗増加量ΔRを算出せず前回の
走行抵抗増加量ΔRを保持することで、登坂路走行、降
坂路走行の誤判定が防止される。
抗増加量ΔRを一次遅れ処理し、動力伝達系のギヤ歯打
ち、路面変動、エンジン回転変動等によってセンサ出力
信号が変動することにより生じる上記走行抵抗増加量Δ
Rのハンチングを防止する。
て、現在の走行が、登坂路走行か、降坂路走行か、或い
は、平地平坦路走行かを判断するため、ステップS10
5,S106で、上記走行抵抗増加量ΔRを、予め設定
された登坂路判定値X(≧0)、降坂路判定値Y(≦
0)と比較する。そして、ΔR≧Xの登坂走行時には、
ステップS105からステップS107へ進む。
行と同等の余裕駆動力を得るには、スロットル全開時の
駆動力が走行抵抗増加量ΔR分だけ余分に発生するよう
に制御すれば良い。従って、登坂路走行時には、ステッ
プS107,S108で、スロットル全開時の現在の車
速VにおけるエンジントルクTを設定する。
の車速Vに基づいて、同ステップ中に示す基本変速特性
マップの実線のスロットル全開特性ラインを参照し、ス
ロットル全開時の目標プライマリプーリ回転数(目標エ
ンジン回転数)NPsを設定する。尚、この基本変速特
性マップは、車速V及びスロットル開度THoをパラメ
ータとして、平地平坦路走行に適合する目標プライマリ
プーリ回転数NPsを予めシミュレーション或いは実験
等により求め、CVT制御ユニット21のメモリ(RO
M)にマップとして記憶されているものである。
ライマリプーリ回転数NPsをエンジン回転数Neのパ
ラメータとして採用し、同ステップ中に示すエンジント
ルクマップの実線のスロットル全開特性ラインを参照し
て、スロットル全開時のエンジントルクTを設定し、ス
テップS112へ進む。このエンジントルクマップは、
エンジン回転数Ne及びスロットル開度THoをパラメ
ータとして、エンジントルクTを予めシミュレーション
或いは実験等により求め、CVT制御ユニット21のメ
モリ(ROM)にマップとして記憶されているものであ
る。
テップS106からステップS109へ進む。ここで、
降坂走行において、平地平坦路走行と同等のエンジンブ
レーキ力を得るには、走行抵抗増加量ΔRだけ余分にス
ロットル全閉時のエンジンブレーキ力が作動するよう制
御すれば良い。
109,S110で、スロットル全閉時の現在の車速V
におけるエンジントルクTを設定する。
の車速Vに基づいて、同ステップ中に示す基本変速特性
マップの実線のスロットル全閉特性ラインを参照し、ス
ロットル全閉時の目標プライマリプーリ回転数NPsを
設定し、続くステップS110で、この目標プライマリ
プーリ回転数NPsをエンジン回転数Neのパラメータ
として採用し、同ステップ中に示すエンジントルクマッ
プの実線のスロットル全閉特性ラインを参照して、スロ
ットル全閉時のエンジントルクTを設定し、ステップS
112へ進む。
て、それぞれ参照する基本変速特性マップ、エンジント
ルクマップは、上記ステップS107,S108におけ
る基本変速特性マップ、エンジントルクマップと同一の
ものである。
おいて、上記走行抵抗増加量ΔRが、X>ΔR>Yと判
定されたときは、ステップS111へ進み、平坦路走行
に対応する基本変速特性をダウンシフト側へ補正するた
めの変速比補正量Δrをクリアして(Δr←0)、ステ
ップS136(図12参照)へジャンプし、ステップS
137を経てルーチンを抜ける。
量Δrがクリアされることで、基本変速特性に対するダ
ウンシフト補正が実質的に禁止され、これにより、平地
平坦路走行における不要なダウンシフトが防止されて、
安定した走行性能が得られる。
際は、上記ステップS108或いはステップS110か
らステップS112へ進み、上記目標プライマリプーリ
回転数NPsと実セカンダリプーリ回転数NSoとに基
づいて、スロットル全開或いは全閉時の目標変速比rs
を算出する。 rs=NPs/NSo …(2.1) 次いで、ステップS113で、スロットル全開或いは全
閉時のエンジントルクT、目標変速比rs、総減速比G
ear、及びタイヤの有効径lに基づき、次式から平地
平坦路走行におけるスロットル全開或いは全閉時の駆動
力Fsを算出する。 Fs=T・rs・Gear/l…(2.2)
に基づき補正係数テーブルを補間計算付きで参照して、
運転状態に応じ走行抵抗増加量ΔRを補正するための補
正係数Kvsw(但し、0≦Kvsw≦1)を設定す
る。この補正係数Kvswは、車速Vが増加するに従い
上記走行抵抗増加量ΔRを減少させる方向へ重み付け補
正してエンジン過回転を防止するための係数であり、同
ステップ中に示すように、極低車速、高車速等、変速比
補正を必要としない領域では0、低速から中速へ移行す
るに従い0〜1の間で次第に大きくなり、中速域では
1、そして、中速から高速へ移行するに従い1〜0の間
で次第に小さくなる値が格納されている。尚、この場
合、上記補正係数テーブルを登坂路走行時と降坂路走行
時とで別個に設定し、それぞれ異なる特性としても良
い。
Fsに、上記走行抵抗増加量ΔRを上記補正係数Kvs
wで重み付け補正した値を加算して、実際の達成駆動力
F(t)の目標値となる目標駆動力Ftrgtを算出す
る。 Ftrgt=Fs+ΔR・Kvsw…(2.3) 上記走行抵抗増加量ΔRを補正係数Kvswにより補正
することで、例えば高車速域でのダウンシフト量が小さ
く抑えられるため、エンジン回転数の上昇が抑制され、
振動、騒音が低減すると共に、燃費が改善される。
等、変速比補正を必要としないときは、Kvsw=0で
あるため、上記(2.3)式は、 Ftrgt=Fs …(2.3') となり、又、中速域ではKvsw=1であるため、 Ftrgt=Fs+ΔR …(2.3'') となる。
チン実行時に設定した変速比補正量Δr(t-1)により、
今回の変速比補正量Δr(t)を更新し(Δr(t)←Δr(t
-1))、続くステップS117で、図13に示す達成駆
動力算出サブルーチンを実行し、達成駆動力F(t)を算
出する。この達成駆動力F(t)は、スロットル全開或い
は全閉時における変速比補正、即ち、変速比をダウンシ
フト側へシフトすることにより得られる推定駆動力であ
る。
141で、次式に基づき、スロットル全開或いは全閉時
の発生プライマリプーリ回転数NP(t)を算出する。 NP(t)=(rs+Δr(t))・NSo …(3.1) ここで、(rs+Δr(t))は変速比補正によりダウン
シフト側へシフト処理したスロットル全開或いは全閉時
の目標変速比である。
ライマリプーリ回転数NP(t)をエンジン回転数Neの
パラメータとして採用し、上述のエンジントルクマップ
中の、スロットル全開時には、図中上側に実線で示すス
ロットル全開特性ラインを参照し、又、スロットル全閉
時には、図中下側に実線で示すスロットル全閉特性ライ
ンを参照して、スロットル全開或いは全閉時の発生エン
ジントルクT(t)を設定する。
ンジントルクT(t)を、次式により変速比補正して、駆
動輪7aによる達成駆動力F(t)を算出し、変速特性補
正ルーチンのステップS118(図11参照)へ進む。 F(t)=T(t)・(rs+Δr(t))・Gear/l …(3.2)
へ進むと、目標駆動力Ftrgtと上記達成駆動力F
(t)との差の絶対値を、予め設定されている設定値hと
比較し、目標駆動力Ftrgtに対して、達成駆動力F
(t)が、設定値hにより定まる範囲(不感帯幅)内に収
束したか否かを判断する。
達成駆動力F(t)が目標駆動力Ftrgtに対し、上記
設定値hによる駆動力ヒステリシス内に収束したとき
は、変速比補正量Δrの更新を終了して、ステップS1
36へジャンプする。
Ftrgtに収束したか否かを判断するに際し、上記設
定値hにより不感帯を与えることで、目標駆動力Ftr
gtの変動に対し変速比補正量Δrの不要な変動を防止
する。
には、ステップS119へ進み、ステップS119〜S
135の処理により、上記達成駆動力F(t)が上記目標
駆動力Ftrgtに収束するまで、設定値づつ変速比補
正量Δrを更新する。
記走行抵抗増加量ΔRを、登坂路判定値X(≧0)、降
坂路判定値Y(≦0)と比較して、現在の走行が、登坂
路走行か、降坂路走行か、或いは、平坦路走行かを判断
する。そして、上記変速比補正量Δrの更新を登坂路走
行時と降坂路走行時とに分けて個別に行い、また、上記
ステップS119,S120において、X>ΔR>Yの
平地平坦路走行のときには、変速比補正量Δrの更新処
理を行うことなく前回の変速比補正量Δr(t-1)を保持
し、ステップS136へジャンプする。
時における変速比補正量Δrの更新処理について説明す
る。ΔR≧Xの登坂路走行時には、ステップS119か
らステップS121へ進み、上記目標駆動力Ftrgt
と上記達成駆動力F(t)とを比較する。そして、Ftr
gt>F(t)のときは、スロットル全開時の余裕駆動力
が不足するため、ステップS122で、前回設定した変
速比補正量Δr(t-1)を設定変速比α分増加させて、今
回の変速比補正量Δr(t)を設定し、ステップS123
へ進む。 Δr(t)=Δr(t-1)+α …(3.3)
す登坂時ダウンシフト許可判断サブルーチンを実行し、
登坂時のダウンシフト補正が許可されているか否かを判
断する。
151でエンジン負荷を示すパラメータの一例として採
用したスロットル開度THoと設定値Aとを比較し、運
転者に加速する意思があるか否かの判定を行う。尚、こ
の場合、エンジン負荷を示すパラメータとして、スロッ
トル開度THoに代えて、スロットル弁下流の吸気管圧
力、基本燃料噴射量(基本燃料噴射パルス幅)、燃料噴
射量(燃料噴射パルス幅)、発生駆動力の推定値、発生
馬力の推定値、或いはエンジントルク等を採用し、これ
を設定値と比較することで運転者の加速要求を判断して
もよい。
Ho<Aで、運転者に加速する意志が無いと判定したと
きは、前回設定した変速比補正量Δrを保持してルーチ
ンを抜け、上記変速特性補正ルーチンのステップS13
6へ進む。
志(加速要求)が有ると判定されるときは、ステップS
152へ進み、現在のスロットル開度THoと車速Vと
に基づき上記基本変速特性マップを補間計算付きで参照
して、平地平坦路走行に対応する目標プライマリプーリ
回転数NPを設定する。
走行対応の目標プライマリプーリ回転数NPに、現在の
実セカンダリプーリ回転数NSoに変速比の差分を表す
変速比補正量Δr(t-1)を乗算した値を加算し、登坂
(勾配)を加味して上乗せした登坂路走行対応の目標プ
ライマリプーリ回転数NPoを算出する。 NPo=NP+Δr(t-1)・NSo …(3.4)
ライマリプーリ回転数NPoをエンジン回転数Neのパ
ラメータとして用い、これと現在のスロットル開度TH
oとをパラメータとして、上述のエンジントルクマップ
を補間計算付きで参照して、目標プライマリプーリ回転
数NPo発生時のエンジントルクToを設定する。
基づき現在の発生駆動力Foを算出する。 Fo=To・(NPo/NSo)・Gear/l …(3.5) ここで、(NPo/NSo)は現在の目標変速比であ
る。
シフト側へ補正後のプライマリプーリ回転数NP1を、
次式に基づき算出する。 NP1=NP+Δr(t)・NSo …(3.6)
マリプーリ回転数NP1をエンジン回転数Neのパラメ
ータとして用い、これと現在のスロットル開度THoと
に基づき上記エンジントルクマップを補間計算付きで参
照して、ダウンシフト側へ補正後のエンジントルクT1
を設定する。
きダウンシフト側へ補正後の発生駆動力F1を算出す
る。 F1=T1・(NP1/NSo)・Gear/l …(3.7) ここで、(NP1/NSo)はダウンシフト側へ補正後
の目標変速比である。
Fo,F1を比較し、その差が所定値Fa(>0)以上
か否かを調べ、F1−Fo<Faで、設定変速比α分の
ダウンシフトによって、所定値Fa以上の駆動力増加が
期待できない、或いは発生駆動力F1が減少傾向にある
ときは、今回の変速比補正量Δrの更新を行わず、前回
の変速比補正量Δrを保持して上記変速特性補正ルーチ
ンのステップS136へ進む。一方、F1−Fo≧Fa
のときは、設定変速比α分のダウンシフトによって、所
定値Fa以上の駆動力増加が期待できるため、今回の変
速比補正量Δrの更新を許可し、上記変速特性補正ルー
チンのステップS124へ進む。
サブルーチンでは、スロットル開度THoと設定値Aと
を比較して運転者に加速の意思があるか否かを調べ、且
つ、ダウンシフト側へ補正後の発生駆動力F1が現在の
発生駆動力Foに比し所定値Fa以上の駆動力の増加が
期待できないときは、ダウンシフト補正を制限するの
で、運転者に与えるダウンシフト側へ補正後のトルク不
足による違和感が軽減される。尚、上記発生駆動力F
o,F1は、エンジントルク、馬力であっても良い。
サブルーチンを終了して、図11に示す変速特性補正ル
ーチンのステップS124へ進むと、今回の達成駆動力
F(t)によって前回の達成駆動力F(t-1)を更新し( F
(t-1)←F(t) )、続くステップS125で、上述した
図13の達成駆動力算出サブルーチンを実行し、今回の
変速比補正量Δr(t)に基づいて達成駆動力F(t)を算出
する。
テップS125において算出した達成駆動力F(t)と、
上記ステップS124により更新した達成駆動力F(t-
1)とを比較する。そして、F(t)≦F(t-1)の設定変速比
α分だけ変速比をダウンシフト側へシフト処理しても駆
動力の増加が期待できないときは、変速比補正量Δrの
更新を終了し、ステップS136へジャンプする。
比α分のダウンシフト側へのシフト処理により駆動力の
増加が期待できるため、ステップS127へ進み、ステ
ップS125で算出した変速比補正量Δr(t)によって
変速比補正量Δr(t-1)を更新し( Δr(t-1)←Δr(t)
)、ステップS118へ戻る。そして、達成駆動力F
(t)が目標駆動力Ftrgtに対し、前記設定値hによ
る駆動力ヒステリシス内に収束するまで、上述の処理を
繰り返す。
trgt≦F(t)のスロットル全開時の余裕駆動力が過
大であるときは、ステップS128へ分岐し、前回の変
速比補正量Δr(t-1)を設定変速比α分減少させて今回
の変速比補正量Δr(t)を設定し、ステップS28へ進
む。 Δr(t)=Δr(t-1)−α …(3.8)
の達成駆動力F(t)で、前回の達成駆動力F(t-1)を更新
し( F(t-1)←F(t) )、続くステップS130で、前
述した図13の達成駆動力算出サブルーチンを実行し、
変速比補正量Δr(t)に基づいて達成駆動力F(t)を再び
算出する。そして、ステップS131で、上記ステップ
S130において算出した達成駆動力F(t)と、上記ス
テップS129により更新した達成駆動力F(t-1)とを
比較する。そして、F(t)≧F(t-1)で設定変速比α分ア
ップシフト側へシフト処理しても、これ以上の駆動力の
減少が期待できないときは変速比補正量Δrの更新を終
了し、ステップS136へ進む。
α分のアップシフト側へのシフト処理により駆動力の減
少が期待できるため、前記ステップS127へ戻り、上
記ステップS130で算出した変速比補正量Δr(t)に
よって変速比補正量Δr(t-1)を更新し( Δr(t-1)←
Δr(t) )、ステップS118へ戻る。そして、達成駆
動力F(t)が目標駆動力Ftrgtに対し前記設定値h
による駆動力ヒステリシス内に収束するまで、上述の処
理を繰り返す。
Δrの更新処理について説明する。前記ステップS12
0において、ΔR≦Yの降坂路走行時と判定したとき
は、ステップS132へ進み、上記目標駆動力Ftrg
tと上記達成駆動力F(t)とを比較する。そして、Ft
rgt>F(t)のときは、現在の車速Vにおけるスロッ
トル全閉時のエンジンブレーキ力が過大となるためた
め、ステップS133で、前回設定した変速比補正量Δ
r(t-1)を設定変速比β分減少させて、今回の変速比補
正量Δr(t)を設定することで、ダウンシフト量を制限
し、前記ステップS124へ進む。 Δr(t)=Δr(t-1)−β …(4.1)
駆動力F(t)により前回の達成駆動力F(t-1)を更新し
( F(t-1)←F(t) )、続くステップS125で、前述
した図13の達成駆動力算出サブルーチンを実行し、今
回の変速比補正量Δr(t)に基づいて達成駆動力F(t)を
算出し、更に、ステップS126で、上記ステップS1
25において算出した達成駆動力F(t)と、上記ステッ
プS124で更新した達成駆動力F(t-1)とを比較す
る。
だけアップシフト側へシフト処理しても、これ以上のエ
ンジンブレーキ力の減少(駆動力の増加)が期待できな
いときは変速比補正量Δrの更新を終了し、ステップS
136へジャンプする。又、F(t)>F(t-1)のときは、
設定変速比β分のアップシフト側へのシフト処理により
エンジンブレーキ力の減少(駆動力の増加)が期待でき
るため、ステップS127へ進み、上記ステップS12
5で算出した変速比補正量Δr(t)により変速比補正量
Δr(t-1)を更新し( Δr(t-1)←Δr(t) )、ステッ
プS118へ戻る。
t≦F(t)の現在の車速Vにおいてスロットル全閉によ
るエンジンブレーキ力が不足すると判断されるときは、
ステップS134へ進み、前回設定した変速比補正量Δ
r(t-1)を設定変速比β分増加させて、変速比補正量Δ
r(t)を設定することで、ダウンシフト量を増加し、ス
テップS135へ進む。 Δr(t)=Δr(t-1)+β …(4.2)
す降坂時ダウンシフト許可判断サブルーチンを実行し、
降坂時のダウンシフト補正が許可されているか否かを判
断する。
161でエンジン負荷を示すパラメータの一例であるス
ロットル開度THoと設定値Bとを比較し、運転者にエ
ンジンブレーキを働かせる意思があるか否かを判断す
る。尚、ここで、前述のように、エンジン負荷を示すパ
ラメータとして、スロットル開度THoに代えて、スロ
ットル弁下流の吸気管圧力、基本燃料噴射量(基本燃料
噴射パルス幅)、燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)、発
生駆動力の推定値、発生馬力の推定値、或いはエンジン
トルク等を採用し、これを設定値と比較することで運転
者のエンジンブレーキ要求を判断してもよい。
THo>Bの運転者にエンジンブレーキを働かせる意志
が無いと判断されるときは、前回設定した変速比補正量
Δr(t-1)を保持してルーチンを抜け、上記変速特性補
正ルーチンのステップS136へ進む。
ジンブレーキを働かせる意志(エンジンブレーキ要求)
が有ると判断されるので、ステップS162へ進み、現
在のスロットル開度THoと車速Vとに基づき上記基本
変速特性マップを補間計算付きで参照して、平地平坦路
走行に対応する目標プライマリプーリ回転数NPを設定
する。
ライマリプーリ回転数NPに、現在の実セカンダリプー
リ回転数NSoに変速比の差分を表す変速比補正量Δr
(t-1)を乗算した値を加算し、降坂(勾配)を加味して
上乗せした降坂路走行対応の目標プライマリプーリ回転
数NPoを算出する。 NPo=NP+Δr(t-1)・NSo …(4.3)
標プライマリプーリ回転数NPoをエンジン回転数Ne
のパラメータとして用い、これと現在のスロットル開度
THoとをパラメータとして、前述のエンジントルクマ
ップを補間計算付きで参照して、目標プライマリプーリ
回転数NPo発生時のエンジントルクToを設定する。
き現在の発生駆動力Foを算出する。 Fo=To・(NPo/NSo)・Gear/l …(4.4) ここで、(NPo/NSo)は現在の目標変速比であ
る。
シフト側へ補正後のプライマリプーリ回転数NP1を、
次式に基づき算出する。 NP1=NP+Δr(t)・NSo …(4.5)
マリプーリ回転数NP1をエンジン回転数Neのパラメ
ータとして用い、これと現在のスロットル開度THoと
に基づき上記エンジントルクマップを補間計算付きで参
照して、ダウンシフト側へ補正後のエンジントルクT1
を設定する。
きダウンシフト側へ補正後の発生駆動力F1を算出す
る。 F1=T1・(NP1/NSo)・Gear/l …(4.6) ここで、(NP1/NSo)はダウンシフト側へ補正後
の目標変速比である。
力Fo,F1を比較し、その差が所定値Fb(>0)以
上か否かを調べる。そして、Fo−F1<Fbで、設定
変速比β分のダウンシフト側へのシフト処理によって、
所定値Fb以上のエンジンブレーキ力の増加が期待でき
ないときは、今回の変速比補正量Δrの更新を行わず、
前回の変速比補正量Δrを保持して、上記変速特性補正
ルーチンのステップS136へ進む。一方、Fo−F1
≧Fbのときは、設定変速比β分のダウンシフト側への
シフト処理によって、所定値Fb以上のエンジンブレー
キ力の増加が期待できるため、変速比補正量Δrの更新
を許可し、上記変速特性補正ルーチンのステップS12
9へ進む。
サブルーチンでは、スロットル開度THoと設定値Bと
を比較して運転者にエンジンブレーキを働かせる意志が
有るか否か調べ、且つ、ダウンシフト側へ補正後の発生
駆動力F1に対して現在の発生駆動力Foが所定値Fb
未満であり、ダウンシフト側へ補正後のエンジンブレー
キ力の増加が期待できないときは、ダウンシフトを制限
するので、運転者に与えるダウンシフト側へ補正後のエ
ンジンブレーキ力不足による違和感が軽減される。尚、
上記発生駆動力Fo,F1は、エンジントルク、馬力で
あっても良い。
サブルーチンを終了して、図12に示す変速特性補正ル
ーチンのステップS129へ進むと、今回の達成駆動力
F(t)で、前回の達成駆動力F(t-1)を更新し( F(t-1)
←F(t) )、続くステップS130によって、前述した
図13の達成駆動力算出サブルーチンを実行し、今回の
変速比補正量Δr(t)に基づいて達成駆動力F(t)を算出
する。
テップS130において算出した達成駆動力F(t)と、
上記ステップS129にて更新した達成駆動力F(t-1)
とを比較する。そして、F(t)≧F(t-1)で、変速比を設
定変速比β分だけダウンシフト側へ更にシフト処理して
も、これ以上のエンジンブレーキ力の増加が期待できな
いときは、変速比補正量Δrの更新を終了し、ステップ
S136へ分岐する。
β分だけ変速比をダウンシフト側へ更にシフト処理する
ことでエンジンブレーキ力の増加が期待できるため、前
記ステップS127へ戻り、今回算出した変速比補正量
Δr(t)によって変速比補正量Δr(t-1)を更新した後
( Δr(t-1)←Δr(t) )、ステップS118へ戻る。
そして、達成駆動力F(t)が目標駆動力Ftrgtに対
し、前記設定値hによる駆動力ヒステリシス内に収束す
るまで、上述の処理を繰り返す。
プS136へ進むと、算出した変速比補正量Δr(t-1)
を一次遅れ処理する。この一次遅れ処理によって変速比
補正量Δrの急激な変動を遅らせて、変速比変動を滑ら
かにし、走行フィーリングを向上させる。
速特性マップに格納されている目標プライマリプーリ回
転数NPの基本変速特性全体を、スロットル全開時の目
標プライマリプーリ回転数を上限として、一次遅れ処理
した変速比補正量Δr分だけダウンシフト側へシフト処
理した後、ルーチンを抜ける。
側にシフト処理された基本変速特性マップを参照して、
目標プライマリプーリ回転数NPを設定し、この目標プ
ライマリプーリ回転数NPに基づき変速比を、前述した
ように制御することで、登坂路走行時、降坂路走行時に
おける無段変速機4のダウンシフト量が適正化し、ダウ
ンシフトによるエンジン過回転を防止して振動、騒音の
悪化を防止することが可能となり、且つ、運転フィーリ
ングを向上することが可能となる。
たように変速比補正量Δrによってダウンシフト側へシ
フト処理された基本変速特性マップを、車速Vとスロッ
トル開度THoとに基づいて補間計算付きで参照し、目
標プライマリプーリ回転数NPを設定する。そして、前
述のように、この目標プライマリプーリ回転数NPと実
セカンダリプーリ回転数NSoとの比から目標変速比i
sを算出し(is=NP/NSo)、目標変速比isと
実変速比i(=NPi/NSo;NPiは実プライマリ
プーリ回転数)との差に係数Kを乗算して、実変速比i
を目標変速比isへ収束させるための変速速度di/d
tを算出する(di/dt=K(is−i))。
るソレノイド電流を設定して、変速制御バルブ31の比
例ソレノイド31aに駆動電流を出力することで、該変
速制御バルブ31によってプライマリ油圧Ppが調圧さ
れ、プライマリプーリ4aの溝幅が制御されて、実プラ
イマリプーリ回転数NP即ちエンジン回転数Neが目標
プライマリプーリ回転数NPに収束するよう制御され
る。
力F(t)が目標駆動力Ftrgtに対し設定値hの範囲
内に収まるまでループさせ、変速比補正量Δrの更新を
繰り返すようにしているが、目標駆動力Ftrgtの更
新周期に対し、変速比補正量Δrの更新周期が十分短く
取れる場合には(例えば、目標駆動力Ftrgtの更新
周期を100msに一回、変速比補正量Δrの更新周期
を10msに一回)、変速比補正量Δrを更新した直
後、即ち、図11のステップS127から図12のステ
ップS136へジャンプさせるようにしても良く、達成
駆動力F(t)の目標駆動力Ftrgtへの収束が図れ
る。
rを加減算処理して(ステップS122,S128,S
133,S134)、変速比補正量Δrを更新し(ステ
ップS127)、この変速比補正量Δrを一次遅れ処理
して、該変速比補正量Δrによって基本変速特性マップ
をダウンシフト側にシフト処理しているが、これに代え
て、目標プライマリプーリ回転数補正量(目標エンジン
回転数補正量)ΔNPsを採用し、この目標プライマリ
プーリ回転数補正量ΔNPsにより基本変速特性マップ
から得られる目標プライマリプーリ回転数NPを補正す
ることで、ダウンシフト側にシフト処理するようにして
もよい。この場合は、ステップS122,S128を、
スロットル全開時の目標プライマリプーリ回転数NPs
の加減算処理に置き換え、また、ステップS133,S
134の処理をスロットル全閉時の目標プライマリプー
リ回転数NPsを加減算処理に置き換えて、この目標プ
ライマリプーリ回転数NPsを加減算することで、目標
駆動力Ftrgtへの収束を図り、目標プライマリプー
リ回転数補正量ΔNPsを設定する。
補正量ΔNPsにより基本変速特性マップから得られる
目標プライマリプーリ回転数NPを補正し(NP←NP
+ΔNPs)、この補正後の目標プライマリプーリ回転
数NPによって目標変速比isを算出する。
施の形態を示す。本実施の形態においては、補正係数K
vswを設定するに際し、車速Vのみならず、更に、ス
ロットル開度THo、走行抵抗増加量ΔRによる重み付
け補正を加えるもので、具体的には、上述の第1実施の
形態における図10に代えて、図19のフローチャート
に示す処理を採用する。
形態と同一であるため、ここでの説明は省略する。ま
た、図19においても、第1実施の形態と同一の処理に
ついては、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略
する。
3でのスロットル全開或いは全閉時の駆動力Fsの算出
後、補正係数Kvswを設定するに際し、先ず、ステッ
プS171で車速Vとスロットル開度THoとに基づき
K1マップを補間計算付きで参照してゲイン補正値K1
(但し、0≦K1≦1)を設定し、続くステップS17
2で、車速Vと前記走行抵抗増加量ΔRとに基づきK2
マップを補間計算付きで参照してゲイン補正値K2(但
し、0≦K2≦1)を設定する。
ン補正値K1,K2を乗算して、走行抵抗増加量ΔRを
重み付け補正する補正係数Kvswを算出する。 Kvsw=K1・K2 …(5.1)
ン補正係数K1,K2により設定された補正係数Kvs
wによって走行抵抗増加量ΔRを重み付け補正し、この
値をスロットル全開或いは全閉時の駆動力Fsに加算し
て目標駆動力Ftrgtを算出する。
1マップに格納されている、スロットル開度THoに基
づき設定されるゲイン補正値K1は、図20(b)に示
すように、スロットル開度THoが大きくなるに従い大
きなゲインとなるように設定されている。又、ステップ
S172において参照するK2マップに格納されてい
る、走行抵抗増加量ΔRに基づき設定されるゲイン補正
値K2は、図21(b)に示すように、走行抵抗増加量
ΔRの絶対値が大きくなるに従い大きなゲインとなるよ
うに設定されている。尚、車速Vに基づき設定されるゲ
イン補正値K1,K2は、図20(a)、図21(a)
に示すように、第1実施の形態と同じ特性に設定されて
いる。
重み付け補正する補正係数Kvswを、車速V及びスロ
ットル開度THoとに基づき設定するゲイン補正値K1
と、車速Vと走行抵抗増加量ΔRに基づいて設定したゲ
イン補正値K2とを乗算して設定するので、上記走行抵
抗増加補正量ΔRが、高速高負荷運転へ移行するに従い
滑らかに重み付け補正される。
ゲイン補正値K1,K2の何れか一方に基づいて設定す
るようにしても良い。
る変速特性補正ルーチンを示す。この変速特性補正ルー
チンは、第1実施の形態の図9に示すルーチンの変形例
である。
出した走行抵抗増加量ΔRo(第1実施の形態ではΔ
R)を、ステップS104で一次遅れ処理した後、ステ
ップS181で、この走行抵抗増加量ΔRoが0より大
きいか、小さいかを判断する。尚、ΔRo=Oのとき
は、Fo=Ra+Rr+Rhであるため、定速走行を示
す。
81へ進み、上記走行抵抗増加量ΔRoから設定値Rx
を減算して、制御用走行抵抗増加量ΔRを算出し、ステ
ップS105へ進む。 ΔR←ΔRo−Rx 但し、Rx>0
3へ進み、上記走行抵抗増加量ΔRoから設定値Ryを
減算して、制御用走行抵抗増加量ΔRを算出し、ステッ
プS105へ進む。 ΔR←ΔRo−Ry 但し、Ry<0
テップS103で算出した走行抵抗増加量ΔRoと、登
坂路判定値Xh(≧0)、及び降坂路判定値Yh(≦
0)とを比較して、現走行状態が登坂路走行か降坂路走
行か、或いは平地平坦路走行かを判定する。尚、Rx=
Xh、Ry=Yhであっても良く、又、両判定値Xh,
Yhの絶対値は同一である必要はない。更に、両判定値
Xh,Yhは、制御用走行抵抗増加量ΔRの不感帯幅に
対して所定の差を有していても良い。
テップS107へ進み、又、ΔRo≦Xhの登坂走行時
にはステップS109へ進む。又、Xh>ΔRo>Yh
の平地平坦路走行時には、ステップS111へ進む。
テップS182、或いはステップS183で算出した制
御用走行抵抗増加量ΔRを用いて処理を行う。
増加量ΔRoを設定値Rx,Ry分だけシフト処理した
制御用走行抵抗ΔRに基づいて、それ以降の処理を行う
ようにしたので、上記走行抵抗増加量ΔRoが、Xh>
ΔRo>Yhの不感帯幅にあるときは、上記制御用走行
抵抗増加量ΔRは0に近い値となり、従って、平地平坦
路走行から登坂路走行、或いは降坂路走行へ移行した直
後は、上記走行抵抗増加量ΔRがほぼ0から開始される
ことになり、急激なダウンシフトが抑制される。
地平坦路走行を基準とした走行抵抗増加量ΔRを算出
し、この走行抵抗増加量ΔRに応じて変速比特性が自動
的にダウンシフト側へシフト処理されるので、登坂路走
行等における走行抵抗増加時にはスロットル(アクセ
ル)操作量を低減することができ、また、降坂路走行に
おいてはエンジンブレーキ操作を低減することができ
て、運転操作性が大幅に向上する。従って、登坂路走行
ではアクセル踏込み頻度が低減され、エンジンの加速増
量モードに切換わる頻度を減少させることが可能とな
る。又、最低変速ラインを高く保つことで、降坂路走行
の燃料カット領域が拡大し燃費を向上させることが可能
となる。
アクセル踏込みと開放とを繰り返し操作する際の変速比
変動(ビージシフト)が低減され、又、アクセル開放時
のアップシフトによる違和感が軽減される。
はなく、例えば、各形態では、補正係数Kvswを走行
抵抗増加量ΔRに乗算しているが、図10、図19のス
テップS115において算出する目標駆動力Ftrgt
を、次式に示すように、スロットル全開或いは全閉時の
駆動力Fsに走行抵抗増加量ΔR分の余裕駆動力を加算
した値として求め、 Ftrgt=Fs+ΔR …(6.1) 続くステップS116において、変速比補正量Δr(t-
1)に上記補正係数Kvswを乗算し、その値で変速比補
正量Δr(t)を更新するようにしても良い。
ライマリプーリ回転数補正量ΔNPsを採用する場合に
は、この目標プライマリプーリ回転数補正量ΔNPsを
上記補正係数Kvswにより補正し(ΔNPs←ΔNP
s・Kvsw)、この補正後の目標プライマリプーリ回
転数補正量ΔNPsにより基本変速特性マップから得ら
れる目標プライマリプーリ回転数NPを補正するように
してもよい。
変速比補正量設定ルーチンでは、制御モードが、急加速
ホイールスピンモード、アクセル開放スリップモード、
或いは急減速スリップモードと判定したときは、その直
前の通常制御モード時に算出した走行抵抗増加量ΔRを
保持するのではなく、走行抵抗増加量ΔRの算出を継続
して行い、この走行抵抗増加量ΔRが0になったとき、
その値(ΔR=0)を車速Vが所定速度以下になるまで
保持させ、更に、上記変速比補正量Δrにて基本変速特
性マップ全体をオーバドライブ側へシフトさせること
で、変速比変動を抑制させることができ、通常制御モー
ドへ移行した直後の急激なダウンシフトが抑制され、運
転者に与える違和感が軽減される。又、この場合、変速
比補正量Δrを、ステップS5,S6,S7において、
アップシフト側へ補正する処理を行うのではなく、走行
抵抗増加量ΔRに基づいて算出した目標駆動力Ftrg
tから通常通り求めるようにしても良い。
輪の速度変化に基づき急加減速を検出したときは、登降
坂路走行時の基本変速特性をダウンシフト側へ補正する
補正量と前記目標変速比との一方を段階的にアップシフ
ト側へ更新させるようにしたので、例えば、低μ路走行
においてスピン或いはスリップが発生した場合であって
も、不要なダウンシフトが抑制されて、運転者に与える
違和感が軽減され、しかも、スピン或いはスリップ発生
後の車輪速度を早期に復帰させることができる。
の概略図
定ルーチンを示すフローチャート
チャート
チンを示すフローチャート
チンを示すフローチャート
示すフローチャート
ト(その1)
ート(その2)
ート(その3)
ート(その4)
ーチャート
ンを示すフローチャート
ンを示すフローチャート
を示すタイムチャート
を示すタイムチャート
タイムチャート
を示すフローチャート
を示す図9相当のフローチャート
Claims (4)
- 【請求項1】運転状態に基づき平地平坦路走行を基準と
した走行抵抗増加量を設定する走行抵抗増加量設定手段
と、 上記走行抵抗増加量に基づき登降坂路走行を判定し、登
降坂路走行時には基本変速特性マップに格納されている
基本変速特性をダウンシフト側に補正する補正量を設定
する補正量設定手段と、 補正後の基本変速特性に基づき目標変速比を設定する目
標変速比設定手段と、を備え、 更に車輪の速度変化から車輪速変化量を算出する車輪速
変化検出手段と、 上記車輪速変化量とアクセルペダル踏込み状態或いはブ
レーキ踏込み状態とに基づき、制御モードが上記車輪の
スピン或いはスリップを検出したときの制御モードであ
る特殊制御モードか、通常制御モードかを判定する制御
モード判定手段と、 上記制御モード判定手段にて特殊制御モードと判定され
た場合は上記走行抵抗増加量を制御モード判定直前に設
定した値に保持する走行抵抗増加量ホールド指示手段
と、 上記制御モード判定手段にて特殊制御モードと判定され
た場合は判定直前に設定した上記補正量と上記目標変速
比との一方を段階的にアップシフト側へ更新させるアッ
プシフト指示手段と、 を備えることを特徴とする無段変速機の変速制御装置。 - 【請求項2】前記アップシフト指示手段では前記補正量
が0になるまで段階的にアップシフト側へ更新させるこ
とを特徴とする請求項1記載の無段変速機の変速制御装
置。 - 【請求項3】前記アップシフト指示手段では前記補正量
と前記目標変速比との一方を段階的に上記アップシフト
の限界値であるオーバドライブ側へ更新させることを特
徴とする請求項1記載の無段変速機の変速制御装置。 - 【請求項4】前記アップシフト指示手段には、上記制御
モードを上記特殊制御モードと判定したときの運転状態
に応じて複数の制御モードが対応して設定されており、
該各制御モードには変速比をアップシフト側へ段階的に
更新させるため の設定値が異なる値で設定されているこ
とを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の無段変速
機の変速制御装置。
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